JP5121177B2 - 画像形成装置、混載状態警告方法および混載状態警告プログラム - Google Patents

画像形成装置、混載状態警告方法および混載状態警告プログラム Download PDF

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Description

この発明は画像形成装置、混載状態警告方法および混載状態警告プログラムに関し、特に画像を形成した用紙を1つのトレイに蓄積する画像形成装置、その画像形成装置で実行される混載状態警告方法および混載状態警告プログラムに関する。
近年、ネットワークを用いた通信技術が発達しており、ネットワークに接続された画像形成装置を複数のユーザが共有することが可能となっている。このため、複数のユーザが、画像形成装置に同時または連続してプリントさせる場合があり、その場合には、画像形成装置は、プリントジョブを受信した順に実行する。画像形成装置は、プリントジョブを実行すると画像を形成した用紙を排紙トレイに排出するため、複数のプリプリントジョブに対応する複数枚の用紙が排紙トレイに重ねて排出される。このため、複数枚の用紙が1束となって排紙トレイに蓄積されるので、プリントジョブの実行を指示したユーザが複数の場合には、他人が誤って用紙を持っていってしまう場合があるといった問題がある。特に、機密情報をプリントした場合には、問題である。
特開2004−279487号公報には、画像束を蓄積する画像束蓄積機能と、特定の利用者を識別する利用者識別機能と、画像束毎に識別された特定の利用者のみ印刷を可能する印刷許可機能と、排紙トレイ上の紙有無を検出する紙有無検出機能とを有する画像形成装置であって、印刷許可機能を実行して出力する際に、出力先の排紙トレイ上の紙無し状態を検出しない場合、利用者識別機能の実行を禁止する画像形成装置が記載されている。
しかしながら、従来の画像形成装置は、排紙トレイから用紙を除去した後でなければ印刷することができないため、画像を形成するまでの待ち時間がかかり、効率が悪くなるといった問題がある。
特開2004−279487号公報
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、効率的に画像を形成することができるとともに、画像を形成した用紙が他人の手に渡るのを防止した画像形成装置を提供することである。
この発明の他の目的は、効率的に画像を形成することができるとともに、画像を形成した用紙が他人の手に渡るのを防止した混載状態警告方法を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、効率的に画像を形成することができるとともに、画像を形成した用紙が他人の手に渡るのを防止した混載状態警告プログラムを提供することである。
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、画像形成装置は、プリントデータとユーザ識別情報とを含むプリントジョブを受け付けるプリントジョブ受付手段と、プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成する画像形成手段と、画像が形成された用紙を蓄積する蓄積手段と、蓄積手段に用紙が蓄積されているか否かを検出する用紙有無検出手段と、画像形成手段がプリントジョブに基づいて用紙に画像を形成することに応じて、該プリントジョブに含まれるユーザ識別情報を含む履歴情報を生成し、該生成した履歴情報を履歴情報記憶手段に記憶する履歴情報生成手段と、用紙有無検出手段により、蓄積手段に用紙が蓄積されていないことが検出されることに応じて、記憶された履歴情報を履歴情報記憶手段から消去する履歴情報消去手段と、履歴情報記憶手段が記憶する履歴情報に基づいて、第1のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙と、第1のユーザ識別情報とは異なる第2のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙とを蓄積手段が蓄積する場合のみ混載状態判断する判断手段と、判断手段により混載状態と判断された場合、警告を出力する警告手段と、を備え、判断手段は、プリントジョブ受付手段がプリントジョブを受け付けることに応じて、受け付けられたプリントジョブが含む第1のユーザ識別情報と、履歴情報記憶手段に記憶されている履歴情報が含む第2のユーザ識別情報とを比較する比較手段を含む。
この局面に従えば、プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成することに応じて、プリントジョブに含まれるユーザ識別情報を含む履歴情報が生成され、記憶される。一方、蓄積手段に用紙が蓄積されていないことが検出されることに応じて、履歴情報が消去される。そして、プリントジョブを受け付けることに応じて、受け付けられたプリントジョブが含む第1のユーザ識別情報と、記憶されている履歴情報が含む第2のユーザ識別情報とを比較することにより、第1のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙と、第2のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙とが蓄積される場合のみ混載状態判断され、混載状態と判断された場合、警告が出力される。このため、複数のユーザの指示により画像が形成された用紙を混載するので、画像を形成するのを中断する必要がない。また、プリントジョブを受け付けることに応じて混載状態と判断された場合にユーザに通知するので、画像が形成された用紙を取得するユーザに、自己の指示により画像が形成された用紙と他人の指示により画像が形成された用紙とが混載していることを知らせることができる。その結果、効率的に画像を形成することができるとともに、画像を形成した用紙が他人の手に渡るのを防止した画像形成装置を提供することができる。
この発明の他の局面によれば、画像形成装置は、プリントデータとユーザ識別情報とを含むプリントジョブを受け付けるプリントジョブ受付手段と、受け付けられた複数のプリントジョブを記憶可能なバッファ手段と、記憶された複数のプリントジョブを受け付けられた順に読み出して、該読み出されたプリントジョブに基づいて用紙に画像を形成する画像形成手段と、画像が形成された用紙を蓄積する蓄積手段と、蓄積手段に用紙が蓄積されているか否かを検出する用紙有無検出手段と、画像形成手段がプリントジョブに基づいて用紙に画像を形成することに応じて、該プリントジョブに含まれるユーザ識別情報を含む履歴情報を生成し、該生成した履歴情報を履歴情報記憶手段に記憶する履歴情報生成手段と、用紙有無検出手段により、蓄積手段に用紙が蓄積されていないことが検出されることに応じて、記憶された履歴情報を履歴情報記憶手段から消去する履歴情報消去手段と、履歴情報記憶手段が記憶する履歴情報に基づいて、第1のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙と、第1のユーザ識別情報とは異なる第2のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙とを蓄積手段が蓄積する場合のみ混載状態判断する判断手段と、判断手段により混載状態と判断された場合、警告を出力する警告手段と、を備え、判断手段は、画像形成手段が画像の形成を開始することに応じて、画像の形成が開始されたプリントジョブが含む第1のユーザ識別情報と、履歴情報記憶手段に記憶されている履歴情報が含む第2のユーザ識別情報とを比較する比較手段を含む。
好ましくは、警告手段は、操作パネルに警告を出力する。
好ましくは、プリントジョブ受付手段は、互いに通信可能に接続されたコンピュータからプリントジョブを受信するプリントジョブ受信手段を含み、警告手段は、プリントジョブを送信してきたコンピュータに警告を送信する警告送信手段を含む。
この発明の他の局面によれば、混載状態警告方法は、画像が形成された用紙を蓄積する蓄積手段とデータを記憶する記憶手段とを備えた画像形成装置で実行される混載状態警告方法であって、プリントデータとユーザ識別情報とを含むプリントジョブを受け付けるステップと、プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成するステップと、蓄積手段に用紙が蓄積されているか否かを検出するステップと、プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成することに応じて、該プリントジョブに含まれるユーザ識別情報を含む履歴情報を生成し、該生成した履歴情報を記憶手段に記憶するステップと、蓄積手段に用紙が蓄積されていないことが検出されることに応じて、記憶された履歴情報を記憶手段から消去するステップと、記憶手段が記憶する履歴情報に基づいて、第1のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙と、第1のユーザ識別情報とは異なる第2のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙とを蓄積手段が蓄積する場合のみ混載状態判断するステップと、混載状態が検出された場合、警告を出力するステップと、を含み、判断するステップは、プリントジョブを受け付けるステップにおいてプリントジョブが受け付けられることに応じて、受け付けられたプリントジョブが含む第1のユーザ識別情報と、記憶手段に記憶されている履歴情報が含む第2のユーザ識別情報とを比較するステップを含む。
この局面に従えば、効率的に画像を形成することができるとともに、画像を形成した用紙が他人の手に渡るのを防止した混載状態警告方法を提供することができる。
この発明のさらに他の局面によれば、混載状態警告方法は、画像が形成された用紙を蓄積する蓄積手段と、データを記憶する記憶手段と、複数のプリントジョブを記憶可能なバッファ手段と、を備えた画像形成装置で実行される混載状態警告方法であって、プリントデータとユーザ識別情報とを含むプリントジョブを受け付けるステップと、受け付けられた複数のプリントジョブをバッファ手段に記憶するステップと、記憶された複数のプリントジョブを受け付けられた順に読み出して、該読み出されたプリントジョブに基づいて用紙に画像を形成するステップと、蓄積手段に用紙が蓄積されているか否かを検出するステップと、プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成することに応じて、該プリントジョブに含まれるユーザ識別情報を含む履歴情報を生成し、該生成した履歴情報を記憶手段に記憶するステップと、蓄積手段に用紙が蓄積されていないことが検出されることに応じて、記憶された履歴情報を記憶手段から消去するステップと、記憶手段が記憶する履歴情報に基づいて、第1のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙と、第1のユーザ識別情報とは異なる第2のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙とを蓄積手段が蓄積する場合のみ混載状態判断するステップと、混載状態と判断された場合、警告を出力するステップと、を含み、判断するステップは、画像を形成するステップにおいて画像の形成が開始されることに応じて、画像の形成が開始されたプリントジョブが含む第1のユーザ識別情報と、記憶手段に記憶されている履歴情報が含む第2のユーザ識別情報とを比較するステップを含む。
好ましくは、プリントジョブを受け付けるステップは、互いに通信可能に接続されたコンピュータからプリントジョブを受信するステップを含み、警告するステップは、プリントジョブを送信してきたコンピュータに警告を送信するステップを含む。
この発明の他の局面によれば、混載状態警告プログラムは、画像が形成された用紙を蓄積する蓄積手段とデータを記憶する記憶手段とを備えた画像形成装置で実行される混載状態警告プログラムであって、プリントデータとユーザ識別情報とを含むプリントジョブを受け付けるステップと、プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成するステップと、蓄積手段に用紙が蓄積されているか否かを検出するステップと、プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成することに応じて、該プリントジョブに含まれるユーザ識別情報を含む履歴情報を生成し、該生成した履歴情報を記憶手段に記憶するステップと、蓄積手段に用紙が蓄積されていないことが検出されることに応じて、記憶された履歴情報を記憶手段から消去するステップと、記憶手段が記憶する履歴情報に基づいて、第1のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙と、第1のユーザ識別情報とは異なる第2のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙とを蓄積手段が蓄積する場合のみ混載状態判断するステップと、混載状態が検出された場合、警告を出力するステップと、を画像形成装置に実行させ、判断するステップは、プリントジョブを受け付けるステップにおいてプリントジョブが受け付けられることに応じて、受け付けられたプリントジョブが含む第1のユーザ識別情報と、記憶手段に記憶されている履歴情報が含む第2のユーザ識別情報とを比較するステップを含む。
この局面に従えば、効率的に画像を形成することができるとともに、画像を形成した用紙が他人の手に渡るのを防止した混載状態警告プログラムを提供することができる。
この発明のさらに他の局面によれば、混載状態警告プログラムは、画像が形成された用紙を蓄積する蓄積手段と、データを記憶する記憶手段と、複数のプリントジョブを記憶可能なバッファ手段と、を備えた画像形成装置で実行される混載状態警告プログラムであって、プリントデータとユーザ識別情報とを含むプリントジョブを受け付けるステップと、受け付けられた複数のプリントジョブをバッファ手段に記憶するステップと、記憶された複数のプリントジョブを受け付けられた順に読み出して、該読み出されたプリントジョブに基づいて用紙に画像を形成するステップと、蓄積手段に用紙が蓄積されているか否かを検出するステップと、プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成することに応じて、該プリントジョブに含まれるユーザ識別情報を含む履歴情報を生成し、該生成した履歴情報を記憶手段に記憶するステップと、蓄積手段に用紙が蓄積されていないことが検出されることに応じて、記憶された履歴情報を記憶手段から消去するステップと、記憶手段が記憶する履歴情報に基づいて、第1のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙と、第1のユーザ識別情報とは異なる第2のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙とを蓄積手段が蓄積する場合のみ混載状態判断するステップと、混載状態と判断された場合、警告を出力するステップと、を含み、判断するステップは、画像を形成するステップにおいて画像の形成が開始されることに応じて、画像の形成が開始されたプリントジョブが含む第1のユーザ識別情報と、記憶手段に記憶されている履歴情報が含む第2のユーザ識別情報とを比較するステップを含む。
好ましくは、プリントジョブを受け付けるステップは、互いに通信可能に接続されたコンピュータからプリントジョブを受信するステップを含み、警告するステップは、プリントジョブを送信してきたコンピュータに警告を送信するステップを含む。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける画像形成システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、画像形成システム1は、それぞれがネットワーク2に接続された画像形成装置としてのMFP(Multi Function Peripheral)100と、パーソナルコンピュータ(以下「PC」という)105と、を含む。なお、図ではネットワーク2に1台のMFP100および1台のPC105が接続されている例を示しているが、それらの台数を限定するものではない。また、MFP100に代えて、画像を形成する機能を備えた装置であれば、たとえば、プリンタ、ファクシミリ装置等であってもよい。
ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク2は、LANに限らず、公衆交換電話網(PSTN)を用いたネットワーク等であってもよい。さらに、ネットワーク2は、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)に接続されている。
PC105は、一般的なコンピュータであり、そのハード構成および機能は周知なので、ここでは説明を繰り返さない。PC105は、MFP100を制御するためのプリンタドライバプログラムがインストールされており、PC105からMFP100にプリントジョブを送信する。MFP100は、PC105からプリントジョブを受信すると、そのプリントジョブを実行し、用紙に画像を形成する。
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図3は、MFPの機能の概要を示す機能ブロック図である。図2および図3を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置(ADF)120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、画像形成部140が画像を形成した用紙を蓄積するための排紙トレイ160と、ユーザインターフェイスとしての操作パネル170とを含む。
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェイス(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、フラッシュメモリ118Aが装着されるカードインターフェイス(I/F)118と、排紙センサ119とを含む。CPU111は、ADF120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル170と接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
操作パネル170は、MFP100の上面に設けられ、表示部170Aと操作部170Bとランプ170Cとを含む。表示部170Aは、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro Luminescence
Display)等の表示装置であり、ユーザに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部170Bは、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受付ける。操作部170Bは、表示部170A上に設けられたタッチパネルをさらに含む。ランプ170Cは、発光ダイオード等の発光素子であり、後述するように、排紙トレイ160に排紙された用紙が混載状態の場合に発光する。
通信I/F部112は、MFP100をネットワーク2に接続するためのインターフェイスである。CPU111は、通信I/F部112を介してMFP101〜109またはPC200との間で通信し、データを送受信する。
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部117は、受信したファクシミリデータを、HDD116に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部117により受信されたファクシミリデータを用紙にプリントする。また、ファクシミリ部117は、HDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
カードI/F118は、フラッシュメモリ118Aが装着される。CPU111は、カードI/F118を介してフラッシュメモリ118Aにアクセス可能である。CPU111は、カードI/F118に装着されたフラッシュメモリ118Aに記録された混載状態警告プログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムは、フラッシュメモリ118Aに記録された混載状態警告プログラムに限られず、HDD116に記憶された混載状態警告プログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク2に接続された他のコンピュータが、MFP100のHDD116に記憶された混載状態警告プログラムを書換える、または、新たな混載状態警告プログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワーク2に接続された他のコンピュータから混載状態警告プログラムをダウンロードして、その混載状態警告プログラムをHDD116に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
ADF120は、原稿台に搭載された複数枚の原稿をさばいて1枚ずつ順に、原稿読取部130に搬送する。ADF120は、原稿の両面を原稿読取部130に読み取らせるために、原稿を原稿読取部130に搬送して表面を読み取らせた後、原稿を裏返して原稿読取部
130に搬送して裏面を読み取らせる。原稿読取部130は、写真、文字、絵等の画像情報を原稿から光学的に読み取って画像データを取得する。画像形成部140は、画像データが入力されると、画像データに基づいて用紙等の用紙上に画像を印刷し、画像を形成した用紙を排紙トレイ160に排出する。
排紙トレイ160は、複数枚の用紙を蓄積可能であり、画像形成部140が排出する用紙を重ねて蓄積する。すなわち、後で排出された用紙が先に排出された用紙の上に重ねて蓄積する。排紙トレイ160は、排紙センサ119を含む。排紙センサ119は、排紙トレイ160に用紙が存在するか否かを検出する。排紙センサ119は、例えば、発光部と受光部とからなり、排紙トレイ160の用紙を蓄積する空間を挟んで対向して配置される。排紙センサ119は、発光部から発せられる光が排紙トレイ160に排紙された用紙により遮断される際の受光量の変化を受光部で検出し、用紙の有無を検出する。
給紙部150は、複数の給紙トレイを有し、指定された給紙トレイに格納した用紙を1枚ずつ画像形成部140に供給する。複数の給紙トレイそれぞれは、複数のサイズの用紙のうちから選ばれたサイズの用紙を、複数の方向のうちから選ばれた方向に収納する。ここでは、給紙部150が3つの第1〜第3給紙トレイを有し、第1の給紙トレイがA4サイズの用紙を縦方向に収納し、第2の給紙トレイがA4サイズの用紙を横方向に収納し、第3の給紙トレイがA3サイズの用紙を縦方向に収納する。また、給紙部150は、両面印刷が指定されると、用紙の両面に画像を形成するために、画像形成部140に搬送した用紙を表裏反転させて、再度画像形成部140に搬送する。
図4は、MFPが備えるCPU111の機能の概要を示す機能ブロック図である。図4を参照して、CPU111は、プリントジョブを受け付けるプリントジョブ受付部10と、プリントジョブを実行するジョブ実行部30と、プリントジョブを一時記憶するための待機ジョブバッファ20と、プリントジョブを管理するためのジョブ管理部40と、排紙トレイ160に用紙が混載しているか混載状態か否かを判断するための混載状態判断部50と、混載状態の場合に警告を出力する警告部60と、を含む。
プリントジョブ受付部10は、プリントジョブを受け付け、受け付けたプリントジョブを待機ジョブバッファに一時的に記憶する。プリントジョブ受付部10は、通信I/F部112または操作部170Bからプリントジョブを受け付ける。プリントジョブ受付部10が、通信I/F部112からプリントジョブを受け付ける場合、通信I/F112がPC200,201,202のいずれかからプリントジョブを受信すると、そのプリントジョブを受け付ける。この場合、PC200,201,202から受信するプリントジョブは、PC200,201,202において、プリントジョブの送信を指示したユーザを識別するためのユーザ識別情報を含む。なお、PC200,201,202それぞれを操作するユーザが予め定まっている場合には、PC200,201,202それぞれを識別するための装置識別情報とユーザ識別情報とを予め対応付けておき、PC200,201,202のうちからプリントジョブを送信してきたPCを判別することにより、ユーザ識別情報を特定するようにしてもよい。この場合、プリントジョブにユーザ識別情報を含める必要はない。
プリントジョブ受付部10が、操作部170Bからプリントジョブを受け付ける場合、プリントジョブ受付部10は、ユーザが操作部170Bに入力するユーザ識別情報と、プリント条件と、プリントデータの指定とを受け付け、ユーザ識別情報、プリント条件およびプリントデータとからプリントジョブを生成する。ユーザが操作部170Bに入力するプリントデータの指定は、例えば、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データまたはHDD116に記憶されたデータである。なお、プリントジョブ受付部10は、操作部170Bからプリントジョブを受け付ける場合、MFP100を操作するユーザを認証が成功した後に、プリントジョブを受け付けるようにしてもよい。
待機ジョブバッファ20は、プリントジョブを一時的に記憶するバッファメモリである。待機ジョブバッファ20は、複数のプリントジョブを記憶することが可能である。
ジョブ実行部30は、待機ジョブバッファ20に記憶されたプリントジョブを、順に読み出して実行する。ジョブ実行部30は、画像形成部140を制御して、プリントジョブに含まれるプリント条件に従って、プリントデータに基づき用紙に画像を形成する。画像形成部140により画像が形成された用紙は、排紙トレイ160に排出される。
ジョブ管理部40は、待機ジョブバッファに記憶されたプリントジョブ、ジョブ実行部30が実行中のプリントジョブ、ジョブ実行部30が実行を完了したプリントジョブを管理する。以下、待機ジョブバッファに記憶されたプリントジョブのうちジョブ実行部30が実行していないプリントジョブを待機ジョブといい、待機ジョブバッファに記憶されたプリントジョブのうちジョブ実行部30が実行中のプリントジョブを実行中ジョブといい、ジョブ実行部30が実行を完了したプリントジョブを排紙ジョブという。ジョブ管理部40は、プリントジョブ受付部10がプリントジョブを受け付けた時点で、プリントジョブにプリントジョブを識別するためのジョブ識別情報を付与する。ジョブ管理部40は、待機ジョブおよび実行中ジョブを管理するために、待機ジョブおよび実行中ジョブそれぞれを識別するためのジョブ識別情報を含む実行・待機ジョブデータを含む実行・待機ジョブテーブルをHDD116に記憶する。また、ジョブ管理部40は、ジョブ実行部30が実行を完了した排紙ジョブを管理するために、排紙ジョブのジョブ識別情報を含む排紙ジョブデータを含む排紙ジョブテーブルをHDD116に記憶する。
図5は、実行・待機ジョブデータのフォーマットの一例を示す図である。図5を参照して、実行・待機ジョブデータは、番号と、実行ジョブおよび待機ジョブそれぞれのジョブ識別情報と、指示ユーザ識別情報とを含む。番号は、実行・待機ジョブデータに付与され、ジョブが実行される順番である。指示ユーザ識別情報は、実行ジョブおよび待機ジョブそれぞれが含むユーザ識別情報であり、実行ジョブまたは待機ジョブの実行を指示したユーザを識別するためのユーザ識別情報である。
図6は、排紙ジョブデータのフォーマットの一例を示す図である。図6を参照して、排紙ジョブデータは、番号と、排紙ジョブのジョブ識別情報と、指示ユーザ識別情報とを含む。番号は、排紙ジョブデータに付与され、排紙ジョブが実行された順番である。指示ユーザ識別情報は、排紙ジョブが含むユーザ識別情報であり、排紙ジョブの実行を指示したユーザを識別するためのユーザ識別情報である。
ジョブ管理部40は、待機ジョブバッファ20にプリントジョブが記憶されるごとに、ジョブ識別情報と指示ユーザ識別情報との組からなる待機・実行ジョブデータを生成し、実行・待機ジョブテーブルの最後に追加する。また、ジョブ管理部40は、ジョブ実行部30が実行中ジョブの実行を完了すると、実行・待機ジョブテーブルの最初の番号の実行・待機ジョブデータを削除する。この段階で、残りの実行・待機ジョブデータの番号が1繰り下がる。また、ジョブ管理部40は、ジョブ実行部30が実行中ジョブの実行を完了すると、実行中ジョブに対応する待機・実行ジョブデータのジョブ識別情報と指示ユーザ識別情報との組からなる廃止ジョブデータを生成し、排紙ジョブテーブルの最後に追加する。また、ジョブ管理部40は、排紙センサ119により排紙トレイ160に用紙が存在しないことが検出された場合、排紙ジョブテーブルの排紙ジョブデータをすべて消去する。
混載状態判断部50は、排紙ジョブテーブルを参照して、排紙トレイ160に蓄積された用紙が、複数のユーザにより指示されたプリントジョブに基づいて画像が形成されたものか否かを判断する。具体的には、排紙ジョブテーブルに記憶された排紙ジョブデータの指示ユーザ識別情報が複数種類か否かを判断する。混載状態判断部50は、排紙ジョブテーブルに記憶された排紙ジョブデータの指示ユーザ識別情報が複数種類であれば、警告部60に警告指示を出力する。混載状態判断部50が上記判断をする時点は、プリントジョブ受付部10がプリントジョブを受け付けたジョブ受付時点と、ジョブ実行部30が実行中ジョブの実行を完了したジョブ完了時点とである。
警告部60は、混載状態判断部50から警告指示が入力されると、警告を出力する。警告の出力は、(1)ランプ170Cを点灯させる場合、(2)表示部170Aに警告メッセージを表示する場合、または(3)プリントジョブを送信してきたPCに警告メッセージを送信する場合を含む。(1)ランプ170Cを点灯させる場合は、警告部60は、警告指示が入力されてから排紙センサ119により排紙トレイ160に用紙が存在しないことが検出されるまで、ランプ170Cを点灯させる。
また、警告部60は、混載状態によって警告の種類を異ならせる。警告部60は、排紙ジョブテーブルに記憶されたジョブデータのうちの2つのジョブデータが同じ指示ユーザ識別情報であり、それら2つのジョブデータの間に指示ユーザ識別情報の異なるジョブデータが存在する場合は、それ以外の場合に比較して高いレベルの警告をする。警告部60は、(1)ランプ170Cを点灯させる場合、高レベルの警告であれば、ランプ170Cを赤色で点灯させ、高レベルの警告でなければランプ170Cを黄色で点灯させる。(2)表示部170Aに警告メッセージを表示する場合、または(3)プリントジョブを送信してきたPCに警告メッセージを送信する場合は、警告部60は、高レベルの警告の場合と、他の警告レベルの場合とで、メッセージの内容または表示する色を異ならせる。なお、メッセージの内容と色との双方を異ならせるようにしてもよい。
図7は、MFPで実行される混載状態警告処理の流れの一例を示すフローチャートである。混載状態警告処理は、MFP100が備えるCPU111が混載状態警告プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図7を参照して、CPU111は、プリントジョブを受け付けたか否かを判断する(ステップS01)。プリントジョブを受け付けたならば処理をステップS02に進めるが、そうでなければ処理をステップS07に進める。CPU111は、通信I/F112または操作部170Bからプリントジョブを受け付け、受け付けたプリントジョブを待機ジョブバッファ20に追加して記憶する。
ステップS02においては、実行・待機ジョブテーブルを更新し、処理をステップS03に進める。具体的には、ステップS01で受け付けたプリントジョブを識別するためのジョブ識別情報と、プリントジョブに含まれるユーザ識別情報とから待機。実行ジョブデータを生成し、実行・待機ジョブテーブルの最後に追加する。これにより、受け付けたプリントジョブが、待機ジョブとして管理される。
ステップS03においては、実行中ジョブが存在するか否かを判断する。画像形成部140が駆動中であれば実行中ジョブが存在すると判断し、処理をステップS05に進め、そうでなければ実行中ジョブが存在しないと判断し、処理をステップS04に進める。ステップS04においては、プリントジョブの実行を開始し、処理をステップS06に進める。具体的には、画像形成部140を制御して、プリントジョブに基づき用紙に画像を形成させる。この場合、実行・待機ジョブテーブルは、ステップS02で追加した1つの実行・待機ジョブデータを含み、その実行・待機ジョブデータが実行中ジョブとして管理される。
ステップS05においては、混載状態判断処理を実行する。混載状態判断処理については後述する。次のステップS06においては、実行中ジョブが終了したか否かを判断し、実行中ジョブが終了したならば処理をステップS07に進め、そうでなければ処理をステップS12に進める。ステップS07においては、実行・待機ジョブテーブルを更新する。具体的には、実行・待機ジョブテーブルの最初のジョブデータを削除する。そして、排紙ジョブテーブルを更新する(ステップS08)。具体的には、排紙ジョブテーブルの最後に、ステップS07において実行・待機ジョブテーブルで削除したジョブデータを追加する。
次のステップS09においては、待機ジョブが存在するか否かを判断し、待機ジョブが存在すれば処理をステップS10に進め、存在しなければ処理をステップS12に進める。実行・待機ジョブテーブルにジョブデータが記憶されていれば、待機ジョブが存在すると判断し、ジョブデータが記憶されていなければ待機ジョブが存在しないと判断する。ステップS10においては、ステップS04と同様にプリントジョブの実行を開始する。この場合には、待機・実行ジョブテーブルの最初に含まれる待機・実行ジョブデータを実行中ジョブとして管理する。そして、ステップS06と同様に、混載状態判断処理を実行し(ステップS11)、処理をステップS12に進める。
ステップS12においては、排紙トレイ160に用紙が存在するか否かを判断する。排紙トレイ160に用紙が存在しなければ処理をステップS13に進め、用紙が存在すれば処理をステップS01に戻す。ステップS13においては、排紙ジョブテーブルをリセットし、処理をステップS01に戻す。具体的には、排紙ジョブテーブルに記憶されている排紙ジョブデータをすべて消去する。なお、後述する混載状態警告処理が実行され、ランプ170Cが点灯している場合には、ランプ170Cを消灯させる。排紙トレイ160に用紙が存在しなくなれば、混載状態が解除されるからである。
図8は、混載状態判断処理の流れの一例を示すフローチャートである。混載状態判断処理は、図7のステップS06およびステップS12において実行される処理である。図8を参照して、CPU111は、排紙ジョブテーブルを参照して、排紙ジョブが複数あるか否かを判断する(ステップS21)。排紙ジョブテーブルに複数の排紙ジョブデータが記憶されていれば処理をステップS22に進め、そうでなければ処理をステップS23に進める。排紙ジョブが複数でなければ、異なるユーザの指示による複数のプリントジョブに基づく画像が形成された用紙が排紙トレイ160に蓄積されていないからである。
ステップS22においては、排紙ジョブの指示ユーザがすべて同じか否かを判断する。排紙ジョブテーブルに記憶されている排紙ジョブデータの指示ユーザ識別情報がすべて同じであれば処理をステップS23に進め、指示ユーザ識別情報がすべて同じでなければ処理をステップS25に進める。ステップS25においては、警告を出力する。警告方法は、(1)ランプ170Cを点灯させる、(2)表示部170Aに警告メッセージを表示する、または(3)プリントジョブを送信してきたPCに警告メッセージを送信する。(1)〜(3)のいずれか1つの方法で警告してもよいし、2つ以上の方法を組み合わせて警告してもよい。プリントジョブが操作部170Bから入力された場合には(2)の方法で警告し、プリントジョブが通信I/F部112により受信された場合には(3)の方法で警告するのが好ましい。また、(3)の方法で警告メッセージを送信する場合は、図7のステップS05で混載原稿判断処理が実行される場合は、図7のステップS01で受け付けたプリントジョブを送信してきたPCに、警告メッセージを送信するのが好ましく、図7のステップS11で混載原稿判断処理が実行される場合は、図7のステップS06で実行が完了したプリントジョブを送信してきたPCに、警告メッセージを送信するのが好ましい。
ステップS23においては、実行中ジョブが存在するか否かを判断する。実行中ジョブが存在するならば処理をステップS24に進め、実行中ジョブが存在しなければ処理を混載状態警告処理に戻す。ステップS24においては、実行中ジョブの指示ユーザと、排紙ジョブの指示ユーザとが同じか否かを判断する。具体的には、実行・待機ジョブテーブルの最初の実行・待機ジョブデータ(実行中ジョブの実行・待機ジョブデータ)の指示ユーザ識別情報と、排紙ジョブテーブルのすべてのジョブデータの指示ユーザデータとが、すべて同じか否かを判断する。すべての指示ユーザ識別情報が同じならば処理を混載状態警告処理に戻し、1つでも異なれば処理をステップS25に進める。
図7に示した混載状態警告処理のステップS06において、混載状態判断処理が実行される場合は、プリントジョブが受け付けられた時である。このとき、ユーザが指示したプリントジョブは、待機ジョブまたは実行中ジョブとして管理される。ユーザがプリントジョブを指示した時点で、ユーザが指示したプリントジョブが待機ジョブとして管理される場合(図7のステップS03でYES)に、ステップS22を実行することにより、排紙トレイ160に蓄積された用紙が既に混載状態であることを検出することができる。また、ユーザがプリントジョブを指示した時点で、排紙トレイ160に蓄積された用紙が既に混載状態でなくても、ユーザが指示したプリントジョブが実行中ジョブとして管理された場合(図7のステップS04)に、ステップS24を実行することにより、そのユーザが指示したプリントジョブが実行されて用紙が排紙トレイに出力されると混載状態となることを検出することができる。換言すれば、ユーザがプリントジョブを指示した時点で、排紙トレイ160に別のユーザが指示したプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙が蓄積されていることを検出することができる。したがって、ユーザは、プリントジョブの指示をした時点で混載状態であることを知ることができる。
図7に示した混載状態警告処理のステップS11において、混載状態判断処理が実行される場合は、プリントジョブの実行が完了した時である。ユーザがプリントジョブを指示した時点で、ユーザが指示したプリントジョブが待機ジョブとして管理され、そのプリントジョブの前に複数の待機ジョブが存在すると、排紙トレイ160に蓄積された用紙が既に混載状態でなければ、ユーザがプリントジョブを指示した時点で警告は出力されない。その後、ユーザが指示したプリントジョブより前に存在していた待機ジョブが実行され、ユーザが指示したプリントジョブの実行が完了した時点で、ステップS22を実行することにより、ユーザがプリントジョブを指示した時点でユーザが指示したプリントジョブより前に存在していた待機ジョブが実行された結果、排紙トレイ160に蓄積された用紙が混載状態となったことを検出することができる。
また、ユーザがプリントジョブを指示した時点でユーザが指示したプリントジョブより前に存在していた待機ジョブが実行された結果、排紙トレイ160に蓄積された用紙は、混載状態とはならない場合であっても、ユーザが指示したプリントジョブの実行が完了した時点でステップS24を実行することにより、ユーザが指定したプリントジョブより後の待機ジョブが実行されて用紙が排紙トレイに出力されると、混載状態となることを検出することができる。時間の経過と共に排紙トレイ160に蓄積された用紙が混載状態となるか否かが変化するので、その変化に対応することができる。したがって、ユーザは、指示したプリントジョブの実行が完了した時点で混載状態であることを知ることができる。
なお、本実施の形態においては、ステップS21および22の判断処理と、ステップS23およびステップS24の判断処理とを1つのフローチャートで示したが、これらば別々に実行されてもよく、いずれか一方だけの判断処理を実行するようにしてもよい。
図9は、表示部に表示される警告メッセージの一例を示す図である。この警告メッセージは、MFP100の表示部170Aに表示される。警告メッセージは、「トレイジョウニ タニンノ シュツリョクガアリマス」である。このため、MFP100の排紙トレイ160から用紙を取得しようとするユーザは、排紙トレイ160に蓄積された用紙が混載状態であることを知ることができる。
図10は、PCで表示される警告メッセージの一例を示す第1の図である。MFP100は、警告メッセージをジョブ受付時点とジョブ完了時点とのいずれかでPC200に送信するが、ここでは、MFP100がジョブ受付時点にPC200に送信する警告メッセージの一例を示す。PC200は、MFP100が送信する警告メッセージを受信し、表示する。この場合、警告メッセージは、MFP100がPC200に送信する印刷受信通知とともに、PC200において受信され、印刷受信通知とともに表示される。図10を参照して、印刷受信通知として表示される画面は、「排紙トレイ上に他人のジョブ出力が存在しています」の警告メッセージを含む。このため、PC200のユーザは、MFP100にプリントジョブを実行させる指示をPC200に入力した時点で、MFP100の排紙トレイ160に蓄積された用紙が混載状態であることを知ることができる。
図11は、プリントジョブを送信してきたPCで表示される警告メッセージの一例を示す第2の図である。ここでは、MFP100がジョブ完了時点にPC200に送信する警告メッセージの一例を示す。PC200は、MFP100が送信する警告メッセージを受信し、表示する。この場合、警告メッセージは、MFP100がPC200に送信する印刷完了通知とともに、PC200において受信され、印刷完了通知とともに表示される。図11を参照して、印刷受信通知として表示される画面は、「出力:Word001と出力Word002の間に他ユーザからの出力物が存在します」の警告メッセージを含む。ここでは、警告メッセーは赤色で表示される。このため、PC200のユーザは、MFP100にプリントジョブを実行させる指示をPC200に入力した後、そのプリントジョブの実行が完了した時点で、MFP100の排紙トレイ160に蓄積された用紙が混載状態であることを知ることができる。
以上説明したように、本実施の形態におけるMFP100は、プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成することに応じて、プリントジョブに含まれるユーザ識別情報を含む履歴情報を生成し、記憶する。一方、排紙センサ119により排紙トレイ160に用紙が蓄積されていないことが検出されることに応じて、履歴情報を消去する。そして、履歴情報に基づいて、複数のユーザにより指示されたプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙が排紙トレイ160に蓄積された混載状態か否かを判断し、混載状態と判断した場合、警告を出力する。このため、排紙トレイ160に複数のユーザの指示により画像が形成された用紙が蓄積された場合に、警告が出力されるので、画像を形成するのを中断することなく画像を形成することができる。また、警告を受けたユーザは、排紙トレイ160に他人が指示したプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙が蓄積されていることを知るので、ユーザが他人の用紙を誤って取得するのを防止することができる。
また、実行中ジョブのユーザ識別情報と、排紙ジョブのユーザ識別情報とを比較するので、排紙トレイ160に蓄積された用紙が混載状態でなくても、実行中ジョブが実行されて用紙が排紙されると混載状態となることを判断することができる。
また、プリントジョブを受け付けた時点で、混載状態か否かを判断するので、ユーザがプリント指示をした時点で、排紙トレイ160に蓄積された用紙が混載状態であること、または、そのユーザが指示をしたプリントジョブが実行されると混載状態となることを判断することができる。
また、ユーザの指示したプリントジョブの実行が完了した時点で、混載状態か否かを判断するので、ユーザの指示したプリントジョブの実行が完了した時点で、排紙トレイ160に蓄積された用紙が混載状態であること、または、そのプリントジョブより後の待機上部が実行されると混載状態となることを判断することができる。
また、警告メッセージが操作パネルに表示されるので、排紙トレイ160から用紙を取得しようとするユーザに、警告することができる。
また、警告メッセージが、プリントジョブを送信してきたコンピュータに送信されるので、MFP100を遠隔操作するユーザに警告することができる。
なお、上述した実施の形態においては、画像形成装置としてMFP100について説明したが、図7および図8に示した処理をMFP100に実行させるための混載状態警告方法または混載状態警告プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1) 前記警告手段は、前記操作パネルが備える警告ランプを点灯させる点灯手段を含む、請求項6に記載の画像形成装置。
(2) 前記警告手段は、前記操作パネルが備える表示手段に警告メッセージを表示する表示手段を含む、請求項6に記憶の
本発明の実施の形態の1つにおける画像形成システムの全体概要を示す図である。 MFPの外観を示す斜視図である。 MFPの機能の概要を示す機能ブロック図である。 MFPが備えるCPU111の機能の概要を示す機能ブロック図である。 実行・待機ジョブテーブルのフォーマットの一例を示す図である。 排紙ジョブテーブルのフォーマットの一例を示す図である。 MFPで実行される混載状態警告処理の流れの一例を示すフローチャートである。 混載状態判断処理の流れの一例を示すフローチャートである。 表示部に表示される警告メッセージの一例を示す図である。 プリントジョブを送信してきたPCで表示される警告メッセージの一例を示す第1の図である。 プリントジョブを送信してきたPCで表示される警告メッセージの一例を示す第2の図である。
符号の説明
1 画像形成システム、2 ネットワーク、10 プリントジョブ受付部、20 待機ジョブバッファ、30 ジョブ実行部、40 ジョブ管理部、50 混載状態判断部、60 警告部、100 MFP、110 メイン回路、111 CPU、112 通信I/F部、113 ROM、114 RAM、115 EEPROM、116 HDD、117 ファクシミリ部、118 カードI/F、118A フラッシュメモリ、119 排紙センサ、120 ADF、130 原稿読取部、140 画像形成部、150 給紙部、160 排紙トレイ、170 操作パネル、170A 表示部、170B 操作部、170C ランプ。

Claims (10)

  1. プリントデータとユーザ識別情報とを含むプリントジョブを受け付けるプリントジョブ受付手段と、
    前記プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像が形成された用紙を蓄積する蓄積手段と、
    前記蓄積手段に用紙が蓄積されているか否かを検出する用紙有無検出手段と、
    前記画像形成手段が前記プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成することに応じて、該プリントジョブに含まれるユーザ識別情報を含む履歴情報を生成し、該生成した履歴情報を履歴情報記憶手段に記憶する履歴情報生成手段と、
    前記用紙有無検出手段により、前記蓄積手段に用紙が蓄積されていないことが検出されることに応じて、前記記憶された履歴情報を前記履歴情報記憶手段から消去する履歴情報消去手段と、
    前記履歴情報記憶手段が記憶する前記履歴情報に基づいて、第1のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙と、前記第1のユーザ識別情報とは異なる第2のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙とを前記蓄積手段が蓄積する場合のみ混載状態判断する判断手段と、
    前記判断手段により混載状態と判断された場合、警告を出力する警告手段と、を備え、
    前記判断手段は、前記プリントジョブ受付手段が前記プリントジョブを受け付けることに応じて、前記受け付けられたプリントジョブが含む前記第1のユーザ識別情報と、前記履歴情報記憶手段に記憶されている前記履歴情報が含む前記第2のユーザ識別情報とを比較する比較手段を含む、画像形成装置。
  2. プリントデータとユーザ識別情報とを含むプリントジョブを受け付けるプリントジョブ受付手段と、
    前記受け付けられた複数のプリントジョブを記憶可能なバッファ手段と、
    前記記憶された複数のプリントジョブを受け付けられた順に読み出して、該読み出されたプリントジョブに基づいて用紙に画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像が形成された用紙を蓄積する蓄積手段と、
    前記蓄積手段に用紙が蓄積されているか否かを検出する用紙有無検出手段と、
    前記画像形成手段が前記プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成することに応じて、該プリントジョブに含まれるユーザ識別情報を含む履歴情報を生成し、該生成した履歴情報を履歴情報記憶手段に記憶する履歴情報生成手段と、
    前記用紙有無検出手段により、前記蓄積手段に用紙が蓄積されていないことが検出されることに応じて、前記記憶された履歴情報を前記履歴情報記憶手段から消去する履歴情報消去手段と、
    前記履歴情報記憶手段が記憶する前記履歴情報に基づいて、第1のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙と、前記第1のユーザ識別情報とは異なる第2のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙とを前記蓄積手段が蓄積する場合のみ混載状態判断する判断手段と、
    前記判断手段により混載状態と判断された場合、警告を出力する警告手段と、を備え、
    前記判断手段は、前記画像形成手段が画像の形成を開始することに応じて、前記画像の形成が開始されたプリントジョブが含む前記第1のユーザ識別情報と、前記履歴情報記憶手段に記憶されている前記履歴情報が含む前記第2のユーザ識別情報とを比較する比較手段を含む、画像形成装置。
  3. 前記警告手段は、操作パネルに警告を出力する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記プリントジョブ受付手段は、互いに通信可能に接続されたコンピュータからプリントジョブを受信するプリントジョブ受信手段を含み、
    前記警告手段は、前記プリントジョブを送信してきたコンピュータに警告を送信する警告送信手段を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 画像が形成された用紙を蓄積する蓄積手段とデータを記憶する記憶手段とを備えた画像形成装置で実行される混載状態警告方法であって、
    プリントデータとユーザ識別情報とを含むプリントジョブを受け付けるステップと、
    前記プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成するステップと、
    前記蓄積手段に用紙が蓄積されているか否かを検出するステップと、
    前記プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成することに応じて、該プリントジョブに含まれるユーザ識別情報を含む履歴情報を生成し、該生成した履歴情報を前記記憶手段に記憶するステップと、
    前記蓄積手段に用紙が蓄積されていないことが検出されることに応じて、前記記憶された履歴情報を前記記憶手段から消去するステップと、
    前記記憶手段が記憶する前記履歴情報に基づいて、第1のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙と、前記第1のユーザ識別情報とは異なる第2のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙とを前記蓄積手段が蓄積する場合のみ混載状態判断するステップと、
    混載状態と判断された場合、警告を出力するステップと、を含み、
    前記判断するステップは、前記プリントジョブを受け付けるステップにおいて前記プリントジョブが受け付けられることに応じて、前記受け付けられたプリントジョブが含む前記第1のユーザ識別情報と、前記記憶手段に記憶されている前記履歴情報が含む前記第2のユーザ識別情報とを比較するステップを含む混載状態警告方法。
  6. 画像が形成された用紙を蓄積する蓄積手段と、データを記憶する記憶手段と、複数のプリントジョブを記憶可能なバッファ手段と、を備えた画像形成装置で実行される混載状態警告方法であって、
    プリントデータとユーザ識別情報とを含むプリントジョブを受け付けるステップと、
    前記受け付けられた複数のプリントジョブを前記バッファ手段に記憶するステップと、
    前記記憶された複数のプリントジョブを受け付けられた順に読み出して、該読み出されたプリントジョブに基づいて用紙に画像を形成するステップと、
    前記蓄積手段に用紙が蓄積されているか否かを検出するステップと、
    前記プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成することに応じて、該プリントジョブに含まれるユーザ識別情報を含む履歴情報を生成し、該生成した履歴情報を前記記憶手段に記憶するステップと、
    前記蓄積手段に用紙が蓄積されていないことが検出されることに応じて、前記記憶された履歴情報を前記記憶手段から消去するステップと、
    前記記憶手段が記憶する前記履歴情報に基づいて、第1のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙と、前記第1のユーザ識別情報とは異なる第2のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙とを前記蓄積手段が蓄積する場合のみ混載状態判断するステップと、
    混載状態と判断された場合、警告を出力するステップと、を含み、
    前記判断するステップは、前記画像を形成するステップにおいて画像の形成が開始されることに応じて、前記画像の形成が開始されたプリントジョブが含む前記第1のユーザ識別情報と、前記記憶手段に記憶されている前記履歴情報が含む前記第2のユーザ識別情報とを比較するステップを含む、混載状態警告方法。
  7. 前記プリントジョブを受け付けるステップは、互いに通信可能に接続されたコンピュータからプリントジョブを受信するステップを含み、
    前記警告するステップは、前記プリントジョブを送信してきたコンピュータに警告を送信するステップを含む、請求項5または6に記載の混載状態警告方法。
  8. 画像が形成された用紙を蓄積する蓄積手段とデータを記憶する記憶手段とを備えた画像形成装置で実行される混載状態警告プログラムであって、
    プリントデータとユーザ識別情報とを含むプリントジョブを受け付けるステップと、
    前記プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成するステップと、
    前記蓄積手段に用紙が蓄積されているか否かを検出するステップと、
    前記プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成することに応じて、該プリントジョブに含まれるユーザ識別情報を含む履歴情報を生成し、該生成した履歴情報を前記記憶手段に記憶するステップと、
    前記蓄積手段に用紙が蓄積されていないことが検出されることに応じて、前記記憶された履歴情報を前記記憶手段から消去するステップと、
    前記記憶手段が記憶する前記履歴情報に基づいて、第1のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙と、前記第1のユーザ識別情報とは異なる第2のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙とを前記蓄積手段が蓄積する場合のみ混載状態判断するステップと、
    混載状態と判断された場合、警告を出力するステップと、を画像形成装置に実行させ、
    前記判断するステップは、前記プリントジョブを受け付けるステップにおいて前記プリントジョブが受け付けられることに応じて、前記受け付けられたプリントジョブが含む前記第1のユーザ識別情報と、前記記憶手段に記憶されている前記履歴情報が含む前記第2のユーザ識別情報とを比較するステップを含む混載状態警告プログラム。
  9. 画像が形成された用紙を蓄積する蓄積手段と、データを記憶する記憶手段と、複数のプリントジョブを記憶可能なバッファ手段と、を備えた画像形成装置で実行される混載状態警告プログラムであって、
    プリントデータとユーザ識別情報とを含むプリントジョブを受け付けるステップと、
    前記受け付けられた複数のプリントジョブを前記バッファ手段に記憶するステップと、
    前記記憶された複数のプリントジョブを受け付けられた順に読み出して、該読み出されたプリントジョブに基づいて用紙に画像を形成するステップと、
    前記蓄積手段に用紙が蓄積されているか否かを検出するステップと、
    前記プリントジョブに基づいて用紙に画像を形成することに応じて、該プリントジョブに含まれるユーザ識別情報を含む履歴情報を生成し、該生成した履歴情報を前記記憶手段に記憶するステップと、
    前記蓄積手段に用紙が蓄積されていないことが検出されることに応じて、前記記憶された履歴情報を前記記憶手段から消去するステップと、
    前記記憶手段が記憶する前記履歴情報に基づいて、第1のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙と、前記第1のユーザ識別情報とは異なる第2のユーザ識別情報を含むプリントジョブに基づいて画像が形成された用紙とを前記蓄積手段が蓄積する場合のみ混載状態判断するステップと、
    混載状態と判断された場合、警告を出力するステップと、を含み、
    前記判断するステップは、前記画像を形成するステップにおいて画像の形成が開始されることに応じて、前記画像の形成が開始されたプリントジョブが含む前記第1のユーザ識別情報と、前記記憶手段に記憶されている前記履歴情報が含む前記第2のユーザ識別情報とを比較するステップを含む、混載状態警告プログラム。
  10. 前記プリントジョブを受け付けるステップは、互いに通信可能に接続されたコンピュータからプリントジョブを受信するステップを含み、
    前記警告するステップは、前記プリントジョブを送信してきたコンピュータに警告を送信するステップを含む、請求項8または9に記載の混載状態警告プログラム。
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