JP5132447B2 - クロスフローファン - Google Patents

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Description

本発明は、クロスフローファンに関する。
円形のプレートとプレートの外周に配置される複数の羽根とを有する羽根車構成体が複数個組み合わされて構成される羽根車を備える樹脂製のクロスフローファンがある。このようなクロスフローファンには、風切音を抑えるために、羽根がプレートの外周に不等ピッチに配置されているものが多い。このため、クロスフローファンの回転時に重心が回転中心とずれるおそれがある。また、このようなクロスフローファンでは、羽根車構成体の金型を多数個取りすることが多いため、金型内抵抗、ガス抜け、および重力等の影響によって、樹脂流れが不均一になり部分的に密度差が生じるおそれがある。さらに、このようなクロスフローファンの羽根車構成体同士を溶着する際に、羽根車構成体同士の勘合バラツキ等の羽根車構成体溶着時のバラツキによって、クロスフローファンの回転重心がずれるおそれがある。このため、例えば、このようなクロスフローファンを備える空気調和機の室内機では、クロスフローファンの回転時に、重心が回転中心とずれているために回転バランスが崩れることで、振動が大きくなるおそれがある。これによって、室内機から異音が発生するおそれがある。
そこで、プレートに相当する仕切板に、仕切板の厚みよりも厚い偏肉部を設けることで、回転バランスを調節しているクロスフローファンがある(特許文献1参照)。このため、このクロスフローファンを備える室内機では、クロスフローファンの回転時における振動を抑えることで、異音の発生を抑制することができる。
特開平4−164195号公報
ところで、クロスフローファン製造過程において、樹脂の冷却固化時の収縮時間差によって、プレートが変形することがある。このため、特許文献1に開示されているクロスフローファンでは、仕切板よりも厚みの大きい偏肉部において、局部的に体積収縮率が高くなることで、仕切板が大きく変形するおそれがある。
そこで、本発明の課題は、冷却によるプレートの変形を抑制することができるクロスフローファンを提供することにある。
第1発明に係るクロスフローファンは、樹脂製のクロスフローファンであって、プレートと、複数の羽根とを備えている。プレートは、ベース部と、厚肉部とを有している。厚肉部は、ベース部よりも厚みが大きく、かつ、第1厚さ以上の第1部分を含んでいる。また、複数の羽根は、プレートの外周に配置されている。前記樹脂は、繊維配合熱可塑性樹脂である。プレートは、プレートの中心を樹脂の射出位置とする射出成形によって形成される。そして、厚肉部は、プレートの周方向の一部に偏って配置されている。また、厚肉部は、プレートの周方向に沿って延びている。さらに、第1部分は、プレートの所定の断面において、2以上に分割されている。また、第1部分は、プレートの周方向に沿って延びている。
第1発明に係るクロスフローファンでは、第1部分が、プレートの所定の断面において、2以上に分割されている。このため、厚肉部が分割されていない場合と比較して、クロスフローファン製造過程において、厚肉部における局部的な収縮を抑えることができる。
これによって、冷却によるプレートの変形を抑制することができる。
また、このクロスフローファンでは、樹脂が繊維配合熱可塑性樹脂であるため、クロスフローファンの強度を高めることができる。
これによって、耐久性を向上させることができる。
さらに、このクロスフローファンでは、プレートが、プレートの中心を樹脂の射出位置とする射出成形によって形成されるため、例えば、プレートの中心のみを樹脂の射出位置とする射出成形の場合、多くの射出位置から樹脂が射出される射出成形と比較して、製造コストを小さくすることができる。
そして、このクロスフローファンでは、厚肉部がプレートの周方向に沿って延びているため、厚肉部が樹脂流れに対して交差するように延びていることになり、厚肉部形成時において、樹脂の流動性の影響を受けにくくすることができる。
第2発明に係るクロスフローファンは、第1発明のクロスフローファンであって、第1部分は、所定の間隔をあけて分割されている。このため、例えば、プレートにおいて最も厚みの大きい部分が第1部分である場合、最も厚みの大きい部分が間隔をあけて配置されているため、クロスフローファン製造過程において、局部的な収縮を更に抑制することができる。
これによって、冷却によるプレートの変形を更に抑制することができる。
第3発明に係るクロスフローファンは、第1発明または第2発明のクロスフローファンであって、厚肉部は、第1部分と、第2部分とから構成されている。第2部分は、第1部分に隣接して設けられている。また、第2部分の厚さは、第1厚さよりも小さく、かつ、ベース部の厚みよりも大きい。
第3発明に係るクロスフローファンでは、厚肉部が、第1部分と第2部分とから構成されている。このため、例えば、第2部分がベース部および第1部分に隣接して配置される場合、厚肉部が一定の厚さを有する第1部分のみで構成されているプレートを備えるクロスフローファンと比較して、クロスフローファン回転時において、厚肉部における通風抵抗を低減させることができる。
これによって、送風性能を向上させることができる。
第4発明に係るクロスフローファンは、第1発明から第3発明のいずれかのクロスフローファンであって、プレートは、ベース部の厚み以下の厚みを有する第3部分を更に有する。また、第1部分は、第3部分によって分割されている。
第4発明に係るクロスフローファンでは、第1部分は、ベース部の厚みと等しい厚み、または、ベース部の厚みより小さい厚みを有する第3部分によって、分割されている。このため、例えば、第1部分の厚みよりも小さくベース部の厚みよりも大きい厚みを有する部分によって第1部分が分割される場合と比較して、クロスフローファンの重量を軽減させることができる。
発明に係るクロスフローファンは、第1発明から第発明のいずれかのクロスフローファンであって、第1部分は、樹脂の冷却時にプレートの変形を抑制するために、プレートの所定の断面において2以上に分割されている。このため、このクロスフローファンでは、第1部分がプレートの所定の断面において2以上に分割されていることで、樹脂の冷却時におけるプレートの変形を抑制することができる。
第1発明に係るクロスフローファンでは、冷却によるプレートの変形を抑制することができる。
第2発明に係るクロスフローファンでは、冷却によるプレートの変形を更に抑制することができる。
第3発明に係るクロスフローファンでは、送風性能を向上させることができる。
第4発明に係るクロスフローファンでは、重量を軽減させることができる。
発明に係るクロスフローファンでは、第1部分がプレートの所定の断面において2以上に分割されていることで、樹脂の冷却時におけるプレートの変形を抑制することができる。
以下に、本発明の一実施形態に係るクロスフローファンを備える機器の一例としての空気調和機の室内機1について、図1を用いて説明する。
<室内機の構成>
この室内機1は、室内の壁面等に取り付けられる壁掛け型の室内機であって、主として、室内機ケーシング5と、室内熱交換器8と、クロスフローファン10とを備えている。
室内機ケーシング5には、室内熱交換器8およびクロスフローファン10等が収納されている。また、室内機ケーシング5には、空調のための空気取込口6と空気吹出口4とが形成されている。
空気取込口6は室内機ケーシング5の上部および前部に設けられており、室内の空気を室内機ケーシング5の内側に取り込むための開口である。
空気吹出口4は、室内機ケーシング5の前面下部に設けられている。また、空気吹出口4近傍には、空気吹出口4を覆うように水平フラップ7が設けられている。水平フラップ7は、フラップモータ(図示せず)によって回転駆動され、空気の案内方向を変更したり、空気吹出口4を開閉したりする。
室内熱交換器8は、長手方向両端で複数回折り返されてなる伝熱管と、伝熱管から挿通される複数のフィンとからなり、接触する空気との間で熱交換を行う。また、室内熱交換器8は、暖房運転時には凝縮器として機能し、冷房運転時には蒸発器として機能する。
クロスフローファン10は、駆動機構としてのモータ(図示せず)により図1に示すA1方向に回転駆動される羽根車17を有している。また、クロスフローファン10は、空気取込口6から室内機ケーシング5内に空気を吸入し、室内熱交換器8を通過させた後に、空気吹出口4から室内機ケーシング5外に空気を吹き出すことができるように配置されている。具体的には、クロスフローファン10は、室内機ケーシング5内における空気の流れ方向において、室内熱交換器8と空気吹出口4との間に配置されている。また、羽根車17の背面側には、案内部9が配置されている。案内部9は、室内熱交換器8と羽根車17との間の空間S1から羽根車17を貫流した後に羽根車17と空気吹出口4との間の空間S2に吹き出された空気流を空気吹出口4に案内する。さらに、羽根車17の前面側には、空間S2に吹き出された空気流が空間S1に逆流することを防止するための舌部2が設けられている。
このように、この室内機1では、クロスフローファン10の羽根車17を回転駆動することによって、室内機ケーシング5内の空気が羽根車17の回転軸線Oに対して直交するように貫流して空気吹出口4から吹き出される流れである空間S1から空間S2に向かう空気流を生じさせることができる。これにより、この室内機1では、空気取込口6から室内機ケーシング5内に空気が吸入されることとなり、この室内機ケーシング5に吸入された空気は、室内熱交換器8を通過することによって冷却または加熱され、クロスフローファン10の羽根車17を介して、空気吹出口4から室内機ケーシング5外に吹き出される。
次に、クロスフローファン10の有する羽根車17の構成について説明する。
<羽根車の構成>
羽根車17は、図2に示すように、羽根車17の回転軸線O方向である回転軸方向に細長いロータ状の外観形状を有している。また、羽根車17は、熱可塑性樹脂にガラス繊維またはカーボン繊維等が配合された繊維配合熱可塑性樹脂(例えば、30%のガラス繊維が配合されたASG樹脂)によって構成されており、主として、円形端面プレート12と、第1羽根車構成体13と、第2羽根車構成体14とを有している。さらに、羽根車17は、円形端面プレート12と、第1羽根車構成体13と、第2羽根車構成体14とが相互に接合されて構成されている。なお、円形端面プレート12は、回転軸方向の一端を構成している。また、第1羽根車構成体13は、回転軸方向の他端を構成している。第2羽根車構成体14は、円形端面プレート12と第1羽根車構成体13との間に1個以上(ここでは、8個)配置されている。
円形端面プレート12は、円板状の円形支持プレート41を有している。円形支持プレート41は、羽根車17の回転軸(すなわち、回転軸線O)を中心として回転する。また、円形支持プレート41の中央には、羽根車17の回転軸としての軸部18が設けられている。
第2羽根車構成体14は、上述のように、クロスフローファン10の長手方向の中間部分を構成する部材であり、円形端面プレート12と、第1羽根車構成体13との間に配置されている。また、第2羽根車構成体14は、図2および図3に示すように、円板状の円形支持プレート21と、複数の羽根42とを有している。円形支持プレート21は、羽根車17の回転軸(すなわち、回転軸線O)を中心として回転する。また、複数の羽根42は、円形支持プレート21の外周部に羽根車17の回転軸と平行となるように円周方向に不等ピッチで配置されている。なお、円形支持プレート21と複数の羽根42とは、円形支持プレート21の中心のみを樹脂の射出位置とする一点ゲートの射出成形により一体に形成されている。このため、この第2羽根車構成体14では、樹脂に配合されている繊維の繊維配向方向が円形支持プレート21の半径方向と等しくなる。また、本実施形態では、射出成形の金型としてホットランナー金型が使用されている。
また、円形支持プレート21は、図4および図5に示すように、ベース部22と、ベース部22の厚みt1よりも厚みの大きい厚肉部23とを有している。厚肉部23は、円形支持プレート21に複数の羽根42が不等ピッチで配置されていることによって発生するクロスフローファン10の回転バランスを修正するために設けられている。また、円形支持プレート21には、複数の羽根42に対応する位置に凹部42aが設けられている。この凹部42aには、他の第2羽根車構成体14の羽根42の先端が嵌め合わされる。具体的には、一方の第2羽根車構成体14の凹部42aと、他方の第2羽根車構成体14の羽根42の先端とが嵌め合わされ超音波溶着等で溶着されることで、第2羽根車構造体14同士が接合される。このようにして、第2羽根車構成体14が複数個組み合わされる。
厚肉部23は、円形支持プレート21の周方向に沿って延びるように設けられており、円形支持プレート21を平面視した場合に略扇形状を呈する。また、厚肉部23は、最厚部24a,24b(第1部分に相当)と中厚部25a,25b,25c(第2部分に相当)とから構成されている。最厚部24a,24bは、図5に示すように、厚肉部23において、最も大きい厚みt2を有している。また、最厚部24a,24bは、第1最厚部24aと第2最厚部24bとから構成されている。
中厚部25a,25b,25cは、最厚部24a,24bの厚みt2よりも小さく、ベース部22の厚みt1よりも大きい厚みt3を有している。さらに、中厚部25a,25b,25cは、第1中厚部25aと、第2中厚部25bと、第3中厚部25cとから構成されている。なお、本実施形態では、第1中厚部25aと第2中厚部25bと第3中厚部25cとが等しい厚みt3を有しているが、第1中厚部と第2中厚部と第3中厚部とがそれぞれ異なる厚さを有していてもよい。また、本実施形態では、「第1厚さ」に相当する厚さは、最厚部24a,24bの厚みt2以下の厚さであり、中厚部25a,25b,25cの厚みt3より大きい厚さである。
さらに、厚肉部23において、最厚部24a,24bと中厚部25a,25b,25cとは、図4および図5に示すように、円形支持プレート21の半径方向に沿って、第1中厚部25a、第1最厚部24a、第2中厚部25b、第2最厚部24b、第3中厚部25cの順に配置されている。
このような構成によって、厚肉部23の第1最厚部24aと第2最厚部24bとは、厚肉部23が設けられている部分の断面図の1つである図5に示すように、第2中厚部25bによって分割されている。
また、各羽根42は、円形支持プレート21において、羽根車17の回転方向の一方(ここでは、図4に示すA1方向)に向かって所定角度傾斜するように配置されている。
第1羽根車構成体13は、図2に示すように、円板状の円形支持プレート31と、樹脂製の複数の羽根32とを有している。円板状の円形支持プレート31は、樹脂製であって、羽根車17の回転軸(すなわち、回転軸線O)を中心として回転する。また、複数の羽根32は、円形支持プレート31の外周部に羽根車17の回転軸と平行となるように円周方向に不等ピッチで配置されている。また、円形支持プレート31の中央には、羽根車17の回転軸としての軸部(図示せず)が設けられている。なお、円形支持プレート31と複数の羽根32とは、射出成形により一体に形成されている。また、第1羽根車構成体13は、第1羽根車構成体13を構成する円形支持プレート31の中央に軸部が設けられていること以外は第2羽根車構成体14と同様であるため、説明を省略する。
<特徴>
(1)
従来より、円形のプレートとプレートの外周に配置される複数の羽根とを有する羽根車構成体が複数個組み合わされて構成される樹脂製の羽根車を備えるクロスフローファンがある。このようなクロスフローファンには、風切音を抑えるために、羽根車構成体の羽根がプレートの外周に不等ピッチに配置されているものが多い。このため、クロスフローファンの回転時に重心が回転中心とずれるおそれがある。また、このようなクロスフローファンでは、羽根車構成体の金型を多数個取りすることが多いため、金型内抵抗、ガス抜け、および重力等の影響によって、樹脂流れが不均一になり、部分的に密度差が生じるおそれがある。さらに、このようなクロスフローファンでは、羽根車構成体同士を超音波溶着等で溶着する際に、一方の羽根車構成体の羽根と他方の羽根車構成体の凹部との勘合バラツキ等の羽根車構成体溶着時のバラツキによって、クロスフローファンの回転重心がずれるおそれがある。このため、例えば、このようなクロスフローファンを備える空気調和機の室内機では、クロスフローファンの回転時に、重心が回転中心とずれるために回転バランスが崩れることで、振動が大きくなるおそれがある。これによって、室内機から異音が発生するおそれがある。
そこで、特開平4−164195号公報に開示されているクロスフローファンでは、プレートに相当する仕切板に、仕切板の厚みよりも厚い偏肉部を設けることで、回転バランスを調節している。このため、このクロスフローファンを備える室内機では、クロスフローファンの回転時における振動を抑えることで、異音の発生を抑制することができる。
ところで、クロスフローファン製造過程において、樹脂の冷却固化時の収縮時間差によって、プレートが変形することがある。このため、特開平4−164195号公報に開示されているクロスフローファンでは、仕切板よりも厚みの大きい偏肉部において、局部的に体積収縮率が高くなることで、仕切板が大きく変形するおそれがある。
そこで、上記実施形態では、厚肉部23の第1最厚部24aと第2最厚部24bとは、厚肉部23が設けられている部分の断面図の1つである図5に示すように、第2中厚部25bによって分割されている。このため、例えば、第1最厚部と第2最厚部とが分割されておらず厚肉部全体が最厚部の厚みt2と等しい厚みを有している場合と比較して、第2羽根車構成体14の製造過程において、厚肉部23における局部的な収縮を抑えることができる。
これによって、冷却による円形支持プレート21の変形を抑制することができている。
また、円形支持プレートが変形することによって、円形支持プレートの外周部に配置されている複数の羽根が所定方向に倒れ込むことがある。このため、変形した円形支持プレートを有する第2羽根車構成体では、第2羽根車構成体同士の接合時において、一方の第2羽根車構成体の凹部と他方の第2羽根車構成体の羽根の先端とを嵌め合わせる作業が困難となる。また、一方の第2羽根車構成体の凹部と他方の第2羽根車構成体の羽根の先端とが無理矢理嵌め合わされて溶着されることで、羽根が捩れた状態となり、クロスフローファンの送風性能を低下させるとともに、騒音を引き起こすおそれがある。しかしながら、上記実施形態の第2羽根車構成体14では、円形支持プレート21の変形を抑制することができるため、第2羽根車構造体14同士が接合時において、一方の第2羽根車構成体14の凹部42aと他方の第2羽根車構成体14の羽根42の先端とを嵌め合わせる作業が容易となる。このため、作業性を向上させることができる。さらに、第2羽根車構成体14の溶着時に、羽根が捩れた状態となることを抑制することができるため、クロスフローファン10の送風性能の低下を抑制することができるとともに、騒音の発生を抑制することができる。
(2)
上記実施形態では、厚肉部23は、最厚部として第1最厚部24aおよび第2最厚部24bと、中厚部として第1中厚部25a、第2中厚部25b、および、第3中厚部25cとから構成されている。また、厚肉部23において、最厚部24a,24bと中厚部25a,25b,25cとは、円形支持プレート21の半径方向に沿って、第1中厚部25a、第1最厚部24a、第2中厚部25b、第2最厚部24b、第3中厚部25cの順に配置されている。このため、厚肉部において中厚部が設けられていない場合と比較して、クロスフローファン10の回転時において、厚肉部23における通風抵抗を低減させることができる。
これによって、送風性能を向上させることができている。
(3)
第2羽根車構成体が、多点ゲート充填による射出成形によって形成された場合、一点ゲート充填による射出成形によって形成される場合と比較して、円形支持プレートの反りや重量バランスの偏り等が抑制されることで成形性が向上する。しかしながら、多点ゲート充填による射出成形では、特にホットランナー金型が使用される場合には、金型の部品点数が多くなるため金型の製造コストが大きくなる。
そこで、上記実施形態では、第2羽根車構成体14は繊維配合熱可塑性樹脂によって構成されており、第2羽根車構成体14の有する円形支持プレート21と複数の羽根42とは円形支持プレート21の中心のみを樹脂の射出位置とする射出成形により一体に形成されている。また、射出成形の金型としてホットランナー金型が使用されている。このため、この第2羽根車構成体14は、多点ゲート充填による射出成形と比較して、金型の製造コストを小さくすることができる。
これによって、クロスフローファン10の製造コストを小さくすることができている。
また、上記実施形態の第2羽根車構成体14では、円形支持プレート21の変形を抑制することができるため、多点ゲート充填による射出成形によって第2羽根車構成体を形成しなくても、成形性を維持することができている。
さらに、第2羽根車構成体14は繊維配合熱可塑性樹脂で構成されているため、繊維が配合されていない熱可塑性樹脂によって構成されている第2羽根車構成体と比較して、クロスフローファンの強度を高めることができる。
これによって、クロスフローファン10の耐久性を向上させることができている。
また、樹脂にガラス繊維やカーボン繊維等の繊維が配合されている場合、繊維の配向によって収縮異方性が生じるため、成形品の反りが大きくなるおそれがある。このため、一点ゲートの射出成形で形成された円板状の円形支持プレートでは、繊維配向方向が円形支持プレートの半径方向と等しくなるため、円形支持プレートの周方向に反りが発生し、第2羽根車構成体が大きく変形するおそれがある。そこで、上記実施形態では、厚肉部23は、円形支持プレート21の周方向に沿って延びるように設けられている。このため、厚肉部23は、樹脂流れ、および、繊維配向方向に対して交差するように延びていることになる。
これによって、厚肉部23形成時において、樹脂の流動性、および、繊維配向方向の影響を受けにくくすることができている。
<変形例>
(A)
上記実施形態では、最厚部24a,24bが、第1最厚部24aと第2最厚部24bとから構成されている。このため、最厚部が、第1最厚部24aと第2最厚部24bという2つの部分から構成されていることになる。
これに代えて、最厚部が、複数の部分から構成されていてもよい。
例えば、図6に示すように、第1最厚部124aと第2最厚部124bと第3最厚部124cとから構成されている厚肉部123を備えるクロスフローファンについて説明する。なお、以下に説明するクロスフローファンにおいて、第2羽根車構成体114以外の構成は上記実施形態と同様であるため、説明を省略する。
第2羽根車構成体114は、クロスフローファンの長手方向の中間部分を構成する部材であり、円形端面プレートと、第1羽根車構成体との間に配置されている。また、第2羽根車構成体114は、図6および図7に示すように、円板状の円形支持プレート121と、複数の羽根142とを有している。円形支持プレート121は、羽根車の回転軸(すなわち、回転軸線O)を中心として回転する。また、複数の羽根142は、円形支持プレート121の外周部に羽根車の回転軸と平行となるように円周方向に不等ピッチで配置されている。なお、円形支持プレート121と複数の羽根142とは、円形支持プレート121の中心のみを樹脂の射出位置とする一点ゲートの射出成形により一体に形成されている。このため、この第2羽根車構成体114では、樹脂に配合されている繊維の繊維配向方向が円形支持プレート121の半径方向と等しくなる。また、ここでは、射出成形の金型として、ホットランナー金型が使用されている。
また、円形支持プレート121は、図6および図7に示すように、ベース部122と、ベース部122の厚みt1よりも厚みの大きい厚肉部123とを有している。厚肉部123は、円形支持プレート121に複数の羽根142が不等ピッチで配置されていることによって発生するクロスフローファンの回転バランスを修正するために設けられている。また、円形支持プレート121には、複数の羽根142に対応する位置に凹部142aが設けられている。この凹部142aには、他の第2羽根車構成体114の羽根142の先端が嵌め合わされる。具体的には、一方の第2羽根車構成体114の凹部142aと、他方の第2羽根車構成体114の羽根142の先端とが嵌め合わされ超音波溶着等で溶着されることで、第2羽根車構造体114同士が接合される。このようにして、第2羽根車構成体114が複数個組み合わされる。
厚肉部123は、円形支持プレート121の周方向に沿って延びるように設けられており、円形支持プレート121を平面視した場合に略扇形状を呈する。また、厚肉部123は、最厚部124a,124b,124cと中厚部125a,125b,125cとから構成されている。最厚部124a,124b,124cは、図7に示すように、厚肉部123において、最も大きい厚みt2を有している。また、最厚部124a,124b,124cは、図6および図7に示すように、第1最厚部124aと第2最厚部124bと第3最厚部124cとから構成されている。
中厚部125a,125b,125cは、最厚部124a,124b,124cの厚みt2よりも小さく、ベース部122の厚みt1よりも大きい厚みt3を有している。さらに、中厚部125a,125b,125cは、第1中厚部125aと、第2中厚部125bと、第3中厚部125cとから構成されている。なお、ここでは、「第1厚さ」に相当する厚さは、最厚部124a,124b,124cの厚みt2以下の厚さであり、中厚部125a,125b,125cの厚みt3より大きい厚さである。
さらに、厚肉部123において、最厚部124a,124b,124cと中厚部125a,125b,125cとは、図6および図7に示すように、円形支持プレート121の半径方向に沿って、第1中厚部125a、第1最厚部124a、第2中厚部125b、第2最厚部124b、第3中厚部125c、第3最厚部124cの順に配置されている。
このような構成によって、厚肉部123の第1最厚部124aと第2最厚部124bとは、厚肉部123が設けられている部分の断面図の1つである図7に示すように、第2中厚部125bによって分割されている。また、第2最厚部124bと第3最厚部124cとは、厚肉部が設けられている部分の断面図の1つである図7に示すように、第3中厚部125cによって分割されていることになる。
また、各羽根142は、円形支持プレート121において、羽根車の回転方向の一方(ここでは、図6に示すA1方向)に向かって所定角度傾斜するように配置されている。
この第2羽根車構成体114のように、厚肉部123のうちの最も厚さの大きい部分である最厚部124a,124b,124cを複数に分割することによって、クロスフローファン製造過程において、厚肉部における局部的な収縮を更に抑えることができる。
これによって、冷却によるプレートの変形を更に抑制することができる。
(B)
上記実施形態では、厚肉部23は、円形支持プレート21の周方向に沿って延びるように設けられている。
これに代えて、厚肉部が円形支持プレートの半径方向に沿って延びるように設けられていてもよい。
例えば、厚肉部223の有する最厚部224が円形支持プレート221の半径方向に沿って延びており、この最厚部224が複数設けられている第2羽根車構成体214を備えるクロスフローファンについて、図8を用いて説明する。なお、以下に説明するクロスフローファンにおいて、第2羽根車構成体214以外の構成は上記実施形態と同様であるため、説明を省略する。
第2羽根車構成体214は、クロスフローファンの長手方向の中間部分を構成する部材であり、円形端面プレートと、第1羽根車構成体との間に配置されている。また、第2羽根車構成体214は、図8、図9Aおよび図9Bに示すように、円板状の円形支持プレート221と、複数の羽根242とを有している。円形支持プレート221は、羽根車の回転軸(すなわち、回転軸線O)を中心として回転する。また、複数の羽根242は、円形支持プレート221の外周部に羽根車の回転軸と平行となるように円周方向に不等ピッチで配置されている。なお、円形支持プレート221と複数の羽根242とは、円形支持プレート221の中心のみを樹脂の射出位置とする一点ゲートの射出成形により一体に形成されている。このため、この第2羽根車構成体214では、樹脂に配合されている繊維の繊維配向方向が円形支持プレート221の半径方向と等しくなる。また、ここでは、射出成形の金型として、ホットランナー金型が使用されている。
また、円形支持プレート221は、図8、図9Aおよび図9Bに示すように、ベース部222と、ベース部222の厚みt1よりも大きい厚みt2を有する厚肉部223と、ベース部222と等しい厚みt1を有する分割部222a(第3部分に相当)とを備えている。厚肉部223は、円形支持プレート221に複数の羽根242が不等ピッチで配置されていることによって発生するクロスフローファンの回転バランスを修正するために設けられている。また、円形支持プレート221には、複数の羽根242に対応する位置に凹部242aが設けられている。この凹部242aには、他の第2羽根車構成体214の羽根242の先端が嵌め合わされる。具体的には、一方の第2羽根車構成体214の凹部242aと、他方の第2羽根車構成体214の羽根242の先端とが嵌め合わされ超音波溶着等で溶着されることで、第2羽根車構造体214同士が接合される。このようにして、第2羽根車構成体214が複数個組み合わされる。なお、ここでは、「第1厚さ」に相当する厚さは、厚肉部223の厚みt2以下の厚さであり、ベース部222および分割部222aの厚みt1より大きい厚さである。
厚肉部223は、図8に示すように、略長方形状に設けられている最厚部224を複数個(ここでは、10個)有しており、最厚部224同士は、円形支持プレート221の周方向に沿って、所定間隔を開けて配置されている。
分割部222aは、図8および図9Bに示すように、円形支持プレート221の周方向に沿って、所定間隔を開けて配置されており、最厚部224と最厚部224との間に配置されている。このため、円形支持プレート221の周方向に沿って、ベース部222、最厚部224、分割部222a、最厚部224、分割部222a、最厚部224、分割部222a、最厚部224、分割部222a、最厚部224、分割部222a、最厚部224、分割部222a、最厚部224、分割部222a、最厚部224、分割部222a、最厚部224、分割部222a、最厚部224、ベース部222の順に配置されている。
このような構成によって、最厚部224同士は、厚肉部223が設けられている部分の断面図の1つである図9Bに示すように、ベース部222と等しい厚さを有する分割部222aによって分割されている。
また、各羽根242は、円形支持プレート221において、羽根車の回転方向の一方(ここでは、図8に示すA1方向)に向かって所定角度傾斜するように配置されている。
この第2羽根車構成体214のように、厚肉部223の最厚部224が円形支持プレート221の半径方向に沿って延びるように複数設けられることで、円形支持プレートの周方向に沿って延びるように厚肉部が設けられている円形支持プレートと比較して、円形支持プレートの強度を高めることができる。
これによって、クロスフローファンの強度を高めることができる。
(C)
上記実施形態では、厚肉部23の最厚部である第1最厚部24aと第2最厚部24bとが、第2中厚部25bによって分割されている。
これに代えて、厚肉部の最厚部が、分割されていなくてもよい。
例えば、図10に示すように、最厚部324が環状に構成されている厚肉部323を備えるクロスフローファンについて説明する。なお、以下に説明するクロスフローファンにおいて、第2羽根車構成体314以外の構成は上記実施形態と同様であるため、説明を省略する。
第2羽根車構成体314は、クロスフローファンの長手方向の中間部分を構成する部材であり、円形端面プレートと、第1羽根車構成体との間に配置されている。また、第2羽根車構成体314は、図10および図11に示すように、円板状の円形支持プレート321と、複数の羽根342とを有している。円形支持プレート321は、羽根車の回転軸(すなわち、回転軸線O)を中心として回転する。また、複数の羽根342は、円形支持プレート321の外周部に羽根車の回転軸と平行となるように円周方向に不等ピッチで配置されている。なお、円形支持プレート321と複数の羽根342とは、円形支持プレート321の中心のみを樹脂の射出位置とする一点ゲートの射出成形により一体に形成されている。このため、この第2羽根車構成体314では、樹脂に配合されている繊維の繊維配向方向が円形支持プレート321の半径方向と等しくなる。また、ここでは、射出成形の金型として、ホットランナー金型が使用されている。
また、円形支持プレート321は、図10および図11に示すように、ベース部322と、ベース部322の厚みt1よりも厚みの大きい厚肉部323とを有している。厚肉部323は、円形支持プレート321に複数の羽根342が不等ピッチで配置されていることによって発生するクロスフローファンの回転バランスを修正するために設けられている。また、円形支持プレート321には、複数の羽根342に対応する位置に凹部342aが設けられている。この凹部342aには、他の第2羽根車構成体314の羽根342の先端が嵌め合わされる。具体的には、一方の第2羽根車構成体314の凹部342aと、他方の第2羽根車構成体314の羽根342の先端とが嵌め合わされ超音波溶着等で溶着されることで、第2羽根車構造体314同士が接合される。このようにして、第2羽根車構成体314が複数個組み合わされる。
厚肉部323は、円形支持プレート321の周方向に沿って延びるように設けられており、円形支持プレート321を平面視した場合に略扇形状を呈する。また、厚肉部323は、最厚部324と中厚部325a,325b,325cとから構成されている。最厚部324は、図11に示すように、厚肉部323において、最も大きい厚みt2を有している。また、最厚部324は、図10に示すように、環状に設けられている。
中厚部325a,325b,325cは、最厚部324の厚みt2よりも小さく、ベース部322の厚みt1よりも大きい厚みt3を有している。さらに、中厚部325a,325b,325cは、第1中厚部325aと、第2中厚部325bと、第3中厚部325cとから構成されている。なお、ここでは、「第1厚さ」に相当する厚さは、最厚部324の厚みt2以下の厚さであり、中厚部325a,325b,325cの厚さより大きい厚さである。
さらに、厚肉部323において、最厚部324と中厚部325a,325b,325cとは、図10、および、円形支持プレート21において厚肉部23が設けられている部分の断面図の1つである図11に示すように、円形支持プレート321の半径方向に沿って、第1中厚部325a、最厚部324、第2中厚部325b、最厚部324、第3中厚部325cの順に配置されている。
このような構成によって、厚肉部323の最厚部324は、円形支持プレート21において厚肉部323が設けられている部分の断面図の1つである図11に示すように、第2中厚部325bによって分割されている。
また、上述のように、最厚部324は環状に設けられているため、厚肉部323において、最厚部324と中厚部325a,325b,325cとは、図10、および、円形支持プレート21において厚肉部323が設けられている部分の他の断面図である図12に示すように、円形支持プレート321の周方向に沿って、ベース部322、最厚部324、第2中厚部325b、最厚部324、ベース部322の順に配置されている。
また、各羽根342は、円形支持プレート321において、羽根車の回転方向の一方(ここでは、図10に示すA1方向)に向かって所定角度傾斜するように配置されている。
なお、ここでは、厚肉部323は、最厚部324と中厚部325a,325b,325cとから構成されているが、これに代えて、厚肉部が最厚部のみで構成されていてもよい。
例えば、円形支持プレートが、第1ベース部と、第2ベース部と、第3ベース部と、第4ベース部と、厚肉部とを有する場合について説明する。第1ベース部は、上述のベース部322に相当する。第2ベース部は、上述の第1中厚部325aに相当する部分に配置され、第1ベース部の厚さと等しい厚さを有する。第3ベース部は、上述の第2中厚部325bに相当する部分に配置され、第1ベース部の厚さと等しい厚さを有する。第4ベース部は、上述の第3中厚部325cに相当する部分に配置され、第1ベース部の厚さと等しい厚さを有する。厚肉部は、上述の最厚部324に相当する部分に配置され、第1ベース部の厚みよりも大きい厚みを有する。この円形支持プレートでは、厚肉部の最厚部が、円形支持プレートの断面のうちの第3ベース部を含む部分の断面において、第1ベース部と等しい厚さを有する第3ベース部によって分割される。
(D)
上記実施形態では、厚肉部23の第1最厚部24aと第2最厚部24bとは、第2中厚部25bによって分割されている。
これに代えて、厚肉部の最厚部が、中厚部以外によって分割されていてもよい。
例えば、第2中厚部に相当する部分に配置され、ベース部と等しい厚さを有する分割部(第3部分に相当)を備える円形支持プレートについて説明する。この円形支持プレートは、ベース部22に相当するベース部と、第1最厚部24aに相当する第1最厚部と、第2最厚部24bに相当する第2最厚部と、第1中厚部25aに相当する第1中厚部と、第3中厚部25cに相当する第3中厚部と、第2中厚部25bに相当する部分に配置され、ベース部と等しい厚さを有する分割部とを備えている。この円形支持プレートでは、第1最厚部と第2最厚部とが、円形支持プレートの厚肉部が設けられている部分の断面において、ベース部と等しい厚さを有する分割部によって分割されている。なお、ここでは、「第1厚さ」に相当する厚さは、最厚部の厚さ以下の厚さであり、分割部の厚さより大きい厚さである。
また、例えば、第2中厚部に相当する部分に配置され、ベース部の厚みよりも小さい厚みを有する低厚部(第3部分に相当)を備える円形支持プレートについて説明する。この円形支持プレートでは、ベース部22に相当するベース部と、第1最厚部24aに相当する第1最厚部と、第2最厚部24bに相当する第2最厚部と、第1中厚部25aに相当する第1中厚部と、第3中厚部25cに相当する第3中厚部と、第2中厚部25bに相当する部分に配置されベース部の厚みよりも小さい厚みを有する低厚部とを備えている。この円形支持プレートでは、第1最厚部と第2最厚部とが、円形支持プレートの厚肉部が設けられている部分の断面において、ベース部の厚みよりも小さい厚みを有する低厚部によって分割されている。なお、ここでは、「第1厚さ」に相当する厚さは、最厚部の厚さ以下の厚さであり、低厚部の厚さより大きい厚さである。
このように、厚肉部の第1最厚部と第2最厚部とが、ベース部の厚みと等しい厚み、または、ベース部の厚みよりも小さい厚みを有する部分によって分割されることで、ベース部よりも厚みの大きい第2中厚部によって分割される場合と比較して、クロスフローファンの重量を軽減させることができる。
(E)
上記実施形態では、第1最厚部24aと第2最厚部24bとが等しい厚みt2を有している。
これに代えて、第1最厚部と第2最厚部とがそれぞれ異なる厚さを有していてもよい。
例えば、上述の第1最厚部24aに相当する部分に配置されベース部の厚みより大きく第1厚さ以上の第1厚を有する第1厚肉部と、上述の第2最厚部24bに相当する部分に配置されベース部の厚みより大きく第1厚さ以上の第2厚を有する第2厚肉部とを含む円形支持プレートについて説明する。なお、上述の第1中厚部25aに相当する部分に配置され第1厚および第2厚より小さい厚さである第3厚を有する部分を第3部分とし、上述の第2中厚部25bに相当する部分に配置され第1厚および第2厚より小さい厚さである第4厚を有する部分を第4部分とし、上述の第3中厚部25cに相当する部分に配置され第1厚および第2厚より小さい厚さである第5厚を有する部分を第5部分とする。
この場合、厚肉部の第1厚肉部と第2厚肉部とは、円形支持プレートの厚肉部が設けられている部分の断面において、第4部分によって分割されている。また、ここでいう「第1厚さ」に相当する厚さとは、第1厚および第2厚以下の厚さであり、かつ、第4厚より大きい厚さのことである。また、第3厚、第4厚および第5厚は、それぞれ異なっていてもよく、上記実施形態のようにそれぞれ等しくてもよい。また、第3厚、第4厚および第5厚は、ベース部の厚みよりも大きくてもよく、ベース部の厚み以下の厚みでもよい。
(F)
上記実施形態では、円形支持プレート21と複数の羽根42とは、円形支持プレート21の中心のみを樹脂の射出位置とする一点ゲートの射出成形により一体に形成されている。
これに代えて、円形支持プレートと複数の羽根とは、樹脂が多点ゲート充填される射出成形により一体的に形成されてもよい。この場合、一点ゲートの射出成形と比較して、円形支持プレートの反りや重量バランスの偏りを更に抑制することができる。
これによって、第2羽根車構成体の成形性を向上させることができる。
本発明は、厚肉部を有する樹脂製のプレートにおいて、冷却によるプレートの変形を抑制することができるため、クロスフローファンへの適用が有効である。
本発明の実施形態に係るクロスフローファンを備える室内機の概略断面図。 本発明の実施形態に係るクロスフローファンの備える羽根車の外観斜視図。 羽根車を構成する第2羽根車構成体の一つを示す斜視図。 第2羽根車構成体を構成する円形支持プレートを示す概略平面図。 第2羽根車構成体を構成する円形支持プレートの概略断面図(図4のV−V断面に相当)。 変形例(A)の第2羽根車構成体を構成する円形支持プレートを示す概略平面図。 変形例(A)の第2羽根車構成体を構成する円形支持プレートの概略断面図(図6のVII−VII断面に相当)。 変形例(B)の第2羽根車構成体を構成する円形支持プレートを示す概略平面図。 変形例(B)の第2羽根車構成体を構成する円形支持プレートの概略断面図(図8のIX-A−IX-A断面に相当)。 変形例(B)の第2羽根車構成体を構成する円形支持プレートの概略断面図(図8のIX-B−IX-B断面に相当)。 変形例(C)の第2羽根車構成体を構成する円形支持プレートを示す概略平面図。 変形例(C)の第2羽根車構成体を構成する円形支持プレートの概略断面図(図10のXI−XI断面に相当)。 変形例(C)の第2羽根車構成体を構成する円形支持プレートの概略断面図(図10のXII−XII断面に相当)。
10 クロスフローファン
124c 第3最厚部(第1部分)
222a 分割部(第3部分)
21,121,221,321 円形支持プレート(プレート)
22,122,222,322 ベース部
23,123,223,323 厚肉部
42,142,242,342 羽根
224,324 最厚部(第1部分)
24a,124a 最厚部/第1最厚部(第1部分)
24b,124b 最厚部/第2最厚部(第1部分)
25a,125a,325a 第1中厚部(第2部分)
25b,125b,325b 第2中厚部(第2部分)
25c,125c,325c 第3中厚部(第2部分)

Claims (5)

  1. 樹脂製のクロスフローファンであって、
    ベース部(22,122,322)と、前記ベース部(22,122,322)よりも厚みが大きく第1厚さ以上の第1部分(24a,24b,124a,124b,124c,324)を含む厚肉部(23,123,323)とを有するプレート(21,121,321)と、
    前記プレート(21,121,321)の外周に配置される複数の羽根(42,142,342)と、
    を備え、
    前記樹脂は、繊維配合熱可塑性樹脂であり、
    前記プレート(21,121,321)は、前記プレート(21,121,321)の中心部を前記樹脂の射出位置とする射出成形によって形成され、
    前記厚肉部(23,123,323)は、前記プレート(21,121,321)の周方向の一部に偏って配置されており、かつ、前記プレート(21,121,321)の周方向に沿って延びており、
    前記第1部分(24a,24b,124a,124b,124c,324)は、前記プレート(21,121,321)の所定の断面において2以上に分割されており、前記プレート(21,121,321)の周方向に沿って延びている、
    クロスフローファン(10)。
  2. 前記第1部分(24a,24b,124a,124b,124c,324)は、所定の間隔をあけて分割されている、
    請求項1に記載のクロスフローファン。
  3. 前記厚肉部(23,123,323)は、前記第1部分(24a,24b,124a,124b,124c,324)と、前記第1部分(24a,24b,124a,124b,124c,324)に隣接して設けられ前記第1厚さよりも厚みが小さく前記ベース部(22,122,322)よりも厚みの大きい第2部分(25a,25b,25c,125a,125b,125c,325a,325b,325c)とから構成されている、
    請求項1または2に記載のクロスフローファン。
  4. 前記プレートは、前記ベース部の厚み以下の厚みを有する第3部分を更に有し、
    前記第1部分は、前記第3部分によって分割されている、
    請求項1又は2に記載のクロスフローファン。
  5. 前記第1部分(24a,24b,124a,124b,124c,324)は、前記樹脂の冷却時に前記プレート(21,121,321)の変形を抑制するために、前記プレート(21,121,321)の所定の断面において2以上に分割されている、
    請求項1からのいずれかに記載のクロスフローファン。
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