JP5127759B2 - キャプスタンロールおよび伸線機 - Google Patents

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Description

本発明は、金属等の線材を伸線する伸線機、および伸線機に用いるキャプスタンロールに関する。
従来から、例えば半導体モジュールに使用されるボンディングワイヤ等の作製に、キャプスタンロールを備える伸線機が用いられている。このような伸線機では、伸線ダイスとキャプスタンを用いて、Au、Cu、Ag、Alなどの金属線を連続的に伸線し、比較的小さな径の細線ワイヤを作成している。
例えば、図9は、下記特許文献1記載の、従来のキャプスタンロール100を備えた伸線機について説明する概略断面図である。図9に示すキャプスタンロール100は、伸線させるボンディングワイヤが摺接する側面101を備えるセラミック製のロール部材102と、側面101と略直交する一方主面103および他方主面105と当接し、ロール部材102を保持する保持部材104と、を備えて構成されている。保持部材104は突出部107を備えており、この突出部107は、ボンディングワイヤ等の線材が加工の際に動いて、側面101に摺接することがあっても、線材が側面101からはみ出さずに擦接されるよう、線材の位置をガイドする。
特開平07−299514号公報
しかしながら、図9に示すキャプスタンロール100では、ロール部材102と保持部材104との接合部分B1、B2に、各部材の寸法精度の誤差から生じた微小な隙間等が存在することがあった。従来のキャプスタンロール100では、この微小な隙間にボンディングワイヤ等が引っ掛かることで、ワイヤ表面に傷が生じたり、ワイヤが断線することもあった。特に、近年、線材が極細線化しており、この隙間が問題となることがあった。また、従来のキャプスタンロール100では、予め表面が研削加工されたロール部材102が、保持部材104に保持・固定されて構成されている。かかる従来の構成の伸線機では、ロール部材102の加工精度のずれ、保持部材104の加工精度のずれ、保持部材104に対するロール部材の保持位置の精度のずれ等が重複された状態で、伸線機における側面101の位置が設定されている。このため、従来の伸線機では、伸線機において設定された所定の回転軸の位置と、ロール部材102の側面101の中心軸とがずれることもあった。このような場合、側面101に摺接される線材にかかる張力が変動し、線材の断線や絡み等が生じる場合もあった。また、複数の線材を1つのキャプスタンロールで伸線する場合には、周速のバラツキが生じることがあった。同時に伸線本願発明は、かかる課題を解決するキャプスタンロール、および該キャプスタンロールを備えた伸線機を提供することを目的とする。
被加工物が摺接される側面を備える柱状のセラミック部材と、前記セラミックス部材の一方主面および他方主面と当接し、前記セラミック部材を保持する保持部材と、を備えて構成されたキャプスタンロールであって、前記セラミック部材の前記側面は、前記一方主面の側の端部領域および前記他方主面の側の端部領域の双方に、外側に突出した凸状部を備え、前記側面は、前記端部の近傍における算術平均高さ(Ra)の値が、前記側面の略中心線を含む中心近傍の算術平均高さ(Ra)の値に比べて、より高いことを特徴とするキャプスタンロールを提供する。また、上述のキャプスタンロールを備えて構成された伸線機を提供する。
線材を伸線する際の、この線材の表面の微細な傷の発生を抑制する。例えば、本願発明によって形成されたワイヤを用いることで、ワイヤボンディング工程における不良の発生を比較的少なくすることができる。
本発明に係るキャプスタンロールの一実施形態を示す斜視図である。 (a)および(b)は、図1に示すキャプスタンロールの一部を拡大して示す断面図である。 図1に示すキャプスタンロールを備えて伸線機の一実施例を示す概略断面図である。 本発明に係るキャプスタンロールの他の実施形態について示す断面図である。 本発明に係るキャプスタンロールの他の実施形態について示す断面図である。 本発明に係るキャプスタンロールの他の実施形態について示す断面図である。 (a)および(b)は、本発明に係るキャプスタンロールの他の実施形態について示す断面図である。 本発明に係るキャプスタンロールの他の実施形態について示す斜視図である。 従来のキャプスタンロールを示す概略断面図である。
図1は本発明に係るキャプスタンロールの一実施形態を示す斜視図である。
図1に示すキャプスタンロール1は、いわゆるコーン型のキャプスタンロールであって、軸方向に沿って分割された各部分毎に径が異なる、複数段の表面を有するキャプスタンロールである。
図1に示すキャプスタンロール10は、例えばAu等の線材を引き伸ばすための、後述する伸線機1に設置される。伸線機1において、キャプスタンロール10は、所定の回転軸Yを中心に回転可能に設置される。図1に示すキャプスタンロール10では、側面22の直径(外径)がそれぞれ異なる複数のロール部材20が、金属等からなる保持部材40に保持されている。ロール部材20は、例えばジルコニア等のセラミックスを主成分として構成され、側面22に、被加工物であるAu等の線材が摺接される。
図2(a)は、キャプスタンロール10の一部を拡大して示す断面図であり、図2(b)は図2(a)の一部を拡大して示す図である。ロール部材20は、側面22と略直交する一方主面23aおよび他方主面23bが、金属からなる保持部材24によって保持されている。保持部材24は、2つの保持部材24Aおよび保持部材24Bが組み合わされて構成されており、ロール部材20が保持部材24Aと保持部材24Bとによって挟持されている。本実施形態では、保持部材24Aと24Bとが例えばビス26によって締結されて、ロール部材20が、保持部材24Aと保持部材24Bとによって挟持されている。
保持部材24は、ロール部材20の側面22よりも外側に突出する鍔部42を備えている。鍔部42は、線材Wが加工時に動いて、ロール部材20の側面22に擦接した際であっても、線材Wをガイドすることが可能となる。また、保持部材24は、ロール部材20と当接する側の面に、凹部44Aおよび44Bを有し、ロール部材20の端部が、これらの凹部44Aおよび44Bに嵌合された構成とされている。
ロール部材20は、側面22の一方主面23aの側の端部領域、および他方主面23bの側の端部領域に、外側に突出した凸状部25aおよび25bを、それぞれ備えている。キャプスタンロール10では、側面22に摺接されたAu等の線材Wが端部に寄るように移動した場合でも、側面22から連なる凸状部25aおよび25bによって、この線材Wの移動が抑止することができる。すなわち、キャプスタンロール10では、保持部材24とロール部材20との境界部分Bに、被加工部材である線材W等が接することを抑制されている。このため、キャプスタンロール10では、線材の表面の傷の発生や、線材の断線等が比較的少ない。また、キャプスタンロール10では、凸状部25aおよび25bの裾部分の曲率半径が、R0.3mm〜R1mmと、比較的滑らかな曲線とされており、この裾部分に線材Wが移動してきた場合でも、線材Wに傷等が発生することが抑制される。
なお、ロール部材20の側面22は、側面22の端部近傍における算術平均高さ(Ra)の値が、側面22の中心近傍の算術平均高さ(Ra)の値に比べて、より大きくなっている。なお、側面22の端部近傍とは、側面22の回転軸Yに沿って、凸状部25aおよび25bの根元部分とし、1mm以内の範囲とする。側面22の中心近傍とは、端部近傍を除いた残りの範囲のことをいう。例えば、キャプスタンロール10では、端部近傍の算術平均高さ(Ra)が0.06μmとされ、側面22の中心近傍の算術平均高さ(Ra)が0.03μmとされている。キャプスタンロール10では、算術平均高さ(Ra)が回転軸Y方向に沿ってこのように分布しており、中心近傍に比べて端部近傍の方が、摺接される線材Wに対する摩擦係数が高くなっている。このことにより、キャプスタンロール10では、端部近傍において線材Wの移動が抑制され、線材W等が側面22の中心位置に対し、比較的良好に配置される。
図2に示すキャプスタンロール10では、ロール部材20の両端部に設けられた、凸状部25aおよび25bは、内面(中心線C側の面)が、側面22に対して略垂直とされている。回転軸Y方向に沿って側面22を移動する線材Wは、凸状部25aおよび25bの内面で、この移動が比較的良好に抑制される。また、保持部材24の鍔部42の内面(中心線C側の面)は、鍔部42の突出頂部に近づくにしたがって端部側に近づくように傾斜している。鍔部42の内面がこのように傾斜していることで、線材Wがロール部材20の側面22に近づく際、線材Wが鍔部42の内面に当接した場合でも、線材Wが比較的スムーズに側面22に案内され、線材W表面の傷の発生や、線材Wの断線等が抑制される。
キャプスタンロール10は、少なくとも側面22がジルコニアからなる。摺接面20をジルコニアで構成した場合、キャプスタンロール表面の耐久性、耐衝撃性、耐熱性を、比較的高いものとすることができる。また、ジルコニアの線膨張係数は、金属の線膨張係数と近いため、金属からなる保持部材に組み込んだ状態でも、熱膨張による寸法のずれ等が生じない。なお、キャプスタンロールの表面は、ジルコニアで構成されることに限定されず、例えばジルコニア以外のセラミックス、例えばアルミナや窒化珪素、ジルコニア強化アルミナ(ZTA)、炭化珪素等から構成されていてもよい。なお、キャプスタンロールの表面は、セラミックスであることにも限定されない。
また、図1に示すキャプスタンロールは、後に詳述するように、側面22が研削・研磨加工されて作製されたものである。一般的なセラミックス材料は、例えば金属等と比較すると破壊靱性値が比較的小さいが、ジルコニアはそのセラミックスの中でも比較的破壊靱性値が大きい。このため、ジルコニアは、研削加工した際、研削後の表面の欠陥(ボイド等)が比較的少なく、表面(摺接面2)が鏡面になり易い傾向を有している。また、一方、ジルコニアは、セラミックスの中で比較的破壊靱性値が大きい為、研削面に、塑性流動型の研削状痕を生じやすい。すなわち、研削加工によって形成されたキャプスタンロールの側面22には、摺接面2の周方向に沿って比較的長く、細かい凹部および凸部が存在している。図1に示すキャプスタンロール1にも、周方向に沿って連続した凹部および凸部からなる、研削状痕が存在している。この研削状痕によって、線材Wの側面22における位置ずれが比較的良好に抑制される。
図3は、図1に示すキャプスタンロールを備えて構成される伸線機の一実施例を示す概略断面図である。図3の伸線機1は、いわゆる並列掛け伸線構造となっている。伸線機1では、機台12に回転軸13および回転軸14が設けられており、回転軸13および回転軸14の双方に、キャプスタンロール10が固定されている。すなわち、回転軸13および回転軸14の回転に従動し、各々の回転軸に固定されたキャプスタンロール10が、それぞれ回転する。回転軸13と回転軸14との間隙には、複数のダイス(ダイス群)が配置されている。上述のように、キャプスタンロール10は、各部分毎にロール部材20の外周径が異なり、複数段の摺接面(側面22)を備えている。
機台12の底部には、駆動モータ15、駆動プーリー18、従動プーリー16および17、駆動ベルト19が備えられている。駆動プーリー18と従動プーリー16および17には、駆動ベルト19が掛け回されており、駆動モータ15によって駆動プーリー18が回転され、従動プーリー16および17の双方も従動して回転する。従動プーリー16は回転軸13と接続され、駆動プーリー17は回転軸14と接続されており、駆動モータ15によって、回転軸13および14が回転駆動される。
伸線機1では、案内ローラを介して外部から送られてくる線材Wを、2つのキャプスタンロール10に掛け回しながら搬送する。具体的には、外部から送られてくる線材Wを、キャプスタンロール10間に配置したダイス群に通過させ、駆動モータ15の駆動によりキャプスタンロール10を回転させる。この際、線材Wは、キャプスタンロール10の複数段状の摺接面(側面22)のうち、径の小さい方から径の大きい方へと、順次掛け回されていく。線材Wは、例えば金(Au)からなる。線材Wは、金(Au)以外でも、例えばCu、Ag、Alなど各種金属線であってもよい。
伸線機1では、伸線機1の駆動モータ15の駆動により、キャプスタンロール10が回転され、線材Wはダイス群内を強制的に順次通過しつつ縮径されて伸線される。
本実施形態のキャプスタンロール10は、図3に一例で示すような伸線機に用いられる。かかる伸線機において、キャプスタンロール10は線材Wを引き伸ばすとともに、線材Wの搬送方向を規定して、線材Wの搬送をガイドする。
図1および2に示すキャプスタンロール10は、セラミックス製キャプスタンロールである。キャプスタンロール上へは金属細線による機械的応力がほとんどかからない上、セラミックスの一般的な特徴として耐摩耗性に優れていることから、軟質の高純度金属の細線であってもダイヤモンド・ダイスによって縮径され、キャプスタンロール上を摺接しながら連続的に伸線を行うことが出来る。
なお、図1に示すキャプスタンロール1は、線材Wと摺接する摺接面2の輪郭曲線要素の平均長さ(RSm)が、0.005〜0.01mmとされている。輪郭曲線要素の平均長さ(RSm)を、これらの範囲とすることで、線材Wが比較的小さくい場合でも、線材Wに生じる傷等のダメージの程度を比較的小さくすることが出来る。なお、キャプスタンロールの輪郭曲線要素の平均長さ(RSm)は、0.005mmより小さくとも構わない。キャプスタンロールの輪郭曲線要素の平均長さ(RSm)が、0.005mmより小さくとも、算術平均粗さのみを規定したキャプスタンロールに比べて、線材Wに生じる傷等のダメージの程度を比較的小さくすることが出来る。
尚、図3では、2本のキャプスタンロール10を用いた装置を示しているが、4本など、さらにキャプスタンロール10の本数の増えた装置であってもよい。
ここで、輪郭曲線要素の平均長さ(RSm)は、JIS B0601−2001に準拠した値である。輪郭曲線要素の平均長さ(RSm)の測定には、例えば、株式会社小坂研究所 表面粗さ測定器 サーフコーダSE−2300を用いて、基準長さ0.4mmでカットオフ値を0.08mmとすればよい。なお、輪郭曲線要素の平均長さ(RSm)は、JIS B0601−2001に準拠した値であればよく、上記測定器を用いた値でなくとも構わない。
かかるキャプスタンロール10は、例えば以下のように製造することができる。まず、セラミックからなる円環状のベース部材(ロール部材20の前駆体)を作製し、各前駆体を金属製の保持部材24に装着する。この前駆体の状態では、側面に凸状部25aおよび25bを有している必要はなく、単なる円環状であればよく、公知の成型方法を用いて比較的安価に作製することができる。例えば、側面22を含む最外層のみをジルコニアとした、円環状のベース部材(ロール部材20の前駆体)を作製し、このベース部材を保持部材24Aおよび24Bによって挟持するように保持・固定する。この際、ベース部材の側面の両端の一部は、保持部材24の凹部44Aおよび44Bに嵌合されて保持される。保持部材24Aと24Bとを例えばビス26によって締結し、ベース部材を、保持部材24Aと保持部材24Bとによって挟持する。なお、ベース部材を保持部材によって保持する形態は特に限定されず、ベース部材と保持部材とを、例えば接着剤によって接合してもよい。
また、ジルコニアとしては、公知な製造方法で得られるものでよく、ジルコニア粉末をCIPなどの成形方法にて、0.8〜1.5ton/cm2の成形圧にて成形し、所望の形状に切削加工した後、1350〜1600℃にて焼成し、所望の形状に研削加工し、円環状のベース部材を作製してもよい。また、さらにボイドを小さく、且つ、強度・硬度を高める方法として、焼結後にHIP処理(熱間部水圧成形)を行うことをしてもよい。尚、必要に応じて仕上げ加工として、ホーニング加工や、ELID研削、テープ研磨などで仕上げてもよい。例えば、鋳鉄ボンドにて、60Vか90Vの20〜90%の範囲で電圧をかけて研削加工を行えばよい。また、例えば、砥粒の入ったテープにて研磨加工を行えばよい。
このように保持部材24に円環状のベース部材(ロール部材20の前駆体)を保持・固定した状態で、保持部材24を、所定の回転軸Yを中心に回転駆動させる。この回転駆動の最中に、ベース部材の側面に例えばダイヤモンドツールなどの研削治具を当接させ、ベース部材20の側面を研削加工する。この研削加工では、ベース部材の端部の、保持部材24の凹部に嵌合された部分については研削されない。この研削によって、外側に突出した凸状部25aおよび25bを、保持部材24の凹部44Aおよび44Bに対応する部分に備えた、ロール部材20が形成される。
このように、ベース部材(ロール部材20の前駆体)を保持部材24によって保持・固定した状態で、回転軸Yを中心に回転させながらベース部材の側面を研削加工して作製されたロール部材20は、その側面22の断面形状が、回転軸Yを中心とした円に精度良く一致する。このため、キャプスタンロール10を伸線機1に装着し、回転軸Yを中心に回転駆動させた場合でも、伸線機における所定の回転中心軸から側面22までの距離が、回転駆動にともなってバラツクことが抑制される。結果、伸線機1において、キャプスタンロール10が回転駆動された状態において、側面22に摺接される線材Wにかかる張力が変動し、線材Wの断線や絡み等の発生が抑制される。また、研削加工によって形成されたキャプスタンロールの側面22には、側面22の周方向に沿って連続した凹部および凸部からなる、研削状痕が形成される。かかる周方向に沿って連続した研削状痕は、側面22における線材Wの位置をガイドし、線材Wの回転軸に沿った移動を抑制する。この結果、伸線機1における、線材Wのたわみや絡み等の発生は、より効率的に抑制される。
ロール部材20の形状は、図2に示す実施形態に限定されない。例えば、図4に示すように、保持部材40の鍔部42の内面と、ロール部材20の突出部の内面とが略面一で、いずれも側面22に対して略垂直にされていてもよい。なお、面一とは、各面を含む仮想平面同士が、略一致した状態をいう。また、例えば図5に示すように、保持部材40の鍔部42の内面と、ロール部材20の突出部の内面とが略面一で、突出頂部に近づくにつれて端部に向かって拡がるように傾斜していてもよい。また、図6に示すように、保持部材40の鍔部42の内面と、ロール部材20の突出部の内面とが、突出頂部に近づくにつれて端部に向かって拡がるように異なる角度で傾斜しており、境界部分において屈曲部が形成されていてもよい。また、図7(a)(b)に示すように、保持部材40の鍔部42の内面と、ロール部材20の突出部の内面と略面一でなく、ロール部材20と保持部材との接合部分において段差が形成されていてもよい。このように、ロール部材20および保持部材42の形状・接合状態については、特に限定されず、伸線機の特性や線材の特性など、各種条件に応じた好ましいキャプスタンロールを用いればよい。
また、図2では、線材Wの断面形状を略円形で示しているが、例えば多角形状であってもよく、線材Wの断面形状は特に限定されない。また、本発明では、図3に示すコーン型のキャプスタンロール1以外に、図8に示すようなキャプスタン径が一定であるロール型のものであってもよい。本発明は上記実施例で示す構造に限られるものではなく、例えばキャプスタンロール1の構造や駆動系統、張力制御機構、速度同調手段の構造及び回路構成等は適宜変更して設計される。また、本発明は、キャプスタンロールのみではなく、ダイスや圧延ロールなど、線材を摺接して用いるものに対して適用することができる。
以上、本発明のキャプスタンロールおよび伸線機について説明したが、本発明ののキャプスタンロールおよび伸線機は上記実施例に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
1 キャプスタンロール
2 摺接面
3 鍔
4 貫通孔
12 機台
13、14 回転軸
15 駆動モータ
16、17 従動プーリー
18 駆動プーリー
19 駆動ベルト
100 伸線機

Claims (10)

  1. 被加工物が摺接される側面を備える柱状のセラミック部材と、
    前記セラミックス部材の一方主面および他方主面と当接し、前記セラミック部材を保持する保持部材と、を備えて構成されたキャプスタンロールであって、
    前記セラミック部材の前記側面は、前記一方主面の側の端部領域および前記他方主面の側の端部領域の双方に、外側に突出した凸状部を備え
    前記側面は、前記端部の近傍における算術平均高さ(Ra)の値が、前記側面の略中心線を含む中心近傍の算術平均高さ(Ra)の値に比べて、より高いことを特徴とするキャプスタンロール。
  2. 前記保持部材は、前記セラミック部材の前記凸状部よりも外側に突出する鍔部を備えることを特徴とする請求項1記載のキャプスタンロール。
  3. 前記保持部材は、前記セラミック部材と当接する側の面に凹部を有し、前記セラミック部材の一部が前記凹部に配置されていることを特徴とする請求項1または2記載のキャプスタンロール。
  4. 前記セラミック部材の前記凸状部の、前記側面の略中心線の側の面は、前記側面に対し略直交するとともに、前記鍔部の前記中心線の側の面は、前記鍔部の突出頂部に近づくにしたがって端部側に近づくように傾斜していることを特徴とする請求項3に記載のキャプスタンロール。
  5. 前記側面の略中心線と、前記鍔部の前記中心線の側の面との距離に比べ、
    前記中心線と、前記セラミック部材の前記凸状部の前記中心線の側の面との距離が、より小さいことを特徴とする請求項3記載のキャプスタンロール。
  6. 前記セラミック部材の前記凸状部の、前記側面の略中心線の側の面を含む第1仮想平面と、前記鍔部の前記中心線の側の面を含む第2仮想平面と、が略一致することを特徴とする請求項3記載のキャプスタンロール。
  7. 前記セラミック部材の前記凸状部の、前記側面の略中心線の側の面は、前記凸状部の突出頂部に近づくにしたがって前記端部領域に近づくように傾斜していることを特徴とする請求項5または6記載のキャプスタンロール。
  8. 前記凸状部の裾部分の曲率半径が、R0.3mm〜R1mmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のキャプスタンロール。
  9. 前記セラミック部材が、ジルコニアを主成分とすることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のキャプスタンロール。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載のキャプスタンロールを備えることを特徴とする伸線機。
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