JP5127411B2 - 走査型電子顕微鏡 - Google Patents

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本発明は、走査型電子顕微鏡に関し、特に、特徴の異なる複数種の画像を自動フォーカス調整する走査型電子顕微鏡に関する。
半導体デバイスの歩留まり向上には検査工程は欠かせなく、歩留まり低下の原因を突き止めて生産効率を向上させるには、ウェーハの異常を検査し、特定するための電子顕微鏡はもはや必要不可欠なものとなっている。また、効率のよい検査のためには検査のスピード向上が必須であり、短時間で数多くのポイントを検査可能であることが望まれている。
その要素の一つとして、電子顕微鏡における画像のフォーカスを調整する自動焦点調整機能は、鮮明な画像を撮像するためには必須の機能で有り、これは以下に示す特許文献1に記載の方法を初めとした、精度のよい自動調整を行う方法が試みられている。上記特許文献1に記載のフォーカス自動調整機能は、焦点を変化させながら複数枚の画像を取得し、それらの画像の高周波レスポンスを算出し、もっともレスポンスが大きくなる焦点位置を算出し、自動調節を行う方法が記載されている。
特開2005−332593号公報
半導体ウェーハの場合、デバイスの動作不良となる異物、欠陥にはさまざまな種類があるが、パターンのエッジなどのような比較的観察しやすいものから、薬品の除去残りのような高さのないしみ状の異物、あるいは研磨加工時に生じる引っかき傷のような薄い凹凸、あるいは薄膜を形成するときに、すでにウェーハ上に異物が含まれている上に薄膜を形成することから生じる薄い半球状の凹凸など、観察を行い難いものまで存在する。
このような異物、欠陥を検査する顕微鏡を含めた装置には複数の検出器を用いて物理特性の異なる複数の画像を取得可能なものが存在し、異物、欠陥の特徴にあわせて画像を撮像することが行われている。
しかし、各検出器の画像にしか写らない異物、欠陥が複数種類存在する場合、前記の自動調整機能では対応できない場合が存在する。
一例として、以下の場合を考える。図1は、電子顕微鏡の概略断面図であり、説明に必要な部分のみを記載している。本図中の符号122〜123は検出器であり、この検出器は、101の電子銃から電子をウェーハに照射し、発生した2次電子や反射電子を検出する役目をもつ。この検出器の検出した信号を、電子銃からの電子ビームのスキャンと、像を確認するためのモニタ117のスキャン信号と同期させることで像を確認することができる。
一般に、電子ビームの照射によって試料から発生する2次電子は、エネルギーが50eV以下の電子として定義され、試料によって発生効率が異なり、画面上では白黒の濃淡で表現される。また、パターンのエッジのような角の部分では、同じ物質でも他の平面上の部分よりも2次電子量の発生が多いという特徴をもつ。一方、電子ビームの照射によって試料から発生する反射電子は、エネルギーが50eV以上の電子として定義され、照射された材料の形状を反映する性質があり、検出器の設置方向によって収量が変化する。たとえば浅い穴の部分については検出器に面した部分は明るく写り、検出器に反する部分は暗く写る。この性質を利用し、たとえば検出器を向かい合わせの方向に設置することで、影のつき方が相異なる1対の陰影像を取得することができる。試料から発生する2次電子や反射電子の挙動は物理的条件や試料から検出器までの電界によって様々に変化するので、それぞれの検出器で2次電子と反射電子とを分別して検出することは困難であるが、検出器の配置や電界の制御によって、ある程度の収率を満たすことは可能である。
従来、焦点調整を行う場合には、2次電子検出器で捕捉した2次信号から生成された画像、または反射電子検出器で捕捉した2次信号から生成された画像のいずれかを使用して、フォーカス調整を行っていた。ただし、この場合すべての場面で適切な自動調整を行うことが難しい場合がある。たとえば、パターンが何もないところに厚みの無いしみ状の異物が含まれる場合と、高低差の小さい凹凸が含まれる場合を考える。前者は2次電子像にはよく写り、逆に厚みがないため反射電子像にはほとんど写らない。一方、凹凸は反射電子像にはよく写るが、2次電子像には材料の違いもなく、エッジも含まれないため、よく映らない。このため、2次電子を検出する検出器による画像(以下、2次電子像とする)で検出を行うと、反射電子を検出する検出器による画像(以下、反射電子像とする)に写る欠陥を含む画像の場合、自動調整が正しく行えず、フォーカスがボケた画像になる場合がある。逆の場合も同様である。異物の周囲に回路パターンなどが含まれる場合、その画像を手がかりに調整することができるが、周囲に何もない場合ではそれを行うことができない。
上述のように、特定の検出器でしか撮像できない異物、またはパターンがそれぞれ独立に含まれる場合、一つの検出器の画像では正確な自動フォーカス調整を行うことができないという問題があった。
本発明の目的は、特定の検出器にしか写らないパターンや異物が複数独立に含まれる場合にも安定して自動フォーカス調整を実行することができる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の実施態様は、電子線を試料に照射して試料から発生する二次信号を検出する複数の検出器と、該検出器で得られた信号を合成する演算手段とを備えた走査型電子顕微鏡であって、検出器のうちの少なくとも2つは電子線に対して軸対称に配置されており、検出器の中から選択された少なくともひとつの検出器の信号または合成した信号に基づいて電子線の焦点を調整する焦点調整手段を備えたものである。
また、電子源から放出された電子線を試料上に収束させる電子レンズと、前記電子線の照射によって試料から発生した二次信号を検出する検出器であって、所定の間隔をおいて設けられた一対の第1および第2の検出器と、第3の検出器と、試料に対する電子線の焦点を複数回変化させ、それぞれの焦点において第1、第2、および第3の検出器で検出された二次信号から第1、第2、および第3の二次信号データを生成し保存する保存手段と、それぞれの焦点における第1、第2、および第3の二次信号データについて演算処理を行うデータ演算手段と、第1、第2、および第3の検出器のうちの少なくともいずれかひとつの検出器を選択する検出器選択手段と、検出器選択手段によって選択された検出器に対して、電子線の焦点を変化させて二次信号データを生成し、該生成した二次信号データに対して所定のデータ変換処理を施して得られた強度信号に基づいて変化させたそれぞれの焦点における二次信号データの評価値を求め、該評価値に対応するフィッティング関数を決定し、評価値とフィッティング関数との誤差を算出し、該誤差が所定の基準範囲内である場合は、フィッティング関数のピーク値を与える焦点を用いて、試料に対する電子線の焦点を調整し、該誤差が所定の基準範囲外である場合は、検出器選択手段により選択された検出器とは別の検出器を選択し、該別の検出器に対する評価値とフィッティング関数との誤差を算出し、該誤差が所定の基準範囲に入る焦点を用いて、試料に対する電子線の焦点を調整する焦点調整手段とを有する構成としたものである。
本発明により、特定の検出器にしか写らないパターンや異物が複数独立に含まれる場合にも安定して自動フォーカス調整を実行することができる。
以下、図面を用いて、本発明の実施態様を説明する。
図1に、走査型電子顕微鏡を示す。電子銃101、レンズ102、偏向器103、対物レンズ104、試料台106、レンズ制御回路110、偏向制御回路111、対物レンズ制御回路112、アナログ/デジタル変換器113、アドレス制御回路114、画像メモリ115、制御手段116、ディスプレイ117、コンピュータ118、画像処理手段119、キーボード120、マウス121、二次粒子検出器122、反射電子検出器対123、移動ステージ124の入力手段等で構成されている。その他、105は試料、107は電子ビーム、108は二次電子、109は反射電子を示す。なお、図では真空に維持するためのカラムは省略されている。反射電子検出器対123は双対な陰影像を撮像するために互いに直線上に、向かい合わせの位置に設置されているが、配置は図の場合に限定しない。
電子銃101から放射された電子ビーム107はレンズ102で収束され、偏向器103で2次元的に走査偏向されたのち、対物レンズ104で収束されて試料105に照射される。試料105に電子ビーム107が照射されると、試料の形状や材質に従った二次電子108や反射電子109が発生する。これら2次電子108や反射電子109を検出器122または123で検出、増幅し、アナログ/デジタル変換器113でデジタル値に変換する。検出器対123からの信号は、反射電子像であるL像およびR像の形成に用いられ、検出器122からの信号は、2次電子像であるS像の形成に用いられる。デジタル値に変換されたデータは画像メモリ115に記憶される。この時の画像メモリ115のアドレスとして、アドレス制御回路114が電子線の走査信号に同期したアドレスを生成する。また、画像メモリ115は、記憶したSEM像の画像データを随時、コンピュータ118に転送する。コンピュータ118では、画像からフォーカスの評価値の算出、評価値への関数フィッティング、フィッティング関数のピーク算出を行い、フォーカス調整信号を対物レンズ制御回路112に送り、対物レンズを制御してフォーカスを調整する、などの処理を行う。また、112では、オートフォーカス処理において、焦点の位置を調整しながら画像を撮像する際のフォーカス調整にも使用される。
走査型電子顕微鏡で観察される試料105は、試料台106によって保持されている。また、移動ステージ124は制御装置116からの制御信号により試料台を2次元的に平行移動させることができ、それにより試料105に対する電子ビーム107が走査する位置を変えることができる。
図2は本実施例1のフローチャート、図3は自動フォーカス機能の動作内容を設定するGUIを示す図である。ステップ201から210の手順に従い、フォーカス調整を実施する。初めにステップ201で画像撮像を行う検出器を決定する。このとき、使用者は、図3に示す画面301のようなGUIから検出器を選択できる。GUIの形式は特に画面301の形式に限定しないが、領域302のような説明文を設け、ボタン303,304,305のように、複数の候補から検出器をクリックで選択できる方法が簡便である。また、以降の実施例で後述する検出器の自動選択も、この時点で選択肢の一つとして設定しておくのが望ましい。図3中では、ボタン306、ボタン307が該当する。次にステップ202において、焦点の位置をずらしながら、各焦点位置で選択した検出器の画像を撮像する。この工程で、フォーカスの状態が徐々に変化する画像セットを得ることができる。次に、ステップ203でフォーカスの状態を評価する評価値を算出する。
評価値は画像の微分値を元に算出する。パターンエッジなどがわかりやすいが、フォーカスがあった状態では、ボケた状態に比べ、画像の輪郭部などで濃淡の変化量が大きい。このことから、画像を微分した後の画素値の合計を計算し、その値を評価値とする。評価値が最大となるところが、合焦点位置に等しいと考えられる。
この評価値について、図5に示すような評価値を縦軸、取得位置(焦点位置(Z))を横軸としたグラフを考えた場合、合焦点位置での評価値を最大とした曲線で近似することが可能である。なお、このときの曲線、すなわちフィッティング関数には、放物曲線、多項式曲線などが用いられる。このため、評価値のデータに上記フィッティング関数を当てはめる、そのピーク位置から合焦点位置を見つけることができる。
このとき、算出したフィッティング関数について、元データとの乖離を評価し、算出したフィッティング関数と、元データとの誤差が大きくなければ合焦点位置の算出に耐えうるデータと判定でき、フィッティング関数のピーク位置を求めて合焦点位置に焦点を調整するための対物レンズの制御量を算出することができる。
もし、誤差が大きい場合、フィッティング関数との乖離が大きいため、正しいピーク位置を算出できない場合がある。たとえば、同じ場所で一方の検出器では画像のS/Nが十分であり、もう一方の検出器ではS/Nが十分でない場合を考える。前者の場合、評価値のグラフは図4に示すようになる。このグラフの横軸はフォーカス位置、縦軸は評価値であり、黒丸401は各画像から評価値をプロットしたものである。S/Nが十分な場合、一定のフィッティング関数402に従うため、フィッティング関数のピーク位置を求めることで、ジャストフォーカス位置を正しく算出することができる。しかし、検出器の選択が適切でなく、パターンなどのS/Nが良好でない後者の場合はノイズ成分が多くなり、白丸501のように評価値が正常な場合の黒丸401に比べて誤差の大きい値となる。この状態でフィッティングを行っても、正しいジャストフォーカスを示すフィッティング関数402のピーク位置403を指さず、ピーク位置503のように誤った位置をピークとして判定しやすい。
このように、規定のフィッティング関数でフィッティングを行い、その関数と評価値との誤差が、選択した画像が自動フォーカス調整に適しているかの一定の指針となる。一定誤差以下のデータの場合にはステップ207に移動し、同じデータを用いて焦点位置の算出を行う。不適の場合にはステップ205に移り、もしこの時点ですべての検出器の画像でステップ204までのフローを実行しており、それでもなお、フィッティング関数との誤差の少ないデータが得られない場合は、さらにステップ209に移りフォーカスの算出を行わずに対物レンズなどの状態を開始前の状態に戻し、ステップ210に移動して自動フォーカス調整処理を終了する。この処理は、それまでで一番誤差が少ない検出器のデータを用いてステップ207に移り、算出を行う処理にすることもできる。この処理は必ずしもすべての検出器について行う必要は無い。すべての検出器の画像で計算を行っていない場合、ステップ206に移動し、検出器を別のものに変更し、ステップ202に戻って再度画像取得を行う。
ステップ207でピーク位置を算出したのちにステップ209に進み、合焦点位置にフォーカスが調整されるように対物レンズ制御回路112に信号を送り、フォーカスを調整する。評価値のグラフのピーク位置、図4に示すピーク位置403がジャストフォーカスの位置に相当するため、この位置に相当する制御量を送信する。調整終了後、ステップ210に移り、自動フォーカス調整処理を終了する。
図6に本実施例2のフローチャートを示す。基本的には実施例1とほぼ同じであるが、ステップ601での検出器決定方法が異なる。この部分は画像を取得する検出器を自動で設定する機能である。図3に示す検出器の自動選択ボタン306を選択した場合、オートフォーカスを実行するたびに、そのとき使用した検出器番号をコンピュータ118に記憶する。また、ステップ601で検出器を設定する際に、その履歴データより、最も実行回数の多い検出器を設定する。これにより、フォーカス調整に有効な画像を的確に選択することができ、効率よくフォーカス調整を行うことができる。その他のステップ602から606とステップ608から610の過程は、実施例1の図2のステップ202から206と、ステップ208から210と同じのため、詳細説明は省略する。
検出器の切り替えについては上にあげた例に限定せず、一定数同じ検出器で実行されれば、その検出器を標準として判定を行わないようにするなど、確率、統計に基づいた処理を行ってもよい。また、チップ内の座標、チップの位置などウェーハに関する情報、ウェーハの通って来た工程、検査装置などの情報による判定処理を行ってもよい。たとえば、特定の工程を通過したウェーハについて、チップ内の特定の部分では検出器1が有効な場合、その座標範囲では初めから検出器1を設定することで、効率よく自動フォーカス調整を実行できる。また、これらの判定基準となるデータはウェーハ観察中に収集したデータを用いてもよく、あらかじめ用意したデータを用いてもよい、また併用してもよい。また履歴情報は、図3のボタン308を設けて、使用者の指定に応じ、消去できる機能を設定しておくこともできる。
これらの処理を使用者が設定する際には、先にあげた図3に示す自動選択ボタン306のように、検出器を設定するGUIの領域302に設定の一つとして自動設定の項目を設け、設定できるようにすることができる。しかし、これはあくまで一例であり、自動選択ボタン306に限らない。たとえばオートフォーカス全体の、またはその他の部分の設定で、図3に示す画面309のように、自動設定ボタン311を設け、それを選択すると選択に連動して、検出器が上記の処理により自動的に選択されるようにすることができる。また、GUIには設定項目を表示しないが、領域302内の検出器がどれも選択されていない場合には、全ての検出器が自動的に選択されるようにしてもよい。
図7に本実施例3のフローチャートを示す。本実施例では、実施例1、2と異なり、画像をすべて同時に取り込み評価する。ステップ702で焦点位置を変化させ、すべての検出器について画像を取得する。すべての検出器について取得する以外は、実施例1のステップ202と同様である。次に、ステップ703で各検出器について焦点測度を算出し、グラフを作成する。この過程も、検出器ごとに行う以外は実施例1のステップ203と同様に行える。このデータを元にステップ704で各検出器ごとにフィッティング誤差をコンピュータで118計算し、その誤差を元に処理を分岐させる。
分岐処理の詳細を、図8に示す。測定した検出器群801のデータから、ステップ802で求めたフィッティング誤差データの内、規定誤差以内のデータを選別する。2つ以上ある場合、ステップ803のように、もっとも誤差の少ない検出器のデータを選択し、ステップ805でフォーカス調整に使用する。この判断基準は、他に規定誤差以内のデータをすべて使用し、グラフの平均をピーク算出に使用するように設定することもできる(ステップ804)。規定誤差以内のデータが1つの場合は、そのデータを用いてフォーカス調整を行う。一つも存在しない場合は、ステップ806に進み、図7のステップ709の該当データが存在しない場合の処理を行う。このように、複数の検出器の画像を同時に選択できる場合は、同時に評価を行うことでフォーカス調整に最適な画像を一回で選択することができる。以降、ステップ707から710の処理は、実施例1の図2のステップ207から210と同様であるため、詳細は省略する。
なお、実施例1から3のすべてについて、オートフォーカスの実行前後に、どの検出器でオートフォーカスを実行するか、または実行したかを画面に表示すると、使用者はどのような動作が行われているかわかるため、便利である。図9はその一例を示している。画面901の中に、電子顕微鏡の画像が領域902に表示され、その領域内のスーパーインポーズ903に、オートフォーカスを実行した検出器の情報が表示される。表示される場所は領域902の枠内に限らず、枠外に表示してもよい。たとえば、マーク904のように、検出器を示すD1,D2,D3に対応したマークを設置し、該当する検出器が使われた場合にその検出器のマークが点灯するようにしてもよい。この検出器情報の表現手段は一例であり、上記例に限らない。また、別の表示例として、図10に示すように、スーパーインポーズ1001,1002,1003のように、該当する検出器を連続的に表示してもよい。この表現は、実施例1、2のように段階的に使用する検出器が変わる場合に特にわかりやすい。
以上説明した本発明の実施態様により、特定の検出器でのみ撮像可能な画像が混在する場合に、安定した焦点自動調整を行う目的を、複数の検出器を持つ電子顕微鏡により、フォーカス位置(Z)を変化させながら検出器ごとに画像を撮像し、その一部または複数の画像を用いて段階的に、または同時に評価することで、単一画像での自動フォーカス調整が難しい場合にも、ジャストフォーカス位置を検出することができた。
本発明の実施例1、2、3に示す走査型電子顕微鏡の構成図。 本発明の実施例1の処理内容を説明するフローチャート。 本発明の実施例1、2、3に示す自動フォーカス機能の動作内容を設定するGUIを示す図。 本発明の実施例1の評価値の取る正常プロファイルグラフ。 本発明の実施例1の評価値の取る異常プロファイルグラフ。 本発明の実施例2の処理内容を説明するフローチャート。 本発明の実施例3の処理内容を説明するフローチャート。 実施例3で示す図7の704の処理を補足説明するフローチャート。 本発明の実施例3の自動フォーカス調整処理内容を画面上に表示する画面。 本発明の実施例3の自動フォーカス調整処理内容を画面上に表示する画面。
符号の説明
101…電子銃、102…コンデンサレンズ、103…偏向器、104…対物レンズ、105…試料、106…試料台、107…電子ビーム、108…2次電子、109…反射電子、110…レンズ制御回路、111…偏向制御回路、112…対物レンズ制御回路、113…アナログ/デジタル変換器、114…アドレス制御回路、115…画像メモリ、116…制御手段、117…ディスプレイ、118…コンピュータ、119…画像処理手段、120…キーボード、121…マウス、122…二次粒子検出器、123…反射電子検出器対、124…移動ステージ。

Claims (8)

  1. 電子源から放出された電子線を試料上に収束させる電子レンズと、
    前記電子線の照射によって前記試料から発生した二次信号を検出する検出器であって、所定の間隔をおいて設けられた一対の第1および第2の検出器と、第3の検出器と、
    前記試料に対する前記電子線の焦点を複数回変化させ、それぞれの焦点において前記第1、第2、および第3の検出器で検出された二次信号から第1、第2、および第3の二次信号データを生成し保存する保存手段と、
    それぞれの焦点における前記第1、第2、および第3の二次信号データについて演算処理を行うデータ演算手段と、
    前記第1、第2、および第3の検出器のうちの少なくともいずれかひとつの検出器を選択する検出器選択手段と、
    前記検出器選択手段によって選択された検出器に対して、前記電子線の焦点を変化させて二次信号データを生成し、該生成した二次信号データに対して所定のデータ変換処理を施して得られた強度信号に基づいて前記変化させたそれぞれの焦点における二次信号データの評価値を求め、該評価値に対応するフィッティング関数を決定し、前記評価値と前記フィッティング関数との誤差を算出し、該誤差が所定の基準範囲内である場合は、前記フィッティング関数のピーク値を与える焦点を用いて、前記試料に対する前記電子線の焦点を調整し、該誤差が所定の基準範囲外である場合は、前記検出器選択手段により選択された検出器とは別の検出器を選択し、該別の検出器に対する評価値とフィッティング関数との誤差を算出し、該誤差が所定の基準範囲に入る焦点を用いて、前記試料に対する前記電子線の焦点を調整する焦点調整手段とを有することを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  2. 請求項1の記載において、
    前記焦点調整手段は、前記検出器選択手段における前記検出器の選択を繰り返し行っても前記誤差が所定の基準範囲外である場合は、前記試料に対する前記電子線の焦点を維持することを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  3. 請求項1の記載において、
    前記検出器選択手段は、前記第1、第2、および第3の検出器の全てを選択し、
    前記焦点調整手段は、該選択された検出器のそれぞれについて算出された前記評価値と前記フィッティング関数との誤差の中から、所定の基準範囲内であって最小である誤差に対応する焦点を用いて、前記試料に対する前記電子線の焦点を調整することを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  4. 請求項1の記載において、
    前記検出器選択手段は、前記第1、第2、および第3の検出器の全てを選択し、
    前記焦点調整手段は、該選択された検出器のそれぞれについて算出された前記評価値と前記フィッティング関数との誤差の中から、所定の基準範囲内である誤差に対応する検出器について前記評価値の平均値を求め、該評価値の平均値に対応する前記フィッティング関数のピーク値を与える焦点を用いて、前記試料に対する前記電子線の焦点を調整することを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  5. 請求項1の記載において、
    前記検出器選択手段により選択された検出器の選択履歴を保存する記憶手段を有し、前記検出器選択手段による検出器の選択が、該選択履歴に基づいて実行されることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  6. 請求項5の記載において、
    前記選択履歴は消去可能であることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  7. 請求項1の記載において、
    前記検出器選択手段による検出器の選択が、確率または統計手法に基づいて実行されることを特徴とする走査型電子顕微鏡。
  8. 請求項1の記載において、
    前記検出器選択手段は、検査対象物の製造工程に応じて検出器を選択することを特徴とする走査型電子顕微鏡。
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