JP5116962B2 - フラットケーブル折り目加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フラットケーブルの長手方向所定箇所に、このフラットケーブルを折り返すための折り目をプレス加工により形成するフラットケーブル折り目加工方法に関するものである。
昨今では、例えば自動車用のワイヤーハーネスとして、銅箔等から成る少なくとも1条の平型導体をプラスチックフィルムで挟むことで絶縁被覆を施したフラットケーブルが使用されることが多くなってきている。
ところでこのフラットケーブルの場合には、銅撚り線に絶縁被覆を施した断面丸型の絶縁電線と異なり、所望する方向に曲げ難い、という問題がある。
そこで従来から、フラットケーブルの長手方向の所定曲げ位置に、予めプレス機等を用いてプレスして、折り目を加工しておく方法がある。具体的にはプレス機に装着された上側金型と下側金型で形成されている隙間にフラットケーブルを挟み込んで、所望する断面U字状の折り目を付けて、この折り目部分でフラットケーブルを折り曲げようとするものである。
このような折り目を付ける装置の一例が特許文献1に開示されている。
このフラットケーブル折り目加工装置(以下単に折り目加工装置という)は、フラットケーブルの所定位置に、フラットケーブルの幅方向に連続し、フラットケーブルの軸方向に対して、例えば、斜め方向に断面U字状の折り目を付ける装置である。具体的には、プレス機のプレス部に装着されている上側金型と下側金型とで、フラットケーブルの折り目加工領域を挟持して圧力をかけ、折り目を付けるものである。
特開2003−217368号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている折り目加工装置でフラットケーブルに折り目を付けていると、以下のような問題が発生することがある。
まず一点目としては、プレスして形成した断面U字状の折り目部分の、特にその両側に形成されているスロープ部において、絶縁被覆の厚さが薄くなって、絶縁性が低下して、絶縁破壊を起こす場合がある。
また二点目としては、内側の平型導体が、やはりスロープ部近傍で薄くなってしまって、耐振動特性の劣化や耐折り曲げ回数の低下を引き起こす場合がある。
上記問題に鑑み本発明の目的は、フラットケーブルの長手方向所定位置に折り目を付けるフラットケーブル折り目加工方法において、加工された断面U字状の折り目部において、絶縁特性の低下を引き起こす絶縁被覆の薄肉化や、耐振動特性の劣化や耐折り曲げ回数の低下を引き起こす平型導体の薄肉化を防止できるフラットケーブル折り目加工方法を提供することにある。
前記目的を達成すべく本発明の請求項1記載のフラットケーブル折り目加工方法、少なくとも1条の平型導体と該平型導体を被覆してなる絶縁被覆とを有するフラットケーブルを、その長手方向所定位置で上側金型と下側金型とで挟持して、前記フラットケーブルの幅方向にその断面両側にスロープ部が形成されてなる断面U字状の折り目を形成するフラットケーブル折り目加工方法であって、前記上側金型と前記下側金型を組み合わせた際形成されるフラットケーブル加工領域となる断面U字状の隙間のうち、前記スロープ部に対応する部分に、前記フラットケーブルの厚みTよりも大きな幅Wを持たせると共に、前記フラットケーブルを前記上側金型と前記下側金型とで挟持した際、前記フラットケーブル長手方向の少なくとも一端を、前記フラットケーブルの折り目の形成部分に引き込み可能にしておくことを特徴とするものである。
また本発明の請求項2記載のフラットケーブル折り目加工方法は、請求項1記載のフラットケーブル折り目加工方法において、前記フラットケーブルの長手方向の少なくとも一端を、フラットケーブルの表裏から回転可能なローラーで挟持することで仮位置決めし、その上で前記フラットケーブルを前記上側金型と前記下側金型とで挟持して、前記フラットケーブルに断面U字状の折り目を形成することを特徴とするものである。
このようにしてなる本発明のフラットケーブル折り目加工方法によれば、プレス機の上側金型と下側金型を組み合わせた際形成されるフラットケーブル加工領域となる断面U字状の隙間にあって、前記スロープ部に対応する部分にフラットケーブルの厚みTよりも大きな幅Wを持たせ、かつフラットケーブルを上側金型と下側金型とで挟持した際、フラットケーブル長手方向の少なくとも一端を、例えば自由端にして、折り目加工時に、折り目形成部分に引き込みが可能になった。
その結果、断面U字状の折り目の、特に絶縁被覆や平型導体が薄くなり易いスロープ部にあって、絶縁被覆や平型導体の薄肉化が防止できる。それ故、絶縁被覆の絶縁特性の劣化や、平型導体の耐振動特性の劣化や耐折り曲げ回数の低下を防止できる。
以上のように本発明のフラットケーブル折り目加工方法によれば、加工された断面U字状の折り目において、絶縁特性の低下を引き起こす絶縁被覆の薄肉化や、耐振動特性の劣化、耐折り曲げ回数の低下を引き起こす平型導体の薄肉化を防止できるフラットケーブル折り目加工方法を提供することができる。
以下に図を用いて、本発明のフラットケーブル折り目加工方法の一実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明のフラットケーブル折り目加工方法を実現するために用いるプレス機の一例を示す正面図である。
図1に示すようにこのプレス機1は、シリンダー2の先に位置決めされた上側金型3と、この上側金型3に対向して下方(プレス機のベース台5側)に配置されている下側金型4とを有している。この例では上側金型3が雄型の金型で、下側金型4の方が雌型の金型で構成されているが、雄型、雌型の各金型の配置は上下逆であってもよい。
上側金型3と下側金型4との間にあって、ベース台5上に水平に配置されるフラットケーブル6の先端側は、このフラットケーブル6の先端部両端の絶縁体に穿たれた位置決め穴と、プレス機1のベース台5に設けられているフラットケーブル受け台7に形成されているパイロット穴8、8とを一致させ、これに穴合わせ用のアダプタ9の位置合わせ突起10、10を差し込んでベース台5上に固定される構成となっている。
尚、図1において、ベース台5の右側にあるフラットケーブル受け台7は、図1に向かって左右方向に移動可能なスライダー11により左右、すなわちフラットケーブル6の長手方向に移動可能になっている。その結果、フラットケーブル6の長手方向における断面U字状の折り目の形成位置が異なるものを加工する場合には、それに対応してフラットケーブル6の先端位置を固定する、前述したフラットケーブル受け台7の位置を調整できるようになっている。
一方、フラットケーブル6の後端側は、フラットケーブル6の幅より広い溝13がその周方向に形成されている下ドラム12と、この下ドラム12の前記溝13の幅より狭い幅の上ドラム14とで回転可能に挟持される構成となっている。ここで符号15は上ドラム14を上下させるクランプである。すなわち、フラットケーブル6を上ドラム14と下ドラム12との間に配置するときは、クランプ15で上ドラム14を上方に上げておき、フラットケーブル6を下ドラム12の溝13内に位置決めしたら、クランプ15を下げ、上ドラム14を下ドラム12の溝13内に位置決めする。
尚、下ドラム12も上ドラム14もドラム軸心の周りに回転可能になっているから、図1においてフラットケーブル6が右側に引っ張られれば、両ドラム12、14は矢印方向に回転してフラットケーブル6を右方向に送り込むことが可能になっている。
さらにまた本実施例にあっては、上側金型3と下側金型4の雄型、雌型の各金型を組み合わせた際形成されるフラットケーブル6の加工領域となる断面U字状の隙間のうち、この断面U字状の隙間の両端部のスロープ部に対応する部分に、フラットケーブルの厚みTよりも大きな幅Wを持たせてある。
具体的には、いまフラットケーブル6の厚さをTとしたとき、図2に示すように、両金型3、4を組み合わせた際形成される隙間20を以下のように形成する。尚、図2の右半分で説明するが、上側金型3、下側金型4は左右対称であるから、隙間20も左右対称である。よって図の右半分での説明は左半分についても同様に適用されるものとする。
図2に示すように、垂直線22の最下点を角度0°としたとき、断面U字状の隙間20の幅は、角度0°〜60°の間では、フラットケーブル6の厚さTに相当する大きさt、すなわちT=tになっている。
そして断面U字状の隙間20の両端のスロープ部21では、その幅Wはフラットケーブル6の厚さTよりも大きな値になっている。すなわち、T<Wになっている。
なお本実施例では前述した垂直線22の最下点からみて60°〜90°の範囲をスロープ部と称する。
より具体的には、角度0°〜60°の間では、上側金型3の先端部の凸状の曲面を半径Rで、下側金型4の凹部の曲面を半径R+tで形成する。そして60°〜90°の間では、上側金型3の曲面を半径R−△rで形成し、下側金型4の曲面をR+tの半径で形成する。
実際にフラットケーブル6の厚さTが0.3mmであった場合、この実施例ではt=0.3mm、W=0.4mmにした。因みに、図2において上側金型3と下側金型4の曲面の半径R及び△rの値は、R=0.5mm、△r=0.1mmになっている。尚、後述の他の実施例でも、R及び△rは同じ値に固定して説明する。
以上のような構成のプレス機1によって行う本実施形態例のフラットケーブル折り目加工方法を説明する。
まずプレス機1にフラットケーブル6を位置決め固定する。より具体的には、フラットケーブル6の先端側が、このフラットケーブル6の先端部両端の絶縁体に穿たれた位置決め穴と、プレス機1のベース台5に設けられているフラットケーブル受け台7に形成されているパイロット穴8、8とを一致させ、これに穴合わせ用のアダプタ9の位置合わせ突起10、10を差し込んでベース台5上に固定される。その上で下側金型4上にフラットケーブル6が載置され、フラットケーブル6の後端側が、フラットケーブル6の幅に相当する溝13がその周方向に形成されている下ドラム12と、この下ドラム12の前記溝13の幅より狭い幅の上ドラム14とで回転可能に挟持される。
しかる後、上側金型3を下降させることで、フラットケーブル6に折り目30(図6参照)が形成される。
ここで上側金型3と下側金型4とでフラットケーブル6に断面U字状の折り目を付けるべく、長手方向の所定箇所をプレスすると、もしフラットケーブル6の両端が固定されているならば、フラットケーブル6がその長手方向に引っ張られて、絶縁被覆や平型導体が薄肉化してしまう。
しかしながら、前述のように本実施形態では、少なくともフラットケーブル6の一端が自由端に近い状態になっているため、プレス時フラットケーブル6の左端は、図1の右方向に移動可能である。しかも薄肉化の問題が生じ易いスロープ部においては、W>Tの関係となっており、フラットケーブル6と上側金型3や下側金型4との摩擦が抑制される。その結果、プレス時、フラットケーブル6が引っ張り応力を受けるものの、フラットケーブル6の後端部が上側金型3と下側金型4内に引き込まれることでフラットケーブル6のスロープ部21にかかる部分での引っ張り応力が緩和され、絶縁被覆や平型導体の薄肉化を最小限に抑えることができる。
以下、このような本発明のフラットケーブルの折り目加工方法のその他の実施例を示す。
なお、下記の第2〜第5の実施形態は金型の形状に特徴があり、その余の点は、上記第1の実施例と同様であるので、詳細な記載を省略する。
図2に示す実施例では、断面U字状の隙間20のスロープ部21の隙間20の幅WをT<Wにするために、上側金型3側の断面U字状の曲面の半径をR−△rで形成したが、図3に示すように、上側金型3側の曲面を半径Rで形成し、これに対向する下側金型4側の凹状曲面をR+t+△rの半径で形成して、t=0.3mm、W=0.4mmにしてもよい。
尚、角度0°〜60°の間では、図2のものと同様に、上側金型3の先端部の凸状の曲面を半径Rで、下側金型4の凹部の曲面を半径R+tで形成してある。
図4はさらに別の実施例を示すものである。
この実施例でも、角度0°〜60°の間では、上側金型3の先端部の凸状の曲面を半径Rで、下側金型4の凹部の曲面を半径R+tで形成する。そして60°〜90°の間では、上側金型3の曲面の半径をR−(△r/2)で形成し、下側金型4の曲面の半径をR+t+(△r/2)で形成する。そして結果的には、t=0.3mm、W=0.4mmにしている。
図5はさらにまた別の実施例で、この実施例の特徴は、上側金型3のスロープ部21に対応する部分を、半径Rの曲面ではなく、垂直線22に略平行な直線にした点にある。
具体的には、上側金型3の60°〜90°に対応する部分は垂直線22に平行なストレート部23(長さLに相当する部分)とし、下側金型4側の凹状の曲面を半径R+tで形成した。その結果、スロープ部21においてはt=0.3mm、Wは0.4mm以上に形成されている。
尚、角度0°〜60°の間では、図2のものと同様に、上側金型3の先端部の凸状の曲面は半径Rで、下側金型4の凹部の曲面は半径R+tで形成されている。
前記図2〜図5に示すいずれの実施例でも、隙間20の幅は角度0°〜60°の範囲では、加工対象のフラットケーブル6の厚さTに等しい大きさのt=0.3mmで形成され、角度60°〜90°では、それより大きな幅Wである、具体的には0.4mm、あるいはそれ以上の幅に形成されている。尚、これ以外の部分、例えば各図における隙間20が水平になっている部分はフラットケーブル6の厚さTに等しい大きさ、t=0.3mmに形成されている。
上記いずれの実施例であっても、図1に示すようにフラットケーブル6の一端を上下に配したドラム12、14で、これらドラムを回転自在にした状態で挟持し、折り目形成領域では、例えば、図2〜図5のいずれかに記載の上側金型3、下側金型4とで挟持してプレスする。そのため、プレスの際、折り目形成領域にフラットケーブル6が容易に引き込まれ、かつ上側金型3と下側金型4とで形成される断面U字状の隙間20のスロープ部21にあっては、隙間20の幅をフラットケーブル6の厚さTよりも大きくしてあるため、このスロープ部21に対応する部分で加工されたフラットケーブル6の折り目部分では、絶縁被覆や平型導体が通常の厚さに比して薄肉化することが防止される。
ところでフラットケーブル6の長手方向の所定位置に形成される断面U字状の折り目30としては、図6に示すようにフラットケーブル6の長手方向の軸に対して直角のものもあれば、図7に示すように所定角度θ傾いた、いわゆる斜め方向に形成されるものもある。
本発明のフラットケーブル折り目加工方法は、これらいずれの場合についても適用できることはいうまでもない。
以下においては、実際に、上側金型3と下側金型4とで形成される断面U字状の隙間20の幅が、どの位置でもすべてフラットケーブル6の厚さTに等しいt=0.3mmのものを比較例とし、本発明の方法、具体的には図2に示す上側金型3、下側金型4を用いたもの(実施例1)と、図3に示す上側金型3、下側金型4を用いたもの(実施例2)とで、フラットケーブル6の所定位置に断面U字状の折り目30を付け、その特性を評価した。
因みに、フラットケーブル6としては、平型導体の厚さ0.15mm、絶縁被覆(絶縁フィルム)の厚さは上下それぞれ0.09mm、そしてフラットケーブル6全体の厚さTが0.3mmのものを用い、本発明にあっては、t=0.3mm、W=0.4mmの上側金型3と下側金型4とを使用した。各評価に供したサンプル数は、n=5である。
まず比較例の方法で製造したフラットケーブル6における平型導体の厚さはスロープ部において0.11mm、絶縁被覆の厚さは0.05mmとなっていた。
これに対し、実施例1で製造したフラットケーブル6における平型導体の厚さはスロープ部において0.15mm、絶縁被覆の厚さは0.09mmとなっていた。
それから実施例2で製造したフラットケーブル6における平型導体の厚さはスロープ部において0.15mm、絶縁被覆の厚さは0.09mmとなっていた。
このようにいずれの実施例の場合でも、平型導体の厚さ、絶縁被覆の厚さは加工を施す前後で変化していない(すなわち比較例の場合よりも厚くなっている)ことが分かる。
各々のサンプルに最大5kVまでの電圧を印加して、絶縁被覆の破壊状況を評価した。その結果を図8に示す。図8に示すように、比較例のものでは、基準電圧、すなわちこの種のフラットケーブル6に求められている基準電圧1.0kV以上を下回る場合もあったが、本発明の実施例1、実施例2に対応する上側金型3、下側金型4でプレスしたものでは、いずれのサンプルも5.0kVの値の電圧を引火しても、絶縁被覆の破壊には至らなかった。
次に、振動耐久評価を行なった。その結果を図9に示す。図9において丸印が本発明の実施例1に相当し、二重丸が実施例2に対応する。またバツ印は比較例のものを示している。
図9に示すように、1回のサイクルで20〜200Hzの周波数で振動の変化を与えながらフラットケーブルに振動を与え、抵抗値の変化で評価を行なった結果、本発明の実施例1、実施例2についてはサイクル数を1000回まで上げてみたが、いずれも基準値である0.2mΩ以下の値を示した。一方、比較例のものでは振動のサイクルが300回を越えるあたりからこの基準値を超えてしまった。
また図10に示すように、フラットケーブル6の折り目30部分に繰り返し曲げを加えて、折り目30が破断するまでの回数を数えた。その結果、本発明の実施例1、実施例2に相当するものでは基準の値である15回をすべて超える結果が得られたが、比較例のものでは基準値ぎりぎりである15回を示すものもあった。
以上に説明したように、本発明のフラットケーブル折り目加工方法によれば、折り目30における絶縁被覆の薄肉化や、平型導体の薄肉化が防止でき、それ故、絶縁被覆の耐電圧特性の劣化や、平型導体の振動耐久特性、あるいは繰り返し曲げ数の低下を確実に防止することができる。
尚、前記評価では、本発明に使用する図2、図3に示す上側金型3、下側金型4の組み合わせについてのみ説明しているが、図4及び図5に示す各金型3、4の組み合わせによっても同様の評価が得られている。
なお断面U字状の隙間20の幅Wの上限値は実験的には、W≦1.5Tであることが好ましい。幅Wがこれよりも大きくなると、断面U字状の折り目30が付け難くなる場合がある。
なお上記実施例では前述した垂直線22の最下点からみて60°〜90°の範囲をスロープ部と称したが、本発明ではスロープになっている部分でありさえすればよく、設計によって適宜スロープ部の位置は異なる。
以上のように、本発明のフラットケーブル折り目加工方法によれば、加工された断面U字状の折り目において、絶縁特性の低下を引き起こす絶縁被覆の薄肉化や、耐振動特性の劣化、あるいは耐折り曲げ回数の低下を引き起こす平型導体の薄肉化を確実に防止できるフラットケーブル折り目加工方法を提供することができる。
本発明のフラットケーブル折り目加工方法を実現するために使用するプレス機の一実施例を示す正面図である。 図1に示すプレス機に使用する一実施例である上側金型と下側金型とを組み合わせた状態を示す一部拡大断面図である。 図1に示すプレス機に使用する別の実施例である上側金型と下側金型とを組み合わせた状態を示す一部拡大断面図である。 図1に示すプレス機に使用するさらに別の実施例である上側金型と下側金型とを組み合わせた状態を示す一部拡大断面図である。 図1に示すプレス機に使用するさらにまた別の実施例である上側金型と下側金型とを組み合わせた状態を示す一部拡大断面図である。 本発明で加工するフラットケーブルの折り目の一例を示す斜視図である。 本発明で加工するフラットケーブルの折り目の別の例を示す斜視図である。 本発明で得られたフラットケーブルの折り目と従来の方法で得られた折り目との耐電圧評価結果を示すグラフである。 本発明で得られたフラットケーブルの折り目と従来の方法で得られた折り目との振動耐久評価結果を示すグラフである。 本発明で得られたフラットケーブルの折り目と従来の方法で得られた折り目との繰り返し曲げ耐久評価結果を示すグラフである。
符号の説明
1 プレス機
3 上側金型
4 下側金型
6 フラットケーブル
7 フラットケーブル受け台
8 パイロット穴
9 アダプタ
10 位置合わせ突起
12 下ドラム
13 溝
14 上ドラム
20 隙間
21 スロープ部
22 垂直線

Claims (2)

  1. 少なくとも1条の平型導体と該平型導体を被覆してなる絶縁被覆とを有するフラットケーブルを、その長手方向所定位置で上側金型と下側金型とで挟持して、前記フラットケーブルの幅方向にその断面両側にスロープ部が形成されてなる断面U字状の折り目を形成するフラットケーブル折り目加工方法であって、
    前記上側金型と前記下側金型を組み合わせた際形成されるフラットケーブル加工領域となる断面U字状の隙間のうち、前記スロープ部に対応する部分に、前記フラットケーブルの厚みTよりも大きな幅Wを持たせると共に、
    前記フラットケーブルを前記上側金型と前記下側金型とで挟持した際、前記フラットケーブル長手方向の少なくとも一端を、前記フラットケーブルの折り目の形成部分に引き込み可能にしておくことを特徴とするフラットケーブル折り目加工方法。
  2. 前記フラットケーブルの長手方向の少なくとも一端を、フラットケーブルの表裏から回転可能なローラーで挟持することで仮位置決めし、その上で前記フラットケーブルを前記上側金型と前記下側金型とで挟持して、前記フラットケーブルに断面U字状の折り目を形成することを特徴とする請求項1記載のフラットケーブル折り目加工方法。
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