JP2019044249A - アライメント装置、および、成膜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板保持部に保持された基板の自重による撓み量を低減するとともに、基板とマスクとの接触時の基板のずれを低減し、アライメント精度を向上させ得るアライメント装置の提供。【解決手段】マスクを載置するマスク保持部と、矩形の基板5を保持する基板保持部と、前記基板保持部を前記マスク保持部に対して相対的に移動させる駆動部と、を有し、前記基板保持部は、互いに対向する、複数の受け爪26と複数のクランプ27とを備え、受け爪26とクランプ27との間で基板5の互いに対向する2辺の縁部を挟持する構成を有しており、受け爪26及びクランプ27の基板5を挟持する面は、基板5の挟持された辺と対向する辺側が高くなるように傾斜し、受け爪26の、基板5を挟持する面と基板5の挟持された辺と対向する辺側の側面とは曲面でつながっているアライメント装置。【選択図】図5

Description

本発明は、アライメント装置と、アライメント機構を備える成膜装置に関する。
有機EL素子などの電子デバイスの製造では、ガラス基板(以下、単に基板と表記する)の被成膜面を下向きにして水平に保持し、基板上に形成する膜のパターンに応じた開口を有するマスクを用いた成膜が行われている。基板の被成膜面を下向きにして成膜を行う場合、なるべく成膜を妨げないよう基板は端部で支持されるため、基板の中央部が自重で下方に凸形状に撓んだ状態となる。
基板の所定位置に膜を形成するために、基板とマスクとの相対位置合わせ(アライメント)が行われる。具体的には、基板とマスクとが接触しない位置関係に配置して、撮像装置を用いて基板のアライメントマークとマスクのアライメントマークとの位置合わせが行われた後、基板とマスクとを近づけ、マスクの上に基板が載置される。この状態で基板のアライメントマークとマスクのアライメントマークとのずれ量が所定の範囲内に収まると、アライメントは完了する。
特許文献1には、基板保持部にて基板の被成膜面を下向きにして保持し、マスクとのアライメントを行うアライメント装置が開示されている。
特開2012−92394号公報
特許文献1のアライメント装置の基板保持部は、接触部の水平面に基板の端部を載置して基板を保持しているため、基板の中央部が自重で大きく撓む。このような基板の保持状態でアライメントを行うと、次のような課題が発生する。
基板とマスクとの相対位置合わせを行う際、基板とマスクとが接触しないように基板の中央部の撓み以上に、保持部における基板とマスクとの間の距離を離す必要がある。一般的にアライメントマークは基板の端部に設けられているため、基板のアライメントマークとマスクのアライメントマークとの両方に、同時に撮像装置の焦点を合わせることができなくなり、相対位置の検出精度が低下する。
また、基板の個体差によって基板の撓み形状が異なるうえ、1枚の基板でも、撓み形状は一定ではなく場所によって異なる。特許文献1では、基板をマスクの上に載置しているだけであるため、基板とマスクとを互いに近づけると、基板の中央部からマスクに接触する際に基板の撓み形状に応じて相対位置がずれてしまう。そのため、アライメントの再現性も低く、アライメント精度も低下する。
そこで、本発明は、基板保持部に保持された基板の自重による撓み量を低減するとともに、基板とマスクとの接触時の基板のずれを低減し、アライメント精度を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明にかかるアライメント装置は、マスクを載置するマスク保持部と、矩形の基板を保持する基板保持部と、前記基板保持部を前記マスク保持部に対して相対的に移動させる駆動部と、を有するアライメント装置であって、前記基板保持部は、互いに対向する、複数の受け爪と複数のクランプとを備え、前記受け爪と前記クランプとの間で前記基板の互いに対向する2辺の縁部を挟持する構成を有しており、前記受け爪および前記クランプの基板を挟持する面は、基板の挟持された辺と対向する辺側が高くなるように傾斜し、前記受け爪の、前記基板を挟持する面と前記基板の挟持された辺と対向する辺側の側面とが曲面でつながっていることを特徴とする。
また、本発明にかかる成膜装置は、成膜チャンバと、前記成膜チャンバの内部に設けられた、矩形の基板を保持する基板保持部およびマスクを保持するマスク保持部と、前記マスク保持部と前記基板保持部との相対位置を制御する制御部と、を有する成膜装置であって、前記基板保持部は、互いに対向する、複数の受け爪と複数のクランプとを備え、前記受け爪と前記クランプとの間で前記基板の互いに対向する2辺の縁部を挟持する構成を有しており、前記受け爪および前記クランプの前記基板を挟持する面は、前記基板の挟持された辺と対向する辺側が高くなるように傾斜し、前記受け爪の、前記基板を挟持する面と前記基板の挟持された辺と対向する辺側の側面とが曲面でつながっていることを特徴とする。
本発明によれば、基板保持部に保持された基板の自重による撓み量を低減し、基板とマスクとのアライメント精度を向上させることができる。
成膜装置の構成を模式的に示す断面図である。 アライメント機構の一形態を示す斜視図、基板の挟持機構を備えた基板保持ユニットの斜視図である。 回転並進機構11の一形態を示す斜視図である。 基板の挟持機構を備えた基板保持ユニットの斜視図である。 本発明にかかる基板保持部の側面図であり、(a)は、基板の挟持部の拡大図、(b)は受け爪に基板が載置された状態、(c)は受け爪とクランプで基板を挟持した状態を表す図である。 (a)は基板保持部に保持されている状態の基板5を上から見た図、(b)はマスクを上面から見た図、(c)はファインカメラによって、1組のマスクマークと基板マークを計測した際の視野をイメージする図である。 本発明にかかるアライメントシーケンスを示すフローチャートである。 本発明にかかるアライメントシーケンスにおける基板保持部の状態を示す図である。 本発明にかかる受け爪の別の実施形態を示す断面図である。 (a)は有機EL表示装置の全体図、(b)は1画素の断面構造を示す図である。 電子デバイスの製造装置の構成の一部を模式的に示す上視図である。 成膜装置の改善例を模式的に示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態を説明する。ただし、以下で説明する実施形態は本発明の好ましい構成を例示的に示すものにすぎず、本発明の範囲をそれらの構成に限定されない。また、以下の説明における、装置のハードウェア構成およびソフトウェア構成、処理フロー、製造条件、寸法、材質、形状などは、特定的な記載がないかぎりは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
本発明は、アライメント装置、および前記アライメント装置を備え、前記基板上に薄膜を形成する成膜装置に関する。
本発明は、平行平板のガラス基板の表面に真空蒸着により所望のパターンの薄膜(材料層)を形成する装置に好ましく適用できる。蒸着材料としては、有機材料、無機材料(金属、金属酸化物など)などの任意の材料を選択できる。本発明の技術は、具体的には、電子デバイス(例えば、有機EL表示装置、薄膜太陽電池)の製造装置に適用可能である。なかでも、主に被成膜基板としてガラス基板が用いられ、基板の大型化が進められている有機EL表示装置の製造装置は、本発明の好ましい適用例の一つである。
(アライメント装置および成膜装置)
本発明の実施形態に係るアライメント装置およびそれを備える成膜装置を、図面に基づき説明する。同一もしくは対応する部材を複数有する場合、図面中にa、bなどの添え字を付与しているが、特定の部材を指す場合を除いて、a、bなどの添え字を省略して説明する。
本発明にかかるアライメント装置を備えた成膜装置の概念図を図1に示す。
成膜装置は、基板5に成膜材料を形成するための成膜空間2を有する成膜チャンバ4、基板5を成膜チャンバ4内に搬入/搬出するためのゲートバルブ15、基板5およびマスク6を保持して相対位置合わせを行うアライメント装置1を備えている。成膜チャンバ1の成膜空間2には、成膜材料を収納した成膜源(蒸着源)7を設置するための機構が設けられている。図1には、蒸着装置を示しているが、本発明にかかるアライメント装置は、スパッタリング法やCVD法など、蒸着法以外の成膜方法を用いる成膜装置にも適用することが可能である。
アライメント装置1は、成膜チャンバ4の上部隔壁(天板)3の上に搭載されており、成膜チャンバ2の外側に設けられ駆動部を備える位置決め機構と、基板保持部8と、マスク保持部9とを有している。位置決め機構は、XYθz方向に駆動する回転並進機構11と、Z昇降ベース13と、Z昇降ベース13の側面に固定されるZガイド33とを有している。さらに、Zガイド33に沿って移動するガイドキャリッジ18と、ガイドキャリッジ18が取り付けられたZ昇降スライダ10を有している。このような構成により、Z昇降スライダ10はZガイド33に沿ってZ方向に移動することができる。可動部を多く含む位置決め機構を成膜空間の外に配置することで、成膜空間内の発塵を抑制することができる。
Z昇降スライダ10には、基板保持シャフト12が固定されている。基板保持シャフト12は、成膜チャンバ4の上部隔壁3に設けられた貫通穴16を通って、成膜チャンバ4の外部と内部にわたって設けられている。そして、成膜空間2において、基板保持シャフト12の下部に基板保持部8が設けられ、被成膜物である基板5を保持することが可能となっている。
基板保持シャフト12と上部隔壁3とが干渉することのないよう、貫通穴16は基板保持シャフト12の外径に対して十分に大きく設計される。また、基板保持シャフト12は、貫通穴16を通り、成膜チャンバ4の外側のZ昇降スライダ10に固定されるまでの間、Z昇降スライダ10と上部隔壁3とに固定されたベローズ40によって覆われる。つまり、基板保持シャフト12は、成膜チャンバ4と連通する閉じられた空間によって覆われるため、基板保持シャフト12全体を成膜空間2と同じ状態(例えば、真空状態)に保つことができる。ベローズ40には、Z方向およびXY方向にも柔軟性を持つものを用いるとよい。アライメント装置1の稼働によってベローズ40が変位した際に発生する抵抗力を十分に小さくすることができ、位置調整時の負荷を低減することができる。マスク保持部9は、成膜チャンバ4の内部において、上部隔壁3の成膜空間側の面に設置されており、マスクを保持することが可能となっている。有機ELパネルの製造に広く用いられるマスク6は、成膜パターンに応じた開口を有するマスク箔6aが、剛性の高いマスク枠6bに架張された状態で固定された構成を有しているため、マスク保持部9はマスク6の撓みを低減した状態で保持することができる。
基板とマスクとの相対位置を合わせた後、基板をマスクに接触させる際、図1の成膜装置の場合、Z昇降スライダ10は、1つのガイドキャリッジ18をZガイド33に沿って移動させ、基板保持部8をZ方向に移動させる。マスクとの相対位置を決めてから基板をマスクに接触させるまでの間は、相対位置を保持するため、Z方向に直線的に基板保持部8を移動させるのが好ましい。しかし、図1の成膜装置では、Zガイド33に対してガイドキャリッジ18が1つしかないため、移動の際にガタが生じて直進性が低下する可能性がある。そこで、図12のように、1つのZガイド33に対して複数のガイドキャリッジ18を設ける構成がより好ましい。Z昇降スライダ10に取り付けられた複数のガイドキャリッジ18がZガイド33に沿って移動するため、直進性を改善することができる。
位置決め機構、基板保持部8、成膜源の一連の動作は、制御部50によって制御される。制御部50は、例えば、プロセッサ、メモリ、ストレージ、I/Oなどを有するコンピュータにより構成可能である。この場合、制御部270の機能は、メモリ又はストレージに記憶されたプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。コンピュータとしては、汎用のパーソナルコンピュータを用いてもよいし、組込型のコンピュータ又はPLC(programmable logic controller)を用いてもよい。あるいは、制御部270の機能の一部又は全部をASICやFPGAのような回路で構成してもよい。なお、成膜装置ごとに制御部270が設けられていてもよいし、1つの制御部270が複数の成膜装置を制御してもよい。 次にアライメント装置1の位置決め機構の詳細について、図2を用いて説明する。
図2は、アライメント機構の一形態を示す斜視図である。Z昇降スライダ10を鉛直Z方向に案内するガイドは、複数本のZガイド33a〜33dを含んでおり、Z昇降ベース13の側面に固定されている。Z昇降スライダ中央には駆動力を伝達するためのボールネジ20が配設され、Z昇降ベース13に固定されたモータ19から伝達される動力が、ボールネジ20を介してZ昇降スライダ10に伝えられる。
モータ19は不図示の回転エンコーダを内蔵しており、エンコーダの回転数により間接的にZ昇降スライダ10のZ方向位置を計測することが可能となっている。モータ19の駆動を外部コントローラで制御することにより、Z昇降スライダ10のZ方向の精密な位置決めが可能となっている。なお、Z昇降スライダ10の昇降機構は、ボールネジ20と回転エンコーダに限定されるものではなく、リニアモータとリニアエンコーダの組み合わせなど、公知の機構を採用することができる。
図3は、回転並進機構11の一形態を示す斜視図である。アライメント装置1では、Z昇降スライダ10およびZ昇降ベース13が回転並進機構11の上に配設されており、Z昇降ベース13とZ昇降スライダ10の全体を、回転並進機構11によってXYθz方向に駆動させることが可能となっている。
回転並進機構11は複数の駆動ユニット21a〜21dを有している。図3の構成では、駆動ユニット21a〜21dは、それぞれベースの四隅に配置されており、隣接する隅に配置された駆動ユニットをZ軸周りに90度回転させた向きに配置されている。
各駆動ユニット21は、駆動力を発生させるモータ41を備えている。さらに、モータ41の力がボールネジ42を介して伝達されることにより第1の方向にスライドする第1のガイド22と、XY平面において第1の方向と直交する第2の方向にスライドする第2のガイド23とを備えている。さらに、Z軸周りに回転可能な回転ベアリング24を備えている。例えば、駆動ユニット21cの場合は、X方向にスライドする第1のガイド22、X方向と直交するY方向にスライドする第2のガイド23、回転ベアリング24を有しており、Xモータ41の力がボールネジ42を介して第1のガイド22に伝達される。
モータ41は不図示の回転エンコーダを内蔵しており、第1のガイド22の変位量を計測可能である。各駆動ユニット21において、モータ41の駆動を制御部50で制御することにより、Z昇降ベース13のXYθz方向における位置を精密に制御することが可能となっている。
例えば、Z昇降ベース13を+X方向へ移動させる場合は、駆動ユニット21bと21cのそれぞれにおいて+X方向にスライドさせる力をモータ41で発生させ、Z昇降ベース13にその力を伝えるとよい。また、+Y方向へ移動させる場合には、駆動ユニット21aと21dのそれぞれにおいて+Y方向にスライドさせる力をモータ41で発生させ、Z昇降ベース13にその力を伝えるとよい。
Z昇降ベース13を+θz回転(時計周りにθz回転)させる場合は、対角に配置された駆動ユニット21cと21bとを用いて、Z軸周りに+θz回転させるために必要な力を発生させ、Z昇降ベース13にその力を伝えるとよい。あるいは、駆動ユニット21aと21dとを用いて、Z昇降ベース13に回転に必要な力を伝えてもよい。
次に、本発明にかかる基板保持部8の詳細な構成について、図4および図5を用いて説明する。図4は矩形の基板5を互いに対向する2辺(ここでは長辺)にそって保持した状態の基板保持部8全体を、アライメント機構1側から見た斜視図である。図5(a)は、基板保持部8の、基板を保持する部分を拡大した図であり、図5(b)、(c)は、それぞれ基板を載置しただけの状態で保持している状態と、基板を挟持した状態で保持している状態と、を示している。
図4に示すように、基板保持部8は、基板保持シャフト12a、12bの下部に固定された保持部ベース25aと、基板保持シャフト12c、12dの下部に固定された保持部ベース25bとを備えている。保持ベース25a、bは、それぞれ基板保持シャフト12a、12b、基板保持シャフト12c、12dによって位置が制御される。また、保持ベース25a、bは、基板の長辺と同等の長さを有する板状部材で、基板の長辺に沿って複数の受け爪26が設けられている。さらに、基板保持部8は、受け爪26と対向して、駆動シャフト34を介して位置が制御される複数のクランプ27を有している。複数の受け爪26に対する複数のクランプ27の位置を制御して、基板5の互いに対向する2辺の縁部(端部)を挟み込んで挟持すれば、基板の位置を固定し、かつ、基板の撓みを低減した状態で保持することができる。なお、基板の長辺ではなく短辺を保持してもよいが、長辺を保持する方が基板の撓み量が少ないため好ましい。
なお、図1に示すように、マスク枠6bには、基板5をマスク6aに載置させる際に受け爪26との干渉を回避するための複数の溝が掘られている。溝と受け爪26とのクリアランスを数mm程度設定しておけば、基板5の載置後に受け爪26がさらに下降しても、マスク枠6bと受け爪26が互いに衝突するのを避けることができる。
図5(a)に示すように、本発明にかかるアライメント装置では、受け爪26の挟持面とクランプ27の挟持面は、それぞれが挟持する辺と対向する辺側が地面に対して高くなるようにθだけ傾斜している。ここでθは、水平面(鉛直方向と直交する面)に対する角度とする。そして、受け爪26は、挟持面と、挟持する辺と対向する辺側の側面と、が曲面でつながっている。なお、ここでいう挟持面とは、受け爪26とクランプ27とで基板を挟み込んで挟持した際に、基板が接触する面を言う。クランプ27は、その挟持面が受け爪26の曲面よりも駆動シャフト34側になるように配置される。
保持部ベース25の位置を制御するための基板保持シャフト12a〜12dは、一括して制御でてもよいし、基板保持シャフト12aと12bと、基板保持シャフト12c、12dとに分けて、別々に制御される構成となっていてもよい。クランプ27は、それぞれが個別に設けられた駆動機構によって上下に駆動されてもよいが、ここでは保持部ベース25ごとに複数のクランプ27を1つのユニットとし、ユニットごとに駆動機構で駆動する場合について説明する。複数のクランプ27を含むクランプユニット28はクランプスライダ32に固定されており、基板保持部8の保持部ベース25と保持部上板35の間に配設されたリニアブッシュ39によって、クランプスライダ32がZ方向にガイドされる。クランプスライダ32は、上部隔壁3を貫通する駆動シャフト34を介してZ昇降スライダ10に固定される。クランプスライダ32は駆動シャフト34を介して電動シリンダ36から発生する力によってZ方向に駆動が可能となっている。
クランプ27の下降が下端に達すると、クランプ27は受け爪26上に載置された基板5の表面に当接し、受け爪26の挟持面とクランプ27の挟持面との間で基板5を固定した、図5(c)の状態となる。クランプ27によって一定の荷重を付加して基板5を保持するため、クランプ27の上部には保持力(荷重)を発生させるためのバネ29が配設される。なおクランプ27とバネ29の間にはロッド31が存在し、クランプ27はZ方向に案内される。バネ29は荷重調整ネジ30によってギャップLを変えることで全長を調整することができる。従って、バネ29の押し込み量によって、ロッド31を介してクランプ27に発生する押し込み力も自在に調整可能である。なお、この押し込み力が数N〜数10N程度あれば、基板5の自重よりも大きい荷重で基板5を押さえることができ、アライメント中に基板がずれるのを抑制することができる。
5(c)に示すように、基板5の端部は、受け爪26とクランプ27の、水平面に対してθ傾いた面によって挟持され、挟持される辺と対向する辺側が高くなる。すると、基板5には、上向きにモーメント力が発生し、基板中央部における撓みが低減される。また、基板5は、受け爪26の先端の曲面に沿って湾曲して保持されるため、局部的に応力がかかることがなく割れが抑制される。受け爪26の先端の曲面は、基板保持部8によって保持される基板の辺に対して垂直な方向における断面形状が、半径rの円弧状であることが好ましい。基板を破損せずに曲面沿って保持するためは、半径rが1mm以上10mm以下であることが好ましい。
前述したクランプユニット28および基板保持部8の構成によれば、基板5を一定の荷重で保持したままアライメント装置1によってXYθz方向、および、Z方向に移動可能である。
次に、基板5とマスク箔6aとの位置、すなわち、それぞれのアライメントマークの位置を同時に計測するための撮像装置について説明する。図1において上部隔壁3の外側の面には、マスク6上のアライメントマーク(マスクマーク)および基板5上のアライメントマーク(基板マーク)の位置を取得するための位置取得手段である、撮像装置14が配設されている。上部隔壁3には、撮像装置14により成膜チャンバ2の内部に配置されたアライメントマークの位置を計測できるよう、カメラ光軸上に貫通穴および窓ガラス17が設けてある。さらに、撮像装置14の内部または近傍に不図示の照明を設け、基板およびマスクのアライメントマーク近傍に光を照射することで、正確なマーク像の計測を可能としている。
図6(a)〜(c)を参照し、撮像装置14を用いて基板マーク37とマスクマーク38の位置を計測する方法を説明する。
図6(a)は基板保持部8に保持されている状態の基板5を上から見た図である。基板5上には撮像装置14で計測可能な基板マーク37a〜dが基板の4隅に形成されている。この基板マーク37a〜dを4つの撮像装置14によって同時計測し、各基板マークの中心位置である4点の位置関係から基板5の並進量、回転量を算出することにより、基板の位置情報を取得することができる。
図6(b)はマスク6を上面から見た図である。マスク箔6aの四隅には撮像装置で計測可能なマスクマーク38a〜dが形成されている。このマスクマーク38a〜dを4つの撮像装置14a〜dによって同時計測し、各マスクマークの中心位置である4点の位置関係からマスク6の並進量、回転量などを算出することにより、マスクの位置情報を取得することができる。
図6(c)は撮像装置14によって、1組のマスクマーク38および基板マーク37を計測した際の視野43をイメージする図である。撮像装置14の視野43内において、基板マーク37とマスクマーク38を同時に計測することが可能なので、マーク中心同士の相対的な位置を測定することが可能である。マーク中心座標は撮像装置14の計測によって得られた画像を不図示の画像処理装置を用いることで求めることができる。なお、マスクマーク38および基板マーク37の形状として□や○を示したが、これに限らず×や十字など中心位置を算出しやすい、対象性を有する形状を用いることができる。
精度の高いアライメントが求められる場合、撮像装置14として数μmのオーダーの高解像度を有する高倍率CCDカメラ(ファインカメラとも呼ぶ)が用いられる。このような高倍率CCDカメラは、視野が数mmと狭いため、基板5を受け爪26に載置した状態のずれが大きいと、基板マーク37が視野から外れてしまい、計測不可能となる。そこで、撮像装置14として、高倍率CCDカメラと併せて広い視野をもつ低倍率CCDカメラ(ラフカメラとも呼ぶ)を併設するのが好ましい。マスクマーク38と基板マーク37が同時に高倍率CCDカメラの視野に収まるよう、ラフカメラを用いて大まかなアライメントを行った後、高倍率CCDカメラを用いて高い精度で位置計測を行うことができる。
撮像装置14によって取得したマスク6の位置情報および基板5の位置情報から、マスク6と基板5との相対位置情報を取得することができる。この相対位置情報を、アライメント装置の制御部50にフィードバックし、昇降スライダ10、回転並進機構11、基板保持部8それぞれの駆動量を制御する。撮像装置14として高倍率CCDカメラを用いることにより、マスク6と基板5の相対位置を数μmの精度で調整することができる。
マスク6と基板5のアライメントが完了した後は、成膜空間2に配置された蒸着源7から成膜材料の蒸気を放出させ、成膜工程を開始すればよい。
(アライメント方法)
本発明にかかるアライメント装置を用いたアライメント方法について、図7および図8を参照して説明する。図7は、撮像装置14として高倍率CCDカメラと低倍率CCDカメラを設置した場合の、本発明にかかるアライメントシーケンスを示すフローチャートである。まず、基板5が、ゲートバルブ15から不図示のロボットハンドに搭載して搬入され、受け爪26上に載置され、図8(a)の状態となる(S101)。
基板5が受け爪26の上に載置されると、電動シリンダ36から発生する力が駆動シャフト34を介してクランプスライダ32に伝えられ、クランプスライダ32がZ方向に駆動する。すると、クランプスライダ32に取り付けられたクランプユニット28が下降して基板5に接触し、受け爪26との間に基板5を挟み込む(クランプする)。図8(b)に示すように、基板5の端部では、受け爪26とクランプ27の挟持面の傾斜にならうため、上向きにモーメント力が発生する。基板端部で発生するモーメント力により、基板の中央部でも自重と反対側の方向にモーメント力を受け、撓みh1がh2まで低減された状態となる(S102)。
続いて、ラフカメラで基板マーク37を計測し、受け爪26に載置された基板5の位置情報を取得する。初期載置時の位置がファインカメラの視野に入らない程ずれている場合は、ロボットハンドを用いて、ファインカメラの視野に収まる位置に載置されるまで基板5を移動させる。
ラフカメラによって基板5の基板マーク37とマスク6のマスクマーク38とを同時に検出し、基板5とマスク6の相対位置情報を取得する(S103)。ここでいう相対位置情報とは、具体的には、基板マーク37とマスクマーク38の中心位置間の距離と位置ずれの方向である。本発明では、基板5をクランプし、基板の撓みが改善された状態を実現しているため、基板マスクが設けられた基板の縁部において、基板マークと一緒にマスクマークを計測することが可能となる。
得られた基板5とマスク6の相対位置情報に基づき、基板5とマスク6の相対位置を調整(アライメント)する。前述の通り、相対位置情報に基づいてアライメント装置1が備える位置決め機構を駆動し、基板5をXYθz方向およびZ方向に移動させて位置を調整する(S104)。S103〜S104の工程は、後に行われる、ファインカメラを用いて得られた相対位置情報に基づくファインアライメントに対して、ラフアライメントと呼ばれる。
基板5が大型であると、クランプした状態でも自重によりh2だけ撓んだ状態になる。位置決めの際には、マスク6と基板5が接触して互いに擦れ、基板5の表面、あるいは、すでに形成された膜パターンが破損しないように、マスク6に対して基板5を撓み量以上の十分な高さ(ラフアライメント高さ)に保持しておく。
基板5とマスク6の相対位置が、所定の範囲内に収まるまで基板5の位置が調整できると、ファインカメラ14の焦点が基板マーク37に合う高さ(ファインアライメント高さ)になるまで、基板5をマスク6に近づける(S105)。なお、ファインアライメント高さにおいても基板5をマスク6に対して相対的に移動させる必要があるため、基板5とマスク6とが接触しないファインアライメント高さを設定しておく必要がある。
S103〜S104であらかじめラフアライメントしておくことにより、ファインカメラによって基板マーク37とマスクマーク38とが同じ視野内に収まったファインカメラ画像を取得することができる。取得したファインカメラ画像から、基板マーク37とマスクマーク38の中心位置を検出し、数μmの精度で相対位置情報を取得することができる(S106)。
取得した相対位置情報に含まれる、基板マーク37とマスクマーク38の中心位置間の距離、すなわち、相対位置のずれ量を、あらかじめ設定した閾値と比較する(S107)。相対位置のずれ量が閾値を超える場合は、基板5をラフアライメント高さまで上昇させ、S103〜S106を再度行う。閾値は、求められる基板5とマスク6のアライメント精度を達成しうる、数μmのオーダーで設定される。
S107で、基板マーク37とマスクマーク38の中心位置間の距離が閾値以下となったことが確認されると、基板5をマスク6へと近づけ(S108)、基板5とマスク6とを接触させ、図8(c)の状態とする。
基板5とマスク6とが接触し始めると、クランプユニット28a、28bの各クランプ27を上昇させ、基板5の挟持を解除した状態(アンクランプ状態)とする(S109)。そして、受け爪26全体がマスク枠6bの上面よりも低くなる位置まで保持部ベース25を降下させると、基板5を基板保持部8からマスク6の上へと載置した、図8(d)の状態とすることができる(S110))。
図8(c)に示すように、本発明では、受け爪26とクランプ27との挟持面の傾斜によって、基板5の中央部の撓みが小さくなるため、基板5とマスク6の接触時の面積を広くすることができる。そして、基板5とマスク6の接触開始時に、基板5とマスク6との間に生じる摩擦力を大きくすることができる。従って、基板5とマスク6の接触部において、アンクランプされた基板5とマスク6との間に生じる大きな摩擦力によって基板5が拘束され、基板5がマスク6と接触し始めた時の相対位置が維持される。
保持部ベース25a、25bをさらに下降させると、基板5とマスク6との接触面の形状が一致していないことに起因して、基板5に歪が生じる。この基板5の歪は、基板5がアンクランプの状態であるため、受け爪26の上で基板5がずれることによって随時解放される。これは、受け爪26の先端部が曲面を有していることによる効果でもある。基板5とマスク6の中央部で面接触しているのに対し、基板5と受け爪26とは線接触に近い状態であるため、基板5と受け爪26間に生じる摩擦力が極小さくなり、わずかな力を受けても、基板5は受け爪26の上をずれることができる。
従って、図8(c)の状態から図8(d)の状態になるまでの間、基板5とマスク6との相対位置は、基板5とマスク6の接触開始時の位置を維持することができる。
このようなアライメントシーケンスの結果、基板5をマスク6の上に載置する際に生じる、S107で決めた相対位置関係からのずれ量の再現性を高めることができ、アライメント動作回数を減らすことができる。
基板5のマスク6上へ載置が完了すると、ファインカメラで基板マーク37およびマスクマーク38を撮像し、基板5とマスク6との相対位置情報を取得する(S111)。相対位置情報の取得方法は、S106と同様である。
S112では相対位置のずれ量が閾値以下か否か確認され(S112)、ずれ量が閾値以下であるとアライメントシーケンスは完了する。S112で相対位置のずれ量が閾値を超えている場合は、再度アライメントシーケンスをやり直す。具体的には、クランプユニット28a、28bの受け受け爪26をマスク枠6bの高さまで上昇させ、基板5がマスクの上から基板保持部の上に移載された時点でクランプ27を下降させて基板をクランプ状態とする。そして、ラフアライメント高さまで基板5を上昇させ、S103〜S112の工程を行って、基板5とマスク6との位置合わせを再度実施する。
受け爪26の形状は、前述した効果が得られるものであれば、図6に示すものに限定されない。本発明にかかる受け爪26の別の形態の断面を図9に示す。図9に示す受け爪26は、複数の曲面の凸部で基板を挟持する形状を有し、前記受け爪の先端が曲面を有している。図9の基板を挟持する曲面の凸部および先端の曲面は、球状であってもよいし、円筒状であってもよい。図9のように、受け爪の先端が曲面となっていることにより、図6の受け爪と同様の効果を得ることができる。
(デバイスの製造)
本発明にかかるアライメント装置1を用いた基板5とマスク6とのアライメントが完了すると、成膜工程を含むデバイスの製造工程が実施される。ここでは、本実施形態の成膜装置を用いた電子デバイスの製造方法の一例として有機EL装置の製造方法を説明する。
まず、製造する有機ELパネルについて説明する。図10(a)は有機EL表示装置60の全体図、図10(b)は1画素の断面構造を表している。
図10(a)に示すように、有機ELパネル60の表示領域61には、発光素子を複数備える画素62がマトリクス状に複数配置されている。詳細は後で説明するが、発光素子のそれぞれは、一対の電極に挟まれた有機層を備えた構造を有している。なお、ここでいう画素とは、表示領域61において所望の色を表示することができる最小単位を指す。
本実施例にかかる有機ELパネルの場合、互いに異なる発光を示す第1発光素子62R、第2発光素子62G、第3発光素子62Bの組み合わせが画素62に含まれる。一般に、画素62には、赤色発光素子と緑色発光素子と青色発光素子が含まれることが多いが、黄色発光素子とシアン発光素子と白色発光素子が含まれてもよく、特に制限されるものではない。
図10(b)は、図10(a)のA−B線における部分断面模式図である。画素62は、基板63上に、第1電極(陽極)64と、正孔輸送層65と、発光層66R,66G,66Bのいずれかと、電子輸送層67と、第2電極(陰極)68と、を備える有機EL素子を有している。これらのうち、正孔輸送層65、発光層66R,66G,66B、電子輸送層67が有機層に当たる。また、本実施形態では、発光層66Rは赤色を発する有機EL層、発光層66Gは緑色を発する有機EL層、発光層66Bは青色を発する有機EL層である。発光層66R,66G,66Bは、それぞれ赤色、緑色、青色を発する発光素子(有機EL素子と記述する場合もある)に対応するパターンに形成されている。また、第1電極64は、発光素子ごとに分離して形成されている。正孔輸送層65と電子輸送層67と第2電極68は、複数の発光素子62と共通で形成されていてもよいし、発光素子ごとに形成されていてもよい。ここでは、第1電極64を陽極、第2電極を陰極としたが、第1電極64を陰極、第2電極を陽極としてもよい。その場合、正孔輸送層65と電子輸送層67の積層順を逆にするとよい。
第1電極64と第2電極68とが異物によってショートするのを防ぐために、第1電極64間に絶縁層69が設けられている。さらに、有機EL層は水分や酸素によって劣化するため、水分や酸素から有機EL素子を保護するための保護層70が設けられている。
有機EL層を発光素子単位に形成するためには、マスクを介して成膜する方法が用いられる。近年、表示装置の高精細化が進んでおり、有機EL層の形成には開口の幅が数十μmのマスクが用いられる。このようなマスクを用いた成膜には本発明にかかるアライメント装置1を備える成膜装置(真空蒸着装置)が好適に用いられる。
次に、有機ELパネルの製造方法の例について具体的に説明する。
まず、有機ELパネルを駆動するための回路(不図示)および第1電極64が形成された基板63を準備する。
第1電極64が形成された基板63の上にアクリル樹脂をスピンコートで形成し、アクリル樹脂をリソグラフィ法により、第1電極64が形成された部分に開口が形成されるようにパターニングし絶縁層69を形成する。この開口部が、発光素子が実際に発光する発光領域に相当する。
絶縁層69がパターニングされた基板63を第1の成膜装置に搬入し、基板保持ユニットにて基板を保持し、正孔輸送層65を、表示領域の第1電極64の上に共通する層として成膜する。正孔輸送層65は真空蒸着により成膜される。実際には正孔輸送層65は表示領域61よりも大きなサイズに形成されるため、高精細なマスクは不要である。
次に、正孔輸送層65までが形成された基板63を第2の成膜装置に搬入し、基板保持ユニットにて保持する。基板とマスクとのアライメントを行い、基板をマスクの上に載置し、基板63の赤色を発する素子を配置する部分に、赤色を発する発光層66Rを成膜する。本例によれば、マスクと基板との相対位置を精度よく合わせて重ね合わせることができ、高精度な成膜を行うことができる。
発光層66Rの成膜と同様に、第3の成膜装置により緑色を発する発光層66Gを成膜し、さらに第4の成膜装置により青色を発する発光層66Bを成膜する。発光層66R、66G、66Bの成膜が完了した後、第5の成膜装置により表示領域61の全体に電子輸送層67を成膜する。電子輸送層67は、3色の発光層66R、66G、66Bに共通の層として形成される。
電子輸送層67までが形成された基板をスパッタリング装置に移動し、第2電極68を成膜し、その後プラズマCVD装置に移動して保護層70を成膜して、有機EL表示装置60が完成する。
絶縁層69がパターニングされた基板63を成膜装置に搬入してから保護層70の成膜が完了するまでは、水分や酸素を含む雰囲気にさらしてしまうと、有機EL材料からなる発光層が水分や酸素によって劣化してしまうおそれがある。従って、本例において、成膜装置間の基板の搬入搬出は、真空雰囲気または不活性ガス雰囲気の下で行われる。
このようにして得られた有機EL表示装置は、発光素子ごとに発光層が精度よく形成される。従って、上記製造方法を用いれば、発光層の位置ずれに起因する有機EL表示装置の不良の発生を抑制することができる。
(電子デバイス製造装置)
図11に、電子デバイス製造装置の一例示す。図11に示すように、複数の成膜装置111〜114と、搬送室110と、を有する。搬送室110内には、基板5を保持し搬送する搬送ロボット119が設けられている。搬送ロボット119は、例えば、多関節アームに、基板を保持するロボットハンドが取り付けられた構造をもつロボットであり、各成膜室への基板5の搬入/搬出を行う。製造装置は、成膜装置を4つ以上有していても良いし、他の処理を行う処理室がさらに連結されていても良い。各成膜装置として、本発明にかかる成膜装置を好適に用いることができる。
搬送ロボット119との基板5の受け渡し、基板5とマスクの相対位置の調整(アライメント)、マスク上への基板5の固定、成膜などの一連の成膜プロセスは、不図示の制御部によって自動で行うことができる。各成膜装置は、成膜源の違いやマスクの違いなど細かい点で相違する部分はあるものの、基本的な構成(特に基板の搬送やアライメントに関わる構成)はほぼ共通している。
電子デバイスとして前述した有機ELパネルを製造する場合、正孔輸送層までが形成された基板を搬送室110に搬入する。そして、成膜装置111〜115のそれぞれで、赤色を発する発光層、緑色を発する発光層、青色を発する発光層、電子輸送層を順次成膜するとよい。
以上説明したように、本発明にかかるアライメント装置1および成膜装置を用いれば、基板保持部に保持された基板の自重による撓み量を低減するとともに、基板とマスクとの接触時の基板のずれを低減し、アライメント精度を向上させることができる。その結果、電子デバイスなどの製造する際に、アライメントに要する時間を低減し、タクトタイムを短縮して、生産性を高めることができる。
5 基板
6 マスク
8 基板保持部
9 マスク保持部
10 Z昇降スライダ
11 回転並進機構
12 基板保持シャフト
13 Z昇降ベース
25 保持ベース
26 受け爪
27 クランプ
28 クランプユニット
32 クランプスライダ
34 駆動シャフト
36 電動シリンダ

Claims (12)

  1. マスクを載置するマスク保持部と、
    矩形の基板を保持する基板保持部と、
    前記基板保持部を前記マスク保持部に対して相対的に移動させる駆動部と、
    を有するアライメント装置であって、
    前記基板保持部は、互いに対向する、複数の受け爪と複数のクランプとを備え、前記受け爪と前記クランプとの間で前記基板の互いに対向する2辺の縁部を挟持する構成を有しており、
    前記受け爪および前記クランプの基板を挟持する面は、基板の挟持された辺と対向する辺側が高くなるように傾斜し、前記受け爪の、前記基板を挟持する面と前記基板の挟持された辺と対向する辺側の側面とが曲面でつながっていることを特徴とするアライメント装置。
  2. 前記曲面の前記基板の中心線と直交する方向の断面形状は、半径が1mm以上10mm以下の円弧であることを特徴とする請求項1に記載のアライメント装置。
  3. 前記受け爪は複数の曲面の凸部で前記基板を挟持することを特徴とする請求項1または2に記載のアライメント装置。
  4. 前記基板保持部に保持された基板の位置と前記マスク保持部に保持されたマスクの位置とを取得する位置取得手段をさらに有しており、
    前記駆動部は、前記位置取得手段で取得した前記基板の位置と前記マスクの位置とに応じて、前記基板保持部を前記マスク保持部に対して相対的に移動させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のアライメント装置。
  5. 前記受け爪および前記クランプは、前記矩形の基板の長辺に沿って配設されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のアライメント方装置。
  6. 成膜チャンバと、
    前記成膜チャンバの内部に設けられた、矩形の基板を保持する基板保持部およびマスクを保持するマスク保持部と、
    前記マスク保持部と前記基板保持部との相対位置を制御する制御部と、
    を有する成膜装置であって、
    前記基板保持部は、互いに対向する、複数の受け爪と複数のクランプとを備え、前記受け爪と前記クランプとの間で前記基板の互いに対向する2辺の縁部を挟持する構成を有しており、
    前記受け爪および前記クランプの基板を挟持する面は、前記基板の挟持された辺と対向する辺側が高くなるように傾斜し、前記受け爪の、前記基板を挟持する面と前記基板の挟持された辺と対向する辺側の側面とが曲面でつながっていることを特徴とする成膜装置。
  7. 前記曲面の前記基板の中心線と直交する方向の断面形状は、半径が1mm以上10mm以下の円弧であることを特徴とする請求項6に記載の成膜装置。
  8. 前記受け爪は、複数の曲面の凸部で前記基板を挟持することを特徴とする請求項6または7に記載の成膜装置。
  9. 前記基板保持部に保持された基板の位置と前記マスク保持部に保持されたマスクの位置とを取得する位置取得手段をさらに有しており、
    前記駆動部は、前記位置取得手段で取得した前記基板の位置と前記マスクの位置とに応じて、前記基板保持部を前記マスク保持部に対して相対的に移動させることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の成膜装置。
  10. 複数の前記受け爪および前記クランプは、前記矩形の基板の長辺に沿って配設されていることを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載の成膜装置。
  11. 前記基板に成膜するための成膜源が設置されることを特徴とする請求項6から10のいずれか1項に記載の成膜装置。
  12. 前記成膜源が蒸着源であることを特徴とする請求項11に記載の成膜装置。
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