JP5136258B2 - 熱可塑性組成物の製造方法及び成形体の製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、特に多量の植物性材料を樹脂に混合し、更には、得られた複合材料を成形するには大きな困難を伴う。これは複合材料に従来の樹脂と同等の十分な流動性を付与することが難しいからである。多量の植物材料を含む複合材料を扱う技術としては下記特許文献1〜3が知られている。
また、上記特許文献2では、樹脂にロジンや可塑剤を加えず、植物繊維のみを配合した場合には植物繊維が均一に分散され難く、樹脂と植物繊維の間の親和性が悪いことなどから、強度等に劣り、又品質の均一性にも欠け、実用性に乏しい材料しか得られないことが示されている。即ち、50質量%以上の多量の植物性材料を混合できるものの、添加剤を要することが示されている。
上記特許文献3には、植物性材料をペレット化して利用し、植物性材料が50質量%と多く含まれた成形体を射出成形により製造する方法が開示されているものの、更に射出成形に適した熱可塑性組成物が求められている。
(1)ケナフ材料と熱可塑性樹脂とを含有し、該ケナフ材料及び該熱可塑性樹脂の合計を100質量%とした場合に該ケナフ材料を50〜95質量%含有する熱可塑性組成物の製造方法であって、
回転軸の円周方向に複数の混合羽根が立設された混合具を備えた混合溶融装置を用いて、該混合羽根の回転による剪断力により、熱可塑性樹脂を溶融させながら、該熱可塑性樹脂と上記ケナフ材料とを混合して混合物を得る混合工程を備え、
上記混合工程では、上記回転軸の回転数を略一定に維持して混合を行うと共に該回転軸に生じる負荷の極大値を経由した後、該負荷が低下する間にも混合を継続し、該負荷の極大値における該混合物の温度よりも高い温度範囲で該混合物を上記混合溶融装置から排出する熱可塑性組成物の製造方法であって、
上記混合工程では、上記ケナフ材料がケナフ繊維である場合には、該負荷の極大値における該混合物の温度よりも3〜25℃高い温度範囲で該混合物を上記混合溶融装置から排出し、上記ケナフ材料がケナフコアである場合には、該負荷の極大値における該混合物の温度よりも3〜50℃高い温度範囲で該混合物を上記混合溶融装置から排出し、
更に、加熱することなく押し固めて上記混合物をペレット化するペレット化工程を備え、
上記ペレット化工程では、ダイと該ダイに接して回転されるローラーとを備えたローラー式成形機を用い、該ローラーにより上記混合物を該ダイ内に圧入した後、該ダイから押し出して上記ペレットを形成し、
上記混合工程で得られた上記混合物を除熱して固化した後、該固化された混合物を破砕する破砕工程を備え、
上記破砕された混合物を上記ペレット化工程によりペレット化し、
上記熱可塑性樹脂は、ポリプロピレン及び/又はエチレン・プロピレン共重合体であることを特徴とする熱可塑性組成物の製造方法。
(2)上記(1)に記載の熱可塑性組成物の製造方法により得られた熱可塑性組成物を射出成形して成形体を得ることを特徴とする成形体の製造方法。
加熱することなく押し固めて混合物をペレット化するペレット化工程を備え、ペレット化工程では、ダイとダイに接して回転されるローラーとを備えたローラー式成形機を用い、ローラーにより混合物をダイ内に圧入した後、ダイから押し出してペレットを形成するので、熱可塑性樹脂を軟化又は溶融させるための加熱を要することなくペレット化を行うことができる。このため、熱可塑性組成物に対する熱履歴を抑制でき、得られる成形体においては優れた機械的特性を発現できる。
混合工程で得られた混合物を除熱して固化した後、固化された混合物を破砕する破砕工程を備え、破砕された混合物をペレット化工程によりペレット化するので、ペレット化工程におけるペレット生産性が向上する。更には、得られる成形体においてケナフ材料を配合したことによる補強効果を特に良好に得ることができる。
熱可塑性樹脂は、ポリプロピレン及び/又はエチレン・プロピレン共重合体であるので、優れた環境特性を備える熱可塑性組成物が得られると共に、高い機械的特性を得ることができる。
本発明の成形体の製造方法によれば、ケナフ材料を50〜95質量%と多く含有する熱可塑性組成物からなる成形体を射出成形により得ることができる。更に、成形性及び機械的特性に優れ、なかでも特に耐衝撃性に優れた成形体が得られる。
[1]熱可塑性組成物の製造方法
本発明の熱可塑性組成物の製造方法は、ケナフ材料と熱可塑性樹脂とを含有し、該ケナフ材料及び該熱可塑性樹脂の合計を100質量%とした場合に該ケナフ材料を50〜95質量%含有する熱可塑性組成物の製造方法であって、
回転軸の円周方向に複数の混合羽根が立設された混合具を備えた混合溶融装置を用いて、該混合羽根の回転による剪断力により、熱可塑性樹脂を溶融させながら、該熱可塑性樹脂と上記ケナフ材料とを混合して混合物を得る混合工程を備え、
上記混合工程では、上記回転軸の回転数を略一定に維持して混合を行うと共に該回転軸に生じる負荷の極大値を経由した後、該負荷が低下する間にも混合を継続し、該負荷の極大値における該混合物の温度よりも高い温度範囲で該混合物を上記混合溶融装置から排出する熱可塑性組成物の製造方法であって、
上記混合工程では、上記ケナフ材料がケナフ繊維である場合には、該負荷の極大値における該混合物の温度よりも3〜25℃高い温度範囲で該混合物を上記混合溶融装置から排出し、上記ケナフ材料がケナフコアである場合には、該負荷の極大値における該混合物の温度よりも3〜50℃高い温度範囲で該混合物を上記混合溶融装置から排出し、
更に、加熱することなく押し固めて上記混合物をペレット化するペレット化工程を備え、
上記ペレット化工程では、ダイと該ダイに接して回転されるローラーとを備えたローラー式成形機を用い、該ローラーにより上記混合物を該ダイ内に圧入した後、該ダイから押し出して上記ペレットを形成し、
上記混合工程で得られた上記混合物を除熱して固化した後、該固化された混合物を破砕する破砕工程を備え、
上記破砕された混合物を上記ペレット化工程によりペレット化し、
上記熱可塑性樹脂は、ポリプロピレン及び/又はエチレン・プロピレン共重合体であることを特徴とする熱可塑性組成物の製造方法。
上記「ケナフ材料」は、ケナフに由来する材料(ケナフそのもの及びケナフを加工して得られた材料を含む)である。本発明におけるケナフとは、木質茎を有する早育性の一年草であり、アオイ科に分類される植物である。学名におけるhibiscus cannabinus及びhibiscus sabdariffa等が含まれ、更に、通称名における紅麻、キューバケナフ、洋麻、タイケナフ、メスタ、ビムリ、アンバリ麻及びボンベイ麻等が含まれる。このケナフは成長が極めて早い一年草であり、優れた二酸化炭素吸収性を有するため、大気中の二酸化炭素量の削減、森林資源の有効利用等に貢献できる。
更に、本発明の熱可塑性組成物内に含まれるケナフ材料(混合後のケナフ材料)の形状は特に限定されず、繊維状であってもよく、非繊維状(粉末状、破砕物状、チップ状及び不定形状等が含まれる)であってもよい。
更に、その形状が粉末状である場合には、平均粒径は5.0mm以下(通常0.1mm以上、更には0.2〜5.0mm、より更には0.3〜4.0mm、特に0.3〜3.0mm、とりわけ0.5〜2.0mm)とすることが好ましい。尚、平均粒径とは、粒度分布測定装置によって測定された粒度分布におけるD50の値である。
尚、本方法により得られる熱可塑性組成物では、上記混合前のケナフ材料の形状及び大きさは、熱可塑性樹脂組成物内でそのまま維持されてもよく、維持されなくてもよい。維持されない場合としては、混合時に更に細かく粉砕されて熱可塑性組成物内に含まれる場合が挙げられる。
ケナフは靭皮と称される外層部分とコアと称される芯材部分とからなるが、このうち靭皮は、強靱な繊維を有するために利用価値が高い(即ち、ケナフ繊維として繊維化できる)のに対して、コアはケナフ全体の60体積%程をも占めるにも関わらず、繊維化にすることができない。更に、見掛け比重が小さく嵩高いために取扱い性が悪く、樹脂等との混練が難しく、コアは廃棄又は燃料化されることが多い。しかし、本方法によれば、ケナフコアを利用することができる。
酸変性熱可塑性樹脂は、酸基を有する熱可塑性樹脂である。この酸変性熱可塑性樹脂としては、熱可塑性樹脂に酸基を導入したものが挙げられる(尚、以下では酸基が導入されていない状態の重合体を「ベースポリマー」ともいう)。このベースポリマーとしては、前記熱可塑性樹脂として挙げた各種熱可塑性樹脂のうちの1種又は2種以上を用いることができる。これらのなかでは前記非酸変性熱可塑性樹脂と同様にポリオレフィンが好ましい。
このような混合溶融装置としては、特に下記混合溶融装置が好ましい。
更に、この混合溶融装置には、上記回転軸5を回転させるための駆動源(モーター等)8が付設されており、駆動源8はプーリー6及びVベルト7を介して回転連絡されていることが好ましい。また、この駆動源8には負荷測定手段21が付設されていることが好ましい。更に、この負荷測定手段21は、駆動源8に電気的に接続されて、駆動源8の主軸に作用される負荷(トルク)を測定できるものであることが好ましい。
また、上記混合室3は、該混合室3を構成する壁に冷却媒体を循環させることができる混合室冷却手段を備えることがより更に好ましい。この構成により、混合室3内の過度な温度上昇を抑制でき、熱可塑性樹脂の分解及び熱劣化を抑制(更には防止)できる。
尚、回転数の変動率が7%以下とは、設定した回転数に到達してから回転軸を停止するための指令を出すまでの間における平均回転数をRAとし、その間の最大回転数をRXとし、その間の最小回転数をRYとした場合に、|RX−RA|/RA≦0.07であり、且つ、|RY−RA|/RA≦0.07であることを意味する。
また、上記温度の制御は、前記回転軸の回転数以外にも、混合溶融装置の混合羽根の回転速度を制御することによって行うことができる。より具体的には、混合羽根の先端の回転速度を5m/秒〜50m/秒となるように制御することが好ましい。この範囲に制御することで、効率よく熱可塑性樹脂を軟化・溶融させつつ、ケナフ材料とより強力に(より均一に)混合することができる。
ペレット化工程を備えるので、このペレット化工程は、混合工程において得られた熱可塑性組成物(混合物)をペレット化することができる工程であればよく、ペレット化方法等は特に限定されないが、加熱することなく押し固めて混合物をペレット化する工程であることが好ましい。加熱せず押し固めてペレット化することで、混合工程で得られた混合物を再度溶融させて二軸押出し機等の一般的な方法を用いてペレット化を行う場合に比べて、混合物への熱履歴を低減できるために得られる成形体の機械的特性をより高く維持できる。
ローラー式成形方法は、ダイとこのダイに接して回転されるローラーとを備えたローラー式成形機を用い、ローラーにより混合物をダイ内に圧入した後、ダイから押し出してペレットを形成する方法である。ローラー式成形機には、ダイの形状が異なるディスクダイ式(ローラーディスクダイ式成形機)とリングダイ式(ローラーリングダイ式成形機)が挙げられる。なお、エクストルーダ式成形方法は、エクストルーダ式成形機を用いる方法であり、スクリューオーガの回転により混合物がダイ内に圧入された後、ダイから押し出してペレットを形成する方法である。
圧縮成形方法のなかでは、特にローラーディスクダイ式成形方法を用いる理由は、この圧縮成形方法で用いられるローラーディスクダイ式成形機は圧縮効率が高く好適だからである。
このローラーディスクダイ式成形機500では、上記構成に加えて更に、上記プレスローラ52は表面に凹凸521を備えるものであることが好ましい。また、主回転軸53の回転に伴って回転される切断用ブレード55を備えることが好ましい。
得られるペレットの形状及び大きさは特に限定されないが、柱状(その他の形状であってもよいが、円柱状が好ましい)であることが好ましい。また、その最大長さは1mm以上(通常20mm以下)とすることが好ましく、1〜10mmがより好ましく、2〜7mmが特に好ましい。
即ち、破砕工程は、混合工程で得られた混合物を除熱して固化した後、固化された混合物を破砕する工程である。この混合物を破砕する方法は特に限定されず、例えば、乾式破砕方法及び湿式破砕方法を用いることができるが、乾式破砕方法が好ましい。乾式方法では、混合物中に含まれたケナフ材料の吸湿・吸水による乾燥を要さないからである。
これらのなかでは、より細かく破砕(粉砕)でき、本方法における最適な粒度をより確保し易いために剪断式破砕機が好ましい。
尚、破砕機に換えて粉砕機により混合物を粉末状となるまで粉砕した場合には、ケナフ材料を含有させることによる熱可塑性樹脂強度の補強効果を十分に引き出し難い傾向になる。このため、上記適度な大さに破砕することが好ましい。
更に、破砕工程では、破砕による温度上昇を抑制することが好ましく、特に破砕時の混合物の温度は100℃以下(通常0℃以上、更に好ましくは80℃以下)にすることが好ましい。この範囲では熱可塑性樹脂の劣化を効果的に抑制でき、得られる成形体の機械的特性を高く維持できる。
上記ケナフ材料ペレット化工程を備える場合は、ケナフ材料の比重を熱可塑性樹脂に近づけることができ、ケナフ材料と熱可塑性樹脂との間の比重差を小さくできる。このため、混合の際の材料の偏在を抑制でき、ケナフ材料と熱可塑性樹脂とが相互により均一に分散された混合物を得ることができる。そして、得られる成形体はより優れた機械的特性を得ることができる。また、ケナフ材料の見掛け比重を大きくすることで嵩高さを小さくでき取扱い性が向上され、混合溶融装置への投入も容易となるなど熱可塑性組成物を製造する際の効率が向上される。
本発明の成形体の製造方法は、前記方法により得られた熱可塑性組成物を射出成形して成形体を得ることを特徴とする。即ち、本成形体の製造方法は、熱可塑性組成物を射出成形して成形体を得る成形工程を備える。
本製造方法の射出成形における射出成形機(図1の符号600)、これに付設された金型(図1の符号61)並びに各種成形条件及び使用する装置等は特に限定されず、目的とする成形体及び性状、使用されている熱可塑性樹脂の種類等により適宜のものとすることが好ましい。
[1]熱可塑性組成物の製造
繊維長さ3mmのケナフ繊維(実施例1〜4及び比較例1〜2)及び粒径1mm以下のケナフコア(実施例5〜6及び比較例3〜4)と、PP(エチレン・プロピレン共重合体、日本ポリプロ株式会社製、品名「NBX03HRS」)と、を表1(ケナフ繊維)及び表2(ケナフコア)に示す量比で、混合溶融装置1(株式会社エムアンドエフ・テクノロジー製、WO2004−076044号に示された器機)の材料供給室(図4の符号13)に投入(ケナフ材料と熱可塑性樹脂とで合計700gを表1の量比で投入)した後、混合室(容量5L、図4の符号3)内で混合し混練した。この混合に際して混合羽根(直径25cm、図6の符号10a〜10f)の回転数は1750rpmに設定した。そして、混合羽根にかかる負荷(トルク)が上昇し、極大値に達した時点を起点(0秒)として、表1及び表2に示す各秒数の間(継続混合時間)、回転数1750rpmを維持して混合を継続し、時間経過と同時に混合溶融装置1から混合物を排出した(混合工程)。得られた混合物の温度(排出温度)は、混合溶融装置から排出後、即座に樹脂温度計(株式会社佐藤計量器製作所製、型式「SK−1120」)の熱電対センサを混合物に接触させて測定した温度値である。
更に、上記破砕工程により得られた破砕混合物をローラーディスクダイ式成形機500{株式会社菊川鉄工所製、形式「KP280」、貫通孔径(図6の符号511)4.2mm}に、フィダー周波数20Hzで投入し、各破砕混合物を直径約4mm且つ長さ約5mmの円柱状のペレットにした(ペレット化工程)。その後、得られたペレットをオーブンにて100℃で24時間乾燥させて、実施例1〜6及び比較例1〜4の各熱可塑性組成物を得た。
上記[1]で得られた実施例1〜6及び比較例1〜4の各熱可塑性組成物を射出成形機(住友重機械工業株式会社製、形式「SE100DU」)に各々投入し、シリンダ温度190℃、型温度40℃の条件で射出成形して厚さ4mm、幅10mm、長さ110mmの長方形板状の試験片を得た。
上記[2]で成形した試験片を用いて曲げ弾性率(JIS 7171に準拠)及びシャルピー衝撃強度{JIS K7111−1に準拠(ノッチ無し)}を測定した。このうち曲げ弾性率については、各試験片を支点間距離(L)64mmとした2つの支点(曲率半径5mm)で支持しつつ、支点間中心に配置した作用点(曲率半径5mm)から速度2mm/分にて荷重の負荷を行い測定した。また、上記シャルピー衝撃強度においては、衝撃エネルギーが4Jのハンマヘッドを用いて、ハンマの空振り時の角度と測定時の角度から吸収エネルギーを算出した。この結果を表1及び表2に併記した。
更に、上記表1(ケナフ繊維)に基づき、実施例1〜4及び比較例1〜2のシャルピー衝撃強度と前記温度範囲との相関をグラフとして図2に示した。同様に、上記表2(ケナフコア)に基づき、実施例5〜6及び比較例3〜4のシャルピー衝撃強度と前記温度範囲との相関をグラフとして図3に示した。
表1及び図1より、ケナフ材料としてケナフ繊維を用いた場合、温度範囲Tδ=17℃をピークとしてシャルピー衝撃強度が顕著に向上されることが分かる。即ち、例えば、継続混合を行っていない比較例1のシャルピー衝撃強度6.5KJ/m2に対して、60秒間継続混合を行った実施例4ではシャルピー衝撃強度は10.5KJ/m2であり、比較例1に対して実施例4は約62%もの格別顕著なシャルピー衝撃強度の向上が認められた。一方、継続混合を過度に行った比較例2では、逆に比較例1よりもシャルピー衝撃強度は低下する結果となった。
300;破砕機、301;破砕混合物、
500;ローラーディスクダイ式成形機(ペレット化装置)、50;ローラーディスクダイ式成形部(ペレット化部)、51;ディスクダイ、511;貫通孔、512;主回転軸挿通孔、52;プレスローラ、521;凹凸部、53;主回転軸、54;プレスローラ固定軸、55;切断用ブレード、56;熱可塑性組成物(ペレット形状)、
600;射出成形機、61;金型。
Claims (2)
- ケナフ材料と熱可塑性樹脂とを含有し、該ケナフ材料及び該熱可塑性樹脂の合計を100質量%とした場合に該ケナフ材料を50〜95質量%含有する熱可塑性組成物の製造方法であって、
回転軸の円周方向に複数の混合羽根が立設された混合具を備えた混合溶融装置を用いて、該混合羽根の回転による剪断力により、熱可塑性樹脂を溶融させながら、該熱可塑性樹脂と上記ケナフ材料とを混合して混合物を得る混合工程を備え、
上記混合工程では、上記回転軸の回転数を略一定に維持して混合を行うと共に該回転軸に生じる負荷の極大値を経由した後、該負荷が低下する間にも混合を継続し、該負荷の極大値における該混合物の温度よりも高い温度範囲で該混合物を上記混合溶融装置から排出する熱可塑性組成物の製造方法であって、
上記混合工程では、上記ケナフ材料がケナフ繊維である場合には、該負荷の極大値における該混合物の温度よりも3〜25℃高い温度範囲で該混合物を上記混合溶融装置から排出し、上記ケナフ材料がケナフコアである場合には、該負荷の極大値における該混合物の温度よりも3〜50℃高い温度範囲で該混合物を上記混合溶融装置から排出し、
更に、加熱することなく押し固めて上記混合物をペレット化するペレット化工程を備え、
上記ペレット化工程では、ダイと該ダイに接して回転されるローラーとを備えたローラー式成形機を用い、該ローラーにより上記混合物を該ダイ内に圧入した後、該ダイから押し出して上記ペレットを形成し、
上記混合工程で得られた上記混合物を除熱して固化した後、該固化された混合物を破砕する破砕工程を備え、
上記破砕された混合物を上記ペレット化工程によりペレット化し、
上記熱可塑性樹脂は、ポリプロピレン及び/又はエチレン・プロピレン共重合体であることを特徴とする熱可塑性組成物の製造方法。 - 請求項1に記載の熱可塑性組成物の製造方法により得られた熱可塑性組成物を射出成形して成形体を得ることを特徴とする成形体の製造方法。
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