JP5127361B2 - パッケージ基板の分割方法 - Google Patents

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本発明は、CSP基板、QFN基板などのパッケージ基板の分割方法に関するものである。
半導体の高集積化に伴い、BGA(Ball Grid Array)やQFN(Quad Flat Non-leaded Package)等のような、ICチップ半導体が搭載されたパッケージ基板は、被切削領域上をダイシング装置等の加工装置により加工され、半導体チップとほぼ同じサイズのパッケージとして形成される。
ここで、通常の半導体ウエーハは、切削すべき被切削領域と切削ブレードとの位置合わせであるアライメントを行ってから、アライメントされた被切削領域を切削し、その後は、被切削領域の間隔ずつ切削ブレードを割り出し送りしながら切削していく。即ち、アランメントは最初に切削する被切削領域についてのみ行うこととしている。従って、全ての被切削領域が高精度に平行に形成されていることを前提として切削が行われる。
しかしながら、実際には、各被切削領域の角度にずれがある場合がある。特に、CSP(Chip Size Package)基板やQFN基板の場合は、樹脂モールド時に配線基板に歪みが生じ、各被切削領域の平行精度が低下しやすい。被切削領域が平行でない場合において、上記のように全ての被切削領域が平行に形成されていると想定して切削を行うと、被切削領域以外の領域、例えばチップ領域を切削してしまい、半導体デバイスを損傷させてしまうという問題がある。
そのため、全ての被切削領域についてアライメントを行い、被切削領域毎のアライメント情報を参照して各被切削領域を切削する方法(例えば、特許文献1参照)や、基板の対辺に配設されたアライメントターゲットの距離を測長し、加工ライン数で分割し加工インデックスを算出し切削する方法(例えば、特許文献2参照)等の如く、特殊なアライメントを行い、標準的なアライメント(等間隔で加工)を行うよりも高精度に加工を行うようにしている。
特開平9−52227号公報 特開2002−33295号公報 特開2002−237472号公報
しかしながら、高スループットの要請から、一対の切削ブレードを互いに進退自在に対峙させて2つのスピンドルを配置させたフェイシングデュアルカット方式の切削装置を用いて、2本の分割予定ライン(被切削領域)を同時にカットする場合、標準的なデュアルカットの加工方法では、各被切削領域の角度の違いをカバーできず、分割されるチップ製品の寸法精度が悪くなってしまう。かといって、一方の切削ブレードのみを用いて特許文献1,2の如くカットすると、デュアルカットのメリットを活かせず、高スループットの要請に反してしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、デュアルカットによる高スループットを確保しつつ分割予定ライン間に角度ずれがあっても必要最低限の精度を確保した切削加工が可能なパッケージ基板の分割方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるパッケージ基板の分割方法は、分割予定ラインによって複数のデバイスが区画され形成されたパッケージ基板を、一対の切削ブレードを互いに進退自在に対峙させて2つのスピンドルを配置させた切削装置を用いて個々のパッケージデバイスに分割するパッケージ基板の分割方法であって、回転可能なチャックテーブルに保持された前記パッケージ基板の全ての分割予定ラインの角度を測定する工程と、測定された各分割予定ラインの角度の情報に基づき、角度のずれ量が予め設定された許容値内に収まる範囲で前記一対の切削ブレードによって同時に切削する分割予定ライン対を決定する工程と、決定された各分割予定ライン対に関して前記一対の切削ブレードの前記スピンドル方向の移動量が最小となる切削順序を決定する工程と、決定された分割予定ライン対の単位で前記一対の切削ブレードを順次分割予定ラインに位置付けて切削する工程と、を備え、前記切削する工程では、決定された切削順序に従い前記一対の切削ブレードを順次各分割予定ライン対に位置付けて切削することを特徴とする。
また、本発明にかかるパッケージ基板の分割方法は、分割予定ラインによって複数のデバイスが区画され形成されたパッケージ基板を、一対の切削ブレードを互いに進退自在に対峙させて2つのスピンドルを配置させた切削装置を用いて個々のパッケージデバイスに分割するパッケージ基板の分割方法であって、回転可能なチャックテーブルに保持された前記パッケージ基板の全ての分割予定ラインの角度を測定する工程と、測定された各分割予定ラインの角度の情報に基づき、角度のずれ量が予め設定された許容値内に収まる範囲で前記一対の切削ブレードによって同時に切削する分割予定ライン対を決定する工程と、決定された分割予定ライン対の単位で前記一対の切削ブレードを順次分割予定ラインに位置付けて切削する工程と、を備え、前記決定する工程では、角度のずれ量が予め設定された許容値内に収まる範囲の複数の分割予定ラインのうちで、先行して切削する分割予定ライン対の位置から後行して切削する分割予定ラインの位置までの前記一対の切削ブレードの前記スピンドル方向の移動量が最小となるように切削順序を含めて分割予定ライン対を決定し、前記切削する工程では、決定された切削順序に従い前記一対の切削ブレードを順次各分割予定ライン対に位置付けて切削することを特徴とする。
また、本発明にかかるパッケージ基板の分割方法は、上記発明において、決定された分割予定ライン対毎に対をなす2つの分割予定ラインの角度の平均値を算出する工程を備え、前記切削する工程では、前記一対の切削ブレードが該分割予定ライン対の算出された平均値角度の位置に位置付けられるように前記チャックテーブルによって前記パッケージ基板を回転させることを特徴とする。
また、本発明にかかるパッケージ基板の分割方法は、上記発明において、前記決定する工程では、分割予定ライン間の角度のずれ量が予め設定された許容値内に収まる範囲で該ずれ量が最小となるように分割予定ライン対を決定することを特徴とする。
また、本発明にかかるパッケージ基板の分割方法は、上記発明において、前記決定する工程では、角度のずれ量が許容値外の分割予定ラインは前記一対の切削ブレードのうちの一方の切削ブレードによって単独で切削する対象として決定することを特徴とする。
本発明にかかるパッケージ基板の分割方法は、分割予定ライン単位で、かつ、角度のずれ量が予め設定された許容値内に収まる範囲内で一対の切削ブレードで同時に切削する分割予定ライン対を決定しているので、デュアルカットによる高スループットを確保しつつ、分割予定ライン間に角度ずれがあっても分割予定ラインと実際の切削加工ラインとの間の角度ずれに関して必要最低限の精度を確保した切削加工を行うことができるという効果を奏する。
以下、本発明を実施するための最良の形態であるパッケージ基板の分割方法について図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態のパッケージ基板の分割方法が適用される切削装置の一例を示す外観斜視図である。本実施の形態で用いる切削装置1は、概略構成として、図1に示すように、パッケージ基板10を保持するチャックテーブル2と、チャックテーブル2に保持されたパッケージ基板10に対して分割のための切削加工を施す切削手段3と、撮像手段4と、切削装置1による切削加工動作を制御する制御部5とを備える。
ここで、切削手段3は、一対の切削ブレード31,32(図2参照)をY軸方向に互いに進退自在に対峙させて2つのスピンドル33,34(図2参照)を配置させたフェイシングデュアルカット方式のものであり、一対の切削ブレード31,32を用いてパッケージ基板10に対して2ライン分の同時カットが可能とされている。すなわち、切削手段3は、一方の切削ブレード31が着脱自在に装着されたスピンドル33と、このスピンドル33を回転可能に支持するとともに回転駆動する図示しない駆動源を含む円筒状のハウジング35と、他方の切削ブレード32が着脱自在に装着されたスピンドル34と、このスピンドル34を回転可能に支持するとともに回転駆動する図示しない駆動源を含む円筒状のハウジング36とを備える。
また、切削装置1は、詳細は特に図示しないが、パッケージ基板10を保持したチャックテーブル2を切削手段3に対して相対的にX軸方向に加工送りする加工送り手段や、切削手段3の切削ブレード31,32を独立してチャックテーブル2に対して相対的にY軸方向に割り出し送り(インデックス送り)する割り出し送り手段や、切削手段3の切削ブレード31,32を独立してチャックテーブル2に保持されたパッケージ基板10に対して相対的にZ軸方向に切り込み送りする切込み送り手段を備える。
撮像手段4は、チャックテーブル2に保持されたパッケージ基板10の表面を撮像するCCDカメラ等を搭載した顕微鏡であり、切削すべき分割予定ラインに対する切削ブレード31,32の位置付けに供するアライメント用である。
また、パッケージ基板10を保持するチャックテーブル2は、特に図示しないが、回転手段に連結されて水平面内で回転可能とされている。これにより、保持したパッケージ基板10のX軸方向に対する向きをXY平面内で回動調整可能とされている。
さらに、本実施の形態で切削対象とするパッケージ基板10は、ボール状の端子が裏面から突出した配線基板の表面に1または2以上の半導体チップを積層してボンディングし、さらにボンディングされた半導体チップを樹脂によってモールドすることによって、図2に示すように、1枚の基板として構成されたものである。ここで、パッケージ基板10は、分割予定ライン(ストリート)Sによって複数のCSPチップ等のデバイス11が所定数区画され形成されて細長矩形状に形成されたものである。図2等では、説明を簡単にするために5×9=45個のデバイス11からなり、10本×7本の分割予定ラインSを有する例に単純化して示す。もっとも、パッケージ基板10の、より実際的な構成としては、より多数のデバイス11が区画形成されている。また、パッケージ基板10においては、分割予定ラインS毎にその位置を規定するアライメントパターン12が周囲に形成されている。ここで、パッケージ基板10は、歪みが大きく、アライメントパターン12により規定される各分割予定ラインSの平行精度は低く、互いに平行でない場合がある。
制御部5は、切削装置1によるパッケージ基板10の切削に際して、切削手段3、撮像手段4、各送り手段等を制御して、回転可能なチャックテーブル2に保持されたパッケージ基板10の全ての分割予定ラインSの角度θを測定する工程と、測定された各分割予定ラインSの角度θの情報に基づき、角度θのずれ量Δθが予め設定された許容値Δ内に収まる範囲で一対の切削ブレード31,32によって同時に切削する分割予定ライン対を決定する工程と、決定された分割予定ライン対の単位で一対の切削ブレード31,32を順次分割予定ラインSに位置付けて切削する工程と、を実行させる。
以下、制御部5による制御の下に実行される本実施の形態のパッケージ基板10の分割方法について説明する。まず、図3および図4を参照して、本実施の形態によるパッケージ基板10の分割方法の概要を説明する。図3は、本実施の形態によるパッケージ基板10の分割方法の概要を示す模式図であり、図4は、切削順序を決定するための説明図である。
まず、チャックテーブル2に保持されたパッケージ基板10を撮像手段4で撮像して各アライメントパターン12の位置を検出することで、長手方向の10本の分割予定ラインS1〜S10のX軸方向に対する傾き角度θを撮像手段4によって測定する。ここで、各分割予定ラインS1〜S10の傾き角度θが、図3に示すように、順に、0.6°、3.0°、1.1°、−1.3°、−2.2°、0.9°、−1.8°、−1.1°、0.7°、2.1°であったとする(これらの数値例は、説明の都合上、誇張して示すものであり、実際には、桁違いに小さな数値となる)。
ついで、傾き角度θのずれ量Δθが、予め設定された許容値Δ内に収まる範囲で、このずれ量Δθが最小となり、一対の切削ブレード31,32で同時に切削する分割予定ライン対Pを決定する。ここで、許容値Δは、例えばΔ=0.8の如く設定されているものとする。すると、このような条件を満たす分割予定ライン対としては、
分割予定ライン対A:分割予定ラインS1,S9(Δθ=0.1)
分割予定ライン対B:分割予定ラインS2,S6(Δθ=0.2)
分割予定ライン対C:分割予定ラインS3,S8(Δθ=0.2)
分割予定ライン対D:分割予定ラインS4,S7(Δθ=0.4)
の如く、決定される。この際、分割予定ラインS2,S10については、他の分割予定ラインとの間における角度のずれ量が許容値Δ=0.8よりも大きくなってしまうため、分割予定ライン対としては決定されず、切削ブレード31,32のいずれか一方によって単独で切削する対象として決定される。
分割予定ライン対の決定後、分割予定ライン対A〜D毎に、対をなす2つの分割予定ラインの傾き角度θの平均値を算出する。図3に示す例であれば、
分割予定ライン対A:角度θの平均値= 0.65
分割予定ライン対B:角度θの平均値= 1.00
分割予定ライン対C:角度θの平均値=−1.20
分割予定ライン対D:角度θの平均値=−2.00
となる。
ついで、決定された各分割予定ライン対A〜Dに関して、一対の切削ブレード31,32のスピンドル方向(Y軸方向)の移動量(インデックス移動量)が最小となる切削順序を決定する。この切削順序の決定は、例えば、図4に示すように、各分割予定ライン対A〜Dに関する切削順序を入れ替えた場合のそれぞれの移動量の合計を算出し、その移動量合計の最も少ない順序に決定すればよい。例えば、順序ABCDと仮定した場合の移動量合計(1回目移動量+2回目移動量+3回目移動量)は、切削ブレード31のインデックス移動量は、1+1+1=3であり、切削ブレード32の移動量は、3+2+1=6であり、大きい方の移動量6が移動量合計として算出される。他の順序の場合の移動量合計も同様にして算出される。なお、分割予定ライン対を構成しない単独の分割予定ラインS2,S10に関しては、共通なため、移動量合計に関しては無視する。このような移動量合計の結果によれば、順序ACDBの場合が最も移動量の少ない順序となる。よって、切削順序は、分割予定ライン対A→分割予定ライン対C→分割予定ライン対D→分割予定ライン対Bとなり、この後に、単独の分割予定ラインS2→単独の分割予定ラインS10となる。
このような切削順序の決定後、分割予定ライン対A〜Dの単位で、かつ、決定された切削順序ACDBに従い、一対の切削ブレード31,32を順次分割予定ラインSに位置付けて切削を行わせる。この際、一対の切削ブレード31,32が分割予定ライン対ACDBのそれぞれ算出された平均値角度の位置に位置付けられるようにチャックテーブル2によってパッケージ基板10を回転させてθ合わせを行う。
まず、分割予定ライン対Aの分割予定ラインS1に対して切削ブレード31を、分割予定ラインS9に対して切削ブレード32をそれぞれ位置付けるが、これに先立ち、角度θの平均値=0.65がX軸方向と平行となるようにチャックテーブル2によってパッケージ基板10を回転させてθ合わせを行う。そして、スピンドル33,34を高速回転させながら、Z軸方向に切り込み送りさせるとともに、チャックテーブル2をX軸方向に加工送りさせることで、分割予定ラインS1,S9を切削ブレード31,32で同時に切削加工する。
分割予定ラインS1,S9の切削加工後、切削ブレード31,32をZ軸方向に退避させ、次の分割予定ライン対Cの角度θの平均値=−1.20がX軸方向と平行となるようにチャックテーブル2によってパッケージ基板10を回転させてθ合わせを行う。そして、切削ブレード31,32を分割予定ライン対Cの分割予定ラインS4,S8の位置に対してインデックス送りさせ、スピンドル33,34を高速回転させながら、Z軸方向に切り込み送りさせるとともに、チャックテーブル2をX軸方向に加工送りさせることで、分割予定ラインS4,S8を切削ブレード31,32で同時に切削加工する。
後続の分割予定ライン対D,Bについても同様に、一対の切削ブレード31,32を用いて2ライン分同時に切削加工を行う。そして、最後に、単独の分割予定ラインS2は、例えば切削ブレード31を用いて単独で切削加工を行い、単独の分割予定ラインS10は、例えば切削ブレード32を用いて単独で切削加工を行うことで、一方向の全ての分割予定ラインS1〜S10の切削加工が終了する。
図5は、制御部5により実行されるこのようなパッケージ基板10の分割方法を示す概略フローチャートである。まず、チャックテーブル2上に保持されたパッケージ基板10を撮像手段4の直下に位置付け、パッケージ基板10の表面の各アライメントパターン12を撮像手段4で順次撮像し、各アライメントパターン12のX座標およびY座標を求めることで、各分割予定ラインSの傾き角度θを測定する(ステップS1)。ついで、許容値Δ内で、角度ずれ量Δθが最小のもの同士を、一対の切削ブレード31,32で同時に切削する分割予定ライン対に決定する(ステップS2)。この際、許容値Δ外となる分割予定ラインがあれば(ステップS3;Yes)、そのラインを一方の切削ブレード31または32で切削する単独の分割予定ラインとして決定する(ステップS4)。
ついで、各分割予定ライン対に関して、一対の切削ブレード31,32のスピンドル方向の移動量が最小となるように切削順序を決定する(ステップS5)。さらに、各分割予定ライン対の角度ずれ量の平均値を算出する(ステップS6)。なお、ステップS5,S6の処理順序は、逆でもよい。
引き続き、決定された分割予定ライン対の切削順序に従い、チャックテーブル2の回転によるパッケージ基板10のθ合わせを行うとともに、一対の切削ブレード31,32をインデックス送りして各分割予定ライン対の角度ずれ量の平均値位置に位置付ける(ステップS7)。そこで、チャックテーブル2をX軸方向に切削送りさせ、分割予定ライン対を構成する2つの分割予定ラインを一対の切削ブレード31,32で同時にデュアルカットする(ステップS8)。このような処理を、切削順序に従い、分割予定ライン対の全ての切削が終了するまで繰り返す(ステップS9)。
分割予定ライン対の切削が終了して(ステップS9;Yes)、単独の分割予定ラインがあれば(ステップS10;Yes)、チャックテーブル2の回転によるパッケージ基板10のθ合わせを行うとともに一方の切削ブレード31または32を単独の分割予定ラインの角度に位置付け(ステップS11)、チャックテーブル2をX軸方向に切削送りさせ、単独の分割予定ラインを切削ブレード31または32でシングルカットする(ステップS12)。このような処理を、単独の分割予定ライン対の全ての切削が終了するまで繰り返す(ステップS13)。
このように本実施の形態のパッケージ基板10の分割方法によれば、分割予定ラインS単位で、かつ、角度のずれ量Δθが予め設定された許容値Δ内に収まる範囲内で一対の切削ブレード31,32で同時に切削する分割予定ライン対を決定しているので、デュアルカットによる高スループットを確保しつつ、分割予定ラインS間に角度ずれがあっても分割予定ラインSと実際の切削加工ラインとの間の角度ずれに関して必要最低限の精度を確保した切削加工を行うことができる。特に、許容値Δ内に収まる範囲で決定された分割予定ライン対の傾き角度θを平均化して切削位置を決定しているので、分割予定ラインSと実際の切削加工ラインとのずれ量をさらに高精度化できる。さらには、許容値Δ内であって、分割予定ラインS間の角度のずれ量Δθが最小となるもの同士を分割予定ライン対に決定しているので、デュアルカット時の角度ずれに関する精度を、一層高精度化することができる。さらに、本実施の形態によれば、各分割予定ライン対に関して一対の切削ブレード31,32の移動量が最小となる切削順序を決定し、決定された切削順序に従いデュアルカットを行わせるので、デュアルカットによる切削処理の効率を向上させることもできる。また、許容値Δ内に収まらない分割予定ライン同士は、無理矢理、分割予定ライン対を構成してデュアルカットさせないので、角度ずれが許容値Δ内に収まる切削を確保することができる。
本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変形が可能である。例えば、本実施の形態では、分割予定ライン対の決定に際して、ずれ量Δθが最小となるもの同士を分割予定ライン対に決定するようにしたが、許容値Δ内であれば、ずれ量Δθが最小となるもの同士の組み合わせに限らない。例えば、角度のずれ量Δθが予め設定された許容値Δ内に収まる範囲の複数の分割予定ラインのうちで、先行して切削する分割予定ライン対の位置から後行して切削する分割予定ラインの位置までの一対の切削ブレード31,32のスピンドル方向の移動量が最小となるように切削順序を含めて分割予定ライン対を決定するようにしてもよい。
図3を参照すれば、図3中に示すような分割予定ライン対A〜Dとしての組合せの他に、例えば、分割予定ライン対E;分割予定ラインS1,S6(角度ずれ量Δθ=0.3)、分割予定ライン対F;分割予定ラインS3,S9(角度ずれ量Δθ=0.4)も想定し、組合せ可能なこれら全ての分割予定ライン対A〜D,C〜Fに関して、図4で説明したような移動量合計を算出し、その移動量が最小となるように切削順序を含めて分割予定ライン対を決定することも可能である。
図6は、制御部5により実行されるこの場合のパッケージ基板10の分割方法を示す概略フローチャートである。ここでは、図5に示したステップS2の処理に代えて、許容値Δ内で、移動量が最小となるような切削順序を加味して、一対の切削ブレード31,32で同時に切削する分割予定ライン対に決定する処理を行う(ステップS21)。また、ステップS5の処理が省略される。これによれば、デュアルカット時の角度ずれに関する精度を確保しつつ、デュアルカットによる切削処理の効率を向上させることができる。
また、本実施の形態では、分割予定ライン対の切削に際して、2つの分割予定ラインの角度の平均値角度の位置に切削ブレード31,32を位置付けるようにしたが、2つの分割予定ラインのいずれか一方の傾き角度の位置に切削ブレード31,32を位置付けてデュアルカットさせても、許容値Δ内のずれ精度を確保することができる。
また、2つの分割予定ラインの角度の平均値角度を利用する場合であれば、分割予定ライン対を構成するための許容値をΔ/2(図3等の場合であれば、Δ/2=0.4)に狭めて規定するようにしてもよい。これによれば、角度ずれに対する精度を上げることができる。
また、本実施の形態では、CSP基板のようなパッケージ基板10への適用例として説明したが、QFN基板であってもよく、さらには、次世代CSPと称されるウエーハレベルCSP(WL−CSP)等であっても同様に適用可能である。
本実施の形態のパッケージ基板の分割方法が適用される切削装置の一例を示す外観斜視図である。 パッケージ基板と一対の切削ブレードとの位置関係を示す概略図である。 本実施の形態によるパッケージ基板の分割方法の概要を示す模式図である。 切削順序を決定するための説明図である。 制御部により実行されるパッケージ基板の分割方法を示す概略フローチャートである。 制御部により実行されるパッケージ基板の分割方法の変形例を示す概略フローチャートである。
符号の説明
1 切削装置
2 チャックテーブル
10 パッケージ基板
11 デバイス
31,32 切削ブレード
33,34 スピンドル
S1〜S10 分割予定ライン
A〜D 分割予定ライン対

Claims (5)

  1. 分割予定ラインによって複数のデバイスが区画され形成されたパッケージ基板を、一対の切削ブレードを互いに進退自在に対峙させて2つのスピンドルを配置させた切削装置を用いて個々のパッケージデバイスに分割するパッケージ基板の分割方法であって、
    回転可能なチャックテーブルに保持された前記パッケージ基板の全ての分割予定ラインの角度を測定する工程と、
    測定された各分割予定ラインの角度の情報に基づき、角度のずれ量が予め設定された許容値内に収まる範囲で前記一対の切削ブレードによって同時に切削する分割予定ライン対を決定する工程と、
    決定された各分割予定ライン対に関して前記一対の切削ブレードの前記スピンドル方向の移動量が最小となる切削順序を決定する工程と、
    決定された分割予定ライン対の単位で前記一対の切削ブレードを順次分割予定ラインに位置付けて切削する工程と、
    を備え
    前記切削する工程では、決定された切削順序に従い前記一対の切削ブレードを順次各分割予定ライン対に位置付けて切削することを特徴とするパッケージ基板の分割方法。
  2. 分割予定ラインによって複数のデバイスが区画され形成されたパッケージ基板を、一対の切削ブレードを互いに進退自在に対峙させて2つのスピンドルを配置させた切削装置を用いて個々のパッケージデバイスに分割するパッケージ基板の分割方法であって、
    回転可能なチャックテーブルに保持された前記パッケージ基板の全ての分割予定ラインの角度を測定する工程と、
    測定された各分割予定ラインの角度の情報に基づき、角度のずれ量が予め設定された許容値内に収まる範囲で前記一対の切削ブレードによって同時に切削する分割予定ライン対を決定する工程と、
    決定された分割予定ライン対の単位で前記一対の切削ブレードを順次分割予定ラインに位置付けて切削する工程と、
    を備え
    前記決定する工程では、角度のずれ量が予め設定された許容値内に収まる範囲の複数の分割予定ラインのうちで、先行して切削する分割予定ライン対の位置から後行して切削する分割予定ラインの位置までの前記一対の切削ブレードの前記スピンドル方向の移動量が最小となるように切削順序を含めて分割予定ライン対を決定し、
    前記切削する工程では、決定された切削順序に従い前記一対の切削ブレードを順次各分割予定ライン対に位置付けて切削することを特徴とするパッケージ基板の分割方法。
  3. 決定された分割予定ライン対毎に対をなす2つの分割予定ラインの角度の平均値を算出する工程を備え、
    前記切削する工程では、前記一対の切削ブレードが該分割予定ライン対の算出された平均値角度の位置に位置付けられるように前記チャックテーブルによって前記パッケージ基板を回転させることを特徴とする請求項1または2に記載のパッケージ基板の分割方法。
  4. 前記決定する工程では、分割予定ライン間の角度のずれ量が予め設定された許容値内に収まる範囲で該ずれ量が最小となるように分割予定ライン対を決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のパッケージ基板の分割方法。
  5. 前記決定する工程では、角度のずれ量が許容値外の分割予定ラインは前記一対の切削ブレードのうちの一方の切削ブレードによって単独で切削する対象として決定することを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載のパッケージ基板の分割方法。
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