JP5132213B2 - 蒸着装置及び蒸着方法並びにその方法を用いてパターン形成した層を有する電子素子及び有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

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本発明は、蒸着装置、蒸着方法、及びそれを用いてパターン形成した層を有する電子素子及び有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)に関する。
近年、液晶表示素子、有機EL素子等を用いた薄型の表示装置が開発されている。図6は、有機EL素子1の構成を概略的に示している。ガラス等の基板2上に、陽極3、有機EL層8(正孔輸送層4、発光層5、及び電子輸送層6)、陰極7等が形成されている。引出配線(端子)9を介して外部の配線と接続し、両極3,7に電界を印加することにより、電極3,7間に挟まれた領域の発光層5が励起状態となって発光する。
カラー表示が可能な表示装置とする場合には、一般的に、赤(R)、緑(G)、青(B)といった発光色が異なる画素を所定の間隔で配列する必要がある。例えば、基板上に陽極をストライプ状に形成した後、陽極上にRGBに対応した有機EL層が繰り返して並列するように形成する。
有機EL層を形成する方法としては、マスク蒸着法、スピンコート法、インクジェット法、転写法など種々の方法がある。マスク蒸着では、所定のパターンで開口部が形成されたマスク(シャドーマスク)を介して基板上に蒸着材料を所定のパターンに形成することができる。
マスク蒸着を行う場合、特にガラス基板を用いると、自重によって基板の中央部が垂れ下がり、パターニング精度が低下するという問題がある。このような問題を解決するため、ガラス基板の一端を引っ張って垂れ量を減少させる蒸着装置が提案されている(特許文献1参照)。
一方、樹脂フィルム基板を用いた場合、通常はガラス基板よりも軽量であるが、熱収縮率が大きく、またフォトリソグラフィーや加熱などのプロセス等によって伸縮し易いため、マスク蒸着により発光層をRGBに塗り分けると、設計位置からのズレが大きくなってしまう場合がある。高精細なパターンを形成するためには、隣接する画素の間隔をできるだけ小さくする必要があるが、上記のような位置ズレが生じると色が異なる隣の層の位置と重なって、正常な画像が得られないといった問題が生じる。
特開2005−273014号公報
本発明は、可撓性基板を用いてパターン形成する場合に、高精度にパターニングを行うことができる蒸着装置及び蒸着方法並びにその方法を用いてパターン形成した層を有する電子素子及び有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では以下の蒸着方法等が提供される。
<1> 真空槽と、
前記真空槽内で蒸着材料を収容して蒸発させる容器と、
前記真空槽内でアライメントマークを有する可撓性基板を保持し、該可撓性基板にテンションを掛けることによって所定の方向に所定の量で延伸可能な基板保持手段と、
前記容器と前記可撓性基板との間で、アライメントマークを有するマスクを前記可撓性基板と対向するように保持するマスク保持手段と、
前記基板保持手段により保持された前記可撓性基板と前記マスク保持手段により保持された前記マスクのそれぞれのアライメントマークの位置を測定する位置測定手段と、
前記位置測定手段による測定に基づき、前記基板保持手段により前記可撓性基板を延伸させて前記マスクとの位置合わせを行う位置制御手段と、
を有することを特徴とする蒸着装置。
<2> アライメントマークを有する可撓性基板と、アライメントマークを有するマスクを対向配置し、それぞれのアライメントマークの位置を測定する工程と、
前記可撓性基板及び前記マスクのそれぞれアライメントマークの測定に基づき、該可撓性基板にテンションを掛けることによって所定の方向に所定の量で延伸させて前記マスクとの位置合わせを行う工程と、
前記マスクと位置合わせされた可撓性基板に対して前記マスクを介して蒸着材料を所定のパターンに蒸着させる工程と、
を含むことを特徴とする蒸着方法。
<3> 前記可撓性基板として、樹脂基板を用いることを特徴とする<2>に記載の蒸着方法。
<4> 前記可撓性基板上に有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する有機層を蒸着させるときに、前記各工程を行うことを特徴とする<2>又は<3>に記載の蒸着方法。
<5> 前記可撓性基板上に有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する電極を蒸着させるときに、前記各工程を行うことを特徴とする<2>〜<4>のいずれかに記載の蒸着方法。
<6> <2>又は<3>に記載の蒸着方法を用いてパターン形成した層を有することを特徴とする電子素子。
<7> <2>〜<5>のいずれかに記載の蒸着方法を用いてパターン形成した層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
本発明によれば、可撓性基板を用いてパターン形成する場合に、高精度にパターニングを行うことができる蒸着装置及び蒸着方法並びにその方法を用いてパターン形成した層を有する電子素子及び有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
以下、添付の図面を参照しながら、好適な態様として、本発明に係る蒸着装置及び蒸着方法を適用して有機EL素子を備えた表示装置を製造する場合について説明する。
まず、本発明に係る蒸着装置について説明する。図1は本発明に係る蒸着装置の構成の一例を概略的に示している。
真空槽12内には、蒸着材料を収容して蒸発させる容器30と、可撓性基板36を保持する基板保持手段16,18と、マスク40を保持するマスク保持手段28等が設けられている。また、真空槽12の外側には可撓性基板36とマスク40との位置合わせ(アライメント)を行う際に用いる位置測定手段32a,32bと位置制御手段34が設けられている。
真空槽12は真空ポンプ(不図示)に連結されており、蒸着時に槽12内部を真空状態にすることができる。
真空槽12の上面には透明な耐熱ガラス等により構成された測定用の窓14a,14bが2箇所設けられている。
また、真空槽12の上方には、窓14a,14bを通じて真空槽12内の可撓性基板36とマスク40の各アライメントマーク38a,38b,44a,44bを測定することができるように、位置測定手段として2台のCCDカメラ32a,32bが設けられている。なお、測定用の窓14a,14bとCCDカメラ32a,32bの数等は特に限定されず、要求されるアライメント精度等に応じて適宜決めればよい。
位置制御手段34は、コンピュータ等により構成されており、基板保持手段16,18の位置を制御することができる。位置制御手段34は、各CCDカメラ32a,32bにより測定された各アライメントマーク38a,38b,44a,44bのずれ量から、可撓性基板36とマスク40とのサイズのずれを求め、基板保持手段16,18の位置を移動させて基板36にテンション(張力)を掛けることによってアライメントを行うことができる。
蒸着材料を収容する容器(ルツボ)30の周囲には、蒸着材料を加熱して蒸発させるための抵抗加熱ヒーター31が設けられている。なお、蒸着材料を加熱する手段は抵抗加熱方式に限定されず、電子ビーム、高周波誘導、レーザーなどを採用してもよい。
真空槽12内のルツボ30の上方には、基板保持手段16,18とマスク保持手段28が設けられている。
基板保持手段16,18は、可撓性基板36を保持し、所定の方向に所定の量で可撓性基板36を延伸可能に構成されている。図2は、基板保持手段16,18の配置の一例を示している。矩形の可撓性基板36を両面から把持する把持部材16,18が、基板36を各辺に沿って対向配置されている。把持部材16,18は各組ごとに独立して基板36の各辺に沿って把持するとともに、所定の方向に所定の量で移動してテンションを掛けることができる。これにより可撓性基板36を保持した状態でXY方向のいずれの方向にも延伸することができる。
なお、全ての把持部材16,18が水平方向に移動可能である必要はない。例えば、各把持部材16,18によって基板36を把持した後、基板36の対辺の一方の辺側を把持する把持部材だけ(例えば、把持部材16a,18aと、把持部材16b,18b)が水平方向に移動可能であれば、基板36をXY方向にテンションを掛けて延伸することができる。
また、把持部材16b,18bと把持部材16d,18dを設けずに把持部材16a,18aと把持部材16c,18cのみ設けて、X方向のみにテンションを掛けて延伸できる構成にすることも可能である。パネル構成によってはこちらの構成の方が装置が簡略化されて有利である。
また、基板保持手段16,18により可撓性基板36を保持する方法としては、例えば、静電チャック、機械的に挟む、等の方法を用いることができる。
マスク保持手段28は、基板保持手段16,18により保持された可撓性基板36とルツボ30との間で、マスク40を可撓性基板36と対向するように保持する。
基板保持手段16,18とマスク保持手段28は一つの回転ホルダー20に備えられている。回転ホルダー20は回転軸22によって水平面内で軸回転することができる。これにより、各保持手段16,18,28にり保持されている可撓性基板36とマスク40を同時に回転させることができる。
回転ホルダー20の上面には、CCDカメラ32a,32bに対応した位置に透視部24a,24bが設けられており、この透視部24a,24bを通じて可撓性基板36とマスク40の各アライメントマーク38a,38b,44a,44bを測定することができる。また、回転ホルダー20の下面には、容器30から蒸発した材料がマスク40を介して可撓性基板36に蒸着できるように開口部26が形成されている。
このような構成の蒸着装置10を用いれば、カメラ32a,32bによる測定値を基に可撓性基板36の収縮に対する補正量を求め、可撓性基板36を固定する箇所を縦横方向に少なくとも1箇所ずつ設けて縦横方向に伸ばして位置を調整することができる。このように位置ズレ量を算出し、可撓性基板36の延ばす量と方向を求めて延伸して位置合わせを行い、位置ズレ量が所定の範囲内となったときにマスク蒸着を行えばよい。
次に、上記のような構成の蒸着装置10を用いて有機EL素子によるカラー表示装置を製造する方法について具体的に説明する。
<可撓性基板>
可撓性基板36としては、透明な樹脂フィルム基板を好適に使用することができ、有機EL素子等を支持することができる強度、光透過性等を有していれば特に限定されず、公知のものを使用することができる。発光層から発せられる光をできるだけ散乱又は減衰させない基板であることが好ましく、そのような基板の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
上記のような有機材料からなる可撓性基板36を用いる場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
また、有機EL素子は水分や酸素により劣化し易いため、これらの透過率ができるだけ小さい基板36を用いることが好ましい。具体的には、基板36の水分透過率は1g/m・day・atm以下であることが好ましい。ここでの水分透過率は、JIS K 7129B法(1992年)に準拠した方法(MOCON法(カップ法))で測定した場合の値であり、例えば、40℃、90%RH、測定試料:サイズ透湿面積50cm、測定装置名「PERMATRAN−W3/31」(MOCON社)により測定することができる。
基板36の酸素透過率は1cc/m・day・atm以下であることが好ましい。ここでの酸化透過率は、JIS K 7129B法(1992年)に準拠した方法(MOCON法)で測定した場合の値であり、例えば、25℃、0%RH、測定試料:サイズ透湿面積50cm、測定装置名「OX−TRAN2/21ML」(MOCON社)により測定することができる。
樹脂フィルム基板の場合、その片面又は両面に透湿防止層又はガスバリア層を設けることで水分や酸素の透過を抑制することができる。透湿防止層又はガスバリア層の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機材料を好適に用いることができ、例えば、高周波スパッタリング法などにより透湿防止層又はガスバリア層を形成することができる。
また、熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
基板36の形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、表示装置の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、基板36の形状としては、取り扱い性、有機EL素子の形成容易性等の観点から、板状であることが好ましい。基板36の構造は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。また、基板36は、単一部材で構成されていてもよいし、2つ以上の部材で構成されていてもよい。
基板36は、無色透明であっても有色透明であってもよいが、有機EL素子から発せられる光の散乱、減衰等を防止することができる点で無色透明であることが好ましい。
可撓性基板36上には、有機EL素子を構成する各層を所定の位置に形成する必要があるため、位置合わせの基準となるアライメントマーク38a,38bを設けておく。
アライメントマーク38a,38bの形状や数は特に限定されないが、アライメント精度を向上させるため、少なくとも2つのアライメントマーク38a,38bを設けることが好ましい。例えば、図2に示されるように画素を形成する領域を挟んで対向する位置に2つのアライメントマーク38a,38bを有する可撓性基板36を好適に用いることができる。
<有機EL素子の形成>
可撓性基板36上に有機EL素子を形成する。有機EL素子は、例えば以下のような層構成を採用することができるが、これらに限定されず、目的等に応じて適宜決めればよい。
・陽極/発光層/陰極
・陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極
以下の説明においては基板36上に陽極から順次形成していく構成について記載するが、基板36上に陰極から逆に形成することも可能である。
−陽極の形成−
基板36上には下部電極として陽極をストライプ状に形成する。陽極は有機EL層に正孔を供給する電極としての機能を有するものであれば、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、表示装置の用途、目的等に応じて公知の電極材料から適宜選択することができる。ただし、有機EL素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は透明であることが好ましく、通常は、透明な陽極が形成される。
陽極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、又はこれらの混合物が好適に挙げられる。具体例として、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、及びこれらとITOとの積層物などが挙げられる。この中で好ましいのは導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からはITOが好ましい。
陽極を形成する方法としては、例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式が挙げられる。陽極を構成する材料との適性等を考慮して適宜選択した方法に従って基板36上に陽極を形成することができる。例えば、陽極材料としてITOを選択する場合には、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って陽極を形成することができる。
陽極を形成する位置は特に制限はなく、表示装置の用途、目的等に応じて適宜選択することができ、基板36の一方の表面上の全体に形成されていてもよいし、一部に形成されていてもよい。
陽極を形成する際のパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよい。また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等を行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
なお、マスク蒸着によりストライプ状の陽極を形成する場合、本発明に係る蒸着装置10を用いることができる。具体的には、基板36のアラインメントマーク38a,38bとマスク40のアラインメントマーク44a,44bに基づき、基板保持手段16,18とマスク保持手段28によってマスク40と基板36とを相対的に移動させて位置合わせを行うとともに、必要に応じ、基板保持手段16,18により可撓性基板36を所定の方向に所定の量で延伸してマスク40との位置合わせをより高精度に行う。次いで、マスク40と位置合わせされた可撓性基板36に対してマスク40を介して陽極材料を所定のパターンに蒸着させる。これにより、陽極を形成する前に可撓性基板36が既に収縮している場合でも、基板36を延伸してアライメントを行うことで、陽極を高精度にパターン形成することができる。
陽極の厚みは、陽極を構成する材料等に応じて適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常、10nm〜50μm程度であり、50nm〜20μmが好ましい。
また、陽極の抵抗値は、有機EL層に確実に正孔を供給するために、10Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。
透明な陽極とする場合、無色透明であっても有色透明であってもよいが、透明陽極側から発光を取り出すためには、その光透過率は60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。透明陽極については、沢田豊監修「透明電極膜の新展開」シーエムシー刊(1999)に詳述があり、ここに記載されている事項を本発明でも適用することができる。例えば、耐熱性の低いプラスチック基板を用いる場合は、ITO又はIZOを使用し、150℃以下の低温で成膜した透明陽極が好ましい。
アクティブマトリクス型の表示装置を製造する場合には、薄膜電界効果型トランジスタ(TFT)を形成する。
−有機薄膜層の形成−
可撓性基板36上に陽極を形成した後、必要に応じ、陽極上に、正孔注入層、正孔輸送層等、発光層を形成する前の有機薄膜層を形成する。なお、RGBが繰り返し並列するように発光層を塗り分ける場合でも、正孔注入層、正孔輸送層等、発光層以外の有機EL層を構成する層を共通にする場合には、真空蒸着法等によって陽極パターンの全体に形成することができる。
−発光層の形成−
必要に応じ、正孔注入層、正孔輸送層等、発光層を形成する前の有機薄膜層を形成した後、発光層をマスク蒸着によりパターン形成する。カラー表示の有機EL表示装置とする場合、例えば図5に示すようにRGBに対応した発光層をμmオーダーで塗り分ける必要があり、発光層は、有機EL層を構成する他の有機薄膜層に比べて極めて高い位置精度が要求される。本発明は、このようなRGBの発光層をパターン形成する場合のように、2回以上の蒸着を行って高精度にパターン形成を行う場合に特に好適に適用することができる。
図4は、蒸着工程のフローを示している。
アライメントマーク38a,38bを有する可撓性基板36と、アライメントマーク44a,44bを有するマスク40をそれぞれ保持手段により保持して対向配置し(図4(A))、CCDカメラ32a,32bによって各アライメントマーク38a,38b,44a,44bの位置を測定する(図4(B))。
マスク40は、例えば、所定のピッチでライン状の開口部42を有するマスク(シャドーマスク)40を用いる。マスク40には、可撓性基板36のアライメントマーク38a,38bに対応した位置にアライメントマーク44a,44bを設けておく。
また、マスク40の材質は、公知のものから適宜選択することができるが、例えば、SUS等のメタルマスクのほか、シリコン等の半導体で作製したマスクを使用することもできる。これらの材質のマスク40であれば、マスク40の寸法変化量は極めて小さく、サイズの調整幅が小さいため、本発明において可撓性基板36に対してマスク蒸着を行う場合に有利である。
例えば、マスク40をマスク保持手段28によって保持した後、可撓性基板36を搬送機構により基板保持手段16,18に搬送し、把持部材16,18により各辺に沿って把持する。これにより、マスク40と可撓性基板36とが対向配置される。次いで、CCDカメラ32a,32bにより、可撓性基板36とマスク40のそれぞれのアライメントマーク38a,38b,44a,44bの位置を測定する。可撓性基板36は透明であるため、可撓性基板36を通してマスク40のアライメントマーク44a,44bも観測することができる。
CCDカメラ32a,32bにより測定したそれぞれのアライメントマーク38a,38b,44a,44bに基づき、可撓性基板36とマスク40との位置合わせを行うが、可撓性基板36は、下部電極等の層を形成した蒸着時の加熱などによって収縮し、アライメントマーク38a,38bの位置が設計位置からずれてしまっている場合がある。このような基板36の収縮が生じた場合には、アライメントマーク38a,38b,44a,44bに基づくマスク蒸着によるRGBの塗り分けを高精度に行うことが困難となる。
そこで、基板36のアラインメントマーク38a,38bとマスク40のアラインメントマーク44a,44bに基づき、基板保持手段16,18とマスク保持手段28によってマスク40と基板36とを相対的に移動させて位置合わせを行うとともに、基板保持手段16,18により可撓性基板36にテンションを掛けることによって所定の方向に所定の量で延伸することによって、より高精度にマスク40との位置合わせを行う(図4(C))。
具体的には、CCDカメラ32a,32bにより測定した可撓性基板36とマスク40の各アライメントマーク38a,38b,44a,44bの測定画像を位置制御手段34に送信し、各アライメントマーク38a,38b,44a,44bのずれ量から、可撓性基板36とマスク40の寸法のずれを計算し、可撓性基板36の延伸すべき方向及び量(長さ)を求める。そして、位置制御手段34から、基板36の延伸方向及び延伸量を基板保持手段16,18にフィードバックし、所定の把持部材を、可撓性基板36を把持したまま所定の方向に所定の量で移動させる。これにより可撓性基板36にテンションが掛かり、所定の方向に所定の量で延伸され、基板36の収縮が補われる。このように位置測定手段32a,32bにより測定したそれぞれのアライメントマーク38a,38b,44a,44bに基づき、可撓性基板36にテンションを掛けて所定の方向に所定の量で延伸することによりマスク40との位置合わせを高精度に行うことができる。
なお、可撓性基板36の寸法は、主に、蒸着時の加熱や、フォトリソグラフィーの現像時の溶剤等によって変化し得るが、常に収縮するとは限らず、フォトリソグラフィーなどの工程で延びてしまう場合もあり得る。そこで、可撓性基板36をその寸法変化を考慮しない設計寸法よりも予め小さく形成しておき、可撓性基板36の伸びが生じた場合でも基板保持手段16,18によって延伸して位置合わせを行うようにしてもよい。
ただし、例えば、200mm×200mmの可撓性基板36の場合、引っ張り量(延伸長さ)が500μmを超えるとバリア性が低下することがある。従って、可撓性基板36の寸法を予め小さく設定し過ぎると、バリア性の低下を招くおそれがある。可撓性基板36を延ばすとき、その引っ張り量は500μm以下が好ましく、200μm以下がより好ましく、100μm以下がさらに好ましい(200mm×200mm基板換算)。このようなバリア性の低下等も考慮して、マスク40に対する基板36の寸法を設定することが好ましい。
各アライメントマーク38a,38b,44a,44bに基づき、所定の方向に所定の量で延伸することによりマスク40と位置合わせされた可撓性基板36に対してマスク40を介して蒸着材料を所定のパターンに蒸着させる(図4(D))。蒸着材料は、例えばRGBに対応した発光層を形成することができる材料を用いる。
発光層は、発光材料のみで構成されていても良く、ホスト材料と発光材料の混合層とした構成でも良い。さらに、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいても良い。また、発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
発光材料は蛍光発光材料でも燐光発光材料であっても良く、ドーパントは1種であっても2種以上であっても良い。
蛍光発光材料の例としては、例えば、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、縮合芳香族化合物、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサジン誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、スチリルアミン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体、芳香族ジメチリディン化合物、8−キノリノール誘導体の金属錯体やピロメテン誘導体の金属錯体に代表される各種金属錯体等、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン誘導体などの化合物等が挙げられる。
燐光発光材料は、例えば、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体が挙げられる。
遷移金属原子としては特に限定されないが、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、及び白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金である。
ランタノイド原子としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテシウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry, Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」 Springer-Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
具体的な配位子としては、好ましくは、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、フェナントロリンなど)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなど)、カルボン酸配位子(例えば、酢酸配位子など)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子であり、より好ましくは、含窒素ヘテロ環配位子である。上記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
燐光発光材料は、発光層中に0.1〜40質量%含有されることが好ましく、0.5〜20質量%含有されることがより好ましい。
発光層に含有されるホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上であっても良く、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。
ホスト材料の具体例としては、例えば、カルバゾール骨格を有するもの、ジアリールアミン骨格を有するもの、ピリジン骨格を有するもの、ピラジン骨格を有するもの、トリアジン骨格を有するもの及びアリールシラン骨格を有するものが挙げられる。
発光層の厚さは特に限定されるものではないが、通常、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
マスク蒸着により発光層をパターン形成する際、アライメントマーク38a,38b,44a,44bに基づき、可撓性基板36の収縮を補うように基板36を延伸させることで、マスク40と可撓性基板36のアライメントをより高精度に行うことができる。そして、可撓性基板36を延伸して補正した上でマスク蒸着を行えば、所望の色に発光する発光層を所定の位置に高精度にパターン形成することができる。なお、蒸着中は、回転ホルダー20を軸回転させることで、基板36に対して均一に蒸着を行うことができる。
図5に示したようなRGBの3色の発光層をパターン形成する場合は、色ごとに上記のようなアライメントを行ってマスク蒸着により発光層をパターン形成すればよい。この場合、同じ真空槽12内でマスク40をずらして各色の発光層を順次パターン形成してもよいし、各色ごとに真空槽12を分けて発光層を順次パターン形成してもよい。いずれの場合でも、位置制御手段34により可撓性基板36のアライメントマーク38a,38bとマスク40のアライメントマーク44a,44bを測定し、この測定に基づき、基板保持手段16,18により可撓性基板36を延伸することにより収縮を補正してアライメントを行う。このようにアライメントを行った上で各色に対応した発光層のマスク蒸着を行うことで、各発光層を高精度にパターン形成することができる。
マスク蒸着によりRGBの発光層を順次形成した後、必要に応じて、例えば電子輸送性有機薄膜層、電子注入層等、他の有機薄膜層を形成する。電子輸送性有機薄膜層、電子注入層等を共通にする場合には、可撓性基板36の素子を形成する側(発光層を形成した側)に真空蒸着法等によって形成することができる。
−陰極の形成−
所定の層構成からなる有機EL層を形成した後、有機EL層上に陰極を形成する。
陰極は、通常、有機EL層に電子を注入する電極としての機能を有し、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、表示装置の用途、目的等に応じて公知の電極材料の中から適宜選択することができる。陰極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられる。具体例としてアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属、などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点から、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、陰極を構成する材料としては、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点でアルミニウムを主体とする材料が好ましい。アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
なお、陰極の材料については、例えば、特開平2−15595号公報及び特開平5−121172号公報に詳述されており、これらの公報に記載の材料は本発明においても適用することができる。
陰極の形成方法については特に制限はなく、公知の方法に従って形成することができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD法、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、陰極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。例えば、陰極の材料として金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って陰極を形成することができる。
陰極を形成するに際してのパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等によって行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
例えば、パッシブマトリクス型の表示装置を製造する場合には、所定のピッチでライン状の開口部を有するマスク(シャドーマスク)を用い、真空蒸着法にて陽極と直交する方向にストライプ状の陰極を形成することができる。この場合も、本発明に係る蒸着装置10を用いることができる。すなわち、位置測定手段32a,32bにより測定したそれぞれのアライメントマーク38a,38b,44a,44bに基づき、必要に応じ、可撓性基板36にテンションをかけて所定の方向に所定の量で延伸することによりマスク40との位置合わせを行う。次いで、マスク40と位置合わせされた可撓性基板36に対してマスク40を介して陰極材料を所定のパターンに蒸着させる。これにより、可撓性基板36が収縮した場合でも、基板36を延伸してアライメントを行うことで、陰極を高精度にパターン形成することができる。
陰極の厚みは、陰極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μm程度であり、50nm〜1μmが好ましい。
陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極とする場合は、陰極の材料を1〜10nmの厚さに薄く成膜し、特にITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
なお、陰極と有機EL層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を例えば0.1〜5nmの厚みで形成してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と解することもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
有機EL層上に陰極を形成することで有機EL素子が形成されることになる。
さらに陽極及び陰極を外部の配線と接続するための引出配線を各電極と接続するように形成する。なお、引出配線は、各電極と同じ材料で電極と同時に形成してもよい。
<封止>
次いで、有機EL素子を大気中の水分や酸素から保護するため、封止部材を設ける。例えば、プラズマCVD法によりSiNx等からなる封止用保護膜を有機EL素子を覆うように形成したり、キャップ形状の金属製の封止缶を有機EL素子を覆うように可撓性基板36に接着させる。
以上の工程を経て、有機EL素子を備えた表示装置を得ることができる。
本発明では、可撓性基板36を積極的に延伸して位置ズレを補正した上でマスク蒸着を行うため、可撓性基板36が収縮してもマスク蒸着により色が異なる発光層等を高精度にパターン形成することができ、歩留りも向上させることができる。
以上本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明に係る蒸着装置又は蒸着方法により形成する層は発光層に限定されず、電極(陽極及び陰極)、有機EL層を構成する他の層や、隔壁を形成する場合にも適用することができる。
また、本発明は、有機EL素子の製造に限らず、可撓性基板を用いてマスク蒸着により層をパターン形成する工程を有する電子素子の製造であれば好適に適用することができる。
本発明に係る蒸着装置の構成の一例を示す概略図である。 基板保持手段の把持部材の配置と可撓性基板のアライメントマークの一例を示す概略平面図である。 マスク保持手段の一例を示す概略図である。 本発明に係る蒸着方法によりパターン形成を行う工程図である。 可撓性基板上にパターン形成されたRGBの配列を示す概略平面図である。 有機EL素子の構成の一例を示す概略図である。
符号の説明
10・・・蒸着装置
12・・・真空槽
16,18・・・基板保持手段
28・・・マスク保持手段
30・・・ルツボ
31・・・抵抗加熱ヒーター
32a,32b ・・・位置測定手段
34・・・位置制御手段
36・・・可撓性基板
38a,38b・・・アライメントマーク
40・・・マスク
44a,44b・・・アライメントマーク

Claims (7)

  1. 真空槽と、
    前記真空槽内で蒸着材料を収容して蒸発させる容器と、
    前記真空槽内でアライメントマークを有する可撓性基板を保持し、該可撓性基板にテンションを掛けることによって所定の方向に所定の量で延伸可能な基板保持手段と、
    前記容器と前記可撓性基板との間で、アライメントマークを有するマスクを前記可撓性基板と対向するように保持するマスク保持手段と、
    前記基板保持手段により保持された前記可撓性基板と前記マスク保持手段により保持された前記マスクのそれぞれのアライメントマークの位置を測定する位置測定手段と、
    前記位置測定手段による測定に基づき、前記基板保持手段により前記可撓性基板を延伸させて前記マスクとの位置合わせを行う位置制御手段と、
    を有することを特徴とする蒸着装置。
  2. アライメントマークを有する可撓性基板と、アライメントマークを有するマスクを対向配置し、それぞれのアライメントマークの位置を測定する工程と、
    前記可撓性基板及び前記マスクのそれぞれアライメントマークの測定に基づき、該可撓性基板にテンションを掛けることによって所定の方向に所定の量で延伸させて前記マスクとの位置合わせを行う工程と、
    前記マスクと位置合わせされた可撓性基板に対して前記マスクを介して蒸着材料を所定のパターンに蒸着させる工程と、
    を含むことを特徴とする蒸着方法。
  3. 前記可撓性基板として、樹脂基板を用いることを特徴とする請求項2に記載の蒸着方法。
  4. 前記可撓性基板上に有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する有機層を蒸着させるときに、前記各工程を行うことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の蒸着方法。
  5. 前記可撓性基板上に有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する電極を蒸着させるときに、前記各工程を行うことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の蒸着方法。
  6. 請求項2又は請求項3に記載の蒸着方法を用いてパターン形成した層を有することを特徴とする電子素子。
  7. 請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載の蒸着方法を用いてパターン形成した層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
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