JP2005005055A - 試料の高さ情報取得方法 - Google Patents

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康彦 小澤
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Abstract

【課題】荷電粒子線照射方向の距離を精度よく高速に求める。
【解決手段】焦点位置の異なる複数枚の試料像の平面上の位置が同じ任意部分の合焦度評価値を複数個用いてフィッティング補間処理を行い、得られた曲線Pa,Pbの最大値(最小値)から合焦位置検出し、高さ差を求める。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷電粒子線装置に係り、特に、試料上における複数の点の間の荷電粒子線照射方向の距離を求めることのできる荷電粒子線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
走査電子顕微鏡や集束イオンビーム装置に代表される荷電粒子線装置では、細く収束された荷電粒子線を試料上に走査して試料から所望の情報を得る。このような荷電粒子線装置では、分解能の高い試料像を得るために焦点制御を行う必要がある。焦点制御では対物レンズの励磁電流などを変更して、荷電粒子線の最も細く絞られている位置を試料に合わせる。逆に、試料上で焦点が合っている位置を検出することにより試料の荷電粒子線照射方向の距離(高さ)を求めることができる。
【0003】
特開2001−84944号公報には、焦点位置の異なる複数枚の試料像から全焦点画像を求める技術が記載されている。また、特開2001−344599号公報には、試料像の任意部分の合焦度を評価する技術が記載されている。これらの技術は、複数枚の異なる焦点位置で得られた試料像それぞれの任意部分の合焦度を求め、その部分の合焦度が最大となる焦点位置を選ぶという技術である。また焦点のずらし量は任意である。試料の荷電粒子線照射方向の距離を求める他の技術として、荷電粒子線の照射角を変えて得られた複数の画像から視差を検出する方法がある。同様に、検出器を異なる位置に配置して得られる複数の画像から視差を検出する方法がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−84944号公報
【特許文献2】
特開2001−344599号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、荷電粒子線照射方向の距離の精度は、試料像を取得する際の焦点のずらし量が単位となる。一般に荷電粒子線の焦点深度は観察するパターンに比べて深く、試料パターンの高さより深い場合が多い。試料像におけるすべての位置が焦点深度内で観察されると、合焦度の違いが小さくなり、高さの違いの検出が困難となる。同様に焦点のずらし量を焦点深度に比べて細かくした場合も、ノイズの影響で高さの違いの検出が困難となる。また、ずらし量を細かくすると取り込む試料像が多くなり処理時間がかかる。
【0006】
荷電粒子線装置の中にはプローブを試料室内で機械的に動作させて試料に接触させ、種々の機能を実現するものがある。プローブを有する荷電粒子線装置ではプローブ位置は装置の制御情報として得られるが、試料の形状は不定であり、プローブから試料までの荷電粒子線照射方向の距離は正確には分からない。このためプローブを目的の位置まで動かす作業を自動で行うことができず、ユーザがマニュアルで行う必要があった。その場合でも、プローブと試料の両方に焦点があっている場合には、一度焦点をずらして両者の位置関係を確認しなければならなかった。また、視差から高さを検出する技術を用いてプローブと試料の位置関係を検出する場合、複数の画像においてパターンの同一部分に対応する点を検出する必要がある。この処理は焦点のぼけた画像で行うことはできず、プローブと試料の両方が焦点深度内に入っていないと利用できない。
【0007】
このように、従来技術では荷電粒子線照射方向の距離を精度よく高速に求めることが困難であった。本発明の目的は、焦点深度が試料パターンの高さよりも長くなった場合でも荷電粒子線照射方向の距離を精度よく求める方法を提供することにある。本発明の他の目的は、プローブを有する荷電粒子線装置において、プローブと試料までの荷電粒子線照射方向の距離を精度良く検出し、自動でプローブを最適な位置に動かす機能を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では異なる焦点位置で得られた試料像複数枚を用いて、試料上の複数の領域の荷電粒子線照射方向の距離を算出する。具体的には、焦点位置の異なる複数枚の試料像の平面上の位置が同じ任意部分の合焦度評価値を複数個用いてフィッティング補間処理を行い、得られた曲線の最大値(最小値)から各部分の合焦位置を検出する。このとき用いる焦点位置は主に焦点のずれた試料像から得られた合焦度評価値を用いる。検出した合焦位置に基づいて試料上の少なくとも2点間の高さ差を求める。ここで、異なる焦点位置で試料像を得る際、電子光学条件や倍率から求めた焦点深度をもとに焦点ずらし量を設定する。典型的には、焦点ずらし量を荷電粒子線装置の焦点深度と等しい量に設定する。このように焦点のぼけた位置を用いることで焦点深度以上の精度で試料の高さを求めることが可能となる。さらに処理時間を短縮することができ、荷電粒子線による試料のダメージを少なくすることができる。また検出した合焦位置を制御対象に設定することができる。
【0009】
プローブを有する荷電粒子線装置の場合には、焦点位置の異なる複数枚の試料像からプローブの形状を認識して試料とプローブの領域を分離し、ぞれぞれの合焦位置の差から荷電粒子線照射方向の距離を求めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明による荷電粒子線装置の一例である走査電子顕微鏡の概略構成図である。陰極1と第一陽極2の間には、制御プロセッサ40で制御される高圧制御電源20により電圧が印加され、所定のエミッション電流で一次電子線4が陰極1から引き出される。陰極1と第二陽極3の間には、制御プロセッサ40で制御される高圧制御電源20により加速電圧が印加され、陰極1から放出された一次電子線4が加速されて後段のレンズ系に進行する。
【0011】
一次電子線4は、レンズ制御電源21で制御された収束レンズ5で収束され、絞り板8で一次電子線の不要な領域が除去された後に、レンズ制御電源22で制御された収束レンズ6、および対物レンズ制御電源23で制御された対物レンズ7により試料10に微小スポットとして収束される。対物レンズ7は、インレンズ方式、アウトレンズ方式、およびシュノーケル方式(セミインレンズ方式)など、種々の形態をとることができる。また、試料に負の電圧を印加して一次電子線を減速させるリターディング方式も可能である。さらに、各々のレンズは、複数の電極で構成される静電型レンズで構成してもよい。
【0012】
一次電子線4は、走査コイル制御電源24によって制御される走査コイル9で試料10上を二次元的に走査される。一次電子線の照射で試料10から発生した二次電子等の二次信号12は、対物レンズ7の上部に進行した後、二次信号分離用の直交電磁界発生装置11により、一次電子と分離されて二次信号検出器13に検出される。二次信号検出器13で検出された信号は、信号増幅器14で増幅された後、画像メモリ25に転送されて像表示装置26に試料像として表示される。走査コイル9と同じ位置に対物レンズ用アライナー制御電源31によって制御される2段の偏向コイル(対物レンズ用アライナー)51が配置されており、試料10上における一次電子線4の位置(観察視野)を二次元的に制御できる。ステージ15は、少なくとも一次電子線と垂直な面内の2方向(X方向、Y方向)に試料10を移動することができる。ポインティング装置41は、試料像の位置を指定してその情報を得ることができる。入力装置42からは、画像の取り込み条件(走査速度、画像積算枚数)や視野補正方式などの指定、および画像の出力や保存などを指定することができる。
【0013】
なお、ここでは制御プロセッサ部が走査電子顕微鏡と一体、或いはそれに準ずるものとして説明したが、無論それに限られることはなく、走査電子顕微鏡鏡体とは別に設けられた制御プロセッサで以下に説明するような処理を行っても良い。その際には、二次信号検出器13で検出される検出信号を制御プロセッサに伝達したり、制御プロセッサから走査電子顕微鏡のレンズや偏向器等に信号を伝達する伝達媒体と、当該伝達媒体経由で伝達される信号を入出力する入出力端子が必要となる。また、以下に説明する処理を行うプログラムを記憶媒体に格納しておき、画像メモリを有し走査電子顕微鏡に必要な信号を供給する制御プロセッサで、当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0014】
プローブを有する荷電粒子線装置では、制御プロセッサ40からプローブ位置制御装置28に制御信号を送り、その信号によってプローブ27の位置を制御する。
【0015】
〔実施例1〕
図2は、図1に示した走査電子顕微鏡でラインパターンを観察した場合の試料像201とパターン断面209の対応を模式的に示した図である。図2を用いて本発明の一実施例の概要を説明する。
【0016】
試料像201上の任意の2つの領域A,Bをポインティング装置41を使用して指定する。次に、走査電子顕微鏡の制御値を変更して照射一次電子線の焦点位置(高さ)を変えながら電子線204,205を走査して試料像を取り込み、領域Aと領域Bにおける焦点評価値(合焦度)を計算する。ここで、ある領域の焦点評価値(合焦度)は、例えばその領域の画像における画素信号強度の微分値の分散をもって焦点評価値とすることができる。この処理を走査電子顕微鏡の制御値を変えながら所定の回数実行し、領域Aと領域Bに対応した焦点評価値のデータ列Pa,Pbを得る。これらのデータ列それぞれに対して曲線をフィッティングして最大値(図3のPamax、Pbmax)を求め、その最大位置に対応する制御値(図3のCa、Cb)を求める。フィッティングする曲線は2次曲線やガウス曲線などで回帰分析や主成分分析によってあてはめる。最大値を求める他の方法として、焦点評価値のデータ列の上位数点による重心を求めてもよい。
【0017】
最大位置に対応する制御値Ca、Cbから、図4に示す制御値と高さの関係を用いて領域Aと領域Bの高低差Habを次式(1)によって算出する。
Hab=Ha−Hb=F(Ca)−F(Cb) …(1)
ここでF(x)は対象となる制御値xと高さの関係式である。
なお、図2では領域A,Bとして矩形領域を指定する例を示したが、領域指定にあたっては任意の形状を指定することができる。
【0018】
図5を用いて、本発明の制御手順を説明する。最初に、走査電子顕微鏡に設定されている電子光学条件から計算した焦点深度をもとに、焦点ずらし量を求める(S11)。焦点ずらし量を制御する対象は、対物レンズ7の励磁電流や試料台15に印加する負電圧などである。焦点を制御する対象に関して予め求められている制御値と高さの関係(図4)から、焦点深度を制御値に変換した焦点ずらし量を単位にして制御プロセッサを通して焦点位置を制御する。本方式では、ずらし量を求めることで高さを求めるために必要最小限な情報で計算を行うことができる。また電子線の走査による試料ダメージも最小にすることができる。
【0019】
次に、焦点の制御対象から初期値を取得して前記焦点ずらし量に対応した制御値を制御対象に設定し、電子線を走査して試料像を取得し、記憶装置に保存する(S12)。制御値を段階的に変えながら、電子線を走査して試料走査像を取得し記憶装置に保存する処理を所定回数実行する。その処理と並列で、前回取得した試料像の合焦度(画像を構成する画素信号強度の微分値の分散)を計算する(S13)。合焦度計算は画素毎に行い、このとき得られる画素毎の合焦度データを“合焦度画像”として記憶装置に保存することもできる。また領域Aおよび領域B内の画素ごとの合焦度のみを記憶装置に保存しておくこともできる。
【0020】
この操作を、検索する幅を電子光学条件から求めた焦点深度で割った回数だけ繰り返す(S14)。次に、最後に取り込まれた試料像の合焦度を計算し、得られた合焦度画像を保存する(S15)。次に、ステップ13からステップ15の処理で得られた合焦度画像から領域Aおよび領域B内の合焦度を求める。なお、この処理はステップ13で求めている場合は不要である。記憶されている複数枚の合焦度画像から領域A及び領域Bの合焦度データを求め、合焦度データ列AnおよびBnを得る。係数nは所定回数である。
【0021】
その後、合焦度データ列AnとBnそれぞれに対して曲線をフィッティングして最大位置を求め、領域Aと領域Bにおける制御値のずれを計算する(S17)。ずれの計算では合焦度データ列AnとBnをずらしながら正規化相関値列を計算し、そのデータ列の最大値を用いることもできる。正規化相関ではデータの線形変化に影響を受けないため、データを規格化して比較する必要がない。正規化相関値のデータ列から詳細なずれを計算するために最大値の前後数点を曲線でフィッティングして最大となる位置を制御値ずれとする。次に、ステップ17で求めた制御値のずれを高さに換算して表示装置に結果を表示する。
【0022】
なお、焦点位置を変えて試料像を取得する際、領域Aと領域Bは同一試料像中にある必要はなく、偏向コイル51を制御して電子線の走査位置や倍率を変えて取得した異なる視野の試料像でもよい。その場合には、領域Aと領域Bそれぞれで焦点位置を変えながら試料像から合焦位置を計算するという手順となる。
【0023】
また以上の説明は2つの領域についてであるが、3以上の複数の領域に対しても同様の処理を繰り返すことで各々の領域の高さの差を求めることができる。特に、試料走査像の各画素に対して同様の処理を行うことにより、各画素間の高さ差の情報、すなわち試料表面の高さ分布を求めることが可能である。こうして、試料表面の高さプロファイルを計算し、例えば図6(a)に示すように、鳥瞰図として表示装置に表示することができる。
【0024】
〔実施例2〕
本発明による別の合焦度評価方法を、図7を用いて説明する。図7に示した焦点評価プロファイル701は、任意の位置に電子線を走査して取込んだ試料像から計算した合焦度をプロットしたものである。次に、焦点評価プロファイル701において上下にずらした焦点評価プロファイル702と703を考え、両者の差分の絶対値をプロットしたものが差分焦点評価値プロファイル704である。焦点評価プロファイル701の極大点および差分焦点評価値プロファイル704の極小点から同じ焦点評価値だけ低い(高い)位置の制御値(高さ)の幅がそれぞれ焦点幅705と差分焦点幅706である。焦点幅705と差分焦点幅706を比較すると、差分焦点幅706の方が幅が狭いため、焦点評価プロファイルを用いるよりも精度よく高さを検出することができる。すなわち、焦点幅705を焦点深度とすると、差分焦点幅706は焦点深度以上の精度で高さを検出できる。
【0025】
図5を参照して、本方式の制御手順を説明する。本実施例は、図5のステップ13あるいはステップ16において、“合焦度画像”の他に“差分合焦度画像”を計算する点が実施例1と異なる。
【0026】
ステップ11とステップ12では、実施例1と同様の処理を行う。ステップ13では、前回取得した試料像の合焦度画像を計算して保存することに加えて、前回取得した試料像の合焦度画像および今回取得した試料像の合焦度画像から各画素の合焦度の差分を計算した後、それを“差分合焦度画像”として保存する。また、領域Aおよび領域B内の画素ごとの差分合焦度のみを記憶装置に保存しておくこともできる。ステップ14の処理は、実施例1と同様である。ステップ15では、最後に取り込まれた試料像の合焦度画像の計算に加えて、前回取得した試料像の合焦度画像と今回取得した試料像の合焦度画像から画素毎の合焦度の差分を計算し、得られた差分合焦度画像を保存する。
【0027】
ステップ16では、ステップ13からステップ15の処理で得られた差分合焦度画像から領域Aおよび領域B内の差分合焦度データ列を求める。なおこの処理はステップ13,15で求めている場合は不要である。この処理を計算した複数枚の合焦度画像について求め、差分合焦度データ列An−1およびBn−1を得る。係数nは所定回数である。次に、差分合焦度データ列An−1とBn−1それぞれに対して曲線をフィッティングして最小値を求め、領域Aと領域Bにおける制御値のずれを計算する。ずれの計算では差分合焦度データ列An−1とBn−1をずらしながら正規化相関値列を計算し、そのデータ列の最大値を用いることもできる。最後に、ステップ18において、ステップ17で求めた制御値ずれを高さに換算して表示装置に結果を表示する。
【0028】
〔実施例3〕
実施例1のステップ13からステップ15の処理で得られたn枚の合焦度画像または実施例2のステップ13からステップ15の処理で得られたn−1枚の差分合焦度画像を用いて、高さ画像を構成することができる。ここで高さ画像は、パターンの高さを画像の輝度値に置き換えたものである。
【0029】
実施例1の場合は、領域AやBでのみ行った処理を全画像で行い、予め決めておいた輝度と高さの関係から各画素の輝度を決定する。実施例2の場合は、差分合焦度画像の輝度値が0付近の画素を検出する。0付近の輝度値の画素の位置は前後の焦点位置の中間の高さの等高線となる。n−1枚の差分合焦度画像からn−1本の等高線が得られる。等高線の間を同じ画素値で表示した等高線図を図6(b)に示す。
【0030】
〔実施例4〕
プローブを有した荷電粒子線装置においてプローブと試料の高さ差を検出する方法を、図8を用いて説明する。
【0031】
図8(a)はラインパターン803とプローブ802を上方向から荷電粒子線を走査して得られた試料像801を示し、図8(b)はプローブ802とラインパターン803の位置関係を示している。プローブ802は試料から高さHの位置にあるが、荷電粒子線装置の焦点深度がHより長い場合はプローブ802にもラインパターン803にも焦点が合っているため、プローブ802がラインパターン803に接触しているように見える。そこで、まずプローブの画像をあらかじめ記憶装置43に保存しておき、高さを検出する場合にパターン認識によってプローブの画像上の位置を検出する。検出した位置から決定できるプローブの先端周辺の位置が求めるプローブから試料まで高さとなる。
【0032】
プローブ画像を記憶装置に保存する方法について、図1を参照して説明する。プローブ27を予めプローブ位置制御装置28によって電子線走査位置に移動させ、実施例1で説明したように電子線を走査してプローブの画像を表示する。ユーザはこのプローブ画像上でポインティング装置41を用いてプローブの先端位置を指定する。指定されたプローブ画像上から任意形状の領域Bを切出して、制御プロセッサ40を通して記憶装置43に保存する。プローブ画像の保存位置は制御プロセッサ40の主記憶上であってもよい。プローブの形状が予め分かっている場合には、形状をモデル化して記憶しておいてもよい。
【0033】
次に、実際に高さを求める際にプローブを認識する方法を説明する。試料とプローブの画像を取り込んだ後、記憶装置43に保存されているプローブ画像領域Bを制御プロセッサ40の主記憶にロードする。主記憶装置にある場合はロードは不要である。次に、正規化相関等のマッチングアルゴリズムによって取り込んだ画像801上のプローブ位置を特定する。形状をモデル化している場合は取り込んだ画像上からモデル化した形状と最も近い位置を特定する。
【0034】
プローブ802の先端位置を特定した後、その特定した位置からプローブ領域807とプローブ先端周辺領域806を実施例1または実施例2の領域AまたはBとして両者の高さ差Hを求める。プローブ802を試料に接触させる場合には、次に図4の制御値と高さの関係式から高さHに対応する制御値を求め、プローブ位置制御装置28に送り、プローブ27の高さを制御し、試料表面に接触させる。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、荷電粒子線装置の焦点ずれを利用して高さを計測する場合、精度の高い計測を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による荷電粒子線装置の一例である走査電子顕微鏡の概略構成図。
【図2】試料像とパターン断面の対応を模式的に示した図。
【図3】焦点評価値のデータ列をフィッティングした例を示す図。
【図4】制御値と高さの関係を示す図。
【図5】本発明の制御手順の一例を示す図。
【図6】本発明の結果表示例を示す図。
【図7】別の合焦度評価方法を示す図。
【図8】プローブを有した荷電粒子線装置のプローブ高さを求める概要を示す図。
【符号の説明】
1:陰極、2:第一陽極、3:第二陽極、4:一次電子線、5:第一収束レンズ、6:第二収束レンズ、7:対物レンズ、8:絞り板、9:走査コイル、10:試料、11:二次信号分離用直交電磁界(EXB)発生器、12:二次信号、13:二次信号用検出器、14a:信号増幅器、15:試料台、20:高圧制御電源、21:第一収束レンズ制御電源、22:第二収束レンズ制御電源、23:対物レンズ制御電源、24:走査コイル制御電源、25:画像メモリ、26:像表示装置、27:プローブ、28:プローブ位置制御装置、像表示装置、31:対物レンズ用アライナー制御電源、40:制御プロセッサ、41:ポインティング装置、42:入力装置、43:記憶装置、51:対物レンズ用アライナー、201:試料像、705:焦点幅、706:差分焦点幅、801:試料像、803:ラインパターン、804:プローブ

Claims (9)

  1. 試料像を用いて試料の高さ情報を取得する方法において、
    荷電粒子線を試料上で走査し、試料から放出された二次粒子を検出して試料像を取得するステップと、
    前記荷電粒子線の焦点位置を変更しながら前記ステップを反復し、各焦点位置において取得した試料像の少なくとも2箇所の領域の合焦度を求めるステップと、
    前記各領域における焦点位置と合焦度の関係を用いて当該領域間の電子線照射方向の距離を算出するステップと
    を含むことを特徴とする試料の高さ情報取得方法。
  2. 請求項1記載の試料の高さ情報取得方法において、前記荷電粒子線の焦点位置の1回の変更量を荷電粒子線装置の焦点深度をもとに設定することを特徴とする試料の高さ情報取得方法。
  3. 請求項1記載の試料の高さ情報取得方法において、各領域の合焦度は、画素信号強度の微分値の分散をもとに算出することを特徴とする試料の高さ情報取得方法。
  4. 請求項1記載の試料の高さ情報取得方法において、各領域における焦点位置と合焦度の関係を用いて当該領域間の電子線照射方向の距離を算出するステップでは、各領域において求められた焦点位置に対する合焦度曲線の極大位置のずれを前記距離に換算することを特徴とする試料の高さ情報取得方法。
  5. 請求項1記載の試料の高さ情報取得方法において、各領域における焦点位置と合焦度の関係を用いて当該領域間の電子線照射方向の距離を算出するステップでは、各領域において求められた近接する2つの焦点位置に対する合焦度の差分曲線の極小位置のずれを前記距離に換算することを特徴とする試料の高さ情報取得方法。
  6. 請求項1記載の試料の高さ情報取得方法において、算出された試料上の各位置の電子線照射方向の距離の情報をもとに試料表面の鳥瞰図を表示するステップを有することを特徴とする試料の高さ情報取得方法。
  7. 請求項1記載の試料の高さ情報取得方法において、前記2箇所の領域の一方は可動プローブであり、プローブと試料表面の電子線照射方向の距離を算出することを特徴とする試料の高さ情報取得方法。
  8. 請求項7記載の試料の高さ情報取得方法において、前記可動プローブの先端部分の画像を記憶するステップと、前記記憶した画像を用いるパターン認識によって前記試料像中における前記可動プローブ先端部分の位置を検出するステップと、検出した前記可動プローブ先端部分の位置を前記合焦度を求める領域として指定するステップとを有することを特徴とする試料の高さ情報取得方法。
  9. 請求項7記載の試料の高さ情報取得方法において、算出されたプローブと試料表面の電子線照射方向の距離に基づいて前記プローブを駆動し試料表面に接触させるステップを有することを特徴とする試料の高さ情報取得方法。
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