JP5120210B2 - 光拡散板、光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置 - Google Patents

光拡散板、光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置 Download PDF

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本発明は、蛍光管、LED、EL等の光源を有する液晶バックライト装置や照明装置に搭載される光拡散板及びこの光拡散板を用いた光学シート、バックライトユニット、ディスプレイ装置に関する。
近年、TFT型液晶パネルやSTN型液晶パネルを使用したディスプレイ装置は、例えば、OA分野でカラーノートPC(パーソナルコンピュータ)を中心に商品化されている。
このようなディスプレイ装置においては、液晶パネルの背面側に光源を配置し、この光源からの光で液晶パネルを照明する、いわゆるバックライト方式が採用されている。
この種のバックライト方式に採用されているバックライトユニットを大別すると、冷陰極管(CCFL)等の光源ランプを光透過性に優れたアクリル樹脂などからなる平板状の導光板内で多重反射させる「導光板ライトガイド方式」(いわゆるエッジライト方式)と、導光板を用いない「直下型方式」とがある。
導光板ライトガイド方式のバックライトユニットが搭載されたディスプレイ装置としては、たとえば図4に示すものが一般に知られている。
このディスプレイ装置は、偏光板171、173に挟まれた液晶パネル172を備え、その背面側に略長方形板状のPMMA(ポリメチルメタクリレート)やアクリル等の透明な基材からなる導光板179が設置されており、該導光板179の上面(光射出側)と背面側の偏光板173との間に拡散フィルム(拡散層)178が設けられている。
また、この導光板179の背面側には、導光板179に導入された光を液晶パネル172方向に均一となるように散乱して反射させるための散乱反射パターン部(図示省略)が印刷等されることによって設けられており、該散乱反射パターン部のさらに背面側には、反射フィルム(反射層)177が設けられている。
さらに、導光板179の一側端部には、光源ランプ176が取り付けられており、該光源ランプ176の光を効率よく導光板179中に入射させるために光源ランプ176の背面側を覆うようにして高反射率のランプリフレクター181が設けられている。なお、上記散乱反射パターン部は、白色の二酸化チタン(TiO2)粉末を透明な接着剤などに混合した混合物を、所定パターンたとえばドットパターンにて印刷し乾燥、形成したものであって、導光板179内に入射した光に指向性を付与して光射出面側へと導くようになっており、これによって高輝度化が図られている。
また、最近では、図5に示すように、光利用効率を向上させて高輝度化を図るために、拡散フィルム178と液晶パネル172との間に、光集光機能を備えたプリズムフィルム(プリズム層)174、175を設けることが提案されている。このプリズムフィルム174,175は導光板179の光射出面から射出され、拡散フィルム178で拡散された光を、高効率で液晶パネル172の有効表示エリアに集光させるものである。
一方、直下型方式のバックライトユニットは、導光板の利用が困難な大型の液晶TVなどの表示装置に用いられており、このバックライトユニットを用いた一例として、例えば図6に示すようなディスプレイ装置が一般的に知られている。
このディスプレイ装置においては、偏光板171、173に挟まれた液晶パネル172が設けられるとともに、その背面側に蛍光管等からなる光源151が設けられている。そして、光源151から射出された光が、拡散フィルム182で拡散させられ、高効率で液晶パネル172の有効表示エリアに集光させられるようになっている。また、光源151からの光を効率よく照明光として利用するために、光源51の背面にはリフレクター152が配置されている。
このような直下型方式のバックライトユニットを搭載したディスプレイ装置においては、光源イメージ(ランプイメージ)がディスプレイ画面において視認されるのを防止して輝度ムラの発生を防止すべく、光散乱粒子が配合された樹脂板が光源からの射出光を拡散させる光拡散板として設けられている。
この光拡散板においては、光を透過させつつ該光を散乱させてランプイメージが視認されるのを防ぐといった高透過・高拡散機能が要求されており、この機能を満たすべく、光散乱微粒子の種類や粒径、配合量を変えた試行錯誤が行われている。
この点、樹脂に配合する光散乱粒子として真球状粒子を使用した光拡散板の場合、視野角を広げるような光拡散特性となることが確認されている。そのため、ランプイメージが明るい部分のみが広がった状態で視認されることとなるため、広く明るい部分と狭く暗い部分とのストライプ状の輝度ムラが生じてしまう。よって、この輝度ムラを抑制するには、明暗の差が視認されにくくなるように光透過性を落とす必要が生じるため、結果として正面輝度が不十分になってしまうという問題があった。
さらに、図6に示す液晶ディスプレイ装置においては、視野角の制御は拡散フィルム182の拡散性のみに委ねられているため、その制御は困難であり、液晶表示画面の正面方向の中心部は明るく、周辺部に向かうほど暗くなる特性を避けることはできない。そのため、液晶表示画面を横から見たときの輝度の低下が大きくなり、光の利用効率の低下を招いていた。
そこで、このような問題を解決する一つの方法として、図7に示すように、米国3M社の登録商標である輝度強調フィルム(Brightness Enhancement Film:BEF)185をバックライト用照明光源190の上方に位置して配置され、さらに、BEF185の上方である光射出面側に図示しない光拡散フィルムを配置して正面輝度を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。
BEF185は、図7及び図8に示すように、透明基材186の上面に、断面が三角形状の単位プリズム187が一方向に一定のピッチで配列されたフィルムである。
この単位プリズム187は光の波長に比較して大きいサイズ(ピッチ)である。BEFは、“軸外(off−axis)”からの光を集光し、この光を視聴者に向けて“軸上(on−axis)”に方向転換(redirect)または“リサイクル(recycle)”する。
ディスプレイ装置の使用時(観察時)に、BEFは、軸外輝度を低下させることによって軸上輝度を増大させる。ここで言う「軸上」とは、視聴者の視覚方向に一致する方向であり、一般的にはディスプレイ画面に対する法線方向側である。
なお、このBEFを単独で用いた場合、単位プリズムの反復的アレイ構造は1方向のみに並列された状態となるため、その並列方向での方向転換またはリサイクルのみが可能となる。よって、水平及び垂直方向での表示光の輝度制御を行なうために、一般的には、2枚のシートを組み合わせ、単位プリズム群の並列方向が互いに略直交するように重ねて用いられる。
特許第3374316号公報 特許第3684587号公報 特公平1−37801号公報 特開平6−102506号公報 特表平10−506500号公報
ところで、上述のように光拡散板とともにBEFを用いた場合、視聴者の視覚方向の光の強度を高めて正面輝度を向上させることができるものの、屈折作用による光成分が視聴者の視覚方向に進むことなくサイドローブ光として横方向に無駄に射出されてしまうという問題がある。
このためBEFから射出される輝度分布は、図9の輝度分布図に示すように、視聴者の視覚方向に対する角度が0°における正面輝度が最も高められている一方で、正面より±90°近辺に小さな光強度ピークが生じてしまい効率よく集光を行うことができないという問題があった。
また、正面方向の輝度のみが過度に向上すると、輝度分布の曲線のピーク幅が著しく狭くなって視域が極端に限定されてしまう。そのため、ピーク幅を適度に拡げるためにBEF(プリズムシート)とは別部材の光拡散フィルムを新たに設ける必要があり、部品点数が増加してしまう。よって、材料コストの増加に繋がるだけでなく、ディスプレイの組立時の作業が煩雑になり、好ましくない。
さらに、このような光学シートを用いた液晶ディスプレイ装置では、市場ニーズとして、軽量、低消費電力、高輝度、薄型であることが強く求められており、それに伴い、ディスプレイ装置に搭載されるバックライトユニットに関しても、同様に、軽量、低消費電力、高輝度、薄型であることが要求されている。
最近では特に、薄型化とCCFLのような線光源の本数削減が著しく、従来の光学部材構成では視認できてしまうランプイメージを低減させる為、光学シートの使用枚数が増加しており、上述したような組み立ての煩雑化やコストアップといった問題が生じている。
本発明は、このような課題を鑑みてなされたもので、ランプイメージを低減するとともに正面輝度を向上させることが可能な光拡散板及びこれを用いた光学シート、バックライトユニット、ディスプレイ装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、この発明は以下の手段を提案している。
即ち、本発明に係る光拡散板は、一定の板厚を有し、一方の面が光源からの光が入射する光入射面とされるとともに他方の面が前記光入射面に入射した光が射出する光射出面とされた光拡散板であって、透明樹脂に光散乱粒子が分散混合されてなる第1光散乱層及び第2光散乱層を備え、前記光入射面側に前記第1光散乱層が配置されるとともに前記光射出面側に前記第2光散乱層が配置され、これら第1光散乱層及び第2光散乱層の間に透明樹脂層が介在された3層構造をなし、前記板厚は1.5mm〜5mmの範囲に設定され、該板厚に対する前記第1光散乱層及び前記第2光散乱層のそれぞれの層厚の比が、1/35〜1/5.8の範囲に設定され、前記第1光散乱層の前記光散乱粒子の濃度に対する前記第2光散乱層の前記光散乱粒子の濃度の比が、1/10〜1/5の範囲に設定され、前記第1光散乱層及び前記第2光散乱層における前記光散乱粒子の合計混入量が、前記第1光散乱層及び前記第2光散乱層を構成する透明樹脂の合計重量に対して、20重量%〜35重量%に設定されており、前記光入射面に光を屈折させる凹凸層が設けられたことを特徴とする。
このような特徴の光拡散板によれば、光源から射出された光は、光入射面に設けられた凹凸層によって屈折させられた後、第1光散乱層にてある程度拡散させられる。そして、この拡散光は、透明樹脂層内を伝搬することで広がりながら光源から離れた位置まで進行し、その後、光射出面側に配置された第2光散乱層にてさらに拡散させられて光射出面から射出される。これによって、2つの光散乱層により十分な光拡散効果を付与しながらも光の吸収が少ない透明樹脂層でもって拡散光を広げることで輝度の低下を防ぐことが可能となる。
ここで、光拡散板の板厚を1.5mm未満とすると拡散効果が不足し輝度ムラが生じてしまう。一方、該板厚が5mmを超えると拡散効果は十分に得られるものの、光の吸収が大きくなり過ぎるため正面輝度が低下する。したがって、光拡散板の板厚は1.5mm〜5mmの範囲に設定されていることを要する。なお、薄型化に対応したバックライトユニット及びディスプレイ装置に搭載可能とするためにも、光拡散板の板厚は5mm以下とすることを要する。
また、光拡散板の板厚に対する第1及び第2光散乱層それぞれの層厚の比が、小さ過ぎる場合には光散乱効果が不足し、もしくは、光散乱粒子密度が高くなり遮蔽効果により輝度が低下する。一方、上記比が大き過ぎる場合には光の吸収が大きくなるため正面輝度が低下するとともに入射光を広げる透明樹脂層の層厚が相対的に小さくなるため光の広がりが不十分となる。この点を踏まえて、当該比は1/35〜1/5.8の範囲に設定される必要がある。
さらに、最終的に光を射出する光射出面側の第2光散乱層の光散乱粒子の濃度を第1光散乱層の光散乱粒子濃度よりも大きく設定することが望ましく、これを踏まえ、第2光散乱層の光散乱粒子の濃度に対する第1光散乱層の光散乱粒子の濃度の比を、1/10〜1/5の範囲に設定することが必要となる。また、これによって、光の拡散と直進による広がりとのバランスが取れ、光源に起因する輝度ムラが解消される点で有利となる。
そして、光拡散板全体として適した光散乱効果を得るために、第1光散乱層及び第2光散乱層における光散乱粒子の合計混入量を適切な値に設定することが望ましく、具体的には、第1光散乱層及び第2光散乱層を構成する透明樹脂の合計重量に対する光散乱粒子の合計混入量が、20重量%〜35重量%に設定されていることが必要となる。
本発明の三層構造の光拡散板は上記条件の全てを満たしていることによって、高い光拡散効果及び正面輝度を実現することができる。
一方、本発明に係る光拡散板は、一定の板厚を有し、一方の面が光源からの光が入射する光入射面とされるとともに他方の面が前記光入射面に入射した光が射出する光射出面とされた光拡散板であって、透明樹脂層の光射出面側に、透明樹脂に光散乱粒子を分散混合してなる光散乱層が積層されてなる2層構造をなし、前記板厚は1.5mm〜5mmの範囲に設定され、該板厚に対する前記光散乱層の層厚の比が、1/35〜1/17.5の範囲に設定され、前記光散乱層を構成する透明樹脂の重量に対する前記光散乱粒子の混入量が25重量%〜35重量%に設定されており、前記光入射面に光を屈折させる凹凸層が設けられたことを特徴とする。
このような特徴の光拡散板によれば、光源から射出された光は、光入射面に設けられた凹凸層によって屈折させられた後、透明樹脂層内を伝搬することで広がりながら光源から離れた位置まで進行する。そして、ある程度の広がりをもった状態で光射出面側に配置された光散乱層にてさらに拡散させられて光射出面から射出される。このようにして、光の吸収の少ない透明樹脂層を進行しながら広がった状態の光が、光散乱層によってさらに拡散されるため、輝度の低下を最低限に抑制しながら十分な光拡散効果を付与することが可能となる。
ここで、光拡散板の板厚を1.5mm未満とすると拡散効果が不足し輝度ムラが生じてしまう。一方、該板厚が5mmを超えると拡散効果は十分に得られるものの、光の吸収が大きくなり過ぎるため正面輝度が低下する。したがって、光拡散板の板厚は1.5mm〜5mmの範囲に設定されていることを要する。なお、薄型化に対応したバックライトユニット及びディスプレイ装置に搭載可能とするためにも、光拡散板の板厚は5mm以下とすることを要する。
また、光拡散板の板厚に対する光散乱層の層厚の比が、小さ過ぎる場合には光散乱効果が不足し、もしくは、光散乱粒子密度が高くなり遮蔽効果により輝度が低下する。一方、上記比が大き過ぎる場合には光の吸収が大きくなるため正面輝度が低下するとともに入射光を広げる透明樹脂層の層厚が相対的に小さくなるため光の広がりが不十分となる。この点を踏まえて、当該比は1/35〜1/17.5の範囲に設定される必要がある。
そして、光拡散板全体として適した光散乱効果を得るために光散乱層における光散乱粒子の混入量を適切な値に設定することが望ましく、具体的には、光散乱層の重量に対する光散乱粒子の混入量が、25重量%〜35重量%に設定されていることが必要となる。
本発明の二層構造の光拡散板は上記条件の全てを満たしていることによって、高い光拡散効果及び正面輝度を実現することができる。
本発明に係る光学シートは、上記いずれかの光拡散板と、該光拡散板の光源の前記光射出面側に配置され、前記光拡散板を通過した前記光源の光の光学特性を変換して射出するレンズシートとを備えたことを特徴とする。
このような特徴の光学シートにおいては、上記光拡散板の作用に加えてレンズシートによる集光機能を得ることができることから、ランプイメージを低減させながら高い正面輝度を得ることが可能となる。
本発明に係るバックライトユニットは、上記光学シートと、該光学シートの光入射面側に配置される光源部とを備えたことを特徴とする。
このような特徴のバックライトユニットによれば、上記の光拡散板を備えた光学シートを使用していることから、拡散性と透過性に関する光学特性が最適化され、ランプイメージが低減されるとともに正面方向の輝度が向上された光を射出することが可能となる。
本発明に係るディスプレイ装置は、上記バックライトユニットと、該バックライトユニットの光射出面側に配置されて、前記バックライトユニットからの光を表示光として画像表示を行う画像表示部とからなることを特徴とする。
このような特徴のディスプレイ装置によれば、上記バックライトユニットを搭載していることから、ランプイメージが低減されるとともに正面輝度が向上された良好な表示品位の画像を提供することが可能となる。
本発明に係る光拡散板、光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置によれば、光拡散板を2層あるいは3層構造にして、各種パラメータの最適化を図ることにより、ランプイメージを低減するとともに正面輝度を向上させることが可能となる。
以下、本発明の光拡散板、光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置の第1の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、ここでは、本発明の実施形態に係る光拡散板について、それを用いた光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置と共に説明する。
図1は第1実施形態に係るディスプレイ装置の概略構成を示す模式的な断面図である。
図1に示すように、第1実施形態に係るディスプレイ装置100は、上方に光を照射するバックライトユニット80の光の射出側に、液晶パネル(画像表示部)90を重ねて設けることで構成される液晶表示装置であり、液晶パネル90から上側に向けて画像信号によって表示制御された表示光を射出することで画像を表示するものである。
以下では、このような配置に基づいて、図1の上方向を単に観察者側、下方向を単に背面側と称する場合がある。
液晶パネル90は、例えば矩形格子状に形成された複数の画素領域ごとに、画像信号に応じて光の透過状態を制御する液晶セル(表示素子又はパネル)91の背面側及び観察者側に、光の偏光方向を制御する偏光板92、93が積層されることで構成されている。なお、液晶セル91は、一対のガラス基板と、それらの間に挟持された液晶層とを含んで構成されている。
また、本実施形態においては、液晶パネル90は、いわゆる透過型表示パネルであるが、半透過型表示パネルであってもよい。あるいは、液晶セル91を含んだ液晶パネル90に代えて、他の表示パネル、例えば、光透過性の着色パターンによって静止画像を表示する表示パネルを使用してもよい。
バックライトユニット80は、液晶パネル90の表示画面と略同一の面積の発光面を備えた発光装置であって、光源部10と、該光源部10からの光を、光の射出方向、射出範囲、輝度分布の少なくとも1つを制御して射出する光学シート50とから構成されている。
なお、上記光学シート50は、レンズシート20と、該レンズシート20の光入射面側に積層された光拡散板30とから構成されている。
本実施形態において光源部10は、紙面奥行き方向に延びるシリンダ形状の線状光源からなるランプ11が一定のピッチで離間して配置されるとともに、これら線状光源の背面側及び側面側が反射板12で囲われることで構成された直下型方式が採用されている。なお、光源部10はこのような直下型に限定されることはなく、いわゆるエッジライト方式であってもよい。
線状光源としては、陰極管(CCFL)や、LED、EL、半導体レーザーなどを用いることができる。さらに、赤色、緑色、青色のLEDのアレイからの光を導光板または拡散板で混ぜ合わせて白色光として射出させる光源や、青色のLEDに黄色蛍光発光体を塗布し、擬似白色光として射出させる光源のような、単色LEDに各色の発光体を塗布した光源を用いることもできる。
また、反射板12は、観察者側が開口された箱型形状をなしており、白色フィルム、白色シート等の光反射性のフィルム、シートから構成されている。なお。この反射板12は金属板等の支持体上にフィルム、シート等が貼り付けられて構成されたものであってもよい。
このようなバックライト用の光源部10から射出される光は、ランプ11に近い部分は明るくなり、ランプ11の間は暗くなる特性を有する。そのため、正面方向(観察者側)の観察者から、各ランプ11の形状(ランプイメージ)が視認されるという問題が発生する。
しかし、本実施形態におけるバックライトユニット80は後述するような光学シート50を有し、光源部10からの光を拡散させるとともに集光させる構成になっていることから、バックライトユニット80として直下型方式やエッジライト方式のどちらを用いた場合にも、上記のようなランプイメージによる視認性の問題を抑制することができる。
レンズシート20は、フィルム状に形成されて光透過性を有する透光性基材21と、該透光性基材21の射出面側に一体に設けられたレンズアレイ22とを備えている。
レンズアレイ22は複数の単位レンズ23が並設されることで構成されており、各単位レンズ23は紙面奥行き方向に延設されるとともに、透光性基材21の射出面に面する平坦面と射出面から突出するように形成された凸状の曲面とを有するシリンドリカル形状をなしている。
なお、上記のように単位レンズ23をシリンドリカル形状とすると高い集光効果を発揮することができるが、当該形状に限定されず、光の方向を制御して集光させるような形状であれば他の形状であってもよく、例えば、シリンドリカル形状の一部が凹んだ形状や、該シリンドリカル形状の一部にプリズムが形成されているものや、単位レンズ23自体がプリズム状をなすものであってもよい。
上記単位レンズ23は、透光性基材21上にUVや放射線硬化樹脂を用いて成形されるとしてもよいし、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、アクリルニトリルスチレン共重合体等を用いて、周知の押し出し成形法、射出成型法、あるいは熱プレス成型法によって透光性基材21と一体成形されてもよい。
そして、光拡散板30は、光源部10から表示画面側に射出される光を拡散させる役割を果たしており、光源部10による輝度ムラを抑制してランプイメージを低減させることができるように構成されている。
この光拡散板30は、図1に示すように、光散乱粒子が分散混入された透明樹脂が略板状に形成されてなる第1光散乱層31、透明樹脂が略板状に形成されてなる透明樹脂層32、光散乱粒子が分散混入された透明樹脂が略板状に形成されてなる第2光散乱層33が背面側から観察者側に向けて順番に積層されることで構成されている。
即ち、本実施形態に係る光拡散板30は、その光入射面30a側に第1光散乱層31が配置されるとともに光射出面30b側に第2光散乱層33が配置され、これら第1光散乱層31及び第2光散乱層33の間に透明樹脂層32が介在された3層構造をなしている。
上記第1光散乱層31、透明樹脂層32及び第2光散乱層33を構成する透明樹脂層は同種であってもよいし、異種であってもよく、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、メタアクリルスチレン共重合体(MS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、アクリロニトリルスチレン共重合体(AS)樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)等や、これらを成分とする共重合体若しくはこれらの樹脂の混合物を用いることができる。
また、上記第1光散乱層31及び第2光散乱層33に分散混入される光散乱粒子としては、無機微粒子または有機微粒子からなる粒子が用いられる。この例としては、アクリル系粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子およびその架橋体、メラミン―ホルマリン縮合物の粒子、ポリウレタン系粒子、ポリエーテル系粒子、ポリアミド系粒子、ポリエステル系粒子、シリコーン系粒子、フッ素系粒子、これらの共重合体、スメクタイト、カオリナイト、タルクなどの粘土化合物粒子、シリカ、二酸化チタン、アルミナ、シリカアルミナ、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化バリウム、酸化ストロンチウムなどの無機酸化物粒子、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、塩化バリウム、硫酸バリウム、硝酸バリウム、水酸化バリウム、水酸化アルミニウム、炭酸ストロンチウム、塩化ストロンチウム、硫酸ストロンチウム、硝酸ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、ガラス粒子等を挙げることができる。
このような光拡散板30は、第1光散乱層31、透明樹脂層32及び第2光散乱層33を押出法や共押出法等にて一体成形することで製造することができる。押出法は、押出機で熱可塑性樹脂を加熱溶解させ、Tダイから押出し、板状あるいはシート状に成形する方法である。また、共押出法は、積層板あるいは積層シートを形成する場合に用いられ、複数台の押出機を用い、フィードブロックダイやマニホールドダイなどの積層ダイから、積層押出しを行って、複層板状に成形する方法である。
また、本実施形態の光拡散板30の光入射面30aには、凹凸層15が設けられている。この凹凸層15は、光源部11から入射した光が第1光散乱層31に入る前に屈折させられて、光源部10におけるランプ11の直上だけでなくランプ11の直上から離れた位置にも光を配分する役割を果たす。これにより、ランプ11直上の輝度が抑えられると共に、光源部10から離れた場所の輝度が向上し、ランプイメージの低減に寄与する。
凹凸層15は、通常、レンズから構成された複数の凸部が設けられたレリーフ層として形成される。これらレンズは、例えば、並設される複数のレンチキュラーレンズ、シリンドリカルレンズや、マトリックス状に配列される複数の半球レンズが採用される。
なお、これらレンズの少なくとも一部は、頂部が凹んでいてもよい。
また、凹凸層15を形成する凸部は、上記のようなレンズ形状でなくてもよく、例えばこれら凸部の一部又は全部をプリズム形状としたものやウェーブ状のものであってもよい。
この凹凸層15は、光拡散板30の光入射面30aに紫外線硬化樹脂などの放射線硬化樹脂を塗布し、この塗膜に型押ししながら紫外線などの放射線を照射することにより得られるシート上の凹凸層15を光入射面30aに対して接着又は粘着すること形成される。また、押し出し成形にて光拡散板30と一体成形されたものであってもよい。
凹凸層15を形成する材料としては、透明樹脂や、該透明樹脂に光散乱粒子が分散混入されたものが用いられる。ただし、光散乱粒子を分散混入させる場合は、その濃度もしくは密度を第1光散乱層31の光散乱粒子の濃度よりも小さくする必要がある。
なお、凹凸層15の凹凸形状やピッチ、高さは光源間隔や光源からの距離に応じて適宜設定可能である。
上記のような構成の光拡散板30においては光源部10から射出された光は、凹凸層15によって屈折させられた後、光入射面30a側に配置された第1光散乱層31にてある程度拡散させられる。そして、この拡散光は、透明樹脂層内を伝播して広がりながら光源から離れた位置まで進行し、その後、光射出面30b側に配置された第2光散乱層33にてさらに拡散させられて光射出面30bから射出される。
即ち、本実施形態の光拡散板30を通過する光は、凹凸層15によって屈折させらて第1光散乱層31によって拡散効果が付与された後に、透明樹脂層32内にて輝度を低下させることなく一定の範囲に広がって、その後、さらに第2光散乱層33により拡散効果が付与されることで、高い光拡散性を備えながらも正面輝度の高い射出光として射出されるのである。
以下、このような光拡散板30の光学特性を決定付ける各種パラメータについて詳細に説明する。
本実施形態の光拡散板30の板厚、即ち、第1光散乱層31、透明樹脂層32及び第2光散乱層33の層厚の合計は1.5mm〜2mmの範囲に設定されている。
ここで、光拡散板30の板厚を1.5mm未満とすると拡散効果が不足し、ランプイメージを適切に除去することができず輝度ムラが生じてしまう。一方、この板厚が5mmを超えると拡散効果は十分に得られるものの、光の吸収が大きくなり過ぎるため正面輝度が低下し、さらに、バックライトユニット80及びディスプレイ装置100の薄型化に対応できず好ましくない。
この点、本実施形態においては、上記のように光拡散板30の板厚が1.5mm〜2mmの範囲に設定されていることから、通過する光に対して拡散効果を十分に付与することができるとともに正面輝度の低下を最低限に抑えることができ、さらに、薄型化に対応した製品としてのバックライトユニット80及びディスプレイ装置100に搭載することができる。
また、光拡散板30においては、その板厚に対する第1光散乱層31及び第2光散乱層33のそれぞれの層厚の比、即ち、板厚の値を1とした場合における第1光散乱層31及び第2光散乱層のそれぞれの層厚の値は、1/35〜1/5.8の範囲に設定されている。
ここで、第1光散乱層31及び第2光散乱層33の層厚が薄過ぎる場合、具体的には、これらの層厚の光拡散板30の板厚に対する比が1/35未満の場合、通過する光に対して十分な光拡散効果を与えることができず、また、光散乱粒子密度が高くなることによる光の遮蔽効果により輝度が低下してしまう。一方、第1光散乱層31及び第2光散乱層33の層厚が厚過ぎる場合、具体的には、これらの層厚の光拡散板30の板厚に対する比が1/5.8を超える場合、第1光散乱層31及び第2光散乱層33における光の吸収が大きくなるため正面輝度が低下するとともに、入射光を広げる役割を有する透明樹脂層32の層厚が相対的に小さくなり光の広がりが不十分となる。
この点、本実施形態においては、光拡散板30の板厚に対する第1光散乱層31及び第2光散乱層33のそれぞれの層厚の比が1/35〜1/5.8の範囲に設定されていることから、十分な光拡散効果を得つつも正面輝度の高い射出光を射出することが可能となる。
なお、より望ましくは、光拡散板30の板厚に対する第1光散乱層31の層厚の比率が1/35〜1/17.5の範囲に、光拡散板30の板厚に対する第2光散乱層33の層厚の比率が1/17.5〜1/5.8の範囲にあり、第1光散乱層31の層厚が42〜111um、第2光散乱層33の層厚が86〜345umであることがよい。
さらに、光拡散板30においては、第2光散乱層33の光散乱粒子の濃度に対する第1光散乱層31の光散乱粒子の濃度の比が1/10〜1/5の範囲に設定されている。
即ち、光入射面30a側の第1光散乱層31の光拡散効果を大きくして入射光を拡散し過ぎると、その反面、光の吸収率も大きくなるため弱い光を広げることになり輝度が低下する点で不利となる。よって、最終的に光を射出する光射出面30b側にて光拡散効果を大きく与える方が望ましい。この点を踏まえ、上記濃度の比は1/5〜1/10の範囲に設定されている。また、これによって、光の拡散と直進による広がりとのバランスが取れ、光源部10に起因する輝度ムラが解消される点で有利となる。
そして、光拡散板30においては、第1光散乱層31及び第2光散乱層33を構成する透明樹脂の合計重量に対する光散乱粒子の合計混入量が、20重量%〜35重量%に設定されている。
即ち、光拡散板30全体として適確な光散乱効果を得るためには第1光散乱層31及び第2光散乱層33における光散乱粒子の合計混入量を適切な値に設定することが望ましい。この点、上記合計混入量を20重量%〜35重量%とすることにより、十分な拡散効果を与えつつも、光を吸収し過ぎず輝度の低下を最低限に抑えることが可能となる。
次に、上記光拡散板30を備えた光学シート50、バックライトユニット80及びディスプレイ装置100の作用について説明する。
光源部10から光学シート50に向けて射出された光は、光拡散板30の光入射面30aから入射し、上記説明したように、第1光散乱層31によって拡散効果が付与された後に、透明樹脂層32にて輝度を低下させることなく一定の範囲に広がって、その後、さらに第2光散乱層33により拡散効果が付与されて光射出面30bから射出される。これにより、高い光拡散性及び輝度を備えた光がレンズシート20に入射する。
レンズシート20に入射する光は、その入射面で屈折した後、各単位レンズ23で屈折され観察者側の液晶パネルに向けて射出される。その後、偏光板92を通過することで適宜偏光させられた後、液晶セル91、偏光板93を介して、所定の画素領域から光が表示光として透過され、一定の視野角を有する画像が表示される。
このようにして本実施形態の光学シート50は、上記光拡散板30の作用に加えてレンズシートによる集光機能を得ることができることから、ランプイメージをより低減させながら高い正面輝度を得ることが可能となる。
また、本実施形態のに係るバックライトユニット80によれば、上記光拡散板30を備えた光学シート50を使用していることから、拡散性と透過性に関する光学特性が最適化され、ランプイメージが低減されるとともに正面方向の輝度が向上された光を射出することが可能となる。
さらに、本実施形態のディスプレイ装置100によれば、上記バックライトユニット80を搭載していることから、ランプイメージが低減されるとともに正面輝度が向上された良好な表示品位の画像を提供することが可能となる。
次に本発明の第2の実施形態のディスプレイ装置200について説明する。図2は第2実施形態に係るディスプレイ装置200の概略構成を示す模式的な断面図である。
第2の実施形態のディスプレイ装置200は、第1の実施形態のディスプレイ装置100における3層構造の光拡散板30に代えて、2層構造の光拡散板40を備えている点で第1の実施形態とは相違する。
図2において図1と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
なお、図2に示すように、レンズシート20と該レンズシート20の光入射面側に積層された光拡散板40とによって光学シート60が構成されている。
また、該光学シート60と光源部10とによってバックライトユニット70が構成されている。
この光拡散板40は、図2に示すように、透明樹脂が略板状に形成されてなる透明樹脂層41、光散乱粒子が分散混入された透明樹脂が略板状に形成されてなる光散乱層42が背面側から観察者側に向けて順番に積層されることで構成された2層構造をなしている。
透明樹脂層41及び光散乱層42を構成する透明樹脂層は同種であってもよいし、異種であってもよく、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、メタアクリルスチレン共重合体(MS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、アクリロニトリルスチレン共重合体(AS)樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)等や、これらを成分とする共重合体若しくはこれらの樹脂の混合物を用いることができる。
また、光散乱層42に分散混入される光散乱粒子としては、無機微粒子または有機微粒子からなる粒子が用いられる。この例としては、アクリル系粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子およびその架橋体、メラミン―ホルマリン縮合物の粒子、ポリウレタン系粒子、ポリエーテル系粒子、ポリアミド系粒子、ポリエステル系粒子、シリコーン系粒子、フッ素系粒子、これらの共重合体、スメクタイト、カオリナイト、タルクなどの粘土化合物粒子、シリカ、二酸化チタン、アルミナ、シリカアルミナ、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化バリウム、酸化ストロンチウムなどの無機酸化物粒子、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、塩化バリウム、硫酸バリウム、硝酸バリウム、水酸化バリウム、水酸化アルミニウム、炭酸ストロンチウム、塩化ストロンチウム、硫酸ストロンチウム、硝酸ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、ガラス粒子等を挙げることができる。
このような光拡散板40は、透明樹脂層41及び光散乱層42を押出法や共押出法等にて一体成形することで製造することができる。押出法は、押出機で熱可塑性樹脂を加熱溶解させ、Tダイから押出し、板状あるいはシート状に成形する方法である。また、共押出法は、積層板あるいは積層シートを形成する場合に用いられ、複数台の押出機を用い、フィードブロックダイやマニホールドダイなどの積層ダイから、積層押出しを行って、複層板状に成形する方法である。
また、第2実施形態の光拡散板40にも、その光入射面40aには、第1実施形態と同様の凹凸層15が設けられている。
上記のような構成の光拡散板40においては、光源部10から射出された光は、凹凸層15によって屈折させられた後、透明樹脂層41内を伝搬することで広がりながら光源部10から離れた位置まで進行する。そして、ある程度の広がりをもった状態で光射出面40b側に配置された光散乱層42にてさらに拡散させられて光射出面40bから射出される。このようにして、光の吸収の少ない透明樹脂層41を進行しながら広がった状態の光が、光散乱層42によってさらに拡散されるため、輝度の低下を最低限に抑制しながら十分な光拡散効果を付与することが可能となる。
以下、このような光拡散板40の光学特性を決定付ける各種パラメータについて詳細に説明する。
本実施形態の光拡散板40の板厚、即ち、透明樹脂層41及び光散乱層42の層厚の合計は1.5mm〜2mmの範囲に設定されている。
ここで、光拡散板40の板厚を1.5mm未満とすると拡散効果が不足し、ランプイメージを適切に除去することができず輝度ムラが生じてしまう。一方、この板厚が5mmを超えると拡散効果は十分に得られるものの、光の吸収が大きくなり過ぎるため正面輝度が低下し、さらに、バックライトユニット70及びディスプレイ装置200の薄型化に対応できず好ましくない。
この点、本実施形態においては、上記のように光拡散板40の板厚が1.5mm〜2mmの範囲に設定されていることから、通過する光に対して拡散効果を十分に付与することができるとともに正面輝度の低下を最低限に抑えることができ、さらに、薄型化に対応した製品としてのバックライトユニット70及びディスプレイ装置200に搭載することができる。
また、光拡散板40においては、その板厚に対する光散乱層42の層厚の比、即ち、板厚の値を1とした場合における光散乱層42の層厚の値は、1/35〜1/17.5の範囲に設定されている。
ここで、光散乱層42の層厚が薄過ぎる場合、具体的には、該光散乱層42の層厚の光拡散板40の板厚に対する比が1/35未満の場合、通過する光に対して十分な光拡散効果を与えることができず、また、光散乱粒子密度が高くなることによる光の遮蔽効果により輝度が低下してしまう。一方、光散乱層42の層厚が厚過ぎる場合、具体的には、これらの層厚の光拡散板40の板厚に対する比が1/17.5を超える場合、光散乱層42における光の吸収が大きくなるため正面輝度が低下するとともに、入射光を広げる役割を有する透明樹脂層41の層厚が相対的に小さくなるため光の広がりが不十分となる。
この点、本実施形態においては、光拡散板40の板厚に対する光散乱層42のそれぞれの層厚の比が1/35〜1/17.5の範囲に設定されていることから、十分な光拡散効果を得つつも正面輝度の高い射出光を射出することが可能となる。
さらに、光拡散板40においては、光散乱層42を構成する透明樹脂の重量に対する光散乱粒子の混入量が25重量%〜35重量%に設定されている。
即ち、光拡散板40全体として適した光散乱効果を得るためには光散乱層42における光散乱粒子の混入量を適切な値に設定することが望ましい。この点、上記混入量を25重量%〜35重量%とすることにより、十分な拡散効果を与えつつも、光を吸収し過ぎず輝度の低下を最低限に抑えることが可能となる。
以上、本発明の実施形態の光拡散板30、40、光学シート50、60、バックライトユニット70、80及びディスプレイ装置100、200について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、図1及び図2に示すレンズシート20に代えて、図3に示すような変形例のレンズシート25を用いたものであってもよい。
このレンズシート25においては、透光性基材21におけるレンズアレイ22が設けられている面とは反対側の面に、複数の光マスク部26が設けられ、これら光マスク26の間の部分が光透過用開口部27とされている。光透過用開口部27のピッチは、単位レンズ23のピッチとほぼ同じピッチとされており、光マスク部26の位置は、単位レンズ23同士が接触する谷部に対応する位置に形成されている。そのため、光透過用開口部27の位置は、単位レンズ23の頂部に対応する位置に設けられることになるこの光マスク部26は、たとえば金属材料や白色反射材などの光反射性部材から構成することができる。
このようなレンズシート25を採用することにより、光マスク部26により反射された光は、光拡散板30で再び光拡散された後、正面方向(観察者側)へ射出される。この工程が繰り返されることにより、光源部10の光をほとんどすべて正面方向(観察者側)へ射出させることができ、正面輝度を向上させることが可能となる。
実施形態で説明した光拡散板を用いたディスプレイ装置を作製し、その物性の評価試験を行った。
第1実施形態に対応する3層構造の光拡散板として、下記表1に示すような各種パラメータを備えた実施例1〜5の光拡散板を作成した。また、これらの比較対象として、比較例1〜10の光拡散板を作成した。
また、第2実施形態に対応する2層構造の光拡散板として、下記表2に示すような各種パラメータを備えた実施例6〜9の光拡散板を作成した。また、これらの比較対象として、比較例11〜16の光拡散板を作成した。
なお、これら光拡散板は押出成形にて作成した。
そして、このような光拡散板の光射出面に紫外線硬化樹脂を用いてレンズアレイをUV成形したレンズシートを粘着材を用いて貼合して光学シートを成形し、この光学シートを用いてディスプレイ装置を構成した。これらの材料、具体的構成等は実施形態にて示した通りである。
なお、表1の上覧における、「板厚」とは光拡散板の厚みを示している。
また、「第1光散乱層の層厚の比率」、「第2光散乱層の層厚の比率」は、板厚に対する第1光散乱層及び第2光散乱層のそれぞれ層厚の比率を示している。
さらに、「第2光散乱層に対する第1光散乱層の光散乱粒子の濃度比率」とは、第2光散乱層の光散乱粒子濃度を1とした場合における第1光散乱層の濃度の比を示している。
そして、「光散乱粒子の合計混入量(重量%)」とは、1光散乱層及び第2光散乱層を構成する透明樹脂の合計重量に対する、これら第1光散乱層及び第2光散乱層に混入された光散乱粒子の合計混入量を示している。
また、表2の上覧における、「板厚」は、表1と同様に光拡散板の厚みを示している。
また、「光散乱層の層厚の比率」は、板厚に対する光散乱層の層厚の比率を示している。
さらに、「光散乱粒子の混入量(重量%)」とは、光散乱層を構成する透明樹脂の合計重量に対する光散乱層に混入された光散乱粒子の混入量を示している。
試験方法としては、ディスプレイ装置に白色画面を表示させ、正面輝度及びランプイメージの視認しやすさを比較した。その結果を表1及び表2に記載した。
なお、表1及び表2において、「ランプイメージ」欄における記号「○」はランプイメージが視認されず輝度ムラがなかったことを示しており、「×」はランプイメージが視認されて輝度ムラが生じていることを示している。また、「正面輝度」欄における記号「○」は正面輝度が基準値以上であったことを示しており、「×」は正面輝度が基準値未満であったことを示している。
まず、3層構造の光拡散板についての表1について検討すると、(1)板厚が1.5mm〜5mmの範囲に設定され、(2)板厚に対する第1光散乱層及び第2光散乱層のそれぞれの層厚の比が1/35〜1/5.8の範囲に設定され、(3)第2光散乱層の光散乱粒子の濃度に対する第1光散乱層の光散乱粒子の濃度の比が1/10〜1/5の範囲に設定され、(4)第1光散乱層及び第2光散乱層における光散乱粒子の合計混入量が第1光散乱層及び第2光散乱層を構成する透明樹脂の合計重量に対して、20重量%〜35重量%に設定されている、といった4つの条件の全てを満たす実施例1〜5においては、ランプイメージ及び正面輝度がともに○を示す結果となった。
一方、これら4つの条件のいずれか一つを満たさない比較例1〜10については、ランプイメージ及び正面輝度の少なくとも一つが×を示す結果となった。
したがって、3層構造の光拡散板においては、上記4つの条件を満たすように構成することによって、ランプイメージを除去しながら高い輝度を実現できることがわかった。
Figure 0005120210
また、2層構造の光拡散板についての表2について検討すると、(1)板厚が1.5mm〜5mmの範囲に設定され、(2)板厚に対する光散乱層の層厚の比が、1/35〜1/17.5の範囲に設定され、(3)光散乱層を構成する透明樹脂の重量に対する光散乱粒子の混入量が25重量%〜35重量%に設定されている、といった3つの条件の全てを満たす実施例6〜9においては、ランプイメージ及び正面輝度がともに○を示す結果となった。
一方、これら3つの条件のいずれか一つを満たさない比較例11〜16については、ランプイメージ及び正面輝度の少なくとも一つが×を示す結果となった。
したがって、2層構造の光拡散板においては、上記3つの条件を満たすように構成することによって、ランプイメージを除去しながら高い輝度を実現できることがわかった。
Figure 0005120210
第1実施形態に係るディスプレイ装置の概略構成を示す模式的な断面図である。 第2実施形態に係るディスプレイ装置の概略構成を示す模式的な断面図である。 レンズシートの変形例を示す図である。 導光板ライトガイド方式のバックライトユニットが搭載されたディスプレイ装置の縦断面図である。 拡散フィルムと液晶パネルとの間にプリズムフィルムを設けたディスプレイ装置の縦断面図である。 直下型方式のバックライトユニットを備えたディスプレイ装置の縦断面図である。 輝度強調フィルムを備えた光制御シートの斜視図である。 輝度強調フィルムを備えた光制御シートが配置されたディスプレイ装置の要部の縦断面図である。 輝度強調フィルムを備えた光制御シートの光強度分布を示す図である。
符号の説明
10 光源部
11 ランプ
12 反射板
20 レンズシート
21 透光性基材
22 レンズアレイ
23 単位レンズ
25 レンズシート
26 光マスク部
27 光透過用開口部
30 光拡散板
30a 光入射面
30b 光射出面
31 第1光散乱層
32 透明樹脂層
33 第2光散乱層
40 光拡散板
40a 光入射面
40b 光射出面
41 透明樹脂層
42 光散乱層
50 光学シート
60 光学シート
70 バックライトユニット
80 バックライトユニット
90 液晶パネル
91 液晶セル
92 偏光板
93 偏光板
100 ディスプレイ装置
200ティスプレイ装置

Claims (5)

  1. 一定の板厚を有し、一方の面が光源からの光が入射する光入射面とされるとともに他方の面が前記光入射面に入射した光が射出する光射出面とされた光拡散板であって、
    透明樹脂に光散乱粒子が分散混合されてなる第1光散乱層及び第2光散乱層を備え、
    前記光入射面側に前記第1光散乱層が配置されるとともに前記光射出面側に前記第2光散乱層が配置され、これら第1光散乱層及び第2光散乱層の間に透明樹脂層が介在された3層構造をなし、
    前記板厚は1.5mm〜5mmの範囲に設定され、
    該板厚に対する前記第1光散乱層及び前記第2光散乱層のそれぞれの層厚の比が、1/35〜1/5.8の範囲に設定され、
    前記第2光散乱層の前記光散乱粒子の濃度に対する前記第1光散乱層の前記光散乱粒子の濃度の比が、1/10〜1/5の範囲に設定され、
    さらに、前記第1光散乱層及び前記第2光散乱層における前記光散乱粒子の合計混入量が、前記第1光散乱層及び前記第2光散乱層を構成する透明樹脂の合計重量に対して、20重量%〜35重量%に設定されており、
    前記光入射面に光を屈折させる凹凸層が設けられたことを特徴とする光拡散板。
  2. 一定の板厚を有し、一方の面が光源からの光が入射する光入射面とされるとともに他方の面が前記光入射面に入射した光が射出する光射出面とされた光拡散板であって、
    透明樹脂層の光射出面側に、透明樹脂に光散乱粒子を分散混合してなる光散乱層が積層されてなる2層構造をなし、
    前記板厚は1.5mm〜5mmの範囲に設定され、
    該板厚に対する前記光散乱層の層厚の比が、1/35〜1/17.5の範囲に設定され、
    前記光散乱層を構成する透明樹脂の重量に対する前記光散乱粒子の混入量が25重量%〜35重量%に設定されており、
    前記光入射面に光を屈折させる凹凸層が設けられたことを特徴とする光拡散板。
  3. 請求項1又は2に記載の光拡散板と、
    該光拡散板の光源の前記光射出面側に配置され、前記光拡散板を通過した前記光源の光の光学特性を変換して射出するレンズシートとを備えたことを特徴とする光学シート。
  4. 請求項3に記載の光学シートと、
    該光学シートの光入射面側に配置される光源部とを備えたことを特徴とするバックライトユニット。
  5. 請求項4に記載のバックライトユニットと、
    該バックライトユニットの光射出面側に配置されて、前記バックライトユニットからの光を表示光として画像表示を行う画像表示部とからなることを特徴とするディスプレイ装置。







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