JP5125930B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車室内の特定領域を集中して空調する集中空調モードを備える車両用空調装置に関するものである。
従来、この種の車両用空調装置が特許文献1に記載されている。この従来技術では、車室内のうち前席(運転席および助手席)側の暖房能力を高める必要がある場合に、後席側吹出開口部に向かう空気通路をドアで閉塞するようになっている。これにより、通常時に後席側に吹き出されていた空調風を前席側に吹き出して、前席側の暖房能力を高めることができる。
特開2000−62442号公報
ところで、本発明者は、乗員が運転者のみの場合に運転席側の空調能力を高めるべく、図9(a)に示す車両用空調装置(以下、検討例1と言う。)を検討した。この検討例1では、運転席側のみに空調風を吹き出す1席集中空調モードを行うことができるようになっている。
具体的には、室内ユニット10のケース11に、蒸発器12下流側の空気通路を運転席用通路37、助手席用通路38および後席用通路39の3つの空気通路に仕切る仕切壁35、36を形成し、これら3つの空気通路37〜39のそれぞれにエアミックスドア19a、19b、19cを配置し、これら3つの空気通路37〜39の吹出開口部29a、29b、30a、30bに吹出開口部ドア40、41、42、43を配置している。
そして、助手席用開口部ドア41および後席用開口部ドア42、43を閉じることで、矢印Y1、Y2のように蒸発器12通過後の冷風の全量を運転席用通路37に流入させて運転席用開口部29aから運転席側のみに空調風を吹き出すようにしている。
しかしながら、この検討例1では、1席集中空調時において、矢印Y3のように蒸発器12通過後の冷風がヒータコア13の一部のみを流れるので、ヒータコア13による加熱能力を有効利用することができない。
そこで、本発明者は、図9(b)に示す車両用空調装置(以下、検討例2と言う。)を検討した。この検討例2では、仕切壁35、36のうちヒータコア13よりも空気流れ下流側部位に、アクチュエータ90によって開閉駆動される板ドア91、92を配置している。これにより、1席集中空調時において、矢印Z1〜Z3のように蒸発器12通過後の冷風がヒータコア13の全部を流れるので、ヒータコア13による加熱能力を有効利用することができる。
しかしながら、この検討例2では、板ドア91、92をアクチュエータ90によって駆動するので、コストアップを招いてしまうという問題がある。また、この検討例2では、助手席用通路38および後席用通路39から運転席用通路37への空調風の流入がヒータコア13の下流側で行われるので、助手席用通路38および後席用通路39においてエアミックスドア19b、19cで独立して温度調整された異なる温度の空調風が運転席用通路37に流入することとなって、運転席用開口部29aからの吹出温度が変化してしまうという問題がある。
また、検討例2において、運転席側および助手席側に空調風を吹き出す前席集中空調モードを行う場合においても、これらの問題が同様に発生する。
本発明は上記点に鑑みて、コストアップを抑制し、かつ、集中空調モードにおける吹出温度の変化を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車室内に向かって空気が流れる空気通路、および空気通路を流れた空気を流出する開口部(29、30)を形成するケース(11)と、
空気通路を流れる空気を冷却する冷却用熱交換器(12)と、
空気通路に配置され、冷却用熱交換器(12)を通過した空気を加熱する加熱用熱交換器(13)と、
空気通路に配置され、加熱用熱交換器(13)を通過する温風と加熱用熱交換器(13)をバイパスして流れる冷風との風量割合を調整するエアミックスドア(19)と、
開口部(29、30)からの目標吹出温度を算出し、目標吹出温度に基づいてエアミックスドア(19)を制御する制御手段(50)とを備え、
ケース(11)は、空気通路のうち冷却用熱交換器(12)よりも下流側の部位を運転席用通路(37)、助手席用通路(38)および後席用通路(39)に仕切る仕切壁(35、36)を有し、
エアミックスドア(19)は、運転席用通路(37)において温風と冷風との風量割合を調整する運転席用エアミックスドア(19a)、助手席用通路(38)において温風と冷風との風量割合を調整する助手席用エアミックスドア(19b)、および後席用通路(39)において温風と冷風との風量割合を調整する後席用エアミックスドア(19c)であり、
開口部(29、30)は、運転席用通路(37)を流れた空気が流出する運転席用開口部(29a)、助手席用通路(38)を流れた空気が流出する助手席用開口部(29b)、および後席用通路(39)を流れた空気が流出する後席用開口部(30a、30b)であり、
目標吹出温度は、運転席用開口部(29a)からの目標吹出温度である運転席側目標吹出温度、助手席用開口部(29b)からの目標吹出温度である助手席側目標吹出温度、および後席用開口部(30a、30b)からの目標吹出温度である後席側目標吹出温度であり、
ケース(11)には、運転席用開口部(29a)、助手席用開口部(29b)および後席用開口部(30a、30b)を開閉する開口部ドア(40、41、42、43)が配置され、
仕切壁(35、36)のうち加熱用熱交換器(13)よりも空気流れ下流側の部位には、運転席用通路(37)、助手席用通路(38)および後席用通路(39)を連通する連通口(35a、36a)が形成され、
ケース(11)には、運転席用通路(37)、助手席用通路(38)および後席用通路(39)の圧力差によって連通口(35a、36a)を開閉する板ドア(33、34)が配置され、
開口部ドア(40〜43)が後席用開口部(30a、30b)を閉じるとともに運転席用開口部(29a)および助手席用開口部(29b)を開けて、運転席用開口部(29a)および助手席用開口部(29b)から空気を吹き出す空調モードを前席集中空調モードとし、
開口部ドア(40〜43)が助手席用開口部(29b)および後席用開口部(30a、30b)を閉じるとともに運転席用開口部(29a)を開けて、運転席用開口部(29a)から空気を吹き出す空調モードを1席集中空調モードとしたとき、
制御手段(50)は、前席集中空調モードおよび1席集中空調モードのときに運転席側目標吹出温度、助手席側目標吹出温度および後席側目標吹出温度のうち少なくとも1つの目標吹出温度を補正する補正手段(S120、S130、S210)を有し、
補正手段(S120、S130、S210)は、板ドア(33、34)が連通口(35a、36a)を開けることに伴う吹出温度の変化を抑制するように前記少なくとも1つの目標吹出温度を補正し、
運転席用通路(37)は運転席フット用通路であり、
助手席用通路(38)は助手席フット用通路であり、
運転席用開口部(29a)は運転席フット開口部であり、
助手席用開口部(29b)は助手席フット開口部であり、
ケース(11)は、空気通路のうち冷却用熱交換器(12)よりも下流側の部位を運転席フェイス用通路(45)と助手席フェイス用通路(46)とに仕切るフェイス側仕切壁(44)を有し、
ケース(11)には、運転席フェイス用通路(45)を流れた空気が流出する運転席フェイス開口部(25a)、および助手席フェイス用通路(46)を流れた空気が流出する助手席フェイス開口部(25b)が形成され、
ケース(11)には、運転席フェイス開口部(25a)および助手席フェイス開口部(25b)を開閉するフェイスドア(26)が配置され、
フェイス側仕切壁(44)には、運転席フェイス用通路(45)と助手席フェイス用通路(46)とを連通するフェイス側連通口(44a)が形成され、
ケース(11)には、運転席フェイス用通路(45)と助手席フェイス用通路(46)の圧力差によってフェイス側連通口(44a)を開閉するフェイス側板ドア(47)が配置されていることを特徴とする。
これによると、運転席フット用通路(37)、助手席フット用通路(38)および後席用通路(39)を連通する連通口(35a、36a)を有し、この連通口(35a、36a)を開閉する板ドア(33、34)を、運転席フット用通路(37)、助手席フット用通路(38)および後席用通路(39)の圧力差によって開閉するので、板ドア(33、34)駆動用のアクチュエータが不要であり、コストアップを抑制することができる。
同様に、運転席フェイス用通路(45)と助手席フェイス用通路(46)とを連通するフェイス側連通口(44a)を開閉するフェイス側板ドア(47)についても、運転席フェイス用通路(45)と助手席フェイス用通路(46)の圧力差によって開閉するので、フェイス側板ドア(47)駆動用のアクチュエータが不要であり、コストアップを抑制することができる。
また、前席集中空調モードおよび1席集中空調モードのときに、補正手段(S120、S130、S210)が運転席側目標吹出温度、助手席側目標吹出温度および後席側目標吹出温度のうち少なくとも1つの目標吹出温度を補正して、板ドア(33、34)が連通口(35a、36a)を開けることに伴う吹出温度の変化を抑制するので、前席集中空調モードおよび1席集中空調モードにおける吹出温度の変化を抑制することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両用空調装置において、ケース(11)は、運転席フェイス用通路(45)と運転席フット用通路(37)とを仕切る運転席フェイスフット仕切壁(17a)、および助手席フェイス用通路(46)と助手席フット用通路(38)とを仕切る助手席フェイスフット仕切壁(17b)を有し、
運転席フェイスフット仕切壁(17a)には、運転席フェイス用通路(45)と運転席フット用通路(37)とを連通する運転席フェイスフット連通口(31a)が形成され、
助手席フェイスフット仕切壁(17b)には、助手席フェイス用通路(46)と助手席フット用通路(38)とを連通する助手席フェイスフット連通口(31b)が形成され、
ケース(11)には、運転席フェイス用通路(45)および運転席フット用通路(37)の圧力差によって運転席フェイスフット連通口(31a)を開閉する運転席フェイスフット連通口ドア(32a)と、助手席フェイス用通路(46)および助手席フット用通路(38)の圧力差によって助手席フェイスフット連通口(31b)を開閉する助手席フェイスフット連通口ドア(32b)とが配置されていることを特徴とする。
これによると、フェイス吹出モードおよびフット吹出モード時において、フェイスフット連通口ドア(32a、32b)によって冷却用熱交換器(12)の冷却能力および加熱用熱交換器(13)の加熱能力を有効活用できる。しかも、フェイスフット連通口ドア(32a、32b)を上記圧力差によって開閉するので、アクチュエータで駆動する場合に比べてコストアップを抑制できる。
請求項に記載の発明では、請求項1または2に記載の車両用空調装置において、補正手段(S130)は、前席集中空調モードのときに、
後席側目標吹出温度を運転席側目標吹出温度と助手席側目標吹出温度との中間値に補正し、
運転席側目標吹出温度および助手席側目標吹出温度のうち高い方の目標吹出温度を所定量高い値に補正し、
運転席側目標吹出温度および助手席側目標吹出温度のうち低い方の目標吹出温度を所定量低い値に補正することを特徴とする。
請求項に記載の発明では、請求項1または2に記載の車両用空調装置において、補正手段(S210)は、1席集中空調モードのときに、助手席側目標吹出温度および後席側目標吹出温度を運転席側目標吹出温度と同じ値に補正することを特徴とする。
請求項に記載の発明では、請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置において、板ドア(33、34)は、運転席フット用通路(37)、助手席フット用通路(38)および後席用通路(39)の圧力差が所定圧力差以上になったときに連通口(35a、36a)を開けるように構成されており、
所定圧力差は、開口部ドア(40〜43)が運転席フット開口部(29a)、助手席フット開口部(29b)および後席用開口部(30a、30b)のうち、少なくとも1つの開口部を閉じ、かつ少なくとも1つの開口部を開けたときに生じる圧力差であることを特徴とする。
これにより、運転席フット用通路(37)、助手席フット用通路(38)および後席用通路(39)の圧力差によって板ドア(33、34)を確実に開閉させることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
図1は、本発明の一実施形態における車両用空調装置の空調ユニット10を示す断面図である。図1中、上下前後の各矢印は、車両搭載状態における上下前後方向を示している。
車両用空調装置の通風系は、大別して、送風機ユニット(図示せず)と、空調ユニット10との2つの部分に分かれている。送風機ユニットは車室内の計器盤下方部のうち、中央部から助手席側へオフセットして配置されており、これに対し、空調ユニット10は車室内の計器盤下方部のうち、車両左右方向の略中央部に配置されている。
図示を省略しているが、送風機ユニットは、内外気切替箱と、この内外気切替箱を通して空気を吸入して送風する送風機とから構成されている。内外気切替箱には外気(車室外空気)を導入する外気導入口と、内気(車室内空気)を導入する内気導入口が形成されている。この両導入口は内外気切替ドアにより開閉される。送風機は、遠心式ファンと駆動用モータとスクロールケースとから構成されている。
空調ユニット10は、1つの共通の空調ケース11内に蒸発器(冷却用熱交換器)12とヒータコア(加熱用熱交換器)13とを内蔵している。空調ケース11はポリプロピレンのような、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂の成形品からなる。
空調ケース11は具体的には複数の分割ケースからなり、この複数の分割ケースは、上記熱交換器12、13、後述のドア等の機器を収納した後に、金属バネクリップ、ネジ等の締結手段により一体に結合されて空調ユニット10を構成する。
空調ケース11のうち最も車両前方側の部位の側面には空気入口(図示せず)が形成されている。この空気入口には、前述の送風機ユニットのスクロールケースからの送風空気が流入する。
空調ケース11内において空気入口直後の部位に蒸発器12が配置されている。この蒸発器12は車両前後方向には薄型の形態で空調ケース11内通路を横断するように上下方向に配置されている。従って、矢印F1のように、蒸発器12の車両上下方向に延びる前面に空気入口からの送風空気が流入する。この蒸発器12は、冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空調空気から吸熱して空調空気を冷却する冷却用熱交換器である。
蒸発器12の空気流れ下流側(車両後方側)に、所定の間隔を開けてヒータコア13が配置されている。このヒータコア13は空調ケース11内の下方側において、車両上下方向に対して若干傾斜して配置されている。なお、図示しないが、蒸発器12およびヒータコア13の車両左右方向の幅寸法は、空調ケース11の幅寸法と略同等に設計されている。
ヒータコア13は、蒸発器12を通過した冷風を再加熱する加熱用熱交換器であって、その内部に高温の温水(エンジン冷却水)が流れ、この温水を熱源として空気を加熱するものである。
空調ケース11内の空気通路において、ヒータコア13の上方部位および下方部位には、矢印F2、F3のようにヒータコア13をバイパスして空気(冷風)が流れる第1、第2冷風バイパス通路14、15が形成されている。
ヒータコア13は温水が通過する偏平チューブとこれに接合されたコルゲートフィンとからなる熱交換用コア部を有しており、この熱交換用コア部の空気流路は、熱交換用コア部の前面側に位置する前面側仕切壁17、および熱交換用コア部の後面側に位置する後面側仕切壁17により、上方側流路13aと下方側流路13bとに仕切られている。ここで、両仕切壁16、17は空調ケース11内部で、車両幅方向(図1の紙面垂直方向)全域にわたって延びるように形成されており、空調ケース11と一体成形することができる。
ヒータコア13と蒸発器12との間の部位には、温度調整手段をなす第1、第2エアミックスドア18、19が配置されている。第1エアミックスドア18は、矢印F4のようにヒータコア13の上方側流路13aで加熱される温風と、矢印F2のように第1冷風バイパス通路14を通ってヒータコア13をバイパスする冷風との風量割合を調整する。ヒータコア13の上方側流路13aからの温風F4と第1冷風バイパス通路14からの冷風F2は第1空気混合部20において混合して所望温度の空気となる。
第2エアミックスドア19は、矢印F5のようにヒータコア13の下方側流路13bで加熱される温風と、矢印F3のように第2冷風バイパス通路15を通ってヒータコア13をバイパスする冷風との風量割合を調整する。ヒータコア13の下方側流路13bからの温風F5と第2冷風バイパス通路15からの冷風F3は第2空気混合部21において混合して所望温度の空気となる。
第1、第2エアミックスドア18、19は、ヒータコア13の前面に対して略平行にスライド移動するスライドドアで構成されている。第1、第2エアミックスドア18、19は、図示しないアクチュエータ機構に連結され、このアクチュエータ機構により第1、第2エアミックスドア18、19のスライド位置を調整するようになっている。
空調ケース11において、ヒータコア13の空気下流側(車両後方側)の部位には、ヒータコア13との間に所定間隔を開けて後面側仕切壁17から上方側に延びる壁部22が空調ケース11に一体成形されている。
この壁部22により、ヒータコア13の直後から上方に向かう第1温風通路23が形成されている。この第1温風通路23の下流側(上方側)はヒータコア13の上方部において第1冷風バイパス通路14の下流側と合流し、冷風と温風の混合を行う第1空気混合部20を形成している。
空調ケース11の上面部において、第1空気混合部20に隣接する部位にデフロスタ開口部24が開口している。このデフロスタ開口部24は第1空気混合部20から温度制御された空調空気が流入するものであって、図示しないデフロスタダクトを介してデフロスタ吹出口に接続され、このデフロスタ吹出口から、車両前面窓ガラスの内面に向けて風を吹き出す。
空調ケース11の上面部において、デフロスタ開口部24よりも車両後方側(乗員寄り)の部位に前席フェイス開口部25が開口している。この前席フェイス開口部25は第1空気混合部20から温度制御された空調空気が流入するものであって、図示しないフェイスダクトを介して、計器盤上方側に配置されているフェイス吹出口に接続され、このフェイス吹出口から車室内前席の乗員頭部に向けて風を吹き出す。
デフロスタ開口部24および前席フェイス開口部25はフェイスドア(開口部ドア)26により切替開閉される。このフェイスドア26は、空調ケース11の上面部近傍にて略水平方向にスライド移動するスライドドアにて構成されている。
フェイスドア26は、図示しないアクチュエータ機構に連結され、このアクチュエータ機構によりフェイスドア26のスライド位置を調整するようになっている。
後面側仕切壁17の下方側には、ヒータコア13の直後から車両後方に向かう第2温風通路27が形成されている。この第2温風通路27の下流側(車両後方側)はヒータコア13の車両後方部において第2冷風バイパス通路15の下流側と合流し、冷風と温風の混合を行う第2空気混合部21を形成している。
第2温風通路27には、補助加熱用熱交換器をなす電気ヒータ28が配置されている。電気ヒータ28は、PTC素子に通電することで発熱するPTCヒータで構成されている。
空調ケース11の車両後方部において、第2空気混合部21に隣接する部位に前席フット開口部29が開口している。この前席フット開口部29は、第2空気混合部21から温度制御された空調空気が流入するものであって、空調ケース11の左右両側の側面に開口しており、図示しない左右両側の前席用フット吹出口を経て前席の乗員足元に空気を吹き出す。
空調ケース11の車両後方部において、前席フット開口部29よりも下方側の部位に後席用開口部30が開口している。この後席用開口部30は第2空気混合部21から温度制御された空調空気が流入するものであって、ここから図示しない接続ダクトを経て図示しない後席用フェイス吹出口または図示しない後席用フット吹出口から後席乗員の頭部側または足元側へ吹出す。
後面側仕切壁17は、空調ケース11の車両後方側壁面まで延びて、第1、第2空気混合部20、21を仕切る役割をも果たしている。後面側仕切壁17には、第1、第2空気混合部20、21を連通するフェイスフット連通口31が形成されている。
空調ケース11の車両後方部には、フェイスフット連通口31を開閉するフェイスフット連通口ドア32が配置されている。このフェイスフット連通口ドア32は、車両左右方向に配置された回転軸により回動するようになっており、図示しないアクチュエータ機構に連結されて、このアクチュエータ機構により回転操作されるようになっている。
第2空気混合部21には、第1、第2空調モードドア33、34が配置されている。ここで、理解を容易にするために、図2に、空調ユニット10の模式的な断面図を示し、図3に図2のA−A断面図を示し、図4に図2のB−B断面図を示す。なお、図2、図3は、後述する1席集中空調モードの状態を示している。
図2において両仕切壁16、17よりも下方側に形成される空気通路は、蒸発器12から前席フット開口部29および後席用開口部30に向かう空気通路であり、図3、図4に示すように、運転席側仕切壁35および助手席側仕切壁36によって車両左右方向に運転席フット用通路(運転席用通路)37、助手席フット用通路(助手席用通路)38および後席用通路39の3つの空気通路に仕切られている。本例では、運転席フット用通路37と助手席フット用通路38の間に後席用通路39が配置されている。
前述の第2エアミックスドア19は、運転席フット用通路37に配置された運転席フット用エアミックスドア(運転席用エアミックスドア)19a、助手席フット用通路38に配置された助手席フット用エアミックスドア(助手席用エアミックスドア)19b、および後席用通路39に配置された後席用エアミックスドア19cで構成されている。
これら3つのエアミックスドア19a、19b、19cはそれぞれ、図示しないアクチュエータ機構に連結されて、このアクチュエータ機構により3つのエアミックスドア19a、19b、19cのスライド位置を独立して調整するようになっている。
前述の第2空気混合部21は、運転席フット用通路37に形成された運転席フット用混合部21a、助手席フット用通路38に形成された助手席フット用混合部21b、および後席用通路39に形成された後席用混合部21cで構成されている。
前述の前席フット開口部29のうち空調ケース11の運転席側の側面に開口して運転席側の乗員足元に空気を吹き出す運転席フット開口部(運転席用開口部)29aは、運転席フット用通路37の下流側端部に形成されている。前席フット開口部29のうち空調ケース11の助手席側の側面に開口して助手席側の乗員足元に空気を吹き出す助手席フット開口部(助手席用開口部)29bは、助手席フット用通路38の下流側端部に形成されている。前述の後席用開口部30は、後席用通路39の下流側端部に形成された後席フェイス開口部30aおよび後席フット開口部30bで構成されている。
運転席フット開口部29aは、平板状の運転席フットドア(開口部ドア)40により開閉される。助手席フット開口部29bは、平板状の助手席フットドア(開口部ドア)41により開閉される。後席フェイス開口部30aは平板状の後席フェイスドア(開口部ドア)42により開閉され、後席フット開口部30bは平板状の後席フットドア(開口部ドア)43により開閉される。
これら4つのドア40〜43は、上下方向に配置された回転軸により回動するようになっており、図示しないアクチュエータ機構に連結されて、このアクチュエータ機構により回転操作されるようになっている。
運転席フット用通路37と後席用通路39は、運転席側仕切壁35に形成された運転席側連通口(連通口)35aにより連通している。同様に、助手席フット用通路38と後席用通路39は、助手席側仕切壁36に形成された助手席側連通口(連通口)36aにより連通している。
第1、第2空調モードドア33、34は、両連通口35a、36aを運転席フット用通路37、助手席フット用通路38および後席用通路39の圧力差によって開閉する板ドアである。
具体的には、第1空調モードドア33は運転席フット用通路37と後席用通路39の圧力差によって運転席側連通口35aを開閉し、第2空調モードドア34は助手席フット用通路38と後席用通路39の圧力差によって助手席側連通口36aを開閉する。
第1空調モードドア33および運転席側連通口35aは、第2空調モードドア34および助手席側連通口36aよりも所定寸法だけ空気流れ下流側(車両後方側)に配置されている。
第1、第2空調モードドア33、34の構成および大きさは同じである。そこで、以下は、第1空調モードドア33の構成を図5に基づいて説明する。図5(a)は第1空調モードドア33が運転席側連通口35aを閉じた状態を示し、図5(b)は第1、第2空調モードドア33、34が運転席側連通口35aを開けた状態を示している。
第1空調モードドア33は、平板状のドア本体33aの一端部に回転軸33bを配置した片持ちドアである。図示を省略しているが、回転軸33bの両端部は、空調ケース11に回転自在に支持されている。
回転軸33bには、コイルばね33cの一端部が連結され、コイルばね33cの他端部にはストッパー33dが連結されている。ストッパー33dは、運転席側仕切壁35の運転席側連通口35aの縁部に形成された谷状部35b内に配置されている。第1空調モードドア33を空調ケース11に組み付けた状態では、コイルばね33cが自然長から縮んだ状態になっている。
運転席フット用通路37と後席用通路39の圧力差が微小であるときには、コイルばね33cのばね力によってストッパー33dが谷状部35bの最も奥側の部分に押し付けられるので、図5(a)のように第1空調モードドア33が運転席側連通口35aを閉じた状態に維持される。
運転席フット用通路37と後席用通路39の圧力差が所定圧力差以上になると、ストッパー33dがコイルばね33cのばね力に抗して谷状部35bの最も奥側の部分から抜け出すので、図5(b)のように第1空調モードドア33が運転席側連通口35aを開けた位置に回転する。
第1空調モードドア33のドア本体33aの周縁部には、リップ状のシール部33eが形成されており、このシール部33eによって、第1空調モードドア33が運転席側連通口35aを閉じたときのシール性が確保される。
第1空調モードドア33のドア本体33aおよび回転軸33bはポリプロピレンのような樹脂により成形することができる。第1空調モードドア33のシール部33eは、熱可塑性エラストマにより成形することができ、樹脂製の回転軸33bおよびドア本体33aと一体に2色成形することができる。
図2において両仕切壁16、17よりも上方側に形成される空気通路は、蒸発器12からデフロスタ開口部24および前席フェイス開口部25に向かう空気通路であり、図4に示すように、フェイス側仕切壁(仕切壁)44によって車両右方側の運転席フェイス用通路(運転席用通路)45と車両左方側の助手席フェイス用通路(助手席用通路)46とに仕切られている。
前述の第1エアミックスドア18は、運転席フェイス用通路45に配置された運転席フェイス用エアミックスドア(運転席用エアミックスドア)18aと、助手席フェイス用通路46に配置された助手席フェイス用エアミックスドア(助手席用エアミックスドア)18bとで構成されている(図1、図2を参照)。
運転席フェイス用エアミックスドア18aおよび助手席フェイス用エアミックスドア18bはそれぞれ、図示しないアクチュエータ機構に連結されて、このアクチュエータ機構によりこの2つのエアミックスドアのスライド位置を独立して調整するようになっている。
前述の第1空気混合部20は、運転席フェイス用通路45に形成された運転席フェイス用混合部20aと、助手席フェイス用通路46に形成された助手席フェイス用混合部20bとで構成されている(図1、図2を参照)。
前述の前席フェイス開口部25は、運転席フェイス用通路45の下流側に形成された運転席フェイス開口部(運転席用開口部)25aと、助手席フェイス用通路46の下流側に形成された助手席フェイス開口部(助手席用開口部)25bとで構成されている(図1を参照)。
前述のデフロスタ開口部24も、運転席フェイス用通路45の下流側に形成された運転席デフロスタ開口部24aと、助手席フェイス用通路46の下流側に形成された助手席デフロスタ開口部24bとで構成されている(図1を参照)。
前述のフェイスドア26は、運転席フェイス開口部25aおよび運転席デフロスタ開口部24aを開閉する運転席フェイスドア26aと、助手席フェイス開口部25bおよび助手席デフロスタ開口部24bを開閉する助手席フェイスドア26bとで構成されている(図1を参照)。
運転席フェイスドア26aおよび助手席フェイスドア26bはそれぞれ、図示しないアクチュエータ機構に連結されて、このアクチュエータ機構によりこの2つのフェイスドア26a、26bのスライド位置を独立して調整するようになっている。
前述のフェイスフット連通口31は、後面側仕切壁17のうち運転席フェイス用通路45と運転席フット用通路37とを仕切る運転席フェイスフット仕切壁17aに形成された運転席フェイスフット連通口31a、および後面側仕切壁17のうち助手席フェイス用通路46と助手席フット用通路38とを仕切る助手席フェイスフット仕切壁17bに形成された助手席フェイスフット連通口31bとで構成されている(図1、図4を参照)。
前述のフェイスフット連通口ドア32は、運転席フェイスフット連通口31aを開閉する運転席フェイスフット連通口ドア32aと、助手席フェイスフット連通口31bを開閉する助手席フェイスフット連通口ドア32bとで構成されている(図1を参照)。
図4に示すように、運転席フェイス用通路45と助手席フェイス用通路46は、フェイス側仕切壁44に形成されたフェイス側連通口44aにより連通しており、このフェイス側連通口44aは第3空調モードドア(フェイス側板ドア)47により開閉される。
第3空調モードドア47は、運転席フェイス用通路45と助手席フェイス用通路46の圧力差によって開閉する板ドアであり、その具体的構成は前述の第1空調モードドア33と同じである。
次に、本実施形態の車両用空調装置の電気制御部の概要を図3に基づいて説明する。車両用空調装置は、空調用電子制御装置(ECU)50により自動制御されるようになっている。このECU(制御手段)50はマイクロコンピュータ等から構成されるもので、前述の送風機ユニット(図示せず)および空調ユニット10に装備される各種空調機器を予め設定されたプログラムに従って制御するものである。なお、ECU50は、車両に搭載されたエンジンのイグニッションスイッチ(図示せず)がオンされたときに、車載バッテリー(図示せず)から電源が供給される。
ECU50にはセンサ群からのセンサ信号、車室内前方の計器盤部に設置される空調用の前席側操作パネル(図示せず)、および車室内後席側に設置される空調用の後席側操作パネル(図示せず)からの操作信号が入力される。
センサ群としては、車室外温度(外気温)Tamを検出する外気温センサ(図示せず)、車室内温度(内気温)Trを検出する内気温センサ(図示せず)、車室内への日射量Tsを検出する日射センサ(図示せず)、蒸発器12の吹出空気温度TEを検出する蒸発器後温度センサ51、ヒータコア13への温水温度Twを検出する水温センサ(図示せず)等が設けられている。
図示を省略しているが、前席側操作パネルには、運転席側設定温度Tset1を設定する運転席側温度設定スイッチ、助手席側設定温度Tset2を設定する助手席側温度設定スイッチ、吹出モード設定スイッチ、内外気モード設定スイッチ、空調モード設定スイッチ等が設けられ、後席側操作パネルには、後席側設定温度Tset3を設定する後席側温度設定スイッチ等が設けられる。
次に、ECU50により制御される各種空調機器の駆動手段として、前述の内外気切替ドア(図示せず)の駆動用モータ(図示せず)、送風ファン(図示せず)の駆動用モータ(図示せず)、ならびに第1、第2エアミックスドア18、19、フェイスドア26、フェイスフット連通口ドア32、運転席フットドア40、助手席フットドア41、後席フェイスドア42および後席フットドア43の各種ドア用のアクチュエータ機構の駆動用モータ(図示せず)等が設けられている。
次に、上記構成において本実施形態の車両用空調装置の作動を説明すると、車両用空調装置は、吹出モード切替ドアをなすフェイスドア26、運転席フットドア40、助手席フットドア41、後席フェイスドア42および後席フットドア43の操作位置を選択することにより、以下の吹出モードを設定できる。
(1)フェイス吹出モード
吹出モード設定スイッチ(図示せず)からの信号もしくは、ECU50内での吹出モード算出結果に基づいてフェイス吹出モードが選択されると、吹出モード切替ドアを操作して、前席フェイス開口部25および後席フェイス開口部30aを開け、デフロスタ開口部24、前席フット開口部29および後席フット開口部30bを閉じる。
これにより、第1空気混合部20の空調風(主に冷風)が前席フェイス開口部25へ向かって前席用フェイス吹出口から前席乗員の頭部に向けて吹き出し、第2空気混合部21の空調風(主に冷風)が後席フェイス開口部30aへ向かって後席用フェイス吹出口から後席乗員の頭部に向けて吹き出す。
(2)バイレベル吹出モード
吹出モード切替ドアを操作して、前席フェイス開口部25、後席フェイス開口部30a、前席フット開口部29および後席フット開口部30bを開け、デフロスタ開口部24を閉じる。
これにより、第1空気混合部20の空調風が前席フェイス開口部25および前席フット開口部29から車室内前席側の上下に同時に吹き出し、第2空気混合部21の空調風が後席フェイス開口部30aおよび後席フット開口部30bから車室内後席側の上下に同時に風を吹き出す。
(3)フット吹出モード
吹出モード切替ドアを操作して、前席フット開口部29および後席フット開口部30bを開け、前席フェイス開口部25および後席フェイス開口部30aを閉じる。また、デフロスタ開口部24をわずかに開ける。
これにより、第1空気混合部20の空調風(主に温風)が前席フット開口部29へ向かって前席用フット吹出口から前席乗員の足元部に向けて吹き出し、第2空気混合部21の空調風(主に温風)が後席フット開口部30bへ向かって後席用フット吹出口から後席乗員の足元部に向けて吹き出す。
また、デフロスタ開口部24をわずかに開けているので、第1空気混合部20の空調風(主に温風)の一部がデフロスタ開口部24を通してデフロスタ吹出口から車両前面窓ガラスに向けて吹き出し、前面窓ガラスの曇り止めを行う。
ここで、前席側において、デフロスタ開口部24からの吹出風量と前席フット開口部29からの吹出風量との割合は通常、2対8程度の割合であるが、フット吹出モードの場合よりもデフロスタ開口部24の開口度合いを増加すれば、デフロスタ開口部24からの吹出風量と前席フット開口部29からの吹出風量との割合を5対5程度の割合にすることができる。これにより、フット吹出モードよりも窓ガラスの曇り止め効果の高いフットデフロスタ吹出モードを設定できる。
(4)デフロスタ吹出モード
乗員が前席側吹出モード設定器(図示せず)を操作して、デフロスタ吹出モードが選択れると、ECU50は吹出モード切替ドアを操作して、デフロスタ開口部24を開け、前席フェイス開口部25、前席フット開口部29、後席フェイス開口部30aおよび後席フット開口部30bを閉じる。これと同時に、ECU50はフェイスフット連通口ドア32を操作して第1、第2空気混合部20、21のフェイスフット連通口31を全開する。
これにより、第1空気混合部20の空調風(主に温風)および第2空気混合部21の空調風(主に温風)の両方がデフロスタ開口部24を通して、デフロスタ吹出口から車両前面窓ガラスに向けて吹き出し、前面窓ガラスの曇り止めを行う。
なお、これらの各吹出モードでは、前述の各エアミックスドア18a、18b、19a、19b、19cの操作位置(スライド位置)をそれぞれ独立に制御することにより、運転席側、助手席側および後席側の吹出空気温度を独立に制御できる。
ここで、各エアミックスドア18a、18b、19a、19b、19cの独立制御について説明すると、ECU50は、運転席側設定温度Tset1、内気温Tr、外気温Tam、日射量Tsを下記数式1に代入して運転席側目標吹出温度TAO1を算出する。
運転席側目標吹出温度TAO1は、内気温センサの検出温度Trが運転席側設定温度Tset1を維持するために必要である運転席用フェイス吹出口および運転席用フット吹出口からの目標吹出温度である。
TAO1=Kset1×Tset1−KR×Tr
−KAM×Tam−KS×Ts+C…(数式1)
なお、Kset1、KR、KAMおよびKSはゲインで、Cは補正用の定数である。
同様に、ECU50は助手席側設定温度Tset2等に基づいて助手席側目標吹出温度TAO2を算出し、後席側設定温度Tset3等に基づいて後席側目標吹出温度TAO3を算出する。
そして、運転席側目標吹出温度TAO1、蒸発器12の吹出温度TE、およびヒータコア13への温水温度Twを下記数式2に代入して運転席フェイス用エアミックスドア18a、19aの目標開度SW1を算出する。
SW1={(TAO1−TE)/(Tw−TE)}×100(%)…(数式2)
続いて、運転席フェイス用エアミックスドア18a、19aの開度を目標開度SWに近づけるように図示しないアクチュエータ機構を制御する。これにより、運転席用フェイス吹出口および運転席用フット吹出口からの吹出温度が運転席側目標吹出温度TAO1に近づくことになる。
同様に、助手席側目標吹出温度TAO2等に基づいて助手席フェイス用エアミックスドア18b、19bの目標開度SW2を算出し、助手席フェイス用エアミックスドア18b、19bの開度を目標開度SW2に近づけるように図示しないアクチュエータ機構を制御する。これにより、助手席用フェイス吹出口および助手席用フット吹出口からの吹出温度が助手席側目標吹出温度TAO2に近づくことになる。
同様に、後席側目標吹出温度TAO3等に基づいて後席用エアミックスドア19cの目標開度SW3を算出し、後席用エアミックスドア19cの開度を目標開度SW3に近づけるように図示しないアクチュエータ機構を制御する。これにより、後席用フェイス吹出口および後席用フット吹出口からの吹出温度が後席側目標吹出温度TAO3に近づくことになる。
さらに、ECU50は、空調モード設定スイッチ(図示せず)からの信号に基づいて、車室内の全領域を空調する通常空調モード、車室内の前席側(運転席側および助手席側)のみを空調する前席集中空調モード、および車室内の運転席側のみを空調する1席集中空調モードの3つの空調モードを選択的に行うようになっている。
ここでは、理解を容易にするために、フット吹出モードが設定されている場合について、上記3つの空調モードの作動を説明する。まず、フット吹出モードにおいて通常空調モードが設定されたときの作動は、前述のフット吹出モードの作動と同じであり、運転席側、助手席側および後席側に空調風が吹き出される。
このとき、運転席フット用通路37、助手席フット用通路38および後席用通路39の間の圧力差がほとんどないので、第1、第2空調モードドア33、34は閉じた状態に維持されている。
次に、フット吹出モードにおいて前席集中空調モードが設定されると、図3に示すように、ECU50は、吹出モード切替ドアを操作して、運転席フット開口部29aおよび助手席フット開口部29bを開け、後席フェイス開口部30aおよび後席フット開口部30bを閉じる。これにより、前席側(運転席側および助手席側)に空調風が吹き出され、後席側には空調風が吹き出されない。
このとき、後席フェイス開口部30aおよび後席フット開口部30bを閉じることで後席用通路39の圧力が運転席フット用通路37の圧力および助手席フット用通路38の圧力よりも上昇するので、第1空調モードドア33が運転席フット用通路37側へ開き、第2空調モードドア34が助手席フット用通路38側へ開く。
このため、図3の矢印のように後席用通路39の後席用混合部21cで温度調整された空調風が運転席フット用通路37および助手席フット用通路38に流入する。
この前席集中空調モードにおいては、ECU50は、前述の数式1のように算出された目標吹出温度TAO1〜TAO3を図6に示すフローチャートのように補正する。
まず、ステップS100にて、目標吹出温度TAO1〜TAO3が互いに同一値か否かを判定する。目標吹出温度TAO1〜TAO3が互いに同一値である(TAO1=TAO2=TAO3)と判定した場合には、目標吹出温度TAO1〜TAO3の補正を行わない。
すなわち、目標吹出温度TAO1〜TAO3が互いに同一値であれば、運転席フット用混合部21a、助手席フット用混合部21b、および後席用混合部21cにおける空調風温度がほとんど同じになるので、後席用通路39から運転席フット用通路37および助手席フット用通路38に流入する空調風によって運転席フット用通路37および助手席フット用通路38の空調風温度を変化させてしまうことがないからである。
目標吹出温度TAO1〜TAO3が互いに同一値でないと判定した場合には、ステップS110にて、目標吹出温度TAO1、2が互いに同一値か否かを判定する。目標吹出温度TAO1、2が互いに同一値である(TAO1=TAO2)と判定した場合には、ステップS120(補正手段)にて、後席側目標吹出温度TAO3を運転席側目標吹出温度TAO1と同一値に補正する。これにより、目標吹出温度TAO1〜TAO3が互いに同一値になるので、後席用通路39から運転席フット用通路37および助手席フット用通路38に流入する空調風によって運転席フット用通路37および助手席フット用通路38の空調風温度を変化させてしまうことを防止できる。
目標吹出温度TAO1、2が互いに同一値でないと判定した場合には、ステップS130(補正手段)にて目標吹出温度TAO1〜TAO3を補正する。具体的には、まず、後席側目標吹出温度TAO3を運転席側目標吹出温度TAO1と助手席側目標吹出温度TAO2の中間値に補正する。
そして、運転席フット用通路37の空調風に後席用通路39からの空調風が混ざった後の実際の運転席側吹出温度が数式1を用いて算出された運転席側目標吹出温度TAO1と一致するように、運転席側目標吹出温度TAO1を補正する。
同様に、助手席フット用通路38の空調風に後席用通路39からの空調風が混ざった後の実際の助手席側吹出温度が数式1と同様の数式を用いて算出された助手席側目標吹出温度TAO2と一致するように、助手席側目標吹出温度TAO2を補正する。
具体的には、運転席側目標吹出温度TAO1および助手席側目標吹出温度TAO2のうち高い方の目標吹出温度を所定量ΔTHだけ高い値に補正し、運転席側目標吹出温度TAO1および助手席側目標吹出温度TAO2のうち低い方の目標吹出温度を所定量ΔTLだけ低い値に補正する。所定量ΔTH、ΔTLは、補正後の後席側目標吹出温度TAO3等に基づいて算出すればよい。
これにより、後席用通路39から運転席フット用通路37および助手席フット用通路38に流入する空調風によって運転席フット用通路37および助手席フット用通路38の空調風温度を変化させてしまうことを抑制できる。
なお、前席集中空調モードにおいて、ECU50がフェイスフット連通口ドア32を操作して第1、第2空気混合部20、21のフェイスフット連通口31を全開するようにしてもよい。これにより、運転席フェイス用通路45および助手席フェイス用通路46の空調風も運転席フット用通路37および助手席フット用通路38に流入させることができる。
すなわち、蒸発器12通過後の冷風およびヒータコア13通過後の温風の全量を運転席フット用通路37および助手席フット用通路38に流入させて、前席側に吹き出すことができるので、蒸発器12による冷却能力およびヒータコア13による加熱能力を有効利用することができる。
一方、フット吹出モードにおいて1席集中空調モードが設定されると、図7に示すように、ECU50は、吹出モード切替ドアを操作して、運転席フット開口部29aを開け、助手席フット開口部29b、後席フェイス開口部30aおよび後席フット開口部30bを閉じる。これにより、運転席側に空調風が吹き出され、助手席側および後席側には空調風が吹き出されない。
このとき、助手席フット開口部29b、後席フェイス開口部30aおよび後席フット開口部30bを閉じることで助手席フット用通路38の圧力および後席用通路39の圧力が運転席フット用通路37の圧力よりも上昇するので、第1、第2空調モードドア33、34が運転席フット用通路37側へ開く。
このため、図7の矢印のように助手席フット用通路38の助手席フット用混合部21bで温度調整された空調風、および後席用通路39の後席用混合部21cで温度調整された空調風が運転席フット用通路37に流入する。
この1席集中空調モードにおいては、ECU50は、前述の数式1のように算出された目標吹出温度TAO1〜TAO3を図8に示すフローチャートのように補正する。
まず、ステップS200にて、目標吹出温度TAO1〜TAO3が互いに同一値か否かを判定する。目標吹出温度TAO1〜TAO3が互いに同一値である(TAO1=TAO2=TAO3)と判定した場合には、前述の1席集中空調モード時と同様に、目標吹出温度TAO1〜TAO3の補正を行わない。
目標吹出温度TAO1〜TAO3が互いに同一値でないと判定した場合には、ステップS210(補正手段)にて、助手席側目標吹出温度TAO2および後席側目標吹出温度TAO3を運転席側目標吹出温度TAO1と同一値に補正する。
これにより、目標吹出温度TAO1〜TAO3が互いに同一値になるので、助手席フット用通路38および後席用通路39から運転席フット用通路37に流入する空調風によって運転席フット用通路37の空調風温度を変化させてしまうことを防止できる。
なお、1席集中空調モードにおいて、ECU50がフェイスフット連通口ドア32を操作して第1、第2空気混合部20、21のフェイスフット連通口31を全開するようにしてもよい。これにより、運転席フェイス用通路45および助手席フェイス用通路46の空調風も運転席フット用通路37に流入させることができる。
すなわち、蒸発器12通過後の冷風およびヒータコア13通過後の温風の全量を運転席フット用通路37に流入させて、運転席側に吹き出すことができるので、蒸発器12による冷却能力およびヒータコア13による加熱能力を有効利用することができる。
以上のように、本実施形態では、第1、第2空調モードドア33、34を通路の圧力差によって開閉するので、空調モードドア33、34開閉用のアクチュエータが不要であり、コストアップを抑制できる。
さらに、前席集中空調モードおよび1席集中空調モードのときに図6、図8のフローチャートのように目標吹出温度TAO1〜TAO3を補正するので、前席集中空調モードおよび1席集中空調モードにおける吹出温度の変化を抑制することができる。
以上の通常空調モード、前席集中空調モードおよび1席集中空調モードの作動の説明においては、フット吹出モードが設定されている場合について説明したが、フット吹出モード以外の吹出モード(フェイス吹出モード、バイレベル吹出モード、フット吹出モードおよびフットデフロスタ吹出モード)が設定されている場合についても、以上の説明と同様の考え方に基づいて吹出モード切替ドアを操作し、目標吹出温度TAO1〜TAO3を補正すれば、フット吹出モード以外の吹出モードにおいても同様の作用効果を得ることができる。
(他の実施形態)
なお、上記一実施形態では、ステップS130にて、後席側目標吹出温度TAO3を運転席側目標吹出温度TAO1と助手席側目標吹出温度TAO2の中間値に補正しているが、これに限定されるものではなく、実際の運転席側吹出温度が数式1を用いて算出された運転席側目標吹出温度TAO1と一致し、実際の助手席側吹出温度が数式1と同様の数式を用いて算出された助手席側目標吹出温度TAO2と一致するように運転席側目標吹出温度TAO1および助手席側目標吹出温度TAO2を補正するのであれば、必ずしも後席側目標吹出温度TAO3を運転席側目標吹出温度TAO1と助手席側目標吹出温度TAO2の中間値に補正する必要はない。
また、上記一実施形態では、第1空調モードドア33および運転席側連通口35aを、第2空調モードドア34および助手席側連通口36aよりも所定寸法だけ空気流れ下流側(車両後方側)に配置しているが、必ずしも空気流れ下流側に配置する必要はなく、空気流れ方向において同一位置に配置してもよい。
また、上記一実施形態では、フェイスフット連通口ドア32をアクチュエータ機構により回転操作しているが、フェイスフット連通口ドア32を第1〜第3空調モードドア33、34、47と同様に通路の圧力差によって開閉するドアにしてもよい。具体的には、第1、第2空気混合部20、21の圧力差によってフェイスフット連通口ドア32を開閉させることができる。
また、上記一実施形態では、第1〜第3空調モードドア33、34、47を通路の圧力差によって開閉させているが、第1〜第3空調モードドア33、34、47をアクチュエータ機構により回転操作してもよい。
また、上記一実施形態では、第1、第2エアミックスドア18、19およびフェイスドア26をスライドドアで構成しているが、回転軸により回転する板ドアで第1、第2エアミックスドア18、19およびフェイスドア26を構成してもよい。
第1実施形態における車両用空調装置の空調ユニットの断面図である。 図1の空調ユニットを模式的に示す断面図である。 図2のA−A断面図である。 図2のB−B断面図である。 図3の第1空調モードドア近傍を示す拡大断面図である。 前席集中空調モードでのECUの制御の概要を示すフローチャートである。 図7の1席集中空調モードにおける状態を示す断面図である。 1席集中空調モードでのECUの制御の概要を示すフローチャートである。 検討例における車両用空調装置の空調ユニットの模式的な断面図である。
符号の説明
11 ケース
12 蒸発器(冷却用熱交換器)
13 ヒータコア(加熱用熱交換器)
19a、19b、19c 第1エアミックスドア(エアミックスドア)
29a 運転席フット開口部(運転席用開口部)
29b 助手席フット開口部(助手席用開口部)
30a、30b 後席用開口部
33 第1空調モードドア(板ドア)
34 第2空調モードドア(板ドア)
35 運転席側仕切壁(仕切壁)
36 助手席側仕切壁(仕切壁)
37 運転席用フット通路(運転席用通路)
38 助手席用フット通路(助手席用通路)
39 後席用通路
40、41、42、43 開口部ドア
50 ECU(制御手段)

Claims (5)

  1. 車室内に向かって空気が流れる空気通路、および前記空気通路を流れた空気を流出する開口部(29、30)を形成するケース(11)と、
    前記空気通路を流れる空気を冷却する冷却用熱交換器(12)と、
    前記空気通路に配置され、前記冷却用熱交換器(12)を通過した空気を加熱する加熱用熱交換器(13)と、
    前記空気通路に配置され、前記加熱用熱交換器(13)を通過する温風と前記加熱用熱交換器(13)をバイパスして流れる冷風との風量割合を調整するエアミックスドア(19)と、
    前記開口部(29、30)からの目標吹出温度を算出し、前記目標吹出温度に基づいて前記エアミックスドア(19)を制御する制御手段(50)とを備え、
    前記ケース(11)は、前記空気通路のうち前記冷却用熱交換器(12)よりも下流側の部位を運転席用通路(37)、助手席用通路(38)および後席用通路(39)に仕切る仕切壁(35、36)を有し、
    前記エアミックスドア(19)は、前記運転席用通路(37)において前記温風と前記冷風との風量割合を調整する運転席用エアミックスドア(19a)、前記助手席用通路(38)において前記温風と前記冷風との風量割合を調整する助手席用エアミックスドア(19b)、および前記後席用通路(39)において前記温風と前記冷風との風量割合を調整する後席用エアミックスドア(19c)であり、
    前記開口部(29、30)は、前記運転席用通路(37)を流れた空気が流出する運転席用開口部(29a)、前記助手席用通路(38)を流れた空気が流出する助手席用開口部(29b)、および前記後席用通路(39)を流れた空気が流出する後席用開口部(30a、30b)であり、
    前記目標吹出温度は、前記運転席用開口部(29a)からの目標吹出温度である運転席側目標吹出温度、前記助手席用開口部(29b)からの目標吹出温度である助手席側目標吹出温度、および前記後席用開口部(30a、30b)からの目標吹出温度である後席側目標吹出温度であり、
    前記ケース(11)には、前記運転席用開口部(29a)、前記助手席用開口部(29b)および前記後席用開口部(30a、30b)を開閉する開口部ドア(40、41、42、43)が配置され、
    前記仕切壁(35、36)のうち前記加熱用熱交換器(13)よりも空気流れ下流側の部位には、前記運転席用通路(37)、前記助手席用通路(38)および前記後席用通路(39)を連通する連通口(35a、36a)が形成され、
    前記ケース(11)には、前記運転席用通路(37)、前記助手席用通路(38)および前記後席用通路(39)の圧力差によって前記連通口(35a、36a)を開閉する板ドア(33、34)が配置され、
    前記開口部ドア(40〜43)が前記後席用開口部(30a、30b)を閉じるとともに前記運転席用開口部(29a)および前記助手席用開口部(29b)を開けて、前記運転席用開口部(29a)および前記助手席用開口部(29b)から空気を吹き出す空調モードを前席集中空調モードとし、
    前記開口部ドア(40〜43)が前記助手席用開口部(29b)および前記後席用開口部(30a、30b)を閉じるとともに前記運転席用開口部(29a)を開けて、前記運転席用開口部(29a)から空気を吹き出す空調モードを1席集中空調モードとしたとき、
    前記制御手段(50)は、前記前席集中空調モードおよび前記1席集中空調モードのときに前記運転席側目標吹出温度、前記助手席側目標吹出温度および前記後席側目標吹出温度のうち少なくとも1つの目標吹出温度を補正する補正手段(S120、S130、S210)を有し、
    前記補正手段(S120、S130、S210)は、前記板ドア(33、34)が前記連通口(35a、36a)を開けることに伴う吹出温度の変化を抑制するように前記少なくとも1つの目標吹出温度を補正し、
    前記運転席用通路(37)は運転席フット用通路であり、
    前記助手席用通路(38)は助手席フット用通路であり、
    前記運転席用開口部(29a)は運転席フット開口部であり、
    前記助手席用開口部(29b)は助手席フット開口部であり、
    前記ケース(11)は、前記空気通路のうち前記冷却用熱交換器(12)よりも下流側の部位を運転席フェイス用通路(45)と助手席フェイス用通路(46)とに仕切るフェイス側仕切壁(44)を有し、
    前記ケース(11)には、前記運転席フェイス用通路(45)を流れた空気が流出する運転席フェイス開口部(25a)、および前記助手席フェイス用通路(46)を流れた空気が流出する助手席フェイス開口部(25b)が形成され、
    前記ケース(11)には、前記運転席フェイス開口部(25a)および前記助手席フェイス開口部(25b)を開閉するフェイスドア(26)が配置され、
    前記フェイス側仕切壁(44)には、前記運転席フェイス用通路(45)と前記助手席フェイス用通路(46)とを連通するフェイス側連通口(44a)が形成され、
    前記ケース(11)には、前記運転席フェイス用通路(45)と前記助手席フェイス用通路(46)の圧力差によって前記フェイス側連通口(44a)を開閉するフェイス側板ドア(47)が配置されていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記ケース(11)は、前記運転席フェイス用通路(45)と前記運転席フット用通路(37)とを仕切る運転席フェイスフット仕切壁(17a)、および前記助手席フェイス用通路(46)と前記助手席フット用通路(38)とを仕切る助手席フェイスフット仕切壁(17b)を有し、
    前記運転席フェイスフット仕切壁(17a)には、前記運転席フェイス用通路(45)と前記運転席フット用通路(37)とを連通する運転席フェイスフット連通口(31a)が形成され、
    前記助手席フェイスフット仕切壁(17b)には、前記助手席フェイス用通路(46)と前記助手席フット用通路(38)とを連通する助手席フェイスフット連通口(31b)が形成され、
    前記ケース(11)には、前記運転席フェイス用通路(45)および前記運転席フット用通路(37)の圧力差によって前記運転席フェイスフット連通口(31a)を開閉する運転席フェイスフット連通口ドア(32a)と、前記助手席フェイス用通路(46)および前記助手席フット用通路(38)の圧力差によって前記助手席フェイスフット連通口(31b)を開閉する助手席フェイスフット連通口ドア(32b)とが配置されていることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  3. 前記補正手段(S130)は、前記前席集中空調モードのときに、
    前記後席側目標吹出温度を前記運転席側目標吹出温度と前記助手席側目標吹出温度との中間値に補正し、
    前記運転席側目標吹出温度および前記助手席側目標吹出温度のうち高い方の目標吹出温度を所定量高い値に補正し、
    前記運転席側目標吹出温度および前記助手席側目標吹出温度のうち低い方の目標吹出温度を所定量低い値に補正することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記補正手段(S210)は、前記1席集中空調モードのときに、前記助手席側目標吹出温度および前記後席側目標吹出温度を前記運転席側目標吹出温度と同じ値に補正することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  5. 前記板ドア(33、34)は、前記運転席フット用通路(37)、前記助手席フット用通路(38)および前記後席用通路(39)の圧力差が所定圧力差以上になったときに前記連通口(35a、36a)を開けるように構成されており、
    前記所定圧力差は、前記開口部ドア(40〜43)が前記運転席フット開口部(29a)、前記助手席フット開口部(29b)および前記後席用開口部(30a、30b)のうち、少なくとも1つの開口部を閉じ、かつ少なくとも1つの開口部を開けたときに生じる圧力差であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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