JP4529953B2 - 摩擦係合装置の支持構造および自動変速機 - Google Patents

摩擦係合装置の支持構造および自動変速機 Download PDF

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Description

本発明は、摩擦係合装置の支持構造および自動変速機に関し、特に、摩擦係合装置の軸方向の移動を制限するスナップリングを備えた摩擦係合装置の支持構造および該構造を含む自動変速機に関する。
複数の板状部材を摩擦係合させる摩擦係合装置が従来から知られている。また、摩擦係合装置の軸方向移動を抑制するために、溝部にスナップリングを組付けることが従来から行なわれている。
たとえば、特開2003−301861号公報(特許文献1)においては、摩擦係合要素を構成するバッキングプレートにおける止め輪に対する係合面に小さい段差を設け、止め輪の内径側を支持する係止部を構成した多板クラッチが開示されている。
また、実公平6−41003号公報(特許文献2)においては、摩擦板の軸方向移動を規制するためのスナップリングと隣接する摩擦板の内周縁部に該スナップリングの外周面を覆う係止凹部を形成したことを特徴とするクラッチの摩擦板支持構造が開示されている。
また、特開2004−68845号公報(特許文献3)においては、回転軸の外周面に形成した係止凹溝に着脱される欠円環状の止め輪の外れ止め構造が開示されている。ここでは、回転軸の一部で係止凹溝を挟んで被係止部材と反対側に支持された、閉鎖環状の抑え部材が設けられている。
また、実開平2−96030号公報(特許文献4)においては、スナップリングと皿ばねとの間に保護部材を設けた皿ばねの支持構造が開示されている。ここで、保護部材は、スナップリングと皿ばねとによって挟み付けられる環状プレート部と、スナップリングの外周の少なくとも一部を覆うように環状プレート部外周からスナップリング方向に突出した突出部とから構成されている。
特開2003−301861号公報 実公平6−41003号公報 特開2004−68845号公報 実開平2−96030号公報
軸方向に並ぶように2つの摩擦係合装置を設けた構造において、一方の摩擦係合装置の移動を規制するスナップリングは相対的に溝部から抜け出しやすく、他方の摩擦係合装置の移動を規制するスナップリングは相対的に溝部から抜け出しにくい場合がある。この際、2つの摩擦係合装置の間に、相対的に抜け出しやすいスナップリングのみを係止するリング状の抜け止め部材を設ける場合がある。この結果、抜け止め部材は、2つの摩擦係合装置が並ぶ方向に対して直角な方向に延びる平面に関して非対称な断面形状を有することになる。
また、摩擦係合装置における摩擦板が押圧された際に、摩擦係合装置と抜け止め部材との干渉を抑制したいという要請がある。このような要請に対しては、抜け止め部材に段差部やテーパ面を設けて摩擦係合装置の変形を許容するためのスペースを確保することが考えられる。抜け止め部材を作製する際、切削により任意の断面形状を作り出すことができる。
上記のように、切削を用いることで、抜け止め部材の作製コストが増大する。コストの増大を抑制する観点から、切削に代えてダイスを用いた棒状部材の引き抜きにより抜け止め部材を作製することができる。この場合は、抜け止め部材に段差部を設けるよりも、テーパ面を設ける方が、所望の形状を容易に得ることができる。
しかしながら、上記のように非対称な断面形状を有する抜け止め部材にテーパ面を形成した場合、テーパ面を形成した側の断面剛性が低下し、引き抜き時に棒状部材が撓むことが懸念される。この結果、所望の断面形状を有する抜け止め部材を低コストで作製することができなくなる。
上述した特許文献1〜4においては、このような課題を解決するための構成は開示されていない。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、低コストで作製され、摩擦係合装置とスナップリングの抜け止め部材との干渉を抑制することが可能な摩擦係合装置の支持構造および該構造を含む自動変速機を提供することにある。
本発明に係る摩擦係合装置の支持構造は、第1の部材に支持された第1の摩擦板と第2の部材に支持された第2の摩擦板とを軸方向に押圧して摩擦係合させる第1の摩擦係合装置と、第1の摩擦係合装置に軸方向に隣接する位置に設けられた第2の摩擦係合装置と、第1と第2の摩擦係合装置の間に位置し、第1の部材の内周面に設けられた溝部に嵌合され、第1の摩擦係合装置の軸方向の移動を制限するスナップリングと、スナップリングに対して第2の摩擦係合装置側に設けられ、第1と第2の摩擦係合装置が並ぶ方向に対して直角な方向に延びる面に関して非対称な形状を有し、スナップリングの溝部からの抜けを抑制するリング状の抜け止め部材とを備える。ここで、抜け止め部材は、スナップリングの内周面上に位置する係止面と、第2の摩擦係合装置側に位置する軸方向端面とを有する。そして、軸方向端面は、外周側から内周側に向かうにつれて第2の摩擦係合装置から離れるテーパ状の第1部分と、第1と第2の摩擦係合装置が並ぶ方向に対して直角な方向に延びる第2部分とを含む。
上記構成によれば、抜け止め部材の第2の摩擦係合装置側の軸方向端面にテーパ面を形成することで、第2の摩擦係合装置と抜け止め部材との間にスペースを確保することができる。また、軸方向端面の一部を第1と第2の摩擦係合装置が並ぶ方向に対して直角な方向に延在させることで、抜け止め部材のテーパ面側の断面剛性を確保することができる。したがって、棒状部材の引き抜きにより抜け止め部材を作製する場合に、該棒状部材の撓みを抑制することができる。結果として、コストの増大を抑制しながら、第2の摩擦係合装置とスナップリングの抜け止め部材との干渉を抑制することができる。
上記摩擦係合装置の支持構造において、好ましくは、抜け止め部材は、第1の摩擦係合装置側に位置する他の軸方向端面を有し、他の軸方向端面は、外周側から内周側に向かうにつれて第1の摩擦係合装置から離れるテーパ面を含む。
上記構成によれば、抜け止め部材の第1の摩擦係合装置側の軸方向端面にテーパ面を形成することで、第1の摩擦係合装置と抜け止め部材との間にスペースを確保することができる。したがって、第1の摩擦係合装置とスナップリングの抜け止め部材との干渉を抑制することができる。
上記摩擦係合装置の支持構造において、好ましくは、抜け止め部材が最も第2の摩擦係合装置側に移動した際にも、係止面とスナップリングの内周面とが係り合う。これにより、抜け止め部材により常にスナップリングを係止することができる。
上記摩擦係合装置の支持構造において、好ましくは、スナップリングの内周面と係止面とが接触するまでスナップリングが変形した際にも、溝部とスナップリングとが係り合う。これにより、溝部により常にスナップリングを係止することができる。
本発明に係る自動変速機は、上述した摩擦係合装置の支持構造を含む。これにより、低コストで作製され、摩擦係合装置とスナップリングの抜け止め部材との干渉を抑制することが可能な摩擦係合装置の支持構造を含む自動変速機が提供される。
本発明によれば、コストの増大を抑制しながら、摩擦係合装置とスナップリングの抜け止め部材との干渉を抑制することができる。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下に複数の実施の形態が存在する場合、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の特徴部分を適宜組合わせることは、当初から予定されている。
図1は、本発明の1つの実施の形態に係る自動変速機の構成を説明する図である。図1を参照して、本実施の形態に係る自動変速機1は、車両に搭載される自動変速機であって、クランクシャフトに連結された入力軸110と出力軸120とを含むトルクコンバータ100と、遊星歯車機構である第1セット200,第2セット300と、出力ギヤ400と、ギヤケース500と、ギヤケース500に固定されたB1ブレーキ610、B2ブレーキ620およびB3ブレーキ630と、C1クラッチ710およびC2クラッチ720と、ワンウェイクラッチ730とを有する。
第1セット200は、シングルピニオン型の遊星歯車機構である。第1セット200は、サンギヤS(UD)210と、ピニオンギヤ220と、リングギヤR(UD)230と、キャリアC(UD)240とを含む。
サンギヤS(UD)210は、トルクコンバータ100の出力軸110に連結されている。ピニオンギヤ220は、キャリアC(UD)240に回転自在に支持されている。ピニオンギヤ220は、サンギヤS(UD)210およびリングギヤR(UD)230と係合している。
リングギヤR(UD)230は、B3ブレーキ630によりギヤケース500に固定される。キャリアC(UD)240は、B1ブレーキ610によりギヤケース500に固定される。
第2セット300は、ラビニヨ型の遊星歯車機構である。第2セット300は、サンギヤS(D)310と、ショートピニオンギヤ320と、キャリアC(1)321と、ロングピニオンギヤ330と、キャリアC(2)331と、サンギヤS(S)340と、リングギヤR(1)(R(2))350とを含む。
サンギヤS(D)310は、キャリアC(UD)240に連結されている。ショートピニオンギヤ320は、キャリアC(1)321に回転自在に支持されている。ショートピニオンギヤ320は、サンギヤS(D)310およびロングピニオンギヤ330と係合している。キャリアC(1)321は、出力ギヤ400に連結されている。
ロングピニオンギヤ330は、キャリアC(2)331に回転自在に支持されている。ロングピニオンギヤ330は、ショートピニオンギヤ320、サンギヤS(S)340およびリングギヤR(1)(R(2))350と係合している。キャリアC(2)331は、出力ギヤ400に連結されている。
サンギヤS(S)340は、C1クラッチ710によりトルクコンバータ100の出力軸120に連結される。リングギヤR(1)(R(2))350は、B2ブレーキ620により、ギヤケース500に固定され、C2クラッチ720によりトルクコンバータ100の出力軸120に連結される。また、リングギヤR(1)(R(2))350は、ワンウェイクラッチ730に連結されており、1速ギヤ段の駆動時に回転不能となる。
図2に、各変速ギヤ段と、各クラッチおよび各ブレーキの作動状態との関係を表した作動表を示す。「○」は係合を表している。「×」は解放を表している。「◎」はエンジンブレーキ時のみの係合を表している。「△」は駆動時のみの係合を表している。この作動表に示された組合わせで各ブレーキおよび各クラッチを作動させることにより、1速〜6速の前進ギヤ段と、後進ギヤ段が形成される。
図3は、本実施の形態に係る摩擦係合装置の支持構造を示す断面図である。図3を参照して、本実施の形態に係る摩擦係合装置の支持構造は、摩擦係合装置であるB1ブレーキ610およびB3ブレーキ630と、スナップリング610A,630Aと、スナップリング610用の抜け止め部材800とを含んで構成される。
B1ブレーキ610は、摩擦板611,612と、スプリング613とを有する。摩擦板611は、外方部材10に支持され、摩擦板612は内方部材20に支持される。一方、B3ブレーキ630は、摩擦板631,632を有する。
B1ブレーキ610を作動させる際は、ピストン(図示せず)により摩擦板611,612が軸方向に押圧され、摩擦板611と摩擦板612とが摩擦係合する。ピストンに作用する油圧が減じられると、ピストンはスプリング613により元の位置に戻される。これにより、摩擦板611,612は元の位置に戻される。一方、B3ブレーキ630を作動させる際は、他のピストン(図示せず)により摩擦板631,632が軸方向に押圧され、摩擦板631と摩擦板632とが摩擦係合する。
スナップリング610A,630Aは、それぞれ、B1ブレーキ610およびB3ブレーキ630に隣接する位置に設けられ、B1ブレーキ610およびB3ブレーキ630の軸方向の移動を規制する。スナップリング610A,630Aは、外方部材10に設けられた溝部に嵌合されている。
図3に示される構造においては、スナップリング610Aは比較的溝部から外れやすく、スナップリング630Aは比較的溝部から外れにくい。したがって、図3の例では、スナップリング610Aの抜け止めのために、リング状の抜け止め部材800を設けているが、スナップリング630A用の抜け止め部材は設けられていない。
次に、図4を用いて、抜け止め部材800の断面形状について説明する。図4に示すように、抜け止め部材800は、B1ブレーキ610およびB3ブレーキ630の軸方向に垂直な方向に延びる平面に関して非対称な断面形状を有する。より具体的には、抜け止め部材800は、スナップリング610Aの内周面を覆う係止面810と、スナップリング610Aの軸方向端面上に位置し、係止面810の一端から外周側に向けて延びる水平面820と、外方部材10に当接する外周面830と、外周側から内周側に向かうにつれてB3ブレーキ630側からB1ブレーキ610側に向かうテーパ面840と、B1ブレーキ610およびB3ブレーキ630の軸方向に垂直な方向に延びる水平面850と、内周面860と、内周側から外周側に向かうにつれてB3ブレーキ630側からB1ブレーキ610側に向かうテーパ面870とを有する。
次に、図5を用いて、B1ブレーキ610およびB3ブレーキ630の変形状態について説明する。図5に示すように、B1ブレーキ610およびB3ブレーキ630の作動時には、摩擦板611,631などが、抜け止め部材800に向かってそれぞれ変形する。この結果、B1ブレーキ610およびB3ブレーキ630と抜け止め部材800とが干渉することが懸念されるが、本実施の形態においては、抜け止め部材800にテーパ面840,870が形成されており、B1ブレーキ610およびB3ブレーキ630の変形を許容する空間が確保されているため、B1ブレーキ610およびB3ブレーキ630と抜け止め部材800との干渉が防止、または、干渉が生じたとしても最小限に抑制される。
次に、図6を用いて、抜け止め部材800の周辺の構造についてより詳細に説明する。図6に示すように、スナップリング610A,630Aは、それぞれ、外方部材10に形成された溝部10A,10Bに嵌合されている。ここで、抜け止め部材800が最もB3ブレーキ630側に移動した際にも、係止面610とスナップリング610Aの内周面とが係り合う(すなわちL1>0)ように、抜け止め部材800の厚み(L2)が設定されている。このようにすることで、抜け止め部材800により常にスナップリング610Aを係止することができる。また、スナップリング610Aの内周面と抜け止め部材800の係止面810とが接触するまでスナップリング610Aが変形した場合にも、溝部10Aとスナップリング610Aとが係り合う(すなわちL3>0)ように、水平面820の幅(L4)が設定されている。これにより、溝部10Aにより常にスナップリング610Aを係止することができる。
図7は、図6におけるA部を詳細に示す図である。図7に示すように、係止面810とテーパ面870との間には、面取り部875が形成されている。この面取り部875の寸法(L5)は、上述したように、係止面810とスナップリング610Aの内周面との「係り代」が常に確保される程度(たとえば0.1mm以下程度)に小さく設定される。なお、面取り部875に代えて、R加工部が設けられてもよい。
次に、図8,図9を用いて、抜け止め部材800の製造工程について説明する。図8を参照して、まず、棒状部材1000よりも硬質のダイス900の開口部900Aに棒状部材1000を挿通する。ここで、棒状部材1000は、たとえば円断面形状を有し、開口部900Aは、図3〜図7で説明した抜け止め部材800と同じ断面形状を有する。棒状部材1000を開口部900Aに繰り返し挿通することで、棒状部材1000が変形し、所望の断面形状を得ることができる。所望の断面形状が得られた後は、図9に示すように、棒状部材1000Aを矢印DR2方向に曲げ、その端部1000B,1000Cを溶接により接合する。これにより、リング状の抜け止め部材800が形成される。その後、切削工程により断面形状の最終調整が行なわれるが、この切削工程は、抜け止め部材800に対する要求精度によっては、省略可能である。
このように、ダイス900を用いた棒状部材の引き抜きにより抜け止め部材800の断面形状を形成することで、リング状の部材に切削加工を施すことにより抜け止め部材800の断面形状を形成する場合と比較して、抜け止め部材800の作製コストを大幅に低減することが可能になる。
次に、図10を用いて、上述した抜け止め部材800の形状による効果を説明する。上述したように、テーパ面840は、B3ブレーキ630と抜け止め部材800との間のスペースを確保するために形成されている。該スペースを確保するために、テーパ面840に代えて、抜け止め部材800のB3ブレーキ630側の軸方向端面に段差部を設けることが考えられる。しかしながら、棒状部材の引き抜きにより抜け止め部材800の断面形状を形成する場合、棒状部材の引き抜き性を考慮すると、段差部を設けるよりもテーパ面840を形成する方が好ましい。この観点からは、テーパ面840は、抜け止め部材800の内周面860にまで達していることが好ましい(図10中の二点鎖線)。しかしながら、テーパ面840を内周面860まで延長した場合、B1ブレーキ610側(図10における右側)の断面剛性と比較して、B3ブレーキ630側(図10における左側)の断面剛性が低下し、棒状部材1000Aを曲げてリング状の抜け止め部材800を得る際に、棒状部材1000Aが面外方向(図9,図10におけるDR3方向)に変形しやすくなる。この結果、リング状の抜け止め部材800を低コストで作製することが困難になる。これに対し、本実施の形態においては、テーパ面840の内周側に、水平面850を設けることで、テーパ面840を内周面860にまで延長した場合と比較して、B3ブレーキ630側(図10における左側)の断面剛性を向上させることができるので、棒状部材1000Aを曲げる際の矢印DR3方向の変形を抑制することができる。
また、本実施の形態においては、水平面850と内周面860とが略垂直に交差するため、切削により抜け止め部材800の断面形状を最終調整する際に、一般的な保持部材1100により抜け止め部材800を安定して保持することが可能である。
また、本実施の形態においては、B1ブレーキ610とB3ブレーキ630とが並ぶ方向に対して垂直な平面に関して抜け止め部材800が非対称な断面形状を有するため、抜け止め部材800を自動変速機に組付ける際に、抜け止め部材800の表裏を容易に判別することが可能である。この結果、抜け止め部材800の組付け性が向上する。
本発明に係る摩擦係合装置の支持構造によれば、抜け止め部材800のB1ブレーキ610側の軸方向端面にテーパ面870を形成することで、B1ブレーキ610と抜け止め部材800との間にスペースを確保することができる。また、抜け止め部材800のB3ブレーキ630側の軸方向端面にテーパ面840を形成することで、B3ブレーキ630と抜け止め部材800との間にスペースを確保することができる。さらに、B3ブレーキ630側の軸方向端面の一部をB1ブレーキ610とB3ブレーキ630とが並ぶ方向に対して直角な方向に延在させることで、抜け止め部材800のテーパ面側の断面剛性を確保することができる。したがって、棒状部材の引き抜きにより抜け止め部材800を作製する場合に、棒状部材1000Aの撓みを抑制することができる。結果として、コストの増大を抑制しながら、B1ブレーキ610およびB3ブレーキ630と抜け止め部材800との干渉を抑制することができる。
上述した構成について要約すると、以下のようになる。すわなち、本実施の形態に係る摩擦係合装置の支持構造は、「第1の部材」としての外方部材10に支持された「第1の摩擦板」としての摩擦板611と「第2の部材」としての内方部材20に支持された「第2の摩擦板」としての摩擦板612とを軸方向に押圧して摩擦係合させる「第1の摩擦係合装置」としてのB1ブレーキ610と、B1ブレーキ610に軸方向に隣接する位置に設けられた「第2の摩擦係合装置」としてのB3ブレーキ630と、B1ブレーキ610とB3ブレーキ630との間に位置し、外方部材10の内周面に設けられた溝部10Aに嵌合され、B1ブレーキ610の軸方向の移動を制限するスナップリング610Aと、スナップリング610Aに対してB3ブレーキ630側に設けられ、B1ブレーキ610とB3ブレーキ630とが並ぶ方向に対して直角な方向に延びる面に関して非対称な形状を有し、スナップリング610Aの溝部10Aからの抜けを抑制するリング状の抜け止め部材800とを備える。ここで、抜け止め部材800は、スナップリング610Aの内周面上に位置する係止面810を有する。抜け止め部材800のB3ブレーキ630側に位置する軸方向端面は、外周側から内周側に向かうにつれてB3ブレーキ630から離れる「第1部分」としてのテーパ面840と、B1ブレーキ610とB3ブレーキ630とが並ぶ方向に対して直角な方向に延びる「第2部分」としての水平面850とを含む。また、抜け止め部材800のB1ブレーキ610側に位置する軸方向端面は、外周側から内周側に向かうにつれてB1ブレーキ610から離れるテーパ面870を含む。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の1つの実施の形態に係る自動変速機を示すスケルトン図である。 図1に示される自動変速機における各ギヤ段と各ブレーキおよび各クラッチとの対応を表した作動表である。 本発明の1つの実施の形態に係る摩擦係合装置の支持構造を示す断面図である。 図3に示される摩擦係合装置の支持構造におけるスナップリングの抜け止め部材を示す断面図である。 図3に示される摩擦係合装置の支持構造の変形を説明する図である。 図3に示される摩擦係合装置の支持構造におけるスナップリングの抜け止め部材の周辺を示す図である。 図6におけるA部を詳細に示す図である。 図4に示されるの抜け止め部材の製造工程の第1工程を説明する図である。 図4に示されるの抜け止め部材の製造工程の第2工程を説明する図である。 抜け止め部材の形状による効果を説明する図である。
符号の説明
1 自動変速機、10 外方部材、10A,10B 溝部、20 内方部材、100 トルクコンバータ、110 入力軸、120 出力軸、200 第1セット、210 サンギヤ、220 ピニオンギヤ、230 リングギヤ、240 キャリア、300 第2セット、310 サンギヤ、320 ショートピニオンギヤ、321 キャリヤ、330 ロングピニオンギヤ、331 キャリヤ、340 サンギヤ、350 リングギヤ、400 出力ギヤ、500 ギヤケース、610 B1ブレーキ、610A スナップリング、611,612 摩擦板、613 スプリング、620 B2ブレーキ、630 B3ブレーキ、630A スナップリング、631,632 摩擦板、710 C1クラッチ、720 C2クラッチ、730 ワンウェイクラッチ、800 抜け止め部材、810 係止面、820 水平面、830 外周面、840 テーパ面、850 水平面、860 内周面、870 テーパ面、875 面取り部、900 ダイス、900A 開口部、1000,1000A 棒状部材、1000B,1000C 端部、1100 保持部材。

Claims (5)

  1. 第1の部材に支持された第1の摩擦板と第2の部材に支持された第2の摩擦板とを軸方向に押圧して摩擦係合させる第1の摩擦係合装置と、
    前記第1の摩擦係合装置に軸方向に隣接する位置に設けられた第2の摩擦係合装置と、
    前記第1と第2の摩擦係合装置の間に位置し、前記第1の部材の内周面に設けられた溝部に嵌合され、前記第1の摩擦係合装置の軸方向の移動を制限するスナップリングと、
    前記スナップリングに対して前記第2の摩擦係合装置側に設けられ、前記第1と第2の摩擦係合装置が並ぶ方向に対して直角な方向に延びる面に関して非対称な形状を有し、前記スナップリングの前記溝部からの抜けを抑制するリング状の抜け止め部材とを備え、
    前記抜け止め部材は、前記スナップリングの内周面上に位置する係止面と、前記第2の摩擦係合装置側に位置する軸方向端面とを有し、
    前記軸方向端面は、外周側から内周側に向かうにつれて前記第2の摩擦係合装置から離れるテーパ状の第1部分と、前記第1と第2の摩擦係合装置が並ぶ方向に対して直角な方向に延びる第2部分とを含む、摩擦係合装置の支持構造。
  2. 前記抜け止め部材は、前記第1の摩擦係合装置側に位置する他の軸方向端面を有し、
    前記他の軸方向端面は、外周側から内周側に向かうにつれて前記第1の摩擦係合装置から離れるテーパ面を含む、請求項1に記載の摩擦係合装置の支持構造。
  3. 前記抜け止め部材が最も前記第2の摩擦係合装置側に移動した際にも、前記係止面と前記スナップリングの内周面とが係り合う、請求項1または請求項2に記載の摩擦係合装置の支持構造。
  4. 前記スナップリングの内周面と前記係止面とが接触するまで前記スナップリングが変形した際にも、前記溝部と前記スナップリングとが係り合う、請求項1から請求項3のいずれかに記載の摩擦係合装置の支持構造。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の摩擦係合装置の支持構造を含む、自動変速機。
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