JP5127870B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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《装置構成》
図1は本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の回路構成図である。空気調和装置は二つの空気経路である外気導入経路a、排気放出経路bと、四つの空気温度調節手段20a〜20dと、調湿ユニット100と、送風手段30a、30bで構成されている。また、調湿ユニット100は略円筒状の内筒とこの内筒の回転中心とほぼ同じ回転中心を有する略円筒状の外筒とを有する円筒を二重構成にした円筒状ケーシング11と、このケーシング11の内筒と外筒に囲まれた空間に設けられ、ケーシング11の内筒もしくは外筒に沿って移動することが可能な四つの水分吸着手段10a〜10dと水分吸着手段10a〜10dを回転駆動する駆動部12とから構成されている。なお内筒、外筒、および駆動部は空気が通過可能なように構成されている。また、空気温度調節手段20aは外気導入経路aにおける調湿ユニット100の上流に配置されており、ここの空気を加熱または冷却する。また、空気温度調節手段20bは外気導入経路aにおけるケーシング11の内筒の空間部に配置されており、ここの空気を加熱または冷却する。また、空気温度調節手段20cは排気放出経路bにおける調湿ユニット100の上流に配置されており、ここの空気を加熱または冷却する。また、空気温度調節手段20dは排気放出経路bにおけるケーシング11の内筒の空間部に配置されており、ここの空気を加熱または冷却する。外気導入経路aでは外気OAは空気温度調節手段20a、水分吸着手段10aもしくは10d、空気温度調節手段20b、水分吸着手段10bもしくは10cを通過し、送風手段30aによって給気SAとして室内に供給される。排気放出経路bでは還気RAは空気温度調節手段20c、水分吸着手段10bもしくは10c、空気温度調節手段20d、水分吸着手段10aもしくは10dを通過し、送風手段30bによって排気EAとして室外へ放出される。
外気OAは図示しない吸込口から吸い込まれ、第1の空気温度調節手段20aを経た後、水分吸着手段10aもしくは10dにて排気放出経路bを流れる還気RAとの間で、水分交換を行うことによって除湿もしくは加湿され、更に第2の空気温度調節手段20bを通過した後、水分吸着手段10bもしくは10cにて排気放出経路bを流れる空気(EA1)との間で、水分交換を行うことによって除湿もしくは加湿され、送風手段30aを経て、給気SAとして室内へ供給される。
還気RAは図示しない吸込口から吸い込まれ、第3の空気温度調節手段20cを経た後、水分吸着手段10bもしくは10cにて外気導入経路aを流れる外気OAとの間で、水分交換を行うことによって除湿もしくは加湿され、更に第4の空気温度調節手段20dを通過した後、水分吸着手段10aもしくは10dにて外気導入経路aを流れる空気(SA1)との間で、水分交換を行うことによって除湿もしくは加湿され、送風手段30bを経て、排気EAとして室外へ排出される。
調湿ユニット100の上流に配置される空気温度調節手段20a、20cは、外気OAと還気RAの相対湿度を調整し、調湿ユニット100の内部に配置される空気温度調節手段20b、20dは一度空気温度調節手段20a、20cで水分交換を行った空気SA1と空気EA1の相対湿度を調節し、水分吸着手段10a〜10dにおける水分交換能力を高めるために付加されている。水分吸着手段10a〜10dの水分吸着と脱着の速度は相対湿度差と水分吸着手段を通過するときの空気流速から式1のように決定し、一般的に水分吸着手段10a〜10dへ流入する2経路の空気間の相対湿度差が大きい程、水分交換量が大きくなる。
図5、図6を用いて、本実施の形態1の冷房除湿運転時について説明する。
冷房除湿運転時における空気側回路の動作について図6(a)、(b)を用いて説明する。
(外気導入経路a)
本発明における空気調和装置の外気導入経路aでは、外気OAより導入された導入空気(状態1)が空気温度調節手段20aに送り込まれる。ここで空気温度調節手段20aは冷却手段として作用しており、導入空気は熱交換して冷却される(状態2)。このとき、冷却された空気は80〜100%RH程度と相対湿度が高くなるため、吸着材は水分を吸着しやすくなる。冷却された導入空気が水分吸着手段10aもしくは10dに流入し、吸着材により水分が吸着・除湿された吸着除湿空気SA1(状態3)となる。吸着除湿空気SA1は更に、空気温度調節手段20bに送り込まれる。ここで空気温度調節手段20bは冷却手段として作用しており、吸着除湿空気SA1は熱交換して冷却される(状態4)。冷却された空気SA1は水分吸着手段10bもしくは10cに流入し、吸着材により水分が吸着・除湿された空気(給気)SA(状態5)となり、送風手段30aによって室内に供給される。
本発明における空気調和装置の排気放出経路bでは、還気RAより導入された導入空気(状態6)が空気温度調節手段20cに送り込まれる。ここで空気温度調節手段20cは加熱手段として作用しており、導入空気は熱交換して加熱される(状態7)。このとき、加熱された空気は5〜25%RH程度と相対湿度が低くなるため、吸着材は水分を脱着しやすくなる。加熱された導入空気が水分吸着手段10bもしくは10cに流入し、吸着材により水分が脱着・加湿される。そして脱着・加湿された空気EA1(状態8)は更に空気温度調節手段20dに送りこまれる。ここで空気温度調節手段20dは加熱手段として作用しており、空気EA1は熱交換して加熱される(状態9)。加熱された空気EA1は水分吸着手段10aもしくは10dに流入し、吸着材により更に水分が脱着・加湿された空気(排気)EA(状態10)となり、送風手段30bによって室外に排出される。
暖房加湿運転時における空気側回路の動作について図7(a)、(b)を用いて説明する。
(外気導入経路a)
本発明における空気調和装置の外気導入経路aでは、外気OAより導入された導入空気(状態1)が空気温度調節手段20aに送り込まれる。ここで空気温度調節手段20aは加熱手段として作用しており、導入空気は熱交換して加熱される(状態2)。このとき、加熱された空気は5〜25%RH程度と相対湿度が低くなるため、吸着材は水分を脱着しやすくなる。加熱された導入空気が水分吸着手段10aもしくは10dに流入し、吸着材により水分が脱着・加湿される。そして加湿された空気SA1(状態3)は更に空気温度調節手段20bに送りこまれる。ここで空気温度調節手段20bは加熱手段として作用しており、加湿された空気SA1は熱交換して加熱される(状態4)。加熱された空気SA1は水分吸着手段10bもしくは10cに流入し、吸着材により更に水分が脱着・加湿された空気SA(状態5)となり、送風手段30aによって室内に供給される。
本発明における空気調和装置の排気放出経路bでは、還気RAより導入された導入空気(状態6)が空気温度調節手段20cに送り込まれる。ここで空気温度調節手段20cは冷却手段として作用しており、導入空気は熱交換して冷却される(状態7)。このとき、冷却された空気は80〜100%RH程度と相対湿度が高くなるため、吸着材は水分を吸着しやすくなる。冷却された導入空気が水分吸着手段10bもしくは10cに流入し、吸着材により水分が吸着・除湿された吸着除湿空気EA1(状態8)となる。吸着除湿空気EA1は更に、空気温度調節手段20dに送り込まれる。ここで空気温度調節手段20dは冷却手段として作用しており、空気EA1は熱交換して冷却される(状態9)。冷却された空気EA1は水分吸着手段10aもしくは10dに流入し、吸着材により水分が吸着・除湿された空気EA(状態10)となり、送風手段30bによって室外に排出される。
図8にこれらの温湿度センサー1a〜1j、温度センサー2a〜2d、風速センサー3a、3bによる計測制御システム構成を示す。これらのセンサーは空気調和装置を制御する制御回路4aに接続される。制御基板ではこれらの温湿度と風速の情報を取得する。温度センサー2a〜2dの出力と外部より設定される目標空気温度から空気温度調節手段20a〜20dの加熱もしくは冷却容量を制御し、風速センサー3a、3bの出力と目標風量から送風手段30a、30bの風量を制御し、外部より設定された湿度目標と温湿度センサー1a〜1jの出力から水分吸着手段10a〜10dの移動周期tの制御を行うことが可能である。
図9は、本発明の実施の形態2に係る空気調和装置の回路構成図である。
次に、本実施の形態2の除湿装置の構成を図9に基づいて説明する。
図9の空気調和装置は圧縮機40と、膨張弁50a〜50cと、四方弁60と、逆止弁70a、70bと、熱交換器21a〜21dで構成される冷媒回路200と、水分吸着手段10a〜10dとケーシング11と駆動部品12からなる調湿ユニット100と、送風手段30a、30bで構成されている。熱交換器は四方弁を切り替えることによって熱交換器を凝縮器、または蒸発器として動作させ、凝縮器、蒸発器は実施の形態1の空気温度調節手段20a〜20dと同じく、通過空気を加熱、もしくは冷却する。以下実施の形態1と同一の箇所である空気調和装置の空気流路側のセンサー配置や、空気側回路の動作などについては説明を割愛する。
冷媒回路200の熱交換器21a〜21dにはそれぞれ、温度センサー2e〜2hが設置されており、それぞれの加熱部、もしくは冷却部温度を測定している。また、圧縮機40の吐出温度を測定するために、温度センサー2iが設置している。
冷房除湿運転と暖房加湿運転の運転切替えは、膨張弁50a〜50cの開度並びに四方弁60の切替動作により行う。
冷房除湿運転時には、外気導入経路aの熱交換器21a、21bは蒸発器として作用し、排気放出経路bの熱交換器21c、21dは凝縮器として作用している。また、膨張弁50cを閉じることによって冷媒は逆止弁70bを通って膨張弁50cをバイパスする。
次に図10を用いて、冷房除湿運転時の冷媒の流れを説明する。まず冷媒は圧縮機40で圧縮され、高温高圧の気体となった冷媒が熱交換器21dに流入する。熱交換器21dで冷媒は高温高圧の気体の一部が液体に相変化して二相状態となり、熱交換器21dを通過する空気を加熱する。その後、二相状態の冷媒は膨張弁50cをバイパスして逆止弁70aを通過し、熱交換器21cに流入する。熱交換器21cで冷媒は二相状態から液体に変化し、熱交換器21cを通過する空気を加熱する。液体となった冷媒は膨張弁50aを経て減圧され、低温低圧の液体と気体が混在した二相状態になり、熱交換器21aへ流入する。熱交換器21aでは冷媒の一部が液体から気体に相変化し、熱交換器21aを通過する空気を冷却する。熱交換器21aを通過後、冷媒は二相の状態で膨張弁50bを経て更に減圧され、熱交換器21bを通過する空気を冷却する。その後、冷媒は圧縮機40に流入し、再度高温高圧の気体となる。
暖房加湿運転時には、外気導入経路aの熱交換器21a、21bは凝縮器として作用し、排気放出経路bの熱交換器21c、21dは蒸発器として作用している。また、膨張弁50bを閉じることによって冷媒は逆止弁70aを通って膨張弁60bをバイパスする。
図13を用いて、暖房加湿運転時の冷媒の流れを説明する。まず冷媒は圧縮機40で圧縮され、高温高圧の気体となった冷媒が熱交換器21bに流入する。熱交換器21bで冷媒は高温高圧の気体の一部が液体に相変化して二相状態となり、熱交換器21dを通過する空気を加熱する。その後、二相状態の冷媒は膨張弁50bをバイパスして逆止弁70aを通過し、熱交換器21aに流入する。熱交換器21aで冷媒は二相状態から液体に変化し、熱交換器21aを通過する空気を加熱する。液体となった冷媒は膨張弁50aを経て減圧され、低温低圧の液体と気体が混在した二相状態になり、熱交換器21cへ流入する。熱交換器21cでは空気を冷却して冷媒の一部が液体から気体に相変化し、二相の状態で膨張弁50cを経て更に減圧され、熱交換器21dを通過する空気を冷却する。その後、冷媒は圧縮機40に流入し、再度高温高圧の気体となる。
本実施の形態2では本実施の形態1で使用された温度センサー2a〜2dの代わりに、熱交換器21aの配管温度を検出する温度センサー2e、熱交換器21bの配管温度を検出する温度センサー2f、熱交換器21cの配管温度を検出する温度センサー2g、熱交換器21dの配管温度を検出する温度センサー2h、圧縮機40の吐出側に吐出温度検出用の温度センサー2iが設けられている。
本実施の形態3の空気調和装置の構成を図15に基づいて説明する。
図15に本実施の形態3の空気調和装置の各風路最上流に全熱交換器22を設置した空気調和装置を示す。冷媒回路の動きは本実施の形態2の空気調和装置と同じであるので説明を省略する。
Claims (7)
- 圧縮機、四方弁、第一の絞り装置、第二の絞り装置、第三の絞り装置、第一の熱交換器、第二の熱交換器、第三の熱交換器、及び第四の熱交換器が順次配管で接続された冷媒回路と、
第1の空間から第2の空間に向かう空気の流れを形成する第1の空気流路と、
前記第2の空間から前記第1の空間に向かう空気の流れを形成する第2の空気流路と、
前記第1もしくは第2の空気流路において空気を加熱する加熱手段と、
前記第1の空気流路と前記第2の空気流路とを跨がって移動し、前記第1もしくは第2の空気流路のいずれか一方に位置するときに吸着除湿し、いずれか他方に位置するときに加熱再生される動作を交互に繰り返すことが可能な調湿ユニットと、
前記第一の熱交換器、第二の熱交換器、第三の熱交換器、及び第四の熱交換器に流れる冷媒の蒸発温度を検知する検知手段と、
前記検知手段の検出結果に基づいて前記第一の絞り装置、前記第二の絞り装置、及び前記第三の絞り装置の開度を制御する制御手段と、
を備え、
前記調湿ユニットは、
水分吸着手段を備え、
開口が形成された中間部を有し、
前記調湿ユニットを通過する前記第1の空気流路と前記第2の空気流路の空気の流れ方向が並行流であり、
前記第一の熱交換器は、前記第1の空気流路の前記調湿ユニットの上流に設けられ、前記第二の熱交換器は、前記第1の空気流路の前記調湿ユニットの中間部付近に設けられ、前記第三の熱交換器は、前記第2の空気流路の前記調湿ユニットの上流に設けられ、前記第四の熱交換器は、前記第2の空気流路の前記調湿ユニットの中間部付近に設けられ、
前記第一の絞り装置は、前記第一の熱交換器と前記第二の熱交換器との間に接続され、前記第二の絞り装置は、前記第一の熱交換器と前記第三の熱交換器との間に接続され、前記第三の絞り装置は、前記第三の熱交換器と前記第四の熱交換器との間に接続され、
前記制御手段は、
前記水分吸着手段が前記第1もしくは第2の空気流路から他方の空気流路へ移動する時に前記水分吸着手段内部の通風入口と出口を反転させ、
冷房運転をする場合において、
前記第一の熱交換器に供給される冷媒の蒸発温度が、前記第一の熱交換器に供給される空気の露点温度(OA)よりも高くなるように、前記第二の絞り装置の開度を調整し、
前記第二の熱交換器に供給される冷媒の蒸発温度が、前記第一の熱交換器の前記露点温度(OA)よりも低く、前記調湿ユニットの中間部内の空気であって前記第二の熱交換器に供給される空気の露点温度(SA1)よりも高くなるように前記第一の絞り装置の開度を調整し、
暖房運転をする場合において、
前記第三の熱交換器に供給される冷媒の蒸発温度が、前記第三の熱交換器に供給される空気の露点温度(RA)よりも高くなるように、前記第二の絞り装置の開度を調整し、
前記第四の熱交換器に供給される冷媒の蒸発温度が、前記第三の熱交換器の前記露点温度(RA)よりも低く、前記調湿ユニットの中間部内の空気であって前記第四の熱交換器に供給される空気の露点温度(RA1)よりも高くなるように前記第三の絞り装置の開度を調整する
ことを特徴とする空気調和装置。 - 前記水分吸着手段は、
相対的に湿度の高い空気から吸湿して相対的に湿度の低い空気に対して放湿する吸着剤を有し、
多数の小透孔を有する通風体で構成された多角形の板である
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。 - 前記第1の空間とは室外空間であり、前記第2の空間とは室内空間である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調和装置。 - 前記水分吸着手段が移動と停止を所定の周期で繰り返す
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気調和装置。 - 前記第1の空気流路を流れる空気と前記第2の空気流路を流れる空気との間で全熱交換を行う全熱交換器を設けた
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の空気調和装置。 - 前記調湿ユニットの移動は回転移動であり、この回転移動の中心軸の方向は、前記第1の空気流路の空気流の方向もしくは前記第2の空気流路の空気流の方向と垂直である
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の空気調和装置。 - 前記調湿ユニットは、略円筒状の内筒とこの内筒の回転中心とほぼ同じ回転中心を有する略円筒状の外筒とを有するケーシングと、
このケーシングの内筒と外筒に囲まれた空間に設けられ、前記内筒もしくは前記外筒に沿って移動することが可能な水分吸着手段と、
この水分吸着手段の移動を駆動する駆動手段とを備えた
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の空気調和装置。
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