JP2651625B2 - エネルギーサブトラクション画像生成方法 - Google Patents

エネルギーサブトラクション画像生成方法

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JP2651625B2 JP2094653A JP9465390A JP2651625B2 JP 2651625 B2 JP2651625 B2 JP 2651625B2 JP 2094653 A JP2094653 A JP 2094653A JP 9465390 A JP9465390 A JP 9465390A JP 2651625 B2 JP2651625 B2 JP 2651625B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、放射線画像のエネルギーサブトラクション
画像のノイズを低減させ、観察性能の優れた画像を得る
エネルギーサブトラクション画像生成方法に関するもの
である。
(従来の技術) 記録された放射線画像を読み取って画像データを得、
この画像データに適切な画像処理を施した後、画像を再
生記録することが種々の分野で行われている。たとえ
ば、後の画像処理に適合するように設計されたガンマ値
の低いX線フイルムを用いてX線画像を記録し、このX
線画像が記録されたフイルムからX線画像を読み取って
電気信号に変換し、この電気信号(画像データ)に画像
処理を施した後コピー写真等に可視像として再生するこ
とにより、コントラスト,シャープネス,粒状性等の画
質性能の良好な再生画像を得ることの出来るシステムが
開発されている(特公昭61−5193号公報参照)。
また本出願人により、放射線(X線,α線,β線,γ
線,電子線,紫外線等)を照射するとこの放射線エネル
ギーの一部が蓄積され、その後可視光等の励起光を照射
すると蓄積されたエネルギーに応じた光量の輝尽発光光
を放射する蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、
人体等の被写体の放射線画像を一旦シート状の蓄積性蛍
光体に撮影記録し、蓄積性蛍光体シートをレーザ光等の
励起光で走査して輝尽発光光を生ぜしめ、得られた輝尽
発光光を光電的に読み取って画像信号を得、この画像信
号に基づいて被写体の放射線画像を写真感光材料等の記
録材料、CRT等に可視像として出力させる放射線記録再
生システムがすでに提案されている(特開昭55−12429
号,同56−11395号,同55−0163472号,同56−164645
号,同55−116340号等)。
このシステムは、従来の銀塩写真を用いる放射線写真
システムと比較して極めて広い放射線露光域にわたって
画像を記録し得るという実用的な利点を有している。す
なわち、放射線露光量に対する、蓄積後に励起によって
発光する輝尽発光光の光量が極めて広い範囲に渡って比
例することが認められており、従って種々の撮影条件に
より放射線露光量がかなり大幅に変動しても、蓄積性蛍
光シートより放射される輝尽発光光を読取りゲインを適
当な値に設定して光電変換手段により読み取って電気信
号(画像データ)に変換し、この画像データを用いて写
真感光材料、CRT等の表示装置に放射線画像を可視像と
して出力することによって、放射線露光量の変動に影響
されない放射線画像を得ることができる。
上記のようにX線フイルムや蓄積性蛍光体シート等を
用いるシステムにおいて、記録された複数の放射線画像
を読み取って複数の画像データを得た後、これらの画像
データに基づいて上記放射線画像のサブトラクション処
理を施すことがある。
ここで、放射線画像のサブトラクション処理とは、互
いに異なった条件で撮影された複数の放射線画像の差に
対応する画像を得る処理をいい、具体的にはこれら複数
の放射線画像を所定のサンプリング間隔で読み取って各
放射線画像に対応する複数のディジタルの画像信号を
得、これら複数のディジタルの画像信号の各対応するサ
ンプリング点毎に減算処理を施すことにより、放射線画
像中の特定の被写体部分のみを強調または抽出した放射
線画像を得る処理をいう。
このサブトラクション処理には基本的には次の二つが
ある。すなわち、造影剤の注入により被写体の特定の部
分(たとえば人体を被写体としたときの血管等)が強調
された放射線画像から造影剤が注入されていない放射線
画像を引き算(サブトラクト)することによって被写体
の特定の部分(たとえば血管等)を抽出するいわゆる時
間サブトラクションと、被写体の特定の部分が互いに異
なるエネルギーを有する放射線に対して異なる放射線吸
収率を有することを利用して、同一の被写体に対して互
いに異なるエネルギーを有する放射線を照射してこれら
互いに異なるエネルギーを有する各放射線による複数の
放射線画像を得、これら複数の放射線画像を適当に重み
付けしてその差を演算することによって被写体の特定部
分を抽出するいわゆるエネルギーサブトラクションとが
ある。本出願人も蓄積性蛍光体シートを用いたエネルギ
ーサブトラクションについて提案している(特開昭59−
83486号公報,特開昭60−225541号公報参照)。
(発明が解決しようとする課題) 上記エネルギーサブトラクション処理後の画像は処理
前の複数の放射線画像(以下エネルギーサブトラクショ
ン処理前の放射線画像を「原画像」と称する。)を減算
処理することにより得られた画像であるため、原画像と
比べS/N比が低下し見にくい画像となってしまうという
問題点がある。
例えば人体の胸部のように軟部および骨部から構成さ
れた被写体に互いにエネルギーの異なる放射線を照射し
て複数の放射線画像を得、これら複数の放射線画像を読
み取ってこれら複数の放射線画像のそれぞれを表わす複
数の画像データを得、これら複数の画像データに基づい
てエネルギーサブトラクション処理を行なって被写体の
主として軟部が記録された軟部画像を表わす軟部画像デ
ータもしくは被写体の主として骨部が記録された骨部画
像を表わす骨部画像データを求め、求められた軟部画像
もしくは骨部画像を観察の対象とする場合がある。この
軟部画像,骨部画像はそれぞれ骨部,軟部の陰影が消去
された画像であるため、骨部もしくは軟部に隠れてしま
っていた陰影や骨部もしくは軟部の影響で見にくくなっ
てしまっていた陰影を浮かび上がらせることができ、所
定の観察目的に良くマッチングする場合がある。しかし
前述したようにこれら軟部画像,骨部画像はサブトラク
ション処理により得られた画像であるため、原画像と比
べノイズ成分が強調され、この点からはむしろ観察適正
が悪化してしまっていた。
本発明は、上記事情に鑑み、サブトラクション処理前
の原画像とほぼ同程度にまでノイズを低減した観察適性
の優れたサブトラクション画像を生成する方法を提供す
ることを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明のエネルギーサブトラクション画像生成方法
は、 互いに放射線吸収率の異なる複数の組織から構成され
る被写体を透過した、エネルギー分布が互いに異なる放
射線から得られた複数の放射線画像のそれぞれを表わす
複数の原画像データに基づいて、前記被写体中の主とし
て第一の組織が記録された第一の画像を表わす第一の画
像データを求め、 前記第一の画像データを処理することにより前記第一
の画像のノイズ成分が低減又は除去された第一の平滑化
画像を表わす第一の平滑化画像データを求め、 前記原画像データから前記第一の平滑化画像データを
減算処理することにより、前記被写体の主として第二の
組織が記録された第二の画像を表わす第二の画像データ
を求めることを特徴とするものである。
ここで、上記方法を実施するに際し、上記方法をさら
に細かなステップに分解することや演算の順序を変更す
ること等表面的には各種変形した方法を採用して上記方
法と実質的同一の方法を実現することができる態様もあ
り、本発明は実質的同一の各種方法を包含する概念とし
て把握されるものである。
例えば、表現上は異なるものの、上記本願発明と実質
同一の方法の例としては、 互いに放射線吸収率の異なる複数の組織から構成され
る被写体を透過した、エネルギー分布が互いに異なる放
射線から得られた複数の放射線画像のそれぞれを表わす
複数の原画像データに基づいて、前記被写体中の主とし
て第一の組織が記録された第一の画像を表わす第一の画
像データと、前記被写体中の主として第二の組織が記録
された第二の画像を表わす第二の画像データとを求め、 前記第一の画像データを処理して前記第一の画像の主
に低空間周波数成分となる前記第一の組織成分が低減又
は除去されたノイズ画像を表わすノイズ画像データを求
め、 前記第二の画像データと前記ノイズ画像データとを加
算処理することにより前記被写体中の主として第二の組
織が記録された新たな第二の画像を表わす新たな第二の
画像データを求める態様が挙げられる。
この態様は、後述する実施例で示すように、上記本発
明の第一のエネルギーサブトラクション画像生成方法と
実質的同一の演算を行なうものであり、本発明にはこの
ような実質的同一の各種態様が含まれるものである。
また、本発明の第二のエネルギーサブトラクション画
像生成方法は、 互いに放射線吸収率の異なる複数の組織から構成され
る被写体を透過した、エネルギー分布が互いに異なる放
射線から得られた複数の放射線画像のそれぞれを表わす
複数の原画像データに基づいて、前記被写体中の主とし
て第一の組織が記録された第一の画像を表わす第一の画
像データを求める第一の処理を行なった後、 前記第一の画像データを処理することにより前記第一
の画像のノイズ成分が低減された第一の平滑化画像を表
わす第一の平滑化画像データを求めて、前記原画像デー
タから該第一の平滑化画像データを減算処理することに
より、前記被写体の主として第二の組織が記録された第
二の画像を表わす第二の画像データを求める第二の処理
を行ない、該第二の処理の後、 前記第二の画像データを処理することにより前記第二
の画像のノイズ成分が低減された第二の平滑化画像を表
わす第二の平滑化画像データを求めて、前記原画像デー
タから該第二の平滑化画像データを減算処理することに
より、前記被写体の主として前記第一の組織が記録され
た新たな第一の画像を表わす新たな第一の画像データを
求める第三の処理を行なうことを特徴とするものであ
る。
ここで前記第二のエネルギーサブトラクション画像生
成方法における前記第二の処理、第三の処理を繰り返し
行ない、これによりさらに画質性能の良好な画像を得る
ことも可能である。即ち、本発明の第三のエネルギーサ
ブトラクション画像生成方法は、前記第二のエネルギー
サブトラクション画像生成方法における各処理を行なっ
た後、前記第三の処理により求められた前記新たな第一
の画像データを前記第二の処理における前記第一の画像
データとして再度前記第二の処理を行なうことにより、
前記被写体の主として前記第二の組織が記録された新た
な第二の画像を表わす新たな第二の画像データを求める
新たな第二の処理と、該新たな第二の画像データを前記
第三の処理における前記第二の画像データとして再度前
記第三の処理を行なうことにより、前記被写体の主とし
て前記第一の組織が記録された新たな第一の画像を表わ
す新たな第一の画像データを求める新たな第三の処理と
を一回または複数回繰り返すことを特徴とするものであ
る。
また、前記第二もしくは第三のエネルギーサブトラク
ション画像生成方法を適用して、最終的に被写体の第二
の組織が記録された第二の画像を表わす第二の画像デー
タを求めることも可能である。即ち、本発明の第四のエ
ネルギーサブトラクション画像生成方法は、前記第二も
しくは第三のエネルギーサブトラクション画像生成方法
における処理を行なった後、前記第三の処理もしくは前
記新たな第三の処理により求められた前記新たな第一の
画像データを前記第二の処理もしくは前記新たな第二の
処理における前記第一の画像データとして再度前記第二
の処理もしくは前記新たな第二の処理を行なうことによ
り、前記被写体の主として前記第二の組織が記録された
新たな第二の画像を表わす新たな第二の画像データを求
めることを特徴とするものである。
ここで上記第二〜第四のエネルギーサブトラクション
画像生成方法には、上記第一のエネルギーサブトラクシ
ョン画像生成方法と同様なステップが含まれており、し
たがって上記第一のエネルギーサブトラクション画像生
成方法について説明したと同様に、上記第二〜第四のエ
ネルギーサブトラクション画像生成方法も実質同一の各
種の態様を包含する概念として把握されるものである。
また、実質同一を含めた上記各方法を含みさえすれば本
発明に含まれることは当然であり、例えば本発明を実施
する前に他の方法によるノイズ低減化処理等のステップ
が含まれていてもよく、本発明を実施した後にさらにノ
イズを低減化させるための他のステップが含まれていて
もよい。
尚、上記各エネルギーサブトラクション画像生成方法
における「第一の画像」(上記「新たな第一の画像」を
含む)と上記「第二の画像」(上記「新たな第二の画
像」を含む)はエネルギーサブトラクション処理により
得られた、同一被写体の互いに異なる組織の陰影が強調
もしくは抽出された2つの画像をいい、特定のものに限
定されるものではないが、例えば前述した軟部画像と骨
部画像や、人体の乳房を被写体とした場合の、乳腺が強
調された画像と悪性腫瘍が強調された画像等をいう。
(作用) エネルギーサブトラクション処理により得られた画像
は、サブトラクション処理(減算処理)を行なったため
にS/N比が低下したものであることに注目することによ
り本発明に想到したものである。
即ち、本発明の第一のエネルギーサブトラクション画
像生成方法は、サブトラクション処理により得られる2
つの画像(第一の画像および第二の画像)のうちの一方
の第一の画像を求め、この画像にノイズ部分が低減また
は除去された第一の平滑化画像を求め、原画像からこの
第一の平滑化画像を減算処理するようにしたため、もと
の原画像と同程度までノイズが低減され観察適性の優れ
た第二の画像が生成される。
ここで、高画質の第二の画像を得るためには、上記第
一の平滑化画像を求めるに際して被写体の第一の組織の
陰影は保存したままノイズ成分のみを削除する必要があ
る。ところが第一の組織の陰影とノイズ成分とはその空
間周波数成分の一部が互いに重なっており、このため極
力ノイズ成分のみを取り除くような非線形フィルタを用
いたとしても第一の組織の陰影とノイズ成分との完全な
分離にはおのずから限界がある。
そこで、本発明の第二〜第四のエネルギーサブトラク
ション画像生成方法は、一回のノイズ低減化処理でノイ
ズを完全に分離することを放棄し、ノイズ低減化処理を
繰り返し行なうことにより、ノイズが低減化された観察
適性の優れた画像を生成するものである。
即ち、本発明の第二のエネルギーサブトラクション画
像生成方法は、第一の画像データを処理することにより
ノイズ成分を低減し、その後第二の画像データを求めて
該第二の画像データを処理することによりさらにノイズ
成分を低減することにより新たな第一の画像データを求
めるようにしたものであり、上記2回のノイズ低減化処
理においてそれぞれ得意とするノイズ成分の低減化を行
なうことができ、上記第一のエネルギーサブトラクショ
ン画像生成方法よりもさらにノイズが低減された、さら
に観察適性の優れた画像が生成される。
また、本発明の第三のエネルギーサブトラクション画
像生成方法は、上記第二のエネルギーサブトラクション
画像生成方法を繰り返すことによりさらにノイズ低減化
を図るものであり、各ノイズ低減化処理において互いに
得意とするノイズ低減化処理を分担させることができ、
さらにノイズが低減された画像が生成される。
また、本発明の第四のエネルギーサブトラクション画
像生成方法は、上記第二もしくは第三のエネルギーサブ
トラクション画像生成方法を行なった後、この第二もし
くは第三のエネルギーサブトラクション画像生成方法に
より得られた新たな第一の画像データについてノイズ低
減化処理を行なって原画像との減算処理を行なうように
したため、ノイズ成分の低減化された新たな第二の画像
が生成される。
(実 施 例) 以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明
する。尚ここでは前述した蓄積性蛍光体シートを用いる
例について説明する。
第9図は、X線撮影装置の概略図である。
このX線撮影装置1のX線管2から発せられたX線3
により被写体(人体の胸部)4が照射される。被写体4
を透過したX線3aは第一の蓄積性蛍光体シート5に照射
され、X線3aのエネルギーのうち比較的低エネルギーの
X線が該第一の蓄積性蛍光体シート5に蓄積され、これ
により該シート5に被写体4のX線画像が蓄積記録され
る。シート5を透過したX線3bはさらに低エネルギーの
X線をカットするフィルタ6を透過し、該フィルタ6を
透過した高エネルギーX線3cが第二の蓄積性蛍光体シー
ト7に照射される。これにより該シート7にも被写体4
のX線画像が蓄積記録される。被写体4には、サブトラ
クション処理を行なうにあたって2つのX線画像の位置
合わせを行なうための基準となる2つのマーク8が付さ
れている。
尚、上記X線撮影装置は一回の撮影で2枚のシート5,
7にX線画像を蓄積記録するものであるが、時間的に相
前後した2つのタイミングでそれぞれ1枚ずつ撮影を行
なってもよい。
第10図は、X線画像読取装置と本発明のエネルギーサ
ブトラクション画像生成方法を実施するための画像処理
表示装置の斜視図である。
第9図に示すX線撮影装置1で撮影が行なわれた後、
第一および第二の蓄積性蛍光体シート5,7が一枚ずつX
線画像読取装置10の所定位置にセットされる。ここで
は、第一の蓄積性蛍光体シート5に蓄積記録された第一
のX線画像の読取りの場合について説明する。
所定位置にセットされた、第一のX線画像が蓄積記録
された蓄積性蛍光体シート5は、図示しない駆動手段に
より駆動されるエンドレスベルト等のシート搬送手段15
により、矢印Y方向に搬送(副走査)される。一方、レ
ーザ光源16から発せられた光ビーム17はモータ18により
駆動され矢印Z方向に高速回転する回転多面鏡19によっ
て反射偏向され、fθレンズ等の集束レンズ20を通過し
た後、ミラー21により光路をかえて蓄積性蛍光体シート
14に入射し、副走査の方向(矢印Y方向)と略直角な矢
印X方向に主走査する。蓄積性蛍光体シート14の、光ビ
ーム17が照射された箇所からは、蓄積記録されているX
線画像情報に応じた光量の輝尽発光光22が発せられ、こ
の輝尽発光光22は光ガイド23によって導かれ、フォトマ
ルチプライヤ(光電子増倍管)24によって光電的に検出
される。光ガイド23はアクリル板等の導光性材料を成形
して作られたものであり、直線状をなす入射端面23aが
蓄積性蛍光体シート14上の主走査線にそって延びるよう
に配され、円環状に形成された射出端面23bにフォトマ
ルチプライヤ24の受光面が結合されている。入射端面23
aから光ガイド23内に入射した輝尽発光光22は、該光ガ
イド23の内部を全反射を繰り返して進み、射出端面23b
から射出してフォトマルチプライヤ24に受光され、放射
線画像を表わす輝尽発光光22がフォトマルチプライヤ24
によって電気信号に変換される。
フォトマルチプライヤ24から出力されたアナログ信号
Sは、ログアンプ25で対数的に増幅された後、A/D変換
器26に入力され、サンプリングされて、ディジタルの画
像信号SOが得られる。この画像信号SOは第一の蓄積性蛍
光体シート5に蓄積記録された第一のX線画像を表わす
ものであり、ここでは第一の画像信号SO1と呼ぶ。この
第一の画像信号SO1は画像処理表示装置30内の内部メモ
リに一旦記憶される。
この画像処理表示装置30は、種々の指示を入力するキ
ーボード31、指示のための補助情報や画像信号に基づく
可視画像を表示するCRTディスプレイ32、補助記憶媒体
としてのフロッピィディスクが装填され駆動されるフロ
ッピィディスク駆動装置33、およびCPUや内部メモリが
内蔵された本体部34が備えられている。
次に上記と同様にして、第二の蓄積性蛍光体シート7
に蓄積記録された第二のX線画像を表わす第二の画像信
号SO2が得られ、この第二の画像信号SO2も画像処理表示
装置30内の内部メモリに一旦記憶される。
第1図は、画像処理表示装置内の内部メモリに記憶さ
れた第一および第二のX線画像を表わす2つの画像信号
SO1,SO2に基づいて、該画像処理表示装置内で行なわれ
る処理の流れの一例を表わした図である。
画像処理表示装置内の内部メモリに記憶された、第一
および第二のX線画像信号SO1,SO2は、第1図に示すそ
れぞれ第一の線画像41,第二のX線画像42を担持する信
号である。第一のX線画像41は比較的低エネルギーX線
による画像であり、第二のX線画像42は比較的高エネル
ギーX線による画像であるが、互いに軟部および骨部の
濃度は異なるものの両者ともこれら軟部および骨部の双
方が記録された原画像である。
これら第一および第二のX線画像信号SO1,SO2は、第1
0図に示す画像処理表示装置30内の内部メモリから読み
出され、先ずこれら2つの画像信号SO1,SO2がそれぞれ
担持する各X線画像41,42の相対的な位置合わせが画像
信号上で行なわれる(特開昭58−163338号公報参照)。
この位置合わせは、第1図に示す2つのマーク8が重な
るように2つのX線画像を相対的に直線的な移動および
回転移動を行なうことにより行なわれる。
この後、サブトラクション処理が行なわれる。
ここでX線の吸収係数μを、被写体と軟部の骨部、お
よび低エネルギーX線と高エネルギーX線とに分けて次
のように定める。
μLT:低エネルギーX線による軟部の吸収係数 μHT:高エネルギーX線による軟部の吸収係数 μLB:低エネルギーX線による骨部の吸収係数 μHB:高エネルギーX線による骨部の吸収係数 このとき、2つの画像信号SO1,SO2の互いに対応する
画素毎に、式 ただしCはバイアス成分を表わすに従って重み付け引き
算を行なうことによって、骨部の陰影が抽出された骨部
画像43(第3図参照)を表わす骨部画像信号S1が求めら
れる。
また、式 ただしC′はバイアス成分を表わすに従って重み付け引
き算を行なうことにより軟部画像を表わす軟部画像信号
S2を求めることができるが、本実施例ではこの演算は不
必要である。
さらに、式 SO=(SO1+SO2)/2 …(3) に従って互いに対応する各画素毎に加算処理を行なうこ
とにより2つのX線画像41,42の重ね合わせ画像44が生
成される。この重ね合わせ画像44も軟部および骨部の双
方が記録された原画像である。この重ね合わせ画像44に
代えてX線画像41もしくはX線画像42を用いることも可
能であるが、重ね合わせ画像44は2つのX線画像41,42
を重ね合わたものであるためこれら各X線画像のいずれ
と比べてもノイズ成分が低減されており、したがってそ
の後の処理に有利となる。
次に骨部画像信号S1を処理することにより、骨部画像
43に含まれるノイズ成分の抽出が行なわれる。
第2図は、骨部画像および骨部画像信号を処理して求
めた画像の、空間周波数fに対するスペクトルを表わし
た図である。
図に示すグラフ51が骨部画像43のスペクトルを表わし
ており、ノイズ成分53が含まれている。
ここで、先ず、骨部画像信号S1に平滑化処理が行なわ
れる。この平滑化処理方法としては、例えば各画素に対
し該画素を中心とした所定領域内の各画素に対応する画
像信号の平均を求め、この平均値を中心の画素の画像信
号とする単純な平均化処理方法、上記所定領域内の画像
信号の中央値(メジアン)を中心の画素の画像信号とす
るというメジアンフィルタを用いる方法、上記所定領域
内をさらに複数の小領域に分け、各小領域毎に分散を求
めて分散の最も小さい小領域の平均値を中央の画素の画
像信号の値とするエッジ保存フィルタ(V−フィルタ)
を用いる方法、画像信号をフーリエ変換し、ノイズ成分
に対応する高空間周波数成分を取り除いた後逆フーリエ
変換する方法等を用いることができるが、上記ボケマス
ク処理方法はエッジがぼけるという欠点を有し、また上
記メジアンフィルタを用いる方法は画像を入れ替えるこ
とになるので等高線状のアーチファクトが発生する場合
があり、さらに上記エッジ保存フィルタを用いるとハニ
カム状のアーチファクトが発する場合があり、フーリエ
変換する方法は演算に時間がかかるという問題がある。
そこで本実施例では、上記いずれの方法とも異なる以下
に示すヒストグラム適応フィルタを用いた平滑化が行な
われる。この方法を用いると画像情報として必要なエッ
ジ(互いに異なる2つの組織の陰影の境界を定めるステ
ップ状の濃度変化)を保存したままかつ上記アーチファ
クトなしにノイズを除去することができ、また簡単な演
算で短時間にノイズを除去することができるという長所
を有する。
まず骨部画像の各画素毎に該画素を中心とした所定領
域内の多数の画素の画像信号S1のヒストグラムを作成す
る。
第3A図,第3B図は、上記のようにして求めた、ある画
素(画像信号S1′)を中心とした所定領域内の多数の画
素に対応する画像信号S1の出現頻度をプロットした、互
いに異なる2つのヒストグラムを表わした図、 第4図は、画像信号S1と中央の画素の画像信号S1′と
の差を変数とした関数の一例を表わした図である。
第3A図,第3B図に示すようなヒストグラムを表わす関
数を一般にh(S1)で表わし、絶対値|S1−S1′|が増
加するに従って単調減少する、例えば第4図に示すよう
な関数をf(S1−S1′)とする。このとき、式 g(S1)=h(S1)×f(S1−S1′) …(4) に従って処理後の頻度を表わす関数g(S1)を求める。
この関数g(S1)は、関数h(S1)が第3A図に示すよう
に複数の山を有する場合は中央の画素の画像信号S1′が
属する山のみを抽出する作用を有する。
上記(4)式に従って関数g(S1)を求めた後、該関
数g(S1)で重みづけをした画像信号S1の平均的な値▲
▼を求める。即ち、具体的には例えば関数g(S1)
の一次モーメントが次式に従って求められる。
▲▼=∫g(S1)×S1dS1/∫S1dS1 …(5) 骨部画像の各画素をそれぞれ中心の画素として上記
(4),(5)式に従う処理が行なわれ、これにより平
滑化画像信号▲▼(簡単のため、各画素に対応する
画像信号と画像全体を表わす画像信号とで同一の信号を
用いている。)が求められる。この平滑化画像信号▲
▼は第2図のグラフ52に示すように、主としてもとの
骨部画像信号S1の高空間周波数成分を取り除いた信号で
あるが、エッジ近傍の画素については第3A図に示すよう
にその画素の属する山のみを抽出した後の平均的な値を
求めた信号であるため、もとの骨部画像中のエッジはぼ
けることなく保存されている。
次に各画素毎に重ね合わせ画像44を表わす重ね合わせ
画像信号SO(上記(3)式参照)から平滑化画像信号▲
▼を重みづけ引き算、即ち 但しC″はバイアス分を表わす。を行なうことにより、
画像情報としては上記(2)式で表わされる軟部画像と
略同一の情報を担持するとともに上記(2)式で表わさ
れる軟部画像よりもノイズ成分が低減された処理済軟部
画像46(第1図参照)が求められる。
(6)式に従って求められた画像信号S2′は画像処理
表示装置30のCRTディスプレイ32に送られ、この画像信
号S2′に基づく可視画像がCRTディスプレイ32に再生表
示される。
尚上記実施例は骨部画像信号S1を平滑化して原画像か
ら引くことにより軟部画像信号S2′を求める例である
が、骨部画像を観察対象とする場合は、上記(2)式に
基づいて軟部画像信号S2を求め、この軟部画像信号S2を
平滑化して原画像から引くことによりノイズ成分が低減
された骨部画像を求めればよい。
次に第1図を参照して説明した上記実施例と実質同一
の処理であり、したがって本発明に包含される他の実施
例について説明する。
第5図は、この実質同一の実施例を説明するために、
画像処理表示装置内の内部メモリに記憶された第一およ
び第二のX線画像を表わす2つの画像信号SO1,SO2に基
づいて、該画像処理表示装置内で行なわれる処理の流れ
の他の例を示した図である。第1図の同一の要素には第
1図に付した番号,記号を付し、第1図を用いて説明し
た箇所については重複説明を避けるために、ここでの説
明は省略する。
2つのX線画像41,42から上記(1)式,(2)式に
基づいて骨部画像43(骨部画像信号S1)と軟部画像47
(軟部画像信号S2)が求められる。
次に前述した実施例と同様にして骨部画像信号S1を上
記(4)式,(5)式に基づいて処理することにより、
骨部画像43に含まれるノイズ成分が低減化された平滑化
画像信号▲▼が求められ、その後各画素毎に骨部画
像信号S1から平滑化画像信号▲▼を引き算すること
により、ノイズ成分のみが抽出されたノイズ画像48(ノ
イズ信号SN)が求められる。
SN=S1−▲▼ …(7) このノイズ信号SNは第3図のグラフ53に示すように骨
部画像のノイズ成分を抽出した信号である。ここで平滑
化画像信号▲▼は骨部画像のエッジの情報はたとえ
ノイズ成分と同程度の高空間周波数であっても保存され
ているため、上記(7)式に従って骨部画像信号S1と平
滑化画像信号▲▼との差を求めることによりエッジ
の情報はきれいにキャンセルされ、したがってエッジの
情報を失わせるような平滑化処理を行なった場合と比
べ、ノイズ信号SNはより純粋に骨部画像のノイズ成分の
みを担持した信号となる。
次にこのようにして求められたノイズ信号SNと軟部画
像47(第5図参照)を表わす軟部画像信号S2とが各画素
毎に重み付け足し算され、これにより画像情報とては上
記軟部画像47と略同一の情報を担持するとともに該軟部
画像47よりもノイズ成分が低減された処理済軟部画像46
が求められる。本実施例ではこの重み付け足し算は、式 に従って行なわれ、これによりノイズ成分の一層の低減
が図られる。
ここで第1図を参照して説明した実施例と第5図を参
照して説明した実施例とは実質同一であることを説明す
る。
上記(8)式に上記(2)式で示される軟部画像信号
S2および上記(7)式で示されるノイズ信号SNを代入す
る。尚、バイアス分(上記(2)式におけるC′等)は
最終的に求められた画像全体の濃度(CRTディスプレイ
表示装置等に表示する場合の輝度を含む)を調整するも
のであるため、ここでは省略する。
(8)式に(2)式,(6)式を代入すると、 この(9)式にさらに上記(1)式で表わされる骨部画
像信号S1を代入すると(バイアス分Cは無視する)、 この(10)式を変形して整理すると、 となり、さらに上記(3)式を代入すると、 となる。この(12)式はバイアス分を除き上記(6)式
と同一の式となる。即ち、第1図を参照して説明した実
施例と第5図を参照して説明した実施例とでは実質的に
全く同一の処理を行なっていることになる。
第6図は、本発明の他の実施例の処理の流れを表わし
た図、 第7図は、第6図に示す各画像の所定の一方向につい
てのプロファイルを模式的に示した図である。
第6図において、第1図もしくは第5図と対応する要
素にはこれら第1図,第5図と同一の番号,記号を付し
重複説明は省略する。
第7図(a),(b)はそれぞれX線画像(原画像)
41,42を模式的に表わした図であり、X線画像41,42上の
所定の一方向(x方向)に沿った画像信号SO1,SO2の値
をプロットしたものであり、これらの画像信号SO1,SO2
には互いにその値は異なるものの一様な軟部(図に斜線
を施した部分)を表わす信号成分とステップ状に変化し
た骨部を表わす信号成分とが重畳され、かつランダムな
ノイズ成分が重畳されている。
2つのX線画像(原画像)41,42を表わすこれら2つ
の画像信号SO1,SO2に基づき上記(2)式に基づいて重
みづけ減算処理(記号で表わす)を行なうことにより
軟部画像信号47を表わす軟部画像信号S2求められ、また
2つの画像信号SO1,SO2に基づき上記(3)式に基づい
て加算処理(記号で表わす)を行なうことにより重ね
合わせ画像44を表わす重ね合わせ画像信号SOが求められ
る。
第7図(c)は重ね合わせ画像信号SOを模式的に表わ
した図であり、第7図(a),(b)と同様に、軟部を
表わす一様な信号成分(図に斜線を施した部分)とステ
ップ的に変化した骨部を表わす信号成分と、さらにラン
ダムなノイズ成分とが重畳されているが、このノイズ成
分は第7図(a),(b)に示す2つのX線画像41,42
と比べ低減化されている。
また第7図(d)は、上記(2)式に基づいて求めら
れた軟部画像信号S2を表わした図である。一様な軟部を
表わす信号成分のみが抽出されているが、ランダムなノ
イズ成分は上記2つのX線画像41,42(第7図(a),
(b))のいずれよりも増加している。
また本実施例では求める必要はないが、仮に上記
(1)式に基づいて骨部画像信号S1を求めたとした場合
の該骨部画像信号S1を表わした図である。ステップ状に
変化した骨部を表わす信号成分が抽出されているが、軟
部画像信号S2(第7図(d))と同様に、ランダムなノ
イズ成分は上記2つのX線画像41,42(第7図(a),
(b))のいずれよりも増加している。
ここで軟部画像47(軟部画像信号S2,第7図(d)に
平滑化処理51(第6図参照)が施され、平滑化軟部画像
61を表わす平滑化軟部画像信号▲▼(第7図
(f))が求められる。この平滑化処理51では、軟部画
像47の例えば1.0サイクル/mm以上の高空間周波数成分が
カットされる。
次に重ね合わせ画像信号SOから平滑化軟部画像信号▲
▼が重みづけ減算され、これにより骨部画像62を表
わす骨部画像信号S1′が求められる。この骨部画像信号
S1′は第7図(g)に示されるように、骨部画像信号S1
(第7図(e))と比べランダムなノイズ成分が低減化
されているが、軟部画像47を平滑化処理した影響が表わ
れ、軟部画像の高空間周波数成分が若干混入している。
次に上記のようにして求められた骨部画像信号S1′に
平滑化処理52が施される。ここで施される平滑化処理52
では、骨部画像62の例えば0.5サイクル/mm以上の空間周
波数帯にある低コントラストの陰影(骨部画像信号S1′
の変化の小さいもの)のみがカットされる。この処理方
法としては、例えば所定の画素POに対して0.5サイクル/
mmに対応する面積のウィンドウを考え、このウィンドウ
内の各画素にそれぞれ対応する各信号S1′のうち、 所定の画素POに対応する信号S1O′の値±所定値内に
ある信号S1′の平均値を求めて該平均値を所定の画素PO
の新たな信号S1O′とするフィルタを用いて骨部画像62
上を走査する方法等が採用される。この平滑化処理52に
より、平滑化骨部画像63を表わす平滑化骨部画像信号▲
▼′が求められる。この平滑化骨部画像信号▲
▼′は、第7図(i)に示すようにノイズ成分および混
入した軟部画像の高周波成分は低減されているものの立
ち上がり部分も鈍ってしまっている。
次に重ね合わせ画像信号SOから平滑化骨部画像信号▲
▼′が重みづけ引き算され、軟部画像64を表わす南
部画像信号S2′が求められる。この軟部画像64は第7図
(h)に示すように、軟部画像47(第7図(d))より
もノイズ成分は低減されているが、平滑化骨部画像信号
▲▼′(第7図(i))の立ち上がり部分が鈍って
いる分、その部分の骨部画像の情報がノイズとして重畳
されている。ただしランダムなノイズ部分およびノイズ
としての骨部画像の情報はかなり小さく、したがってこ
の段階で一連の処理を停止し、軟部画像信号S2′を画像
処理表示装置30のCRTディスプレイ32(第10図参照)に
送って、この軟部画像信号S2′に基づく可視画像をCRT
ディスプレイに再生表示し、観察するようにしてもよ
い。
ただし本実施例では、上記と同様な処理をさらに繰り
返し、さらに画質の改善が図られている。
軟部画像64を表わす軟部画像信号S2′を求めた後、該
軟部画像信号S2′に平滑化処理53が施され、平滑化軟部
画像65を表わす平滑化軟部画像信号▲▼′(第7図
(j))が求められる。この平滑化処理53としては、例
えば1.5サイクル/mm以上の空間周波数成分をカットする
処理が施される。
この平滑化軟部画像信号▲▼′は重ね合わせ画像
信号SOから重みづけ減算処理され、骨部画像66を表わす
骨部画像信号S1″が求められる。この骨部画像66は、第
7図(k)に示すように、骨部画像62(第7図(g))
と比べランダムノイズおよびノイズとして混入する軟部
画像の情報も減少している。骨部画像を観察対象とする
場合はこの骨部画像信号S1″に基づく可視画像をCRTデ
ィスプレイ32上に再生表示してもよい。
本実施例では、上記のようにして求められた骨部画像
信号S1″にさらに平滑化処理54が施され平滑化骨部画像
67を表わす平滑化骨部画像信号▲▼″(第7図
(m))が求められる。この平滑化処理54としては例え
ば1.0サイクル/mm以上の低コントラスト成分のカットが
行なわれる。
次に重ね合わせ画像信号SOからこの平滑化骨部画像信
号▲▼″が重みづけ引き算され、軟部画像信号S2″
が求められる。この軟部画像信号S2″は第7図(l)に
示すように、前回求めた軟部画像信号S2′(第7図
(h))と比べ、ランダムノイズおよびノイズとしての
骨部画像の情報の双方ともさらに低減化された信号とな
る。
このようにして平滑化処理と重ね合わせ画像(原画
像)との重みづけ引き算を繰り返すことにより、ノイズ
が順次低減化された骨部画像と軟部画像とを交互に得る
ことができる。
第8図は、第6図を参照して説明した実施例と実質同
一の他の処理の流れを表わした図である。第6図等と同
一の要素には該第6図等と同一の番号,記号を付し説明
は省略する。
第8図に示す処理は、第6図に示す骨部画像62を求め
るまでの処理(第1図を参照して説明した処理(但し第
1図とは骨部画像と軟部画像が入れ替っている))を、
第2図を参照して説明した処理(但し第2図とは骨部画
像と軟部画像とが入れ替っている)に置き換えたもので
あって、前述したようにこれらは互いに実質同一の処理
である。
尚、第8図に示した処理では最初の段階のみ、第2図
を参照して説明した処理方法に置き換えたが、この置き
換えは繰り返し行なわれる処理の任意の段階について行
なうことができいずれも実質同一の処理であり、本発明
にはこれら任意の1つもしくは複数の段階について変更
された全ての実質同一の処理態様が包含されるものであ
る。
以上の各実施例はいずれも人体の胸部のX線画像に基
づいて軟部画像もしくは骨部画像を求める例であるが、
また、本発明は軟部画像もしくは骨部画像を求めるもの
に限られるものではなく、例えば、乳腺が強調された画
像もしくは悪性腫瘍が強調された画像でもよく、一般に
被写体中の互いに異なる2つの組織がそれぞれ強調もし
くは抽出された2つの画像のうちの一方もしくは双方を
求める際に広く適用することができるものである。
さらに、上記実施例は、蓄積性蛍光体シートを用いた
例であるが、本発明は蓄積性蛍光体シートを用いたもの
に限られるものではなくX線フイルム(撮影に際して一
般に増感スクリーンと組合わされる)等を用いたものに
も適用することができる。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、本発明のエネルギーサブ
トラクション画像生成方法は、被写体中の主として第一
の組織が記録された第一の画像を表わす第一の画像デー
タを求め、この第一の画像データのノイズ成分を低減又
は除去して第一の平滑化画像データを求め、原画像デー
タからこの第一の平滑化画像データを減算処理して第二
の画像データを求めるようにしたため、ノイズ成分が低
減された、観察適性の優れた画像が生成される。
また第一の画像と第二の画像に対し交互に平滑化し、
原画像からの減算処理を繰り返すことによりノイズ成分
がさらに低減化された第一の画像,第二の画像を生成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、画像処理表示装置内で行なわれる処理の流れ
の一例を表わした図、 第2図は、骨部画像および骨部画像信号を処理して求め
た画像の、空間周波数スペクトルを表わした図、 第3A図,第3B図は、ある画素を中心とした所定領域内の
多数の画素に対応する画像信号の出現頻度をプロットし
た、異なる2つのヒストグラムを表わした図、 第4図は、画像信号S1と所定領域の中心の画素の画像信
号S1′との差を変数とした関数の一例を表わした図、 第5図は、画像処理表示装置内で行なわれる、第1図を
示した処理と実質同一の他の処理の流れを表わした図、 第6図は、本発明の他の実施例の処理の流れを表わした
図、 第7図は、第6図に示す各画像の所定の一方向について
のプロファイルを模式的に表わした図、 第8図は、第6図に示した処理と実質同一の他の処理の
流れを表わした図、 第9図は、X線撮影装置の概略図、 第10図は、X線画像読取装置と、本発明のエネルギーサ
ブトラクション画像生成方法を実施した画像処理表示装
置の斜視図である。 1……X線撮影装置、2……X線管 3,3a,3b,3c……X線、4……被写体 5……第一の蓄積性蛍光体シート 6……フィルタ 7……第二の蓄積性蛍光体シート 8……マーク 16……レーザー光源、19……回転多面鏡 22……輝尽発光光、23……光ガイド 24……フォトマルチプライヤ 25……ログアンプ、26……A/D変換器 30……画像処理表示装置 41,42……X線画像(原画像) 43,62,66……骨部画像 44……重ね合わせ画像(原画像) 45,63,67……平滑化骨部画像 46,47,64……軟部画像、48……ノイズ画像 61,65……平滑化軟部画像 51,52,53,54……平滑化処理

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに放射線吸収率の異なる複数の組織か
    ら構成される被写体を透過した、エネルギー分布が互い
    に異なる放射線から得られた複数の放射線画像のそれぞ
    れを表わす複数の原画像データに基づいて、前記被写体
    中の主として第一の組織が記録された第一の画像を表わ
    す第一の画像データを求め、 前記第一の画像データを処理することにより前記第一の
    画像のノイズ成分が低減又は除去された第一の平滑化画
    像を表わす第一の平滑化画像データを求め、 前記複数の原画像データを重ね合わせ処理することによ
    り重ね合わせ画像を得、該重ね合わせ画像から前記第一
    の平滑化画像データを減算処理することにより、前記被
    写体の主として第二の組織が記録された第二の画像を表
    わす第二の画像データを求めることを特徴とするエネル
    ギーサブトラクション画像生成方法。
  2. 【請求項2】互いに放射線吸収率の異なる複数の組織か
    ら構成される被写体を透過した、エネルギー分布が互い
    に異なる放射線から得られた複数の放射線画像のそれぞ
    れを表わす複数の原画像データに基づいて、前記被写体
    中の主として第一の組織が記録された第一の画像を表わ
    す第一の画像データを求める第一の処理を行なった後、 前記第一の画像データを処理することにより前記第一の
    画像のノイズ成分が低減された第一の平滑化画像を表わ
    す第一の平滑化画像データを求めて、前記原画像データ
    から該第一の平滑化画像データを減算処理することによ
    り、前記被写体の主として第二の組織が記録された第二
    の画像を表わす第二の画像データを求める第二の処理を
    行ない、該第二の処理の後、 前記第二の画像データを処理することにより前記第二の
    画像のノイズ成分が低減された第二の平滑化画像を表わ
    す第二の平滑化画像データを求めて、前記原画像データ
    から該第二の平滑化画像データを減算処理することによ
    り、前記被写体の主として前記第一の組織が記録された
    新たな第一の画像を表わす新たな第一の画像データを求
    める第三の処理を行なうことを特徴とするエネルギーサ
    ブトラクション画像生成方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の処理を行なった後、前記第
    三の処理により求められた前記新たな第一の画像データ
    を前記第二の処理における前記第一の画像データとして
    再度前記第二の処理を行なうことにより、前記被写体の
    主として前記第二の組織が記録された新たな第二の画像
    を表わす新たな第二の画像データを求める新たな第二の
    処理と、該新たな第二の画像データを前記第三の処理に
    おける前記第二の画像データとして再度前記第三の処理
    を行なうことにより、前記被写体の主として前記第一の
    組織が記録された新たな第一の画像を表わす新たな第一
    の画像データを求める新たな第三の処理とを一回または
    複数回繰り返すことを特徴とするエネルギーサブトラク
    ション画像生成方法。
  4. 【請求項4】請求項2もしくは3記載の処理を行なった
    後、前記第三の処理もしくは前記新たな第三の処理によ
    り求められた前記新たな第一の画像データを前記第二の
    処理もしくは前記新たな第二の処理における前記第一の
    画像データとして再度前記第二の処理もしくは前記新た
    な第二の処理を行なうことにより、前記被写体の主とし
    て前記第二の組織が記録された新たな第二の画像を表わ
    す新たな第二の画像データを求めることを特徴とするエ
    ネルギーサブトラクション画像生成方法。
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