JP5136575B2 - 燃料供給装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関へ燃料を供給する燃料供給装置に関する。
外部装置からの信号に基づき作動し、燃料タンク内の燃料を燃料タンク外の燃料消費装置である内燃機関に供給する燃料供給装置において、燃料タンクに形成された孔部を覆い、外部装置からの信号に基づき電動ポンプを制御する制御回路を搭載する蓋部材を有する燃料供給装置が知られている(特許文献1を参照)。
蓋部材には、蓋部材に搭載される制御回路と外部装置との電気的な接続、および制御回路と電動ポンプとの電気的な接続を図るコネクタが設けられている。コネクタのハウジングは蓋部材と一体的に形成されており、ハウジングの内部には、上記制御回路の複数の端子と電気的に接続される複数の導線部材が埋設されている。
特開2001−214826号公報
ところで、本願出願人は、制御回路の放熱性、制御回路の端子とコネクタの導線部材との接続部の保護、および構造の簡素化を図るべく、制御回路を放熱部材に収容し、当該接続部を樹脂材料にて覆った一次成形品を形成し、その一次成形品を、当該放熱部材の一部が蓋部材の外部に露出するように樹脂製の蓋部材に埋設させることにより、制御回路および接続部を蓋部材に保持させる発明を提案している。
このように、蓋部材を構成することにより、制御回路から発生する熱を効率的に外部に放出させることができる。また、蓋部材の熱膨張による上記接続部への応力集中を低減することができる。なお、上記提案された発明では、放熱部材は金属材料により構成され、上記接続部を保護する保護部材は熱膨張率において、蓋部材よりも低い樹脂材料にて構成されている。また、蓋部材は耐ガソリン性に優れる例えば、ポリアセタール(以下、単にPOMと記す)により構成されている。
しかしながら、蓋部材をなすPOMは、金属材料や保護部材をなす樹脂材料と膨張率が異なっている。このため、蓋部材と、蓋部材に接している放熱部材および保護部材との間には、膨張率の違いにより、隙間が形成されるおそれがある。この隙間は、場合によっては、蓋部材の外部から保護部材からより突出している導線部材にまで達することがある。この隙間に例えば水分が浸入してしまうと、この水分が導線部材にまで達し、導線部材同士が水分により短絡する。この状態で、導線部材に電圧が印加されると導線部材に電解腐食(以下、電食と記す)が発生し、燃料供給装置の信頼性が低下する。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、信頼性の低下を抑制できる燃料供給装置を提供することである。
本発明の請求項1に記載の発明は、外部装置からの信号に基づき作動し、燃料タンク内の燃料を燃料タンク外の燃料消費装置に供給する燃料供給装置において、
燃料タンク内に設置され、燃料タンク内の燃料を吸入し、吐出する電動ポンプと、外部装置からの信号に基づき電動ポンプを制御する制御回路を内蔵する制御部と、制御部から突出し、外部装置および電動ポンプと、制御回路とをそれぞれ電気的に接続する複数の導線部材と、燃料タンクに形成されている孔部を覆うとともに、制御部の一部および複数の導線部材の一部が露出するように、制御部および複数の導線部材を埋設し、保持する蓋部材と、を備え、
導線部材は金属材料にて形成され、制御部のうち蓋部材と接触し蓋部材に保持される保持部、および蓋部材は、樹脂材料にて形成され、前記樹脂材料は、保持部の膨張率が蓋部材の膨張率よりも小さくなるように選定されており、複数の導線部材の制御部側の付け根部の全周を覆い、かつ、前記保持部と前記蓋部材との間に形成される隙間を埋めるように、保持部および蓋部材に接触するプライマー剤が設けられていることを特徴としている。
また、本発明の請求項2に記載の発明は、前記隙間の全体を埋めるようにプライマー剤が設けられていることを特徴としている。
これらの発明では、制御部における保持部の膨張率が、蓋部材の膨張率と異なっているため、保持部と蓋部材との間に、蓋部材の外部と複数の導線部材とを連通するような隙間が形成される可能性がある。膨張率の差によって形成された隙間に、例えば水分などが浸入し、複数の導線部材にまで達すると、導線部材同士が水分により短絡し、電食が発生することが懸念される。
そこで、請求項1に記載の発明では、複数の導線部材の制御部側の付け根部において、制御部の保持部および蓋部材に接触し、かつ付け根部全周を覆うプライマー剤を設けるようにしている。プライマー剤が複数の導線部材の付け根部の全周を覆うように設けられているため、プライマー剤の周囲に上記隙間が形成され難くなる。このため、他の部分で隙間が形成され、外部よりこの隙間に水分などが浸入したとしても、浸入した水分は複数の導線部材まで到達しない。したがって、このことによれば、複数の導線部材同士の水分による短絡を抑制することができ、導線部材の電食を抑制することができる。
また、プライマー剤が設けられた付近において、隙間が形成されたとしても、プライマー剤により導線部材が水分に接触するのを抑制することができるので、複数の導線部材同士の水分による短絡を抑制することができる。
また、請求項2に記載の発明では、制御部の保持部と蓋部材との隙間の全体を埋めるようにプライマー剤を設けるようにしている。そのため、導線部材への水分の進行を妨げることができ、複数の導線部材同士の水分による短絡を抑制することができる。
本発明の請求項3に記載の発明は、プライマー剤は、接着剤であることを特徴としている。本発明では、プライマー剤は接着剤よりなっているため、制御部の保持部と蓋部材との接合強度を高めることができる。このことによれば、構造材の膨張によって、両者の間に隙間が形成されることを効果的に防ぐことができる。
例えば、プライマー剤としては、請求項4に記載されているように、エピクロルヒドリンゴムを含有した接着剤を採用することができる。エピクロルヒドリンゴムは、耐燃料性、防水性に優れたゴム材料であり、内部への燃料の浸透を防ぐことができる。
本発明の請求項5に記載の発明は、蓋部材は、制御部の保持部の溶融温度よりも低い樹脂材料よりなっており、制御部は、蓋部材にインサート成形により埋設され、蓋部材に保持されていることを特徴としている。
インサート成形により制御部を覆う蓋部材が、溶融温度において、制御部の保持部よりも低い樹脂材料よりなっている場合、インサート成形する際、制御部の保持部の周囲に溶融した樹脂材料を金型に流し込んでも、制御部の保持部の表面は保持部をなす材料の融点には至らず溶融しない。したがって、制御部における保持部および蓋部材が熱融着することにより、両者の結合強度が強化されることはない。
したがって、蓋部材が、制御部の保持部の溶融温度よりも低い樹脂材料よりなっていると、膨張率の差により、制御部の保持部と蓋部材との間に隙間が形成される可能性が非常に高くなる。
よって、上記請求項1に記載の発明のプライマー剤は、蓋部材が制御部の保持部の溶融温度よりも低い樹脂材料よりなっており、制御部が蓋部材にインサート成形により埋設されるような場合において、特に有効に機能する。
本発明の第1実施形態による燃料供給装置を含む燃料供給システムの概略を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態による燃料供給装置の概略構造図である。 制御部が搭載されたフランジの斜視図である。 図3中の制御部の斜視図である。 図3中のV−V線の断面図である。 図3中のVI−VI線の断面図である。 図5中のVII−VII線の一部を拡大した断面図である。 図5中のVII−VII線の一部を拡大した断面図であり、プライマー剤を導線部材に塗布していない場合の図である。 本発明の第2実施形態による図3中のIX−IX線の断面図である。 本発明の第3実施形態による図3中のX−X線の断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、燃料供給装置6を含む燃料供給システム1を示す。燃料供給システム1は、燃料消費装置である内燃機関10に燃料タンク2内の燃料を供給するシステムである。
燃料供給システム1は、燃料タンク2、燃料供給装置6、デリバリパイプ7、燃料噴射弁8、内燃機関制御装置9などから構成されている。燃料供給装置6は、燃料タンク2内の燃料を吸入し、デリバリパイプ7に向けて吐き出す。デリバリパイプ7には、内燃機関10の各気筒(図示しない)に燃料を供給する燃料噴射弁8が接続されている。本実施形態では、内燃機関10は四つの気筒を有しており、それぞれの燃料噴射弁8は、各気筒に接続されているそれぞれの吸気ポート(図示しない)に設けられている。
なお、本実施形態では、燃料供給システム1を所謂ポート噴射式の燃料供給システムに適用した例で説明しているが、燃料噴射弁から噴射される燃料が直接各気筒内に供給される所謂直接噴射式のシステムに適用してもよい。
燃料供給装置6は、ポンプモジュール20とポンプモジュール20を制御する制御部40などから構成されている。ポンプモジュール20は燃料タンク2内の燃料を吸入し、吸入した燃料の圧力を高めて、デリバリパイプ7に向けて吐出する。
制御部40は、バッテリ11から電力が供給されており、ポンプモジュール20が備える、燃料タンク2内に設置された電気駆動式の燃料ポンプ(以下、単に燃料ポンプという)34(図2を参照)に供給する電力を制御する。なお、燃料供給装置6の構造については後ほど詳細に説明する。
具体的には、制御部40は、燃料ポンプ34に供給する電流値または電圧値を制御することにより、燃料ポンプに供給する電力を制御する。制御部40にて燃料ポンプ34に供給する電力が制御されることにより、燃料ポンプ34から吐き出される燃料の吐出量が制御される。制御部40は、内燃機関10を制御する電子制御装置(Electronic Controll Unit:ECU)9と電気的に接続されている。
ECU9は、内燃機関10が必要とする燃料量が確保できるよう、制御部40に対し要求信号を送り、内燃機関10が必要とする燃料量を確保すべく、この要求信号に応じた燃料ポンプ34に供給する電力を制御部40に制御させる。このようにして、燃料供給装置6から内燃機関10へ、内燃機関10が必要としている量の燃料が送られる。
これによれば、内燃機関10が必要とする燃料量に応じて、燃料供給装置6を作動させればよいので、燃料ポンプ34の消費電力を極力低下させることができ、車両の省電力化に貢献することができる。なお、ECU9は、図示しない各種センサの検出信号から内燃機関10の運転状態および運転者の要求を把握し、その把握した運転状態および運転者の要求に基いて、燃料噴射弁8の噴射量や噴射タイミングを制御するとともに、制御部40に対して内燃機関10が必要とする燃料量に応じた信号を送信する。
(燃料供給装置)
次に、燃料供給装置6を詳細に説明する。図2は、本実施形態による燃料供給装置6の概略構成を示す。図3は、制御部40を搭載したフランジ22を示す。図4は、図3中の制御部40および複数の導線部材43a〜fを示す。図5は、図3中のV−V線の断面を示す。図6は、図3中のVI−VI線の断面を示す。
ポンプモジュール20は、蓋部材としてのフランジ22、サブタンク30、燃料ポンプ34、サクションフィルタ35、燃料フィルタ36、プレッシャレギュレータ39などから構成されている。フランジ22以外の部品は、燃料タンク2内に設置されている。
フランジ22は、燃料タンク2の天井部4に円形に形成された孔部3を塞ぐ円盤状に形成された部品である。フランジ22は、耐ガソリン性に優れ、電気絶縁性を有するPOM(ポリアセタール)などの樹脂材料にて形成されている。フランジ22は、フランジ本体部24、燃料供給管25、第一コネクタ26および第二コネクタ27などから構成されている。
フランジ本体部24は、孔部3を塞いだ状態で、孔部3の内周側に位置する円盤部と、円盤部の外周部より径方向外側に突出し、燃料タンク2の外表面において孔部3の径方向外側の部位に支持される鍔部を有する。
燃料供給管25は、燃料ポンプ34より吐出される燃料を内燃機関10に供給する管路部材であり、フランジ本体部24と一体的に形成されている。燃料供給管25は、図2に示すように、フランジ本体部24を軸方向に貫くように形成されている。燃料供給管25における燃料タンク2の外側に突出する外側端部25aには、燃料配管12が接続されており、燃料タンク2内側に突出する内側端部25bには、燃料ポンプ34に通じる燃料ホース28が接続されている。これにより、燃料ポンプ34より吐き出された燃料を内燃機関10へ供給することが可能となる。
第一コネクタ26は、フランジ22に搭載されている制御部40に内蔵されている燃料ポンプ制御装置(Fuel Pump Controller)(以下、FPCと記す)41と、外部装置であるECU9およびバッテリ11とを電気的に接続するコネクタである。第二コネクタ27は、FPC41と、燃料ポンプ34とを電気的に接続するコネクタである。
図2中の破線で図示するように、FPC41は、後述する放熱部材46に収容された状態で、フランジ本体部24の中央部に埋設されている。図2および図3に示すように、放熱部材46は、一部が燃料タンク2の外側に位置するフランジ本体部24の外側表面24aより突出しており、FPC41が発する熱を放出する。ここで、埋設とは、別の部材がある部材に埋め込まれて、ある部材に保持されている状態をいう。
フランジ本体部24には、燃料タンク2の内側に位置するフランジ本体部24の内側表面24bより燃料タンク2の底部5に向って延び、燃料タンク2内に設置されるサブタンク30と、フランジ22とを接続する二本のシャフト31が設けられている。二本のシャフト31は、フランジ本体部24の外周縁部において周方向にほぼ等間隔で設けられている。フランジ22側の端部は、フランジ本体部24に設けられている圧入部に圧入にて固定されている。サブタンク30側の端部は、挿入孔部材33に形成されている挿入孔に緩く挿入されている。挿入孔部材33は、サブタンク30に設けられている。
そして、それぞれのシャフト31の外周には、コイルスプリング32が設けられている。コイルスプリング32のフランジ22側の端部はフランジ本体部24に係止され、コイルスプリング32のサブタンク30側の端部は挿入孔部材33のフランジ22側端面に係止されている。コイルスプリング32は、軸方向に圧縮された状態で、フランジ本体部24、および挿入孔部材33の端面に係止されている。これによれば、サブタンク30は、フランジ22が孔部3を塞いだ状態で燃料タンク2の底部5に押し付けられることとなる。
サブタンク30は、フランジ22側が開口している有底円筒状に形成されている樹脂製の容器であり、燃料ポンプ34、燃料フィルタ36、サクションフィルタ35などを収容するとともに、燃料タンク2内の燃料を貯留する。サブタンク30は、サブタンク30周辺の燃料をサブタンク30内に汲み上げるジェットポンプ(図示せず)を備えている。ジェットポンプは、燃料ポンプ34から吐き出される燃料の一部が供給されることにより作動する。これにより、燃料ポンプ34作動中は、ジェットポンプが作動するため、サブタンク30内は燃料で満たされることとなる。
燃料ポンプ34は、電動ポンプであって、電動モータ部と、電動モータ部にて駆動されるポンプ部とから構成されている。ポンプ部は、電動モータ部のロータと直結した、外周縁部に複数の羽溝を有するインペラと、羽溝を覆う円弧状の昇圧流路、および昇圧流路に通じる吸入口および吐出口を形成するポンプケースとから構成されている。電動モータ部は、配線29および第二コネクタ27を介してFPC41と電気的に接続されており、FPC41より供給される制御された電力によってロータを回転させるとともにインペラを回転させる。
インペラが回転することにより、吸入口より吸入された燃料は昇圧流路内にて昇圧され、吐出口より吐き出される。吐き出された燃料は、電動モータ部の内部を通り、このモータ部の上側端部に設けられている燃料吐出口より燃料フィルタ36に向けて吐き出される。ポンプ部の下側端部に設けられている吸入口には、この吸入口より吸入される燃料を濾過するサクションフィルタ35が設けられている。サクションフィルタ35は、例えばポリエステルまたはナイロンなどの樹脂繊維からなる不織布を袋状にしたものであって、吸入口に取付けられている。
燃料フィルタ36は、燃料ポンプ34より吐き出された燃料を更に濾過するフィルタである。燃料フィルタ36は、燃料ポンプ34の上端部および径方向外周を覆うフィルタケース37と、燃料ポンプ34より吐き出された燃料を濾過するフィルタエレメント38などから構成されている。フィルタケース37の内部にはフィルタエレメント38を収容する収容部が形成されている。フィルタケース37の径方向外側には、フィルタエレメント38にて濾過された燃料の圧力を調整し、燃料ホース28に向けて吐き出すプレッシャレギュレータ39が設けられている。
以上、燃料供給装置6の概要について説明した。次に、制御部40、導線部材43a〜43fおよび制御部40を搭載するフランジ22について更に詳細に説明する。
制御部40は、FPC41を収容する放熱部材46、およびFPC41ならびにFPC41の端子42a〜42fと導線部材43a〜43dとの接続部44a〜44fを保護する保護部材50などから構成されている。図4から図6に示すように、導線部材43a〜43fの一部は、保護部材50内に埋設され、残りの部分は保護部材50より、突き出ている。制御部40および導線部材43a〜43fは、それぞれの一部が露出するようにフランジ本体部24に埋設されることにより、当該本体部24に保持される。制御部40のフランジ本体部24と接する部分が保持部58となる。以下、制御部40について詳細に説明する。
FPC41は、上述したようにECU9からの指示に従い、燃料ポンプ34に供給する電力を制御するものであって、制御IC、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field EffectTransistor)などを同一パッケージ内に収納したハイブリッドICとして構成されている。
FPC41は、ECU9およびバッテリ11と電気的に接続される四つの端子42a、42b、42c、42dと、燃料ポンプ34と電気的に接続される二つの端子42e、42fとを有する。
端子42aは、ECU9からの制御ICに対する要求信号が入力される制御用端子である。端子42bは、ECU9により制御ICを診断するためのダイアグノーシス用端子である。端子42cは、バッテリ11からの電力を受ける電源用端子である。端子42dは、車両のボデーなどとアース接続されるアース用端子である。端子42e、端子42fは、燃料ポンプ34への電力を供給するための電力供給用の端子である。
各端子42a〜42dには、それぞれ導線部材43a〜43dの一方の端部が、溶接などにより電気的に接続されている(図4および図5を参照)。この端子42a〜42dと導線部材43a〜43dとが接続されている部位がそれぞれ接続部44a〜44dとなる。導線部材43a〜43dの他方の端部は、第一コネクタハウジング26aにECU9およびバッテリ11と接続可能に収容されている(図5を参照)。
また、各端子42e、42fには、それぞれ導線部材43e、43fの一方の端部が、溶接などにより電気的に接続されている(図4および図6を参照)。この端子42e、42fと導線部材43e、43fとが接続されている部位がそれぞれ接続部44e、44fとなる。導線部材43e、43fの他方の端部は、第二コネクタハウジング27aに燃料ポンプ34と接続可能に収容されている(図6を参照)。
図4、図5および図6に示すように、本実施形態では、各端子42a〜42fは、導線性金属材料よりなり、平板状に形成されている。また、各端子42a〜42fの導線部材43a〜43f側の端部は、孔部3の軸線と交差する方向に、かつ全て同じ方向に、放熱部材46より突き出ている。
また、各導線部材43a〜43fも、導線性金属材料よりなり、平板状に形成されている。各導線部材43a〜43dは、孔部3の軸線と交差する方向に、かつ各端子42a〜42dに向って延びる部位と、これらの部位の端子42a〜42dとは反対側の部分からフランジ22の外側表面24aに向って延びる部位とを有する(図4および図5を参照)。当該外側表面24aに向って延びる部位の一部は、外側表面24aより露出している(図5を参照)。
また、導線部材43eは、孔部3の軸線と交差する方向に、かつ端子42eに向って延びる部位と、これらの部位の端子42eとは反対側の部分からフランジ22の内側表面24bに向って延びる部位とを有する(図4および図6を参照)。当該内側表面24bに向って延びる部位の一部は、内側表面24bより露出している(図6を参照)。
また、導線部材43fは、孔部3の軸線に沿った方向から見た平面視がL字状に形成され、孔部3の軸線と交差する方向に沿って延びる部位と、L字状における端子42fとは反対側の部分より、内側表面24bに向って延びる部位とを有する(図4を参照)。なお、導線部材43fのL字状の部位における端子42fとは反対側の部分は、導線部材43eとは反対側に向って延びている(図4を参照)。当該内側表面24bに向って延びる部位の一部は、内側表面24bより露出している。
本実施形態では、各接続部44a〜44fは、各端子42a〜42fにおいて、孔部3の軸線に沿い、かつ下方を向く面と、各導線部材43a〜43fにおける各端子42a〜42fの当該面と対向する面との間に形成される。
各導線部材43a、43bの外側表面24aより露出した他方の端部は、電気配線(図示しない)を介してECU9と電気的に接続されている。導線部材43cの外側表面24aより露出した他方の端部は、電気配線(図示しない)を介してバッテリ11の正端子と電気的に接続されている。導線部材43dの外側表面24aより露出した他方の端部は、電気配線(図示しない)を介して車両のボデーに電気的に接続されている。導線部材43eの内側表面24bより露出した他方の端部は、電気配線29eを介して燃料ポンプ34の正端子と電気的に接続されている。導線部材43fの内側表面24bより露出した他方の端部は、電気配線29fを介して燃料ポンプ34の負端子と電気的に接続されている。
制御ICは、例えば、端子42aを介して入力されるECU9からの要求信号に応じてパワーMOSFETをPWMなどによりスイッチング制御し、燃料ポンプ34に対する供給電力を制御する。そして、FPC41は、制御した電力を各端子42e、42fを通じて燃料ポンプ34に供給する。本実施形態では、このようにして、燃料ポンプ34の回転速度を調整する。
放熱部材46は、図4に示すように、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの熱伝導率の比較的高い金属材料より、箱状に形成されている。放熱部材46におけるフランジ22側の下側端部には、下方および孔部3の軸線と交差する方向に開口する凹形状の収容部46aが設けられている。
収容部46aには、FPC41が収容される(図4を参照)。FPC41は、収容部46aのフランジ22とは反対側に位置する底部46bに、シリコーン系の接着剤よりなる接着層46cを介して固定されている。これにより、FPC41は、収容部46aの底部46bに接触した状態で収容部46aに収容されることとなる。また、各端子42a〜42fは、放熱部材46の上記交差する方向に開口する開口部位より突き出るように配置されている。
図4、図5および図6に示すように、制御部40は、FPC41を収容した収容部46aの残りの空間を埋め、かつ各接続部44a〜44fを覆う樹脂製の保護部材50を有している。この保護部材50は全てがフランジ本体部24内に埋設され当該本体部24によって保持される。本実施形態では、保護部材50は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、およびPPA(ポリフタルアミド)のいずれかの樹脂材料にて形成されている。
ここで、保護部材50をなす上記二つの樹脂材料(PPSおよびPPA)、放熱部材をなす金属材料(アルミニウムおよびアルミニウム合金)、およびフランジ22をなすPOMの物理的性質について説明する。
上記二つの樹脂材料(PPSおよびPPA)、金属材料(アルミニウムおよびアルミニウム合金)、およびPOMの熱膨張係数は、それぞれ異なっている。このため、これらの材料の温度が変化したときの体積の膨張率(熱膨張率)はそれぞれ異なる。また、上記二つの樹脂材料の熱膨張係数は、いずれもPOMの当該熱膨張係数よりも小さく、各端子42a〜42f、各導線部材43a〜43fをなす導線性金属材料の当該熱膨張係数よりも大きくなっている。
また、樹脂材料は一般的に金属材料に比べ、燃料が浸透しやすい構造となっており、燃料が浸透することにより、体積が膨張する性質を有している(これを、燃料膨潤という)。また、上記二つの樹脂材料およびPOMのうち、上記二つの樹脂材料の燃料膨潤による体積の膨張率(膨潤率)は、POMの当該膨潤率に比べ小さい。
放熱部材46よりも外側に設けられる部分の保護部材50は、各接続部44a〜44fを全て覆えるように平板状に形成されている。各導線部材43a〜43dは、平板状部分の保護部材50のFPC41とは反対側の側面51aより突き出ている(図4および図5を参照)。導線部材43eは、保護部材50におけるフランジ22の内側表面24b側の側面51dより突き出ており(図6を参照)、導線部材43fは、保護部材50における端子42f側の側面51cより突き出ている(図4を参照)。
また、平板状部分の保護部材50における孔部3の軸線と交差する方向の側面51a、51b、51cには、アンカー部52が形成されている。アンカー部52は、フランジ22と制御部40との固定強度を高めるためのものである。本実施形態では、アンカー部52は、上記FPC41とは反対側の側面51aに五個、端子42a側の側面51bに三個、端子42f側の側面51cに三個、形成されている(図4を参照)。アンカー部52が当該本体部24に埋設されることにより、アンカー部52と各側面51a、51b、51cとの間に当該本体部24をなす樹脂材料が入り込み、当該本体部24と制御部40との固定強度が向上する。
放熱部材46は、収容部46aとは反対側の上側端部に、放熱部材46がフランジ22に埋設された状態で外側表面24aより突出する外壁面47を有する。さらに、外壁面47には、上方に延びる複数のフィン48が一体的に形成されている。
制御部40は、フランジ本体部24に埋め込まれ、フランジ本体部24と接する保持部58を有しており、この保持部58がフランジ本体部24内に埋め込まれることにより、フランジ22に保持される。本実施形態では、放熱部材46のフィン48を除く部位、および保護部材50の側面が保持部58となる(図2、図5および図6を参照)。
また、導線部材43a〜43fも上記制御部40と同様に、各導線部材43a〜43fの他方の端部が外側表面24aまたは内側表面24bから露出するように、フランジ本体部24内に埋め込まれる。
次に、本実施形態の特徴部分について詳細に説明する。図4、図5および図6に示すように、保護部材50の側面51aから突出している導線部材43a〜43dの各付け根部45a〜45dには、制御部40をフランジ22に埋設したときに、側面51aおよびフランジ本体部24が互いに接着されるように接着性を有するプライマー剤54a〜54fが塗布されている。このプライマー剤54a〜54fは、付け根部45a〜45dの全周を覆っている。
また、導線部材43eの付け根部45eにも、側面51dおよびフランジ本体部24が互いに接着されるように当該プライマー剤54a〜54fが、付け根部45eの全周を覆うように塗布されている。さらに、導線部材43fの付け根部45fにも、側面51cおよびフランジ本体部24が互いに接着されるように当該プライマー剤54a〜54fが、付け根部45fの全周を覆うように塗布されている。
本実施形態では、接着性を有するプライマー剤54a〜54fとして、トルエンまたはキシレンなどの溶剤にエピクロルヒドリンゴムを溶かした接着剤を使用している。エピクロルヒドリンゴムは、接着機能のほか、耐燃料性および防水性を有した材料であり、接着剤にエピクロルヒドリンゴムを含有させることにより、接着剤に耐燃料性および防水性を具備させることができる。
次に、燃料供給装置6の作動を説明するとともに、上記特徴を有した制御部40および導線部材43a〜43fを搭載したフランジ22の作用および効果について詳細に説明する。
FPC41は、ECU9より要求信号を受ける。FPC41はその要求信号に応じて燃料ポンプ34に供給する電力を制御する。燃料ポンプ34は、供給された電力に応じて作動し、サクションフィルタ35にて濾過された燃料を吸入し、加圧して、燃料フィルタ36に向けて吐き出す。吐き出された燃料は、燃料フィルタ36にて濾過され、プレッシャレギュレータ39に向けて吐き出される。プレッシャレギュレータ39は、燃料の圧力を調整し、圧力調整された燃料を燃料ホース28に向けて吐き出す。圧力調整された燃料は、燃料ホース28、燃料供給管25、デリバリパイプ7および燃料噴射弁8を経由して内燃機関10に供給される。
ここで、FPC41は、燃料ポンプ34に供給する電力を制御する際、発熱する。この熱は、接着層46cを介して放熱部材46の収容部46aにおける底部46bに伝達される。その後、その熱は、外壁面47に形成されているフィン48に伝わり、燃料タンク2の外側の空気などと熱交換され、外気に放出される。
しかしながら、FPC41にて発生した熱は、放熱部材46、保護部材50、端子42a〜42f、および導線部材43a〜43fを介してフランジ22にも伝わる。これにより、放熱部材46、保護部材50およびフランジ本体部24が、それぞれの熱膨張係数に応じて膨張する。また、これに加え、保護部材50およびフランジ本体部24は、燃料タンク2内の燃料蒸気が浸透することによっても、膨張する。
本実施形態では、接続部44a〜44fが、フランジ本体部24よりも温度変化や燃料浸透による膨張率の低い保護部材50にて覆われているため、FPC41から発せられる熱による温度変化や燃料のフランジ本体部24や保護部材50への浸透により、フランジ本体部24が膨張しても、接続部44a〜44fへ作用する応力を低くすることができ、接続部44a〜44fの電気的な接続状態の悪化を抑制することができる。
しかしながら、保護部材50にて接続部44a〜44fの電気的な接続状態の悪化を抑制することができるものの、保護部材50をなす上記二つの樹脂材料、放熱部材46をなす金属材料、およびフランジ22をなす樹脂材料は、上述したように温度変化や燃料浸透による膨張率がそれぞれ異なっているため、燃料供給装置6の使用を継続していくと、図5や図6に示すような、制御部40の保持部58と、フランジ本体部24との間に水分が通る程度の微小な隙間60が形成される可能性がある。
上述したように、保護部材50には、保護部材50とフランジ本体部24との固定強度の低下を抑制するためのアンカー部52が設けられているが、保護部材50、放熱部材46およびフランジ本体部24は、温度変化や燃料浸透による膨張率が異なる材料にて形成されているため、上記隙間60の形成までは完全に阻止できない。
この隙間60は、図5や図6に示すように、保持部58に沿って形成されるため、隙間60を介して、フランジ22の外部と、導線部材43a〜43fの保護部材50から突出した部位とが連通することがある。
図8は、図5中のVII−VII線の断面の一部を示しており、本実施形態の特徴であるプライマー剤54a〜54fが導線部材43a〜43fに塗布されていないものを示している。この図8に示すように、温度変化や燃料浸透により、制御部40の保持部58やフランジ22のフランジ本体部24がそれぞれの膨張率で膨張し、制御部40の保持部58とフランジ本体部24との間にフランジ22の外部および導線部材43a〜43fと連通する隙間60が形成されると、隙間60に外部より浸入した水分により、導線部材43a〜43f同士が短絡する。この状態で、燃料供給装置6が作動し、導線部材43a〜43fに電圧が印加されると、導線部材43a〜43fに電食が発生し、燃料供給装置6の信頼性が低下することとなる。
これに対し、本実施形態では、図7に示すように、導線部材43a〜43fの付け根部45a〜45f全周にそれぞれプライマー剤54a〜54fを塗布している。このため、温度変化や燃料浸透により、保持部58とフランジ本体部24との間に、隙間60が形成されるような現象が発生したとしても、プライマー剤54a〜54fの接着効果により、プライマー剤54a〜54fが塗布された周囲には、隙間60は形成され難くなる。このことにより、導線部材43a〜43f同士の隙間60を介した連通を抑制することができる。したがって、隙間60に水分などが浸入したとしても、導線部材43a〜43f同士の水分による短絡が抑制され、導線部材43a〜43fの電食の発生を効果的に抑制することができ、ひいては燃料供給装置6の信頼性の低下を抑制することができる。
仮に、プライマー剤54a〜54fの周囲に隙間60が形成されたとしても、浸入した水分は導線部材43a〜43fまで到達しない。このため、導線部材43a〜43f同士の水分による短絡を抑制することができる。また、プライマー剤54a〜54fは防水性を有しているため、導線部材43a〜43fと水分との接触を確実に回避することができる。
また、図6に示すように、導線部材43e、43fは、燃料タンク2内に配置される第二コネクタ27に設けられている。燃料タンク2内は、燃料蒸気が充満しており、第二コネクタハウジング27aには第一コネクタハウジング26aに比べより多くの燃料蒸気が浸透する。特に、燃料蒸気は第二コネクタハウジング27aと導線部材43e、43fとの間に浸み込みやすい。これらの間に入り込んだ燃料蒸気は、導線部材43e、43fの表面に沿い、上方に向って進行する。このように、導線部材43e、43fの表面に沿って進行した燃料蒸気は、上記隙間60に到達し、ひいてはフランジ22の外部に放出されてしまう。
これに対し、本実施形態では、導線部材43e、43fにもプライマー剤45e、45fが塗布されているため、導線部材43e、43fの表面に沿って上方に進行しようとする燃料蒸気をこれらプライマー剤45e、45fにて止めることができる。このことにより、フランジ22を通じて外部に燃料蒸気が放出されるのを阻止することができる。
本実施形態では、フランジ22が特許請求の範囲に記載の蓋部材に相当する。FPC41が特許請求の範囲に記載の制御回路に相当する。また、導線部材43a〜43fが特許請求の範囲に記載の複数の導線部材に相当する。
次に、制御部40が搭載されたフランジ22の製造過程について説明する。最初に、放熱部材46の開口部位よりFPC41を挿入し、収容部46aにFPC41を収容する。その後、放熱部材46の収容部46aにシリコーン系の接着剤を用いてFPC41を接着する。次に、FPC41の各端子42a〜42fにそれぞれ導線部材43a〜43fを溶接などで接合する。各導線部材43a〜43fは、図4に示すように、フランジ22へ搭載されたときに、各導線部材43a〜43dの他方の端部が第一コネクタハウジング26aに配置され、各導線部材43e、43fの他方の端部が第二コネクタハウジング27aに配置されるように折り曲げられている。
次に、放熱部材46にFPC41を固定させ、各端子42a〜42fに各導線部材43a〜43fを電気的に接続した組立体に保護部材50を形成すべく、この組立体を保護部材50が成形可能な金型に設置する。そして、この金型に、成形後に保護部材50となる溶融樹脂材料を充填する。このようにして、各接続部44a〜44fを覆う保護部材50が成形された一次成形品が製造される。
その後、スプレーまたはブラシなどを有した塗布装置にて、制御部40から突出した導線部材43a〜43fの付け根部45a〜45fにプライマー剤54a〜54fを塗布する。プライマー剤54a〜54fの乾燥工程を経たのち、製造された一次成形品をフランジ22内にインサート成形するインサート成形工程に移行する。
インサート成形工程では、フランジ本体部24、燃料供給管25、第一コネクタハウジング26aおよび第二コネクタハウジング27aが成形可能な金型に、一次成形品を設置し、溶融樹脂材料を金型に充填する。これにより、図3に示すような、制御部40および導線部材43a〜43fが搭載されたフランジ22が製造される。インサート成形する際、溶融したPOMを所定の圧力にて金型に充填することとなるため、制御部40の保持部58およびフランジ本体部24と、プライマー剤54a〜54fとの接着強度を高めることができる。
また、本実施形態では、保護部材50に使用する樹脂としてPOMよりも融点の比較的高いPPSまたはPPAなどを使用している。このため、インサート成形時に、PPSおよびPPAの表面は、溶融したPOMによって溶融することがない。このため、POMと、PPSおよびPPAとの熱融着は望めない。POMの融点は約165℃であり、PPSおよびPPAの融点は200℃以上である。このように、一次成形品を取り囲む樹脂材料の融点が、一次成形品の融点よりも低い場合であると、両者の熱融着が望めないので、両者の結合強度は比較的弱く、上述したように制御部40の保持部58とフランジ本体部24との間に隙間60が形成される可能性が高くなる。
よって、導線部材43a〜43fの付け根部45a〜45fのそれぞれに塗布され、保持部58とフランジ本体部24とを接着するプライマー剤54a〜54fは、上述したような、インサート成形時に保持部58およびフランジ本体部24の熱融着が望めず、隙間60が形成されやすい場合において、特に有効に機能する。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。図9は、第2実施形態における図3中のIX−IX線の断面図である。第2実施形態は、導線部材43a〜43fの一部分にプライマー剤54a〜54fを塗布するのではなく、フランジ本体部24に埋め込まれている部位全てにプライマー剤54a〜54fを塗布する実施形態である。このように、フランジ本体部24に埋め込まれている部分全てにプライマー剤54a〜54fが塗布させることによれば、第1実施形態よりも水分などによる導線部材43a〜43f同士の短絡をより確実に抑制できる。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。第3実施形態は、第1および第2実施形態の変形例である。図10は、第3実施形態における図3中のX−X線の断面図である。第3実施形態は、第1および第2実施形態とは異なり、制御部40における保持部58全体にプライマー剤55を塗布する実施形態である。
このように、保持部58全体にプライマー剤55を塗布することにより、隙間60を介した導線部材43a〜43fとフランジ22の外部との連通を断つことができる。このことによっても、導線部材43a〜43f同士の水分による短絡を抑制することができる。
また、保持部58全体ではなく、保持部58の一部の全周を覆うようにプライマー剤55を塗布するようにしても良い。プライマー剤55が塗布されていない部分で、隙間60が形成され、その隙間60に水分などが浸入したとしても、プライマー剤55によって、これ以上導線部材43a〜43fへの水分の進行を妨げることができ、導線部材43a〜43f同士の水分による短絡を抑制することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明した。本発明は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
例えば、プライマー剤54a〜54f、55を塗布する場所を、導線部材43a〜43fだけ(第1および第2実施形態)、または制御部40の保持部58だけ(第3実施形態)に限ることなく、両方に塗布するようにしても良い。
1 燃料供給システム、2 燃料タンク、3 孔部、6 燃料供給装置、7 デリバリパイプ、8 燃料噴射弁、9 電子制御装置(ECU)、10 内燃機関(燃料消費装置)、11 バッテリ、12 燃料配管、20 ポンプモジュール、22 フランジ(蓋部材)、24 フランジ本体部、25 燃料供給管、26 第一コネクタ、27 第二コネクタ、30 サブタンク、34 燃料ポンプ(電動ポンプ)、35 サクションフィルタ、36 燃料フィルタ、39 プレッシャレギュレータ、40 制御部、41 燃料ポンプ制御装置(FPC、制御回路)、42a〜42f 端子、43a〜43f 導線部材(複数の導線部材)、44a〜44f 接続部、45a〜45f 付け根部、46 放熱部材、46a 収容部、48 フィン、50 保護部材、54a〜54f プライマー剤、58 保持部、60 隙間

Claims (7)

  1. 外部装置からの信号に基づき作動し、燃料タンク内の燃料を前記燃料タンク外の燃料消費装置に供給する燃料供給装置において、
    前記燃料タンク内に設置され、前記燃料タンク内の燃料を吸入し、吐出する電動ポンプと、
    前記外部装置からの信号に基づき前記電動ポンプを制御する制御回路を内蔵する制御部と、
    前記制御部から突出し、前記外部装置および前記電動ポンプと、前記制御回路とをそれぞれ電気的に接続する複数の導線部材と、
    前記燃料タンクに形成されている孔部を覆うとともに、前記制御部の一部および前記複数の導線部材の一部が露出するように、前記制御部および前記複数の導線部材を埋設し、保持する蓋部材と、を備え、
    前記導線部材は金属材料にて形成され、
    前記制御部のうち前記蓋部材と接触し前記蓋部材に保持される保持部、および前記蓋部材は、樹脂材料にて形成され、
    前記樹脂材料は、前記保持部の膨張率が前記蓋部材の膨張率よりも小さくなるように選定されており、
    前記複数の導線部材の前記制御部側の付け根部の全周を覆い、かつ、前記保持部と前記蓋部材との間に形成される隙間を埋めるように、前記保持部および前記蓋部材に接触するプライマー剤が設けられていることを特徴とする燃料供給装置。
  2. 前記隙間の全体を埋めるように前記プライマー剤が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置。
  3. 前記プライマー剤は、接着剤であることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料供給装置。
  4. 前記プライマー剤としての前記接着剤は、エピクロルヒドリンゴムを含有した接着剤であることを特徴とする請求項3に記載の燃料供給装置。
  5. 前記蓋部材は、前記制御部の前記保持部の溶融温度よりも低い樹脂材料よりなっており、
    前記制御部は、前記蓋部材にインサート成形により埋設され、前記蓋部材に保持されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  6. 前記膨張率とは、前記制御部の前記保持部および前記蓋部材の温度が変化することによって発生する熱膨張率であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  7. 前記膨張率とは、前記制御部の前記保持部および前記蓋部材に燃料が浸透することによって発生する膨潤率であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
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