JP5124363B2 - エネルギーサブトラクション処理装置、方法、およびプログラム - Google Patents

エネルギーサブトラクション処理装置、方法、およびプログラム Download PDF

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本発明は、エネルギー分布の異なる複数の放射線による放射線画像を用いて画像中の特定の画像成分を分離するエネルギーサブトラクション処理を用いて被検体の骨部を表す成分画像を生成する技術に関するものである。
医用画像処理の分野において、同一の被写体に対して相異なるエネルギー分布を有する放射線を照射して2つの放射線画像を得、これら2つの放射線画像の各画素を対応させて、画像信号間で適当な重みづけ係数を乗算した上で減算(サブトラクト)を行って、特定の構造物の画像を表す差信号を得るエネルギーサブトラクション処理技術が知られており、この技術を用いれば、入力画像から骨成分を除去した軟部画像や、入力画像から軟部成分を除去した骨部画像を生成することができるので、診断対象ではない部分が除去された画像を読影することにより、診断対象部分の画像上での視認性が向上する。
ここで、被検体の放射線撮影の際、被検体の厚みが大きいほど放射線透過率が低下することや、低エネルギーの放射線ほど放射線透過率が低いため、放射線が被検体を透過するにしたがって放射線のエネルギー分布が全体として高エネルギー側に偏るビームハードニング現象が生じること、さらに、被検体内部における放射線の散乱が起きることにより、エネルギーサブトラクション処理によって生成される成分画像の画質が変化することが知られており、このような画質の変化を低減するため、被検体の体厚に応じてエネルギーサブトラクション処理の重みづけ係数を変更することが提案されている(特許文献1)。
また、放射線画像に対して周波数処理や階調処理、ダイナミックレンジ圧縮処理等の画像処理を行う場合に、被検体の体厚にかかわらず安定した処理結果を得るために、被検体中の所定の構造を表す領域を認識し、その領域の信号分布に基づいて被検体の体厚の個体差の指標を抽出し、抽出された指標に基づいて画像処理条件を変更することが提案されている(特許文献2および3)。
特開平10−118056号公報 特開2000−023950号公報 特開2001−086409号公報
上記のとおり、散乱線やビームハードニング現象の影響により、被検体の体厚が大きいほどその被検体の放射線画像のコントラストが低下するのに対して、例えば整形分野では、被検体の体格によらず放射線画像中の骨のコントラストを一定にしたいというニーズがある。
しかしながら、特許文献1に記載のエネルギーサブトラクション処理では、各成分画像の分離性は向上するものの、生成される骨部画像のコントラストはもとの放射線画像と比較して改善されるわけではない。
また、特許文献2および3に記載の画像処理の対象は、成分画像ではなく、各成分を含むもとの放射線画像であるから、例えば、骨部以外の成分に対しても処理が行われるため、骨部に対するコントラストの改善効果は十分ではなかった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、放射線画像中の被検体の骨部のコントラストを適切に向上させることを可能にするエネルギーサブトラクション処理装置、方法およびプログラムを提供することを目的とするものである。
本発明のエネルギーサブトラクション処理装置は、被写体を透過した放射線によって形成される、エネルギー分布の異なる複数のパターンの放射線の各々の該被写体中の透過・減衰の程度を表す複数の放射線画像を入力とし、該複数の放射線画像の相対応する画素毎に所与の重みづけ係数を用いた重み付き加減算を行うことによって、前記被写体中の骨部を表す骨部画像を生成する成分画像生成手段を備えたエネルギーサブトラクション処理装置に、前記被検体の厚みを表す体厚情報を取得する体厚情報取得手段と、該体厚情報に基づいて、前記被検体の厚みが大きいほど前記骨部が強調されるように前記骨部画像に対して画像処理を行う骨部強調手段とを設けたことを特徴とするものである。
本発明のエネルギーサブトラクション処理方法は、被写体を透過した放射線によって形成される、エネルギー分布の異なる複数のパターンの放射線の各々の該被写体中の透過・減衰の程度を表す複数の放射線画像を入力とし、該複数の放射線画像の相対応する画素毎に所与の重みづけ係数を用いた重み付き加減算を行うことによって、前記被写体中の骨部を表す骨部画像を生成する成分画像生成ステップを行うエネルギーサブトラクション処理方法において、前記被検体の厚みを表す体厚情報を取得する体厚情報取得ステップと、該体厚情報に基づいて、前記被検体の厚みが大きいほど前記骨部が強調されるように前記骨部画像に対して画像処理を行う骨部強調ステップとをさらに行うようにしたことを特徴とするものである。
本発明のエネルギーサブトラクション処理プログラムは、上記のエネルギーサブトラクション処理方法をコンピュータに実行させるものである。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明のエネルギーサブトラクション装置は、所与のエネルギー分布の放射線を被写体に曝射する放射線曝射手段と、曝射された放射線を検出する放射線検出手段と、検出された放射線をデジタル画像信号に変換し、前記被写体を表す放射線画像のデジタル画像データを生成する変換手段とをさらに備え、前記成分画像生成手段が、前記変換手段によって生成された放射線画像を入力として、前記骨部画像を生成するものであってもよい。
「体厚情報」とは、放射線の進行方向のおける被検体の厚みを表す情報であり、各個体の厚みを表す情報であってもよいし、一個体内の各位置における厚みを表す情報であってもよい。
「体厚情報」は厚みと相関を有していればよい。具体例としては、前記重みづけ係数から求められる前記被検体を構成する成分に対する放射線の減弱特性を表す減弱係数が挙げられる。この場合、重みづけ係数は、前記複数の放射線画像を入力とする独立成分分析を行うことによって求められる分離係数とすることが好ましい。他の具体例としては、前記放射線曝射手段の線源から前記被検体までの距離と前記線源から前記放射線検出手段の検出面までの距離との差、前記放射線検出手段に入射される放射線量が所与の値になるまでの時間(その時間が長いほど前記被検体の厚みが大きい)等が挙げられる。また、ユーザによって入力されたものであってもよい。
また、「体厚情報」は、上記のような骨部の強調度合の決定だけでなく、骨部画像の生成の際の重みづけ係数の決定にも用いてもよい。
骨部を強調する画像処理の具体例としては、前記被検体の厚みが大きいほど処理強度を強くした周波数強調処理や、前記被検体の厚みが大きいほど階調を立てた階調処理等が挙げられる。
さらに、骨部画像とともに、前記被検体の軟部を表す軟部画像をさらに生成するようにし、骨部を強調する画像処理済の骨部画像と前記軟部画像を合成するようにしてもよい。
なお、放射線検出手段の具体例としては、CMOS等を用いたフラットパネルディテクタ(FPD)や、蓄積性蛍光体シート等が挙げられ、これらを撮影方法に応じて適宜選択して採用することができる。
また、「被写体を透過した放射線によって形成される、エネルギー分布の異なる複数のパターンの放射線の各々の該被写体中の透過・減衰の程度を表す複数の放射線画像」は、エネルギー分布の異なる複数のパターンの放射線を用いて撮影を複数回行う複数ショット法で得られたものであってもよいし、エネルギー分離フィルタ等の付加フィルタを介して重ねられた複数の放射線検出手段に放射線を1度曝射することによって、1回の曝射で被検体を透過した放射線のエネルギー分布を変更させ、上記複数の放射線検出手段で互いにエネルギー分布の異なる放射線が検出されるようにした1ショット法で得られたものであってもよい。
本発明では、複数の放射線画像の相対応する画素毎に所与の重みづけ係数を用いた重み付き加減算を行って被検体の骨部画像を生成するエネルギーサブトラクション処理の際に、その被検体の体厚情報を取得し、その体厚情報に基づいて、その被検体の厚みが大きいほど骨部が強調されるように骨部画像に対して画像処理を行うようにしたので、被検体の軟部成分等の骨部以外の成分が強調されることなく、骨部のコントラストのみを被検体の厚みに応じて適切に向上させることが可能になる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態として、エネルギー分布の異なる2パターンのX線を人体の胸部に曝射することによって2枚のX線画像を生成し、これらの画像に対してエネルギーサブトラクション処理を行うことによって、骨部・軟部の各成分を分離した成分画像を生成し、診断用画像とともに表示するX線画像診断システムについて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態となるX線画像診断システムの構成を模式的に表したものである。図に示すように、このシステムは、X線発生装置1、X線検出器2、画像処理装置3、撮影制御装置4から構成されており、X線発生装置1とX線検出器2は、被検体Sを挟んで対向するように配置されている。また、撮影制御装置4は、X線発生装置1・X線検出器2・画像処理装置36の各々と接続され、X線検出器2は画像処理装置3とも接続されている。
X線発生装置1は、X線を曝射するX線管11と、X線管11に管電圧を印加するX線高電圧発生器12とからなり、撮影制御装置4からの制御により、エネルギー分布の異なるX線を複数回連続曝射することができる。ここで、エネルギー分布の異なるX線は、曝射毎に管電圧を変更して、X線のスペクトル分布上の最大値・ピーク値・平均値等を変化させることによって発生させることができるが、同一のエネルギー分布でX線を発生させ、曝射毎に、異なる特性をもつフィルタを透過させることによって発生させてもよい(特開昭60-225541号公報等参照)。また、曝射毎に管電流や曝射時間を変更して、X線の線量を変化させることも可能である。なお、管電圧や、管電流、曝射時間、曝射回数等の撮影条件の設定やそれに基づく動作の制御は撮影制御装置4により行われる。
X線検出器2は、フラットパネル型の検出器(Flat Panel Detector: FPD)である。図2に模式的に表したように、このX線検出器2は、X線を検出して電荷に変換して蓄積する複数の検出素子21aがアクティブマトリックス基板上に2次元的に配置された検出部21と、検出部21からの電荷の読出しのタイミングを制御する走査制御部22と、検出部21の各検出素子21aに蓄積された電荷を読み出し、対数的に増幅した後、デジタル画像データに変換する画像変換部23と、デジタル画像データを画像処理装置3に送信する画像データ送信部24とから構成されており、走査制御部22と各検出素子21aとは、検出素子21aの行毎に共通の走査信号線25によって接続され、画像変換部23と各検出素子21aとは、検出素子21aの列毎に共通の画像信号線26によって接続されている。
ここで、検出素子21aとしては、非晶質(アモルファス)セレニウム(a−Se)等の変換層でX線を入射線量に応じた電荷に直接変換し、変換された電荷を変換層の下部の電極に接続されたコンデンサに蓄積し、ゲート側が走査信号線25と、ソース側がコンデンサと、ドレイン側が画像信号線26と各々接続されたTFTスイッチが走査制御部22からの制御信号に応じてONにされると、コンデンサに蓄積された電荷によって表される画像信号を画像信号線26に出力する直接変換方式のものを採用することができる。あるいは、ヨウ化セシウム(CsI)等の蛍光体(シンチレータ)でX線を一旦光に変換し、変換された光をフォトダイオードでさらに電荷に変換し、変換された電荷をコンデンサに蓄積し、上記直接変換方式と同様の接続形態のTFTスイッチが走査制御部22からの制御信号に応じてONにされると、コンデンサに蓄積された電荷を画像信号線26に出力する間接変換方式のものを採用してもよい。
走査制御部22は、ゲート回路として構成されており、撮影制御装置4からの制御により、所定のタイミングで走査信号線25の各々にパルス信号を送る。
画像変換部23は、画像信号線26に出力された画像信号を対数的に増幅する増幅器23aと、増幅された画像信号をデジタル化するA/D変換器23bと、デジタル化された画像データを記憶する画像メモリ23cとから構成されている。
画像処理装置3は、画像等の表示を行う高精細液晶ディスプレイと、ユーザからの入力を受け付けるキーボードやマウス等と、CPUやメモリ、ハードディスク、通信インターフェース等を備えた本体とを有するコンピュータであり、エネルギーサブトラクション処理によって成分画像を生成する機能を有している。
図3のブロック図に模式的に示したように、画像処理装置3によるエネルギーサブトラクション処理は、X線検出器2から送信された2枚の画像の画像データを受信する画像受信部31と、受信した2枚の画像の画像データを入力として独立成分分析を行うことによって、骨部および軟部を分離するための分離係数(重みづけ係数)を求める重みづけ係数決定部32と、受信した2枚の画像の相対応する画素毎に、重みづけ係数決定部32で決定された重みづけ係数を用いた重み付き減算を行うことによって骨部・軟部を表す2つの成分画像を生成する成分画像生成部33と、重みづけ係数決定部32で決定された重みづけ係数からもとの2枚の画像中の骨部の減弱係数を体厚情報として算出する体厚情報算出部34と、体厚情報算出部34によって算出された体厚情報に基づいて、被検体の体厚が大きいほど骨部が強調されるように、骨部画像に対して周波数強調処理を行う骨部強調部35と、強調処理後の骨部画像や、軟部画像、画像受信部31で受信した診断用画像をディスプレイに表示する画像表示部36とによって実現される。これらの処理は、画像処理装置3に格納されたプログラムを実行することによって実現される。このプログラムは、CD−ROM等の記録媒体からインストールされたものであってもよいし、インターネット等のネットワーク経由で接続されたサーバからダウンロードされた後にインストールされたものであってもよい。
重みづけ係数決定部32は、入力された2つの画像データを観測信号として独立成分分析を行い、画像中の骨部と軟部とを独立成分として分離するための分離係数を算出する。本実施形態では、不動点法を用いて負のエントロピーを最大化するように独立成分を推定するFast ICAアルゴリズムを用いた例を説明する。
入力された2つの画像データの相対応する画素の画素値をx1,x2とし、分離対象の骨部と軟部を表す画像成分を各々y1、y2とし、各画像成分に対する混合係数(各画像成分の減弱係数に相当する)をa11,a12,a21,a22とすると、x1,x2は、次式(1)(2)のように表すことができる。
Figure 0005124363
式(1)(2)を
Figure 0005124363
として整理すると、次式(3)のようになる。
Figure 0005124363
したがって、行列Aの逆行列をWとすると、次式(4)のようになる。
Figure 0005124363
このような前提の下で、まず、以下のようにして観測信号を無相関化する前処理を行う。
Figure 0005124363
次に、分離係数を表す行列Wの成分を構成する2つの荷重ベクトルw1、w2の適当な初期値を例えば乱数を用いて決定する。ここで、それぞれのノルムは1となるように規格化しておく。なお、W=(w1,w2)Tである。
さらに、次の(a)と(b)を、収束するまで繰り返す。ここで、収束とは、w1、w2の各々について、更新前後のベクトルの方向がほぼ同じになる、すなわち、更新されるwiの値の変化が十分に小さくなることを意味する。
(a)i=1,2について、次式(6)に従ってwiを更新する。
Figure 0005124363
(b)次式(7)のように、Wの要素(w1,w2)が互いに直交するようにWを更新する。
Figure 0005124363
なお、上記の手順によって推定された行列Wを用いて、次式(8)により、独立成分Yが推定される。
Figure 0005124363
以上の処理の詳細については、ビバリネン・アーポ〈Hyv¨arinen,Aapo〉、カルーネン・ユハ〈Karhunen,Juha〉、オヤ・エルキ〈Oja,Erkki〉著、根本 幾、川勝 真喜訳、「詳解 独立成分分析―信号解析の新しい世界」(原書名:Independent Component Analysis)、東京電機大学出版局、2005年2月等に開示されている。
成分画像生成部33は、入力された分離係数を重みづけ係数として用いて、入力された2つの画像の相対応する画素毎に重みづけ減算を行うことによって軟部成分、骨成分を表す2つの成分画像を生成する。
なお、画像間の相対応する画素については、各画像中のマーカーや胸郭等の構造物を検出し、検出された構造物を基準とする公知の線形・非線形の変換によって画像間の位置合わせを行うことによって特定してもよいし、被検者の呼吸のタイミングを指示する指示部を有するX線撮影装置(例えば、特開2005-012248号公報参照)を用いて撮影を行い、3つの画像における呼吸相を一致させることによって画像間の位置合わせを不要にし、単純に座標が一致する画素としてもよい。
体厚情報算出部34は、上式(7)で求められた行列Wの逆行列を求めることによって、もとの2枚の画像中の骨部・軟部の減弱係数a11,a21,a12,a22を体厚情報として算出する。なお、体厚情報はこれら4つの減弱係数のうちの少なくとも1つ以上の値を用いることができる。例えば、1つの減弱係数a11を用いる場合、減弱係数a11について、標準的な体格の被検体から得られる基準値を予め求めておき、被検体の体厚が厚いほど見かけの減弱係数は小さくなることを利用し、減弱係数a11をその基準値と比較して、減弱係数a11が基準値より小さい場合は体厚が厚いと判定することができる。他の減弱係数(a21,a12,または、a22)を用いた場合も同様である。また、減弱係数の比を表すa11/a21を体厚情報として利用することもできる。上式(1)のx1に対応する画像が上式(2)のx2に対応する画像より低エネルギーのX線で撮影された画像である場合、a11/a21は1より大きい値となる。ここで、1つの減弱係数を用いる場合と同様に、減弱係数比a11/a21と標準的な体格の被検体から予め得た基準値との大小関係によって体厚の厚さを判定することができる。なお、減弱係数比a12/a22を用いた場合も同様である。
骨部強調部35は、体厚情報算出部34で算出された体厚情報(Tとする)に基づいて、被検体の体厚が大きいほど骨部が強調されるように、骨部画像に対して周波数強調処理を行う。この周波数強調処理は、次式(9)のように表すことができる。
S=Sorg+β(T)(Sorg−Sus) (9)
ここで、Sは処理済の骨部画像データ、Sorgは処理前の骨部画像データ、β(T)は強調係数、Susは処理前の骨部画像データに対する非鮮鋭画像データである。撮影時の管電圧が同じ場合、被検体の体厚が大きいほど減弱係数は小さくなることから、β(T)は、体厚情報(減弱係数)Tの増加に伴って減少する関数である。
撮影制御装置4は、図4にその構成を模式的に示したように、画像診断のための撮影や画像生成を含む検査オーダーを発行するオーダリングシステムから検査オーダー情報を受信する検査オーダー受信部41と、ユーザによる指示の入力を行うタッチパネル等の入力部42と、検査オーダーや撮影条件等の各種情報を表示する表示部43と、X線発生装置1・X線検出器2・画像処理装置3に対して撮影条件や動作を制御するための信号の送受信を行う通信部44と、検査オーダー受信部41で受信した検査オーダー情報や入力部42から入力された情報に基づいて、前記各部の動作の制御を行う制御部45とから構成されている。本実施形態における撮影時の管電圧の入力は入力部42から行われる。
図5は、本発明の第1の実施形態となるX線画像診断システムで行われる処理の流れを表したフローチャートである。
まず、撮影準備段階として、以下のステップ#1、#2までを行う。すなわち、撮影制御装置4の検査オーダー受信部42が、「2ショット法による胸部正面の一般撮影によって診断用画像・骨部画像・軟部画像を取得する。さらに骨部強調処理を行う。」という検査オーダーを受信し、制御部45は、受信した検査オーダーの内容を表示部43に表示させる(#1)。ユーザである放射線技師は、検査オーダーの内容に応じて、X線の曝射回数、各回の管電圧や管電流、曝射時間を決定し、撮影制御装置4の入力部42から入力する。入力された管電圧や管電流、曝射時間の情報のうち、1回目の曝射に関する情報は、通信部44経由でX線発生装置1、X線検出器2に送信され、各機器で撮影のための前処理が行われ、撮影準備が完了したら、撮影準備完了の旨の応答信号が、各機器から撮影制御装置4に送信される。撮影制御装置4の制御部45は、各機器の撮影準備の完了を検知すると、表示部43に撮影可能な旨のメッセージを表示させる(#2)。
放射線技師は、撮影可能になったことを確認すると、被検体Sの姿勢等を確認し、撮影開始の指示を入力部42から行う(#3)。制御部45は、撮影開始の指示を受け付けると、通信部44経由で曝射信号をONにしてX線発生装置1に送信し、X線発生装置1では、この信号を受信すると、X線高圧発生器12がX線管11にエネルギーを印加し、X線管11から1回目のX線の曝射が開始される。撮影制御装置4では、制御部45が、設定された曝射時間に達したかどうかを監視しており、その曝射時間に達したら、曝射信号をOFFにしてX線発生装置1に送信する。X線発生装置1では、この信号を受信すると、X線高圧発生器12がX線管11にエネルギーの印加を終了し、X線管11からの1回目のX線の曝射が終了する(#4)。撮影制御装置4では、制御部45が、1回目の電荷の読出しを指示する情報をX線検出器2に送信し、X線検出器2では、この情報を受信すると、走査制御部22が制御信号を走査信号線25に送出し、検出素子21aに蓄積された電荷が順次読み出され、増幅、A/D変換を経て画像メモリ23cに格納され、すべての検出素子21aの電荷の読出しが終了したら、画像データ送信部24が、画像メモリ23cに格納された1回目の曝射による放射線画像の画像データを画像処理装置3に送信する(#5)。さらに、2回目の曝射によるX線の検出のための前処理を行った後、2回目の曝射の準備が完了した旨の応答を撮影制御装置4に送信する。
撮影制御装置4では、上記のX線検出器2への電荷の読み出しの指示と同時に、2回目の曝射における管電圧および管電流の情報を、通信部44を経由してX線発生装置1に送信する。X線発生装置1では、これらの2回目の曝射における情報を受信し、2回目の曝射のための前処理を行った後、2回目の曝射の準備が完了した旨の応答を撮影制御装置4に送信する。
撮影制御装置4の制御部45が、通信部44を介してX線発生装置1およびX線検出器2からの応答を受信した後、ステップ#5と同様にして、2回目のX線の曝射が行われ(#6)、ステップ#6と同様にして、2回目の曝射によるX線画像が生成される(#7)。
画像処理装置3では、画像受信部31にて各回の曝射による放射線画像の画像データI1、I2を受信し、画像毎に異なるメモリ領域に格納しており(#5,#7)、次に、重みづけ係数決定部32が、画像データI1、I2を入力とする独立成分分析を行い、重みづけ係数Wを算出する(#8)。ここで、重みづけ係数Wは複数の係数からなる行列であり、骨部画像IBを生成する際の画像データI1、I2に対する重みづけ係数を、各々、w1B、w2B、軟部画像ISを生成する際の画像データI1、I2に対する重みづけ係数を、各々、w1S、w2Sとする。
成分画像生成部33は、重み付き減算w1B・I1−w2B・I2により骨部画像IBを生成するとともに、重み付き減算w1S・I1−w2S・I2により軟部画像ISを生成する(#9)。
体厚情報算出部34は、重みづけ係数行列Wの逆行列を求めることによって、体厚情報Tを算出する(#10)。
骨部強調部35は、骨部画像IBに対して体厚情報Tに応じた処理強度による周波数強調処理を行い、強調処理済の骨部画像IB´を出力する(#11)。
そして、画像表示部36が、診断用の高エネルギー画像I2、軟部画像Is、強調処理済の骨部画像Ib´をディスプレイに表示する(#12)。
以上のように、本発明の第1の実施形態では、画像処理装置3において、重みづけ係数決定部32が、複数の放射線画像を入力とする独立成分分析を行うことによって重みづけ係数を算出し、成分画像生成部33が、算出された重みづけ係数複数の放射線画像の相対応する画素毎に、重みづけ係数決定部32で算出された重みづけ係数を用いた重み付き加減算を行って被検体の骨部画像と軟部画像を生成するとともに、体厚情報算出部34が、重みづけ係数決定部32で算出された重みづけ係数からその被検体の体厚情報を算出し、骨部強調部35が、その体厚情報に基づいて、その被検体の厚みが大きいほど骨部が強調されるように骨部画像に対して画像処理を行うようにしたので、被検体の軟部成分等の骨部以外の成分が強調されることなく、骨部のコントラストのみを被検体の厚みに応じて適切に向上させることが可能になる。
以下、第2から第4の実施形態について、先に述べた実施形態との相違点を中心に説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態となるX線画像診断システムの構成を模式的に表したものである。図に示すように、第1の実施形態の構成に、被検体Sに対して超音波を発信し、被検体Sに反射した超音波を受信する超音波送受信器5と、超音波送受信器5による超音波の送受信に要した時間に基づいて、超音波送受信器5から被検体Sまでの距離を算出する距離算出器6とからなる超音波距離測定装置を付加した構成となっている。また、超音波送受信器5と被検体Sとの間の距離が、X線管11と被検体Sとの間の距離と同じになるように設置されており、この超音波距離測定装置による測定結果は、X線管11と被検体Sとの間の距離を表す。さらに、測定結果は撮影制御装置4に送信され、体厚情報の算出に用いられる。なお、超音波の代わりにレーザー等を用いた光学式のものであってもよい。
図7は、本実施形態における画像処理装置3の構成を表すブロック図である。図に示したように、画像処理装置3によるエネルギーサブトラクション処理は、X線検出器2から送信された2枚の画像の画像データを受信する画像受信部31と、撮影制御装置4から撮影条件情報(管電圧)を取得する撮影条件受信部37と、撮影制御装置4から体厚情報を受信する体厚情報受信部38と、撮影条件情報・体厚情報・分離対象の画像成分毎に重みづけ係数を定義した重みづけ係数テーブル39と、受信した撮影条件情報・体厚情報に基づいて重みづけ係数テーブル39を参照し、分離対象の成分毎の重みづけ係数を取得する重みづけ係数決定部32´と、受信した2枚の画像の相対応する画素毎に、重みづけ係数決定部32´で決定された重みづけ係数を用いた重み付き減算を行うことによって骨部・軟部を表す2つの成分画像を生成する成分画像生成部33と、体厚情報受信部38によって算出された体厚情報に基づいて、被検体の体厚が大きいほど骨部が強調されるように、骨部画像に対して周波数強調処理を行う骨部強調部35と、強調処理後の骨部画像や、軟部画像、画像受信部31で受信した診断用画像をディスプレイに表示する画像表示部36とによって実現される。
本実施形態では、重みづけ係数テーブル39には、2枚の放射線画像のうちのより低いエネルギーの放射線による撮影で得られた画像に対する重みづけ係数を1とした時の、より高いエネルギーの放射線による撮影で得られた画像に対する重みづけ係数の値が登録されているものとする。この重みづけ係数の値は、予め実験的・経験的に求められたものである。
図8は、本実施形態における撮影制御装置4の構成を表したものである。図に示したように、通信部44が超音波距離測定装置5,6から測定結果を受信するように構成されており、制御部45が、この装置のメモリ(図示なし)に予め格納されているX線管11とX線検出器2の検出面との間の距離から超音波距離測定装置5,6の測定結果を減算することによって、被検体Sから検出面までの距離を体厚情報Tとして算出する点が、第1の実施形態とは異なっている。したがって、体厚情報Tが大きいほど、被検体Sの体厚が大きいという、第1の実施形態とは逆の関係になるので、画像処理装置3の骨部強調部35では、上式(9)のβ(T)は、体厚情報Tの増加に伴って増加する関数となる。
図10は、本発明の第2の実施形態となるX線画像診断システムで行われる処理の流れを表したフローチャートである。ステップ#21から#27までは、第1の実施形態のステップ#1から#7までの同じである。
2回目の曝射によるX線画像が生成された後(#27)、超音波距離測定装置5,6が、被検体Sまでの距離を測定し、測定結果を撮影制御装置4に送信すると、撮影制御装置4の制御部45が、通信部44経由で測定結果を受信し、体厚情報Tを算出する(#28)。
さらに、撮影制御装置4の制御部45が、2回の撮影の撮影条件(管電圧)および体厚情報Tを、通信部44経由で画像処理装置3に送信すると、画像処理装置3の撮影条件受信部31が撮影条件V1、V2を受信するとともに、体厚情報受信部38が体厚情報Tを受信する(#29)。
重みづけ係数決定部32´は、受信した撮影条件V1、V2および体厚情報Tを検索キーとして、重みづけ係数テーブル39を参照し、今回の撮影で生成された2枚の画像のうちより管電圧の高いX線による画像I2に対する重みづけ係数wB、wSを取得する(#30)。
成分画像生成部33は、重み付き減算I1−wB・I2により骨部画像IBを生成するとともに、重み付き減算I1−wS・I2により軟部画像ISを生成する(#31)。
骨部強調部35は、骨部画像IBに対して体厚情報Tに応じた処理強度による周波数強調処理を行い、強調処理済の骨部画像IB´を出力する(#32)。
そして、画像表示部36が、診断用の高エネルギー画像I2、軟部画像Is、強調処理済の骨部画像Ib´をディスプレイに表示する(#33)。
以上のように、本発明の第2の実施形態では、撮影制御装置4が、超音波距離測定装置5,6で測定されたX線管11と被検体Sとの間の距離を、X線管11と放射線検出器2の検出面との間の距離から差し引くことによって差を体厚情報を求め、画像処理装置3において、重みづけ係数決定部32が、その体厚情報を重みづけ係数の決定に用いるようにしたので、成分画像生成部33で生成される成分画像中の各成分の分離性が向上する。したがって、骨部強調部35では、骨部がより好ましく分離された骨部画像に対して、体厚情報に基づいて、その被検体の厚みが大きいほど骨部が強調されるように骨部画像に対して画像処理を行うようにしたので、骨部のコントラストのみを被検体の厚みに応じてさらに適切に向上させることが可能になる。
図10は、本発明の第3の実施形態となるX線画像診断システムの構成を模式的に表したものである。図に示すように、第1の実施形態の構成に、曝射された放射線量を検出する放射線量検出器7と、放射線量検出器7からの出力に基づいて曝射の停止のタイミングを制御するタイミング制御器8とからなるフォトタイマーを付加した構成となっている。フォトタイマーは、曝射された放射線の線量が予め撮影制御装置4で設定された値に達したかどうかを監視し、その値に達したら、撮影制御装置4にX線発生装置1でのX線の曝射を停止させるための信号を送信する。
画像処理装置3の構成は、第2の実施形態と同様である。
図11は、本実施形態における撮影制御装置4の構成を表したものである。図に示したように、通信部44がフォトタイマー7,8と通信可能に構成されており、撮影条件として入力された各回の曝射時の放射線量を制御部45から通信部44経由でフォトタイマー7,8に送信したり、フォトタイマー7,8からの曝射の停止のための信号を通信部44経由で受信したりする。また、制御部44は、曝射開始時の時刻と曝射停止のための信号の受信時刻とを取得し、その差、すなわち曝射時間を体厚情報Tとして算出する点が、第1、第2の実施形態とは異なっている。したがって、曝射時間が長いほど被検体の体厚は大きいという関係になるので、画像処理装置3の骨部強調部35では、上式(9)のβ(T)は、体厚情報Tの増加に伴って増加する関数となる。
図12は、本発明の第3の実施形態となるX線画像診断システムで行われる処理の流れを表したフローチャートである。ステップ#41から#47までは、第1の実施形態のステップ#1から#7までの同様であるが、ステップ#44、#46では、撮影制御装置4の制御部45が曝射時間を監視するのではなく、フォトタイマー7,8が曝射線量が、撮影条件として設定された値に達したかどうかを監視し、その値に達した時に、X線発生装置1における曝射を停止させるための信号を撮影制御装置4に送信する。撮影制御装置4の制御部45は、この信号を受信した時に、曝射時間に達したと判断し、第1の実施形態と同様の動作を行う。また、それと同時に、曝射信号をONにしてからフォトタイマー7,8からの信号を受信するまでの経過時間(曝射時間)を体厚情報Tとして算出する。
2回目の曝射によるX線画像が生成された後(#47)は、撮影制御装置4の制御部45が、2回の撮影の撮影条件(管電圧)および体厚情報Tを、通信部44経由で画像処理装置3に送信すると、画像処理装置3の撮影条件受信部31が撮影条件V1、V2を受信するとともに、体厚情報受信部38が体厚情報Tを受信し(#48)、以下、第2の実施形態と同様の処理が行われる(#49から#52)。
以上のように、本発明の第3の実施形態として、体厚情報Tの取得にフォトタイマー7,8を用いた場合も、第2の実施形態と同様の効果が得られる。
本発明の第4の実施形態として、体厚情報Tをユーザが入力する形態が考えられる。この場合、X線画像診断システムの全体の構成は第1の実施形態と同様となり、画像処理装置3の構成は、第2、第3の実施形態と同様となる。撮影制御装置4は、第1の実施形態と同様であるが、入力部42において、被検体Sの体厚を表す情報の入力を受け付けるように構成される。ここで入力される内容は、体厚の測定値でもよいし、体厚の大きさを多段階で評価した評価値であってもよい。
図13は、本発明の第4の実施形態となるX線画像診断システムで行われる処理の流れを表したフローチャートである。本実施形態では、検査オーダーの受信後(#61)、撮影条件とともに被検体Sの体厚情報Tの入力を行う(#62)。以下、2回の曝射による画像を生成する処理(#63から#67)は、第1(#3から#7)、第2(#23から#27)の実施形態と同様であり、その後は、第3の実施形態(#68から#72)と同様である。
以上のように、本発明の第4の実施形態として、体厚情報Tをユーザが入力するようにした場合も、第2の実施形態と同様の効果が得られる。
上記の実施形態では、骨部強調部35では周波数強調処理を行っているが、階調処理等の様々な強調処理を用いることが可能である。例えば、階調処理の場合、被検体Sの体厚が大きくなるほど階調を立てるように階調曲線(LUT)を変更すればよい。
また、画像処理装置3に、骨部強調処理後の骨部画像IB´と軟部画像ISを再度合成する画像合成部を付加してもよい。図14は、第1の実施形態の画像処理装置に画像合成部40を付加した例である。画像合成部40で合成された画像I3は、骨部と軟部の両方の成分を含み、かつ、骨部のコントラストが強調された画像となる。図に示したように、この画像I3をもとの画像I2と同時に画像表示部36に表示するようにすれば、原画像I2ともに、原画像中の骨部のみが強調された画像I3を同時に読影することが可能になり、読影効率や精度の向上に資する。
上記の説明の他、各実施形態におけるシステム構成、参照テーブルの構成、処理フロー等に対して、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な改変を行ったものも、本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記の各実施形態はあくまでも例示であり、上記のすべての説明が本発明の技術的範囲を限定的に解釈するために利用されるべきものではない。
例えば、上記実施形態では2ショット法による撮影で得られたX線画像を用いたが、1ショット法で得られた画像に対しても同様に適用することができる。
また、X線検出器2としては、フラットパネル型の検出器を用いずにシート状の蓄積性蛍光体層を備えてなる蓄積性蛍光体シートを用いてもよい。この場合、被検体の放射線画像情報を蓄積性蛍光体シートに記録し、記録された蓄積性蛍光体シートにレーザ光等の励起光を走査して輝尽発光光を生じさせ、得られた輝尽発光光を光電的に読み取ってアナログ画像信号を取得し、このアナログ画像信号を対数変換後、デジタル化してデジタル画像データを生成する。
さらに、上記の実施形態では、読み出された画像信号に対して増幅器23aが予め対数変換した後でデジタル画像データを生成することを前提としているため、成分画像生成部33において成分画像を生成するプロセスを「重みづけ加減算」と表現しているが、対数変換していない画像から成分画像を分離する場合には、上記説明における「和」を「積」、「差」を「商」と読み替えれば、上記と同じ結果が得られることも明らかである。
本発明の第1、第4の実施形態におけるX線画像診断システムの構成を模式的に表した図 X線検出器の構成を模式的に表した図 本発明の第1の実施形態における画像処理装置におけるエネルギーサブトラクション処理を実現する構成を模式的に示したブロック図 本発明の第1、第4の実施形態における撮影制御装置の構成を模式的に表した図 本発明の第1の実施形態となる放射線画像診断システムで行われる処理の流れを表したフローチャート 本発明の第2の実施形態におけるX線画像診断システムの構成を模式的に表した図 本発明の第2、第3、第4の実施形態における画像処理装置におけるエネルギーサブトラクション処理を実現する構成を模式的に示したブロック図 本発明の第2の実施形態における撮影制御装置の構成を模式的に表した図 本発明の第2の実施形態となる放射線画像診断システムで行われる処理の流れを表したフローチャート 本発明の第3の実施形態におけるX線画像診断システムの構成を模式的に表した図 本発明の第3の実施形態における撮影制御装置の構成を模式的に表した図 本発明の第3の実施形態となる放射線画像診断システムで行われる処理の流れを表したフローチャート 本発明の第4の実施形態となる放射線画像診断システムで行われる処理の流れを表したフローチャート 本発明の第1の実施形態の変形例となる画像処理装置におけるエネルギーサブトラクション処理を実現する構成を模式的に示したブロック図
符号の説明
1 X線発生装置
2 X線検出器
3 画像処理装置
4 撮影制御装置
5 超音波送受信器
6 距離算出器
7 放射線量検出器
8 タイミング制御器
11 X線管
12 X線高電圧発生器
21 検出部
21a 検出素子
22 走査制御部
23 画像変換部
23a 増幅器
23b A/D変換機
23c 画像メモリ
24 画像データ送信部
25 走査制御線
26 画像信号線
31 画像受信部
32 重みづけ係数決定部
33 成分画像生成部
34 体厚情報算出部
35 骨部強調部
36 画像表示部
37 撮影条件受信部
38 体厚情報受信部
39 重みづけ係数テーブル
40 画像合成部
41 検査オーダー受信部
42 入力部
43 表示部
44 通信部
45 制御部

Claims (6)

  1. 被写体を透過した放射線によって形成される、エネルギー分布の異なる複数のパターンの放射線の各々の該被写体中の透過・減衰の程度を表す複数の放射線画像を入力とし、該複数の放射線画像の相対応する画素毎に所与の重みづけ係数を用いた重み付き加減算を行うことによって、前記被写体中の骨部を表す骨部画像を生成する成分画像生成手段を備えたエネルギーサブトラクション処理装置において、
    前記被検体の厚みを表す体厚情報を取得する体厚情報取得手段と、
    該体厚情報に基づいて、前記被検体の厚みが大きいほど前記骨部が強調されるように前記骨部画像に対して画像処理を行う骨部強調手段とをさらに備え
    前記成分画像生成手段が、前記複数の放射線画像を入力とする独立成分分析を行うことによって、前記骨部画像を生成するための分離係数を求め、該分離係数を前記重みづけ係数として前記重み付き加減算を行うものであり、
    前記体厚情報取得手段が、前記重みづけ係数から前記被検体を構成する成分に対する放射線の減弱特性を表す減弱係数を求め、該減弱係数を前記体厚情報として取得するものであることを特徴とするエネルギーサブトラクション処理装置。
  2. 前記骨部強調手段は、前記被検体の厚みが大きいほど処理強度を強くして周波数強調処理を行うものであることを特徴とする請求項記載のエネルギーサブトラクション処理装置。
  3. 前記骨部強調手段は、前記被検体の厚みが大きいほど階調を立てて階調処理を行うものであることを特徴とする請求項1または2記載のエネルギーサブトラクション処理装置。
  4. 前記成分画像生成手段が、前記被検体の軟部を表す軟部画像をさらに生成するものであり、
    前記骨部強調手段による画像処理済の骨部画像と前記軟部画像を合成する画像合成手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のエネルギーサブトラクション処理装置。
  5. 成分画像生成手段と、体厚情報取得手段と、骨部強調手段とを備えたエネルギーサブトラクション処理装置の動作方法において、
    前記成分画像生成手段により、被写体を透過した放射線によって形成される、エネルギー分布の異なる複数のパターンの放射線の各々の該被写体中の透過・減衰の程度を表す複数の放射線画像を入力とし、該複数の放射線画像の相対応する画素毎に所与の重みづけ係数を用いた重み付き加減算を行うことによって、前記被写体中の骨部を表す骨部画像を生成する成分画像生成ステップと、
    前記体厚情報取得手段により、前記被検体の厚みを表す体厚情報を取得する体厚情報取得ステップと、
    前記骨部強調手段により、該体厚情報に基づいて、前記被検体の厚みが大きいほど前記骨部が強調されるように前記骨部画像に対して画像処理を行う骨部強調ステップとをさらに行うエネルギーサブトラクション処理装置の動作方法であって、
    前記成分画像生成ステップが、前記複数の放射線画像を入力とする独立成分分析を行うことによって、前記骨部画像を生成するための分離係数を求め、該分離係数を前記重みづけ係数として前記重み付き加減算を行うものであり、
    前記体厚情報取得ステップが、前記重みづけ係数から前記被検体を構成する成分に対する放射線の減弱特性を表す減弱係数を求め、該減弱係数を前記体厚情報として取得するものであることを特徴とするエネルギーサブトラクション処理装置の動作方法。
  6. コンピュータに、被写体を透過した放射線によって形成される、エネルギー分布の異なる複数のパターンの放射線の各々の該被写体中の透過・減衰の程度を表す複数の放射線画像を入力とし、該複数の放射線画像の相対応する画素毎に所与の重みづけ係数を用いた重み付き加減算を行わせることによって、前記被写体中の骨部を表す骨部画像を生成する成分画像生成ステップを実行させるためのエネルギーサブトラクション処理プログラムにおいて、
    該コンピュータに、
    前記被検体の厚みを表す体厚情報を取得する体厚情報取得ステップと、
    該体厚情報に基づいて、前記被検体の厚みが大きいほど前記骨部が強調されるように前記骨部画像に対して画像処理を行う骨部強調ステップとをさらに実行させ、
    前記成分画像生成ステップが、前記複数の放射線画像を入力とする独立成分分析を行うことによって、前記骨部画像を生成するための分離係数を求め、該分離係数を前記重みづけ係数として前記重み付き加減算を行うものであり、
    前記体厚情報取得ステップが、前記重みづけ係数から前記被検体を構成する成分に対する放射線の減弱特性を表す減弱係数を求め、該減弱係数を前記体厚情報として取得するものであることを特徴とするエネルギーサブトラクション処理プログラム。
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