JP5131979B2 - 住宅用分電盤 - Google Patents

Description

本発明は、ブレーカを収容するケースの前面に扉体を設けて成る住宅用分電盤に関する。

住宅用分電盤は基台とカバーとで成る箱状のケースにブレーカを収容し、外観を良くするためにケースの前面に扉体が開閉自在に設けられたものがある。住宅用分電盤は、通電によってブレーカが発熱してケースの内部温度が高くなるため、ブレーカの操作ハンドルを操作可能に露出させるための操作孔から放熱して自然冷却するようになっているが、扉体を設けた場合は冷却性能が低下するため、ケースの扉体を収納する凹部に通気孔を設けて冷却性能を向上させている（例えば、特許文献１参照。）。

また、住宅用分電盤は住宅の外壁に面する壁に取り付ける際に基台に形成された通線孔を通してカバーの通気孔や操作孔から外気が室内に入ってしまうため、気密性を高くしたい場合がある。気密性を高くするためには通気孔を扉体の裏側から気密パッキンで塞ぐが、これではカバーの操作孔から空気が漏れるため気密性能が低い。そこで、ケースの前面周縁の扉体の端縁に対向する部分に溝を設け、溝に気密パッキンを取り付けて扉体とケースとの隙間を無くすことで気密性を向上させていた（例えば、特許文献２参照。）。

特開平１０−１２６９０８号公報 特開２００１−３３９８１７号公報

このように住宅用分電盤はケースの通気孔を気密パッキンで塞ぐとともにケースの溝に気密パッキンを設けることで気密性を確保するため、気密パッキンを貼る部分が多く、作業に手間がかかるという欠点があった。

本発明は、ブレーカを収容する箱状のケースの前面に扉体を開閉自在に設け、扉体の裏面の上端縁近傍に突設されたリブと、扉体の下端縁及び左右端縁とに対向する溝をケースの前面に設けた住宅用分電盤において、溝に通気孔を設けたことを特徴とする。

本発明によれば、ケースの溝に気密パッキンを張るだけで気密性を確保することができ、気密パッキンを貼る部分が少なくなって作業を軽減することができるという効果がある。

住宅用分電盤は、ケースの前面を覆う扉体の下端縁及び左右端縁と対向する部分及び扉体裏面上部に上端縁と平行に突設したリブと対向する部分に溝を設け、溝に通気孔を設ける。通常は、溝の通気孔によりケース内部の温度上昇を防ぎ、住宅用分電盤の気密性を高くしたい場合は溝に気密パッキンを貼着する。

本発明に係る住宅用分電盤の実施例１を図１〜図８の添付図面に基づいて説明する。

住宅用分電盤１は、基台２とカバー３とで成る箱状のケース４にブレーカ５を収容している。このケース４はカバー３にブレーカ５の操作ハンドル６を操作可能に露出するための操作孔７が設けられ、また、露出した操作ハンドル６を覆うようにカバー３の前面に扉体８が蝶番９によって開閉自在に設けられている。

扉体８は上下左右端縁を背面側に張出した形状に形成され、カバー３の前面で扉体８の左右端縁と下端縁と対向する部分に溝１０が形成されている。また、扉体８の上端縁と平行に裏面の上部に突設されたリブ１２に対向する部分にも溝１０が形成され、扉体８の上端縁と対向する部分は蝶番９が設けられるため、溝１０よりも深くて幅が広い凹部１１が形成されている。

そして、扉体８の上部に突設されたリブと対向する溝１０の下面に通気孔１３が形成され、扉体８の下端縁と対向する溝１０の上面にも通気孔１３が形成されている。通気孔１３は複数の小孔が連設して構成されている。

このように形成された住宅用分電盤１は、通常の使用では扉体８を閉めた状態でも通気孔１３から放熱してケース４内の温度上昇を防止する。また、住宅用分電盤１を住宅の外壁に面する壁に取り付ける場合などで室内に外気が入らないように気密性を高くしたい場合はカバー３の溝１０に気密パッキン１４を貼着する。これにより、通気孔１３を気密パッキン１４で塞ぐとともに、扉体８を閉めた際に、扉体８の左右端縁、下端縁、及びリブ１２が溝１０の気密パッキン１４に密着してカバー３の操作孔７から漏れる空気を遮断するので気密性を確保することができる。

このように、溝１０に気密パッキン１４を貼着するだけで通気孔１３を塞いで気密性を確保できるため、従来の住宅用分電盤のように別途通気孔に気密パッキンを貼着する必要がなく、作業を軽減することができる。

尚、本実施例において、扉体８の上部に突設されたリブと対向する溝１０と、扉体８の下端縁と対向する溝１０だけに通気孔１３を形成したが、扉体の左右端縁と対向する部分の溝１０に通気孔１３を形成しても良い。

本発明に係る住宅用分電盤の正面図である。 本発明に係る住宅用分電盤の扉体を取り外した状態の正面図である。 本発明に係る住宅用分電盤の内部に収容した機器を省略した断面図である。 本発明に係る住宅用分電盤のカバー上部及び扉体上部の部分断面図である。 本発明に係る住宅用分電盤のカバー下部及び扉体下部の部分断面図である。 本発明に係る住宅用分電盤のケースの溝に気密パッキンを貼着した状態を示し、扉体を取り外した状態の正面図である。 本発明に係る住宅用分電盤に気密パッキンを貼着した状態のカバー上部及び扉体上部の部分断面図である。 本発明に係る住宅用分電盤に気密パッキンを貼着した状態のカバー上部及び扉体上部の部分断面図である。

符号の説明

１ 住宅用分電盤
３ カバー
４ ケース
８ 扉体
１０ 溝
１２ リブ
１３ 通気孔
１４ 気密パッキン

Claims (1)

1. ブレーカを収容する箱状のケースの前面に扉体を開閉自在に設け、該扉体の裏面の上部に突設されたリブと、前記扉体の下端縁及び左右端縁とに対向する溝を前記ケースの前面に設けた住宅用分電盤において、前記溝に通気孔を設けたことを特徴とする住宅用分電盤。

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