JP2003180669A - X線撮影装置 - Google Patents

X線撮影装置

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JP2003180669A
JP2003180669A JP2001383935A JP2001383935A JP2003180669A JP 2003180669 A JP2003180669 A JP 2003180669A JP 2001383935 A JP2001383935 A JP 2001383935A JP 2001383935 A JP2001383935 A JP 2001383935A JP 2003180669 A JP2003180669 A JP 2003180669A
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rays
imaging
energy
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JP2001383935A
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English (en)
Inventor
Makoto Furuyama
誠 古山
Osamu Sasaki
理 佐々木
Akira Nakagawa
章 中川
Hideki Fujii
英樹 藤井
Takahiro Kamitake
高啓 上武
Isao Nakanishi
功 中西
Takeshi Okamoto
剛 岡本
Hisao Tsuji
久男 辻
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エネルギー領域の全般にわたり相対X線量子
数が均等でX線吸収差の小さい部位から大きい部位まで
を適正に撮影できるX線撮影装置を提供する。 【解決手段】 X線管3の前面の、複数の異なるフィル
タを有する付加フィルタ円板4がモータ5によって回転
され、位置検出器6でフィルタの位置が検出され、X線
制御器10に入力され、それに応じた撮影条件が撮影条
件メモリ16から選択され、高圧発生器2にその信号が
順次入力される。X線管3に1回の撮影で順次異なる高
電圧が印加され、異なるX線スペクトルのX線が放射さ
れ、被検体7を透過し、I.I.8‐CCDTVカメラ
20の撮像系で電気信号に変換され、画像メモリ21に
記憶され、画像処理装置22に読出され、係数設定器2
4により重み付けが行われ合成処理されて、モニタ23
に表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はX線撮影装置に係
り、特にX線管電圧によるX線エネルギースペクトル分
布を付加フィルタによってフィルタリングし、X線画像
の関心部位を適正なコントラストで撮影するX線撮影装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のX線撮影装置は、X線を発生し被
検体に放射するX線管と、そのX線管に管電圧及び管電
流を供給する高圧発生器と、X線管と対向配置され、被
検体を透過したX線から被検体のX線透過分布の差をX
線像として撮像する撮像手段、例えば、フィルム、イメ
ージ・インテンシファイア(以下、I.I.と略す)と
CCDTVカメラ、または、TFT素子等を用いた2次
元X線検出器(以下、FPDと略す)と表示手段(例え
ば、フィルム、モニタ)から構成されている。X線管は
回転陽極X線管が一般的に使用され、回転陽極X線管
は、フィラメントを備えた陰極と、タングステン等を材
質とするターゲットを備えた陽極とを備え、陰極と陽極
間には高圧発生器から出力された高電圧が印加され、フ
ィラメントには熱電子を放出させる電流が流される。フ
ィラメントから放出された熱電子は、陰極と陽極間の高
電圧よって加速され、陽極のターゲットに衝突し、X線
を発生させる。このとき発生するX線は、連続X線に特
性X線が付加された特性を有し、陰極と陽極間に印加す
る高電圧に応じたX線のエネルギースペクトルを有する
ものとなる。一般撮影における代表的な胸部X線撮影の
X線スペクトル分布を図8に示す。図8は、140k
V、100mAsのX線条件で、Cu1.0mmの付加
フィルタを用い、横軸にX線エネルギー(keV)、縦
軸に相対X線量子数のX線スペクトルを示す。付加フィ
ルタを用いないときに現れる20〜55keVの低エネ
ルギーのX線成分が減弱され、付加フィルタCu1.0
mmによって特性X線を含め、55keV以上の高エネ
ルギー成分のみが放射されることになる。このように、
X線管容器に封入されたX線管から放射されるX線スペ
クトルは、X線管の付加フィルタ等によって、低エネル
ギーの量子の数はかなり減少し、高エネルギーの量子の
数が多いX線分布となる。これは、入射X線のエネルギ
ーを低くしすぎると、撮像手段などの受光系の有効濃度
領域との関係から、次のような弊害が生じるためであ
る。それは、以前の胸部X線写真では、コントラストを
重視して、50kV程度の低管電圧撮影によるX線を使
用していたため、肋骨及び縦隔部に重なった病変が、有
効濃度領域外になり表現されなかった。このような欠点
を除くため、近年では140kVの比較的高い管電圧お
よび付加フィルタCu1.0mmを用いることにより高
エネルギーX線が使用されている。
【0003】そして、限られた濃度範囲に、被検体のよ
り多くのX線吸収の異なる部分を示現しようとすれば、
吸収差の少ない部分を示現することが困難となる。一方
吸収差の少ない部分を示現しようとすれば、示現できる
吸収差や厚さの範囲が限られてくる。この問題を解決す
る方法として、X線吸収差が小さい部位と大きい部位と
で別々の管電圧、及び、異なる付加フィルタの種類を一
回の撮影で選択することができるX線撮影装置を考え、
本発明者らは「X線源と被検体との間に少なくとも2種
類以上の異なる付加フィルタを一回の撮影で順次に挿入
するとともに、その付加フィルタに応じ異なる撮影条件
でX線を放射するX線撮影装置」を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らの提案した
X線撮影装置では、一回の撮影で得られた画像は複数の
エネルギー分布のX線によって被検体のX線像が撮影さ
れているにもかかわらず、各々のスペクトルの画像を個
別に観察することができない。肋骨および縦隔部に重な
った病変部分を診断したい場合には、透過能力が大きい
高エネルギーX線の画像を強調して観察したい。また、
それ以外のX線吸収差が小さい部位を診断したい場合に
は、コントラストの良い像が得られる低エネルギーX線
の画像を強調して観察したい。しかしながら、単にI.
I.とCCDTVカメラで高エネルギーX線の画像と低
エルギーX線の画像を個別に撮影して、それぞれをモニ
タに表示し観察するだけでは病変部と肋骨との位置関係
が判別しにくいという問題がある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、高エネルギーX線と低エネルギーX線
とによるX線像の撮像を行った後、X線吸収差の小さい
部位から大きい部位までの観察しやすい画像を提供する
ことが可能なX線撮影装置を提供することを目的とす
る。また、近年注目されてきたコンピュータ診断に適し
たX線エネルギーの相対量子数が、各エネルギー領域に
おいて均等であるX線画像を収集することが可能なX線
撮影装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のX線撮影装置は、X線源と被検体との間に
少なくとも2種類以上の異なる付加フィルタを一回の撮
影で順次に挿入し、それに応じて異なる撮影条件でX線
を放射し、被検体を通過した透過X線をX線撮像手段に
よって撮像し、画像処理手段を介して表示するX線撮影
装置において、前記複数の付加フィルタの挿入による2
種類以上の異なるX線スペクトルによって得られたX線
画像を記憶する手段と、記憶されたX線画像を処理し合
成する手段とを備えたものである。
【0007】そして、請求項1記載のX線撮影装置にお
いて、前記2種類以上の異なるX線スペクトルによって
得られたX線画像を重み付け処理した後、合成表示する
ことを特徴とするものである。
【0008】そして、請求項1記載のX線撮影装置にお
いて、前記2種類以上の異なるX線スペクトルによって
得られたX線画像の合成スペクトルが各エネルギー領域
において均等であることを特徴とするものである。
【0009】本発明のX線撮影装置は上記のように構成
されており、付加フィルタがX線管の放射面側に設けら
れ、少なくとも2種類以上の異なる付加フィルタを、一
回の撮影で順次に挿入する手段によって、付加フィルタ
の部材を回転すると共に、部材の種類を検出器で位置検
出し、検出された部材の種類および厚さに応じて撮影条
件が設定され、X線管から異なるX線スペクトルが放射
される。そして、X線管から異なる撮影条件で放射され
るX線が、異なる付加フィルタを透過し、被検体に照射
され、複数のエネルギー分布による被検体の透過X線像
がX線撮像手段により撮像される。そしてX線が放射さ
れた時に得られる2種類以上の異なるX線スペクトルに
よる画像が、画像メモリの記憶装置に個別に記憶され、
画像処理装置で各画像が読み出され合成処理され、表示
画像としてモニタに表示される。
【0010】本発明のX線撮影装置は、付加フィルタと
撮影条件を変えて、高エネルギーX線と低エネルギーX
線とによる個別のX線像の画像収集を行って、合成画像
を表示することにより、X線吸収差の小さい部位から大
きい部位までの画像を提供することが可能になる。請求
項2記載の手段によれば、透過能力が大きい高エネルギ
ーX線の画像を強調する重み付け処理した後合成表示し
た場合には、肋骨および縦隔部に重なった病変部分の診
断し易い画像が表示される。また、コントラストの良い
像が得られる低エネルギーX線の画像を強調する重み付
け処理した後合成表示した場合には、肋骨との位置関係
を残しながら肺野部等のX線吸収差が小さい部位の診断
し易い画像が表示される。請求項3記載の手段によれ
ば、異なるX線スペクトルの合成スペクトルが、各エネ
ルギー領域(低エネルギー領域、中エネルギー領域、高
エネルギー領域)において均等になるように設定する手
段により、X線エネルギーの相対量子数が各エネルギー
領域にわたって均等にされるため、X線エネルギーの定
量化が計れ、診断の演算処理がし易くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のX線撮影装置の一実施例
を、図1、図2を参照しながら説明する。図1は本発明
のX線撮影装置の構成を示す図である。図2は本X線撮
影装置の付加フィルタ円板4を示す図である。本X線撮
影装置は、X線管3と、そのX線管3と被検体7の間に
設けられる付加フィルタ円板4と、その付加フィルタ円
板4の回転位置を検出する位置検出器6と、撮影条件の
データが設定され記憶した撮影条件メモリ16と、被検
体7の撮影部位を設定する撮影条件設定器11と、管電
圧・管電流をX線管3に印加・供給する高圧発生器2
と、被検体7を透過したX線像を撮像するI.I.8
と、I.I.8の出力像をCCDTVカメラ20に結像
する光学系9と、結像されたX線像を電気信号に変換す
るCCDTVカメラ20と、CCDTVカメラ20から
のX線画像を記憶する画像メモリ21と、画像メモリ2
1に記憶されたX線画像を読出し重み付け処理して合成
する画像処理装置22と、各X線画像に重み付け処理を
行う係数を設定する係数設定器24と、画像処理装置2
2で合成されたX線画像を表示するモニタ23とから構
成される。
【0012】本X線撮影装置は、X線管3からのX線出
力が、付加フィルタ円板4、被検体7を透過してI.
I.8により光学像に変換される。そして、I.I.8
の出力像が光学系9によりCCDTVカメラ20に結像
され、CCDTVカメラ20によって電気信号に変換さ
れ、画像メモリ21に記憶される。X線管3と被検体7
との間には、図2に示す付加フィルタ円板4が挿入され
ておりモータ5により高速回転する。付加フィルタ円板
4は、X線に対して透明な材質による円形の基板に、そ
の基板を3等分するそれぞれ挟み角120°の扇形に、
材質の異なる3種類の付加フィルタ4a、4b、4cが
貼付けられている。付加フィルタ円板4はモータ5に駆
動され高速に回転し、付加フィルタ円板4の回転位置
は、位置検出器6により検出される。画像メモリ21
は、画像メモリ21a、21b、21cからなる3面の
記憶領域を備え、それぞれ画像が独立して記憶され、読
み出される。そして、付加フィルタ4a、4b、4cを
介して撮影された各画像は、それぞれ各画像メモリ21
a、21b、21cに格納される。記憶された画像は画
像メモリ21a、21b、21cから画像処理装置22
により読み出され、合成処理されモニタ23に表示され
る。画像処理装置22には重み付け係数設定器24が接
続されており3種類の異なるエネルギーX線で撮像され
たX線像の各々の強調したい重み付け係数α、β、γが
設定される。X線制御器10は、CCDTVカメラ20
からの垂直同期信号31と、X線管3に高電圧を印加す
る高圧発生器2へのX線放射信号15と、モータ5を駆
動するモータ駆動信号13と、付加フィルタ円板4のフ
ィルタ位置を検出する位置検出器6からのフィルタ検出
信号14と、撮像のためのX線放射信号12等の入出力
がなされ、それぞれ、放射制御、駆動動作、位置検出を
おこなう。また、X線制御器10に撮影条件メモリ16
が、操作パネルに撮影条件設定器11が設けられ、撮影
条件メモリ16が、被検体の各診断部位を異なる付加フ
ィルタ4a、4b、4cを用いて適正な濃度で撮影でき
る撮影条件のデータが記憶されている。そして、撮影条
件設定器11は、被検体7の診断部位を投入すると、撮
影条件メモリ16に記憶された診断部位に応じた撮影条
件のデータが選択され、その撮影条件がX線制御器10
に設定される。そして、位置検出器6からの異なる付加
フィルタ4a、4b、4c位置のフィルタ検出信号14
により、X線制御器10に設定された撮影条件で、1回
の撮影に、順次、撮影が行なわれる。
【0013】次に、撮影動作について、図3、図4、図
5、図6、図7を参照しながら説明する。図3は撮影動
作のタイミングチャートを示す。図4は撮影条件60k
V、1mAs、付加フィルタなしのX線エネルギースペ
クトルを、図5は撮影条件60kV、3mAs、付加フ
ィルタ:Ni、0.5mmによるX線エネルギースペク
トルを、図6は撮影条件140kV、3mAs、付加フ
ィルタ:Cu、1.5mm+Gd、0.1mmによるX
線エネルギースペクトルを、図7は図4、図5、図6の
X線スペクトルの合成エネルギースペクトルを示す。ま
ず、X線放射スイッチ(図示せず)が押されるとX線信
号12が、X線制御器10へ入力される。(図のa時
点) CCDTVカメラ20からの垂直同期信号31の後縁の
立ち上がりからCCDTVカメラの撮像面に画像(デジ
タル画像信号32)が蓄積され始めるとともに、立ち上
がり(図のb時点)を捕えてフィルタ検出信号14を読
み取り、フィルタ位置“4a付加フィルタ(付加フィル
タなし)”が検知されると、図4に示すスペクトル分布
を持つ撮影条件60kV、1mAsが撮影条件メモリ1
6から読み出される。そして所定時間後、X線放射信号
15が出力され高圧発生器2からX線管3へ撮影条件6
0kVの高電圧が印加される。(図のc時点) 撮影条件1mAsの管電流時間積後にX線放射信号15
が停止し、第1のX線放射が行われる。(図のd時点) X線管3からのX線出力は、付加フィルタ円板4、被写
体7を透過してI.I.8により光学像へ変換され、光
学系9によりCCDTVカメラ20に結像されてその画
像が蓄積される。X線制御器10からモータ5ヘモータ
駆動信号13が送られ、モータが動作して回転し接続さ
れた付加フィルタ円板4が回転して、位置検出器6から
のフィルタ検出信号14がフィルタ位置“4b付加フィ
ルタ(付加フィルタ:Ni、0.5mm)”へ移動す
る。(図のe時点) 次に、CCDTVカメラ20の垂直同期信号31の立下
りから電気信号に変換された映像信号が読み取られ画像
メモリ21aへ記憶される。(図のf時点) そして垂直同期信号31の立ち上がり(図のg時点)を
捕えて、フィルタ検出信号14を読み取り、フィルタ位
置“4b付加フィルタ(付加フィルタ:Ni、0.5m
m)”が検知されると、図5に示すスペクトル分布を持
つ撮影条件60kV、3mAsが撮影条件メモリ16か
ら読み出される。そして同様に所定時間後、X線放射信
号15が出力され、高圧発生器2からX線管3へ撮影条
件60kVの高電圧が撮影条件3mAsの管電流時間積
間だけ印加され、第2のX線放射が行われる。(図のh
時点) X線管3からのX線出力は、付加フィルタ円板4、被検
体7を透過してI.I.8により光学像へ変換され、光
学系9によりCCDTVカメラ20に結像されて画像が
蓄積される。X線制御器10からモータ5ヘモータ駆動
信号13が送られ、モータ5が動作して回転し接続され
た付加フィルタ円板4が回転して、フィルタ位置“4c
付加フィルタ(付加フィルタ:Cu、1.5mm+G
d、0.1mm)”へ移動する。(図のi時点) 引き続き、CCDTVカメラ20の垂直同期信号31の
立下りから電気信号に変換された映像信号が画像メモリ
21bに記憶される。(図のj時点) さらにCCDTVカメラ20からの垂直同期信号31の
立ち上がり(図のk時点)を捕えてフィルタ検出信号1
4を読み取り、フィルタ位置“4c付加フィルタ(付加
フィルタ:Cu、1.5mm+Gd、0.1mm)”が
検知されると、図7に示すスペクトル分布を持つ撮影条
件140kV,3mAsが撮影条件メモリ16より読み
出され、同様に所定時間後、X線放射信号15が出力さ
れ高圧発生器2からX線管3へ所定の高電圧が、撮影条
件3mAsの管電流時間積間だけ印加され、第3のX線
放射が行われ一回の撮影のX線放射が終了する。(図の
1時点) X線管3からのX線出力は、付加フィルタ円板4、被写
体7を透過してI.I.8により光学像へ変換され、光
学系9によりCCDTVカメラ20に結像されて画像が
蓄積される。X線制御器10からモータ5ヘモータ駆動
信号13が送られ、モータ5が動作して回転し接続され
た付加フィルタ円板4が回転して、フィルタ位置“4a
付加フィルタ(付加フィルタなし)”へ移動し元に戻
る。(図のm時点) 同様にCCDTVカメラ20の垂直同期信号31の立下
りから電気信号に変換された映像信号が画像メモリ21
cへ記憶される。(図のn時点) 画像処理装置22は、画像メモリ21a、21b、21
cに取り込まれた各画像を読み出して、加算処理を行
い、合成画像を生成して、この合成画像がモニタ23に
表示される。第1、第2、第3のX線放射により得られ
たこの合成画像は、図4、図5、図6を合成した図7の
スペクトル分布を持つX線により撮影されたものとな
る。このように付加フィルタ部材の種類とそれに応じた
撮影条件に変更してX線放射を行うことにより、低エネ
ルギーX線、中エネルギーX線、高エネルギーX線を併
せ持つX線画像の収集ができる。
【0014】次に、画像処理装置22は、一回の撮影で
撮像されたX線像を、画像メモリ21a、21b、21
cからそれぞれ読み出し、X線像の各画素毎に画素値を
加算することによって、低・中・高エネルギーX線で撮
像されたX線像を合成する。そして、合成によって得ら
れたX線像をモニタ23に画像表示することにより、X
線吸収差の小さい部位から大きい部位までの示現性を向
上した表示ができる。このとき、画像処理装置22は、
表示画像の輝度レベルが合成値の濃度の適正値になるよ
うに、ピーク値に合わせて自動的に補正を行う。
【0015】また、一回の撮影で撮像されたX線像を画
像処理装置22が画像メモリ21a、21b、21cか
らそれぞれ読み出し、重み付け係数設定器24で設定さ
れた低・中・高エネルギーX線像の各々の重み付け係数
α、β、γが読み込まれ、低・中・高エネルギーのX線
像の各画素毎に重み付け係数を掛けた後、画素値を加算
しモニタ23に表示することによって、低・中・高エネ
ルギーX線で撮像されたX線像の個別または複数のX線
像を強調した画像表示が行える。透過能力が大きい高エ
ネルギーX線の画像を強調する重み付け処理をして合成
表示された場合には、肋骨および縦隔部に重なった病変
部分の診断し易い画像が表示されることとなる。また、
コントラストの良い像が得られる低エネルギーX線の画
像を強調する重み付け処理をして合成表示された場合に
は、肋骨との位置関係を残しながら肺野部等のX線吸収
差が小さい部位の診断し易い画像が表示されることとな
る。
【0016】また、付加フィルタ4a、4b、4cと撮
影条件の組合せで、各低・中・高エネルギーのX線で撮
像されたX線像を収集した後、合成してX線像を生成す
る。そして、あらかじめ付加フィルタ4a、4b、4c
と撮影条件の組合せで、各低・中・高エネルギーのX線
を合成したX線スペクトルが、各エネルギー領域(低・
中・高エネルギー領域)において均等になるように設定
されている。従って、各エネルギー領域において均等な
合成X線像が得られる。これにより、各エネルギー領域
においてX線エネルギーの定量化を計ることができる。
撮影条件メモリ16に記憶されている撮影条件として、
第1、第2、第3のkV‐mAsデータは、胸部ファン
トムを用いて実際の装置とX線管3の組合せにおいて、
付加フィルタ4a、4b、4cの材質及び管電圧と管電
流時間積値をパラメータとしてスペクトル分布を測定し
て求めた。さらに、各々のスペクトル分布を合成し、各
エネルギー領域において均等になるような条件を選ん
だ。
【0017】なお、本実施例の形態のX線撮影装置で
は、付加フィルタ円板4に透明ニッケル(Ni、0.5
mm)、銅(Cu、1.5mm)+ガドリニウム(G
d、0.1mm)、撮影条件60kV‐1mAs、60
kV‐3mAs、140kV‐3mAsの組合せとした
が、これに限定されることはない。また、本実施例で
は、X線撮像手段として、I.I.8+CCDTVカメ
ラ20を用いたが、半導体によるフラットなFPD(F
lat Panel Detector)システムを用
いても同様に適用することができる。
【0018】
【発明の効果】本発明のX線撮影装置は上記のように構
成されており、X線管と被検体との間に設けられ一回の
撮影で順次に挿入される少なくとも2種類以上の異なる
付加フィルタを介し、その付加フィルタに応じて異なる
撮影条件で、X線管からX線が放射され、被検体に照射
される。そして、被検体を通過した透過X線がX線撮像
手段によって検出され、2種類以上の異なるX線スペク
トルによって得られたX線画像が記憶装置にそれぞれ記
憶され、記憶された各X線画像が読出され、画像処理装
置で合成され、モニタに表示される。これにより、高エ
ネルギーX線から低エネルギーX線までの複数のエネル
ギーX線によるX線像の撮影を一回の撮影で行い、X線
スペクトルの画像を重み付け処理した後、合成表示する
ことにより、診断目的に応じた画像観察を行うことがで
きる。また、異なるX線スペクトルの合成スペクトルが
各エネルギー領域において均等になるように設定するこ
とにより、各エネルギー領域においてX線エネルギ一の
相対量子数が均等になるため、X線エネルギーの定量化
が計られコンピュータ診断の演算処理に利用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のX線撮影装置の一実施例を示す図で
ある。
【図2】 本発明のX線撮影装置の付加フィルタ円板を
示す図である。
【図3】 本発明のX線撮影装置の動作を説明するタイ
ミングチャートを示す図である。
【図4】 本発明のX線撮影装置の付加フィルタなしの
ときの透過スペクトル分布を示す図である。
【図5】 本発明のX線撮影装置の付加フィルタNi
0.5mmのときの透過スペクトル分布を示す図であ
る。
【図6】 本発明のX線撮影装置の付加フィルタCu
1.5mmプラスGd0.1mmのときの透過スペクト
ル分布を示す図である。
【図7】 本発明のX線撮影装置の回転付加フィルタに
よる合成スペクトル分布を示す図である。
【図8】 従来の胸部撮影時のX線スペクトル分布を示
す図である。
【符号の説明】
2…高圧発生器 3…X線管 4…付加フィルタ円板 4a、4b、4c…付加フィルタ 5…モータ 6…位置検出器 7…被検体 8…I.I. 9…光学系 10…X線制御器 11…撮影条件設定器 12…X線信号 13…モータ駆動信号 14…フィルタ検出信号 15…X線放射信号 16…撮影条件メモリ 20…CCDTVカメラ 21、21a、21b、21c…画像メモリ 22…画像処理装置 23…モニタ 24…係数設定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 章 京都市中京区西ノ京桑原町1番地 株式会 社島津製作所内 (72)発明者 藤井 英樹 京都市中京区西ノ京桑原町1番地 株式会 社島津製作所内 (72)発明者 上武 高啓 京都市中京区西ノ京桑原町1番地 株式会 社島津製作所内 (72)発明者 中西 功 京都市中京区西ノ京桑原町1番地 株式会 社島津製作所内 (72)発明者 岡本 剛 京都市中京区西ノ京桑原町1番地 株式会 社島津製作所内 (72)発明者 辻 久男 京都市中京区西ノ京桑原町1番地 株式会 社島津製作所内 Fターム(参考) 4C093 AA01 CA04 DA03 EA11 FA15 FA34 FA43 FA48 FF05 FF36

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線源と被検体との間に少なくとも2種類
    以上の異なる付加フィルタを一回の撮影で順次に挿入
    し、それに応じて異なる撮影条件でX線を放射し、被検
    体を通過した透過X線をX線撮像手段によって撮像し、
    画像処理手段を介して表示するX線撮影装置において、
    前記複数の付加フィルタの挿入による2種類以上の異な
    るX線スペクトルによって得られたX線画像を記憶する
    手段と、記憶されたX線画像を処理し合成する手段とを
    備えたことを特徴とするX線撮影装置。
  2. 【請求項2】前記2種類以上の異なるX線スペクトルに
    よって得られたX線画像を重み付け処理した後、合成表
    示することを特徴とする請求項1記載のX線撮影装置。
  3. 【請求項3】前記2種類以上の異なるX線スペクトルに
    よって得られたX線画像の合成スペクトルが各エネルギ
    ー領域において均等であることを特徴とする請求項1記
    載のX線撮影装置。
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