JP5126088B2 - 薄膜積層体の製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、帯状可撓性基板上に複数の薄膜を形成して、薄膜光電変換素子などの薄膜積層体を製造する装置に関する。
半導体薄膜などの薄膜積層体の基板には、通常、剛性基板が用いられるが、軽量でロールを介した取り扱いの利便性による生産性向上やコスト低減を目的として、プラスチックフィルムなどの可撓性基板が用いられる場合がある。例えば、特許文献1には、巻出しロールから供給される帯状可撓性基板(ポリイミドフィルム)を所定のピッチで間欠的に搬送しながら、前記可撓性基板の搬送方向に配列された複数の成膜ユニットで、前記可撓性基板上に性質の異なる複数の薄膜を積層形成し、製品ロールとして巻取る薄膜積層体の製造装置が開示されている。
特開2005−72408号公報
このような薄膜積層体の製造装置には、帯状可撓性基板の幅方向を水平方向に一致させて搬送しつつ成膜を行なうタイプと、帯状可撓性基板の幅方向を鉛直方向に一致させて搬送しつつ成膜を行なうタイプがある。後者は前者に比べて設置面積が小さく、基板表面が汚染されにくい等の利点があるが、搬送スパンが長くなると、重力に抗して搬送高さを一定に維持するのが困難になり、可撓性基板の表面に皺が発生したり、可撓性基板が垂れ下がったりする傾向が顕著になる。
特許文献1には、可撓性基板のステップ搬送における停止期間中に、可撓性基板の上下の側縁部を把持部材(パッド)で把持して幅方向に引張する装置が開示されている。しかし、この装置は、可撓性基板の把持と引張、解放を反復するため、可撓性基板の搬送高さを一定に維持することは困難であり、また、可撓性基板を連続的に搬送しつつ成膜を行なう連続成膜装置には実施できない。
そこで、可撓性基板の上下の側縁部を挟持する上側および下側挟持ローラを成膜部間に配設し、それぞれの挟持ローラの挟持部における回転方向を、可撓性基板の搬送方向に対して斜上方および斜下方に向かう偏角を有するようにして、可撓性基板の上下の側縁部に上方および下方に向かう持ち上げ力および引き下げ力を作用させ、可撓性基板を展張しかつその搬送高さを一定に維持可能とする薄膜積層体の製造装置が開発されている。
この装置は、可撓性基板を上下幅方向に展張して張力皺や加熱皺を抑制するうえで有利であるが、可撓性基板の逆方向への搬送を含む往復成膜プロセスには直ちに適用できない。可撓性基板を逆方向に搬送すると、上記偏角による持ち上げ力および引き下げ力が逆方向に作用し、各挟持ローラから可撓性基板が離脱する問題を生じる。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、帯状可撓性基板を縦姿勢で搬送しつつも可撓性基板の下垂や皺の発生を広範囲に亘って抑制でき、高品質の製品を製造可能であると共に、可撓性基板の逆方向への搬送にも対応可能な薄膜積層体の製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、帯状の可撓性基板を、その幅方向を鉛直方向にして水平方向に搬送しながら、前記基板の搬送経路に設置された成膜部にて、前記基板の表面に薄膜を積層形成する薄膜積層体の製造装置において、前記基板の上側縁部を所定の挟持圧にて挟持しつつ送出可能な少なくとも一対の上側挟持ローラ、および前記少なくとも一対の上側挟持ローラを回転可能かつ相互に接離可能に支持する上側支持機構部を含む上側展張ユニットと、前記基板の下側縁部を所定の挟持圧にて挟持しつつ送出可能な少なくとも一対の下側挟持ローラ、および前記少なくとも一対の下側挟持ローラを回転可能かつ相互に接離可能に支持する下側支持機構部を含む下側展張ユニットと、を備え、前記上下各側展張ユニットは、上下各側で略搬送方向に並設されかつ共通のフレームを介して一体化された複数の支持機構部と複数対の挟持ローラとを含み、前記複数対の挟持ローラの挟持部における回転方向が上下各側で一直線上に配列されており、前記上下各側の共通フレームは、それぞれ基板搬送面と交差する方向の軸回りに揺動可能に支持され、前記上側挟持ローラの挟持部における回転方向が前記基板の搬送方向に対して斜上方に向かう偏角を有しかつ前記下側挟持ローラの挟持部における回転方向が前記基板の搬送方向に対して斜下方に向かう偏角を有する第1角位置と、前記上側挟持ローラおよび前記下側挟持ローラの挟持部における回転方向がそれぞれ前記第1角位置と逆方向の偏角を有する第2角位置とに一斉に切換可能に構成されていることを特徴とする薄膜積層体の製造装置にある。
本発明に係る薄膜積層体の製造装置は、上記の通り構成されているので、挟持ローラおよびその支持機構部を含む上下各側展張ユニットの揺動角度を切換ることで、可撓性基板の第1の搬送方向への搬送時に上下幅方向の展張力を生じさせる第1角位置と、前記第1搬送方向と逆方向への搬送時に上下幅方向の展張力を生じさせる第2角位置とに切換可能であり、可撓性基板の正逆両方向への搬送を含む成膜プロセスにおいても可撓性基板の下垂や皺を抑制でき、かつ、このような正逆両方向に対応可能な展張システムを安価に構成できる。
加えて、前記上下各側展張ユニットは、上下各側で共通のフレームを介して一体化された複数の支持機構部と複数対の挟持ローラとを含み、上下各側の前記複数対の挟持ローラの挟持部における回転方向が上下各側で一直線上に配列され、かつ、前記第1角位置と前記第2角位置とに一斉に切換可能であるので、可撓性基板の正逆両方向への搬送を含む成膜プロセスに対応しつつ、正逆それぞれの搬送時に可撓性基板の広範囲に亘って安定的に展張力を作用させ、可撓性基板の下垂や皺の発生を広範囲に亘って抑制可能となり、高品質の薄膜積層体を製造する上で有利である。
本発明の好適な態様では、前記上下各側展張ユニットの揺動軸とずれたそれぞれの連結点と、前記揺動軸を挟んで前記連結点と反対側に位置したそれぞれの固定中立点との間に介装され、前記上下各側の展張ユニットを、それぞれ前記第1角位置と前記第2角位置とに保持可能なトグル機構を構成する上下各側スプリングを備えている。この構成により、可撓性基板の正方向および逆方向への搬送力を利用して、上下各側の展張ユニットを正逆方向に反転させることができる。
また、本発明の他の好適な態様では、前記上下各側展張ユニットの揺動軸とずれたそれぞれの連結点が、前記揺動軸を挟んで前記連結点と反対側に位置した駆動手段にスプリングを介して連結されており、前記駆動手段の基板搬送方向の進退変位によって、前記上下各側展張ユニットを、前記第1角位置と前記第2角位置とに切換可能である。この構成では、駆動手段自体に厳密な位置制御を必要とせず、中立点を跨ぐ進退往復動だけで、上下各側展張ユニットを正逆方向に反転させることができ、迅速な切換動作が行えるとともに、スプリングによる緩衝作用も期待できる。
また、本発明の他の好適な態様では、前記上下各側展張ユニットを、前記第1角位置と前記第2角位置との間で揺動変位させる駆動手段と、前記基板の上下端位置をそれぞれ検出する上下各側のセンサと、前記上下各側のセンサの検出値に基づいて前記駆動手段を制御する制御手段と、を備えている。この構成では、上下各側展張ユニットの正逆反転を行なう駆動手段に揺動角度の制御を必要とするものの、正逆両方向の搬送において可撓性基板の展張度および上下端位置を積極的に制御できる利点がある。
(a)は正方向搬送時、(b)は逆方向搬送時における本発明第1実施形態に係る展張ユニットを示す概略側面図である。 図1(a)のA−A断面図である。 本発明第2実施形態に係る上側展張ユニットを示す斜視図である。 (a)は正方向搬送時、(b)は逆方向搬送時における本発明第3実施形態に係る上側展張ユニットを示す要部側面図である。 本発明第4実施形態に係る上側展張ユニットを備えた薄膜積層体の製造装置の正方向搬送時における概略側面図である。 本発明第4実施形態に係る上側展張ユニットを備えた薄膜積層体の製造装置の逆方向搬送時における概略側面図である。 図5のB−B断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明第1実施形態に係る上側および下側展張ユニット100,100′を示す概略側面図であり、図2は搬送方向F(正方向)下流側から見た正面図である。上側および下側展張ユニット100,100′は、基本的に同構造であり、それぞれ、可撓性基板1の上下各側縁部を挟持する各2対の挟持ローラ3,3′を備えている。なお、図3に示す第2実施形態の上側展張ユニット200も、基本的に同構造であり、挟持ローラ部の詳細かつ立体的な構造は、図3を参照することでより明確になる。
図1〜図3において、各対における挟持ローラの一方は固定ローラ31,31、他方は可動ローラ32,32であり、それぞれ固定側および可動側支持部材33,33,34,34の下端部(ローラ支軸)に、スラスト荷重を受圧できるようにベアリングを介して回転自在に支持され、上下各側の2対の挟持ローラ3,3′は、いずれも挟持部における回転方向(τ)が一直線上に配列されている。
各対における固定側支持部材33,33は、それらの基部から、対応する可動側支持部材34,34の基端部側に延出した腕部(34a,34a)を有し、該各腕部おいて対応する可動側支持部材34,34の基部が、軸34a,34aを介して固定側支持部材33に接離する方向に揺動可能に支持され、さらに、対応する固定側支持部材33と可動側支持部材34の中間部にスプリング36(引張スプリング)が張架されることによって、各可動ローラ32が対応する固定ローラ31に圧接されるように構成されている。
各対における固定側支持部材33,33は、基板搬送方向に延在する連結フレーム35(共通ローラフレーム)を介して一体に連結され、連結フレーム35の中央部から延出した腕部(35a)において、搬送面と交差方向に延在する軸35aを介して固定ブラケット37に揺動可能に支持され、かつ、それらの揺動範囲が、図1に示すように、連結フレーム35の図中左側に連結された固定側支持部材33の上面が第1ストッパ41に当接する第1角位置(a)と、連結フレーム35の図中右側に連結された固定側支持部材33の上面が第2ストッパ42に当接する第2角位置(b)との間で規制されている。
そして、第1実施形態の展張ユニット100,100′では、図1および図2に示すように、連結フレーム35の中央部から前記腕部(35a)と反対側に延出した腕部(38a)と、固定ブラケット37のピン38bとの間にスプリング38(引張スプリング、トグルスプリング)が張架されている。ピン38bは、軸35aと搬送方向F(R)において同位置にあり、腕部(38a)の揺動軌跡、すなわち上下各側展張ユニット100,100′の揺動軌跡の中立点にある。
この構成により、上下各側展張ユニット100,100′は、搬送方向F(R)の力、すなわち図示しない搬送手段による搬送力が可撓性基板1に作用していない状態では、トグル機構を構成する上記スプリング38の付勢により、図1に示す第1角位置(a)と第2角位置(b)のいずれかに保持されている。この状態から、図1(a)に示すように、可撓性基板1に図中左方向に向かう正方向の搬送力(F)が作用すると、上下各側展張ユニット100,100′は、搬送力(F)によって図中左側に揺動し、第1ストッパ41に当接する第1角位置(a)に保持される。
この第1角位置(a)では、上側挟持ローラ3,3の挟持部における回転方向(τ)が、可撓性基板1の搬送方向Fに対して斜上方に向かう偏角を有し、かつ、下側挟持ローラ3′,3′の挟持部における回転方向(τ)が搬送方向Fに対して斜下方に向かう偏角を有することにより、上下各側の挟持ローラ3,3,3′,3′で挟持されつつ送出される可撓性基板1の上側縁部および下側縁部に、それぞれ上方行および下方行に向かう展張力τ,τが作用し、この展張力τ,τによって、可撓性基板1が上下幅方向に展張され、張力皺や加熱皺が抑制され、高い平面度に維持された可撓性基板1に対して成膜プロセスが実施されることで、高品質の薄膜を形成可能となる。
上記正方向への搬送による成膜プロセスが終了した後、図1(b)に示すように、可撓性基板1の逆方向の搬送(R)が開始され、可撓性基板1に図中右方向に向かう逆方向の搬送力(R)が作用すると、上下各側展張ユニット100,100′は、搬送力(R)により、スプリング38の付勢に抗して図中右側に揺動し、第2ストッパ42に当接する第2角位置(b)に保持され、上下各側の挟持ローラ3,3,3′,3′で挟持されつつ送出される可撓性基板1の上側縁部および下側縁部に、それぞれ上方行および下方行に向かう展張力τ,τが作用し、この展張力τ,τによって、正方向への搬送時と同様に可撓性基板1が上下幅方向に展張されることになる。
上記第1実施形態では、可撓性基板1に対する正逆両方向への搬送力(F,R)を利用して上下各側展張ユニット100,100′を反転させる場合を示したが、図3に示す第2実施形態に係る上下各側の展張ユニット200(200′)では、可撓性基板1の正逆搬送方向の転換と同期して駆動されるアクチュエータ40により、展張ユニット200(200′)の角位置を強制的に反転させる構成としてある。
図3には、上側展張ユニット200のみ示されているが、下側展張ユニット(200′)も基本的に同構造であり、同じ展張ユニットを上下逆にして用いる。第2実施形態の展張ユニット200(200′)では、スプリング38の固定側支持点(38b)が、可撓性基板1の搬送方向(F,R)の平行に延在するガイド部材39内で摺動可能に支持されているピン38bに連結され、このピン38bは、アクチュエータ40(リニアアクチュエータ)の出力ロッドに回動可能に支持されている。
この構成により、図中左側に向かう可撓性基板1の正方向(F)への搬送時には、図3に実線で示されるように、アクチュエータ40の出力ロッドを突出させ、ピン38bを機構上の中立点(35a)より左側に位置させることにより、スプリング38を介して展張ユニット200(200′)が、第1ストッパ41に当接する第1角位置(a)に強制的に揺動され、展張ユニット200(200′)の搬送方向Fに対する偏角によって、可撓性基板1の上側縁部(および下側縁部)に、先述した第1実施形態の場合と同様に展張力τが作用し、可撓性基板1が上下幅方向に展張される。
そして、可撓性基板1の正方向(F)から逆方向(R)への搬送方向の反転時に、アクチュエータ40の出力ロッドを没入させ、図中2点鎖線で示されるように、ピン38bを機構上の中立点(35a)より右側に移動することにより、展張ユニット200(200′)が、第2ストッパ42に当接する第2角位置(b)に強制的に反転され、正方向への搬送時と同様に可撓性基板1が上下幅方向に展張されることになる。
上記第1、第2実施形態では、上下各側の展張ユニット100,200が、いずれもスプリング38の付勢力で第1角位置(a)または第2角位置(b)に保持される構成であるため、搬送方向の反転時や、間欠駆動の停止時などに、可撓性基板1に負荷される衝撃を緩衝する効果も期待できる。
次に、図4(a)(b)は、それぞれ正方向(F)および逆方向(R)への各搬送時における本発明に係る第3実施形態の上側展張ユニット300を示す要部側面図である。上述した各実施形態に係る展張ユニット100,200は、上下各側にそれぞれ2対の挟持ローラを備える場合を示したが、第3実施形態の上側展張ユニット300(下側展張ユニット300′も同構造)は、上下各側にそれぞれ1対の挟持ローラ3,3′を備えている。各対の挟持ローラ3,3′の基本構造は、図7に示される第4実施形態と同様であり、その詳細については後述する。
図4(a)(b)において、展張ユニット300の挟持ローラ3の一方は固定ローラ31、他方は可動ローラ32であり、それぞれ固定側および可動側支持部材33,34の下端部(ローラ支軸)に、スラスト荷重を受圧できるようにベアリングを介して回転自在に支持されている。固定側支持部材33は、搬送方向と交差する方向の軸45aで揺動可能に支持されたローラフレーム45を上下に貫通した状態で、該ローラフレーム45に固定される一方、可動側支持部材34は、該ローラフレーム45に図示しない軸を介して固定側支持部材33と接離する方向に揺動可能に支持され、かつ、固定側および可動側支持部材33,34の上端部間に介装されたスプリング46(圧縮スプリング)の弾発力により可動ローラ32が固定ローラ31に圧接されるように構成されている。
ローラフレーム45の端部は軸45bに回動可能に連結されたリンク47を介して、アクチュエータ48(モータ)の出力軸48aのクランクピン48bに連結されている。アクチュエータ48の出力軸48aには、クランクピン48bに対して周方向の各側にストッパーピン48c,48dが突設される一方、アクチュエータ48のハウジングには、前記ストッパーピン48c,48dの回動軌跡と交差するように延出した第1および第2のストッパーブロック51,52が固定されている。さらに、アクチュエータ出力軸48aのクランクピン48bの近傍には、アシストスプリング50の一端が連結され、アシストスプリング50の他端は、図示しないブラケット上の中立点に連結されている。
この第3実施形態の展張ユニット300は、図4(a)に示す正方向(F)への搬送時には、アクチュエータ出力軸48aが図中時計方向に回動し、アシストスプリング50の付勢により、ストッパーピン48cが第1ストッパーブロック51に当接する第1各位置(a)に保持されることで、ローラフレーム45およびそれと一体的に揺動する上側挟持ローラ3の挟持部における回転方向が、図中左方向に向かう可撓性基板1の搬送方向Fに対して斜上方に向かう偏角+θを有し、同様に図示しない下側挟持ローラ3′の挟持部における回転方向が、搬送方向Fに対して斜下方に向かう偏角(−θ)を有することにより、可撓性基板1が上下幅方向に展張される。
正方向(F)から逆方向(R)への反転時には、図4(b)に示すように、アクチュエータ出力軸48aが図中反時計方向に回動し、アシストスプリング50の付勢により、ストッパーピン48dが第2ストッパーブロック52に当接する第2角位置(b)に保持され、ローラフレーム45およびそれと一体的に揺動する上側挟持ローラ3の挟持部における回転方向が反転され、図中右方向に向かう可撓性基板1の搬送方向Rに対して斜上方(斜下方)に向かう偏角+θ(−θ)を有することにより、可撓性基板1が上下幅方向に展張される。
次に、図5〜図7は、本発明に係る第4実施形態の展張ユニット400,400′を可撓性基板1の搬送経路の上下各側に備えた薄膜積層体製造装置を示している。薄膜積層体製造装置は、可撓性基板1(フレキシブルフィルム)を、その幅方向を鉛直方向にして水平方向に搬送しつつ、その搬送経路に沿って並設された少なくとも1つの成膜部2において可撓性基板1の表面に薄膜を積層形成するものである。
成膜部2の搬送方向上流側および下流側には、可撓性基板1を成膜部2に案内するガイドロール4,5が配設され、それらの搬送方向上流側および下流側には、搬送手段を構成するフィードローラやテンションローラを介して可撓性基板1の巻出し/巻取りロールが配設されている。フィードローラや巻出し/巻取りロールなどの駆動系は、往復成膜プロセスに対応すべく正逆両方向に駆動可能な駆動系が採用される。成膜部2および搬送手段は、所定の真空度に維持された真空室内に配置され、その基本構成は従来と同様であるため図示を省略する。
成膜部2は、プラズマCVDなどの化学蒸着や、スパッタなどの物理蒸着を行なうための蒸着装置で構成され、図7に示すように、可撓性基板1を挟んでその両側に対向配置された電極21(高周波電極またはターゲット)と、ヒータを内蔵した接地電極22とを備えている。これら電極21および接地電極22は、可撓性基板1に対して所定のギャップを有して固定的に配置され、非接触で連続成膜を行なうように構成されている。
可撓性基板1は、搬送手段により所定の搬送張力を付与されて上記ガイドロール4,5間に張架され、かつ前記ヒータで加熱されつつ成膜部2を搬送されるため、上下幅方向中央付近で張力皺や加熱皺が生じ易いこと、自重による垂下が生じうることは既に述べた通りである。そこで、第4実施形態の展張ユニット400,400′は、成膜部2の広範囲に亘って可撓性基板1を展張し、張力皺や加熱皺を抑制するために、搬送経路の上下各側に、搬送方向F(R)に沿って各6つの挟持ローラ3,3′が並設されている。
上下の各挟持ローラ3,3′は、基本的に同構造であり、図7に示すように、挟持ローラの一方は固定ローラ31、他方は可動ローラ32であり、固定側および可動側支持部材33,34の下端部(ローラ支軸)に、スラスト荷重を受圧できるようにベアリングを介して回転自在に支持されている。
各挟持ローラ3,3′の固定側支持部材33は、搬送方向と交差する方向の軸55aで揺動可能に支持されたローラフレーム55を上下に貫通した状態で、該ローラフレーム55に固定される一方、可動側支持部材34は、該ローラフレーム55に図示しない軸を介して揺動可能に支持され、かつ、固定側および可動側支持部材33,34の上端部33b,34b間に介装されたスプリング56(圧縮スプリング)の弾発力により可動ローラ32が固定ローラ31に圧接されるように構成されている。
また、スプリング56の一端と、固定側支持部材33の上端部33bとの間には、調整ネジ56aが設けられており、該調整ネジ56aを回動してスプリング56の初期変位を調整することにより、挟持ローラ3(31,32)の加圧力すなわち可撓性基板1に対する挟持力を調整可能である。
上下各側の各挟持ローラ3,3′は、上下各側で共通のローラフレーム55,55′により、挟持部における回転方向が一直線上に配列されるように支持されている。ローラフレーム55,55′の一端は第3実施形態と同様にリンク57,57′を介してアクチュエータ58,58′の出力軸に連結され、アクチュエータ58,58′の駆動により、図5に示す第1角位置と、図6に示す第2角位置との間で、その揺動角を調整可能となっている。
さらに、成膜部2の上下各側には、可撓性基板1の上端位置および下端位置を検出するセンサ6,6′が配設され、センサ6,6′は、図示しない制御装置に接続されている。該制御装置は、各センサ6,6′の検出値に基づいてアクチュエータ58,58′を制御し、上下のローラフレーム55,55′の角変位を制御するように設定されている。
以上のように構成された第4実施形態の展張ユニット400,400′は、図5に示す正方向(F)への搬送時には、アクチュエータ58,58′の駆動により、上下各側に共通のローラフレーム55,55′で支持された各上側挟持ローラ3,3′の挟持部における回転方向が、図中左方向に向かう可撓性基板1の搬送方向Fに対して斜上方に向かう偏角+θを有し、下側挟持ローラ3′の挟持部における回転方向が、搬送方向Fに対して斜下方に向かう偏角−θを有することにより、可撓性基板1が上下幅方向に展張される。この際、センサ6,6′の検出値に基づいてアクチュエータ58,58′を制御し、上下各側の挟持ローラ3,3′の偏角+θ,−θを一斉に調整することで、可撓性基板1の上端位置および下端位置を一定に維持し、したがって可撓性基板1の展張度を一定に維持することが可能となる。
また、正方向(F)から逆方向(R)への反転時には、図6に示すように、アクチュエータ58,58′により、上下各側のローラフレーム55,55′を一斉に反転させ、ローラフレーム55,55′で支持された各上側挟持ローラ3,3′の挟持部における回転方向を一斉に反転させ、さらに、図中右方向に向かう可撓性基板1の搬送方向Rに対して斜上方(斜下方)に向かう偏角+θ(−θ)を一斉に制御することで、正方向と同様に、可撓性基板1の上端位置および下端位置を制御し、可撓性基板1の展張度を一定に維持することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記以外にも本発明の技術的思想に基づいてさらに各種の変形および変更が可能である。
例えば、上記各実施形態では、スプリング36,46,56にコイルスプリングを用いる場合を示したが、それ以外の、スパイラルスプリング、トーションスプリング、リーフスプリング等、各種スプリングに変更されても良い。さらに固定側および可動側支持部材が相互に接離する形態を、直線的な摺動で代替することもできるが、効率的には揺動(枢回動)が有利である。
また、上記各実施形態では、各展張ユニットにおける挟持ローラの一方が固定ローラである場合を示したが、挟持ローラの両方を可動ローラとすることもできる。その場合、例えば、各支持部材(33,34)が、共にローラフレーム(35,45,55)に揺動可能に支持される形態で実施できる。
また、上記実施形態では、本発明を、可撓性基板を連続的に搬送しながら成膜処理を行なう連続成膜プロセスに実施する場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可撓性基板を間欠的に搬送しその停止期間中に各成膜部で成膜処理を行なうステップ成膜プロセスに実施することも可能である。
本発明は、太陽電池用の薄膜積層体の製造装置の他に、有機EL等の半導体薄膜など、可撓性基板を用いた各種薄膜積層体の製造装置や処理装置に適用できる。
1 可撓性基板
2 成膜部
3 挟持ローラ
4,5 ガイドロール
6 センサ
20 固定枠部
21 電極
22 接地電極
31 固定ローラ
32 可動ローラ
33 固定側支持部材
34 可動側支持部材
35 連結フレーム(共通ローラフレーム)
36,46,56 スプリング
38 スプリング
41 第1ストッパ
42 第2ストッパ
45,55 ローラフレーム
48,58 アクチュエータ(駆動手段)
50 アシストスプリング
51 第1ストッパーブロック
52 第2ストッパーブロック
100,200,300,400 展張ユニット

Claims (4)

  1. 帯状の可撓性基板を、その幅方向を鉛直方向にして水平方向に搬送しながら、前記基板の搬送経路に設置された成膜部にて、前記基板の表面に薄膜を積層形成する薄膜積層体の製造装置において、
    前記基板の上側縁部を所定の挟持圧にて挟持しつつ送出可能上側挟持ローラ、および上側挟持ローラを回転可能かつ相互に接離可能に支持する上側支持機構部を含む上側展張ユニットと、
    前記基板の下側縁部を所定の挟持圧にて挟持しつつ送出可能下側挟持ローラ、および下側挟持ローラを回転可能かつ相互に接離可能に支持する下側支持機構部を含む下側展張ユニットと、を備え、
    前記上下各側展張ユニットは、上下各側で略搬送方向に並設されかつ共通のフレームを介して一体化された複数の支持機構部と複数対の挟持ローラとを含み、前記複数対の挟持ローラの挟持部における回転方向が上下各側で一直線上に配列されており、前記上下各側の共通フレームは、それぞれ基板搬送面と交差する方向の軸回りに揺動可能に支持され、前記上側挟持ローラの挟持部における回転方向が前記基板の搬送方向に対して斜上方に向かう偏角を有しかつ前記下側挟持ローラの挟持部における回転方向が前記基板の搬送方向に対して斜下方に向かう偏角を有する第1角位置と、前記上側挟持ローラおよび前記下側挟持ローラの挟持部における回転方向がそれぞれ前記第1角位置と逆方向の偏角を有する第2角位置とに一斉に切換可能に構成されていることを特徴とする薄膜積層体の製造装置。
  2. 前記上下各側展張ユニットの揺動軸とずれたそれぞれの連結点と、前記揺動軸を挟んで前記連結点と反対側に位置したそれぞれの固定中立点との間に介装され、前記上下各側の展張ユニットを、それぞれ前記第1角位置と前記第2角位置とに保持可能なトグル機構を構成する上下各側スプリングを備えたことを特徴とする請求項に記載の薄膜積層体の製造装置。
  3. 前記上下各側展張ユニットの揺動軸とずれたそれぞれの連結点が、前記揺動軸を挟んで前記連結点と反対側に位置した駆動手段にスプリングを介して連結されており、前記駆動手段の基板搬送方向の進退変位によって、前記上下各側展張ユニットを、前記第1角位置と前記第2角位置とに切換可能であることを特徴とする請求項に記載の薄膜積層体の製造装置。
  4. 前記上下各側展張ユニットを、前記第1角位置と前記第2角位置との間で揺動変位させる駆動手段と、前記基板の上下端位置をそれぞれ検出する上下各側のセンサと、前記上下各側のセンサの検出値に基づいて前記駆動手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項に記載の薄膜積層体の製造装置。
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