JP2010084653A - エンジンの冷却構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】クランクケースの冷却を増進させることができるエンジンの冷却構造を提供する。
【解決手段】クランクケースの一側に設けられる乾式のケース61のクランクケース側の内壁に、クランクケース内の熱をケース61内に放熱する放熱フィン130A、130Bを設けるようにした。
【選択図】図5

Description

本発明は、エンジンの冷却構造に関する。
自動二輪車等に搭載されるエンジンのクランクケース内は、エンジンオイルによって潤滑されている。この種のエンジンには、クランクケース側方に変速機を備え、この変速機を変速機カバーで覆うものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−170569号公報
ところで、クランクケースでは、エンジンの各部に潤滑オイルを供給して内部を潤滑しているため、エンジン各部の摩擦熱やエンジンの燃焼行程時に生じる熱が伝わり易く、クランクケース内に熱が生じる。空冷エンジンの場合、この熱の一部はシリンダに設けられた放熱フィンを介して外気と熱交換され、一部はエンジンオイルが流れるクランクケースより放熱される。
しかし、クランクケースの側方に変速機を備えたエンジンでは、クランクケースの外気と接触する表面積が小さくなるため、クランクケースを外気で冷却し難くなってしまう。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、クランクケースの冷却を増進させることができるエンジンの冷却構造を提供することを目的としている。
上述課題を解決するため、本発明は、クランク軸を支持するクランクケースの一側に乾式の別室を設けたエンジンの冷却構造において、前記別室のクランクケース側の内壁に、前記クランクケース内の熱を前記別室内に放熱する放熱フィンを設けたことを特徴とする。
この発明によれば、クランクケースの一側に設けられる乾式の別室のクランクケース側の内壁に、クランクケース内の熱を別室内に放熱する放熱フィンを設けたので、クランクケースの冷却を増進させることができる。
上記構成において、前記別室は、外気取入口と外気吐出口を有するようにしてもよい。この構成によれば、別室内を通る外気を利用して効率よく外に放熱することができる。
上記構成において、前記別室は、前記エンジンのクランク軸と前記エンジンの出力軸との間の動力伝達比を可変する変速機を収容する変速機ケースであり、この変速機ケースは、前記クランクケース側に位置する内側変速機ケースと、前記クランクケースの反対側に位置する外側変速機ケースとを備え、前記内側変速機ケースの内壁に前記放熱フィンを設けるようにしてもよい。この構成によれば、クランクケースの冷却を増進させることができる。
上記構成において、前記変速機ケースの一部には、油路を形成した延出部が設けられており、この延出部の一方の外表面と、この延出部の他方を覆う油路カバーの外表面とに放熱フィンを設けてもよい。この構成によれば、オイルを効率よく冷却してクランクケースの冷却を増進させることができる。
本発明では、クランクケースの一側に設けられる乾式の別室のクランクケース側の内壁に、クランクケース内の熱を別室内に放熱する放熱フィンを設けたので、クランクケースの冷却を増進させることができる。
また、別室は、外気取入口と外気吐出口を有するので、別室内を通る外気を利用して効率よく外に放熱することができる。
また、別室は、エンジンのクランク軸とエンジンの出力軸との間の動力伝達比を可変する変速機を収容する変速機ケースであり、この変速機ケースは、クランクケース側に位置する内側変速機ケースと、クランクケースの反対側に位置する外側変速機ケースとを備え、上記内側変速機ケースの内壁に上記放熱フィンを設けるようにしたので、クランクケースの冷却を増進させることができる。
また、変速機ケースの一部には、油路を形成した延出部が設けられており、この延出部の一方の外表面と、この延出部の他方を覆う油路カバーの外表面とに放熱フィンを設けたので、オイルを効率よく冷却してクランクケースの冷却を増進させることができる。
以下、本発明の一実施形態を添付した図面を参照して説明する。
なお、以下の説明中、前後左右および上下といった方向は、車体の乗員から見た方向である。また、図中矢印Fは車体前方を、矢印Lは車体左方を、矢印Uは車体上方をそれぞれ示している。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車1の側面図である。この自動二輪車1の車体フレーム2は、車体前部のヘッドパイプ3と、同ヘッドパイプ3から後方へ斜め下向きに傾斜して延出する1本のメインフレーム4と、同メインフレーム4の後部に下方へ向けて延出固着される左右一対のピボットブラケット5、5と、メインフレーム4の後部でピボットブラケット5、5の固着位置の前付近から後方へ斜め上向きに延出して途中で屈曲して後端に至る左右一対のシートレール6、6と、ピボットブラケット5、6と上記シートレール6、6の中央部との間を補強する左右一対の補強フレーム7、7とを備えている。
車体フレーム2の左右一対のシートレール6、6上方には、乗車用シート8が設けられ、その下部には収納部(収納ボックス)9が設けられる。車体前部上方には、ヘッドパイプ3に軸支されたハンドル10が設けられ、その下方にフロントフォーク11、11が延びてその下端に前輪12が軸支される。車体中央のピボットブラケット5、5には、ピボット軸13によりリヤフォーク14が前端を揺動可能に軸支されて後方に延びており、リヤフォーク14の後端部には、後輪15が軸支される。リヤフォーク14の後部とシートレール6との間には左右一対のリヤクッション16、16が介挿される。
メインフレーム4の下方かつピボットブラケット5、5の前方には、内燃機関であるエンジン(パワーユニットとも言う)20が懸架される。エンジン20の上部は、メインフレーム4の中央部に垂設された支持ブラケット17、17に吊り下げられ、エンジン20の後部は、ピボットブラケット5に2箇所で固定される。すなわち、エンジン20は、メインフレーム4の後部下側に吊り下げる態様で支持されている。また、車体フレーム2は、各部に分割された合成樹脂製の車体カバー18で覆われている。
エンジン20は、単気筒の4サイクルエンジンであり、シリンダ部22がクランクケース24の前面から略水平に近い状態まで大きく前傾した水平エンジンに構成されている。このため、車体を低重心化できるとともに、図示のようにメインフレーム4を低くして乗車時に運転者が跨ぐ跨ぎ部Mを低くでき、乗降性を向上できる。また、クランクケース24の左側面前部には、(後段に詳述する)発電機カバー25が取り付けられており、車体カバー18は、図1に示すように、車体側面視でクランクケース24の外縁近傍まで車体を覆うカバー形状を有し、発電機カバーを含むクランクケース24側面を外部に露出させる。
このエンジン20のシリンダ部22上側には、吸気管26が接続され、この吸気管26は上方に延出してメインフレーム4に支持されたスロットルボディ27およびエアクリーナ28に接続される。シリンダ部22下側には、排気管29が接続され、この排気管29は下方に延出した後に屈曲して後方へ延び、後輪15右側に配置されたマフラー30に接続される。
また、クランクケース24の左側面後部には、エンジン20の出力軸31がその先端を露出させて軸支されている。この出力軸31の先端には、駆動スプロケット32が取り付けられ、この駆動スプロケット32と、後輪15に一体に設けられた従動スプロケット33との間に動力伝達チェーン34が巻回されてチェーン伝動機構が構成される。したがって、このエンジン20の出力軸31の回転は、チェーン伝動機構を介して後輪15へ伝達される。なお、このチェーン伝動機構は、各スプロケット32、33の歯数比によって出力軸31と後輪軸との間の減速比(二次減速比)を設定する二次減速機構としても機能する。また、図中、符号35はチェーン伝動機構を覆うカバーである。
クランクケース24下部には、車体左右方向に延出するステップバー36が取り付けられ、このステップバー36両端には運転者が足を載せる一対のステップ36A、36Aが取り付けられる。
また、この自動二輪車1には、エンジン20を始動するキック式始動装置の一部を構成するキック部材(始動系部材)37がクランクケース24左側方に配設されている。すなわち、このキック部材37は、クランクケース24に先端を露出させて軸支されたキック軸38に取り付けられたキックアーム39と、このキックアーム39の先端部に回動自在に取り付けられたキックペダル40とを備え、運転者がキックペダル40を踏むことによってキック軸38を回転させてエンジン20を始動できる。
さらに、この自動二輪車1には、キック式始動装置に加えて、エンジン始動用のスタータモータ41も配設されている。このスタータモータ41は、クランクケース24上面前部に取り付けられており、このスタータモータ41を作動させることでエンジン20を始動できる。すなわち、この自動二輪車1では、キック式およびスタータモータ式のいずれの方法でもエンジン20を始動することが可能に構成されている。
図2は、エンジン20の内部構造を車体右側から示す図であり、動力伝達系および始動系の主要な回転軸の位置を示している。また、シリンダ軸線L1も示している。また、図3は、図2のIII−III断面を示す図である。
図2および図3に示すように、エンジン20のクランクケース24は、左クランクケース24Aと右クランクケース24Bとからなる左右2分割構造で形成され、このクランクケース24前部には、左右のクランクケース24A、24Bに支持された左右一対の軸受(転がり軸受)45、45を介してクランク軸51が横置きで(車幅方向に沿わせて)軸支される。
このクランク軸51には、従来の4サイクルエンジンと同様に、シリンダ部22内をシリンダ軸線L1に沿って摺動自在な不図示のピストンがコンロッドを介して連結され、エンジン20が駆動された場合にピストンの移動によりクランク軸51が回転駆動される。また、クランク軸51には、回転バランスをとるためのバランスウエイト(以下、ウエイトという)52が取り付けられている。
また、図中、符号55は、クランク軸51に設けられたカムチェーン駆動スプロケットであり、このカムチェーン駆動スプロケット55にはカムチェーンが駆動され、このカムチェーンを介してクランク軸51の回転がシリンダ部22のヘッドカバー内に設けられた動弁機構に伝達される。
図3に示すように、クランクケース24の左方、つまり、左クランクケース24Aには、発電機180を収容する発電機カバー25がボルト連結され、クランクケース24の右方、つまり、右クランクケース24Bには、クランク軸51と出力軸31との間の動力伝達比を可変するベルト式無段変速機(動力伝達機構)60を収容する変速機ケース(動力伝達機構用ケース)61がボルト連結される。なお、クランクケース24、発電機カバー25および変速機ケース61は鋳造品で形成されている。
ベルト式無段変速機60は、エンジンオイルによる潤滑が行われない乾式の動力伝達機構であり、変速機ケース61は、エンジンオイルによる潤滑が行われるクランクケース24とは別室を形成して油液のない室を形成し、車幅方向内側を覆う内側変速機ケース(ベルコンケースとも称する)61Aと、車幅方向外側を覆う外側変速機カバー(ベルコンカバーとも称する)61Bとの左右二分割構造で構成されている。
クランク軸51は、右クランクケース24Bおよび内側変速機ケース61Aを貫通して変速機ケース61内に露出し、この露出するクランク軸51の右端部がベルト式無段変速機60の駆動プーリ軸51Aとして使用され、この駆動プーリ軸51Aに駆動プーリ63が取り付けられる。
また、クランクケース24後部には、ベルト式無段変速機60の従動プーリ軸64が軸支される。より具体的には、この従動プーリ軸64は、右クランクケース24Bと変速機ケース61(内側変速機ケース61A)とに支持された左右一対の軸受(転がり軸受)65、65を介して駆動プーリ軸51Aの後方に平行に軸支され、従動プーリ67が取り付けられる。そして、駆動プーリ63と従動プーリ67との間にVベルト68が掛け回される。なお、変速機ケース61と各プーリ軸51A、64との間には、クランクケース24内のエンジンオイルが変速機ケース61に侵入するのを阻止するためのシール部材69A、69Bが介挿され、変速機ケース61およびベルト式無段変速機60はクランクケース24より隔離される(シールされる)。
駆動プーリ63は、駆動プーリ軸51Aとともに回転する固定半体63Aと可動半体63Bとを有し、固定半体63Aは、クランク軸右端部に固定され、可動半体63Bは、固定半体63Aよりもクランク軸方向左側に軸方向に移動自在に配置される。この可動半体63Bは、クランク軸51とともに回転し、遠心力により遠心方向に移動するウエイトローラ70の作用により軸方向に摺動して固定半体63Aに接近あるいは離反し、両プーリ半体63A、63B間に挟まれたVベルト68の巻き掛け径を変える。
ベルト式無段変速機60の従動プーリ67は、従動プーリ軸64とともに回転する固定半体67Aと可動半体67Bとを有し、固定半体67Aが可動半体67Bよりも軸方向左側に配置される。可動半体67Bは、従動プーリ軸64の右端部に環状スライダ71を介して軸方向に移動自在に配置され、コイルばねである付勢部材72により左方(固定半体67A側)に付勢されている。このため、駆動プーリ63の両半体63A、63B間に挟まれたVベルト68の巻き掛け径が大きくなると、反対に従動プーリ67の両半体67A、67Bの間隔はコイルばね72の付勢力に抗して拡がり、Vベルト68の巻き掛け径を小さくし、自動的に無段変速がなされる。
従動プーリ軸64は、右クランクケース24Bと内側変速機ケース61Aとの間に形成された空間に配設された遠心クラッチ80を介してクランクケース24内に配設された減速歯車機構81に動力を伝達する。
遠心クラッチ80は、エンジンオイルにより各部の潤滑および冷却が行われる湿式の遠心クラッチであり、従動プーリ軸64にスプライン嵌合されるクラッチインナ83と、従動プーリ軸64の左端部に相対回転自在に設けられたクラッチ出力ギヤ84に連結されたクラッチアウタ85とを備えており、クラッチインナ83の外周端側に突設された複数の支軸86にクラッチウエイト87が設けられている。このため、従動プーリ軸64の回転速度が所定速度を超えた場合に、遠心力により遠心方向に移動するクラッチウエイト87がクラッチアウタ85に係合し、従動プーリ軸64と一体にクラッチアウタ85を回転させてクラッチ出力ギヤ84を回転させる。
減速歯車機構81は、ベルト式無段変速機60とエンジン20の出力軸31との間の動力伝達を行うものであって、かつ、一次減速機構として機能する機構である。この減速歯車機構81は、従動プーリ軸64と出力軸31との間に設けられ、従動プーリ軸64に設けられた上記クラッチ出力ギヤ84の回転を所定の減速比に減速して出力軸31に伝達する中間歯車軸91を備えている。
中間歯車軸91は、左右のクランクケース24、24Bに支持された左右一対の軸受(転がり軸受)92、92に回転自在に軸支され、右クランクケース24Bの壁部を貫通する貫通軸部91Aを有している。この貫通軸部91Aには、従動プーリ軸64に設けられたクラッチ出力ギヤ84に噛み合う大径の中間軸従動ギヤ93が固定され、左右のクランクケース24A、24Bの間のスペースに、出力軸31に固定された出力軸ギヤ31Aに噛み合う小径の中間軸駆動ギヤ94が固定される。これにより、クランクケース24外側に位置するクラッチ出力ギヤ84の回転が、中間歯車軸91を介してクランクケース24内に位置する出力軸31へと所定の減速比で伝達される。なお、図に示すように、出力軸31についても、左右のクランクケース24A、24Bに支持された左右一対の軸受(転がり軸受)96、97に支持されている。
図2に示すように、このエンジン20のクランクケース24内には、クランクケース24内に貯留されたエンジンオイルをエンジン20の各部に供給するオイルポンプ100が設けられている。このオイルポンプ100は、クランク軸51の前方斜め下方に設けられており、クランク軸51の回転により駆動されてエンジンオイルを吐出し、このエンジンオイルを、クランク軸51を支持する軸受45、45等の各軸受、シリンダ部22の動弁機構(不図示)、遠心クラッチ80および減速歯車機構81等に供給する。
次にこのエンジン20のキック式始動装置について詳述する。
図4は、図2のIV−IV断面を示す図であり、キック式始動装置の機構部分(キック始動機構140)を周辺構成とともに示している。このキック始動機構140は、エンジン20下方(主にクランクケース24下方)に収容されている。
キック軸38は、車体側面視で従動プーリ軸64の直下に位置しており(図2参照)、左右のクランクケース24A、24Bに形成された軸受部(本例では貫通孔で形成されたすべり軸受)141、142に回転自在に軸支されている。このキック軸38の左端部は左クランクケース24Aの壁部に形成された軸受部141を貫通して左方に突出し、この貫通軸部38Aに、キックペダル40を先端に取り付けたキックアーム39の基端部が固定される。また、左クランクケース24Aには、キック軸38との間の隙間を塞ぐシール部材143が設けられる。このクランクケース24内において、キック軸38の右側部分には、キック軸38をキック方向とは逆方向に付勢するリターンスプリング145と、このリターンスプリング145の付勢力で回転するキック軸38をキック操作開始位置で停止させるストッパ146とが配設されており、キック軸38の左側部分には、軸受部141に隣接する大径のキック駆動ギヤ147が設けられている。
このキック軸38とクランク軸51との間には、キック軸38の回転をクランク軸51に伝達するキック中間軸150が配置される。本構成のキック中間軸150は2軸構成とされ、キック軸38により回転駆動される第1キック中間軸151と、第1キック中間軸151の回転をクランク軸51に伝達する第2キック中間軸155とを備えている。
第1キック中間軸151は、図2に示すように、車体側面視で従動プーリ軸64とクランク軸51との中間位置下方に横置き配置され、図4に示すように、左右のクランクケース24A、24Bに設けられた左右一対の軸受部(本例では非貫通孔で形成されたすべり軸受)161、162に回転自在に軸支される。この第1キック中間軸151は、クランクケース24内に完全に収容され、キック駆動ギヤ147に噛み合う小径の第1キック中間軸従動ギヤ163が一体に形成されるとともに、このギヤ163の右方に第1キック中間軸従動ギヤ163よりも大径の第1キック中間軸駆動ギヤ164が隣接して固定される。
第2キック中間軸155は、図2に示すように、車体側面視でクランク軸51の下方に横置き配置され、図4に示すように、左クランクケース24Aと内側変速機ケース61Aとに設けられた左右一対の軸受部(本例では非貫通孔で形成されたすべり軸受)166、167に回転自在に軸支される。すなわち、この第2キック中間軸155は、第1キック中間軸151よりも長い軸に形成されることによって、左端部が左クランクケース24Aに支持された状態で、右クランクケース24Bの壁部に形成された開口部24B1を貫通して延出し、この延出軸部155Aが、クランクケース24と変速機ケース61との間の空間を跨いで内側変速機ケース61Aに軸支される。この第2キック中間軸155のクランクケース24内の軸部には、第1キック中間軸151の第1キック中間軸駆動ギヤ164に噛み合う小径の第2中間軸従動ギヤ168が一体に形成され、このキック中間軸155のクランクケース外の延出軸部155Aには、飛び込みギヤ機構170が配設される。
この飛び込みギヤ機構170は、右クランクケース24Bと内側変速機ケース61Aとの間に位置しており、第2キック中間軸155に対して軸方向に移動自在に設けられる飛び込みギヤ171と、飛び込みギヤ171をクランク軸51に設けられたキック始動用従動ギヤ172と噛み合わない待避位置に付勢する付勢部材173とを備え、キック時の第2キック中間軸155の回転により飛び込みギヤ171がスライドしてキック始動用従動ギヤ172と噛み合う機構に構成されている。なお、図示の例では、付勢部材173にコイルスプリングを使用した場合を示したが、板ばねや皿ばね等のコイルスプリング以外のものを用いてもよい。
したがって、キックペダル40が踏み込まれ、キック軸38がリターンスプリング145の付勢力に抗して回転すると、キック軸38の回転が第1キック中間軸151および第2キック中間軸155のギヤ列を介して伝達され、飛び込みギヤ171をキック始動用従動ギヤ172に噛み合う方向へと移動してクランク軸51を強制的に回転し、エンジン20を始動させることができる。
ここで、このエンジン20では、左クランクケース24Aと内側変速機ケース61Aとで支持される第2キック中間軸155については、動力伝達系の支軸や始動系の支軸を組み付けた状態でクランクケース24A、24Bを連結した状態で、クランクケース24Bの開口部24B1を通って抜けてしまう可能性があるため、第2キック中間軸155には、クランクケース24の一側(右クランクケース24B)の開口部24B1に対面する拡径部160を設け、この拡径部160によって第2キック中間軸155を位置規制させて仮組できるようにしている。
次にこのエンジン20のオイルレベルゲージ配置構造について説明する。
このエンジン20では、図3および図4に示すように、左クランクケース24Aと発電機カバー25との間の連通する空間(発電機収容室)に発電機(AC Generator(ACG))180が収容されている。発電機180は、クランク軸51に固定されるロータ181と、ロータ181内に配置されるステータ182とを備え、ステータ182は発電機カバー25に固定される。
ロータ181には、1方向クラッチ183が連結され、1方向クラッチ183には、スタータモータ41の駆動ギヤ41Aに中間ギヤ184を介して噛み合う従動ギヤ185が設けられる。また、この従動ギヤ185と軸受45との間に、カムチェーン駆動スプロケット55が配置されている。
この発電機180は、エンジンオイルにより潤滑および冷却を行う湿式の発電機であり、発電機カバー25内にはエンジンオイルが溜まるようになっている。
発電機カバー25は、クランクケース24の他側(左側)に張り出す発電機180の周囲および側方(左側方)を覆う略お椀形状のカバー本体25Aを有し、このカバー本体25Aの周縁に沿って間隔を空けて形成された複数のボルト締結部(不図示)をクランクケース24にボルト締結することによってクランクケース24に固定される。なお、発電機カバー25をクランクケース24に固定する際には、その間にオイルシールとして機能するシール部材が介挿される。
このカバー本体25Aは、発電機180を覆う略円筒筒部である発電機覆い部25Bの基端部上方から側面視略三角状に延出する上方延出部25Cを有し、この上方延出部25Cは、図に示すように、左クランクケース24Aの左側方に配列されたスタータモータ41のギヤ列(駆動ギヤ41A、中間ギヤ184、従動ギヤ185からなるギヤ列)を覆うモータギヤ覆い部として機能している。
発電機カバー25には、この上方延出部25Cより車体外側(車体左側)の部分、つまり、発電機覆い部25Bの上方部分に、エンジンオイルの注油口190が設けられ、この注油口190の内側には雌ねじ部が形成され、オイルレベルゲージ195を備えた注油口蓋196を雌ねじ部に締結することによって、オイルレベルゲージ195が着脱自在に取り付けられている。この場合、注油口190を発電機カバー25の上方延出部25Cより車体外側(車体左側)に設けているので、注油口190および注油口蓋196が側面視で、上方延出部25Cに重なり、このレイアウトにより生じるエンジン20の凹凸を外観視で目立たなくすることができ、エンジン外観の大幅変更を回避することができる。
次にこのエンジン20の冷却構造について説明する。
図2に示すように、エンジン20のシリンダ部22の周囲には、主にシリンダ部22を冷却するための複数の放熱フィン22Aが設けられている。これら放熱フィン22Aは、シリンダ部22の周囲に延在し、かつ、シリンダ軸線L1の方向に間隔を空けて複数枚形成されることによって、シリンダ部22の表面積を増加させる。これによって、外気との熱交換面積を増大させ、シリンダ部22を車体前側から流れてくる走行風によって効率よく冷却することができる。
また、このエンジン20は、クランクケース24内の各部を潤滑するエンジンオイルを冷却するオイルクーラ105(図2参照)を備えている。このオイルクーラ105は、変速機ケース61からシリンダ軸線L1に略沿って車体前側に延出するオイルクーラ本体(延出部)106と、このオイルクーラ本体106にボルト連結されるオイルクーラカバー(油路カバー)107とを備えて構成される。
ここで、図5は変速機ケース61の内側変速機ケース61Aを車体右側から見た図であり、図6は車体左側(クランクケース24側)から見た図であり、図7は図5のVII−VII断面を示す図である。また、図8(A)〜(D)はオイルクーラカバー107を示している。なお、図8(D)は図8(A)のD−D断面を示している。
オイルクーラ本体106は、図5に示すように、クランクケース24の前面に略沿って略上下方向に延びる形状に形成され、このオイルクーラ本体106には、オイルクーラ本体106の外形形状に沿って延びるオイル通路(油路)108Aが形成される。つまり、このオイル通路108Aは、略上下方向に長く、前後方向に短くなるように歪んだ略環状に形成され、オイル入口とオイル出口を構成する一対の開口部110、111に接続されている。また、このオイルクーラ本体106の外表面には、格子状の放熱フィン106Aが一体に形成されており、この放熱フィン106Aによりオイルクーラ本体106の表面積が増えてオイル冷却効率が向上する。また、この放熱フィン106Aが格子状のリブ状に形成されるので、オイルクーラ本体106の剛性を十分に確保することができる。
オイルクーラカバー107は、オイルクーラ本体106のオイル通路108Aを覆う蓋体である。図8(A)〜(D)に示すように、このオイルクーラカバー107には、オイル通路108Aと組み合わされて1本のオイル通路108を形成するオイル通路108B(図8(C)参照)と、このオイル通路108Bの外周に沿って形成されてオイルシールが挿入されるシール溝108C(図8(C)参照)とが一体に形成されるとともに、外表面に上下方向に直線状に延びる複数本の放熱フィン109が一体に形成される。
このように、オイルクーラ本体106とオイルクーラカバー107との各々にオイル通路108A、108Bおよび放熱フィン106A、109を設けたので、オイル通路108A、108Bを放熱フィン106A、109に近づけることができ、オイル通路108を通るエンジンオイルの冷却効率を向上することができる。また、この放熱フィン109によりオイルクーラカバー107を補強することもできる。なお、図中、符号107Aは、オイルクーラカバー107をオイルクーラ本体106にボルト締結するためのボルト締結部である。
上記図3に示すように、このエンジン20では、クランクケース24右側に遠心クラッチ80を収容するクラッチ室R1を形成し、このクラッチ室R1の右側にベルト式無段変速機60を収容する変速機室R2を形成している。このクラッチ室R1の内部は、クランクケース24内の空間(クランク室R0)と連通しており、クランク室R0とともにエンジンオイルが介在する室を隣り合わせで形成している。また、このエンジンオイルが介在する室の右側にエンジンオイルが介在しない変速機室R2を形成するので、エンジンオイルが介在する室と介在しない室とを車幅方向で明確に区画することができる。
この変速機室R2、つまり、変速機ケース61には、ベルト式無段変速機60を冷却するための冷却風が導入される。すなわち、図5に示すように、変速機ケース61のケース前上部には、外気を変速機ケース61内に取り入れる外気取入口115が設けられる。この外気取入口115には、図示せぬ冷却ダクトが取り付けられ、この冷却ダクトの上流側端部には、エアクリーナ(無段変速機用エアクリーナ)120(図1参照)が設けられ、このエアクリーナ120で清浄化された外気を冷却風として変速機ケース61内に導入するようにしている。
図2および図3に示すように、変速機ケース61内に配置された駆動プーリ63の固定半体63Aには、導風用フィン63Cが設けられるとともに、変速機ケース61内には、外気取入口115から導入された空気をクランク軸51の右方に導く隔壁116とこの隔壁116によって導かれた空気を導風用フィン63Cの内周側へ導く導風板117とが設けられる。これによって、駆動プーリ63の回転によって導風用フィン63Cが回転した場合に、外気取入口115から空気(冷却風)が取り込まれ、フィン63C内周側からフィン63C外周側へと送風される。また、変速機ケース61内の従動プーリ67の固定半体67Aにも、導風用フィン67Cが設けられ、従動プーリ67の回転による導風用フィン67Cの回転により変速機ケース61内の冷却風を従動プーリ67側へも導くとともに、変速機ケース61の上部に設けた外気吐出口118から車体左方へ向けて排出させてベルト式無段変速機60全体を冷却することができる。
さらに、この変速機ケース61内には、変速機ケース61の熱を該ケース61内に放熱させる放熱フィン130が設けられている。詳述すると、この放熱フィン130は、図2および図5に示すように、変速機ケース61の内側変速機ケース61Aに一体に設けられ、ベルト式無段変速機60の駆動プーリ軸51Aの同心円状に延出して車体右側に環状に突出する凸条の第1放熱フィン130Aと、従動プーリ軸64の同心円状に延出して車体右側に環状に突出する複数(本例では3個)の第2放熱フィン130Bとを一体に備えている。このように放熱フィン130A、130Bを内側変速機ケース61Aに設けたため、変速機ケース61に伝わる熱、具体的には、クランクケース24の熱(エンジン20の燃焼行程時に生じる熱や動力伝達系の摩擦熱、エンジンオイルの熱)等を、該ケース61内を通る冷却風を利用して外に放熱することができる。すなわち、変速機ケース61内に強制的に流した冷却風によってクランクケース24内の熱を強制的に外に排出でき、エンジン20をいわゆる強制空冷することができ、エンジン20の冷却を増進させることができる。
しかも、これら放熱フィン130A、130Bが駆動プーリ軸51A側および従動プーリ軸64側に設けられるので、変速機ケース61の前後に渡って放熱フィンが配置され、熱交換面積を増大できる。さらに、これら放熱フィン130A、130Bが、駆動プーリ63の導風用フィン63Cおよび67Cの回転方向に沿ったフィンとなるため、導風用フィン63Cおよび67Cの回転によって生じる冷却風と効率よく熱交換できる。したがって、エンジン20の冷却を効率的に増進させることができる。また、これら円筒状のフィン130A、130Bにより変速機ケース61の断面係数が増え、つまり、これらが補強リブとしても機能するので、変速機ケース61の剛性が向上し、その結果、エンジン20の剛性が向上するとともに、エンジン20内から外に伝わるエンジン作動音を低減することもできる。
さらに本構成では、図6に示すように、変速機ケース61の内側変速機ケース61Aの裏側(クランクケース24側)には、駆動プーリ軸51Aの軸中心から放射状に延びて車体左側(クランクケース24側)に突出する複数本の凸状の放射状リブ131と、従動プーリ軸64の軸中心から放射状に延びて車体左側(クランクケース24側)に突出する複数本の凸状の放射状リブ132とを備えるので、クランクケース24内の熱を、これら放射状リブ131、132を介して放熱フィン130(130A、130B)に効率よく伝えることができる。これによって、エンジン20の冷却をより増進させることができる。
また、本構成では、図2に示すように、変速機室R2の下面LL1がエンジン20の最下面LL2よりも上方に位置し、この変速機室R2とエンジン20の最下面LL2との間の側面部分、つまり、内側変速機ケース61Aにおける変速機室R2下方の側面部61A1にも、前後方向に直線状に延びる複数の放熱フィン135が設けられている。これによって、変速機ケース61の熱(クランクケース24の熱等)は、外部に露出する放熱フィン135によっても冷却され、走行風によるエンジン冷却も増進することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、変速機ケース61のクランクケース24側内壁に相当する内側変速機ケース61Aの内側に、クランクケース24内の熱を変速ケース61に放熱する放熱フィン130A、130Bを設けたので、クランクケース24の冷却を増進させることができる。これにより、クランクケース24の側方に変速機カバー61を備えるためにクランクケース24の外気と接触する表面積が小さいエンジン20でも、エンジン20を十分に空冷することができる。また、外気を取り入れて変速機ケース61内に冷却風を流すので、この冷却風を利用して効率よく外に放熱することができる。
また、変速機ケース60の一部にオイル通路108を形成したオイルクーラ本体106を設け、このオイルクーラ本体106の一方の外表面と、このオイルクーラ本体106の他方を覆うオイルクーラカバー107の外表面とに放熱フィン106A、109を設けているので、エンジンオイルを効率よく冷却でき、クランクケース24ひいてはエンジン20全体の冷却を増進させることができる。
さらに、変速機ケース20の外表面にも前後方向に直線状に延びる複数の放熱フィン135を設けたので、エンジン20の前影面積を増やすことなく、つまり、走行風による抵抗を増やすことなく、エンジン20の外気接触面積を増やすことができ、走行風によるエンジン20の冷却を増進させることができる。
次にエンジン20のブリーザ構造について説明する。
図9は右クランクケース24Bを外側(車体右側)から見た図であり、図10は裏側(車体左側)から見た図である。また、図11は左クランクケース24Aを裏側から見た図である。左クランクケース24Aと右クランクケース24Bには、互いに連結された場合にこのケース24A、24B間にブリーザ室200を形成する左ブリーザ室200Aと右ブリーザ室200Bとを各々備えている。
右ブリーザ室200Bは、図9に示すように、右クランクケース24Bの従動プーリ軸64を支持するための従動プーリ軸用開口部64Dの上方領域をケース右側に突出して形成される。また、左ブリーザ室200Aは、図11に示すように、左クランクケース24Aにおける右ブリーザ室200Bに対向する領域に設けられる。つまり、ブリーザ室200を左右二分割した場合の各々を左右のクランクケース24A、24Bに各々一体に形成している。なお、図中、符号91Dは、中間歯車軸91支持用の中間歯車軸用開口部であり、符号31Dは、出力軸31支持用の出力軸用開口部であり、符号51Dは、クランク軸51支持用のクランク軸用開口部である。
ブリーザ室200のブリーザ開口部201は、図9および図2に示すように、右クランクケース24B(右ブリーザ室200B)に設けている。より具体的には、このブリーザ開口部201は、図2に示すように、従動プーリ軸64よりも前側かつ下向きに設けられており、この向きは従動プーリ軸64の回転方向と逆方向の向きに相当している。つまり、従動プーリ軸64は、車体右側面視で時計回り方向に回転し、ブリーザ開口部201には、この従動プーリ軸64の回転方向と逆向きに形成され、エンジンオイル等の侵入を防止している。
図10および図11に示すように、右ブリーザ室200Bおよび左ブリーザ室200Aは、複数の隔壁によって内部が仕切られ、各ブリーザ室を連結した際に互い連通する複数の室(本例では、第1室200B1、200A1、第2室200B2、200A2、第3室200B3、200A3、第4室200B4、200A4、第5室200B5、200A5)が形成されている。
このうち、右ブリーザ室200Bにおいては、図10に示すように、第3室200B3と第4室200B4との間、および、第4室200B4と第5室200B5との間が狭い連通路を介して連通し、他の室200B1、200B2は隔壁で完全に区画されている。一方、左ブリーザ室200Aにおいては、図11に示すように、第1室200A1と第2室200A2との間が狭い連通路を介して連通し、他の室200A3〜200A5は隔壁で完全に区画されている。
このため、右ブリーザ室200Bに設けられたブリーザ開口部201から第1室200B1および200A1に入った高圧空気は、左ブリーザ室200A側から第2室200B2および200A2に移動した後、右ブリーザ室200B側から第3室200B3および200B3、第4室200B4および200A4、第5室200B5および200B5に順に移動し、最終室である第5室200A5の開口部(出口開口部)210に接続された図示せぬブリーザ管を経てエアクリーナ28内へ排出される。
すなわち、このブリーザ室200の各室は他端膨張室として機能し、クランクケース24内の高圧空気を、ブリーザ室200の各室を順に経る毎に徐々に低圧にするとともに圧力変化(脈動変化)も抑制する。しかも、この各室を含む連通路が上下左右に屈曲するラビリンス構造(迷路構造)に形成されているので、ブリーザ経路を限られたスペース内で効率よく長くすることができ、高圧空気を効率よく低減することができ、言い換えれば、ブリーザ室200を小型化することができる。しかも、このブリーザ室200をクランクケース24に一体に形成したので、ブリーザ室200を別部品で形成する場合に比して部品点数の低減およびエンジン20全体の小型化が可能になる。
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、種々の設計変形を行うことができる。例えば、上記実施形態において、放熱フィン130A、130B、106A、109および135等の各々の本数、形状および位置等は、上記した趣旨に反しない範囲で、任意に設計変更が可能である。また、上記実施形態では、クランクケース24の左側に強制空冷式の変速機ケース20を備える場合を説明したが、これに限らず、左右対称構造のエンジンにも適用できることは勿論である。
また、上記実施形態では、クランクケース24の一側に変速機ケース20を備えるエンジンの冷却構造に本発明を適用する場合を説明したが、これに限らず、クランクケースの一側に変速ケース以外の別室を設け、これによりクランクケースの熱を外気に放出し難くなってしまうエンジンの冷却構造に広く適用可能である。
また、上記実施形態では、単気筒エンジンに本発明を適用する場合を説明したが、これに限らない。さらに、自動二輪車に本発明を適用する場合に限らず、ATV(不整地走行車両)に分類される三輪車両や四輪車両等の他の車両にも本発明を広く適用することができる。
本発明の実施形態に係る自動二輪車の側面図である。 エンジンの内部構造を車体右側から示す図である。 図2のIII−III断面を示す図である。 図2のIV−IV断面を示す図である。 内側変速機ケースを車体右側から見た図である。 内側変速機ケースを車体左側(クランクケース側)から見た図である。 図5のVII−VII断面を示す図である。 (A)はオイルクーラカバーを車体右側(表側)から見た図、(B)は車体後方から見た図、(C)は車体左側(裏側)から見た図、(D)は(A)のD−D断面を示す図である。 右クランクケースを外側から見た図である。 右クランクケースを裏側から見た図である。 左クランクケースを裏側から見た図である。
符号の説明
1 自動二輪車
2 車体フレーム
20 エンジン(内燃機関)
22 シリンダ部
24 クランクケース
25 発電機カバー
31 出力軸
38 キック軸
51 クランク軸
51A 駆動プーリ軸
60 ベルト式無段変速機(動力伝達機構)
61 変速機ケース(動力伝達機構用ケース)
64 従動プーリ軸
80 遠心クラッチ(湿式遠心クラッチ)
81 減速歯車機構
105 オイルクーラ
106 オイルクーラ本体(延出部)
106A、109、130A、130B、135 放熱フィン
107 オイルクーラカバー(油路カバー)
115 外気取入口
118 外気吐出口
180 発電機
L1 シリンダ軸線
R0 クランク室
R1 クラッチ室
R2 変速機室

Claims (4)

  1. クランク軸を支持するクランクケースの一側に乾式の別室を設けたエンジンの冷却構造において、
    前記別室のクランクケース側の内壁に、前記クランクケース内の熱を前記別室内に放熱する放熱フィンを設けたことを特徴とするエンジンの冷却構造。
  2. 請求項1記載のエンジンの冷却構造において、
    前記別室は、外気取入口と外気吐出口を有することを特徴とするエンジンの冷却構造。
  3. 請求項1又は2に記載のエンジンの冷却構造において、
    前記別室は、前記エンジンのクランク軸と前記エンジンの出力軸との間の動力伝達比を可変する変速機を収容する変速機ケースであり、この変速機ケースは、前記クランクケース側に位置する内側変速機ケースと、前記クランクケースの反対側に位置する外側変速機ケースとを備え、前記内側変速機ケースの内壁に前記放熱フィンを設けたことを特徴とするエンジンの冷却構造。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のエンジンの冷却構造において、
    前記変速機ケースの一部には、油路を形成した延出部が設けられており、この延出部の一方の外表面と、この延出部の他方を覆う油路カバーの外表面とに放熱フィンを設けたことを特徴とするエンジンの冷却構造。
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