JP7313194B2 - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関するもので、具体的には、医療診断における一般撮影などの静止画撮影や透視撮影などの動画撮影に用いられる画像処理技術に関する。
近年、放射線のエネルギー情報を利用した画像化技術であるスペクトラル・イメージング技術では複数の異なる放射線エネルギー画像から複数の物質の厚さ画像を求めたり、あるいは面密度と実効原子番号画像の画像をもとめたりすることができる。こうした厚さ画像、面密度画像、実効原子番号画像(「物質にかかわる平面分布」の一例)は物質透過後の放射線が厚さなどの指数関数として減衰すると仮定して、透過放射線の画素値から逆算することで求めることができる。
特許文献1では軟部組織の画像を平滑化し、その画像を蓄積画像から減算することで、骨部画像の画質を改善する技術が開示されている。
特開平3-285475号公報
しかしながら、物質にかかわる平面分布の推定演算においては、システムノイズや放射線に由来する量子ノイズが計算過程で伝播し、出力された画像はノイズを含んだものとなり得る。特許文献1の技術では、単純な四則演算を用いて平面分布の推定演算をしており、ビームハードニングの効果を考慮できていないため、物性値を定量的に求めることが困難となり得る。
本発明は、上記の課題に鑑み、ノイズが低減され、定量性に優れた物質特性画像を取得することが可能な画像処理技術を提供することを目的とする。
本発明の目的を達成するために、本発明の一態様による画像処理装置は、異なる放射線エネルギーで撮影した複数の放射線画像に含まれる物質についての物質特性画像を前記放射線エネルギーのスペクトルを用いて生成する画像生成手段と、
前記物質特性画像のノイズ成分を低減するノイズ低減処理手段と、を備え、
前記画像生成手段は、前記複数の放射線画像から取得した合成画像と、前記ノイズ成分が低減された第1の物質特性画像と、前記異なる放射線エネルギーのスペクトルから取得した合成スペクトルを用いて、ノイズ低減された第2の物質特性画像を生成する。
本発明の他の態様による画像処理装置は、異なる放射線エネルギーで撮影した複数の放射線画像に含まれる物質についての物質特性画像を前記放射線エネルギーのスペクトルを用いて生成し、前記撮影した複数の放射線画像に対応する物質特性画像を出力する第1テーブルを生成する画像生成手段と、
前記物質特性画像のノイズ成分を低減するノイズ低減処理手段と、を備え、
前記画像生成手段は、
前記複数の放射線画像から取得した合成画像と、前記ノイズ成分が低減された第1の物質特性画像と、前記異なる放射線エネルギーのスペクトルから取得した合成スペクトルを用いて、ノイズ低減された第2の物質特性画像を出力する第2テーブルを生成し、前記合成画像及び前記第1の物質特性画像に対応する第2の物質特性画像を前記第2テーブルから出力することを特徴とする。
本発明によれば、ノイズが低減され、定量性に優れた物質特性画像を取得することが可能になる。
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
第1実施形態に係る放射線撮影システムの構成を示す図。 第1実施形態の画像処理部における処理の流れを説明する図。 第1実施形態の合成放射線スペクトルの概要を示す図。 第2実施形態の画像処理部における処理の流れを説明する図。 第2実施形態の物質特性画像を取得するテーブルを例示する図。 第2実施形態のノイズ低減された物質特性画像を取得するテーブルを示す図。 本発明の実施形態の効果を例示する図。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。以下の実施形態及び特許請求の範囲において、放射線は、X線の他、α線、β線、γ線、及び各種粒子線なども含む。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る放射線撮影システム100の構成例を示す図である。放射線撮影システム100は、放射線発生装置104、放射線管101、FPD102(Flat Panel Detector(平面検出器))、画像処理装置120を有する。尚、放射線撮影システム100の構成を単に放射線撮影装置ともいう。画像処理装置120は、被写体を撮影した放射線画像に基づく画像情報を処理する。画像処理装置120は、制御部105、記憶部108、画像処理部109、表示制御部116等を有する。
放射線発生装置104は曝射スイッチの押下により放射線管101に高電圧パルスを与え放射線を発生させ、放射線管101は被写体103に放射線を照射する。放射線の種類は特に限定はしないが、一般的にはここで使用するようにX線が用いられる。
放射線管101から放射線が被写体103に照射されると、FPD102は画像信号に基づく電荷の蓄積を行って放射線画像を取得する。FPD102は、放射線画像を画像処理装置120に転送する。
FPD102は、放射線に応じた信号を生成するための画素アレイを備えた放射線検出部(不図示)を有する。放射線検出部は、被写体103を透過した放射線を画像信号として検出する。放射線検出部には、入射光に応じた信号を出力する画素がアレイ状(二次元の領域)に配置されている。各画素の光電変換素子は蛍光体により可視光に変換された放射線を電気信号に変換し、画像信号にとして出力する。このように、放射線検出部は被写体103を透過した放射線を検出して、画像信号(放射線画像)を取得するように構成されている。FPD102の駆動部は、制御部105からの指示に従って読み出した画像信号(放射線画像)を制御部105に出力する。
制御部105は、FPD102から取得した放射線画像を処理する画像処理部109と、画像処理の結果や各種プログラムを記憶する記憶部108とを有する。記憶部108は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。記憶部108は制御部105から出力された画像や画像処理部109で画像処理された画像、画像処理部109における計算結果を記憶することが可能である。
画像処理部109は、機能構成として、画像生成部110、ノイズ低減処理部111及び合成部112を有している。これらの機能構成は、例えば、一つ又は複数のCPU(central processing unit)、記憶部108から読み込んだプログラムを用いて、各部の機能が構成される。画像処理部109の各部の構成は、同様の機能を果たすのであれば、それらは集積回路などで構成してもよい。また、画像処理装置120の内部構成として、GPU(Graphics Processing Unit)等のグラフィック制御部、ネットワークカード等の通信部、キーボード、ディスプレイ又はタッチパネル等の入出力制御部等を含む構成も可能である。
モニタ106(表示部)は、制御部105がFPD102から受信した放射線画像(デジタル画像)や画像処理部109で画像処理された画像を表示する。表示制御部116は、モニタ106(表示部)の表示を制御することが可能である。操作部107は、画像処理部109やFPD102に対する指示を入力することができ、ユーザーインターフェイスを介してFPD102に対する指示の入力を受け付ける。
制御部105は、被写体に照射する放射線のエネルギーが異なる複数の放射線画像を処理することによって新たな画像(例えば、骨画像および脂肪画像)を得るエネルギーサブトラクション法を用いた撮影制御を行うことが可能である。エネルギーサブトラクション法による撮影を実施する場合、1枚のサブトラクション画像を生成するために異なる放射線エネルギーで撮影された複数の放射線画像(例えば、少なくとも2枚の放射線画像)が必要となる。FPD102は、1回の放射線照射に対して複数回のサンプリングを行う。これにより、FPD102は、低エネルギーの放射線による画像(低エネルギー放射線画像)と高エネルギーの放射線による画像(高エネルギー放射線画像)を1回の放射線照射で取得できる。FPD102による撮影は静止画撮影または動画撮影であってもよい。
FPD102内に一時保存された放射線分布情報は、サンプリングホールド実施後、読み出し可能となり、制御部105は、FPD102から異なるタイミングで、放射線分布情報(X)と放射線分布情報(X+X)の読み出しを実施する。制御部105は、放射線分布情報(X+X)から放射線分布情報(X)を差し引くことで、放射線分布情報(X)を得ることができる。ここで、低エネルギーの放射線分布情報(X)が低エネルギーの放射線による画像(低エネルギー画像)になり、高エネルギーの放射線分布情報(X)が高エネルギーの放射線による画像(高エネルギー画像)になる。
画像処理部109は、機能構成として、画像生成部110、ノイズ低減処理部111及び合成部112を有している。画像生成部110は、異なる放射線のエネルギーで撮影した複数の放射線画像を用いて複数の物質特性画像生成することが可能であり、画像生成部110は、FPD102で撮影された放射線画像から、物質分離画像、物質識別画像といった物質特性画像を生成する。
画像生成部110は、異なる放射線エネルギーで撮影した複数の放射線画像に含まれる物質についての物質特性画像を放射線エネルギーのスペクトルを用いて生成する。画像生成部110は1回の放射線照射で取得された複数の放射線画像を用いて物質特性画像を生成する。
ノイズ低減処理部111は、ノイズ低減処理により物質特性画像のノイズ成分を低減する。また、合成部112は、複数の放射線画像(低エネルギー画像、高エネルギー画像)から合成画像を生成する。そして、画像生成部110は、複数の放射線画像(低エネルギー画像、高エネルギー画像)から取得した合成画像と、ノイズ低減処理された第1の物質特性画像と、異なる放射線エネルギーのスペクトルから取得した合成スペクトルを用いて、ノイズ低減された第2の物質特性画像を生成する。
ここで物質分離画像とは、複数の放射線画像(低エネルギー画像、高エネルギー画像)に含まれる複数の物質を分離した画像であり、被写体を特定の2以上の物質で表した場合に、その物質の厚さ又は密度で構成された2以上の画像に分離した画像をいう。例えば、複数の物質には被検体を構成する軟物質として脂肪が含まれ、硬物質として骨が含まれる。
また、物質識別画像とは、複数の放射線画像(低エネルギー画像、高エネルギー画像)に含まれる物質の実効原子番号と面密度の分布を示す画像であり、被写体を特定の1物質で表した場合に、その物質の実効原子番号と面密度の分布に分解した画像をいう。
ここで、実効原子番号とは、元素、化合物、混合物の元素を平均的に見た場合に相当する物質の原子番号を示し、その物質と同じ割合で光子を減弱する仮想の元素の原子坂番号を示す定量指標である。実効原子番号画像とは、画素を単位として、被写体を特定の1物質で表した場合に相当する原子番号で構成された画像をいう。
次に、第1実施形態の画像処理部109における処理を、図2に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。ここでは、被写体に照射する放射線のエネルギーが異なる複数の放射線画像を処理することによって、新たに取得する複数の画像として、脂肪画像と骨画像に分離する場合について説明するが、他の物質で分離する場合や物質識別画像を用いた場合でも適応できる。
FPD102は、1回の放射線照射に対して複数回のサンプリングを行う。これにより、FPD102は、低エネルギーの放射線による画像(低エネルギー画像201)と高エネルギーの放射線による画像(高エネルギー画像202)を1回の放射線照射で取得できる。制御部105は、FPD102で撮影された放射線画像を記憶部108に記憶するとともに、画像処理部109に放射線画像を転送する。
(S210:物質特性画像の生成)
ステップS210において、画像生成部110は、物質特性画像である物質分離画像を生成する。具体的には、画像生成部110は、FPD102で撮影された低エネルギー画像201(X)と高エネルギー画像202(X)から以下の式(数1、数2)に基づいて物質分離画像を生成する。
Figure 0007313194000001
Figure 0007313194000002
ここでμは線減弱係数、dは物質の厚さであり、Eは放射線のエネルギー、N(E)は放射線のスペクトル、添え字のHとLはそれぞれ高エネルギーと低エネルギーを示し、添え字のAとBはそれぞれ脂肪と骨を示す。数1、数2において、未知の変数は、厚さd、dである。異なる2つのエネルギーの放射線による画像(低エネルギー画像201(X)、高エネルギー画像202(X))を撮影し、数1、数2に代入し、独立した2つの連立方程式を解くことで、厚さd、dの値を求めることができる。
なお、ここでは、分離の例として、脂肪と骨を物質例として用いるが、分離する物質は、脂肪及び骨に限定するものでなく任意の物質を分離することができる。数1と数2の連立方程式をニュートンラプソン法や二分法などの最適化手法で、各物質の厚さ(脂肪の厚さd、骨の厚さd)について解けば、図2に示す脂肪画像と骨画像とに分離した物質分離画像203を生成することができる。図2の例では、物質分離画像203は脂肪画像を例示的に示している。
(S211:放射線画像と放射線スペクトルの合成)
ステップS211において、合成部112は、低エネルギーの放射線による画像(低エネルギー画像201(X))と高エネルギーの放射線による画像(高エネルギー画像202(X))とに基づいて、合成した放射線画像(以下、合成放射線画像)を生成する。すなわち、合成部112は、低エネルギー画像201(X)と高エネルギー画像202(X)から、以下の式(数3)に基づいて、合成放射線画像204(Xproc)を生成する。合成部112は、重み付き加算処理を複数の放射線画像に行うことにより合成画像(合成放射線画像204(Xproc))を生成する。
Figure 0007313194000003
ここで、重み係数a,bは任意の正数であり、a,bの和は1となるように設定されている。例えば、合成部112は、低エネルギー画像201(X)、高エネルギー画像202(X)を撮影する際の線量やフォトン数を計算し、複数の放射線画像における線量の比またはフォトン数の比(割合)に基づいて、数3式の加算処理における重み係数a,bの値を設定することも可能である。
合成部112は、放射線画像の合成とともに合成放射線画像204(Xproc)Xprocを構成する合成放射線スペクトル(単に、「合成スペクトル」ともいう)を取得する。図3は、合成スペクトルの概要を示す図である。放射線スペクトル(単に、「スペクトル」ともいう)には、放射線エネルギーに対応するフォトン数の情報が含まれる。図3において、横軸は放射線エネルギー(KeV)を示し、縦軸はフォトン数を示している。記憶部108には、異なる放射線エネルギーごとにスペクトルが記憶されている。
図3で示すように、合成スペクトルNproc(E)は、aX、bXを構成する放射線スペクトルN(E)、N(E)を計算により算出し、算出した放射線スペクトルN(E)、N(E)を加算平均することにより合成スペクトルNproc(E)を取得することができる。事前に重み係数a,bの値が分かっている場合は、低エネルギー及び高エネルギーの放射線スペクトルをスペクトロメーターで測定しておき、予め測定した各放射線エネルギーの放射線スペクトルに基づいて合成スペクトルを取得することも可能である。
(S212:ノイズ低減処理)
ステップS212において、ノイズ低減処理部111は、ステップS210で生成した物質分離画像203に対してノイズ低減処理を行う。ノイズ低減処理部111は、ノイズ低減処理の対象として、分離された脂肪画像または骨画像に対してノイズ低減処理を行うことが可能である。例えば、より鮮明な骨画像を取得する場合に、ノイズ低減処理部111は、脂肪画像に対してノイズ低減処理を行い、より鮮明な脂肪画像を取得する場合に、ノイズ低減処理部111は、骨画像に対してノイズ低減処理を行えばよい。
ここでは、より鮮明な骨画像を取得する場合を例として、脂肪画像に対してノイズ低減処理を行う例を説明する。ノイズ低減処理部111は、脂肪画像に対してノイズ低減処理し、平滑化された脂肪画像205を取得する。ノイズ低減処理部111は、ノイズ低減手法として、エッジ構造を失わないような構造保存型のノイズ低減処理を適用することが可能である。例えば、バイラテラルフィルタやNon Local Means、イプシロンフィルタなどのノイズ低減手法を適用することが可能である。また、ノイズ低減処理部111は、脂肪画像のようにエッジ構造が少ない画像に対して、高周波成分を低減するようなガウシアンフィルタなどのノイズ低減手法を適用することも可能である。
(S213:ノイズ低減された骨画像の推定)
ステップS213において、画像生成部110は、ノイズ低減された物質分離画像(骨画像206)を生成する。具体的には、画像生成部110は、FPD102で撮影された低エネルギー画像201(X)と高エネルギー画像202(X)を合成した合成放射線画像204(Xproc:S211)と、ノイズ低減された脂肪画像205(S212)と、から以下の式(数4)に基づいてノイズ低減された骨画像206を生成する。
Figure 0007313194000004
ここでμは線減弱係数、dは物質の厚さであり、Eは放射線のエネルギー、N(E)は放射線のスペクトル、添え字のprocは合成を示し、添え字のAとBはそれぞれ脂肪と骨を示す。
図2に示す処理において、画像生成部110は、例えば、第1の物質特性画像として、脂肪画像を生成し(S210)、ノイズ低減処理部111は脂肪画像に対してノイズ低減処理を行う(S212)。画像生成部110は、複数の放射線画像から取得した合成画像(合成放射線画像204(Xproc))と(S211)、ノイズ低減処理された第1の物質特性画像(脂肪画像)と、異なる放射線エネルギーのスペクトルから取得した合成スペクトル(合成放射線スペクトルNproc(E))を用いて、ノイズ低減された第2の物質特性画像(骨画像)を生成する(S213)。すなわち、画像生成部110は、第1の物質特性画像として、複数の物質を構成する第1の物質(例えば、脂肪)の厚さ(又は密度)を示す画像を生成し、第2の物質特性画像として、複数の物質を構成する第2の物質(例えば、骨)の厚さ(又は密度)を示す画像を生成する。
なお、ここでは、分離の例として、脂肪と骨を物質例として用いるが、分離する物質は、脂肪及び骨に限定するものでなく任意の物質を分離することができる。数4の方程式をニュートンラプソン法や二分法などの最適化手法で、物質の厚さ(例えば、骨の厚さd)について解けば、図2に示すノイズ低減された骨画像206を取得することができる。
本実施形態は一例であり、図2で説明した処理の流れに限定されるものではない。例えば、分離した骨画像と脂肪画像を足し合わせた画像に対してノイズ低減処理を行い、数4の方程式を各物質の厚さ(脂肪の厚さd、骨の厚さd)について解くことによりノイズ低減された画像を取得することができる。数4の方程式を、物質の厚さ(骨の厚さd)について解けば、上述のようにノイズ低減された骨画像を取得することができ、物質の厚さ(脂肪の厚さd)について解けば、ノイズ低減された脂肪画像を取得することができる。
さらに、放射線エネルギーが異なる画像(低エネルギー画像201、高エネルギー画像202)をそれぞれ複数用意して、複数の物質(例えば、複数の脂肪画像、複数の骨画像)に分離される場合についても適用することが可能である。また、図2の処理を物質特性画像それぞれに交互に繰り返し、さらにノイズ低減処理を実施しても良い。
例えば、ノイズ低減処理部は、ノイズ低減処理により、ステップS213で生成された第2の物質特性画像(例えば、骨画像)のノイズ成分を低減する(S212)。そして、画像生成部110は、合成画像(S211、204)と、ノイズ成分が低減された第2の物質特性画像と、合成スペクトルを用いて、ノイズ低減された第1の物質特性画像(例えば、脂肪画像)を更に生成する(S213)。
画像生成部110は、合成画像(S211、204)と、ノイズ成分が低減された第1の物質特性画像(S212,脂肪画像205)と、合成スペクトルを用いて、ノイズ低減された第2の物質特性画像(S213、骨画像206)を生成する処理(第1処理)を実行する。また、画像生成部110は、合成画像(S211、204)と、ノイズ成分が低減された第2の物質特性画像(S212、骨画像206)と、合成スペクトルを用いて、ノイズ低減された第1の物質特性画像(S213、脂肪画像205)を生成する処理(第2処理)を実行する。そして、画像生成部110は、第1処理と第2処理とを交互に繰り返し実行する。
図2の処理を、物質識別画像に適用する場合、実効原子番号と面密度の空間分布は、以下の数5式及び数6式を解くことにより求めることができる。
Figure 0007313194000005
Figure 0007313194000006
数5式及び数6式において、Eはエネルギー、N(E)は放射線のスペクトル、μ(Zeff,E)は実効原子番号ZeffとエネルギーEにおける質量減弱係数、Deffは面密度である。また、添え字のHとLはそれぞれ高エネルギーと低エネルギーを示している。数5式及び数6式において未知の変数は、実効原子番号Zeffと面密度Deffである。よって、物質ごとの厚さの空間分布(物質分離画像)を求める場合と同様に、異なる2つのエネルギーの放射線にて撮影した画像(複数の放射線画像(低エネルギー画像、高エネルギー画像))を数5式及び数6式に代入することで、2つの独立した式が生成可能であるから、その独立した2つの式を解くことで実効原子番号Zeffと面密度Deffの値を求めることができる。
また、合成放射線画像204(Xproc)の生成は、先に説明した数3式を用いることで生成することができ、数4式に代わり以下の数7式を解くことにより、ノイズ低減された物質識別画像を生成することができる。
Figure 0007313194000007
数7式の方程式をニュートンラプソン法や二分法などの最適化手法で解けば、ノイズ低減されたノイズ低減された物質識別画像(実効原子番号Zeffまたは面密度Deffの分布を示す画像)を取得することができる。
Eはエネルギー、N(E)は放射線のスペクトル、μ(Zeff,E)は実効原子番号ZeffとエネルギーEにおける質量減弱係数、Deffは面密度である。添え字のprocは合成を示す。
図2に処理において、画像生成部110は、例えば、第1の物質特性画像として、面密度画像を生成し(S210)、ノイズ低減処理部111は面密度画像に対してノイズ低減処理を行う(S212)。
画像生成部110は、複数の放射線画像から取得した合成画像(合成放射線画像204(Xproc))と(S211)、ノイズ低減処理された第1の物質特性画像(面密度画像)と、異なる放射線エネルギーのスペクトルから取得した合成スペクトル(合成放射線スペクトルNproc(E))を用いて、ノイズ低減された第2の物質特性画像(実効原子番号の分布を示す画像)を生成する(S213)。すなわち、画像生成部110は、第1の物質特性画像として、面密度画像を生成し(S210)、第2の物質特性画像として、実効原子番号画像を生成する(S213)。
この例に限られず、画像生成部110は、第1の物質特性画像として、実効原子番号画像を生成し(S210)、ノイズ低減処理部111は実効原子番号画像に対してノイズ低減処理を行う場合(S212)、画像生成部110は、複数の放射線画像から取得した合成画像(合成放射線画像204(Xproc))と(S211)、ノイズ低減処理された第1の物質特性画像(実効原子番号画像)と、異なる放射線エネルギーのスペクトルから取得した合成スペクトル(合成放射線スペクトルNproc(E))を用いて、ノイズ低減された第2の物質特性画像(面密度画像)を生成する(S213)。すなわち、画像生成部110は、第1の物質特性画像として、実効原子番号を示す画像を生成し(S210)、第2の物質特性画像として、面密度画像を生成する(S213)。
造影剤などに含まれるヨウ素の実効原子番号は53であり、バリウムの実効原子番号は56であり、カテーテルのガイドワイヤ等に用いられる部材としてステンレスの実効原子番号は26である。また、ステントに用いられる部材として、チタンの実効原子番号は22である。実効原子番号の情報を用いることにより、撮影手技に応じて人体(被写体)の内部に入っている物質を識別することができる。
画像生成部110は、実効原子番号の情報を用いることにより、撮影手技に応じて人体(被写体)の内部に入っている物質を識別する画像を生成することができ、生成された画像は、仮想単色放射線画像として、エネルギーサブトラクションを用いた血管造影(DSA:Digital Subtraction Angiography)などの他の処理に用いることも可能である。
本実施形態によれば、ビームハードニングの影響を低減し、ノイズが低減された物質分離画像を取得することが可能になる。
[第2実施形態]
第1実施形態では、エネルギーサブトラクションの演算処理時に画素毎に最適化手法を用いているために、物質特性画像を生成するのに所定の時間を要する場合がある。第2実施形態では、エネルギーサブトラクションの演算処理結果をテーブルなどに予め記憶しておき、エネルギーサブトラクションの処理の際にテーブルを参照することで、物質特性画像を短時間で取得する構成について説明する。
以下の説明では、第1実施形態と同様の部分は説明を省略し、第2実施形態に特有な構成部分についてのみ説明を行う。本実施形態の構成は、透視時などのリアルタイム性が要求される場合に有利な効果がある。
本実施形態において、画像生成部110は、異なる放射線エネルギーで撮影した複数の放射線画像に含まれる物質についての物質特性画像を放射線エネルギーのスペクトルを用いて生成し、撮影した複数の放射線画像に対応する物質特性画像を出力する第1テーブル(例えば、図5の501、502)を生成する(S410)。
ノイズ低減処理部111は、物質特性画像のノイズ成分を低減する。すなわち、ノイズ低減処理部111は、第1テーブル(例えば、図5の501、502)から出力された物質特性画像のノイズ成分を低減する。
ここで、画像生成部110は、複数の放射線画像から取得した合成画像(S412、404)と、ノイズ低減処理された第1の物質特性画像(S413,405)と、異なる放射線エネルギーのスペクトルから取得した合成スペクトルを用いて、ノイズ低減された第2の物質特性画像を生成した演算結果に基づいた第2テーブル(例えば、図6の601)を生成し(S414)、合成画像(404)及びノイズ低減処理された第1の物質特性画像(405)に対応する第2の物質特性画像(S415、406)を第2テーブル(601)から出力する。
次に第2実施形態の画像処理部109における処理の流れを図4に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。
(S410:物質に関するテーブルの生成)
ステップS410において、画像生成部110は、予めエネルギーサブトラクション処理を行い、演算結果をテーブル化する。画像生成部110は、人体を構成する複数の物質について、取りうる物質の厚さの組み合わせ(例えば、第1物質として脂肪と、第2物質として骨との厚さの組み合わせ)から、数1、数2の連立方程式を解き、低エネルギー画像(X)と高エネルギー画像(X)を取得する。2つの連立方程式の解析には、例えば、ニュートンラプソン法などの最適化手法を用いることが可能である。画像生成部110は、数1、数2の連立方程式から取得した低エネルギー画像(X)と、高エネルギー画像(X)と、第1物質(例えば、脂肪)の厚さとの対応関係を図5(a)に示すテーブル501として生成し、記憶部108に記憶する。また、画像生成部110は、数1、数2の連立方程式から取得した低エネルギー画像(X)と、高エネルギー画像(X)と、第2物質(例えば、骨)の厚さとの対応関係を図5(b)に示すテーブル502として生成し、記憶部108に記憶する。
画像生成部110は、生成するテーブルの縦軸及び横軸における刻み幅を細かく設定することによりテーブルの精度を良くすることが可能である。刻み幅を細かく設定するとテーブルの生成に時間を要するので、また、画像生成部110は、所望の精度が得られるようにテーブルの刻み幅を任意に設定することが可能である。テーブルの縦軸及び横軸の設定は、線形的に値が設定されたものや対数的に値が設定されたものでもよい。また、テーブルの縦軸及び横軸の設定は、近傍の設定値の値を用いて補間することが可能であるため、連続的でなくても良い。
(S411:物質特性画像の取得)
ステップS411において、画像生成部110は、ステップS410で生成したテーブル(図5(a)、図5(b))と、低エネルギー画像401(X)と高エネルギー画像402(X)を用いて、物質特性画像である物質分離画像を取得する。具体的には、画像生成部110は、低エネルギー画像401(X)と高エネルギー画像402(X)の各画素の値に基づいて、テーブル(脂肪厚みテーブル(図5(a)、骨厚みテーブル(図5(b))を参照して、物質特性画像である物質分離画像(脂肪厚み画像と骨厚み画像)を取得する。テーブルの値は、例えば、バイリニア補間や対数補間などの手法により補間することが可能である。
(S412:放射線画像と放射線スペクトルの合成)
ステップS412において、ステップS211と同様に、合成部112は、低エネルギーの放射線による画像(低エネルギー画像401(X))と高エネルギーの放射線による画像(高エネルギー画像402(X))とに基づいて、合成した放射線画像(以下、合成放射線画像)を生成する。すなわち、合成部112は、低エネルギー画像401(X)と高エネルギー画像402(X)から、数3式に基づいて、合成放射線画像404(Xproc)を生成する。
(S413:ノイズ低減処理)
ステップS413におい、ステップS212と同様に、ノイズ低減処理部111は、ステップS411で取得した物質分離画像403に対してノイズ低減処理を行う。ノイズ低減処理部111は、ノイズ低減処理の対象として、分離された脂肪画像または骨画像に対してノイズ低減処理を行うことが可能である。例えば、より鮮明な骨画像を取得する場合に、ノイズ低減処理部111は、脂肪画像に対してノイズ低減処理を行い、より鮮明な脂肪画像を取得する場合に、ノイズ低減処理部111は、骨画像に対してノイズ低減処理を行えばよい。ここでは、より鮮明な骨画像を取得する場合を例として、ノイズ低減処理部111は、脂肪画像に対してノイズ低減処理し、平滑化された脂肪画像405を取得する。
(S414:ノイズ低減された物質特性画像を取得するテーブルの生成)
画像生成部110は、第1物質(例えば、脂肪)の厚さと、合成放射線画像の画素値と、第2物質(例えば、骨)の厚さとを対応づけるテーブル601を生成し、記憶部108に記憶する。図6は、ノイズ低減された物質特性画像を取得するテーブル601を例示する図である。横軸には合成放射線画像404(Xproc)の画素値が設定され、縦軸には第1物質(脂肪)の厚さが設定されており、合成放射線画像404(Xproc)の画素値と、第1物質(脂肪)の厚さと、第2物質(骨)の厚さの分布とが対応づけられている。
具体的なテーブル601の生成方法として、画像生成部110は、人体でとりうる第1物質(脂肪)の厚さdと合成放射線画像404(Xproc)の画素値との組み合わせに基づいて数4式から、第2物質(骨)の厚さdを求める。そして、画像生成部110は、求めた第2物質(骨)の厚さdと、合成放射線画像404(Xproc)の画素値、第1物質(脂肪)の厚さdとを対応づけるテーブル601を生成する。
(S415:ノイズ低減された骨画像の取得)
ステップS415において、画像生成部110は、ステップS414で生成したテーブル601と合成放射線画像404(Xproc)と、ステップS413でノイズ低減された第1物質(脂肪)の厚さの画像(平滑化された脂肪画像405)を用いて、物質特性画像である第2物質(骨)の厚さの画像(骨画像406)を取得する。画像生成部110は、テーブル601を参照することにより、ステップS413でノイズ低減された第1物質(脂肪)の厚さdと合成放射線画像404(Xproc)の画素値から第2物質(骨)の厚さdを求めることができ、第2物質(骨)の厚さdからノイズ低減された骨画像を取得する。
図4で説明した処理によれば、ステップS410でテーブル501、502を参照することにより、数1、数2式に基づいた演算負荷を低減しつつ物質特性画像である物質分離画像を取得することができる。また、ステップS414でテーブル601を参照することにより、数4式に基づいた演算負荷を低減しつつノイズ低減された物質特性画像である物質分離画像を取得することができる。図4で説明した第2実施形態の処理によれば、より高速な画像処理が必要とされる動画撮影に適用することが可能になる。
[画像処理結果の比較]
本発明の実施形態(第1実施形態、第2実施形態)で得られる物質特性画像の精度について説明する。図7は、本発明の実施形態の効果を例示する図である。図7(a)は効果を測定するためのファントムの構成を例示する図である。図7(a)に示すファントムを用いて、低エネルギーの放射線による画像(低エネルギー画像)と高エネルギーの放射線による画像(高エネルギー画像)を取得し、本発明の実施形態(例えば、第1実施形態または第2実施形態)の処理に基づいて、ファントムを構成する物質の厚さを求めた結果が図7(b)の波形701である。比較例として、特許文献1で開示されているエネルギーサブトラクションの手法を用いた結果が図7(b)の波形702である。ファントムの構成は、アクリル樹脂(PMMA)とアルミ(AL)とから構成されており、アクリル樹脂(PMMA)は軟物質である脂肪に対応し、アルミ(AL)は硬物質である骨に対応する。ファントムの構成において、アルミ(AL)の厚さは1cmで一定である。アクリル樹脂(PMMA)の厚さは、15cm、20cm、25cmの3種類である。
図7(b)において、横軸はアクリル樹脂(PMMA)の厚さを示し、縦軸は、アルミ(AL)の厚さ1cmに対する誤差を示している。図7(b)に示すように、特許文献1で開示されているエネルギーサブトラクションの手法では、アクリル樹脂(PMMA)の厚さに対して、アルミ(AL)の厚さ誤差は、-7%から+4%の範囲でばらついている。一方、本発明の実施形態の処理によれば、アクリル樹脂(PMMA)の厚さに対して、アルミ(AL)の厚さ誤差は、約±1%の範囲内に収まっている。
本発明の実施形態は、従来技術である特許文献1の処理に比べて、誤差を低減することができ、画像処理において定量性が求められる測定の場合は、本技術の実施形態が有効である。特にアクリル樹脂(PMMA)の厚さが変わって、ビームハードニングが起こっても定量性に優れていることが特徴である。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。
100:放射線撮影システム、101:放射線源、102:FPD(放射線検出装置)、104:放射線発生装置、105:制御部、106:モニタ(表示部)、107:操作部、108:記憶部、109:画像処理部、110:生成部、111:ノイズ低減処理部、112:合成部、120:画像処理装置

Claims (22)

  1. 異なる放射線エネルギーで撮影した複数の放射線画像に含まれる物質についての物質特性画像を前記放射線エネルギーのスペクトルを用いて生成する画像生成手段と、
    前記物質特性画像のノイズ成分を低減するノイズ低減処理手段と、を備え、
    前記画像生成手段は、
    前記複数の放射線画像から取得した合成画像と、前記ノイズ成分が低減された第1の物質特性画像と、前記異なる放射線エネルギーのスペクトルから取得した合成スペクトルを用いて、ノイズ低減された第2の物質特性画像を生成する画像処理装置。
  2. 前記画像生成手段は、前記合成画像と、前記第1の物質特性画像と、前記合成スペクトルと、前記合成画像及び前記第1の物質特性画像が対応付けられている前記第2の物質特性画像に関する情報とを用いて、前記第2の物質特性画像を生成する請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記物質特性画像は、前記複数の放射線画像に含まれる複数の物質を分離した物質分離画像である請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記画像生成手段は、前記第1の物質特性画像として、前記複数の物質を構成する第1の物質の厚さ又は密度を示す画像を生成し、
    前記第2の物質特性画像として、前記複数の物質を構成する第2の物質の厚さ又は密度を示す画像を生成する請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記物質には被検体を構成する軟物質として脂肪が含まれ、硬物質として骨が含まれる請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記物質特性画像は、前記複数の放射線画像に含まれる物質の実効原子番号と面密度の分布を示す物質識別画像である請求項1または2に記載の画像処理装置。
  7. 前記画像生成手段は、前記第1の物質特性画像として、前記面密度を示す画像を生成し、
    前記第2の物質特性画像として、前記実効原子番号の分布を示す画像を生成する、又は、
    前記画像生成手段は、前記第1の物質特性画像として、前記実効原子番号を示す画像を生成し、
    前記第2の物質特性画像として、前記面密度を示す画像を生成する請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記画像生成手段は、前記実効原子番号の情報を用いることにより被検体の内部に入っている物質を識別する画像を生成する請求項6または7に記載の画像処理装置。
  9. 前記画像生成手段で生成された画像を表示部に表示させる表示制御手段を更に備える請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 前記画像生成手段は1回の放射線照射で取得された前記複数の放射線画像を用いて前記物質特性画像を生成する請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記スペクトルには、前記放射線エネルギーに対応するフォトン数の情報が含まれる請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 前記異なる放射線エネルギーごとに前記スペクトルを記憶した記憶手段を更に備える請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記合成画像を生成する合成手段を更に備え、
    前記合成手段は、重み付き加算処理を前記複数の放射線画像に行うことにより前記合成画像を生成する請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  14. 前記合成手段は、前記複数の放射線画像を撮影する際の線量またはフォトン数を計算し、前記複数の放射線画像における前記線量の比または前記フォトン数の比に基づいて、前記加算処理における重み係数を設定し、
    測定した各放射線エネルギーの放射線スペクトルと前記重み係数に基づいて前記合成スペクトルを取得する、又は、
    前記合成手段は、前記複数の放射線画像を構成するスペクトルを算出し、前記算出したスペクトルを加算平均することにより前記合成スペクトルを取得する請求項13に記載の画像処理装置。
  15. 前記ノイズ低減処理手段は前記第2の物質特性画像のノイズ成分を低減し、
    前記画像生成手段は、前記合成画像と、前記ノイズ成分が低減された第2の物質特性画像と、前記合成スペクトルを用いて、ノイズ低減された第1の物質特性画像を更に生成する請求項1乃至1のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  16. 前記画像生成手段は、
    前記合成画像と、ノイズ成分が低減された前記第1の物質特性画像と、前記合成スペクトルを用いて、ノイズ低減された第2の物質特性画像を生成する処理と、
    前記合成画像と、ノイズ成分が低減された前記第2の物質特性画像と、前記合成スペクトルを用いて、ノイズ低減された第1の物質特性画像を生成する処理と、を交互に繰り返し実行する請求項1に記載の画像処理装置。
  17. 前記画像生成手段は、
    前記第1の物質特性画像と前記合成スペクトルとの乗算結果と、前記合成画像との差分に関する情報を用いて、前記第2の物質特性画像を生成する請求項1乃至16のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  18. 前記画像生成手段は、
    前記合成画像の画素値と前記第1の物質特性画像における第1物質の厚さとが対応付けられている前記第2の物質特性画像における第2物質の厚さの分布を示すテーブルであって、前記合成画像の画素値と、前記第1の物質特性画像における第1物質の厚さとを前記テーブルに入力することにより、前記第2の物質特性画像における第2物質の厚さを取得する請求項2に記載の画像処理装置。
  19. 異なる放射線エネルギーで撮影した複数の放射線画像に含まれる物質に関する物質特性画像と、前記複数の放射線画像から取得した合成画像と、前記異なる放射線エネルギーのスペクトルから取得した合成スペクトルとを用いて、新たな物質特性画像を生成する画像生成手段を有する画像処理装置。
  20. なる放射線エネルギーで撮影した複数の放射線画像に含まれる物質についての物質特性画像のノイズ成分を低減する工程と、
    前記複数の放射線画像から取得した合成画像と、前記ノイズ成分が低減された第1の物質特性画像と、前記異なる放射線エネルギーのスペクトルから取得した合成スペクトルを用いて、ノイズ低減された第2の物質特性画像を生成する工程と、を有する画像処理方法。
  21. 異なる放射線エネルギーで撮影した複数の放射線画像に含まれる物質に関する物質特性画像と、前記複数の放射線画像から取得した合成画像と、前記異なる放射線エネルギーのスペクトルから取得した合成スペクトルとを用いて、新たな物質特性画像を生成する工程を有する画像処理方法。
  22. コンピュータを、請求項1乃至19のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるプログラム。
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