JP2005286159A - 切削加工方法および切削装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄板状のサイズの大きい被切削物を寸法精度が保証されながら2基のスピンドルで同時に切削加工する切削加工方法が望まれている。
【解決手段】切削装置は、機械ユニット1と制御ユニット2を備え、2基のスピンドル9A、9Bが独立してY軸方向およびZ軸方向に往復移動制御可能に設けられる。演算装置30は、入力装置10から入力される許容誤差寸法に基づいて回転角度誤差の許容値を設定する。測定装置60で複数の切削ブロックの基準位置に対する回転角度誤差を測定し、補正量と回転角度誤差の差を計算する。補正量に従い回転テーブル4が位置決めされる。基準の切削ブロックと回転角度誤差の差が許容値の範囲以内である切削ブロックとを2基のスピンドル9A、9Bで同時に切断加工する。許容値の範囲以内である切削ブロックが存在しない場合は、1基のスピンドルで基準の切削ブロックを加工する。
【選択図】図1
【解決手段】切削装置は、機械ユニット1と制御ユニット2を備え、2基のスピンドル9A、9Bが独立してY軸方向およびZ軸方向に往復移動制御可能に設けられる。演算装置30は、入力装置10から入力される許容誤差寸法に基づいて回転角度誤差の許容値を設定する。測定装置60で複数の切削ブロックの基準位置に対する回転角度誤差を測定し、補正量と回転角度誤差の差を計算する。補正量に従い回転テーブル4が位置決めされる。基準の切削ブロックと回転角度誤差の差が許容値の範囲以内である切削ブロックとを2基のスピンドル9A、9Bで同時に切断加工する。許容値の範囲以内である切削ブロックが存在しない場合は、1基のスピンドルで基準の切削ブロックを加工する。
【選択図】図1
Description
電子部品材料などの薄板状の被切削物をスピンドルによって回転されるブレードによって格子状に切削して分割する切削加工方法および切削装置に関する。特に、対向配置された2基のスピンドルで同時に複数の被切削物を切断加工する切削加工方法および切削装置に関する。
ダイシングと称される、半導体ウェハを格子状に切断して半導体チップを製作する加工方法が広く知られている。段取り作業を含む電子部品の製造工程における生産効率に対する要求は、年々高まってきており、切断工程においても加工効率の向上が望まれている。切断工程において加工効率を向上させる対策の1つとして、対向配置された2基のスピンドルで同時に2つの切断動作を行なわせる方法が行なわれている。デュアルヘッドあるいはツインヘッドと称される2基のスピンドルをY軸方向に移動可能に対向配置させたダイシング装置の基本的構成は、特許文献1に開示されている。また、この種のダイシング装置を用いた具体的な切断方法は、特許文献2や特許文献3に開示されている。
近年、集積回路の小型化が一段と進んでおり、最近ではチップサイズの表面実装型パッケージ(CSP、 Chip Size Package)のような“超小型”の電子部品が開発されている。このようなチップレベルのICパッケージを製造する場合、上述した半導体ウェハを切断加工するダイシング装置を応用して、チップをパッケージングした後に分割する方法が用いられている。具体的には、ハンダボールを配設したガラスエポキシ基板や薄膜フィルムの絶縁基材に銅配線層を形成したテープ基板などのインターポーザにチップを積層し、樹脂でモールドしてパッケージングした後に切削装置で格子状に切削して切込みを入れて分断する切削加工方法が用いられつつある。以下、このように複数のICパッケージが一体でパッケージングされた被切削物をパッケージモジュールと称する。また、本発明では、被切削物を切削して分割するプロセスの差異、例えば、切り残しを作るかどうか、あるいは1回で切り込むか2回以上に分けて切り込むかどうか、に関わらず、回転ブレードによって薄板状の被切削物を格子状に分割する加工を切断加工と総称する。
パッケージモジュールは、厚さに対して縦横のサイズが比較的大きい長方形の薄板である。具体的には、例えば、厚さが約0.7mmで、縦横180mm×330mmのものがある。被切削物がこのような薄板状である場合、縦横のサイズが大きくなるほど、製造上の誤差あるいはテーブルに取り付けたときに生じる歪みや反りなどの変形による取付誤差が大きくなりやすい。したがって、切断精度を得るためには、切断線(ストリート)の1本1本で位置を補正しながら切断加工することが要求されるが、加工時間は必要以上長くなる。
そこで、この種の被切削物を予め最終製品がいくつか集合してなる切削ブロックを複数形成した形態で製作することが考え出された。そして、各切削ブロック毎にアラインメントを行なって取付け時の位置を調整してから切断加工し、切断誤差を小さくするようにすることによって、最終製品の寸法精度を得るとともに加工効率を向上するようにされている。なお、CSPのパッケージモジュールのように薄くて最終製品の大きさが小さい被切削物のアラインメントの方法は、例えば、特許文献4に開示されている。また、図3に、最終製品の集合でなる切削ブロックを複数形成したCSPのパッケージモジュールの例が示されている。
すでに説明されているようなデュアルヘッドのダイシング装置を応用して、2基のスピンドルによってパッケージモジュールのような薄板状の被切削物を切断加工することができれば、加工効率がより向上すると考えられる。しかしながら、変形しやすい被切削物を対向配置された2基のスピンドルで2本の切断線に従う切断加工を同時に行なった場合、ある基準となる切断線でアラインメントを行なって回転角度誤差を補正して切断加工すると、他の切断線においては、許容できない回転角度誤差が発生するおそれがある。また、すでに自動化されている被切削物のテーブルへの取付作業では、全ての切断線でほとんど切断誤差がないように薄板状の被切削物を取り付けることは、現状困難である。
そのため、パッケージモジュールのような被切削物を2基のスピンドルで同時に切断加工を行なうと、最終製品である電子部品のサイズがバラバラになったり、ゆがんで形成されたりし、誤差の許容値にもよるが、不良品の発生率は極めて高くなる。したがって、この種の薄板状の被切削物を切断加工する場合は、2基のスピンドルで同時に切断加工する方法では、生産効率の向上はそれほど期待することができず、むしろ歩留まりが悪くなるところから、1基のスピンドルで切断加工されているのが現状である。
本発明は、厚さに比べて縦横のサイズが大きい薄板状の被切削物を回転ブレードで格子状に切削して分割する切削加工方法において、2基のスピンドルを同時に動作させて被切削物を要求される寸法精度で格子状に切断することを可能にして、加工効率をより向上させることができる切削加工方法および切削装置を提供することを目的とする。
本発明の切削加工方法は、それぞれ回転ブレードを備えた2基のスピンドルを同時に動作させて、回転テーブル上に取り付けられ最終製品の集合でなる切削ブロックが複数形成された薄板状の被切削物を格子状に切削して分割する切削加工方法であって、上記複数の切削ブロックのうちの未だ切断加工されていない1つの切削ブロックを基準の切削ブロックと定める第1の工程と、基準位置に対する上記基準の切削ブロックの回転角度誤差を測定して補正量を得る第2の工程と、上記基準位置に対する他の切削ブロックの回転角度誤差をそれぞれ測定して上記基準の切削ブロックの回転角度誤差と上記他の切削ブロックの回転角度誤差との差を計算する第3の工程と、上記補正量に従い上記回転テーブルを駆動して位置決めするとともに、上記計算された回転角度誤差の差と予め設定されている許容値とを比較して、上記回転角度誤差の差が上記許容値の範囲以内にある切削ブロックが存在する場合は、当該切削ブロックのうちの1つの切削ブロックと上記基準の切削ブロックとを上記2基のスピンドルを動作させて同時に切断加工し、上記回転角度誤差の差が上記許容値の範囲以内にある切削ブロックが存在しない場合は、上記基準の切削ブロックを上記2基のスピンドルのうちの1基のスピンドルで切断加工する第4の工程と、全ての切削ブロックの切断加工が終了するまで上記第1ないし第4の工程を繰り返す第5の工程と、を含んでなる。
好ましくは、上記第4の工程において、上記回転角度誤差の差が上記許容値の範囲以内にある切削ブロックが存在する場合に、上記基準の切削ブロックと上記許容値の範囲以内にある切削ブロックとの位置関係が上記2基のスピンドルの各回転ブレードが干渉し合う場合は、上記切削ブロックを上記許容値の範囲外であると判断する。
また、本発明の切削装置は、それぞれ回転ブレードを備え独立してY軸方向およびZ軸方向に往復移動制御可能な2基のスピンドルと、最終製品の集合でなる切削ブロックが複数形成された薄板状の被切削物をX軸方向およびθ軸方向に往復移動制御可能なテーブルと、を備えた切削装置において、許容する切断誤差を寸法または回転角度で入力する手段と、上記寸法または回転角度に基づいて基準位置に対する回転角度誤差の許容値を設定する手段と、上記複数の切削ブロックの基準位置に対する回転角度誤差を測定する手段と、測定された回転角度誤差から上記複数の切削ブロックのうちの所定の基準の切削ブロックの補正量を得るとともに上記基準の切削ブロックの回転角度誤差と上記他の切削ブロックの回転角度誤差の差を計算する手段と、上記補正量に従い上記テーブルを回転位置決めする手段と、上記計算された回転角度誤差の差と上記許容値とを比較する手段と、上記比較結果に基づいて上記回転角度誤差の差が上記許容値の範囲以内である切削ブロックを選択する手段と、上記基準の切削ブロックと上記選択された切削ブロックとが所定の切断線に従い同時に切断加工されるように上記2基のスピンドルを位置決めして同時に動作させるとともに、上記許容値の範囲以内である切削ブロックが存在しない場合は、上記2基のスピンドルのうちの1基のスピンドルを選択的に位置決めして上記基準の切削ブロックを上記選択されたスピンドルで切断加工するように動作させる手段と、を含む制御装置を備える。
本発明の切削加工方法は、最終製品の集合でなる切削ブロックが複数形成された薄板状の被切削物における複数の切削ブロックのうちの1つ、例えば、切断加工されていない切削ブロックの中の1つを基準の切削ブロックと定めて、基準位置に対する基準の切削ブロックの回転角度誤差を補正量として回転角度位置決めする。そして、基準位置に対する基準の切削ブロックとその他の切削ブロックの回転角度誤差の差を計算し、予め設定されている許容値とを比較して、許容値の範囲以内にある切削ブロックのうちの1つの切削ブロック、例えば、回転角度誤差の差が最も小さい切削ブロックを選択し、基準の切削ブロックと選択された切削ブロックとを予め設定されている切断線に従って2基のスピンドルで同時に切断加工する。一方、許容値の範囲以内にある切削ブロックが存在しないときは、基準の切削ブロックを1基のスピンドルで切断するようにする。
したがって、全ての切削ブロックが常に許容される切断誤差の範囲内で切断加工されるので、寸法精度は保証される。一方、可能な限り2基のスピンドルを使用して同時に2つの切断加工を行なうことができ、1基のスピンドルで切断加工するのに比べて加工効率が格段に向上する。その結果、薄板状の被切削物を切断加工するときの生産効率が向上する効果を奏する。
基準の切削ブロックと予め設定された許容値の範囲以内にある切削ブロックとの位置関係が2基のスピンドルの回転ブレードが干渉し合う場合は、その切削ブロックを許容値の範囲外であると判断するようにしたときは、被切削物の設計時に回転ブレードの干渉を考慮したり、切断加工前に回転ブレードの干渉を確認したりする作業を不要にする。その結果、作業能率により優れ、薄板状の被切削物を切断加工するときの生産効率がより向上する効果を奏する。
本発明の切削装置では、作業者が許容する切断誤差を寸法または回転角度で入力することができ、入力された寸法または回転角度で複数の切削ブロックのうちの所定の基準の切削ブロックの補正量が得られるとともに、基準の切削ブロックの回転角度と他の切削ブロックとの回転角度誤差の差がそれぞれ計算され、計算された回転角度誤差の差と予め設定された許容値とを比較して回転角度誤差の差が許容値の範囲以内である切削ブロックが選択される。そして、2基のスピンドルによって基準の切削ブロックと選択された切削ブロックとが所定の切断線に従い同時に切断加工される。また、許容値の範囲以内である切削ブロックが存在しない場合は、2基のスピンドルのうちの1基のスピンドルで正確に位置が調整されている基準の切削ブロックのみを切断加工することができる。
したがって、作業者が許容する切断誤差を寸法または回転角度で入力するだけで、全ての切削ブロックが常に許容誤差の範囲内で切断加工されるので、許容される寸法精度は保証されるとともに、可能な限り2基のスピンドルを使用して同時に2つの切断加工を行なうことができ、1基のスピンドルで切断加工するのに比べて加工効率が格段に向上する。その結果、作業能率に優れるとともに薄板状の被切削物を切断加工するときの生産効率が向上する効果を奏する。
図1に、本発明の切削装置の好ましい実施の形態が示されている。また、図1は、本発明の切削加工方法を実施するための好適な切削装置の一例を示す。図1は、本発明の切削装置の特徴を示すものであり、発明に直接関わらない公知の切削装置に具備されている部材は、図示省略される。図1は、切削装置本機の右側面と制御装置をブロック図で示す模式図である。各軸は、切削装置本機の正面に対して左右方向の水平1軸をX軸とし、X軸に直交する水平1軸をY軸、X軸とY軸に直交する鉛直1軸をZ軸、Z軸と平行な軸線廻りの回転1軸をθ軸とする。
切削装置は、機械ユニット(切削装置本機)1と制御ユニット(制御装置)2でなる。機械ユニット1は、テーブル(X軸移動体)3と、回転テーブル(θ軸移動体)4と、キャリッジ(Y軸移動体)5と、スライダ(Z軸移動体)6と、を有する。支持構造体7は、接地面に対して水平に設置される基台71と基台71に立設される支柱72と、支柱間に橋架されるビーム73とでなる。テーブル3は、基台71に載置される。回転テーブル4は、テーブル3上に載置される。テーブル3と回転テーブル4は、図3に示されるような最終製品81の集合でなる切削ブロック82が複数形成された薄板状の被切削物8を取り付けてX軸方向およびθ軸方向に往復移動制御可能なテーブルを構成する。
テーブル3は、ACシンクロナスリニアモータのようなサーボモータ31によってX軸方向に往復移動する。テーブル3の位置は、光学式のリニアスケール32で検出される。回転テーブル4は、回転テーブル4の回転軸に直結するダイレクトドライブ方式のDCブラシレスモータのような回転角度位置決め用モータ41によって、Z軸と平行な1軸を中心として、少なくとも0度から100度の範囲で、720,000分割で回転角度割出し可能に往復転回する。回転角度は光学式の回転スケール42で検出される。回転テーブル4は、上面に被切削物を吸着して取り付ける図示しない真空チャックを具備する。
キャリッジ5は、ビーム73上に設けられる。切削装置は、第1キャリッジ5Aと第2キャリッジ5Bとの2基のキャリッジ5を備える。キャリッジ5は、ACシンクロナスリニアモータのようなサーボモータ51によってY軸方向に往復移動する。キャリッジ5A、5Bの各位置は、それぞれ光学式のリニアスケール52で別々に検出される。2基のキャリッジ5A、5Bは、独立して位置決め制御可能に設けられる。
スライダ6は、2基のキャリッジ6A、6Bのそれぞれに鉛直方向に往復移動可能に設けられる。第1スライダ6Aと第2スライダ6Bは、例えば、ステッピングモータのようなDCモータあるいはDCブラシレスモータのようなサーボモータ61によってZ軸方向に往復移動可能にキャリッジ5に取り付けられる。スライダ6A、6Bの各位置は、それぞれロータリエンコーダ62で別々に検出される。2基のスライダ6は、独立して位置決め制御可能に設けられる。
スピンドル9は、各スピンドルの先端にそれぞれ回転ブレード93を備える。2基のスピンドル9A、9Bは、キャリッジ5とスライダ6によって、独立してY軸方向およびZ軸方向に往復移動制御可能に設けられる。スピンドル9A、9Bは、インダクションモータやDCブラシレスモータ回転モータあるいはエアスピンドルのような高速回転アクチュエータ91によって回転され、30,000mim−1以上の回転数で回転ブレード93を高速回転させる。各スピンドル9A、9Bの回転数は、それぞれロータリエンコーダ92で別々に検出され独立して調整可能であるが、被切削物を2基のスピンドル9A、9Bで同時に切断加工するときは、スピンドル9A、9Bは、基本的に同じ回転数で回転するように制御される。
制御ユニット2は、キー、スイッチ、コンパクトディスクドライブ装置などの入力装置10と、液晶ディスプレイ(LCD)を有する表示装置20と、演算装置30と、メモリモジュールやハードディスクなどの記憶装置40と、モータ制御装置50と、測定装置60とを有する。モータ制御装置50は、X軸、Y軸2軸、Z軸2軸、θ軸の送りを独立して、あるいは同期させて制御する。
入力装置10は、許容する切断誤差を寸法または回転角度で制御ユニット2に入力する手段である。また、入力装置10は、作業者が制御ユニット2が機械ユニット1を制御するために要求する加工パラメータのデータを制御ユニット2に与える手段である。例えば、作業者は、切削ブロック間のピッチ、切断線のピッチと切断線の数、切込み量のようなデータを入力することができる。これらのデータは、特定の被切削物を連続して切断加工するときは、繰返し入力する必要がないが、パターンが異なる被切削物を切断加工するときは、表示装置20に表示されるメニュ画面に従ってキーやスイッチを操作して直接制御ユニット2に入力され、あるいはデータを記録したコンパクトディスクのような記憶媒体からドライブ装置を通して記憶装置40に記憶される。
演算装置30は、入力装置10を通して入力された寸法または回転角度に基づいて基準位置に対する回転角度誤差の許容値を設定する手段と、測定装置60によって測定された回転角度誤差から複数の切削ブロックのうちの所定の基準の切削ブロックの補正量を得るとともに基準の切削ブロックの回転角度誤差と他の切削ブロックの回転角度誤差の差を計算する手段と、計算された回転角度誤差の差と許容値とを比較する手段と、比較結果に基づいて回転角度誤差の差が許容値の範囲以内である切削ブロックを選択する手段と、を含む。
また、演算装置30は、モータ制御装置50とともに、得られている補正量に従いテーブル4を回転位置決めする手段と、基準の切削ブロックと選択された切削ブロックとが所定の切断線に従い同時に切断加工されるように2基のスピンドル9A、9Bを位置決めして同時に動作させるとともに、許容値の範囲以内である切削ブロックが存在しない場合は、2基のスピンドル9A、9Bのうちの1基のスピンドルを選択的に位置決めして基準の切削ブロックを選択されたスピンドルで切断加工するように動作させる手段と、を構成する。
例えば、演算装置30は、得られている補正量に従いテーブル4を回転位置決めする場合、補正量を回転角度位置データに変換し、回転角度位置データと予め設定されている速度データを含む指令データをモータ制御装置50に出力する。モータ制御装置50は、モータ41の分解能に適する指令値を計算して制御電流を出力し、モータ41を所定の回転角度位置まで回転させる。また、回転スケール42からのフィードバック信号を得て所定の回転角度位置に位置決めする。
また、例えば、2基のスピンドル9A、9Bを位置決めする場合は、演算装置30は、開始位置に基づいてY軸2軸の移動量をそれぞれ計算して位置と速度の指令データをモータ制御装置50に別々に出力する。モータ制御装置50は、それぞれ入力した指令データから指令値を計算して制御量に変換しパワーアンプを通して制御電流をサーボモータ51に出力するとともに、各軸別々に設けられたリニアスケール52のような位置検出装置からのフィードバック信号に基づいてサーボモータ51をサーボ制御して位置決めする。また、演算装置30は、切込み量と取り付けられた回転ブレード93のサイズに適する予め設定された基準高さのデータに基づいてZ軸2軸の移動量をそれぞれ計算して位置と速度の指令データをモータ制御装置50に別々に出力する。モータ制御装置50は、それぞれ入力した指令データから指令値を計算して制御量に変換しステッピングモータ61をステップ送りする。したがって、回転ブレード93は、行き過ぎてテーブル4に衝突することなく所定の高さに位置決めされる。
測定装置60は、複数の切削ブロックの基準位置に対する回転角度を測定する手段である。測定装置60は、2台のCCDカメラ70、図示しない照明機器、LSI、VRAMおよびRS232Cのようなシリアル通信用のインターフェースを含む本体80とを含んで構成される。測定装置60は、演算装置30の要求に従ってCCDカメラ70で回転テーブル4に設けられた図示しないアラインメントマークと被切削物を撮像して画像データを出力する。演算装置30は、入力された画像データを解析してパターンマッチングを行ない、被切削物の切断線のθ軸方向の回転角度誤差(度)およびXY軸方向の位置誤差(μm)を演算する。
図2に、本発明の切削加工方法の好ましい実施の形態の主要なプロセスがフローチャートで示される。また、図3に、16個のCSP(最終製品)の集合でなる切削ブロックが6個形成された薄板状のパッケージモジュール(被切削物)の例が示される。以下、図1ないし図3を引用して、図1に示される切削装置の動作および本発明の切削加工方法の好適なプロセスの例を具体的に説明する。
切断加工前に、作業者によって、加工パラメータが制御ユニット2に与えられる(S1)。具体的には、少なくとも許容誤差寸法δのデータが、入力装置10を通して入力され、制御ユニット2の記憶装置40に記憶される。また、予め切削装置の構成によって決められる2基のスピンドル9A、9Bが最も接近できる最小の回転ブレード間の距離Bは、切削装置の製造者によって予め機械設定値として記憶装置40に与えられている。同時に、例えば切断線CLのピッチP1、P2や切削ブロック間のピッチP3、あるいは使用する回転ブレードの直径のような切断加工に必要な全ての加工パラメータのデータが制御ユニット2に与えられる。連続して複数の同じ被切削物を切断加工する場合は、これらのデータは、繰返して入力される必要がない。
演算装置30は、記憶装置40に記憶された許容誤差寸法δ読み出して、基準位置に対する回転角度誤差の許容値Δθを計算する(S2)。基準位置に対する回転角度誤差の許容値は、言い換えれば、基準の切削ブロックとその他の基準ブロックとの回転角度誤差の差の許容値に相当する。許容値Δθの具体的な計算の方法を数1に示す。このとき、距離Lは、切削ブロックの基準の切断線(インデックスライン)ID間の長さであり、ピッチP1とP2のデータで得ることができる。例えば、許容誤差寸法δが2μmで距離Lが50mm(50×10−3μm)のときは、許容値Δθは、およそΔθ≦0.0046度になる。演算装置30は、計算された許容値Δθを記憶装置40に設定値として記憶させる。なお、許容値Δθが回転角度で与えられた場合は、その値がそのまま記憶装置40に記憶され設定される。
演算装置30は、予め定められたルールに従って複数の切削ブロックのうちの未だ切断加工されていない1つの切削ブロックを基準の切削ブロックと定める(S3)。ここでは、切断されていない未加工の切削ブロックのうちのY軸方向の最もマイナス側に位置する切削ブロック、言い換えれば、切削ユニット1の最も前面側に位置する切削ブロックを基準の切削ブロックに選定するようにしている。したがって、図3に示される被切削物8の場合、全ての未加工の切削ブロック82A〜82Fの中から、Y軸方向の最もマイナス側に位置する切削ブロック82Aが選択される。
次に、演算装置30は、基準位置に対する基準の切削ブロックの回転角度誤差を測定して補正量を得る。具体的には、演算装置30は、制御プログラムに従って予め定められた動作でテーブル3、4を動作させて所定のアラインメント位置に被切削物8を移動させるとともに、測定装置60を操作して基準の切削ブロックについてアラインメントマークに対する回転角度を測定して回転角度誤差を得る(S4)。得られた基準の切削ブロックの回転角度誤差を補正量とする。例えば、測定された回転角度誤差が図3に示される値である場合、基準の切削ブロックが切削ブロック82Aのときは、補正量は1.015度に設定される。
補正量が得られたら、演算装置30は、基準位置に対する他の切削ブロックの回転角度誤差をそれぞれ測定して基準の切削ブロックの回転角度誤差と他の切削ブロックの回転角度誤差との差を計算する(S5)。具体的には、先に測定装置60を操作して基準の切削ブロックの回転角度を測定するときに、同時に基準の切削ブロック以外の他の切削ブロックの回転角度を測定して回転角度誤差を得ておく。このときの測定の基準は、図3に示されるような予め定められたインデックスラインIDである。インデックスラインIDは、格別の理由がない限り、基準の切削ブロックに最も近い位置にある切断線とする。そして、演算装置30は、基準の切削ブロック以外の全ての切削ブロックについて、基準の切削ブロックの回転角度誤差から他の切削ブロックの回転角度誤差を減算して基準の切削ブロックの回転角度誤差と他の切削ブロックの回転角度誤差の差Δθnを計算する。そして、それらの回転角度誤差の差Δθnを記憶装置40に順次記憶させる。
次に、演算装置30は、そして、それぞれ回転角度誤差の差Δθnが許容値Δθの範囲内にあるかどうかを検査する(S6)。さらに、回転角度誤差の差Δθnが許容値Δθの範囲内にある切削ブロックがある場合は、該当する切削ブロックが複数あるかどうかを検査する(S7)。許容値Δθの範囲内にある切削ブロックが複数ある場合は、記憶装置40に記憶されている各切削ブロックにおける回転角度誤差の差θnを比較して、回転角度誤差の差θnが最も小さい値の切削ブロックを選択する(S8)。このとき、回転角度誤差の差θnが最も小さい値の切削ブロックが複数あるときは、基準の切削ブロックにより近い切削ブロックが選択される。例えば、図3に示される例の場合は、回転角度誤差の差が−0.001度である切削ブロック82Bが選択される。
演算装置30は、選択した切削ブロックと基準の切削ブロックと2基のスピンドル9A、9Bで同時に切断加工すると想定した場合に、2基のスピンドル9A、9Bのそれぞれの回転ブレード93が干渉するかどうかを、予め設定されている隣り合う切削ブロックのインデックスライン間の距離Lと最小の回転ブレード間の距離Bと比較することによって検査する(S9)。回転ブレード93の干渉が発生する場合は、2つの切削ブロックを同時に加工することは不可能である。したがって、他に回転角度誤差の差Δθnが許容値Δθの範囲内にある切削ブロックがあるかどうかを再検査する(S10)。このことは、言い換えれば、回転ブレードが干渉し合う場合は、選択された切削ブロックを許容値の範囲外であるとして、2基のスピンドル9A、9Bで基準の切削ブロックと同時に切断加工できない切削ブロックを排除している。
他に回転角度誤差Δθnが許容値Δθの範囲内にある切削ブロックがある場合は、次に回転角度誤差Δθnが小さい値の切削ブロックを選択する(S11)。このとき、回転角度誤差の差θnが最も小さい値の切削ブロックが複数あるときは、基準の切削ブロックにより近い位置にある切削ブロックが選択される。例えば、図3に示される例の場合は、回転角度誤差の差が−0.004度である切削ブロック82Eが選択される。そして、この選択した切削ブロックについても、ステップS9のときと同じ手法で回転ブレード93が干渉するかどうか検査する(S12)。選択された切削ブロックの切断加工で回転ブレード93の干渉が発生する場合は、さらに他に回転角度誤差の差Δθnが許容値Δθの範囲内にある切削ブロックがあるかどうかを再検査する(S10)。
演算装置30は、選択された切削ブロックに回転ブレードの干渉が発生しない場合は(S9、S12)、すでに得られている補正量に基づいて回転テーブル4を動作させて基準の切削ブロックの位置決めを行なう(S13)。そして、2基のスピンドル9A、9Bで2つの切削ブロックを同時に切断加工する(S14)。このとき、1つの切断線CLにおける切断加工が終えたら、切削ブロックの中の全ての切断線CLにおける切断加工が終了するまで、テーブル3を設定されたピッチP1ずつ送りながら順次隣接する切断線CLに沿って切断加工を行なう。このときの基準位置に対する切断誤差は、数2で計算することができる。言い換えれば、許容誤差寸法δに代えて、許容回転角度を入力することによって許容値を設定することができる。
このように、演算装置30は、補正量に従い回転テーブルを駆動して位置決めするとともに、計算された回転角度誤差の差と予め設定されている許容値とを比較して、回転角度誤差の差が許容値の範囲以内にある切削ブロックが存在する場合は、そのうちの1つの切削ブロックと基準の切削ブロックとを2基のスピンドルを動作させて同時に切断加工する。したがって、2基のスピンドルを使用して被切削物を切断加工することができ、加工効率が向上する。
また、演算装置30は、回転角度誤差の差が許容値の範囲以内にある切削ブロックが存在する場合に、基準の切削ブロックと許容値の範囲以内にある切削ブロックとの位置関係が2基のスピンドルの各回転ブレードが干渉し合う場合は、その切削ブロックを許容値の範囲外であると判断する。したがって、作業者が切断加工前に回転ブレードの干渉を考慮する必要がなく、作業能率に優れる。
2つの切削ブロックの全ての切断線CLに対する切断加工が終了したら、演算装置30は、全ての切削ブロックについて切断加工が完了しているかどうかを判断する(S15)。全ての切削ブロックの切断加工が完了していない場合は、次の基準の切削ブロックを選択する(S3)。図3に示される被切削物8の場合、切断されていない未加工の切削ブロックのうちのY軸方向の最もマイナス側に位置する切削ブロックとするルールに従って、切削ブロック82Bが選択される。
演算装置30は、新しい基準の切削ブロックを選択したら、基準の切削ブロックと残りの未加工の切削ブロックの全ての回転角度の測定して回転角度誤差を得る(S4)。このとき、新しく選択された基準の切削ブロックの回転角度誤差を次の切断加工のプロセスにおける補正量とする。例えば、測定された回転角度誤差が図3に示される場合、基準の切削ブロックが切削ブロック82Bのときは、補正量は1.016度に設定される。演算装置30は、測定装置60から得た新しい測定結果に基づいて、基準の切削ブロック以外の全ての未加工の切削ブロックについて、新しい回転角度誤差の差Δθnを計算して記憶装置40の記憶内容を書き換える(S5)。そして、それぞれ回転角度誤差の差Δθnが許容値Δθの範囲内にあるかどうかを検査する(S6)。
次に、演算装置30は、回転角度誤差の差Δθnが許容値Δθの範囲内にある切削ブロックが複数ある場合は(S7)、回転角度誤差の差Δθnが最小の切削ブロックを選択して(S8)、2基のスピンドルの回転ブレード93が干渉し合うかどうかを検査する(S9)。例えば、図3に示される被切削物8の場合、回転角度誤差の差が−0.004度である切削ブロック82Dが選択される。なお、図3で示されている数値は、最初の測定結果で得られた値であるので、再度測定し直した場合は得られる値が変わる可能性があるが、ここでは、その値が変わらなかったものとして説明する。以下、最初のプロセスと同じように、2基のスピンドルで切断加工を行なう(S10〜S15)。
一方、未加工の切削ブロックが1つしか残っていない場合を含めて、回転角度誤差の差Δθnが許容値Δθの範囲内にある切削ブロックが1つも存在しない場合は(S6)、2つの切削ブロックを同時に切断加工を行なうことができないので、基準の切削ブロックを1基のスピンドルで切断加工させる。このときは、演算装置30は、最初に2基のスピンドルのうちの一方のスピンドルを選択する(S16)。切断加工に使用するスピンドルを選択する方法は任意である。スピンドルを選択する好ましい方法として、記憶装置40に記憶されている回転ブレードの摩耗量(加工長)を比較して、摩耗量(加工長)の少ない回転ブレードを取り付けたスピンドルを選択する方法があげられる。また、例えば、被切断部位を中央から2つの切削領域に分けて考え、1つの切削領域を1つのスピンドルに、他方の切削領域を他方のスピンドルに割り当てる方法がある。なお、回転ブレードの摩耗量は、切断加工の管理システムの中で定期的に測定されて測定結果が保持されており、加工長は、常時カウントされて累積記憶されている。
使用するスピンドルを選択したら、基準の切削ブロックに基づいてすでに得られている補正量でアライメントし(S17)、選択された1基のスピンドルで切断加工をする(S18)。なお、切削ブロックのサイズ(長さ)によっては、2基のスピンドルで1つの切削ブロックを切断加工ができる可能性がある。その場合は、2基のスピンドルで切断加工するようにプロセスを変形することが可能である。しかしながら、もともと切断誤差を避ける目的で複数の切削ブロックに分けて製作されているパッケージモジュールのような被切削物は、各切削ブロックのサイズが2基のスピンドルの回転ブレードが干渉する程度の長さ(幅)で成型されているのがふつうであるから、プロセスを必要以上複雑にしないことからも、1つの切削ブロックに対しては1基のスピンドルで切断加工する方法で充分な効果を得られるものと考えられる。
このように、演算装置30は、補正量に従い回転テーブルを駆動して位置決めするとともに、計算された回転角度誤差の差と予め設定されている許容値とを比較して、回転角度誤差の差が許容値の範囲以内にある切削ブロックが存在しない場合は、基準の切削ブロックを2基のスピンドルのうちの1基のスピンドルで切断加工する。したがって、許容される範囲内の切断誤差で切断加工するので、最終製品の寸法精度が保証される。
演算装置30は、基準の切削ブロック以外に、回転角度誤差の差Δθnが許容値Δθの範囲内にある切削ブロックが1つしかない場合は(S7)、その切削ブロックについて回転ブレードの干渉がないかどうかを検査する(S19)。回転ブレードの干渉がない場合は、2基のスピンドルで切断加工することが可能であるから、ステップS4で設定されている補正量に基づいてアラインメントを行ない(S20)、2基のスピンドルで切断加工する(S21)。例えば、図3に示される被切削物8の場合は、すでに説明されたプロセスに従って切削ブロック82A、82B、82D、82Eが切断加工された後は、基準のブロックとして切削ブロック82Cが選択されるから、選択され得る他の切削ブロックは、切削ブロック82Fのみである。したがって、基準の切削ブロック82Cと切削ブロック82Fについてスピンドルの干渉があるかどうかを検査して、基準の切削ブロック82Cの回転角度誤差を補正量として切断加工する。
仮に、基準の切削ブロック以外に、回転角度誤差のΔθnが許容値Δθの範囲内にある切削ブロックがない場合(S6)と、回転角度誤差の差Δθnが許容値Δθの範囲内にある切削ブロックが1つしかない場合であって、その切削ブロックについて回転ブレードの干渉が発生する場合は(S19)、2つの切削ブロックを同時に切断加工を行なうことができないので、スピンドルを選択してから(S22)、基準の切削ブロックを補正量回転位置決めして(S23)、1基のスピンドルで切断加工させる(S24)。
そして、全ての切削ブロックが切断加工されたら、スピンドル9を所定の位置まで上昇待避させてから、回転テーブル4を90度転回させる。そして、ステップS3ないしステップS15のプロセスに従って縦方向の切断線CLの切断加工を行なう。ただし、図3に示される被切削物のように、縦方向における切断加工においては切削ブロックに分けて切断加工を行なうことができない場合は、上述したプロセス中の不要なステップをスキップして、従来どおりにアライメントを行なって1基のスピンドルで切断加工をする。また、縦方向における切断加工が終了し、被切削物の全ての切断加工を終えたら、被切削物を自動的に交換し、ステップS3ないしステップS15のプロセスに従って次の被切削物の切断加工を行なう。
以上のプロセスは、繰返し新しい基準の切削ブロックを選択しながら、回転角度誤差の差が許容値の範囲内にある場合に限って、その回転角度誤差の差が最も小さい他の切削ブロックを選択して2基のスピンドルで同時に切断加工するようにしている。したがって、可能な限り2基のスピンドルで切断加工することができ、しかも最終製品に許容されない切断誤差が発生しない。その結果、生産効率が大幅に向上する。
本発明の技術思想は、可能な限り2基のスピンドルで切断加工して加工効率を向上させながらも、最終製品に許容されない切断誤差を発生させないことによって単位時間当たりの生産効率を向上させることにある。したがって、当然のことではあるが、本発明の技術思想に逸脱しない範囲において、実施の形態を変形することが可能である。また、他の加工方法と組み合わせて実施することによって、より生産効率を向上させるようにすることが可能である。
本発明は、パッケージモジュールのような薄板状で長さの長い被切削物を格子状に限られた寸法精度で分割する切断加工において、加工効率を向上させることに利用することができる。
1 機械ユニット(切断装置本機)
2 制御ユニット(制御装置)
3 テーブル(X軸移動体)
31 サーボモータ
32 リニアスケール
4 回転テーブル
41 回転角度位置決め用モータ
42 回転スケール
5 キャリッジ
51 サーボモータ
52 リニアスケール
6 スライダ
61 サーボモータ
62 ロータリエンコーダ
7 支持構造体
71 基台
72 支柱
73 ビーム
9 スピンドル
9A 第1スピンドル
9B 第2スピンドル
10 入力装置
20 演算装置
30 表示装置
40 記憶装置
50 モータ制御装置
60 測定装置
70 CCDカメラ
2 制御ユニット(制御装置)
3 テーブル(X軸移動体)
31 サーボモータ
32 リニアスケール
4 回転テーブル
41 回転角度位置決め用モータ
42 回転スケール
5 キャリッジ
51 サーボモータ
52 リニアスケール
6 スライダ
61 サーボモータ
62 ロータリエンコーダ
7 支持構造体
71 基台
72 支柱
73 ビーム
9 スピンドル
9A 第1スピンドル
9B 第2スピンドル
10 入力装置
20 演算装置
30 表示装置
40 記憶装置
50 モータ制御装置
60 測定装置
70 CCDカメラ
Claims (3)
- それぞれ回転ブレードを備えた2基のスピンドルを同時に動作させて、回転テーブル上に取り付けられ最終製品の集合でなる切削ブロックが複数形成された薄板状の被切削物を格子状に切削して分割する切削加工方法であって、前記複数の切削ブロックのうちの未だ切断加工されていない1つの切削ブロックを基準の切削ブロックと定める第1の工程と、基準位置に対する前記基準の切削ブロックの回転角度誤差を測定して補正量を得る第2の工程と、前記基準位置に対する他の切削ブロックの回転角度誤差をそれぞれ測定して前記基準の切削ブロックの回転角度誤差と前記他の切削ブロックの回転角度誤差との差を計算する第3の工程と、前記補正量に従い前記回転テーブルを駆動して位置決めするとともに、前記計算された回転角度誤差の差と予め設定されている許容値とを比較して、前記回転角度誤差の差が前記許容値の範囲以内にある切削ブロックが存在する場合は、当該切削ブロックのうちの1つの切削ブロックと前記基準の切削ブロックとを前記2基のスピンドルを動作させて同時に切断加工し、前記回転角度誤差の差が前記許容値の範囲以内にある切削ブロックが存在しない場合は、前記基準の切削ブロックを前記2基のスピンドルのうちの1基のスピンドルで切断加工する第4の工程と、全ての切削ブロックの切断加工が終了するまで前記第1ないし第4の工程を繰り返す第5の工程と、を含んでなる切削加工方法。
- 前記第4の工程において、前記回転角度誤差の差が前記許容値の範囲以内にある切削ブロックが存在する場合に、前記基準の切削ブロックと前記許容値の範囲以内にある切削ブロックとの位置関係が前記2基のスピンドルの各回転ブレードが干渉し合う場合は、前記切削ブロックを前記許容値の範囲外であると判断することを特徴する請求項1に記載の切削加工方法。
- それぞれ回転ブレードを備え独立してY軸方向およびZ軸方向に往復移動制御可能な2基のスピンドルと、最終製品の集合でなる切削ブロックが複数形成された薄板状の被切削物をX軸方向およびθ軸方向に往復移動制御可能なテーブルと、を備えた切削装置において、許容する切断誤差を寸法または回転角度で入力する手段と、前記寸法または回転角度に基づいて基準位置に対する回転角度誤差の許容値を設定する手段と、前記複数の切削ブロックの基準位置に対する回転角度誤差を測定する手段と、測定された回転角度誤差から前記複数の切削ブロックのうちの所定の基準の切削ブロックの補正量を得るとともに前記基準の切削ブロックの回転角度誤差と前記他の切削ブロックの回転角度誤差の差を計算する手段と、前記補正量に従い前記テーブルを回転位置決めする手段と、前記計算された回転角度誤差の差と前記許容値とを比較する手段と、前記比較結果に基づいて前記回転角度誤差の差が前記許容値の範囲以内である切削ブロックを選択する手段と、前記基準の切削ブロックと前記選択された切削ブロックとが所定の切断線に従い同時に切断加工されるように前記2基のスピンドルを位置決めして同時に動作させるとともに、前記許容値の範囲以内である切削ブロックが存在しない場合は、前記2基のスピンドルのうちの1基のスピンドルを選択的に位置決めして前記基準の切削ブロックを前記選択されたスピンドルで切断加工するように動作させる手段と、を含む制御装置を備えた切削装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004099107A JP2005286159A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | 切削加工方法および切削装置 |
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JP2005286159A true JP2005286159A (ja) | 2005-10-13 |
Family
ID=35184183
Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006147720A (ja) * | 2004-11-17 | 2006-06-08 | Disco Abrasive Syst Ltd | パネルの切削方法 |
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-
2004
- 2004-03-30 JP JP2004099107A patent/JP2005286159A/ja active Pending
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