JP5124220B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、フィルタの着脱を容易に行うことができる空気調和装置を提供することを目的とする。
この構成によれば、昇降装置は、フィルタを保持する複数段に区別された昇降枠を備え、これら昇降枠を、少なくとも前面から天面に亘るフィルタの長さ以上、空気調和装置本体の外部に引き出し可能に構成したため、フィルタの着脱を容易に行うことができる。
図1は、壁掛け型の空気調和装置の斜視図、図2はその断面図である。空気調和装置1は樹脂成形した空気調和装置本体3と、空気調和装置本体3の前面側に配置された樹脂成形の前面パネル5とを備え、空気調和装置本体3は、図2に示すように、その内側に断面略C字状の熱交換器7と、この熱交換器7の内側に配置した送風機9とを備えている。空気調和装置本体3は、前面11及び天面13(図3参照)に吸込口15,17を備えており、上記送風機9の駆動により、前面11及び天面13の吸込口15,17から吸い込んだ室内空気を、熱交換器7に通流し、ここで熱交換した空気は、空気調和装置本体3の送風機9の下流に設けた吹出口19から室内に吹き出される。
ここで、4段目(最下段)の昇降枠38の端縁部38Cには上下方向に延在する案内リブ38Gが形成されている。この案内リブ38Gは、3段目の昇降枠37のガイド37Cの内側面37C1に相当する位置に設けられている。4段目の昇降枠38の端縁部38Cが3段目の昇降枠37のガイド37C溝内に収納される場合、このガイド37Cの内側面37C1に上記案内リブ38Gが案内される。このため、4段目の昇降枠38の端縁部38Cを3段目の昇降枠37のガイド37C溝内にスムーズに移動して収納することができる。また、この案内リブ38Gは、4段目の昇降枠38の端縁部38Cを補強する補強リブとしても機能する。
プレフィルタ60は、フィルタ支持枠62の内側を左右及び上下に延出する桁部63で連結し、これらフィルタ支持枠62及び桁部63とで形成された開口にプレフィルタ素材66が取り付けられている。本構成では、プレフィルタ60は、樹脂材料によって一体的に成形され、略L字形状に湾曲できる程度の弾性を有している。
フィルタ支持枠62の上枠部62Aおよび下枠部62Bには、それぞれ使い捨てフィルタ素材61をプレフィルタ60に固定するためのフック機構70が設けられている。このフック機構70は、フィルタ支持枠62の内側に形成された突起部71と、この突起部71に嵌る嵌合孔74を有するヒンジ状に曲がる押さえ部72とを備える。使い捨てフィルタ素材61をプレフィルタ60に固定する場合には、使い捨てフィルタ素材61の係止孔64を突起部71に通し、押さえ部72を曲げて嵌合孔74を突起部71に嵌め込む。これにより、簡単に使い捨てフィルタ素材61をプレフィルタ60に固定することができる。
また、フィルタ支持枠62の下枠部62Bの略中央には、フィルタ33を昇降枠38に連結するための2つの連結孔67が形成されている。また、フィルタ支持枠62の縦枠部62Cには、下方が幅広となった幅広部62C1が形成されている。
また、この押さえ片38Eは、フィルタ33の略中段部を押さえるため、フィルタ33が昇降枠35〜38から離れる側に倒れることが防止され、この昇降枠35〜38をすべて引き込む際に、フィルタ33はスムーズに上記吸込口15、17を覆うように格納される。
また、4段目の昇降枠38の下端部には、上記連結孔67に嵌合する連結片38Fが形成されている。この連結片38Fは、連結孔67と略同じ大きさに形成されており、小さな力で連結片38Fを連結孔67に嵌め込むことができるようになっている。本構成では、4段目の昇降枠38に設けられた押さえ片38Eの下側にフィルタ33を挿入するとともに、この4段目の昇降枠38の下端部に設けられた連結片38Fにフィルタ33(プレフィルタ60)に設けられた連結孔67を嵌め込むといった簡単な作業でフィルタ33を昇降枠35〜38に保持させることができる。
なお、フィルタ昇降装置31を構成する昇降枠35〜38は、1段目の枠体35Aの両上端35Fを、図3に示すように、空気調和装置本体3の前面11の両側上端に、ビス(図示せず)等の留め具を介して取り付けられている。
図6は、フィルタ昇降装置31を前面側から見た斜視図であり、図7は、フィルタ昇降装置31を背面側からみた斜視図である。
図6に示すように、1段目の枠体35Aの右側のガイド35Cには、昇降枠35〜38を昇降する正逆回転可能な直流ステッピングモータにより構成されたフィルタ昇降モータ39が取り付けられている。このフィルタ昇降モータ39の出力軸は、図7に示すように、ギア等を介して、1段目の昇降枠35の下端部に設けられた連結軸51に連結されている。この連結軸51の両端部にはそれぞれピニオン53が設けられ、このピニオン53は2段目の昇降枠36の背面にそれぞれ形成されたラック55に噛み合っている。
また、1段目の昇降枠35の下端部には、第1ベルト41の一端が固定されている。この第1ベルト41は、図6に示すように、2段目の昇降枠36の上端に形成された上部ローラ56に巻かれて、この2段目の昇降枠36の前面を下方に延びる。そして、この第1ベルト41の他端は、図示は省略したが、2段目の昇降枠36の下端に形成された下部ローラ57に巻かれて、上記ラック55の上を上方に延び、上記1段目の昇降枠35の下端部に連結されている。さらに、第1ベルト41の略中間部は、図4に示すように、3段目の昇降枠37の上端部に形成されたベルト固定部37Eに固定されている。
フィルタ昇降モータ39が正回転された場合、ラック55とピニオン53との噛み合いによって、2段目の昇降枠36が下降する。ここで、2段目の昇降枠36に巻かれた第1ベルト41の略中間部は3段目の昇降枠37の上端部に形成されたベルト固定部37Eに固定されているため、2段目の昇降枠36の下降に伴い3段目の昇降枠37も下降する。さらに、3段目の昇降枠37に巻かれた第2ベルト42の略中間部は4段目の昇降枠38の上端に形成されたベルト固定部38Hに固定されているため、3段目の昇降枠37の下降に伴い4段目の昇降枠38も下降する。
これにより、フィルタ昇降モータ39が正回転駆動されると、図3に示すように、昇降枠35〜38がすべて引き出されて、フィルタ33が降下する。本構成では、フィルタ昇降装置31は、少なくともフィルタ33の長さ以上、本体3の外部に昇降枠35〜38を引き出し可能となっている。言い換えれば、フィルタ昇降装置31は、フィルタ33の略全面が本体3の外部に露出する長さHだけ、本体3の外部に昇降枠35〜38を引き出せるようになっている。この構成によれば、フィルタ33の着脱時に、このフィルタ33の略全面が外部に露出するため、フィルタ33の着脱作業を非常に容易に行うことができる。さらに、従来のものに比べて、4段目、すなわち最下段の昇降枠38がより低い位置まで下降するため、背の低いユーザであっても簡単にフィルタ33の着脱を行うことができる。
一方、フィルタ昇降モータ39が逆回転された場合、ラック55とピニオン53との噛み合いによって、2段目の昇降枠36が上方に引き上げられるとともに、上記第1ベルト41及び第2ベルト42によって、3段目の昇降枠37及び4段目の昇降枠38が上方に引き上げられる。これにより、フィルタ昇降モータ39が逆回転駆動されると、図2に示すように、昇降枠35〜38がすべて引き込まれて、フィルタ33が格納される。
一方、フィルタ昇降装置を5段の昇降枠で構成した場合、各昇降枠を上昇・下降するための機構が複雑になるとともに、各昇降枠が5段に積層されるため、空気調和装置本体が厚み方向に大きくなってしまう。
これに対して、本構成では、フィルタ昇降装置31を4段の昇降枠35〜38で構成したため、従来のものに比べて空気調和装置本体3を高さ方向及び厚み方向に大型化することなく当該本体3内にフィルタ昇降装置31を配置することができる。
この空気調和装置本体3の天面13は、図2に示すように、空気調和装置本体3の上部3Aと、この上部3Aの上に間隔δをあけて着脱自在に取り付けられる天面パネル43とで構成され、上述したフィルタ33の上部は湾曲して該隙間δ内に進入し、昇降枠35〜38がすべて引き込まれた状態(図2)では、フィルタ33が、前面11及び天面13の各吸込口15,17を同時に覆う。
この角度Aは、昇降枠35〜38を下降する際に、フィルタ33の付着面33Aに付着した塵埃が付着面33Aから脱落しない角度に設定され、本実施形態では、角度Aは3°に設定されている。
この角度Aを、3°以上とすることで、より効果的な付着力が得られ、塵埃の付着面33Aからの脱落を防止できる。さらに、空気調和装置1が不作動状態で昇降枠35〜38がすべて引き込まれた状態においても、付着面33Aが傾斜しているため、塵埃の脱落を防止できる。この角度Aは大きければ大きいほど、塵埃の付着面33Aからの脱落を防止できる。
3 空気調和装置本体
5 前面パネル
7 熱交換器
9 送風機
11 前面
13 天面
15 吸込口
17 吸込口
31 フィルタ昇降装置
33 フィルタ
35〜38 昇降枠
36 昇降枠
38C 端縁部
38E 押さえ片
38F 連結片
38G 案内リブ
39 フィルタ昇降モータ
41 第1ベルト
42 第2ベルト
51 連結軸
53 ピニオン
55 ラック
A 角度
Claims (3)
- 空気調和装置本体が熱交換器及び送風機を備え、熱交換器に対向させて前面及び天面に吸込口を備え、該吸込口に亘って吸込みフィルタを配置し、該吸込みフィルタを上昇・下降させる昇降装置を備える空気調和装置において、
前記昇降装置は、前記吸込みフィルタを保持する複数段に区別された昇降枠を備え、これら昇降枠を、少なくとも前面から天面に亘る吸込みフィルタの長さ以上、前記空気調和装置本体の外部に引き出して当該吸込みフィルタの上端部を露出可能に構成し、最下段の昇降枠には、当該昇降枠の下端部に前記吸込みフィルタの下端部と連結する連結片を設けると共に、当該昇降枠の上端部に前記吸込みフィルタの高さ方向の略中央部両側を押さえる押さえ片を設けたことを特徴とする空気調和装置。 - 前記押さえ片は、当該押さえ片の下端部の方が上端部よりも前記昇降枠の枠体との隙間が大きく形成されていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
- 最下段の前記昇降枠の端縁部には、この端縁部を収容する当該昇降枠よりも1つ上段の昇降枠のガイドに沿って、当該昇降枠を案内する案内リブが形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和装置。
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