JP2009138110A - 熱可塑性組成物成形体の製造方法 - Google Patents

熱可塑性組成物成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より優れた機械的特性を得ることができ、特に曲げ強度と曲げ弾性率との両方を向上させることができる熱可塑性組成物成形体の製造方法を提供する。
【解決手段】溶融混合装置1を用いて、熱可塑性樹脂802を溶融させながら植物性繊維801と混合して熱可塑性樹脂組成物を得る溶融混合工程と、熱可塑性樹脂組成物803を加熱せず押し固めて熱可塑性樹脂組成物からなる第1ペレット804を得るペレット化工程と、第1ペレット804と熱可塑性樹脂組成物803を構成する熱可塑性樹脂と同質の熱可塑性樹脂からなる第2ペレット805とをドライブレンドしてペレット混合物806を得るペレット混合工程と、ペレット混合物806を射出成形して熱可塑性組成物成形体を得る射出成形工程と、を備え、上記植物性繊維の繊維長は0.5〜10mmである。
【選択図】図1

Description

本発明は熱可塑性組成物成形体の製造方法に関する。更に詳しくは、植物性繊維と熱可塑性樹脂とを含む成形体を射出成形により成形する熱可塑性組成物成形体の製造方法に関する。
近年、ケナフ等の成長が早く且つ二酸化炭素吸収量が多い植物資源は、二酸化炭素排出量削減及び二酸化炭素の固定化等の観点から注目され、熱可塑性樹脂と混合した材料として期待されている。このような材料に関する技術としては下記特許文献1及び下記特許文献2が知られている。
特開2005−105245号公報 特開2000−219812号公報
一般に、植物性繊維を含有する材料は流動性が悪く、射出成形や押出成形等の材料自体の流動性を要する成形方法を用いて十分な成形を行うことは難しい。また、植物性繊維を含むことで曲げ弾性率は飛躍的に大きくできることが知られている。しかし、熱可塑性樹脂が本来有している曲げ強度は植物性繊維を配合することで低下されるのが一般的である。その理由は定かではないものの、熱可塑性樹脂と植物性繊維との相互の十分な分散性が得られ難いことや、熱可塑性樹脂と植物性繊維との界面の密着性が十分に得られ難いことに起因すると考えられている。このため、曲げ強度を維持しながら又は曲げ強度を向上させつつ、曲げ弾性率を向上させることは困難である。
上記特許文献1及び上記特許文献2では、熱可塑性樹脂と植物性繊維とを含有する熱可塑性樹脂材料について開示されているが、上記のように2つの機械的特性を両立させながら射出成形を行う方法についてはなんら検討されていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、より優れた機械的特性を得ることができ、特に曲げ強度と曲げ弾性率との両方を向上させることができる熱可塑性組成物成形体の製造方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明は以下に示す通りである。
(1)熱可塑性樹脂及び植物性繊維を含み且つその合計を100質量%とした場合に該植物性繊維が30〜85質量%である熱可塑性組成物成形体の製造方法であって、
溶融混合装置を用いて、熱可塑性樹脂を溶融させながら植物性繊維と混合して熱可塑性樹脂組成物を得る溶融混合工程と、
上記熱可塑性樹脂組成物を加熱せず押し固めて、該熱可塑性樹脂組成物からなる第1ペレットを得るペレット化工程と、
上記第1ペレットと、上記熱可塑性樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂と同質の熱可塑性樹脂からなる第2ペレットと、をドライブレンドしてペレット混合物を得るペレット混合工程と、
上記ペレット混合物を射出成形して熱可塑性組成物成形体を得る射出成形工程と、を備え、
上記植物性繊維の繊維長は、0.5〜10mmであることを特徴とする熱可塑性組成物成形体の製造方法。
(2)上記第1ペレットに含有される植物性繊維は、該第1ペレット全体に対して50質量%以上である上記(1)に記載の熱可塑性組成物成形体の製造方法。
(3)上記熱可塑性組成物成形体に含まれる熱可塑性樹脂全体の20〜95質量%の熱可塑性樹脂を、上記ペレット混合工程で第2ペレットにより配合する上記(1)又は(2)に記載の熱可塑性組成物成形体の製造方法。
(4)上記溶融混合装置は、上記溶融混合を行う混合室及び該混合室内に配置された混合羽根を備え、
上記溶融混合工程は、上記混合室内で上記混合羽根の回転により溶融された上記熱可塑性樹脂と上記植物性繊維とが混合される工程である上記(1)乃至(3)のうちのいずれかに記載の熱可塑性組成物成形体の製造方法。
(5)上記ペレット化工程は、ダイスと該ダイスに接して回転されるローラーとを備えたローラー式成形機を用い、該ローラーにより上記熱可塑性樹脂組成物を該ダイス内に圧入した後、該ダイスから押し出して上記ペレットを形成する工程である上記(1)乃至(4)のうちのいずれかに記載の熱可塑性組成物成形体の製造方法。
(6)上記植物性繊維はケナフである上記(1)乃至(5)のうちのいずれかに記載の熱可塑性組成物成形体の製造方法。
(7)上記熱可塑性樹脂はポリプロピレン又はポリ乳酸樹脂である上記(1)乃至(6)のうちのいずれかに記載の熱可塑性組成物成形体の製造方法。
本発明の熱可塑性組成物成形体の製造方法によれば、より優れた機械的特性を得ることができ、特に曲げ強度と曲げ弾性率との両方を向上させることができる。即ち、第1ペレットと第2ペレットとを用いることで、得られる熱可塑性組成物成形体の曲げ強度及び曲げ弾性率の両機械的特性を共に向上させることができる。また、第1ペレットと第2ペレットとを用いることで、射出成形圧力を低下させることができる。従って、短時間で低エネルギーで成形できるために低コストで成形を行うことができる。また、より細かい形状にも対応でき、賦形性を向上させることができる。
第1ペレットに含有される植物性繊維が第1ペレット全体に対して50質量%以上である場合は、より効果的に曲げ強度と曲げ弾性率との両方を向上させることができると共に、射出成形圧力もより効果的に低下させることができる。
熱可塑性組成物成形体に含まれる熱可塑性樹脂全体の20〜95質量%の熱可塑性樹脂をペレット混合工程で第2ペレットにより配合する場合は、更に効果的に曲げ強度と曲げ弾性率との両方を向上させることができると共に、射出成形圧力も更に効果的に低下させることができる。
溶融混合装置が溶融混合を行う混合室及び該混合室内に配置された混合羽根を備え、溶融混合工程が混合室内で混合羽根の回転により溶融された熱可塑性樹脂と植物性繊維とが混合される工程である場合は、特に植物性繊維の濃度が高い熱可塑性樹脂組成物を容易に調製できる。また、これにより高濃度に植物性繊維が含有された熱可塑性樹脂組成物が得られ、曲げ強度と曲げ弾性率との両方向上効果をとりわけ顕著に得ることができると共に、とりわけ顕著に射出成形圧力を低下させることができる。
ペレット化工程がダイスとダイスに接して回転されるローラーとを備えたローラー式成形機を用い、ローラーにより熱可塑性樹脂組成物をダイス内に圧入した後、ダイスから押し出してペレットを形成する工程である場合は、溶融混合装置を用いて得られた植物性繊維を高濃度に含有するために十分な流動性が得られない熱可塑性樹脂組成物であっても容易にペレット化することができる。また、1工程でペレット化を行うことができ極めてペレット化効率がよい。更に、非加熱でペレット化を行うことができるために、熱可塑性樹脂組成物に含有される熱可塑性樹脂の熱劣化を防止でき、得られる熱可塑性組成物成形体の機械的特性を更に向上させることができる。
植物性繊維がケナフである場合、ケナフは成長が極めて早い一年草であり、優れた二酸化炭素吸収性を有するため、大気中の二酸化炭素量の削減、森林資源の有効利用等に貢献できる。
熱可塑性樹脂がポリ乳酸樹脂である場合は、バイオマス材料であり環境負荷が小さい。即ち、生合成可能であり、また、非石油系樹脂である樹脂を用いることとなり、高い機械的強度等の実用的な特性を得ながら、石油資源の使用を抑制できる。また、熱可塑性樹脂がポリプロピレンである場合は、取扱いが容易であり、生産性を向上させることができる。また、高い柔軟性と優れた成形性が得られ、より自在な形状に成形できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
[1]熱可塑性組成物成形体の製造方法
本発明の熱可塑性組成物成形体の製造方法は、植物性繊維及び熱可塑性樹脂を含み且つその合計を100質量%とした場合に該植物性繊維が30〜85質量%である熱可塑性組成物成形体の製造方法であって、
溶融混合装置を用いて、植物性繊維と熱可塑性樹脂とを溶融混合して熱可塑性樹脂組成物を得る溶融混合工程と、
上記熱可塑性樹脂組成物を加熱せず押し固めて、該熱可塑性樹脂組成物からなる第1ペレットを得るペレット化工程と、
上記第1ペレットと、上記熱可塑性樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂と同質の熱可塑性樹脂からなる第2ペレットと、をドライブレンドしてペレット混合物を得るペレット混合工程と、
上記ペレット混合物を射出成形して熱可塑性組成物成形体を得る射出成形工程と、を備え、
上記植物性繊維の繊維長は、0.5〜10mmであることを特徴とする。
即ち、本発明の熱可塑性組成物成形体の製造方法は、「溶融混合工程」と「ペレット化工程」と「ペレット混合工程」と「射出成形工程」と、を備える。
(1)溶融混合工程
上記「溶融混合工程」は、溶融混合装置を用いて、植物性繊維と熱可塑性樹脂とを溶融混合して熱可塑性樹脂組成物を得る工程である。
上記「植物性繊維」は、植物に由来する繊維である。この植物性繊維としては、ケナフ、ジュート麻、マニラ麻、サイザル麻、雁皮、三椏、楮、バナナ、パイナップル、ココヤシ、トウモロコシ、サトウキビ、バガス、ヤシ、パピルス、葦、エスパルト、サバイグラス、麦、稲、竹、各種針葉樹(スギ及びヒノキ等)、広葉樹及び綿花などの各種植物体から得られた植物性繊維が挙げられる。この植物性繊維は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのなかではケナフ(即ち、植物性繊維としてはケナフ繊維)が好ましい。ケナフは成長が極めて早い一年草であり、優れた二酸化炭素吸収性を有するため、大気中の二酸化炭素量の削減、森林資源の有効利用等に貢献できるからである。
また、上記植物性繊維として用いる植物体の部位は特に限定されず、木質部、非木質部、葉部、茎部及び根部等の植物体を構成するいずれの部位であってもよい。更に、特定部位のみを用いてもよく2ヶ所以上の異なる部位を併用してもよい。
尚、本発明におけるケナフとは、木質茎を有する早育性の一年草であり、アオイ科に分類される植物である。学名におけるhibiscus cannabinus及びhibiscus sabdariffa等が含まれ、更に、通称名における紅麻、キューバケナフ、洋麻、タイケナフ、メスタ、ビムリ、アンバリ麻及びボンベイ麻等が含まれる。
また、本発明におけるジュートとは、ジュート麻から得られる繊維である。このジュート麻には、黄麻(コウマ、Corchorus capsularis L.)、及び、綱麻(ツナソ)、シマツナソ並びにモロヘイヤ、を含む麻及びシナノキ科の植物を含むものとする。
本方法で用いる植物性繊維の繊維長は、0.5mm以上且つ10mm以下である。本方法による熱可塑性組成物成形体の曲げ強度は、本方法以外の方法による熱可塑性組成物成形体の曲げ弾性率よりも大きくすることができる。しかし、溶融混合工程で用いる植物性繊維の繊維長が0.5mm未満になると、本方法による曲げ強度と本方法以外の方法による曲げ強度との差が次第に小さくなる傾向にあり、本方法による曲げ強度を大きくするという効果を得難くなる。この繊維長は1mm以上であることが好ましく、2mm以上であることがより好ましく、3mm以上であることが更に好ましい。これらの好ましい範囲では、本方法による曲げ強度と本方法以外の方法による曲げ強度との差をより大きくすることができる。即ち、本方法を用いることによる曲げ強度向上効果をより顕著に得ることができる。
また、本方法による熱可塑性組成物成形体の射出圧力(即ち、射出充填圧力)は、本方法以外の方法による熱可塑性組成物成形体の射出圧力よりも小さくすることができる。しかし、溶融混合工程で用いる植物性繊維の繊維長が10mmを超えると、本方法による射出圧力と本方法以外の方法による射出圧力との差が次第に小さくなる傾向にあり、本方法による射出圧力を小さくするという効果が得られ難くなる。この繊維長は9.5mm以下であることが好ましく、8mm以下であることがより好ましく、7mm以下であることが更に好ましい。これらの好ましい範囲では、本方法による射出圧力と本方法以外の方法による射出圧力との差をより大きくすることができる。即ち、本方法を用いることによる射出圧力低下効果をより顕著に得ることができる。
尚、上記繊維長は後述するように、JIS L1015に準拠して直接法にて測定した値である。また、植物性繊維の繊維径については特に限定されないが5〜50μmが好ましい。
上記「熱可塑性樹脂」は、特に限定されず種々のものを用いることができる。例えば、ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、ポリエステル樹脂{(ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート等の脂肪族ポリエステル樹脂)、(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリトリメチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル樹脂)}、ポリスチレン、アクリル樹脂(メタクリレート及び/又はアクリレート等を用いて得られた樹脂)、ポリアミド樹脂(ナイロン等)、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらのなかでは、ポリオレフィン、ポリエステル樹脂及びポリエステル樹脂のうちのポリ乳酸を含む他の樹脂との混合樹脂(ポリ乳酸アロイ)のうちの少なくとも1種であることが好ましい。また、上記ポリオレフィンのなかではポリプロピレンがより好ましい。上記ポリ乳酸アロイのなかでは、ポリスチレン、ABS、ナイロン、ポリカーボネート、ポリプロピレン及びポリブチレンサクシネートのうちの少なくとも1種とポリ乳酸との混合樹脂が好ましい。
一方、ポリエステル樹脂のなかでは、生分解性を有するポリエステル樹脂(以下、単に「生分解性樹脂」ともいう)が好ましい。生分解性樹脂としては、(1)乳酸、リンゴ酸、グルコース酸及び3−ヒドロキシ酪酸等のヒドロキシカルボン酸の単独重合体、並びに、これらのヒドロキシカルボン酸のうちの少なくとも1種を用いた共重合体、などのヒドロキシカルボン酸系脂肪族ポリエステル、(2)ポリカプロラクトン、及び、上記ヒドロキシカルボン酸のうちの少なくとも1種とカプロラクトンとの共重合体、などのカプロラクトン系脂肪族ポリエステル、(3)ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート及びポリブチレンアジペート、などの二塩基酸ポリエステル、等が挙げられる。
これらのなかでは、ポリ乳酸、乳酸と乳酸を除く他の上記ヒドロキシカルボン酸との共重合体、ポリカプロラクトン、及び上記ヒドロキシカルボン酸のうちの少なくとも1種とカプロラクトンとの共重合体が好ましく、特にポリ乳酸が好ましい。これらの生分解性樹脂は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。尚、上記乳酸にはL−乳酸及びD−乳酸を含むものとし、これらの乳酸は単独で用いてもよく、併用してもよい。
上記「溶融混合装置」は、熱可塑性樹脂を溶融させながら、この熱可塑性樹脂と植物性繊維と混合できる装置である。この溶融混合装置の種類などは特に限定されず、例えば、押出機(一軸スクリュー押出機及び二軸混練押出機等)、ニーダー及びミキサー(高速流動式ミキサー、バドルミキサー、リボンミキサー等)等の各種装置を用いることができるが、特に下記溶融混合装置が好ましい。
即ち、上記溶融混合装置としては、溶融混合を行う混合室及び混合室内に配置された混合羽根を備え、混合室内で混合羽根の回転により溶融された熱可塑性樹脂と植物性繊維とを混合できる溶融混合装置が好ましい。この溶融混合装置は、上記混合室及び上記混合羽根を備える以外、その構成は特に限定されないが、なかでも、国際公開04/076044号パンフレットに記載された溶融混合装置1が好ましい{以下、図5(特許庁の特許電子図書館から取得した国際公開04/076044号パンフレット図1を引用)及び図6(特許庁の特許電子図書館から取得した国際公開04/076044号パンフレット図2を引用)参照}。
この溶融混合装置1は、材料供給室13と、該材料供給室13に連接された混合室3と、該材料供給室13と該混合室3とを貫通して回転自在に設けられた回転軸5と、該材料供給室13内の該回転軸5に配設され且つ該材料供給室13に供給された混合材料(植物性繊維及び熱可塑性樹脂)を該混合室3へ搬送するらせん状羽根12と、該混合室3内の該回転軸5に配設され且つ該混合材料を混合する混合羽根10a〜10fと、を備える溶融混合装置が好ましい。
上記溶融混合装置を用い、植物性繊維及び熱可塑性樹脂を溶融混合装置1(材料供給室13)へ投入し、溶融混合装置1の混合羽根10a〜10fを回転させることで、植物性繊維及び熱可塑性樹脂が共に、混合室3の内壁へ向かって押し付けるように打撃し且つ押し進められ、材料同士の衝突するエネルギー(熱量)により短時間で熱可塑性樹脂が溶融され、植物性繊維と混合され、更には混練される。また、得られる熱可塑性樹脂組成物には射出成形が可能な優れた流動性が発現される。
上記混合羽根10a〜10fは、上記回転軸5の円周方向の一定角度間隔の部位における軸方向において対向すると共に、回転方向において互いの対向間隔が狭まるような取付け角で該回転軸5に配設された少なくとも2枚の混合羽根(10a〜10f)によって構成され、該混合羽根10a〜10fの該回転軸5に対する取付け角は、該回転軸5に取り付けられる該混合羽根10a〜10fの根元部から半径方向外方の先端部まで同一であることが好ましく、更には、上記混合羽根10a〜10fが矩形板状をなすことが好ましい。
また、上記混合室は、該混合室を構成する壁に冷却媒体を循環させることができる混合室冷却手段を備えることがより更に好ましい。この構成により、混合室内の過度な温度上昇を抑制でき、熱可塑性樹脂の分解及び熱劣化を抑制(更には防止)できる。
上記「混合」は、熱可塑性樹脂を溶融させながら、溶融状態の熱可塑性樹脂と植物性繊維とを混合するものであればよく、その際の各種条件は特に限定されない。例えば、混合時の温度は、熱可塑性樹脂が溶融される温度であればよく特に限定されないが、混合室外壁の温度は200℃以下(より好ましくは150℃以下、更に好ましくは120℃以下)に制御することが好ましく、更には、熱可塑性樹脂が溶融される状態において50℃以上(より好ましくは60℃以上、更に好ましくは80℃以上)に制御することが好ましい。また、この温度は10分以内(より好ましくは5分以内)に到達させることが好ましい。短時間で高温にすることで熱可塑性樹脂の劣化をより効果的に抑制できる。更に、上記温度範囲とするのも15分以内(より好ましくは10分以内)とすることが好ましい。
また、上記温度の制御は、溶融混合装置の混合羽根の回転速度を制御することによって行うことが好ましい。より具体的には、混合羽根の先端の回転速度を5〜50m/秒となるように制御することが好ましい。この範囲に制御することで、効率よく熱可塑性樹脂を溶融させながら植物性繊維とより強力に(より均一に)混合できる。
更に、混合の終点は特に限定されないが、上記回転軸に負荷されるトルクの変化により決定できる。即ち、上記回転軸に負荷されるトルクを測定し、そのトルクが最大値となった後に混合を停止することが好ましい。これにより、植物性繊維と熱可塑性樹脂とを相互に分散性よく混合できる。更に上記トルクの最大値となった後にトルクが低下し始めてから混合を停止させることがより好ましい。特に最大トルクに対して40%以上(とりわけ好ましくは50〜80%)のトルク範囲で混合を停止することが特に好ましい。これにより、植物性繊維と熱可塑性樹脂とを相互により分散性よく混合できると共に、混合室内部から混合物(熱可塑性樹脂組成物)を160℃以上の温度で取り出すことができ、混合室内に熱可塑性樹脂組成物が付着して残存されることをより確実に防止できる。
尚、本方法では、溶融混合工程において、上記植物性繊維に加えて、ケナフコア等の非繊維質の植物性材料を併用することもできる。しかし、この非繊維質の植物性材料の割合が増加するにつれて、溶融混合工程で繊維長が0.5〜10mmの植物性繊維を用いることによる曲げ強度向上効果及び射出圧力低下効果が得られ難くなる。従って、非繊維質の植物性材料は、植物性繊維と非繊維質の植物性材料との合計を100質量%とした場合に、非繊維質の植物性材料の使用量は20質量%以下(より好ましくは10質量%以下、更には5質量%以下)とすることが好ましい。
また、溶融混合工程において、植物性繊維は、溶融混合装置へ投入する前に予め押し固めてペレット化してから投入することができる。この際には、後述するものと同じペレット化装置を用いることができる。
上記溶融混合工程で混合する植物性繊維と熱可塑性樹脂との量比は特に限定されないが、得られる熱可塑性樹脂組成物の量比と同じであり、更には、通常、この熱可塑性樹脂組成物を加熱せず押し固めてペレット化して得られる第1ペレット内の植物性繊維と熱可塑性樹脂との量比と同じである。従って、通常、後述する第1ペレットにおける植物性繊維と熱可塑性樹脂との量比となるように両者を混合する。
更に、溶融混合工程で得られる熱可塑性樹脂組成物の形態は特に限定されないが、例えば、上述の好ましい溶融混合装置を用いた場合には、塊状の熱可塑性樹脂組成物として得られる。このため、この塊状の熱可塑性樹脂組成物は細分化し、チップにして次工程で用いることが好ましい。塊状の熱可塑性樹脂組成物の細分化方法は特に限定されず、破砕、裁断、粉砕、これらの組合せ等を利用できる。即ち、破砕機、裁断機、粉砕機等を用いてチップ化できる。これらのなかでは破砕することが好ましい。即ち、破砕機を用いてチップ化することが好ましい。
塊状の熱可塑性樹脂組成物は、例えば、粉砕機により粉末状となるまで粉砕することもできるが、植物性繊維を含有させたことによる熱可塑性樹脂強度の補強効果を十分に得ることができないため、チップ状に細分化することが好ましい。チップの大きさは、最大辺長が25mm以下(通常1mm以上)であることが好ましく、1〜20mmがより好ましく、1〜15mmが更に好ましく、2〜7mmが特に好ましい。この範囲であれば好適に後述のペレット化を行うことができ、また、得られる熱可塑性組成物成形体においても植物性繊維の補強機能を十分に得ることができる。
尚、本方法における溶融混合工程では、熱可塑性樹脂を溶融させながら植物性繊維と混合できればよく、これらの熱可塑性樹脂と植物性繊維とが予めある程度、混合された状態であってもよい。即ち、例えば、熱可塑性樹脂と植物性繊維とは、植物性繊維と熱可塑性樹脂とが含まれたマット成形体及び/又はボード成形体等であってもよい。これらの成形体は、本方法の成形体製造のためのみの目的で製造されたものであってもよく、他の成形物を製造する過程で生じた不要部(端材など)であってもよい。
マット成形体は、植物性繊維と熱可塑性樹脂とをマット状(不織布状)に成形した成形体であり、通常、不織布を製造する各種方法を用いて得られる。即ち、例えば、熱可塑性樹脂を繊維状にした熱可塑性樹脂繊維状を用い、この熱可塑性樹脂繊維状と植物性繊維とを混繊(エアーレイにより同時堆積させる等)して得ることができる。マット成形体は、通常、その密度が0.3g/cm以下(通常0.05g/cm以上)である。更に、マット成形体の厚さは特に限定されないが、通常、10mmを超える(更には10〜50mm、特に10〜30mm、通常50mm以下)。
一方、ボード成形体は、(1)植物性繊維と熱可塑性樹脂とを含む複合材料をボード状(板状)に成形した成形体、(2)前記(1)のボード成形体を所定形状に賦形した成形体、及び(3)前記(2)の成形体の不要部として生じた端材、を含むものである。通常、このボード成形体は、上記マット成形体を圧縮又は加熱圧縮(予備成形)して得られる。ボード成形体の密度は特に限定されないが、通常、0.3g/cmを超える(通常1.0g/cm以下)。また、ボード成形体の厚さは特に限定されないが、通常、10mm以下(好ましくは0.1〜5.0mm、更に好ましくは1.0〜3.0mm)である。
尚、上記マット成形体及びボード成形体の各密度はJIS K7112(プラスチック−非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法)に準じて測定される値である。
(2)ペレット化工程
上記「ペレット化工程」は、熱可塑性樹脂組成物を加熱せず押し固めて、熱可塑性樹脂組成物からなる第1ペレットを得る工程である。
上記「第1ペレット」は、熱可塑性樹脂組成物を非加熱状態で押し固めたペレットである。従って、この第1ペレットには熱可塑性樹脂と植物性繊維とが含有される。熱可塑性樹脂及び植物性繊維の各々の含有量は特に限定されず、熱可塑性樹脂と植物性繊維との合計を100質量%とした場合に植物性繊維は30質量%以上(通常、90質量%以下)とすることができる。本方法では、特に第1ペレットの植物性繊維の含有量が多い場合に効果的に機械的特性を向上させることができる。即ち、製造目的たる熱可塑性組成物成形体内における植物性繊維の含量は同じであっても、後述するペレット混合工程で混合する第2ペレットの量が多い方が機械的強度をより顕著に向上させることができる。このため本方法では、第1ペレットに含有される植物性繊維は、50質量%以上であることが好ましく、50〜95質量%であることがより好ましく、55〜95質量%であることが更に好ましく、60〜90質量%であることが特に好ましく、65〜90質量%であることがとりわけ好ましい。
また、第1ペレット全体を100質量%とした場合に、第1ペレットに含有される熱可塑性樹脂及び植物性繊維の合計量は特に限定されないが、通常、合計で90質量%(100質量%であってもよい)であることが好ましい。熱可塑性樹脂及び植物性繊維以外の他の成分としては、熱可塑性樹脂としてポリ乳酸が含有される場合には加水分解防止剤が挙げられる。更に、その他には各種帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤、着色剤等が挙げられる。これらの他の成分は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。但し、植物性繊維と熱可塑性樹脂との混練を補助する混練助剤(ロジン等)は含有しないものとすることができる。
更に、第1ペレットの形状及び大きさは特に限定されないが、その形状は、柱状(その他の形状であってもよいが、円柱状が好ましい)であることが好ましい。また、その大きさは、第1ペレットの最大長さにおいて1mm以上(通常20mm以下)であることが好ましく、1〜10mmがより好ましく、2〜7mmが特に好ましい。
上記ペレット化工程では、非加熱で押し固めてペレット化することができればよく、どのような装置及び手段を用いてもよいが、特に各種圧縮成形方法を用いることが好ましい。この圧縮成形方法としては、例えば、ローラー式成形方法及びエクストルーダ式成形方法などが挙げられる。ローラー式成形方法は、ローラー式成形機を用いる方法であり、ダイス(ダイ)に接して回転されるローラーにより混合物がダイス内に圧入された後、ダイスから押し出されて成形される。ローラー式成形機には、ダイスの形状が異なるディスクダイス式(ローラーディスクダイス式成形機)とリングダイス式(ローラーリングダイス式成形機)が挙げられる。一方、エクストルーダ式成形方法は、エクストルーダ式成形機を用いる方法であり、スクリューオーガの回転により混合物がダイス内に圧入された後、ダイスから押し出されて成形される。これらの圧縮成形方法のなかでは、特にローラーディスクダイス式成形方法を用いる方法が好ましい。この圧縮成形方法で用いられるローラーディスクダイス式成形機は圧縮効率が高く、本方法におけるペレット化工程に特に好適である。
更に、本方法では下記特定のローラーディスクダイス式成形機500(図3及び主要部を図4に例示)を用いてペレット化することが特に好ましい。即ち、複数の貫通孔511が穿設されたディスクダイス51と、該ディスクダイス51上で転動されて該貫通孔511内に被圧縮物(熱可塑性樹脂組成物)を押し込むプレスローラ52と、該プレスローラ52を駆動する主回転軸53と、を備え、上記ディスクダイス51は、上記貫通孔511と同方向に貫通された主回転軸挿通孔512を有し、上記主回転軸53は、上記主回転軸挿通孔512に挿通され且つ該主回転軸53に垂直に設けられたプレスローラ固定軸54を有し、上記プレスローラ52は、上記プレスローラ固定軸54に回転可能に軸支されて上記主回転軸53の回転に伴って上記ディスクダイス51表面で転動されるローラーディスクダイス式成形部50を有するローラーディスクダイス式成形機(ペレット化装置)500である。
このローラーディスクダイス式成形機500では、上記構成に加えて更に、上記プレスローラ52は表面に凹凸521を備えるものであることが好ましい。また、主回転軸53の回転に伴って回転される切断用ブレード55を備えることが好ましい。
上記ローラーディスクダイス式成形機500では、例えば、図4においては、主回転軸53の上方から投入された被圧縮物(熱可塑性樹脂組成物)をプレスローラ52が備える表面凹凸521が捉えて貫通孔511内に押し込み、ディスクダイス51の裏面側から押し出される。押し出された紐状の熱可塑性樹脂組成物は、切断用ブレード55により適宜の長さに切断されてペレット804として回収される。
一般に熱可塑性樹脂組成物のペレット化は二軸押出し機で行われるが、本方法では加熱せず押し固めてペレット化する。加熱することなく押し固めてペレット化することで、熱可塑性樹脂組成物(植物性繊維と熱可塑性樹脂とを含む組成物)の流動性の影響をほとんど受けることなくスムーズにペレット化を行うことができる。更に、加熱を行わないことにより、熱可塑性樹脂組成物に含まれる熱可塑性樹脂の熱劣化を抑制でき、得られる成形体の機械的特性を更に高めることができる。
(3)ペレット混合工程
上記「ペレット混合工程」は、第1ペレットと熱可塑性樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂と同質の熱可塑性樹脂からなる第2ペレットと、をドライブレンドしてペレット混合物を得る工程である。
上記「第2ペレット」は、前記熱可塑性樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂と同質の熱可塑性樹脂からなるペレットである。即ち、第2ペレットには、実質的に植物性繊維が含まれないことが好ましい。
上記「同質の熱可塑性樹脂」とは、[i]互いに同じ種類の熱可塑性樹脂であって、構成する単量体単位の種類が同じ重合体であること、[ii]互いに同じ種類の熱可塑性樹脂であって、構成する単量体単位の種類が異なる重合体であること、又は、[iii]互いに同じ又は異なる種類の熱可塑性樹脂であって、共通する単量体単位を少なくとも1種有し且つ互いに相溶性を有する熱可塑性樹脂であること、を意味する。尚、「同じ種類の熱可塑性樹脂」とは、ポリオレフィン、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂等で分類される樹脂において1種のみの樹脂の中から選ばれた樹脂同士を意味し、「異なる種類の熱可塑性樹脂」とは、ポリオレフィン及びポリエステル樹脂の組合せのように、"同じ種類"でない樹脂同士を意味する。
上記[i]の例としては、両者が同一の単独重合体又は共重合体であって、分子量、粘度等の化学的性質及び物理的性質の少なくとも1つが異なっている場合等が挙げられる。このうち両者が共重合体である例としては、いずれも、共通する2以上の同じ種類の単量体単位を有する共重合体であって、構成する単量体単位の割合が互いに異なる共重合体同士である場合がある。上記[ii]の例としては、一方がポリエチレンであり、他方がポリプロピレンである場合等が挙げられる。上記[iii]の例としては、一方がポリエチレンであり、他方がエチレン・プロピレン共重合体である場合等が挙げられる。
更に、上記[ii]及び[iii]の場合においては、第1ペレットを構成する熱可塑性樹脂の単量体単位全体を100モル%とし、第2ペレットを構成する熱可塑性樹脂の単量体単位全体を100モル%とし、且つ、第1ペレットを構成する熱可塑性樹脂の単量体単位のうちの50モル%以上を占める特定の単量体単位を主単量体単位とした場合に、第2ペレットを構成する熱可塑性樹脂は、上記主単量体単位を50モル%以上(より特に好ましくは80〜100モル%)有する樹脂であることが特に好ましい。
尚、「異質の熱可塑性樹脂」とは、上記[i]〜[iii]のいずれの関係も有さない熱可塑性樹脂同士である。即ち、熱可塑性樹脂の種類が異なり、且つ互いに相溶性がない樹脂同士であることを意味する。
尚、第2ペレット全体を100質量%とした場合に、第2ペレットに含有される同質の熱可塑性樹脂(複数の熱可塑性樹脂が含まれる場合にはその合計)は、通常、合計で80質量%以上(より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは97質量%以上、100質量%であってもよい)であることが好ましい。同質の熱可塑性樹脂以外の他の成分としては、同質の熱可塑性樹脂としてポリ乳酸が含有される場合には加水分解防止剤が挙げられる。更に、その他には各種帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤、着色剤等が挙げられる。これらの他の成分は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
更に、第2ペレットの形状及び大きさは特に限定されないが、その形状は、柱状(その他の形状であってもよいが、円柱状が好ましい)であることが好ましい。また、その大きさは、第1ペレットの最大長さにおいて1mm以上(通常20mm以下)であることが好ましく、1〜10mmがより好ましく、2〜7mmが特に好ましい。
上記ペレット混合工程では、第1ペレットと第2ペレットとをドライブレンド(即ち、各ペレットを溶融させることなる混合)することができればよく、どのような装置(図1の600)及び手段を用いてもよい。このペレット混合工程で用いるペレット混合装置(ペレットブレンダー)としては、ジャータンブラー、プラウシャーミキサー、パドルブレンダー、リボンブレンダー、ロータリーブレンダー、高速ロータリーブレンダー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー及びスーパーミキサー等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
ペレット混合工程で配合する第2ペレットの量は特に限定されず、得られる熱可塑性組成物成形体において、熱可塑性樹脂と植物性繊維との合計を100質量%とした場合に、植物性繊維が30〜85質量%となればよい。そして、通常、用いる第1ペレット全体を100質量部とした場合に、少なくとも5質量部以上の第2ペレットを配合することが好ましい。この第2ペレットによる後添加を行うことにより、曲げ強度と曲げ弾性率との両方を共に向上させることができる。この後添加量は、5〜150質量部がより好ましく、5〜90質量部が更に好ましく、10〜80質量部が特に好ましい。
また、熱可塑性組成物成形体に含まれる熱可塑性樹脂全体の20〜99質量%(より好ましくは30〜95質量%、更に好ましくは40〜90質量%、より更に好ましくは50〜90質量%、特に好ましくは60〜90質量%、より特に好ましくは70〜90質量%)の熱可塑性樹脂を第2ペレットにより配合することが好ましい。これにより特に射出成形において射出成形圧力(即ち、射出充填圧力)を低下させつつ、曲げ強度及び曲げ弾性率の両方の機械的特性を大きくすることができる。
(4)射出成形工程
上記「射出成形工程」は、ペレット混合物を射出成形して熱可塑性組成物成形体を得る工程である。この射出成形における各種成形条件及び使用する装置等は特に限定されず、目的とする成形体及び性状、使用されている熱可塑性樹脂の種類等により適宜のものとすることが好ましい。
本方法では、第1ペレットと第2ペレットとを用いて射出成形を行うことで、得られる熱可塑性組成物成形体の曲げ強度及び曲げ弾性率の両機械的特性を共に向上させることができる。また、第1ペレットと第2ペレットとを用いて射出成形を行うことで、射出成形圧力を低下させることができる。従って、短時間且つ低エネルギーで成形できるために低コストで成形を行うことができる。また、より細かい形状にも対応でき、賦形性を向上させることができる。
[2]成形体
本発明の製造方法により得られる成形体の形状、大きさ及び厚さ等は特に限定されない。また、その用途も特に限定されない。この成形体は、例えば、自動車、鉄道車両、船舶及び飛行機等の内装材、外装材及び構造材等として用いられる。このうち自動車用品としては、自動車用内装材、自動車用インストルメントパネル、自動車用外装材等が挙げられる。具体的には、ドア基材、パッケージトレー、ピラーガーニッシュ、スイッチベース、クオーターパネル、アームレストの芯材、自動車用ドアトリム、シート構造材、コンソールボックス、自動車用ダッシュボード、各種インストルメントパネル、デッキトリム、バンパー、スポイラー及びカウリング等が挙げられる。更に、例えば、建築物及び家具等の内装材、外装材及び構造材が挙げられる。即ち、ドア表装材、ドア構造材、各種家具(机、椅子、棚、箪笥など)の表装材、構造材等が挙げられる。その他、包装体、収容体(トレイ等)、保護用部材及びパーティション部材等が挙げられる。
以下、実施例及び図1〜6を用いてより本発明を具体的に説明する。
〈1〉熱可塑性組成物成形体の製造
[1]実施例1〜6
(1)溶融混合工程
下記表1の第1ペレットとして示す割合(植物性繊維85質量部と熱可塑性樹脂85質量部且つ合計が100質量部)となるように、植物性繊維(図3の801、ケナフ繊維)と熱可塑性樹脂(図3の802、ポリプロピレン又はポリ乳酸)とを、溶融混合装置1(株式会社エムアンドエフ・テクノロジー製、WO2004−076044号に示された器機)の材料供給室(図5の13)に投入(植物性繊維と熱可塑性樹脂とで合計700g)した後、混合室(容量5L、図5の3)内で溶融混合を行った。混合に際して混合羽根(図5の10及び図6の10a〜10f)は回転速度2000rpmで回転させた。そして、混合羽根にかかる負荷(トルク)が上昇し、最大値に達して(100%を超えて)6秒後を終点として混合羽根を停止して、得られた熱可塑性樹脂組成物を溶融混合装置から排出した。
上記植物性材料及び上記熱可塑性樹脂としては各々以下のものを用いた。また、表1ではポリプロピレンは「PP」と示し、ポリ乳酸は「PLA」と示した。
[植物性繊維]
ケナフ繊維 ;繊維長1〜10mm(JIS L1015に準拠して、直接法にて 無作為に単繊維を1本ずつ取り出し、置尺上で繊維長を測定し、合
計200本について測定した平均値が1.0〜10.0mm)に細
分化されたケナフの繊維であり、繊維径は5〜50μmである。
[熱可塑性樹脂]
ポリプロピレン;日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック BC06C」
ポリ乳酸 ;トヨタ自動車株式会社製、品名「U’z S−17」
(2)ペレット化工程
上記(1)の溶融混合工程で得られた熱可塑性樹脂組成物を破砕機(株式会社ホーライ製、形式「Z10−420」)で細分化した。次いで、破砕機から得られた細分化物からその大きさが5.0mm以下(JIS Z8801に準拠して、目開き5.0mmの円孔板篩を通過したもの)のものを選別してチップ(図3の803)とした。
上記チップ(図3の803)をローラーディスクダイス式成形機(図3の500){株式会社菊川鉄工所製、形式「KP280」、貫通孔径(図4の511)4.2mm}に投入して、フィーダー周波数20Hzにて非加熱でペレット化を行い、直径約4.0mm且つ長さ約5.0mmの円柱状の第1ペレット(図3の804)を得た。その後、上記第1ペレットをオーブンにて100℃で24時間乾燥させた。
(3)ペレット混合工程
上記(2)で得られた第1ペレット(図3の804)を100質量部(1kg)とし、表1に示す量比(第1ペレット100質量部に対して41.7質量部)の第2ペレット(図3の805)を配合して、第1ペレットと第2ペレットとをドライブレンドして、ペレット混合物(図3の806)を得た。
尚、第2ペレットとしては各々以下のものを用いた。
ポリプロピレン;日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック BC06C」
ポリ乳酸 ;トヨタ自動車株式会社製、品名「U’z S−17」
(4)射出成型工程
上記(3)で得られたペレット混合物(図3の806)を射出成形機(住友重機械工業株式会社製、形式「SE100DU」、図3の700)に投入し、シリンダー温度190℃、型(図3の710)温度40℃の条件で射出成形して厚さ4mm、幅10mm、長さ80mmの長方形板状の熱可塑性組成物成形体(実施例1〜6の各試験片)を得た。また、この射出成形の際の射出充填圧力を計測し、表1に示した。
[2]比較例1〜6
上記[1]と同様に溶融混合装置を用いて溶融混合して熱可塑性樹脂組成物を得た(使用材料及び量は共通)。その後、上記[1]と同様に破砕し、同様にペレット化工程を行って第1ペレットを得た。次いで、第2ペレットを用いることなく(即ち、ペレット混合工程を行わず)、上記[1]と同様に射出成形工程を行って、実施例1〜6と同形状の熱可塑性組成物成形体(比較例1〜6の各試験片)を得た。また、この射出成形の際の射出充填圧力を計測し、表1に示した。
〈2〉熱可塑性組成物成形体の特性評価
上記[1]及び[2]で得られた実施例1〜6及び比較例1〜6の各成形体の曲げ強度及び曲げ弾性率を測定した。この測定に際しては、厚さ4mm、幅10mm、長さ80mmの長方形板状の上記各試験片を用い、各試験片を支点間距離(L)64mmとした2つの支点(曲率半径5mm)で支持しつつ、支点間中心に配置した作用点(曲率半径5mm)から速度2mm/分にて荷重の負荷を行って、各試験片の曲げ弾性率をJIS K7171に従って測定した。その結果を表1に併記した。
Figure 2009138110
〈3〉実施例の効果
表1の実施例1〜5及び比較例1〜5に関する射出充填圧力、曲げ強度及び曲げ弾性率の結果をグラフにして図1及び図2に示した。
表1及び図1〜2の結果より、実施例1と比較例1、実施例2と比較例2、実施例3と比較例3、実施例4と比較例4、実施例5と比較例5、の各々を比較すると、いずれの実施例も各比較例に対して、植物性繊維の繊維長に関係なく、射出充填圧力が低下され、曲げ強度が向上され、尚かつ曲げ弾性率は向上されている。即ち、本方法に示すように、第1ペレットとして植物性繊維を高濃度に含有するペレットを予め調製しておき、熱可塑性樹脂を第2ペレットにより後添加することで、植物性繊維の繊維長に関係なく、上記各顕著に優れた効果が得られることが分かる。
更に、図1及び図2より、植物性繊維の繊維長によって、射出充填圧力低下、曲げ強度向上、及び、曲げ弾性率向上、の3つの効果の大きさに変化を生じていることが分かる。即ち、繊維長が長い程、曲げ強度及び曲げ弾性率を大きくできることが分かる。特に比較例の方法(第2ペレットを用いない方法)における曲げ強度との差が大きくなり、本方法を用いるメリットをより効果的に享受できる。しかし、射出充填圧力は次第に大きくなることが分かる。一方、繊維長が短い程、射出充填圧力を小さくできることが分かる。特に比較例の方法(第2ペレットを用いない方法)における射出充填圧力との差が大きくなり、本方法を用いるメリットをより効果的に享受できる。しかし、曲げ強度は次第に小さくなることが分かる。また、特に植物性繊維の繊維長が3〜7mmの範囲では、射出充填圧力を十分に低下させつつ、十分に曲げ特性を向上させることができ、両方の効果を極めて効率よく両立できることが分かる。
〈4〉第1ペレットと第2ペレットの配合割合について
[1]参考例1〜10
(1)溶融混合工程
下記表2の第1ペレットとして示す割合(植物性材料と熱可塑性樹脂との合計が100質量部)となるように、植物性材料(ケナフコア又はケナフ繊維)と熱可塑性樹脂(ポリプロピレン)とを、上記〈1〉[1]と同様に溶融混合装置を用いて溶融混合(混合条件も共通)し、得られた熱可塑性樹脂組成物を排出した。
尚、植物性繊維及び熱可塑性樹脂としては、上記〈1〉[1]と同じものを用い、非繊維質の植物性材料として下記ケナフを用いた。また、表2ではポリプロピレンは「PP」と示し、ポリ乳酸は「PLA」と示した。
ケナフコア ;粒径1mm以下(JIS Z8801に準拠して、目開き1.0m
mの円孔板篩を通過したもの)に細分化されたケナフのコア。
上記〈1〉[1](2)と同様にペレット化工程を行って第1ペレットを得た。
その後、参考例1、2、5及び8については、この第1ペレットを上記〈1〉[1](4)と同様に射出成形して厚さ4mm、幅10mm、長さ80mmの長方形板状の熱可塑性組成物成形体(参考例1、2、5及び8の各試験片)を得た。また、この射出成形の際の射出充填圧力を計測し、表2に示した。
一方、参考例3、4、6、7、9及び10については、第1ペレットを上記〈1〉[1](3)と同様に第2ペレット(種類は共通、混合比については表2に記載)とドライブレンドしてペレット混合物を得た後、このペレット混合物を上記〈1〉[1](4)と同様に射出成形して厚さ4mm、幅10mm、長さ80mmの長方形板状の熱可塑性組成物成形体(参考例3、4、6、7、9及び10の各試験片)を得た。また、この射出成形の際の射出充填圧力を計測し、表2に示した。
Figure 2009138110
〈5〉参考例による効果
表2より、参考例2、参考例3、参考例4及び実施例2を比較すると、得られた熱可塑性組成物成形体に含まれる植物性材料の含有量はいずれも60質量%であるが、参考例2、参考例3、参考例4、実施例2のこの順に射出充填圧力が低下されていることが分かる。これに対して、曲げ強度はこの順に大きくなっており、更に、曲げ弾性率もこの順に大きくなっていることが分かる。即ち、第1ペレットとして植物性材料を高濃度に含むペレットを調製し、その後、第2ペレットにより熱可塑性樹脂を後添加することで、射出充填圧力を低下させながら、曲げ強度及び曲げ弾性率は大きくすることができたことが分かる。同様に、参考例1と実施例2とを比べてもこの順に同じ傾向が認められ、参考例5、参考例6及び参考例7を比べてもこの順に同じ傾向が認められ、参考例8、参考例9及び参考例10を比べてもこの順に同じ傾向が認められることが分かる。
更に、表2より、第1ペレットに含まれる植物性材料の割合が85質量部と参考例中最も多く、更には、ケナフコア(非繊維質の植物性材料)よりもケナフ繊維(植物性繊維)を用いた場合に、上記効果のいずれをも並立させて向上させられることが分かる。
このような結果となる理由は定かではないが、溶融混合装置を経ることで植物性繊維と熱可塑性樹脂とが極めて分散性よく均一に混合された第1ペレットが得られ、その後、第2ペレットにより熱可塑性樹脂を後添加しても、射出成形機のシリンダー内では両者は均一には混合されず、流動性が得られ難い第1ペレットが第2ペレットに由来する樹脂に誘導するようにして射出されるものと考えられる。即ち、第1ペレットの熱可塑性樹脂組成物を第2ペレットに由来する樹脂により包み込むようにして(得られる熱可塑性組成物成形体においてはこれらのペレットの形状が残っているわけではない)射出することができるものと考えられる。その結果、射出成形時の充填圧力を低下させることができるものと考えられる。更に、得られた熱可塑性組成物成形体では、表層に熱可塑性樹脂が偏在されて、「熱可塑性樹脂領域−植物性繊維熱可塑性樹脂混合領域−熱可塑性樹脂領域」のような3層構造に近い状態が得られることで、高い曲げ強度と高い弾性率が両立されるものと考えることができる。
本発明の熱可塑性組成物成形体の製造方法は、自動車関連分野及び建築関連分野などにおいて広く利用される。特に自動車、鉄道車両、船舶及び飛行機等の内装材、外装材及び構造材等に好適であり、なかでも自動車用品としては、自動車用内装材、自動車用インストルメントパネル、自動車用外装材等に好適である。具体的には、ドア基材、パッケージトレー、ピラーガーニッシュ、スイッチベース、クオーターパネル、アームレストの芯材、自動車用ドアトリム、シート構造材、コンソールボックス、自動車用ダッシュボード、各種インストルメントパネル、デッキトリム、バンパー、スポイラー及びカウリング等が挙げられる。更に、例えば、建築物及び家具等の内装材、外装材及び構造材にも好適である。具体的には、ドア表装材、ドア構造材、各種家具(机、椅子、棚、箪笥など)の表装材、構造材等が挙げられる。その他、包装体、収容体(トレイ等)、保護用部材及びパーティション部材等としても好適である。
植物性繊維の繊維長と射出充填圧力及び曲げ強度との相関を示すグラフである。 植物性繊維の繊維長と射出充填圧力及び曲げ弾性率との相関を示すグラフである。 本方法における各工程を模式的に示す説明図である。 ローラーディスクダイス式成形機の要部の一例を示す模式的な斜視図である。 溶融混合装置の一例を示す模式的な断面図である。 溶融混合装置に配設された混合羽根の一例を示す模式的な側面図である。
符号の説明
1;溶融混合装置、3;混合室、5;回転軸、10及び10a〜10f;混合羽根、12;らせん状羽根、13;材料供給室、
500;ペレット化装置(ローラーディスクダイス式成形機)、50;ローラーディスクダイス式成形部(ペレット化部)、51;ディスクダイス、511;貫通孔、512;主回転軸挿通孔、52;プレスローラ、521;凹凸部、53;主回転軸、54;プレスローラ固定軸、55;切断用ブレード、
600;ペレット混合装置、
700;射出成形機、710;金型部、
801;植物性繊維、802;熱可塑性樹脂(ペレット)、803;熱可塑性樹脂組成物(チップ)、804;第1ペレット、805;第2ペレット、806;ペレット混合物。

Claims (7)

  1. 熱可塑性樹脂及び植物性繊維を含み且つその合計を100質量%とした場合に該植物性繊維が30〜85質量%である熱可塑性組成物成形体の製造方法であって、
    溶融混合装置を用いて、熱可塑性樹脂を溶融させながら植物性繊維と混合して熱可塑性樹脂組成物を得る溶融混合工程と、
    上記熱可塑性樹脂組成物を加熱せず押し固めて、該熱可塑性樹脂組成物からなる第1ペレットを得るペレット化工程と、
    上記第1ペレットと、上記熱可塑性樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂と同質の熱可塑性樹脂からなる第2ペレットと、をドライブレンドしてペレット混合物を得るペレット混合工程と、
    上記ペレット混合物を射出成形して熱可塑性組成物成形体を得る射出成形工程と、を備え、
    上記植物性繊維の繊維長は、0.5〜10mmであることを特徴とする熱可塑性組成物成形体の製造方法。
  2. 上記第1ペレットに含有される植物性繊維は、該第1ペレット全体に対して50質量%以上である請求項1に記載の熱可塑性組成物成形体の製造方法。
  3. 上記熱可塑性組成物成形体に含まれる熱可塑性樹脂全体の20〜95質量%の熱可塑性樹脂を、上記ペレット混合工程で第2ペレットにより配合する請求項1又は2に記載の熱可塑性組成物成形体の製造方法。
  4. 上記溶融混合装置は、上記溶融混合を行う混合室及び該混合室内に配置された混合羽根を備え、
    上記溶融混合工程は、上記混合室内で上記混合羽根の回転により溶融された上記熱可塑性樹脂と上記植物性繊維とが混合される工程である請求項1乃至3のうちのいずれかに記載の熱可塑性組成物成形体の製造方法。
  5. 上記ペレット化工程は、ダイスと該ダイスに接して回転されるローラーとを備えたローラー式成形機を用い、該ローラーにより上記熱可塑性樹脂組成物を該ダイス内に圧入した後、該ダイスから押し出して上記ペレットを形成する工程である請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の熱可塑性組成物成形体の製造方法。
  6. 上記植物性繊維はケナフ繊維である請求項1乃至5のうちのいずれかに記載の熱可塑性組成物成形体の製造方法。
  7. 上記熱可塑性樹脂はポリプロピレン又はポリ乳酸樹脂である請求項1乃至6のうちのいずれかに記載の熱可塑性組成物成形体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009138109A (ja) * 2007-12-06 2009-06-25 Toyota Boshoku Corp 熱可塑性組成物成形体の製造方法
KR101293920B1 (ko) 2010-11-12 2013-08-08 인하대학교 산학협력단 나노케나프를 함유하는 폴리프로필렌 복합재료 조성물

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JP2009138109A (ja) * 2007-12-06 2009-06-25 Toyota Boshoku Corp 熱可塑性組成物成形体の製造方法
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