JP5056865B2 - 燃料供給装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関へ燃料を供給する燃料供給装置に関する。
車両には様々な電気機器が搭載されている。内燃機関の燃費向上のためにはこれら電気機器の消費電力を極力下げることが必要となる。その電気機器の消費電力を低下させる例として、電気駆動式の燃料ポンプに供給する電力を制御する制御部を燃料供給装置に設ける例が知られている(特許文献1を参照)。
制御部は、内燃機関が要求する燃料量に応じて、事細かに燃料ポンプに供給する電力を制御する。このことにより、燃料ポンプが吐出する燃料の吐出量が内燃機関が要求する燃料量に応じたものとなるため、燃料ポンプに無駄な電力を供給する必要がなくなり、燃料ポンプの消費電力を低減することができる。
この特許文献1の燃料供給装置は、燃料ポンプを燃料タンク内に設置させる所謂、インタンク式の燃料供給装置である。この燃料供給装置は、燃料ポンプと、燃料タンクに形成されている孔部を覆う樹脂製の蓋部材と、を備える。制御部は、蓋部材に搭載されている。
この蓋部材は、さらに、外部コネクタと、内部コネクタと、を備えている。外部コネクタは、燃料タンク外の外部装置、例えば内燃機関からの要求燃料量に応じた要求信号を出力する内燃機関制御装置と、制御部と、を電気的に接続する。外部コネクタは、樹脂製の蓋部材と一体的に形成されているコネクタハウジングと、導電性金属材料よりなり、一方の端部が当該コネクタハウジングから外部に露出され、他方の端部が制御部の端子と電気的に接続される導線部材からなっている。
内部コネクタは、燃料ポンプと、制御部と、を電気的に接続する。内部コネクタは、外部コネクタと同様、蓋部材と一体的に形成されているコネクタハウジングと、導電性金属材料よりなり、一方の端部が当該コネクタハウジングより外部に露出され、他方の端部が制御部の端子と電気的に接続される導線部材からなっている。両コネクタの導線部材は、蓋部材の内部に埋設されている。
特開2001−214826号公報
制御部が作動し、発熱すると、その発生した熱は、制御部の端子および導線部材、並びに制御部周囲の蓋部材をなす樹脂材料に伝達される。これにより、端子および導線部材、並びに樹脂材料は、それぞれの熱膨張係数に応じて膨張する。
一般的に樹脂材料および導電性金属材料の熱膨張係数は異なるため、これらの熱膨張量も異なる。このため、蓋部材、端子および導線部材が熱により膨張すると、熱膨張量の差により、制御部の端子と導線部材との接続部に応力が集中することとなる。当該接続部に集中する応力の程度によっては、端子と導線部材との電気的な接続状態が悪化して、断線するおそれがある。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、制御部を搭載する蓋部材の熱膨張による、制御部の端子とコネクタの導線部材との接続部における電気的な接続状態の悪化を抑制する燃料供給装置を提供することである。
請求項1に記載の発明は、燃料タンク内の燃料を燃料タンク外の燃料消費装置に供給する燃料供給装置において、
樹脂材料よりなり、燃料タンクに形成されている孔部を覆う蓋部材と、燃料タンク内に設置され燃料タンク内の燃料を吸入し吐出する電気駆動式の燃料ポンプと、蓋部材に搭載され、燃料タンク外の外部装置に電気的に接続される第一端子および燃料ポンプと電気的に接続される第二端子とを有し、外部装置からの要求信号が第一端子より入力され、その要求信号に応じた電力を第二端子を通じて燃料ポンプに供給する制御部と、導電性金属材料よりなり、一方の端部が第一端子と電気的に接続され、他方の端部が蓋部材より露出し、外部装置と電気的に接続されるように、蓋部材に埋設される第一導線部材と、導電性金属材料よりなり、一方の端部が第二端子と電気的に接続され、他方の端部が蓋部材より露出し、燃料ポンプと電気的に接続されるように、蓋部材に埋設される第二導線部材と、蓋部材に埋設され、熱膨張係数が蓋部材をなす樹脂材料よりも小さい樹脂材料であって、第一端子と第一導線部材との接続部と、第二端子と第二導線部材との接続部とを覆う保護部材と、を備え、燃料タンク内に蓄積している燃料に浸した場合の体積の膨張割合について、保護部材をなす樹脂材料は、前記蓋部材をなす樹脂材料よりも小さいことを特徴としている。
請求項1に記載の発明では、蓋部材は、一方の端部が制御部の第一端子と電気的に接続され、他方の端部が蓋部材より露出し、外部装置と電気的に接続される第一導線部材と、一方の端部が制御部の第二端子と電気的に接続され、他方の端部が蓋部材より露出し、燃料ポンプと電気的に接続される第二導線部材とを備えている。この構成によれば、外部装置と燃料ポンプとが制御部を介して電気的に接続されることとなる。このことによれば、燃料タンク外の外部装置にて燃料タンク内の燃料ポンプを制御することができる。
また、蓋部材には、第一端子と第一導線部材との接続部と、第二端子と第二導線部材との接続部とを覆う保護部材が埋設されている。この構成によれば、比較的脆弱な上記両接続部が保護部材で覆われているため、蓋部材、端子および導線部材がそれぞれの熱膨張係数に応じて熱膨張することにより当該両接続部に作用する応力を低くすることができる。また、この保護部材をなす樹脂材料の熱膨張係数は、蓋部材をなす樹脂材料の熱膨張係数よりも小さいため、保護部材が熱膨張しても、保護部材がなく蓋部材の樹脂材料にて当該両接続部が覆われている場合に比べ、当該両接続部に作用する応力を低くすることができる。
以上説明したように、上記保護部材を備えることによれば、当該両接続部に作用する応力を従来のものに比べ低くすることができる。ゆえに、当該両接続部の電気的な接続状態の悪化を抑制することができる。
ここで、燃料タンク内に蓄積している燃料が蒸発するため、燃料タンク内は蒸発した燃料で満たされる。このため、燃料タンクの孔部を塞ぐ蓋部材に蒸発した燃料が接触する。特に、蓋部材が樹脂材料にて形成されている場合、蓋部材は、蒸発した燃料が浸み込み、浸み込んだ燃料により膨張する。この現象を燃料膨潤と呼ぶ。燃料膨潤は、樹脂材料に顕著に現れる現象であり、燃料が浸み込み難い金属材料などには発生しない。したがって、燃料膨潤によっても、樹脂材料と金属材料との間に膨張量に差が生じるため、熱により蓋部材、端子および導線部材が膨張する場合と同様に、第一端子と第一導線部材との接続部および第二端子と第二導線部材との接続部における電気的な接続状態が悪化する可能性がある。
これに対し、請求項に記載の発明では、保護部材として使用する樹脂材料は、燃料タンク内に蓄積されている燃料に浸した場合の体積の膨張割合が、蓋部材として使用する樹脂材料の当該膨張割合よりも小さい樹脂材料である。このため、蓋部材および保護部材に燃料膨潤が生じても、第一端子と第一導線部材との接続部および第二端子と第二導線部材との接続部への応力を低下させることができ、当該両接続部の電気的な接続状態の悪化を抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、保護部材には、保護部材の表面より突き出る第一突起部と、第一突起部より、当該表面との間に間隔をあけて当該表面に沿った方向に突き出る第二突起部と、を具備し、蓋部材に埋設されるアンカー部が形成されていることを特徴としている。
保護部材をなす樹脂材料と、蓋部材をなす樹脂材料との間には熱膨張係数に差があるため、両者が熱膨張すると両者の間に隙間が発生するおそれがある。両者の間に隙間が発生すると、保護部材の蓋部材に対する固定強度が低下してしまう。
これに対し、請求項3に記載の発明は、保護部材の表面より突き出る第一突起部と、第一突起部より、保護部材の表面との間に間隔をあけて当該表面に沿った方向に突き出る第二突起部と、を具備し、蓋部材に埋設されるアンカー部を有している。このような構造を有するアンカー部によれば、第二突起部と保護部材との間には蓋部材の樹脂材料が入り込む。このため、蓋部材および保護部材が共に熱膨張し、蓋部材の樹脂材料が保護部材の樹脂材料から離れようとしても、この第二突起部が上記両者の間に入り込んでいる蓋部材の樹脂材料の移動を妨げる。このアンカー部によれば、保護部材から蓋部材の樹脂材料が離れてしまうことを抑制することができるので、両者の間に隙間が発生することを抑制できる。よって、制御部および導線部材の蓋部材への固定強度の低下を抑制することができる。
請求項に記載の発明は、燃料タンク内の燃料を燃料タンク外の燃料消費装置に供給する燃料供給装置において、
樹脂材料よりなり、燃料タンクに形成されている孔部を覆う蓋部材と、燃料タンク内に設置され燃料タンク内の燃料を吸入し吐出する電気駆動式の燃料ポンプと、蓋部材に搭載され、燃料タンク外の外部装置に電気的に接続される第一端子および燃料ポンプと電気的に接続される第二端子とを有し、外部装置からの要求信号が第一端子より入力され、その要求信号に応じた電力を第二端子を通じて燃料ポンプに供給する制御部と、導電性金属材料よりなり、一方の端部が第一端子と電気的に接続され、他方の端部が蓋部材より露出し、外部装置と電気的に接続されるように、蓋部材に埋設される第一導線部材と、導電性金属材料よりなり、一方の端部が第二端子と電気的に接続され、他方の端部が蓋部材より露出し、燃料ポンプと電気的に接続されるように、蓋部材に埋設される第二導線部材と、蓋部材に埋設され、熱膨張係数が蓋部材をなす樹脂材料よりも小さい樹脂材料であって、第一端子と第一導線部材との接続部と、第二端子と第二導線部材との接続部とを覆う保護部材と、を備え、保護部材には、保護部材の表面より突き出る第一突起部と、第一突起部より、当該表面との間に間隔をあけて当該表面に沿った方向に突き出る第二突起部と、を具備し、蓋部材に埋設されるアンカー部が形成されており、蓋部材は、燃料タンクの孔部の軸線と交差する方向の寸法が、孔部の軸線に沿った方向の寸法よりも大きく形成されており、アンカー部は、保護部材において、孔部の軸線と交差する方向を向く表面に形成されていることを特徴としている。
燃料タンクの孔部の軸線と交差する方向の寸法が、孔部の軸線に沿った方向の寸法よりも大きく形成されている蓋部材である場合、熱膨張前後の上記各寸法の差は、孔部の軸線と交差する方向の寸法の差の方が、孔部の軸線に沿った方向の寸法の差よりも大きくなる。このことによれば、保護部材における孔部の軸線と交差する方向の表面と蓋部材との間に発生する隙間は、保護部材における孔部の軸線に沿った方向の表面と蓋部材との間に発生する隙間よりも大きくなる可能性が高い。
これに対し、請求項に記載の発明では、保護部材における孔部の軸線と交差する方向の表面にアンカー部が形成されているため、保護部材における孔部の軸線と交差する方向に表面と蓋部材との間に隙間が発生することを抑制できる。
請求項に記載の発明は、蓋部材は、ポリアセタールよりなっており、保護部材は、ポリフェニレンサルファイド、およびポリフタルアミドのいずれかの樹脂材料よりなっていることを特徴としている。
ポリフェニレンサルファイド、およびポリフタルアミドは、いずれもポリアセタールよりも、熱膨張係数が小さく、燃料膨潤による膨張量も小さい樹脂材料である。一方、ポリアセタールは、上記三つの樹脂材料に比べ柔軟性に富んだ樹脂材料である。
請求項に記載の発明は、蓋部材の樹脂材料としてポリアセタールを使用し、保護部材の樹脂材料としてポリフェニレンサルファイド、およびポリフタルアミドのいずれかを使用している。このことによれば、熱膨張や燃料膨潤に対して第一端子と第一導線部材との接続部および第二端子と第二導線部材との接続部の電気的な接続状態の悪化を抑制することができる。
燃料タンク内に蓄積されている燃料は、上述したように蒸発することがある。また、燃料蒸発量は、燃料の温度に左右される。このため、燃料タンク内の圧力は一定ではない。一般的に燃料タンクのタンク壁は、変化する圧力に耐えられるよう、撓むことができる構造となっている。したがって、燃料タンクの孔部を塞ぐ蓋部材には、ある程度の柔軟性が必要となる。請求項に記載の発明では、柔軟性に富んだ樹脂材料を蓋部材に使用しているため、燃料タンク内の圧力が変化し、タンク壁が撓んでも、蓋部材はタンク壁の動きに追従できる。
本発明の一実施形態による燃料供給装置を含む燃料供給システムの概略を説明する説明図である。 本発明の一実施形態による燃料供給装置の概略構造図である。 FPCが搭載されたフランジの斜視図である。 図3中のFPCおよび放熱部材の斜視図である。 図4中の保護部材の要部を拡大した要部拡大図である。 図3中のVI−VI線の断面図である。 図3中のVII−VII線の断面図である。 図3中のVIII−VIII線の断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、燃料供給装置6を含む燃料供給システム1を示す。燃料供給システム1は、燃料消費装置である内燃機関10に燃料タンク2内の燃料を供給するシステムである。
燃料供給システム1は、燃料タンク2、燃料供給装置6、デリバリパイプ7、燃料噴射弁8、内燃機関制御装置9などから構成されている。燃料供給装置6は、燃料タンク2内の燃料を吸入し、デリバリパイプ7に向けて吐き出す。デリバリパイプ7には、内燃機関10の各気筒(図示しない)に燃料を供給する燃料噴射弁8が接続されている。本実施形態では、内燃機関10は四つの気筒を有しており、それぞれの燃料噴射弁8は、各気筒に接続されているそれぞれの吸気ポート(図示しない)に設けられている。
なお、本実施形態では、燃料供給システム1を所謂ポート噴射式の燃料供給システムに適用した例で説明しているが、燃料噴射弁から噴射される燃料が直接各気筒内に供給される所謂直接噴射式のシステムに適用してもよい。
燃料供給装置6は、ポンプモジュール20とポンプモジュール20を制御する燃料ポンプ制御装置(Fuel PumpController:FPC)40などから構成されている。ポンプモジュール20は燃料タンク2内の燃料を吸入し、吸入した燃料の圧力を高めて、デリバリパイプ7に向けて吐出する。
FPC40は、バッテリ11から電力が供給されており、ポンプモジュール20が備える、燃料タンク2内に設置された電気駆動式の燃料ポンプ(以下、単に燃料ポンプという)34(図2を参照)に供給する電力を制御する。なお、燃料供給装置6の構造については後ほど詳細に説明する。
具体的には、FPC40は、燃料ポンプ34に供給する電流値または電圧値を制御することにより、燃料ポンプ34に供給する電力を制御する。FPC40にて燃料ポンプ34に供給する電力が制御されることにより、燃料ポンプ34から吐き出される燃料の吐出量が制御される。FPC40は、内燃機関10を制御する電子制御装置(Electronic Controll Unit:ECU)9と電気的に接続されている。
ECU9は、内燃機関10が必要とする燃料量が確保できるよう、FPC40に対し要求信号を送り、内燃機関10が必要とする燃料量を確保すべく、この要求信号に応じた燃料ポンプ34に供給する電力をFPC40に制御させる。このようにして、燃料供給装置6から内燃機関10へ、内燃機関10が必要としている量の燃料が送られる。
これによれば、内燃機関10が必要とする燃料量に応じて、燃料供給装置6を作動させればよいので、燃料ポンプ34の消費電力を極力低下させることができ、車両の省電力化に貢献することができる。なお、ECU9は、図示しない各種センサの検出信号から内燃機関10の運転状態および運転者の要求を把握し、その把握した運転状態および運転者の要求に基いて、燃料噴射弁8の噴射量や噴射タイミングを制御するとともに、FPC40に対して内燃機関10が必要とする燃料量に応じた信号を送信する。
(燃料供給装置)
次に、燃料供給装置6を詳細に説明する。図2は、本実施形態による燃料供給装置6の概略構成を示す。図3は、FPC40を搭載したフランジ22を示す。図4は、図3中のFPC40および放熱部材45を示す。図5は、保護部材50のアンカー部52を示す。図6は、図3中のVI−VI線の断面を示す。図7は、図3中のVII−VII線の断面を示す。図8は、図3中のVIII−VIII線の断面を示す。
ポンプモジュール20は、蓋部材としてのフランジ22、サブタンク30、燃料ポンプ34、サクションフィルタ35、燃料フィルタ36、プレッシャレギュレータ39などから構成されている。フランジ22以外の部品は、燃料タンク2内に設置されている。
フランジ22は、燃料タンク2の天井部4に円形に形成された孔部3を塞ぐ円盤状に形成された部品である。フランジ22は、耐ガソリン性に優れ、電気絶縁性を有するPOM(ポリアセタール)などの樹脂材料にて形成されている。フランジ22は、本体部24、燃料供給管25、第一コネクタ26および第二コネクタ27などから構成されている。
本体部24は、孔部3を塞いだ状態で、孔部3の内周側に位置する円盤部と、円盤部の外周部より径方向外側に突出し、燃料タンク2の外表面において孔部3の径方向外側の部位に支持される鍔部を有する。
なお、このフランジ22の本体部24における孔部3の軸線と交差する方向の寸法(径方向の寸法)は、孔部3の軸線に沿った方向の寸法(厚さ方向の寸法)よりも大きくなっている。
燃料供給管25は、燃料ポンプ34より吐出される燃料を内燃機関10に供給する管路部材であり、本体部24と一体的に形成されている。燃料供給管25は、図2に示すように、本体部24を軸方向に貫くように形成されている。燃料供給管25における燃料タンク2の外側に突出する外側端部25aには、燃料配管12が接続されており、燃料タンク2内側に突出する内側端部25bには、燃料ポンプ34に通じる燃料ホース28が接続されている。これにより、燃料ポンプ34より吐き出された燃料を内燃機関10へ供給することが可能となる。
第一コネクタ26は、フランジ22に搭載されているFPC40と、外部装置であるECU9およびバッテリ11とを電気的に接続するコネクタである。第二コネクタ27は、FPC40と、燃料ポンプ34とを電気的に接続するコネクタである。
図2中の破線で図示するように、本体部24の中央部には、FPC40が、埋設されている。また、FPC40は、後述する放熱部材45に収容された状態で、本体部24内に埋設されている。放熱部材45は、FPC40が発する熱を放出させるものである。図2および図3に示すように、放熱部材45の一部は、燃料タンク2の外側に位置する本体部24の外側表面24aより突出している。ここで、埋設とは、別の部材がある部材に埋め込まれて、ある部材に固定されている状態をいう。
また、本体部24には、燃料タンク2の内側に位置する本体部24の内側表面24bより燃料タンク2の底部5に向って延び、燃料タンク2内に設置されるサブタンク30と、フランジ22とを接続する二本のシャフト31が設けられている。二本のシャフト31は、本体部24の外周縁部において周方向にほぼ等間隔で設けられている。フランジ22側の端部は、本体部24に設けられている圧入部に圧入にて固定されている。サブタンク30側の端部は、挿入孔部材33に形成されている挿入孔に緩く挿入されている。挿入孔部材33は、サブタンク30に設けられている。
そして、それぞれのシャフト31の外周には、コイルスプリング32が設けられている。コイルスプリング32のフランジ22側の端部は本体部24に係止され、コイルスプリング32のサブタンク30側の端部は挿入孔部材33のフランジ22側端面に係止されている。コイルスプリング32は、軸方向に圧縮された状態で、本体部24、および挿入孔部材33の端面に係止されている。これによれば、サブタンク30は、フランジ22が孔部3を塞いだ状態で燃料タンク2の底部5に押し付けられることとなる。
燃料タンク2内の燃料は蒸発する。燃料蒸発量は燃料温度に左右される。このため、燃料タンク2内の圧力は一定ではない。本実施形態では燃料タンク2は樹脂材料にて形成されている。このため、燃料タンク2のタンク壁は内部の圧力変化に応じて撓むことがある。上述したように、サブタンク30はコイルスプリング32にて底部5に押し付けられているので、燃料タンク2内の圧力が変化しタンク壁が撓んでも、サブタンク30を底部5に追従させることができる。したがって、ポンプモジュール20を安定して燃料タンク2内に設置することができる。
サブタンク30は、フランジ22側が開口している有底円筒状に形成されている樹脂製の容器であり、燃料ポンプ34、燃料フィルタ36、サクションフィルタ35などを収容するとともに、燃料タンク2内の燃料を貯留する。サブタンク30は、サブタンク30周辺の燃料をサブタンク30内に汲み上げるジェットポンプ(図示せず)を備えている。ジェットポンプは、燃料ポンプ34から吐き出される燃料の一部が供給されることにより作動する。これにより、燃料ポンプ34作動中は、ジェットポンプが作動するため、サブタンク30内は燃料で満たされることとなる。
燃料ポンプ34は、電動駆動式の燃料ポンプであって、電動モータ部と、電動モータ部にて駆動されるポンプ部とから構成されている。ポンプ部は、電動モータ部のロータと直結した、外周縁部に複数の羽溝を有するインペラと、羽溝を覆う円弧状の昇圧流路、および昇圧流路に通じる吸入口および吐出口を形成するポンプケースとから構成されている。電動モータ部は、配線29および第二コネクタ27を介してFPC40と電気的に接続されており、FPC40より供給される制御された電力によってロータを回転させるとともにインペラを回転させる。
インペラが回転することにより、吸入口より吸入された燃料は昇圧流路内にて昇圧され、吐出口より吐き出される。吐き出された燃料は、電動モータ部の内部を通り、このモータ部の上側端部に設けられている燃料吐出口より燃料フィルタ36に向けて吐き出される。ポンプ部の下側端部に設けられている吸入口には、この吸入口より吸入される燃料を濾過するサクションフィルタ35が設けられている。サクションフィルタ35は、例えばポリエステルまたはナイロンなどの樹脂繊維からなる不織布を袋状にしたものであって、吸入口に取付けられている。
燃料フィルタ36は、燃料ポンプ34より吐き出された燃料を更に濾過するフィルタである。燃料フィルタ36は、燃料ポンプ34の上端部および径方向外周を覆うフィルタケース37と、燃料ポンプ34より吐き出された燃料を濾過するフィルタエレメント38などから構成されている。フィルタケース37の内部にはフィルタエレメント38を収容する収容部が形成されている。フィルタケース37の径方向外側には、フィルタエレメント38にて濾過された燃料の圧力を調整し、燃料ホース28に向けて吐き出すプレッシャレギュレータ39が設けられている。
以上、燃料供給装置6の概要について説明した。次に、FPC40および放熱部材45が搭載されるフランジ22の構造について更に詳細に説明する。
図2および図3に示すように、FPC40および放熱部材45は、フランジ22の中央部に搭載されている。図4に示すように、FPC40は放熱部材45の収容部45aに収容されている。フランジ22には、FPC40および放熱部材45の他に保護部材50が埋設されている。
FPC40は、上述したようにECU9からの指示に従い、燃料ポンプ34に供給する電力を制御するものであって、制御IC、パワーMOSFET(Metal OxideSemiconductor Field EffectTransistor)などを同一パッケージ内に収納したハイブリッドICとして構成されている。なお、図4では、FPC40に電気的に接続されている第一コネクタ26の一部である導線部材43a〜43d、および第二コネクタ27の一部である導線部材43e、43fも図示している。
FPC40は、ECU9およびバッテリ11と電気的に接続される四つの端子42a、42b、42c、42dと、燃料ポンプ34と電気的に接続される二つの端子42e、42fとを有する。
端子42aは、ECU9からの制御ICに対する要求信号が入力される制御用端子である。端子42bは、ECU9により制御ICを診断するためのダイアグノーシス用端子である。端子42cは、バッテリ11からの電力を受ける電源用端子である。端子42dは、車両のボデーなどとアース接続されるアース用端子である。端子42e、端子42fは、燃料ポンプ34への電力を供給するための電力供給用の端子である。
各端子42a〜42dには、それぞれ導線部材43a〜43dの一方の端部が、溶接などにより電気的に接続されている(図4および図6を参照)。この端子42a〜42dと導線部材43a〜43dとが接続されている部位がそれぞれ接続部44a〜44dとなる。導線部材43a〜43dの他方の端部は、外側表面24aより露出している(図6を参照)。
また、各端子42e、42fには、それぞれ導線部材43e、43fの一方の端部が、溶接などにより電気的に接続されている(図4および図7を参照)。この端子42e、42fと導線部材43e、43fとが接続されている部位がそれぞれ接続部44e、44fとなる。導線部材43e、43fの他方の端部は、内側表面24bより露出している(図7を参照)。
図4、図6、図7に示すように、本実施形態では、各端子42a〜42fは、導電性金属材料よりなり、平板状に形成されている。また、各端子42a〜42fの導線部材43a〜43f側の端部は、孔部3の軸線と交差する方向に、かつ全て同じ方向に、放熱部材45より突き出ている。
また、各導線部材43a〜43fも、導電性金属材料よりなり、平板状に形成されている。各導線部材43a〜43dは、孔部3の軸線と交差する方向に、かつ各端子42a〜42dに向って延びる部位と、これらの部位の端子42a〜42dとは反対側の部分からフランジ22の外側表面24aに向って延びる部位とを有する(図4および図6を参照)。当該外側表面24aに向って延びる部位の一部は、外側表面24aより露出している(図6を参照)。
また、導線部材43eは、孔部3の軸線と交差する方向に、かつ端子42eに向って延びる部位と、これらの部位の端子42eとは反対側の部分からフランジ22の内側表面24bに向って延びる部位とを有する(図4および図7を参照)。当該内側表面24bに向って延びる部位の一部は、内側表面24bより露出している(図7を参照)。
また、導線部材43fは、孔部3の軸線に沿った方向から見た平面視がL字状に形成され、孔部3の軸線と交差する方向に沿って延びる部位と、L字状における端子42fとは反対側の部分より、内側表面24bに向って延びる部位とを有する(図4を参照)。なお、導線部材43fのL字状の部位における端子42fとは反対側の部分は、導線部材43eとは反対側に向って延びている(図4を参照)。当該内側表面24bに向って延びる部位の一部は、内側表面24bより露出している。
本実施形態では、各接続部44a〜44fは、各端子42a〜42fにおいて、孔部3の軸線に沿い、かつ下方を向く面と、各導線部材43a〜43fにおける各端子42a〜42fの当該面と対向する面との間に形成される。
各導線部材43a、43bの外側表面24aより露出した他方の端部は、電気配線(図示しない)を介してECU9と電気的に接続されている。導線部材43cの外側表面24aより露出した他方の端部は、電気配線(図示しない)を介してバッテリ11の正端子と電気的に接続されている。導線部材43dの外側表面24aより露出した他方の端部は、電気配線(図示しない)を介して車両のボデーに電気的に接続されている。導線部材43eの内側表面24bより露出した他方の端部は、電気配線29eを介して燃料ポンプ34の正端子と電気的に接続されている。導線部材43fの内側表面24bより露出した他方の端部は、電気配線29fを介して燃料ポンプ34の負端子と電気的に接続されている。
制御ICは、例えば、端子42aを介して入力されるECU9からの要求信号に応じてパワーMOSFETをPWMなどによりスイッチング制御し、燃料ポンプ34に対する供給電力を制御する。そして、FPC40は、制御した電力を各端子42e、42fを通じて燃料ポンプ34に供給する。本実施形態では、このようにして、燃料ポンプ34の回転速度を調整する。
放熱部材45は、図4に示すように、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの熱伝導率の比較的高い金属材料より、箱状に形成されている。放熱部材45におけるフランジ22側の下側端部には、下方および孔部3の軸線と交差する方向に開口する凹形状の収容部45aが設けられている。
収容部45aには、FPC40が収容される(図4および図8を参照)。FPC40は、収容部45aのフランジ22とは反対側に位置する底部45bに、シリコーン系の接着剤よりなる接着層45cを介して固定されている。これにより、FPC40は、収容部45aの底部45bに接触した状態で収容部45aに収容されることとなる。また、各端子42a〜42fは、放熱部材45の上記交差する方向に開口する開口部位より突き出るように配置されている。
図4、図6、図7に示すように、フランジ22には、FPC40を収容した収容部45aの残りの空間を埋め、かつ各接続部44a〜44fを覆う樹脂製の保護部材50が埋設されている。本実施形態では、保護部材50は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、およびPPA(ポリフタルアミド)のいずれかの樹脂材料にて形成されている。
本実施形態で使用する上記三つの樹脂材料の熱膨張係数は、いずれもフランジ22をなすPOMの当該熱膨張係数よりも小さく、各端子42a〜42f、各導線部材43a〜43fをなす導電性金属材料の当該熱膨張係数よりも大きい。また、これら三つの樹脂材料は、燃料中に材料を浸した場合の燃料膨潤による体積の膨張割合が、POMの当該膨張割合に比べ小さいという特徴も併せ持っている。なお、導電性金属材料は、燃料に浸されても燃料が内部に浸み込まないため、燃料膨潤が発生しない。これら三つの樹脂材料は、POMに比べ、硬くて脆い性質を持っている。すなわち、POMはこれら三つの樹脂材料に比べ、柔軟性に富んでいる。
放熱部材45よりも外側に設けられる部分の保護部材50は、各接続部44a〜44fを全て覆えるように平板状に形成されている。各導線部材43a〜43dは、平板状部分の保護部材50のFPC40とは反対側の側面51aより突き出ている(図4を参照)。導線部材43eは、保護部材50におけるフランジ22の内側表面24b側の側面51dより突き出ており(図7を参照)、導線部材43fは、保護部材50における端子42f側の側面51cより突き出ている(図4を参照)。
また、平板状部分の保護部材50における孔部3の軸線と交差する方向の側面51a、51b、51cには、アンカー部52が形成されている。アンカー部52は、フランジ22とFPC40との固定強度を高めるためのものである。本実施形態では、アンカー部52は、上記FPC40とは反対側の側面51aに五個、端子42a側の側面51bに三個、端子42f側の側面51cに三個、形成されている(図4を参照)。アンカー部52は、本体部24に埋設されている。
図5に示すように、アンカー部52は、側面51aに形成されているもので説明すると、第一突起部52aと第二突起部52bとを有する。第一突起部52aは、側面51aより孔部3の軸線と交差する方向(側面51aが面する方向)に突き出ている。第二突起部52bは、第一突起部52aの端部より、側面51aとの間に間隔をあけて開口部3の軸線に沿った方向(側面51aに沿った方向)に突き出ている。なお、本実施形態では、第二突起部52bは、第一突起部52aより、本体部24の外側表面24aに向って延びている。他の側面51b、51cに形成されているアンカー部52の構造は、上述したアンカー部52と同じ構造であるため、説明を省略する。
放熱部材45は、収容部45aとは反対側の上側端部に、放熱部材45がフランジ22に埋設された状態で外側表面24aより突出する外壁面46を有する。さらに、外壁面46には、上方に延びる複数のフィン47が一体的に形成されている。
収容部45aのうち、少なくとも開口部位の周縁には、フランジ22に埋め込まれれる埋設部48が設けられている(図4を参照)。図6〜図8に示すように、埋設部48がフランジ22に埋め込まれることにより、当該開口部位がフランジ22によって閉塞される。これにより、FPC40および放熱部材45がフランジ22に対して固定されるとともに、収容部45a内が外部から隔離される。
以上、FPC40、放熱部材45、および保護部材50について詳細に説明した。次に、フランジ22についてさらに詳細に説明する。
フランジ22に設けられている第一コネクタ26は、上述した導線部材43a〜43dおよび第一コネクタハウジング26aからなっている。第二コネクタ27は、導線部材43e、43fおよび第二コネクタハウジング27aからなっている。
第一コネクタハウジング26aは、図3、図6に示すように、外側表面24aから上方に突き出るように本体部24と一体的に形成されている。第一コネクタハウジング26aは、各導線部材43a〜43dの他方の端部を外側表面24aより露出させるように、かつこれら導線部材43a〜43dを取り囲むように筒状に形成されている。各導線部材43a〜43dの外部に露出されてない部分は、本体部24に埋め込まれている。
第二コネクタハウジング27aは、図7に示すように、内側表面24bから下方に突き出るように本体部24と一体的に形成されている。第二コネクタハウジング27aは、各導線部材43e、43fの他方の端部を内側表面24bより露出させるように、かつこれら導線部材43e、43fを取り囲むように筒状に形成されている。各導線部材43e、43fの外部に露出されていない部分は、本体部24に埋め込まれている。
本実施形態では、フランジ22が特許請求の範囲に記載の蓋部材に相当する。FPC40が特許請求の範囲に記載の制御部に相当する。また、端子42a〜42dが特許請求の範囲に記載の第一端子に相当し、端子42e、42fが特許請求の範囲に記載の第二端子に相当する。そして、導線部材43a〜43dが特許請求の範囲に記載の第一導線部材に相当し、接続部44a〜44dが特許請求の範囲に記載の第一端子と第一導線部材との接続部に相当する。また、導線部材43e、43fが特許請求の範囲に記載の第二導線部材に相当し、接続部44e、44fが特許請求の範囲に記載の第二端子と第二導線部材との接続部に相当する。
以上、フランジ22の構造について詳細に説明した。次に、フランジ22の製造過程について説明する。
最初に、放熱部材45の開口部位よりFPC40を挿入し、収容部45aにFPC40を収容する。その後、放熱部材45の収容部45aにシリコーン系の接着剤を用いてFPC40を接着する。次に、FPC40の各端子42a〜42fにそれぞれ導線部材43a〜43fを溶接などで接合する。各導線部材43a〜43fは、図4に示すように、フランジ22へ搭載されたときに、各導線部材43a〜43dの他方の端部が第一コネクタハウジング26aに配置され、各導線部材43e、43fの他方の端部が第二コネクタハウジング27aに配置されるように折り曲げられている。
次に、放熱部材45に制御部41を固定させ、各端子42a〜42fに各導線部材43a〜43fを電気的に接続した組立品に保護部材50を形成すべく、この組立体を保護部材50が成形可能な金型に設置する。そして、この金型に、成形後に保護部材50となる溶融樹脂材料を充填する。このようにして、各接続部44a〜44fを覆う保護部材50が成形された一次成形品が製造される。
本実施形態では、上記一次成形品をインサート成形することによりフランジ22を製造している。具体的には、本体部24、燃料供給管25、第一コネクタハウジング26a、第二コネクタハウジング27aが成形可能な金型に、一次成形品を設置し、溶融樹脂材料を充填する。このようにして、放熱部材45の埋設部48、保護部材50、制御部41および導線部材43a〜43fの一部が本体部24に埋設されたフランジ22が製造される。
以上、フランジ22の製造過程について説明した。次に、燃料供給装置6の作動を説明する。
FPC40は、ECU9より要求信号を受ける。FPC40はその要求信号に応じて燃料ポンプ34に供給する電力を制御する。燃料ポンプ34は、供給された電力に応じて作動し、サクションフィルタ35にて濾過された燃料を吸入し、加圧して、燃料フィルタ36に向けて吐き出す。吐き出された燃料は、燃料フィルタ36にて濾過され、プレッシャレギュレータ39に向けて吐き出される。プレッシャレギュレータ39は、燃料の圧力を調整し、圧力調整された燃料を燃料ホース28に向けて吐き出す。圧力調整された燃料は、燃料ホース28、燃料供給管25、デリバリパイプ7および燃料噴射弁8を経由して内燃機関10に供給される。
ここで、FPC40は、燃料ポンプ34に供給する電力を制御する際、発熱する。この熱は、接着層45cを介して放熱部材45の収容部45aにおける底部45bに伝達される。その後、その熱は、外壁面46に形成されているフィン47に伝わり、燃料タンク2の外側の空気などと熱交換され、外気に放出される。
しかしながら、FPC40にて発生した熱は、放熱部材45、保護部材50、端子42a〜42f、および導線部材43a〜43fを介してフランジ22にも伝わる。フランジ22に伝わった熱により、本体部24の温度が上昇し、本体部24が膨張する。本実施形態では、フランジ22の径方向の寸法が厚さ方向の寸法よりも大きいため、熱膨張前後の各寸法の差は、径方向の寸法の差の方が、厚さ方向の寸法の差よりも大きくなる。すなわち、本体部24が径方向に広がるように膨張する(図6、図7、図8中の矢印を参照)。
このように、フランジ22が膨張すると、例えば、各導線部材43a〜43fが熱膨張するPOMに引っ張られ、各端子42a〜42fから離れる方向に移動することがある。引っ張られる方向が各接続部44a〜44fと各端子42a〜42fとの接続面に沿った方向と一致すると、この部位にせん断応力が作用する。各接続部44a〜44fは、各端子42a〜42fや各導線部材43a〜43fの本体部分に比べ脆弱であるため、各接続部44a〜44fにせん断応力が作用しやすい。各接続部44a〜44fに作用するせん断応力が各接続部44a〜44fの耐力よりも大きくなると、各接続部44a〜44fにおける電気的な接続状態が悪化し、端子42a〜42fと導線部材43a〜43fとが断線してしまう。
これに対し、本実施形態では、各接続部44a〜44fを覆う保護部材50がフランジ22に埋設されている。このため、例えば、POMの熱膨張により各導線部材43a〜43fが各端子42a〜42fから離れる方向に引っ張られても、各接続部44a〜44fには応力が作用し難くなる。
また、上述したように保護部材50は、POMよりも熱膨張係数が小さい樹脂材料よりなっているため、保護部材50自体が熱膨張しても、各接続部44a〜44fがPOMに直接触れている場合に比べ、各接続部44a〜44fに作用する応力を低下させることができる。
以上説明したように、フランジ22が上記保護部材50を備えることによれば、各接続部44a〜44fに作用する応力を従来のものに比べ低くすることができる。したがって、端子42a〜42fと導線部材43a〜43fとの接続部44a〜44fにおける電気的な接続状態の悪化を抑制することができる。
燃料タンク2内に蓄積している燃料が蒸発するため、燃料タンク2内は蒸発した燃料で満たされる。このため、燃料タンク2の孔部3を塞ぐフランジ22に蒸発した燃料が接触する。特に、本実施形態では、フランジ22はPOMにて形成されているため、フランジ22に燃料膨潤が発生する。フランジ22はFPC40が発する熱だけでなく、これによっても膨張する。燃料膨潤は、樹脂材料に顕著に現れる現象であり、金属材料などは燃料が非常に浸み込み難いため、燃料膨潤が発生しない。したがって、燃料膨潤によっても、樹脂材料と金属材料との間に膨張量に差が生じるため、熱によりフランジ22、端子42a〜42f、および導線部材43a〜43fが膨張する場合と同様に各接続部44a〜44fにおける電気的な接続状態が悪化する可能性がある。
本実施形態では、保護部材50をなす樹脂材料が、PPS、およびPPAのいずれかからなっているので、これらの樹脂に燃料膨潤が発生したとしても、上述した熱膨張時と同様に、各接続部44a〜44fに作用する応力を低下させることができる。
上述したように各接続部44a〜44fを保護部材50にて覆うことにより、各接続部44a〜44fを保護することができるものの、保護部材50の樹脂材料は、フランジ22の樹脂材料に比べ、熱膨張係数が小さいため、フランジ22が熱膨張すると熱膨張量の違いにより、保護部材50とフランジ22との間に隙間が発生するおそれがある。保護部材50とフランジ22との間に隙間が発生すると、保護部材50のフランジ22に対する固定強度が低下してしまう。
これに対し、本実施形態では、保護部材50がフランジ22に埋設されるアンカー部52を有しているため、当該隙間の発生を極力抑えることができる。アンカー部52は、保護部材50の側面より突き出る第一突起部52aと、第一突起部52aより、当該側面との間に間隔をあけて当該側面に沿った方向に突き出る第二突起部52bと、を有している。このため、アンカー部52がフランジ22に埋設されると、第二突起部52bと保護部材50の側面との間に、フランジ22の樹脂材料が入り込むこととなる。
このため、フランジ22および保護部材50が共に熱膨張し、フランジ22の樹脂材料が保護部材50の側面から離れようとしても、第二突起部52bが第二突起部52bと保護部材50の当該側面との間に入り込んでいるフランジ22の樹脂材料の移動を妨げる。このようにアンカー部52は機能するため、保護部材50とフランジ22との間に隙間が発生することを抑制することができる。よって、保護部材50のフランジ22に対する固定強度の低下を抑制することができる。
また、上述したようにフランジ22は径方向に広がるように膨張する。したがって、保護部材50における側面51a、51b、51cとフランジ22との間に発生する隙間は、保護部材50における孔部3の軸線に沿った方向(フランジ22の厚さ方向)の面とフランジ22との間に発生する隙間よりも大きくなる可能性が高い。
本実施形態では、保護部材50における側面51a、51b、51cにアンカー部52を形成しているため、保護部材50の側面51a、51b、51cとフランジ22との間に隙間が発生することを効果的に抑制できる。なお、フランジ22が径方向に広がるように膨張するという現象は、フランジ22が燃料膨潤する場合にも発生する。本実施形態のアンカー部52によれば、燃料膨潤が発生した場合であっても、熱膨張の場合と同様に、保護部材50の側面51a、51b、51cとフランジ22との間に隙間が発生することを抑制できる。
上述したように、燃料タンク2は内部の圧力に応じてタンク壁が撓むような構造となっている。このため、フランジ22はタンク壁の動きに追従できることが望ましい。本実施形態では、保護部材50よりも柔軟性に富むPOMにてフランジ22を形成しているため、タンク壁の動きに追従できる。
1 燃料供給システム、2 燃料タンク、3 孔部、6 燃料供給装置、7 デリバリパイプ、8 燃料噴射弁、9 電子制御装置(ECU)、10 内燃機関、11 バッテリ、12 燃料配管、20 ポンプモジュール、22 フランジ(蓋部材)、24 本体部、25 燃料供給管、26 第一コネクタ、26a 第一コネクタハウジング(第一ハウジング)、27 第二コネクタ、27a 第二コネクタハウジング(第二ハウジング)、30 サブタンク、34 燃料ポンプ(電気駆動式の燃料ポンプ)、35 サクションフィルタ、36 燃料フィルタ、39 プレッシャレギュレータ、40 燃料ポンプ制御装置(FPC、制御部)、42a〜42d 端子(第一端子)、42e、42f 端子(第二端子)、43a〜43d 導線部材(第一導線部材)、43e、43f 導線部材(第二導線部材)、44a〜44d 接続部(接続部)、44e、44f 接続部(接続部)、45 放熱部材、45a 収容部、46 外壁面、47 フィン、48 埋設部、50 保護部材、51a〜51d、52 アンカー部、52a 第一突起部、52b 第二突起部

Claims (4)

  1. 燃料タンク内の燃料を前記燃料タンク外の燃料消費装置に供給する燃料供給装置において、
    樹脂材料よりなり、前記燃料タンクに形成されている孔部を覆う蓋部材と、
    前記燃料タンク内に設置され前記燃料タンク内の燃料を吸入し吐出する電気駆動式の燃料ポンプと、
    前記蓋部材に搭載され、前記燃料タンク外の外部装置に電気的に接続される第一端子および前記燃料ポンプと電気的に接続される第二端子とを有し、前記外部装置からの要求信号が前記第一端子より入力され、その要求信号に応じた電力を前記第二端子を通じて前記燃料ポンプに供給する制御部と、
    導電性金属材料よりなり、一方の端部が前記第一端子と電気的に接続され、他方の端部が前記蓋部材より露出し、前記外部装置と電気的に接続されるように、前記蓋部材に埋設される第一導線部材と、
    導電性金属材料よりなり、一方の端部が前記第二端子と電気的に接続され、他方の端部が前記蓋部材より露出し、前記燃料ポンプと電気的に接続されるように、前記蓋部材に埋設される第二導線部材と、
    前記蓋部材に埋設され、熱膨張係数が前記蓋部材をなす樹脂材料よりも小さい樹脂材料であって、前記第一端子と前記第一導線部材との接続部と、前記第二端子と前記第二導線部材との接続部とを覆う保護部材と、を備え
    前記燃料タンク内に蓄積している燃料に浸した場合の体積の膨張割合について、前記保護部材をなす樹脂材料は、前記蓋部材をなす樹脂材料よりも小さいことを特徴とする燃料供給装置。
  2. 燃料タンク内の燃料を前記燃料タンク外の燃料消費装置に供給する燃料供給装置において、
    樹脂材料よりなり、前記燃料タンクに形成されている孔部を覆う蓋部材と、
    前記燃料タンク内に設置され前記燃料タンク内の燃料を吸入し吐出する電気駆動式の燃料ポンプと、
    前記蓋部材に搭載され、前記燃料タンク外の外部装置に電気的に接続される第一端子および前記燃料ポンプと電気的に接続される第二端子とを有し、前記外部装置からの要求信号が前記第一端子より入力され、その要求信号に応じた電力を前記第二端子を通じて前記燃料ポンプに供給する制御部と、
    導電性金属材料よりなり、一方の端部が前記第一端子と電気的に接続され、他方の端部が前記蓋部材より露出し、前記外部装置と電気的に接続されるように、前記蓋部材に埋設される第一導線部材と、
    導電性金属材料よりなり、一方の端部が前記第二端子と電気的に接続され、他方の端部が前記蓋部材より露出し、前記燃料ポンプと電気的に接続されるように、前記蓋部材に埋設される第二導線部材と、
    前記蓋部材に埋設され、熱膨張係数が前記蓋部材をなす樹脂材料よりも小さい樹脂材料であって、前記第一端子と前記第一導線部材との接続部と、前記第二端子と前記第二導線部材との接続部とを覆う保護部材と、を備え、
    前記保護部材には、前記保護部材の表面より突き出る第一突起部と、前記第一突起部より、当該表面との間に間隔をあけて当該表面に沿った方向に突き出る第二突起部と、を具備し、前記蓋部材に埋設されるアンカー部が形成されており、
    前記蓋部材は、前記燃料タンクの前記孔部の軸線と交差する方向の寸法が、前記孔部の軸線に沿った方向の寸法よりも大きく形成されており、
    前記アンカー部は、前記保護部材において、前記孔部の軸線と交差する方向を向く表面に形成されていることを特徴とする燃料供給装置。
  3. 前記保護部材には、前記保護部材の表面より突き出る第一突起部と、前記第一突起部より、当該表面との間に間隔をあけて当該表面に沿った方向に突き出る第二突起部と、を具備し、前記蓋部材に埋設されるアンカー部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置。
  4. 前記蓋部材は、ポリアセタールよりなっており、
    前記保護部材は、ポリフェニレンサルファイド、およびポリフタルアミドのいずれかの樹脂材料よりなっていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の燃料供給装置
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