JP5120649B2 - シンクロナイザリング - Google Patents

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Description

本発明は、自動車、トラクタ、フォークリフト用などの手動変速機、或はパワーテイクアウト機構のシンクロ機構に組み込むシンクロナイザリングに関する。
自動車などに用いられる手動変速機にはシンクロ機構が組み込まれ、変速操作時にドライブシャフトと変速ギヤとが同期して回転するようになっている。このようなシンクロ機構にはシンクロナイザリングが組み込まれている。図7は、このようなシンクロナイザリング1を組み込んだシンクロ機構の一例として、ダブルコーン型のものを示している(たとえば、特許文献1参照)。このシンクロ機構は、ドライブシャフト2と共に回転するシンクロハブ3の外周にインサートスプリング4が装着され、このインサートスプリング4に、シフトレバーの操作に基づいて軸方向(図7の左右方向)に変位するカップリングスリーブ5が係合されている。また、このカップリングスリーブ5と、変速ギヤ6と同期して回転するクラッチギヤ7との間に、アウターボークリング8と前記シンクロナイザリング(シンクロミドルリング)1とインナーボークリング9とが設けられている。
変速操作に伴なって、カップリングスリーブ5が図7の左方に押されると、先ず、アウターボークリング8とシンクロナイザリング1との間、およびこのシンクロナイザリング1とインナーボークリング9との間に働く摩擦力の作用によって、カップリングスリーブ5とクラッチギヤ7との回転速度差がなくなる。この状態から更にカップリングスリーブ5が押されると、このカップリングスリーブ5の内周面に形成されたスプライン溝10が、クラッチギヤ7の外周縁に形成されたスプライン溝11とインサートスプリング4の外周縁に形成されたスプライン溝12とに掛け渡すように係合し、ドライブシャフト2と変速ギヤ6とが同期して回転するようになる。
前述のように構成され作用するシンクロ機構に組み込まれるシンクロナイザリング1は、図8および図9に示すように構成されている。すなわち、このシンクロナイザリング1は、軸方向に沿って直径が変化するテーパ円筒部13と、このテーパ円筒部13の大径側端面13aに互いに等間隔に形成された複数の爪片14とから構成されている。これら各爪片14の厚さ寸法tは、テーパ円筒部13の厚さ寸法Tよりも小さい(T>t)。なお、各爪片14の延びる方向は、シンクロナイザリング1が組み込まれるシンクロ機構の構造により異なり、例えば、テーパ円筒部13と同方向に傾斜させる場合も、テーパ円筒部13の中心軸方向に沿った方向とする(傾斜させない)場合もある。
このような形状を有するシンクロナイザリング1を製造する方法として、特許文献1に示すように、金属の平板にプレス加工を施すことにより、シンクロナイザリング1を製造する方法が知られている。すなわち、金属の平板21を打ち抜いて(ブランキングにより)、輪状の第1中間素材15を形成し、この第1中間素材15をプレス加工してテーパ円筒状に形成する。なお、金属の平板21を打ち抜いて輪状の中間素材15を形成するために、図10および図11に示すように、中抜きと外抜きを行う。
特開平7−12509号公報
ところで、このような従来のシンクロナイザリングにおいては、変速時に、衝撃荷重が発生し、爪片の基端部(テーパ円筒部と爪片との境界部分)に応力が集中して、爪片基端部(根元部分)に過大な力が作用する虞があった。たとえば、爪片の基端部の側縁部(入隅の角部の円弧状にRが付けられた部分)に過大な力が作用する虞があり、そのため部品交換等のメンテナンスを必要とする場合があった。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、変速時の衝撃荷重により爪片の基端部に集中する応力を低減でき、長寿命化や、メンテナンスの簡素化を図ることができるシンクロナイザリングを提供することをも目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載のシンクロナイザリングは、軸方向に沿って直径が変化するテーパ円筒部と、このテーパ円筒部の大径側端部に形成された複数の爪片とを備えるシンクロナイザリングにおいて、
前記爪片に、当該爪片に作用する衝撃を緩衝する衝撃緩衝部が設けられており、
前記衝撃緩衝部は、前記爪片の左右側縁部の基端部より先端側の部分にそれぞれ形成された左右幅が狭くなる幅狭部を少なくとも覆って設けられた保護部材であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明においては、保護部材により衝撃荷重が緩衝され、爪片の基端部に集中する応力が低減する。保護部材は、たとえば、シンクロナイザリングの爪片およびテーパ円筒部とからなる本体を構成する部材に対して、硬度が低く、弾性が高い部材となっていることが好ましい。
また、請求項2に記載のシンクロナイザリングは、請求項1に記載の発明において、前記保護部材は、その左右側縁がそれぞれ前記爪片の基端部の左右側縁と面一になっていることを特徴とする。
また、請求項3に記載のシンクロナイザリングは、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記保護部材は、前記爪片の前記幅狭部を含む周囲を囲む筒状に設けられていることを特徴とする。
また、請求項4に記載のシンクロナイザリングは、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記爪片の左右側縁部の間には、切欠部または貫通孔が設けられていることを特徴とする。
本発明のシンクロナイザリングによれば、爪片に衝撃緩衝部を設けることで、変速時の衝撃荷重により爪片の基端部に集中する応力を低減できて、シンクロナイザリングの長寿命化を図るとともに、メンテナンスの簡素化を図ることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
図1(a)〜(d)は、本発明の第1の実施の形態に係るシンクロナイザリングを示す図である。
この例のシンクロナイザリング31は、従来と同様に、軸方向に沿って直径が変化するテーパ円筒部32と、このテーパ円筒部32の大径側端部33に形成された複数の爪片34とを備え、爪片34の構成以外は、基本的に従来のシンクロナイザリング31と同様の構成を有するものとなっている。
この例において、爪片34には、テーパ円筒部32の周方向に略沿う左右方向の中央部に切欠部35(肉抜き)が設けられている。切欠部35は、爪片34の左右側部36,36の間で、爪片34の左右方向の中央部に形成され、爪片34の先端側に開放した状態となっている。
また、切欠部35の左右側縁(切欠部35を有する爪片34の内側の側縁)は、爪片34の左右側縁と平行となるように形成されている。
また、切欠部35が爪片34の左右方向の中央部に形成され、かつ、爪片34の先端側で開放した状態となっているので、爪片34の左側部36と右側部36とが切欠部35により左右に分離された状態とされるとともに、左側部36と右側部36とは、互いに左右幅が同様の形状で、かつ、互いに左右が逆の鏡像関係となる形状となっている。
また、切欠部35は、爪片34とテーパ円筒部32との境界面、すなわち、テーパ円筒部32の大径側端部33の端面と同じ平面となる面よりも、先端側に形成されている。
すなわち、切欠部35は、爪片34のテーパ円筒部32からの突出長さより短い(浅い)ものとなっていおり、切欠部35の爪片34の基端部側の端部が、爪片34の前記境界面より先端側となっている。したがって、爪片34の基端部には、切欠部35が形成されておらず、当該基端部は、左右に分離されずに一体の形状となっている。
なお、爪片34の基端部の外側となる左右側縁部、すなわち、爪片34の外側の入隅の角部は円弧状に形成されるとともに設定された曲率半径のRとなっているが、爪片34の内側となる切欠部35の基端部側の左右の入隅の角部も円弧状に形成されるとともに設定された曲率半径のRとなっている。
そして、爪片34の切欠部35側の左右の入隅の角部のRは、左右でほぼ一体に連続した円弧状に形成されることで、切欠部35の爪片34の基端部側の形状が略半円状となっている。
このような爪片34においては、当該爪片34の基端部より少し先端側の部分から先端までが左右の中央に設けられた切欠部35により左側部36と右側部36とに分離されている。これらの左右側部36,36の左右幅(テーパ円筒部32の周方向に沿った幅)は、それぞれ爪片34の左右幅の半分よりさらに切欠部35の左右幅の半分を減算した長さだけ狭くなっている。
したがって、図1(b)に示すように、白抜き矢印Fに示すように左右側部36,36は、従来の爪片34全体に比較して弾性変形し易いものとなっている。左右側部36,36のうちの一方の側部36に衝撃荷重が作用した場合に、一方の側部36が比較的容易に弾性変形することになる。この弾性変形により、衝撃荷重が緩衝された状態となり、爪片34の基端部に作用する応力を低減することができる。したがって、切欠部35が爪片34に作用する衝撃を緩衝する衝撃緩衝部となる。
この衝撃緩衝部によって、爪片34の基端部に集中する応力を低減でき、シンクロナイザリングの長寿命化と、メンテナンスに簡素化を図ることができる。
また、爪片34の材質や厚み等を変えないものとした場合に、肉抜きにより爪片34全体としての強度は低下するが、応力が集中しやすい爪片34の基端部には、切欠部35が形成されておらず、従来と同様の左右幅を有し、従来とほぼ同様の強度を有するものとなるので、切欠部35を形成したことによる強度の低下により、爪片34の基端部に問題が生ずることはない。
また、爪片34に切欠部35を形成する際には、従来の外抜きにおける型形状を変更して、切欠部35に対応した形状とすることで、外抜き時に切欠部35を形成することが可能であり、爪片34に切欠部35を設けるものとしても、シンクロナイザリング31の製造コストの増加や、製造における工程数の増加がなく、コストの低減を図ることができる。
図2は、本発明の第2の実施の形態のシンクロナイザリングの爪片41を示すものである。第1の実施の形態で形成されている衝撃緩衝部としての切欠部35に変えて第2の実施の形態では、爪片41に円状の貫通孔42を衝撃緩衝部として形成している。この爪片41の構成以外については、第2の実施の形態の構成と、第1の実施の形態の構成とが同様のものとなっており、ここでは、第2の実施の形態の特徴部分となる爪片41だけを図2で示すとともに詳細に説明し、第1の実施の形態と同様の構成要素については、その説明を省略する。
第2の実施の形態では、シンクロナイザリング31の爪片41の左右の中央で、かつ、先端と基端との略中央部に円状の貫通孔42が形成されている。当該貫通孔42の直径は、爪片41の先端から基端までの長さおよび爪片41の左右幅より短いものとなっており、貫通孔42の外周は、全て爪片41内に収まった状態となっている。
したがって、爪片41の中央部分が貫通孔42により左右側部に分離された状態となるが、爪片41の基端部および先端部は、貫通孔42により左右に分離されることなく一体となっている。
これにより、爪片41の基端部は、第1の実施の形態と同様に左右に分離されることなく、従来とほぼ同様に強度を維持した状態となっている。
第2の実施の形態においては、第1の実施の形態と違って、爪片41の先端部が左右に分離していないことにより、第2の実施の形態に比較して爪片41の左右側部の弾性変形が抑制されるが、従来の貫通孔も切欠部も設けられていない爪片より弾性変形し易い形状であり、第1の実施の形態と略同様に衝撃荷重が加わった場合に、左右側部のうちの一方の側部が弾性変形することで衝撃力を緩衝し、爪片41の基端部に集中する応力を低減できて、シンクロナイザリングの長寿命化と、メンテナンスの簡素化を図ることができる。
なお、第1の実施の形態に比較すると、爪片41の弾性変形量が減少するが、切欠部35を設けた場合よりも爪片41の強度の低下を抑制することができる。
また、第2の実施の形態においても、シンクロナイザリングの製造時の中抜きもしくは外抜きの際に一緒に貫通孔42を形成することが可能であり、貫通孔42を設けるものとしても工程数が増えることがなく、製造コストの低減を図ることができる。
図3(a)〜(d)は、本発明の第3の実施の形態のシンクロナイザリングを示すものである。第1の実施の形態および第2の実施の形態におけるシンクロナイザリング31では、当該シンクロナイザリング31の爪片34,41に衝撃緩衝部として切欠部35や貫通孔42を形成したのに対して、第3の実施の形態では、爪片44に衝撃緩衝部として保護部材51を設けた構成となっている。この爪片41の構成以外については、第3の実施の形態の構成と、第1の実施の形態の構成とが同様のものとなっており、ここでは、第3の実施の形態の特徴部分となる爪片41だけを詳細に説明し、第1の実施の形態と同様の構成要素については、その説明を省略する。
この例の爪片44は、第1および第2の実施の形態と異なり、従来と同様に切欠部や貫通孔が形成されていないものとなっている。そして、爪片44の外周部に爪片44の外周部を覆う筒状の保護部材51が取り付けられるようになっている。
ここで、爪片44は、その周囲に保護部材51が巻かれたように取り付けられることで、その左右幅が大きくならないように、爪片44の基端部より先端側の保護部材51に周囲が覆われる部分は、その左右幅が基端部より狭くされている。これにより、保護部材51が備えられていない爪片の左右幅に対して、この例の爪片44に保護部材を取り付けた状態の左右幅が等しくなるようになっている。
また、爪片44の基端部(側縁部が入隅の角部とされてRが付けられた部分)には、その外周に保護部材51が取り付けられず、従来と同様の左右幅を有し、爪片44の基端部の左右幅を狭くすることにより基端部の強度が低下しないようにしている。
なお、図3(c)に示すように、爪片44において、左右幅がそのままの基端部と、左右幅が狭くされた先端部との間に段差45が形成されている。
なお、段差となる長さは、爪片44の左右で同じとなっており、爪片44は左右対称な形となっている。
保護部材51は、概略矩形状の爪片44の基端部より上の部分の周囲を囲うように筒状とされるとともに、筒状の内部空間が爪片44の基端部より上と略同形状となっている。
したがって、保護部材51は、概略矩形状であるが、内部に爪片44に対応した断面スリット状の貫通孔が、基端から先端に貫通して形成されている。なお、爪片44の貫通孔の先端側を閉塞するように蓋部を設けるものとしてもよい。
この保護部材51により爪片44の基端部より上にいては、爪片44の左右側縁部が保護部材51に覆われた状態となっており、上述のように爪片44の左右の側縁部のうちの一方の側縁部に衝撃荷重が加わった場合に、この衝撃力が保護部材51により緩衝され、爪片44の基端部に作用する応力が低減することになる。
なお、保護部材51は、爪片44の衝撃力が加わる左右側縁部を覆っている必要があるが、その他の部分には、たとえば、肉抜き加工を施して、軽量化や原材料の低減を図ってもよい。
保護部材51の材料としては、たとえば、シンクロナイザリング31本体より硬度が低く高弾性の部材を用いることが好ましい。たとえば、非金属の衝撃緩和材として用いられる部材を用いることができる。より具体的には、各種のエンジニアリング・プラスチックを用いることができる。また、より具体的には、熱可塑性の合成樹脂や、各種合成ゴム等の弾性部材などを用いることができる。
このような第3の実施の形態のシンクロナイザリング31においても、保護部材51により爪片44に作用する衝撃荷重を緩衝して、爪片44の基端部に集中する応力を低減できる。また、これによってメンテナンスの手間の低減を図ることができる。
なお、従来に対して、この例の爪片44では、左右の側縁部に段差を形成することになるが、外抜き用の型の形状を変更することで対応することができ、特に、段差を形成するために工程を増やす必要はない。
図4は、本発明の第4の実施の形態のシンクロナイザリング31の爪片46および保護部材51を示すものである、第4の実施の形態のシンクロナイザリング31の爪片46には、第3の実施の形態のように左右側縁部に段差45が形成されていない形状となっている。なお、第4の実施の形態においても、爪片46の周囲を囲むように、第3の実施の形態と同様の保護部材51が取り付けられることで、保護部材51を取り付けた状態で、保護部材51を備えない爪片と同じ幅となるように、爪片46の左右幅が保護部材51の厚みに対応して狭くされている。なお、爪片46の構成以外については、第4の実施の形態の構成と、第1の実施の形態の構成とが同様のものとなっており、ここでは、第4の実施の形態の特徴部分となる爪片46だけを図4で示すとともに詳細に説明し、第1の実施の形態と同様の構成要素については、その説明を省略する。
第4の実施の形態のシンクロナイザリング31と第3の実施の形態のシンクロナイザリング31とに間には、上述の段差45の有無の違いしかなく、第4の実施の形態においても、第3の実施の形態と略同様の作用効果を得ることができる。
但し、第3の実施の形態に対して、第4の実施の形態の爪片46の基端部の左右幅が狭くなることにより、爪片46の基端部の強度が僅かに低下する可能性がある。
図5は、本発明の第5の実施の形態のシンクロナイザリング31の爪片47を示すものである。
第5の実施の形態のシンクロナイザリング31は、爪片47に第1の実施の形態に示した切欠部35を設けるとともに、第3の実施の形態で示した保護部材51を設けたものである。この爪片47の構成以外については、第5の実施の形態の構成と、第1の実施の形態の構成とが同様のものとなっており、ここでは、第5の実施の形態の特徴部分となる爪片41だけを図5で示すとともに詳細に説明し、第1の実施の形態と同様の構成要素については、その説明を省略する。
爪片47は、第3の実施の形態に示すように段差45,45を備え、当該爪片47には、保護部材51が装着される。さらに、爪片47には、第1の実施の形態に示すように切欠部35を設け、爪片47の基端部を除く部分を左右側部36,36に分けた形状となっている。
第5の実施の形態によれば、衝撃緩衝部として、爪片47に切欠部35と保護部材51とを両方設けることで、より確実に爪片47の衝撃による爪片47の基端部に作用する応力を低減することができる。また、保護部材51を設けることで、シンクロナイザリング31の質量が増加し、慣性力が大きくなってしまうが、爪片47に切欠部35、すなわち、肉抜きを設けることで、保護部材51による重量増加を抑制して、シンクロナイザリング31の慣性力の増加を防止することができる。なお、第5の実施の形態において、第4の実施の形態に示すように段差45を設けないものとしてもよい。
図6は、本発明の第6の実施の形態のシンクロナイザリング31の爪片48を示すものである。この例の爪片48は、第1の実施の形態における切欠部35を設けるとともに、切欠部35により分離された左右側部36,36のそれぞれに保護部材52,52を取り付けた構成となっている。
この爪片48の構成以外については、第6の実施の形態の構成と、第1の実施の形態の構成とが同様のものとなっており、ここでは、第6の実施の形態の特徴部分となる爪片48だけを図6で示すとともに詳細に説明し、第1の実施の形態と同様の構成要素については、その説明を省略する。
第3の実施の形態および第5の実施の形態においては、爪片44,47の全体を囲む保護部材51に対応して、爪片44,47の左右の側縁部の基端部の先端側に段差45,45が形成されていたが、第6の実施の形態では、爪片48の左右側部36,36のそれぞれの左右側部に段差45,45,49,49が形成されている。なお、段差45,45,49,49を形成しないものとしてもよい。
そして、爪片48の基端部より先端側となる左右側部36,36には、その外周を囲むように筒状の保護部材52,52が設けられている。
ここで、第5の実施の形態においては、左右の側部36,36のうちの一方が衝撃により弾性変形した場合に、爪片47の先端側の左右幅が僅かに狭くなることにより、保護部材51との間に隙間が生じる可能性があり、爪片47と保護部材51との接合に注意を要するが、左右側部36,36は、弾性変形しても左右幅がほぼ変わらないので、左右側部36,36にそれぞれ保護部材52,52を取り付けることにより、より確実に爪片48に保護部材52,52を接合した状態に保持することができる。
また、保護部材52,52は、基本的に保護部材51と同様の材質で同様の厚みのものを用いることができる。
なお、上述の第2の実施の形態の爪片41に保護部材51を取り付けるものとしてもよい。
本発明の第1の実施形態に係るシンクロナイザリングを示す図面であって、(a)は平面図であり、(b)は断面図であり、(c)は爪片部分の要部側面図であり、(d)は爪片部分の要部平面図である。 本発明の第2の実施形態に係るシンクロナイザリングの爪片を示す側面図である。 本発明の第3の実施形態に係るシンクロナイザリングを示す図面であって、(a)は平面図であり、(b)は断面図であり、(c)は爪片部分の要部側面図であり、(d)は爪片部分の要部平面図である。 本発明の第4の実施形態に係るシンクロナイザリングの保護部材を破断した爪片を示す側面図である。 本発明の第5の実施形態に係るシンクロナイザリングの保護部材を破断した爪片を示す側面図である。 本発明の第6の実施形態に係るシンクロナイザリングの保護部材を破断した爪片を示す側面図である。 鋼製環状部材の一種である、シンクロナイザリングを組み込んだシンクロ機構の1例を示す部分断面図である。 シンクロナイザリングの一例を示す平面図である。 図8のA−A線に沿う断面図である。 従来の第1中間素材を形成する打ち抜き方法を示す図であって、中抜きを示す平面図である。 同、外抜きを示す平面図である。
符号の説明
31 シンクロナイザリング
32 テーパ円筒部
33 大径側端部
34 爪片
35 切欠部(衝撃緩衝部)
36 側部
42 貫通孔(衝撃緩衝部)
51 保護部材(衝撃緩衝部)
52 保護部材(衝撃緩衝部)

Claims (4)

  1. 軸方向に沿って直径が変化するテーパ円筒部と、このテーパ円筒部の大径側端部に形成された複数の爪片とを備えるシンクロナイザリングにおいて、
    前記爪片に、当該爪片に作用する衝撃を緩衝する衝撃緩衝部が設けられており、
    前記衝撃緩衝部は、前記爪片の左右側縁部の基端部より先端側の部分にそれぞれ形成された左右幅が狭くなる幅狭部を少なくとも覆って設けられた保護部材であることを特徴とするシンクロナイザリング。
  2. 前記保護部材は、その左右側縁がそれぞれ前記爪片の基端部の左右側縁と面一になっていることを特徴とする請求項1に記載のシンクロナイザリング。
  3. 前記保護部材は、前記爪片の前記幅狭部を含む周囲を囲む筒状に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシンクロナイザリング。
  4. 前記爪片の左右側縁部の間には、切欠部または貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシンクロナイザリング。
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