JP2670635B2 - エネルギーサブトラクション画像の表示方法および装置 - Google Patents

エネルギーサブトラクション画像の表示方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の分野) 本発明は放射線画像のサブトラクション処理、詳細に
は放射線画像のデジタルサブトラクション処理におい
て、診断性能の高い画像を表示する表示方法およびその
装置に関するものである。
(従来の技術) 従来より放射線画像のデジタルサブトラクションが公
知となっている。この放射線画像のデジタルサブトラク
ションとは、異なった条件で撮影した2つの放射線画像
を光電的に読み出してデジタル画像信号を得た後、これ
らのデジタル画像信号を両画像の各画素を対応させて減
算処理し、放射線画像中の特定の構造物の画像を形成す
るための差信号を得る方法であり、このようにして得た
差信号を用いて特定構造物のみが抽出された放射線画像
を再生することができる。
このサブトラクション処理には、基本的に次の2つの
方法がある。即ち、造影剤注入により特定の構造物が強
調された放射線画像の画像信号から、造影剤が注入され
ていない放射線画像の画像信号を減算(サブトラクト)
することによって特定の構造物を抽出するいわゆる時間
サブトラクション処理と、同一の被写体に対して相異な
るエネルギー分布を有する放射線を照射し、それにより
特定の構造物が特有の放射線エネルギー吸収特性を有す
ることを利用して特定構造物が異なる画像を2つの放射
線画像間に存在せしめ、その後この2つの放射線画像の
画像信号間で適当な重みづけをした上で減算(サブトラ
クト)を行ない特定の構造物の画像を抽出するいわゆる
エネルギーサブトラクション処理である。
このサブトラクション処理は特に医療用のX線写真の
画像処理において診断上きわめて有効な方法であるた
め、近年大いに注目され、電子工学技術を駆使してその
研究、開発が盛んに進められている。
しかしながら、前述のような2枚の蓄積性蛍光体シー
トに骨と軟部組織とを含む被写体の放射線画像を蓄積記
録し、エネルギーサブトラクションを行なって骨消去画
像すなわち軟部組織のみが抽出された軟部画像あるいは
その逆の骨部画像を得た場合、それぞれ抽出された軟部
組織あるいは骨の画像は別個にしか観察することができ
ない。
(発明が解決しようとする課題) 従来から、骨および軟部組織の両方を含む画像(例え
ば胸部画像)は両方を同時に観察しているため、診断に
は両方の画像が重なって見えていた方が互いの位置関係
等も分かり好ましいという背景がある。
しかし一方、エネルギーサブトラクションにより骨ま
たは軟部を消去して、軟部のみあるいは骨のみを抽出
し、さらにその抽出した画像にそれに適した画像処理を
施して診断性のさらに高い画像を得たという要望もあ
る。例えば骨部画像では、骨の辺縁や骨梁のみを強調し
て見たい、また逆に軟部画像では間質性陰影のみを強調
したいという要望がある。
そこで、骨部と軟部とにそれぞれ適した画像処理を個
別に施した上で、それを重ねて見られるような画像表示
ができれば診断に貢献するところ大である。例えば、骨
の辺縁や骨梁のみを強調し、血管影等はそのままにして
表示したり、骨はぼけたままにして肺野等の間質性陰影
のみを強調して表示したりすることができれば、診断性
能を高めることができる。
本発明はこのような要望に応え、エネルギーサブトラ
クションで抽出された骨部画像と軟部画像にそれぞれ適
した画像処理を個別に施した後、両画像を重ねて一つの
画像として表示する方法および装置を提供することを目
的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明によるエネルギーサブトラクション画像の表示
方法は、骨と軟部組織とを含む被写体を透過したそれぞ
れエネルギーが異なる放射線により得られた少なくとも
一部の画像情報が互いに異なる放射線画像を検出してデ
ジタル画像信号に変換し、各画像の対応する画素間でこ
のデジタル画像信号の減算を行なって放射線画像の前記
骨が消去された軟部画像と前記軟部組織が消去された骨
部画像をそれぞれ形成する差信号を得るエネルギーサブ
トラクションにおいて、前記軟部画像と骨部画像のそれ
ぞれの差信号に空間周波数特性の異なった画像処理を施
した後、両画像の差信号を加算して前記軟部画像と前記
骨部画像とを合成し、この加算した画像信号に基づいて
前記軟部画像と前記骨部画像とを合成した前記被写体の
放射線画像を再生することを特徴とするものである。
なお、上記本発明の方法において、軟部画像と骨部画
像のそれぞれの差信号に空間周波数特性の異なった画像
処理を施すとは、両方に積極的に互いに空間周波数特性
の異なった画像処理を施す場合のみならず、一方にのみ
画像処理を施し、他方には施さない場合も含むものであ
る。
上記画像処理としては、周波数強調処理等が考えられ
るが、軟部画像と骨部画像のそれぞれに全く別の周波数
強調を行なうと、両画像の粒状のバランスが崩れて、視
覚的に見づらいノイズの多い画像となることがある。し
たがって、両画像に異なった周波数強調処理を施す場合
は、強調度は等しくして、マスクサイズのみを変えるこ
とが望ましい。こうすることにより、ノイズを増加させ
ることなく、吸収係数別に異なった周波数強調を施し、
マスクサイズが大きい方が浮いて見えるように、マスク
サイズが小さい方が沈んで見えるようにする画像処理を
施すことが可能になる。
特に視覚的に粒状を与えているのは高域を主体として
いるため、強調度は高域のバランスを等しくすることに
よりノイズを目立たなくすることができる。
上記強調度、およびマスクサイズというのは、それぞ
れ、周波数強調処理を S=Sorg+β(Sorg−Sus) …(1) なる式で表わしたときのβと、非鮮鋭マスクの信号Sus
を作るときのマスクのサイズを意味するものである。こ
こでSは強調処理を施された画像信号、Sorgは処理前の
原画像信号である。非鮮鋭マスク信号Susは、縦N個、
横N個の並んだ画素の集合であるN2個の画素の信号の平
均値であり、このときの縦N個、横N個の画素の集合に
より形成される画像の正方形の部分の大きさがマスクサ
イズである。
また、主として軟部画像に現われる陰影を観察対象と
する場合であっても骨部の位置も同時に観察できること
が好ましい。この要請を満たすには、骨部画像の差信号
に施される画像処理として、もしくはその画像処理の一
部として、骨部画像に含まれるノイズ成分を保持すると
ともに骨部のコントラストを低下させるようにすること
が好ましい。この「骨部画像に含まれるノイズ成分を保
存するとともに骨部のコントラストを低下させる」処理
方法としては、非線形フィルタリング処理により骨部画
像をノイズ成分とノイズ成分を除いた骨部画像とに分離
し、ノイズ成分を除いた骨部画像のコントラストを低下
させた後ノイズ成分を加算する等の処理も考えられる
が、目立つノイズ成分は比較的高空間周波数帯域にある
ため、演算の容易さ等を考慮し骨部画像の比較的低空間
周波数成分を減少させるとともに比較的高空間周波数成
分を保存する周波数処理を行なうことが好ましい また、本発明によるエネルギーサブトラクション画像
の表示装置は、放射線画像を検出してデジタル画像信号
に変換する画像読取手段と、 骨および軟部組織を含む同一の被写体を透過したエネ
ルギーの互いに異なる放射線により得られた、該被写体
の少なくとも一部の画像情報が互いに異なる放射線画像
を前記画像読取手段によって得た各デジタル画像信号の
対応する画素間で減算を行ない、それによって前記骨が
消去された軟部画像を形成する差信号および前記軟部組
織が消去された軟部画像を形成する差信号を得るサブト
ラクション演算手段と、 前記軟部画像と骨部画像にそれぞれ別個に所望の空間
周波数特性の異なった画像処理を施す画像処理手段と、 この画像処理された両画像の差信号を加算して前記軟
部画像と前記骨部画像とを合成する加算手段と、 この加算された信号に基づいて前記軟部画像と前記骨
部画像とを合成した前記被写体の放射線画像を表示する
表示手段とからなるものである。
なお、上記放射線画像の検出とは、例えば放射線画像
を蓄積記録した蓄積性蛍光体シートに励起光を走査して
放射線画像を輝尽発光光に変換してこれを光電的に読み
出す方法や、イメージインテンシファイアを使用する方
法や、フイルムデジタイザを使用する方法等種々の方法
を含むものである。
上記蓄積性蛍光体シートを使用する方法とは、例えば
特開昭58−163340号公報に示されるように、きわめて広
い放射線露出域を有する蓄積性蛍光体シートを使用し、
これらの蛍光体シートに前述のように異なった条件で同
一の被写体を透過した放射線を照射して、これらの蛍光
体シートに特定構造物の画像情報が異なる放射線画像を
蓄積記録し、これらの蓄積画像を励起光による走査によ
り読み出してデジタル信号に変換する方法である。上記
蓄積性蛍光体シートとは、例えば特開昭55−12429号公
報に開示されているように放射線(X線、α線、β線、
γ線、電子線、紫外線等)を照射するとその放射線エネ
ルギーの一部を蛍光体中に蓄積し、その後可視光等の励
起光を照射すると蓄積された放射線エネルギー量に応じ
て蛍光体が輝尽発光を示すもので、きわめて広いラチチ
ュード(露出域)を有し、かつ著しく高い解像力を有す
るものである。したがって、この蛍光体シートに蓄積記
録された放射線画像情報を利用して前記デジタルサブト
ラクションを行なえば、放射線量が変動しても常に十分
な画像情報を得ることができ、診断能の高い放射線画像
を得ることができる。
なお上述のように本発明方法においては、サブトラク
ションにより得られた2つの差信号を重ね合わせて、つ
まりサブトラクションにより得られた軟部画像と骨部画
像とを合成して1枚の放射線画像が形成されるから、2
種の画像が違和感無く合成されるように、両信号の少な
くとも一方を他方の濃度範囲あるいはコントラスト範囲
あるいは濃度範囲およびコントラスト範囲に合わせて濃
度補正(画像をCRTに表示する場合等においては輝度補
正)あるいはコントラスト補正あるいは濃度およびコン
トラスト補正するのが好ましい。
(作用および効果) 本発明によれば、骨部画像と軟部画像が一方のみ、あ
るいはそれぞれに適する空間周波数特性の異なった画像
処理を施された後重ねて表示されるから、従来の放射線
画像に近い状態で診断性能の高い画像を表示することが
できる。
また、両画像に強調度が等しく、マスクサイズのみが
異なる周波数強調処理を施した場合は、視覚的にノイズ
の少ない状態で両画像が重ねて表示され、診断性能の高
い画像が得られる。
また、従来軟部の陰影の観察をする際は、骨部の陰影
が観察の邪魔となるため、高エネルギーの放射線を用い
て撮影された放射線画像を観察するか、もしくはエネル
ギーサブトラクション処理により得られた軟部画像を観
察していた。しかし、高エネルギーの放射線を用いて撮
影された放射線画像は骨部の陰影のコントラストは下が
るがそれと同時に軟部の陰影のコントラストも低下し、
その分見にくい画像となってしまっていた。また軟部画
像は骨部の陰影が消去されているため骨部の位置との対
応がとりにくく、やはり問題となっていた。また上記軟
部画像はノイズ成分が大きくこのため画像が荒れてお
り、この点からも観察しにくい画像となってしまってい
た。
本発明において、骨部画像の差信号に、骨部画像に含
まれるノイズ成分を保存するとともに骨部のコントラス
トを低下させる処理を施した後、骨部画像と軟部画像の
両差信号を加算した画像信号を生成すると、該画像信号
に基づいて再生された放射線画像には軟部画像と重畳さ
れたコントラストの低い骨部の陰影が再生されるととも
にノイズも十分に低減され、軟部の観察に優れた画像と
なる。
さらに、上記「骨部画像に含まれるノイズ成分を保存
するとともに骨部のコントラストを低下させる処理」と
して、骨部画像の比較的低空間周波数成分を減少させる
とともに比較的高空間周波数成分を保存する周波数処理
を採用すると、比較的簡単な処理で上記軟部の観察に優
れた画像を得ることができる。
(実 施 例) 以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を詳細に説
明する。
第1A図は2枚の蓄積性蛍光体シートA、Bに、肺野や
血管等の軟部組織と骨とを有する同一の被写体1を透過
したX線2を、それぞれエネルギーを変えて照射する状
態を示す。すなわち第1の蓄積性蛍光体シートAに被写
体1のX線透過像を蓄積記録し、次いで短時間内で蓄積
性蛍光体シートA、Bを素早く取り替えると同時に、X
線源3の管電圧を変えて、透過X線のエネルギーが異な
る被写体1のX線画像を蓄積性蛍光体シートBに蓄積記
録する。このとき蓄積性蛍光体シートAとBとで被写体
1の位置関係は同じとする。
また、第1B図は2枚の蓄積性蛍光体シートA、Bを重
ね、この間に放射線エネルギーを一部吸収するフィルタ
Fを介在させて被写体1と透過したX線2を、照射する
状態を示すもので、これによりエネルギーの大きさの異
なる放射線を蓄積性蛍光体シートA、Bに同時に照射す
るもの(いわゆるワンショットエネルギーサブトラクシ
ョン)である。ワンショットエネルギーサブトラクショ
ンについては特開昭59−83486号に詳細が開示されてい
る。
このようにして、少なくとも一部の画像情報が異なる
2つの放射線画像を2枚の蓄積性蛍光体シートA、Bに
蓄積記録する。次にこれら2枚の蓄積性蛍光体シート
A、Bから、第2図に示すような画像読取手段によって
X線画像を読み取り、画像を表わすデジタル画像信号を
得る。先ず、蓄積姓蛍光体シートAを矢印Yの方向に副
走査のために移動させながら、レーザー光源10からのレ
ーザー光11を走査ミラー12によってX方向に主走査さ
せ、蛍光体シートAから蓄積X線エネルギーを、蓄積記
録されたX線画像にしたがって輝尽発光光13として発散
させる。輝尽発光光13は透明なアクリル板を成形して作
られた集光板14の一端面からこの集光板14の内部に入射
し、中を全反射を繰返しつつフォトマル15に至り、輝尽
発光光13の発光量が画像信号Sとして出力される。この
出力された画像信号Sは増幅器とA/D変換器を含む対数
変換器16により対数値(log S)のデジタル画像信号log
SAに変換される。このデジタル画像信号log SAは例え
ば磁気ディスク等の記憶媒体17に記憶される。次に、全
く同様にして、もう1枚の蓄積性蛍光体シートBの記録
画像が読み出され、そのデジタル画像信号log SBが同様
に記憶媒体17に記憶される。
次に、上述のようにして得られたデジタル画像信号lo
g SA、log SBを用いてサブトラクション処理を行なう。
第3図は本発明方法の一実施例によるエネルギーサブト
ラクション画像の表示方法における信号の処理の流れを
示している。まず前記記憶媒体17内の画像ファイル17A
と、画像ファイル17Bからそれぞれ、前記デジタル画像
信号log SA、log SBが読み出され、サブトラクション演
算回路18に入力される。該サブトラクション演算回路18
は、上記2のデジタル画像信号log SAとlog SBを適当な
重みづけをした上で対応する画素毎に減算し、デジタル
の差信号 Ssub=a・log SA−b・log SB+c (a、bは重みづけ係数、cは概略一定濃度にするよう
なバイアス成分である) を求める。
胸部を撮影した例を説明すると、胸部を高エネルギー
と低エネルギーで撮影した画像A、Bを画像ファイル17
Aと17Bにそれぞれ記憶する。そしてこれらのファイル17
A、17Bからのデジタル画像信号log SA、log SBから2種
のサブトラクション画像を得る。すなわち、前記画像フ
ァイル17Aあるいは画像ファイル17Bに記憶されている被
写体1のX線画像が例えば第4A図に示されるように、軟
部組織5と骨6とが撮影されてなるものであるとする
と、サブトラクション演算回路18により前記と同様の演
算 Ssub=a・log SA−b・log SB+c (a、bは重みづけ係数、cは概略一定濃度にするよう
なバイアス成分である) を行なうことによって重みづけ係数a、bを適当に選択
することにより、第4B図に示されるように骨6が消去さ
れて軟部組織5のみが抽出された軟部画像20Aを形成す
る画像信号SsubAと、第4C図に示されるように、軟部組
織5が消去されて骨6のみが抽出された骨画像20Bを形
成する画像信号SsubBの2種の画像信号を得ることがで
きる。
これらの2種の画像信号SsubAとSsubBは、それぞれフ
ァイル19A、19Bに一たん記憶され、次いで画像処理回路
20に入力され、ここで軟部画像20Aまたは骨部画像20Bの
一方あるいはその両方にそれぞれ適する空間周波数特性
の異なった画像処理を施され、この画像処理が施された
画像信号SがCRT等の画像表示装置21に入力される。こ
の画像表示装置21に表示された画像は、軟部画像20Aと
骨部画像20Bがそれぞれ適当な画像処理を施された画像
で、これにより軟部画像20Aの中の患部等を骨部画像20B
の背景の中でその位置関係を明らかにしつつ観察するこ
とができる。これにより、軟部画像20Aのみでは位置関
係(特に骨部との位置関係)が分かりにくかったのが、
位置関係が明確になり、さらに診断に好ましい画像処理
を施された画像を見ることができるので診断性が向上す
る。
例えば、胸部画像で、肺野につぶつぶがあり、これを
強調して見たい場合には、軟部画像20Aに高周波信号成
分を強調する高域強調を行ない、骨部画像20Bには何も
処理をしない。その後これらの画像を重ねて再生すれば
骨部が目立たず、それを背景にした高域強調された軟部
画像が観察され、診断性の高い画像の表示を可能にする
ことができる。
しかしこの方法ではノイズ成分も強調されてしまうお
それがある。そこでノイズ成分をできる限り低減させて
骨部を目立たせず、しかも骨部の位置のわかる画像を得
るために以下の方法が採用される。
まず骨部画像を現わす差信号をB、該骨部画像上の縦
M個、横M個の並んだ画素の集合であるM2個の画素の信
号の平均値をBu、処理後の骨部画像を表わす信号をB′
としたとき、 B′={B+(B−Bu)}/2 …(2) に従って求める。この(2)式の演算を前記(1)式の
演算と比較すると、(2)式は(1)式においてβ=1.
0(強調度=1.0)とし、さらに1/2をかけ算したものに
相当し、低周波数成分に関してはB≒BuであるからB′
=B/2となり、高周波数成分に関してはBu≒0であるか
らB′=Bとなる。即ち、この(2)式の演算は第5図
に示すように高周波数領域のレスポンスが1.0であり、
低周波数領域のレスポンスを0.5に低下させるフィルタ
を表わしている。
この(2)式に基づいて求められた信号B′を軟部画
像を表わす差信号に加算することによりノイズ成分が低
減されるとともに、低コントラストの骨部の陰影を含む
軟部の画像が得られることとなる。
尚、骨部のコントラストは、 B′={B+2・(B−Bu)}/3 …(3) 等、一般に B′={B+n・(B−Bu)}/(n+1) …(4) の演算式により任意に調製することができる。また、骨
部画像を表わす差信号をフーリエ変換して、周波数空間
上で第5図に示すような低周波数低減化処理を施した後
逆フーリエ変換することによっても上記(2)〜(4)
式と同等の処理を施すことができる。
上記の方法により、ノイズ成分を増加させずに(即ち
粒状をあらさずに)、かつ軟部のコントラストはそのま
まに、あたかも高エネルギーのX線撮影のように骨部の
コントラストを下げることができ、高エネルギーX線を
発生するための高価なもしくは特殊なX線発生装置は不
要となる。
また、軟部画像と骨部画像に互いに異なった画像処理
を施す他の例として、例えば大腿骨または骨部の骨梁を
よく見たいときには、骨部画像20Bに高域を強調する画
像処理を施し、軟部画像には何もしないで、これらを重
ねて表示する。これにより目立たない軟部画像ととも
に、骨梁を強調された骨部画像を表示することができ
る。
なお、上記画像処理として周波数強調処理を施す場合
には、前述のように骨部画像と軟部画像との双方の強調
度を等しくし、マスクサイズのみ変えた強調処理を行な
うと、視覚的にノイズの目立ない合成画像を表示するこ
とができる。
上記サブトラクション処理の演算と、サブトラクショ
ンにおけるパラメータについて、以下、式を使って説明
する。
X線の吸収係数μを、軟部,骨部,低圧,高圧の場合
に別けて次のように定める。
μLT:軟部低圧吸収係数 μHT:軟部高圧吸収係数 μLT:骨部低圧吸収係数 μHT:骨部高圧吸収係数 高圧画像をlog SA,低圧画像をlog SBとすると軟部画像2
0Aの信号SsubAは 骨部画像20Bの信号SsubBは のようにサブトラクション演算することにより求められ
る。
ここで、本発明ではSsubA,SsubBにそれぞれ画像処理
を施し、SsubA′,SsubB′とし、これらを次式のように
して重ね合せる。
上式(1)の重ね合せ信号SAは、画像処理なしとすれば
高圧画像SsubAそのものに該当し、SBは同じく画像処理
なしとすれば低圧画像SsubBそのものに該当する。
このSAまたはSBあるいは(SA+SB)/2を表示する。
(SA+SB)/2を表示すると、重ね合せのノイズ低減の効
果がある。
なお、エネルギーサブトラクション処理に関して、蓄
積性蛍光体シートの形態や、その搬送方法などは種々の
公知の技術が適宜利用できることは言うまでもないこと
である。
また前述の濃度および/またはコントラストの補正
は、差信号SsubA,SsubBの一方に対して施してもよい
し、双方に対して施してもよい。このような濃度および
/またはコントラストの補正は必ずしも必要なものでは
無いが、実施されればそれら信号による2つの部分が違
和感無く組み合わされた自然な感じの再生画像が得られ
る。
また、上述の実施例においては、蓄積性蛍光体シート
を検出器として使用する場合について説明したが、放射
線検出器としては、イメージインテンシファイアを使用
したり、あるいはフイルムに記録された画像をフイルム
デジタイザを用いてデジタル画像に変換することも可能
であり、デジタル画像が得られる限りにおいて、特に放
射線検出方法に制限はない。
なお以上、「骨」と「軟部組織」という用語を使用し
て本発明を説明したが、蓄積性蛍光体シートを用いたエ
ネルギーサブトラクションは、例えば治療用金具等が埋
め込まれた人体の放射線画像から上記金具を消去した画
像を得るためや、造影剤が注入された人体の放射線画像
から造影剤を消去した画像を得るため等にも適用されう
るものであり、本明細書において「骨」とは本発明を実
施する上で通常の骨と同等の要素とみなせる金属、造影
剤等も含むものとし、また「軟部組織」とは上記「骨」
と放射線吸収特性が異なって、エネルギーサブトラクシ
ョンにより放射線画像上で抽出されうるものすべてを含
むものとする。
【図面の簡単な説明】
第1Aおよび1B図は本発明方法における放射線画像の蓄積
記録ステップを示す説明図、 第2図は上記蓄積記録がなされた蓄積性蛍光体シートか
らの放射線画像情報読取りを説明する概略図、 第3図は本発明方法の一実施例による方法を適用して行
なわれるエネルギーサブトラクション処理の概要を説明
するブロック図、 第4A,4Bおよび4C図は本発明に係わるエネルギーサブト
ラクション処理で得られる各種画像の例を示す図、 第5図は、骨部画像に施す画像処理のフィルタ特性を表
わした図である。 1……被写体、2……X線 3……X線源、5……軟部組織 6……骨、10……レーザー光源 11……レーザー光、12……走査ミラー 13……輝尽発光光、15……フォトマル 18……サブトラクション演算回路 20……画像処理回路 21……画像表示装置 20A……軟部画像、20B……骨部画像 A、B……蓄積性蛍光体シート log SA、log SB……デジタル画像信号

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】骨と軟部組織とを含む被写体を透過したそ
    れぞれエネルギーが異なる放射線により得られた少なく
    とも一部の画像情報が互いに異なる放射線画像を検出し
    てデジタル画像信号に変換し、各画像の対応する画素間
    でこのデジタル画像信号の減算を行なって放射線画像の
    前記骨が消去された軟部画像と前記軟部組織が消去され
    た骨部画像をそれぞれ形成する差信号を得るエネルギー
    サブトラクションにおいて、前記軟部画像と骨部画像の
    それぞれの差信号に空間周波数特性の異なった画像処理
    を施した後、両画像の差信号を加算して前記軟部画像と
    前記骨部画像とを合成し、この加算した画像信号に基づ
    いて前記軟部画像と前記骨部画像とを合成した前記被写
    体の放射線画像を再生することを特徴とするエネルギー
    サブトラクション画像の表示方法。
  2. 【請求項2】前記異なった画像処理が、強調度が等し
    く、マスクサイズが異なる周波数強調処理であることを
    特徴とする請求項1記載のエネルギーサブトラクション
    画像の表示方法。
  3. 【請求項3】前記異なった画像処理のうち骨部画像の差
    信号に施される画像処理に、前記骨部画像に含まれるノ
    イズ成分を保存するとともに骨部のコントラストを低下
    させる処理が含まれることを特徴とする請求項1記載の
    エネルギーサブトラクション画像の表示方法。
  4. 【請求項4】前記骨部画像に含まれるノイズ成分を保存
    するとともに骨部のコントラストを低下させる処理が、
    前記骨部画像の比較的低空間周波数成分を減少させると
    ともに比較的高空間周波数成分を保存する周波数処理で
    あることを特徴とする請求項3記載のエネルギーサブト
    ラクション画像の表示方法。
  5. 【請求項5】放射線画像を検出してデジタル画像信号に
    変換する画像読取手段と、 骨および軟部組織を含む同一の被写体を透過したエネル
    ギーの互いに異なる放射線により得られた、該被写体の
    少なくとも一部の画像情報が互いに異なる放射線画像を
    前記画像読取手段によって得た各デジタル画像信号の対
    応する画素間で減算を行ない、それによって前記骨が消
    去された軟部画像を形成する差信号および前記軟部組織
    が消去された軟部画像を形成する差信号を得るサブトラ
    クション演算手段と、 前記軟部画像と骨部画像にそれぞれ別個に所望の空間周
    波数特性の異なった画像処理を施す画像処理手段と、 この画像処理された両画像の差信号を加算して前記軟部
    画像と前記骨部画像とを合成する加算手段と、 この加算された信号に基づいて前記軟部画像と前記骨部
    画像とを合成した前記被写体の放射線画像を表示する表
    示手段とからなるエネルギーサブトラクション画像の表
    示装置。
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