JP2004503899A - コンプライアントピンとその製造方法 - Google Patents
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Abstract
プリント回路基板(PCB)またはコネクタハウジング内の開口部内へ挿入されるコンプライアントピンは、第1の端部及び第2の端部を有する縦形ボディと、第1及び第2の端部の間に配置されるコンプライアント部とを含み、コンプライアント部は、変形可能であり縦形ボディと一体的にかつシームレスに形成されるとともにさらにそれらの間に空洞を画定するエレメントを含み、各変形可能なエレメントは、ピンが開口部内に挿入されると空洞内へ変形する。複数の前述のピンを用いる回路基板及びコネクタアセンブリも開示する。本発明は、さらに、コンプライアントピンを製造する方法についての実施形態を含み、一つの実施形態においては、空洞を有する少なくとも1つのコンプライアント部が、ワイヤ内に形成され、ワイヤの少なくとも1つの場所を、壁を有する空洞が形成されるようにコイニングするステップと、その後に空洞の壁を所望の形状及び形態に形成するステップとを含む。少なくとも1つのコンプライアントピンを製造する方法についての第2の実施形態は、金属シート上における複数の部分を、残りの部分が所望の長さ、幅、及び形状のワイヤを画定するように打ち抜き加工するステップと、続いて壁を有する空洞が形成されるようにワイヤの少なくとも1つの場所をコイニングするステップと、その後前記空洞を形成する壁を所望の形状及び形態に形成するステップとを含む。
Description
【0001】
(発明の属する技術分野)
本発明は、種々のボディまたは構造体間を機械及び/または電気接続するために使用するコンタクトピンに関する。さらに詳細には、本発明は、プリント回路基板(PCB)、コネクタハウジング、及びヘッダーハウジングのような部材においてコンプライアントピンを使用することについて、強度及び固定力が高くなるようにコンプライアントピンを改良することに関する。
【0002】
(発明の背景)
電気接点は、端子またはコンタクトピンとも呼ばれ、エレクトロニクス産業において、電気接続を行うためのプリント回路基板(PCB)、電気パネル、コネクタケーブル及び他の素子と共に使用される。本明細書において使用されているように、「電気の」及び「電子の」という用語及びそれらの連結は、同義であり置き換え可能であって、作動中に電気の原理を利用する種々の構成部品、回路、素子または装置を指す。
【0003】
複数のコンタクトピンは、絶縁オス側コネクタハウジング内に装着されることが多く、コンタクトの一方の端は、コネクタハウジングから延びてメス側嵌合コネクタと機械及び電気接続する。例えば商品として入手可能なオス側コネクターである、典型的な超多ピン(HPC)ヘッダーにおいては、通常断面が円形または四角形であるコンタクトまたはワイヤーピンを、ハウジング内の円形の孔内にピン打ちする。コンタクトピンとコネクタハウジングの孔との間において、ピンのハウジング内における保持は、「負の隙間」としても知られるプレスフィットにより行う。コンタクトピンは、典型的には、青銅、黄銅、スチール、ステンレススチールまたは銅合金から形成し、コネクタハウジングは、典型的には、プラスチックまたは樹脂タイプの材料から形成する。ピン打ちプロセス中に、コネクタハウジングの孔は、ピンと孔の外周との間の負の隙間により大きくなり変形し得る。これによって、適切な位置及び配列にコンタクトピンをしっかりと保持するコネクタハウジングの能力が低減してしまう。本明細書において使用されているように、「コネクタ」、「ヘッダー」、「ハウジング」という用語、及びそれらの種々の組み合わせ及び/または連結は、同義であり置き換え可能であって、電気及び/または機械接続を行うように固定されるコンタクトピンを内部に有する種々のボディ、パネル、基板、素子または構造体を指す。
【0004】
過去における1つの改良は、コンタクトピン上に保持部分を形成するように、コンタクトピンの長手方向側面上に「スター」としても知られる凹所及びフィンを設けることであった。これらのスター状保持部分は、コンタクトピンをコネクタハウジング内に挿入する際に余分の保持力を提供する。凹所及び対応のフィンは、スタンピング技術により形成し、該技術において、凹所または溝がコンタクトピンの保持部分内にスタンピングされると、フィンが、外側に押し出されすなわち押出成形される。
【0005】
典型的には、コンタクトピンは、スチール、ステンレススチール、青銅、黄銅、または銅合金からなる四角形または円形のワイヤ、或いはストリップメタルから形成される。スター状という特徴は、チゼルのような器具によって、ワイヤまたはストリップの四角形部分のまたは直径の4つの側面を同時に打ちつけることにより伸びたピンの一部分である。これを行うことによって、ワイヤに4つの「V」字状の凹みが形成される。凹みの間において、フィンは、もとの直径よりも、または、四角形のワイヤの場合ワイヤの対角線よりも高くなる。従って、スター状という特徴は、コンタクトピンの大きくなった部分であって、コンタクトピンとコネクタハウジングの孔との間のプレスフィットを強化するために利用される。
【0006】
しかしながら、これらのスター状という保持特徴を利用しても、コネクタ産業は、コネクタハウジング内におけるコンタクトピンの不十分な保持による不完全なコネクタに悩まされている。多くの問題が、コンタクトピンが緩くなることによってコネクタにおいて起こる。これらのピンは、所定位置から部分的に抜けるかまたは動いて、機械及び/または電気についての故障を引き起こしかねない。この問題を解決するために提案されてきたこれまでの解決法には、コネクタハウジングの孔とコンタクトピンとの間におけるプレスフィットを強化するまたは負の隙間を大きくすることがある。これは、スター状という特徴をさらに大きくするかまたは孔を小さくするかによって達成される。しかしながら、このアプローチは、コネクタハウジングのひび割れや歪曲を生じたことから有効でなかった。同様に、PCボード上のコンタクトヘッダー、またはPCボード自体は、ピンまたはピンのスター状という特徴が大き過ぎる場合には、破損またはひび割れることが知られる。
【0007】
提案された別の解決法は、空洞を有するコンプライアント部を形成するようにピンを平らにして折り曲げる製造方法を利用したコネクタピンであった。残念ながら、その製造方法でも、長時間かかることは別にして、折り目が形成される部分にすじが生じてコネクタピンがもろくなってしまった。
【0008】
従って、本産業において、コネクタハウジングを損傷せずにコネクタハウジング内にしっかり保持可能なコネクタピンに対する要請が存在する。さらには、有効なピンを製造し、すじがあってももろくならないピンを形成する方法に対する要請が存在する。
【0009】
(発明の概要)
本発明の一態様において、改良したコンプライアントピンを開示する。一つの典型的な実施形態において、コンプライアントピンは、第1の及び第2の端部と、第1の及び第2の端部の少なくとも一方の直近に配置したコンプライアント部とを有する実質的に縦形のボディエレメントを含み、コンプライアント部は、第1の及び第2の末端エレメントを有し、これらの第1の及び第2の末端エレメントは、プリント回路基板(PCB)内に形成されるもののような開口部内にコンプライアント部を挿入すると変形する空洞の壁を画定する。さらには、このように改良されるコンプライアントピンは、ボディとコンプライアント部との間にシームレス移行部を生じる製造方法により形成されて、これまでに製造されてきた他のコンプライアントピンより強度が高くなり得る。
【0010】
本発明の第2の態様において、上述のコンプライアントピンを組み込んだ回路基板アセンブリーを開示する。一つの典型的な実施形態において、回路基板アセンブリーは、回路基板と、少なくとも1つのコンプライアント部を有するコンプライアントピンと、基板上に配置された少なくとも1つの電気伝導回路トレースと、少なくとも1つのコンプライアント部を受け入れるように適合された少なくとも1つの開口部とを備え、少なくとも1つの開口部は、基板内に形成されるとともに回路トレースの少なくとも一部分と接触し、それにより、コンプライアントピンと回路トレースとの間に電流が流れ得る。
【0011】
本発明の第3の態様において、上述のコンプライアントピンを組み込んだコネクタアセンブリーを開示する。一つの典型的な実施形態において、コネクタアセンブリーは、フィルタードヘッダーコネクタと、1つまたは2つのいずれかのコンプライアント部を有した少なくとも1つのコンプライアントピンとを含む。コンプライアント部の一つは、コネクタ内のフィルタ媒体との可撓性を有した電気接続を提供するように利用され、第2の(任意の)コンプライアント部は、プリント回路基板(PCB)のような外部部品とのプレスフィットによる電気接続を提供するように利用可能である。
【0012】
最後に、空洞を有する少なくとも1つのコンプライアント部が、ワイヤに形成されるコンプライアントピンの製造方法を開示し、該方法は、壁を有する空洞が形成されるようにワイヤの少なくとも1つの部位をコイニングし、その後に空洞の壁を所望の形状及び形態に形成するステップを含む。コイニングプロセスは、ワイヤをダイの溝内に横たえツールパンチで前記ワイヤの一部分上をプレス加工することによって、実行可能である。その後、別のダイで前記壁上をプレス加工し内側に変形させて断面をさらに湾曲させ空洞にすることによって、壁を形成することができる。
【0013】
少なくとも1つのコンプライアント部を有する一連のコンプライアントピン製造方法の第2の実施形態は、所望の長さ、幅、及び形状のワイヤを残りの部分が画定するように金属シート上において複数の部分を打ち抜き、続いて、壁を有する空洞が形成されるようにワイヤの少なくとも1つの部位をコイニングし、その後、前記空洞の壁を所望の形状及び形態の空洞に形成するステップを含む。製造方法の第1の実施形態において、これらの最後の2つのコイニング及び形成ステップは、前の段落において説明した同じ装置を利用して実行可能である。
【0014】
(好ましい実施形態)
次に、同じ番号が全体を通じて同じ部分を指す図面を参照する。
【0015】
さて、図1を参照すると、本発明のコンプライアントピン100の一つの典型的な実施形態が、好ましい応用例で示されている。縦形ボディ101とコンプライアント部107とを含むコンプライアントピンは、開口部504を有するプリント回路基板(PCB)501と関連づけられて示されている。ピン100のコンプライアント部107は、ピンを最大限保持可能に開口部504内に嵌まるように設計される。
【0016】
図1のコンプライアントピン100は、図2に関連してさらに詳細に説明することができる。コンプライアントピン100は、第1の端部103と第2の端部105とを有する概ね縦形のボディ101を含む。第1の端部103と第2の端部105との間にかつ第1の端部103の実質的近傍に配置されているのは、とりわけプリント回路基板502の開口部504内にまたはコネクタハウジング602内にコンプライアントピン100を保持するためのコンプライアント部107であり、プリント基板502及びコネクタハウジング602は、図9及び図10についてそれぞれさらに十分に説明する。
【0017】
なお図2を参照すると、ボディ101が、概ね細長い形状で、長手方向軸線113を有することが分かる。図示した実施形態のコンプライアント部107が、変形可能な2つの末端エレメント108を含み、末端エレメント108は、内面110aと外面110bとをそれぞれ有し、内面110aと外面110bとが、概ねピン100の縦形ボディ内に形成される空洞112を画定することが分かる。
【0018】
図3に関してさらに詳しくピンを考察すると、各変形可能なエレメント108は、概ねピン100の長手方向軸線に平行に配置され、ボディ101の側面及び上面111の面をいくらか超えて延びているすなわち「膨らんでいる」。図示した実施形態の変形可能なエレメント108は、厚さが、いくらか可変であり、かつ、外観が、図3に示したように上から見ると概ね「S」字状(すなわち全体的に見ると「数字8」の形状)である。ピン100の端部103及び105は、ピン100の開口部への挿入が容易となるように、図3に示したように任意選択でテーパー状にされる。
【0019】
図3のピンの縦形ボディ101の4−4線に沿った断面図である図4に、やや丸い縁140を有した概ね四角形の形状を有するボディを示す。しかしながら、ピンのボディ101には他の断面形状及び形態を利用可能であって、例えば直径が一定の円形断面、直径がテーパーとなった円形断面、長方形の断面、オーバル形の断面、六角形の断面などを利用可能であることが、理解されよう。図5は、図3の5−5線に沿ったコンプライアント部107の断面を示し、変形可能なエレメント108、空洞112、及び底壁エレメント120を示す。
【0020】
図6に示したように、コンプライアント部107のボディ部分120は、長手方向軸線113に概ね平行に配置される。ボディ部分120の外面122もまた、ピン100のボディ101の対応の面125に対していくらか突出したまたは「膨らんだ」形状である。前出の「膨らみ」という特徴は、PCB(または他の構成部品)の材料と接触する表面積量を大きくし、それにより、プレスフィット領域においてPCBの材料を「掴む」ことに役立ち、構成部品間における摩擦力を大きくする。
【0021】
従って、ボディ部分120、変形可能なエレメント108、及びコンプライアントピンのボディ101は、概ねコンプライアント部107内に形成される空洞112を画定するように協働し、コンプライアント部107は、概ね、ピン100のボディ101の残りの部分に対して高くなったまたは大きくなった部分を形成する。
【0022】
変形可能なエレメント108、ボディ部分120、ピンボディ101、及び空洞112は、特定の幾何学的形状により図示したが、これらの形状への変更が、ここに記載した本発明の範囲内において考えられることに留意する。例えば、個々の変形可能なエレメント108の水平方向断面を、前述のような「S」字状に対して「平坦」(平面)、「U」、または「V」字状としてもよい。さらには、ピンボディ101に対するコンプライアント部107の配置は、変更可能である。すなわち、コンプライアント部は、対応の長さ、幅、または全体的外形を変更可能であり、かつ/または、位置をピンの軸線113に沿い長手方向に移動可能である。例えば、コンプライアント部107は、ピン100の全長に占める割合を大きくし、「V」字状の変形可能なエレメント108を有し、ピン100のいずれかの端部103、105の実質的近傍ではない場所に配置することができる。コンプライアント部107はまた、必要に応じて長手方向軸線113の周りを面111、125に対して回転させることができる。あるいは、ピン100は、ピンボディ101上において2つまたはそれ以上の位置に配置された複数のコンプライアント部107を含み得る。このような多くの入れ換えが可能であって、全てが、本発明の範囲内である。
【0023】
構造材料に関して、本発明のコンプライアントピン100は、一実施形態において、青銅、黄銅、スチール、ステンレススチール、銅合金などの容易に入手可能な金属または合金から形成されるが、望ましい機械及び電気特性を有する他の材料を使用できることを着想されることが理解されよう。コンプライアントピン100は、当業者に既知の技術のような種々の数の通常の金属形成技術を利用して形成可能である。しかしながら、以下の段落において説明する製造方法についての好ましい実施形態において、コンプライアント部107は、シームレスとなるように形成し、その結果、強度が、増して別に製造された他のタイプのコンプライアントピンを超えることに、留意すべきである。
【0024】
ここで図7を参照して、本発明のコンプライアントピンキャリヤ130を説明する。図示した実施形態においては、キャリヤは、相互に隣接して形成された一連のピン保持エレメント134を有し実質的に平坦であるキャリヤエレメント132を含む。図示した実施形態のピン保持エレメント134は、通常、概ねキャリヤエレメント132の上側及び下側をキャリヤエレメントの平面に対して約90度の角度に折り曲げることによって形成した上向きエレメント136の対を含む。
【0025】
これらの上向きエレメント136と、エレメントの残りの部分に対するそれらの向きとが、図8においてよりはっきりと示されており、図8は、単一のピン保持エレメントを分離して示している。各上向きエレメント136は、それにコンプライアントピン100が摩擦保持されるような大きさ及び配列にそれに形成された受け入れノッチまたはアパーチャ138を有する。(2つのピンを示すのみである)図7に示したように、保持エレメント134は、いくつかのコンプライアントピン100がキャリヤ上において横並びに保持可能となるように、キャリヤエレメント132に沿って実質的に平行に配置される。孔142が、ピン保持エレメント134同士の間においてキャリヤ内に切り込まれて、自動製造ラインにおいて用いられるように、トラック上の突起部の周りに嵌まり得る案内孔として機能する。さらには、図7において示したように、溝140が、保持エレメント134間のキャリヤ132内に切り込まれて、キャリヤエレメント132が通常の平面形態から変形可能となり、それにより、多数のコンプライアントピンを受け入れるさらに長いキャリヤエレメントが、円形ドラムまたは保管ローラ上に「巻き付け」可能となる。
【0026】
次に図9を参照すると、上述のコンプライアントピンの一応用例が、図示され、ピン100が上層または基板502を有するプリント回路基板(PCB)501に接続されるアセンブリー500を含む。コンプライアントピン100は、基板502内に形成された開口部504内に摩擦嵌合し、ピン100と、開口部504から延びる回路トレース503との間を電気接続する。アセンブリー500の図示した実施形態では、電気伝導路を設置するが、このような伝導路は、必要ない(すなわち、コンプライアントピンは、望ましい場合には機械的支持のために使用されるに過ぎない可能性がある)ことが理解されるだろう。さらには、電気コネクタハウジングのような、1つまたはそれ以上のコンプライアントピン100を用いる他のアセンブリーも、本発明によって考えられる。
【0027】
ピン100が、PCB501または他の構成部品内において作動のために開口部504内に挿入されると、コンプライアント部107は、開口部を膨張させやすいだろう。しかしながら、孔の外周を画定する、PCB基板502の材料の「記憶」すなわち弾性は、コンプライアント部107により外側へ押し出されない基板部分を、部分的にコンプライアント部107の周りにおいて変形させるだろう。同様に、コンプライアント部107の変形可能なエレメント108は、ピンを挿入中にいくらか変形し空洞領域の内側方向に動いて、ピン100をさらに先に挿入し基板502に固定させることができる。変形可能なエレメント108もまた、開口部が(基板材料の温度の変化中におけるように)膨張する際に変形可能なエレメント108を有するコンプライアント部107が開口部との確実な締まり嵌めを維持するほどのいくらかの「記憶」を有する。
【0028】
次に図10を参照すると、コネクタアセンブリの別の典型的な実施形態が、前述のコンプライアントピンの少なくとも1つを組み込んで、開示されている。図10に示したように、アセンブリ600は、コネクタハウジング602を含み、ハウジング602は、一連のコネクタピン606への第1の接続、そこから進んで容量性フィルタ媒体604内への第2の接続を有する。図示した実施形態においては、コンプライアントピン606はそれぞれ、1つのコンプライアント部107を含み、該コンプライアント部107は、本明細書における図2のピン100のコンプライアント部と同様であり、実質的に各ピン606の末端部607に配置される。各ピン606のコンプライアント部107は、コネクタハウジング602に隣接して配置したフィルター媒体604の端子と可撓性を伴ったプレスフィットによる電気接続を提供するように利用される。図示した実施形態においては、コンプライアントピン606は、それぞれ、フィルター媒体604の端子とコネクタ(ハウジング)602の端子との間においては電気導管として、かつ、全体としてはアセンブリ600用の機械的支持体として機能する。電気及び材料技術において、図10の実施形態のコネクタハウジング602及びフィルタ媒体604の製造については、十分に理解されたものとし、従って、本明細書においてこれ以上の説明はしない。
【0029】
図10の実施形態は、容量性媒体を有するフィルタード媒体コネクタを図示しているが、他のタイプのコネクタ及び/またはフィルタ媒体を、本発明と関連して使用可能であることが、理解されよう。例えば、1つまたはそれ以上のトロイダルトランスまたは誘導リアクトル(「チョークコイル」)を、(図10に示した平坦なフィルター媒体604の端子上に配置されそれらに電気的に接続されるような)フィルタ媒体として使用可能である。あるいは、コネクタ600は、フィルタ媒体を使用しないように構成可能である。さらには、1つまたはそれ以上のコンプライアント部は、電気技術においてよく知られる種類のプリント回路基板(PCB)のような別の外部構成部品とプレスフィットによる電気接続を提供するように、ピンの長さに沿って種々の場所に含ませることができ、該構成部品もまた、ハウジング602の近傍に対して配置される。ハウジング、フィルタ媒体、及びコンプライアントピンの他の機械的な配置も、同等にうまく置き換え可能である。このような全ての変更は、本明細書に開示した本発明の範囲内であると考えられる。
【0030】
図11から図16を参照して、次にコンプライアントピン100の製造方法を説明する。本製造方法は、2つの実施形態を含み、一方を「ストリップ」方法、他方を「ワイヤ」方法と呼ぶ。製造プロセスに関する「ワイヤ」方法の実施形態は、1本の金属ワイヤがコンプライアントピンに形成される2つのステップからなる手順を含む。第1のステップには、ワイヤの一部分をコンプライアント部107となるものへ「コイニングする」ことが含まれ、その後に「最終所定寸法形成」ステップが続く。
【0031】
図11に図示したのは、コイニングプロセスの最初の部分におけるコイニング装置の断面図である。このプロセスには、ダイ150と、空洞112をワイヤ160内に形成するツールパンチ152とが含まれる。ダイ150は、金属形成用ダイに一般に用いられる通常の材料から形成される。同様に、ツールパンチ152は、ツールスチールのような、コネクタピン製造産業において用いられる通常の材料から形成される。ワイヤ160は、ダイ150の半円形溝151内に長手方向に繋ぎ留められ、該半円形溝151の幅または直径は、ワイヤ160の幅または直径と等しいかまたは若干大きい。ワイヤ160の断面は円形、正方形、または長方形にできることが、理解されよう。ツールパンチ152の底の形状は、ほぼオーバル形であり、コンプライアント部107の空洞112に望ましい長さ及び幅に沿って延びている。図12に示したように、本プロセスには、ワイヤの材料を動かす程度十分な力によって、好ましくは一度の動作でツールパンチを押し下げることが含まれ、その結果、図6に示したようにコンプライアント部107のボディ部分120の大きくなったまたは膨らんだ外面122を形成するようにかつツールパンチ152の一部分の周りに壁166を形成するように、溝の両側に向かってかつ上方に向かってワイヤの材料が流出して、それにより、空洞112が生じる。壁166は、図6について説明した変形可能な部分108に相当する。ツールパンチ152の幅と、ダイの溝151の直径と、ワイヤ160の寸法及び形状とは、コンプライアント部107及びその壁166の最終の形状及び寸法に作用するように相互に関連づけて全て変更可能であることが、理解されよう。
【0032】
図13及び図14に示したのは、「最終所定寸法形成」と呼ばれる、製造手順における第2のステップを行う形成装置である。図13に示したように、第2のダイ156が、第1のダイの上面上に下げられ、その結果、ダイ156内の溝157が、ワイヤ160の上面上に一直線に整列する。第2のダイ156は、壁166と接触すると、所望の分量、それらを若干内側に変形させるのに十分な力で、好ましくは1回の動作で押し下げられる。図14において分かるように、これによって、PCB501または他の構成部品内の開口部504内にピン100が挿入される際に最大限有効となるように必要とされる所望の弧状部が、空洞112内に形成される。この構成において、壁166の外側縁は、少なくとも空洞112の一部分の上方を延びる。従って、コンプライアント部107をPCB501のようなデバイスの開口部内に挿入すると、壁166の外側縁は、相互に近づく向きに圧縮されて、空洞112上方をさらに延びる。この配置によって、壁166とコンプライアント部107の大きくなったボディ部分120とを含んで(図6を参照)、開口部の内壁とコンプライアント部107との間における確実な接続が行われる。
【0033】
製造プロセスの「ストリップ」方法の実施形態は、3つのステップのプロセスを含み、該プロセスによって、複数のワイヤ180が、1枚の金属シート170から形成されて、その後コンプライアントピン100に形成される。金属シートは、その端に沿って一連のパイロット孔174を含み、該パイロット孔174は、単に、トラック上に金属を整列させるために利用され、該トラックは、機械内への給送を行う。従って、シートは、以下の段落において説明する打ち抜き加工、その後に続く、上述したコイニング及び最終所定寸法形成の3つのステップを含んだ自動化プロセスを受ける。
【0034】
図15は、打ち抜き加工と呼ばれるプロセスにおける第1のステップを受けた後の金属170の平面図を示す。このステップには、残りの部分が所望の長さ、幅、及び形状のワイヤ180を画定するようにシート部分を切り抜く(または打ち抜く)ことを含む。このプロセスは、事前形成された屈曲部を有するようなものとしてコンプライアントピンを特定の形状及び寸法に形成可能であることから、1つの点で「ワイヤ」製造プロセスより有利である。図15に示したように、金属170の残りのワイヤ部分は、取り扱いが容易となり得るように金属の穿孔部分を伴って原型のままであることが理解されるだろう。この製造方法の残りの2つのステップは、「ワイヤ」方法のそれと実質的に同一であり、それによって、ワイヤ180は、コイニング及び最終所定寸法形成のプロセスステップを受ける。コンプライアントピンの端部をテーパリングすることのような他の機械加工プロセスは、任意のものであるが、確実に自動化可能であり、その上この手順に組込可能である。
【0035】
留意すべきことは、2つの実施形態は、ともに十分な形状及び機能性のコンプライアントピンを形成するが、他方の製造方法に対して一方の製造方法を利用することの間には妥協があることである。上述のように、ストリップ方法は、最終のコンプライアントピンがとるだろう外観のために特定の形状及び形態を選択する選択肢を与えるという点で、有利である。例えば、一つの応用例が2つの屈曲部と特定の方向に湾曲した部分とを有するコンプライアントピンを必要とする場合、金属シート170は、単に、屈曲部及び/または湾曲部を後に形成する必要がないように切削可能である。同じ構造が、ワイヤ方法により製造されるピンに必要な場合には、別々に行われる追加のステップが必要となる。
【0036】
しかしながら、ワイヤ方法に対してストリップ方法を利用することにおける欠点は、金属のグレインが進む方向に基づく。図16に示すように、「ワイヤ」方法により製造されたコンプライアントピンのグレイン700は、ワイヤが押出成形されるプロセスによって、ピンに沿い長手方向に延びる。ストリップ方法に用いられる金属シート170を比較すると、図17は、図15の金属シートが巻かれる方向によって、シートの長手方向に対して平行にグレイン702が延びて、その結果横向きのグレインライン702が生じる様子を示す。グレインラインの方向性におけるこの違いによって、「ワイヤ」方法により形成されるコンプライアントピンの強度と耐久性とが若干高くなることになるが、その違いは、重要とはなり得ない。しかしそれでも、「ワイヤ」方法にさらに有利な点は、3つの製造ステップに対して上述の2つしか必要でないことである。
【0037】
先行技術と比較した場合の両方の方法に共通の利点は、上述の製造方法によって、ピンの構造上のかつ/または電気的な保全性を低減させかねない継ぎ目がコンプライアント部とそのボディとの間にないコンプライアントピンが形成されることである。他のコネクタピンにおいて利用される折り曲げのようなプロセスとは対照的に、空洞を形成するためにワイヤをコイニングする方法によって、材料は、最適な外部強度のために内部分子の構成を維持することができる。
【0038】
上の観点から、本発明が、以下に示すコンプライアントピンを提供することによって、コネクタピンの保持を維持するという、業界における積年の問題を克服することを理解されるだろう。(1)コンプライアント部と開口部との間においてしっかりした把持を維持し、(2)挿入時においてもひび割れまたは歪みを生じずに、しっかりした把持を維持し、及び(3)時が経過するにつれても接続が劣化することを防止するように「記憶」を維持しながら、コンプライアント部と開口部との間においてしっかりした把持を維持するコンプライアントピン。
【0039】
さらには、本発明は、所望のピンを形成するために最低限の数のプロセスステップを要する製造プロセスを提供することによって、上述のもののような特徴を有するピンを製造するように努めている際に遭遇した問題を克服する。
【0040】
本明細書に開示した本発明は、それの特定の実施形態及び応用例により説明してきたが、本発明への多数の変更及び変形が、請求項において示したような本発明の範囲から逸脱せずに、当業者により行われ得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
開口部を有するプリント回路基板と関連付けられたコンプライアントピンの斜視図である。
【図2】
図1のコンプライアントピンの詳細な斜視図である。
【図3】
図1のコンプライアントピンの断面図である。
【図4】
図3の4−4線に沿った、コンプライアントピンの断面図である。
【図5】
図3の5−5線に沿った、ピンのコンプライアント部の断面図である。
【図6】
図1のコンプライアントピンの側面図である。
【図7】
ピンキャリヤ内に保持された2つのピンを示す、ピンキャリヤの一部分の平面図である。
【図8】
図7のピンキャリヤ内における単一のピン保持エレメントの斜視図である。
【図9】
プリント回路基板を含む構成アセンブリーの選択された部分及び、図1のコンプライアントピンの斜視図である。
【図10】
コネクタハウジング、電気フィルター媒体、及び複数のコンプライアントピンを含む典型的なコネクタアセンブリーの斜視図である。
【図11】
本発明に従いピンをコイニングするプロセスを示した、コイニング装置の断面図である。
【図12】
本発明に従いピンをコイニングするプロセスを示した、コイニング装置の断面図である。
【図13】
本発明に従いピンを最終所定寸法に形成するプロセスを示した、形成装置の断面図である。
【図14】
本発明に従いピンを最終所定寸法に形成するプロセスを示した、形成装置の断面図である。
【図15】
「打ち抜かれた」金属シート及び、金属シートからワイヤを形成するように打ち抜き加工を利用した結果形成されたワイヤの上面図である。
【図16】
ピンの主軸線に対して長手方向に延びたワイヤのグレインを示す、「ワイヤ」製造方法により形成されたピンのコンプライアント部の上面図である。
【図17】
ピンの主軸線に対して横方向に延びたワイヤのグレインを示す、「ストリップ」製造方法により形成されたピンのコンプライアント部の上面図である。
(発明の属する技術分野)
本発明は、種々のボディまたは構造体間を機械及び/または電気接続するために使用するコンタクトピンに関する。さらに詳細には、本発明は、プリント回路基板(PCB)、コネクタハウジング、及びヘッダーハウジングのような部材においてコンプライアントピンを使用することについて、強度及び固定力が高くなるようにコンプライアントピンを改良することに関する。
【0002】
(発明の背景)
電気接点は、端子またはコンタクトピンとも呼ばれ、エレクトロニクス産業において、電気接続を行うためのプリント回路基板(PCB)、電気パネル、コネクタケーブル及び他の素子と共に使用される。本明細書において使用されているように、「電気の」及び「電子の」という用語及びそれらの連結は、同義であり置き換え可能であって、作動中に電気の原理を利用する種々の構成部品、回路、素子または装置を指す。
【0003】
複数のコンタクトピンは、絶縁オス側コネクタハウジング内に装着されることが多く、コンタクトの一方の端は、コネクタハウジングから延びてメス側嵌合コネクタと機械及び電気接続する。例えば商品として入手可能なオス側コネクターである、典型的な超多ピン(HPC)ヘッダーにおいては、通常断面が円形または四角形であるコンタクトまたはワイヤーピンを、ハウジング内の円形の孔内にピン打ちする。コンタクトピンとコネクタハウジングの孔との間において、ピンのハウジング内における保持は、「負の隙間」としても知られるプレスフィットにより行う。コンタクトピンは、典型的には、青銅、黄銅、スチール、ステンレススチールまたは銅合金から形成し、コネクタハウジングは、典型的には、プラスチックまたは樹脂タイプの材料から形成する。ピン打ちプロセス中に、コネクタハウジングの孔は、ピンと孔の外周との間の負の隙間により大きくなり変形し得る。これによって、適切な位置及び配列にコンタクトピンをしっかりと保持するコネクタハウジングの能力が低減してしまう。本明細書において使用されているように、「コネクタ」、「ヘッダー」、「ハウジング」という用語、及びそれらの種々の組み合わせ及び/または連結は、同義であり置き換え可能であって、電気及び/または機械接続を行うように固定されるコンタクトピンを内部に有する種々のボディ、パネル、基板、素子または構造体を指す。
【0004】
過去における1つの改良は、コンタクトピン上に保持部分を形成するように、コンタクトピンの長手方向側面上に「スター」としても知られる凹所及びフィンを設けることであった。これらのスター状保持部分は、コンタクトピンをコネクタハウジング内に挿入する際に余分の保持力を提供する。凹所及び対応のフィンは、スタンピング技術により形成し、該技術において、凹所または溝がコンタクトピンの保持部分内にスタンピングされると、フィンが、外側に押し出されすなわち押出成形される。
【0005】
典型的には、コンタクトピンは、スチール、ステンレススチール、青銅、黄銅、または銅合金からなる四角形または円形のワイヤ、或いはストリップメタルから形成される。スター状という特徴は、チゼルのような器具によって、ワイヤまたはストリップの四角形部分のまたは直径の4つの側面を同時に打ちつけることにより伸びたピンの一部分である。これを行うことによって、ワイヤに4つの「V」字状の凹みが形成される。凹みの間において、フィンは、もとの直径よりも、または、四角形のワイヤの場合ワイヤの対角線よりも高くなる。従って、スター状という特徴は、コンタクトピンの大きくなった部分であって、コンタクトピンとコネクタハウジングの孔との間のプレスフィットを強化するために利用される。
【0006】
しかしながら、これらのスター状という保持特徴を利用しても、コネクタ産業は、コネクタハウジング内におけるコンタクトピンの不十分な保持による不完全なコネクタに悩まされている。多くの問題が、コンタクトピンが緩くなることによってコネクタにおいて起こる。これらのピンは、所定位置から部分的に抜けるかまたは動いて、機械及び/または電気についての故障を引き起こしかねない。この問題を解決するために提案されてきたこれまでの解決法には、コネクタハウジングの孔とコンタクトピンとの間におけるプレスフィットを強化するまたは負の隙間を大きくすることがある。これは、スター状という特徴をさらに大きくするかまたは孔を小さくするかによって達成される。しかしながら、このアプローチは、コネクタハウジングのひび割れや歪曲を生じたことから有効でなかった。同様に、PCボード上のコンタクトヘッダー、またはPCボード自体は、ピンまたはピンのスター状という特徴が大き過ぎる場合には、破損またはひび割れることが知られる。
【0007】
提案された別の解決法は、空洞を有するコンプライアント部を形成するようにピンを平らにして折り曲げる製造方法を利用したコネクタピンであった。残念ながら、その製造方法でも、長時間かかることは別にして、折り目が形成される部分にすじが生じてコネクタピンがもろくなってしまった。
【0008】
従って、本産業において、コネクタハウジングを損傷せずにコネクタハウジング内にしっかり保持可能なコネクタピンに対する要請が存在する。さらには、有効なピンを製造し、すじがあってももろくならないピンを形成する方法に対する要請が存在する。
【0009】
(発明の概要)
本発明の一態様において、改良したコンプライアントピンを開示する。一つの典型的な実施形態において、コンプライアントピンは、第1の及び第2の端部と、第1の及び第2の端部の少なくとも一方の直近に配置したコンプライアント部とを有する実質的に縦形のボディエレメントを含み、コンプライアント部は、第1の及び第2の末端エレメントを有し、これらの第1の及び第2の末端エレメントは、プリント回路基板(PCB)内に形成されるもののような開口部内にコンプライアント部を挿入すると変形する空洞の壁を画定する。さらには、このように改良されるコンプライアントピンは、ボディとコンプライアント部との間にシームレス移行部を生じる製造方法により形成されて、これまでに製造されてきた他のコンプライアントピンより強度が高くなり得る。
【0010】
本発明の第2の態様において、上述のコンプライアントピンを組み込んだ回路基板アセンブリーを開示する。一つの典型的な実施形態において、回路基板アセンブリーは、回路基板と、少なくとも1つのコンプライアント部を有するコンプライアントピンと、基板上に配置された少なくとも1つの電気伝導回路トレースと、少なくとも1つのコンプライアント部を受け入れるように適合された少なくとも1つの開口部とを備え、少なくとも1つの開口部は、基板内に形成されるとともに回路トレースの少なくとも一部分と接触し、それにより、コンプライアントピンと回路トレースとの間に電流が流れ得る。
【0011】
本発明の第3の態様において、上述のコンプライアントピンを組み込んだコネクタアセンブリーを開示する。一つの典型的な実施形態において、コネクタアセンブリーは、フィルタードヘッダーコネクタと、1つまたは2つのいずれかのコンプライアント部を有した少なくとも1つのコンプライアントピンとを含む。コンプライアント部の一つは、コネクタ内のフィルタ媒体との可撓性を有した電気接続を提供するように利用され、第2の(任意の)コンプライアント部は、プリント回路基板(PCB)のような外部部品とのプレスフィットによる電気接続を提供するように利用可能である。
【0012】
最後に、空洞を有する少なくとも1つのコンプライアント部が、ワイヤに形成されるコンプライアントピンの製造方法を開示し、該方法は、壁を有する空洞が形成されるようにワイヤの少なくとも1つの部位をコイニングし、その後に空洞の壁を所望の形状及び形態に形成するステップを含む。コイニングプロセスは、ワイヤをダイの溝内に横たえツールパンチで前記ワイヤの一部分上をプレス加工することによって、実行可能である。その後、別のダイで前記壁上をプレス加工し内側に変形させて断面をさらに湾曲させ空洞にすることによって、壁を形成することができる。
【0013】
少なくとも1つのコンプライアント部を有する一連のコンプライアントピン製造方法の第2の実施形態は、所望の長さ、幅、及び形状のワイヤを残りの部分が画定するように金属シート上において複数の部分を打ち抜き、続いて、壁を有する空洞が形成されるようにワイヤの少なくとも1つの部位をコイニングし、その後、前記空洞の壁を所望の形状及び形態の空洞に形成するステップを含む。製造方法の第1の実施形態において、これらの最後の2つのコイニング及び形成ステップは、前の段落において説明した同じ装置を利用して実行可能である。
【0014】
(好ましい実施形態)
次に、同じ番号が全体を通じて同じ部分を指す図面を参照する。
【0015】
さて、図1を参照すると、本発明のコンプライアントピン100の一つの典型的な実施形態が、好ましい応用例で示されている。縦形ボディ101とコンプライアント部107とを含むコンプライアントピンは、開口部504を有するプリント回路基板(PCB)501と関連づけられて示されている。ピン100のコンプライアント部107は、ピンを最大限保持可能に開口部504内に嵌まるように設計される。
【0016】
図1のコンプライアントピン100は、図2に関連してさらに詳細に説明することができる。コンプライアントピン100は、第1の端部103と第2の端部105とを有する概ね縦形のボディ101を含む。第1の端部103と第2の端部105との間にかつ第1の端部103の実質的近傍に配置されているのは、とりわけプリント回路基板502の開口部504内にまたはコネクタハウジング602内にコンプライアントピン100を保持するためのコンプライアント部107であり、プリント基板502及びコネクタハウジング602は、図9及び図10についてそれぞれさらに十分に説明する。
【0017】
なお図2を参照すると、ボディ101が、概ね細長い形状で、長手方向軸線113を有することが分かる。図示した実施形態のコンプライアント部107が、変形可能な2つの末端エレメント108を含み、末端エレメント108は、内面110aと外面110bとをそれぞれ有し、内面110aと外面110bとが、概ねピン100の縦形ボディ内に形成される空洞112を画定することが分かる。
【0018】
図3に関してさらに詳しくピンを考察すると、各変形可能なエレメント108は、概ねピン100の長手方向軸線に平行に配置され、ボディ101の側面及び上面111の面をいくらか超えて延びているすなわち「膨らんでいる」。図示した実施形態の変形可能なエレメント108は、厚さが、いくらか可変であり、かつ、外観が、図3に示したように上から見ると概ね「S」字状(すなわち全体的に見ると「数字8」の形状)である。ピン100の端部103及び105は、ピン100の開口部への挿入が容易となるように、図3に示したように任意選択でテーパー状にされる。
【0019】
図3のピンの縦形ボディ101の4−4線に沿った断面図である図4に、やや丸い縁140を有した概ね四角形の形状を有するボディを示す。しかしながら、ピンのボディ101には他の断面形状及び形態を利用可能であって、例えば直径が一定の円形断面、直径がテーパーとなった円形断面、長方形の断面、オーバル形の断面、六角形の断面などを利用可能であることが、理解されよう。図5は、図3の5−5線に沿ったコンプライアント部107の断面を示し、変形可能なエレメント108、空洞112、及び底壁エレメント120を示す。
【0020】
図6に示したように、コンプライアント部107のボディ部分120は、長手方向軸線113に概ね平行に配置される。ボディ部分120の外面122もまた、ピン100のボディ101の対応の面125に対していくらか突出したまたは「膨らんだ」形状である。前出の「膨らみ」という特徴は、PCB(または他の構成部品)の材料と接触する表面積量を大きくし、それにより、プレスフィット領域においてPCBの材料を「掴む」ことに役立ち、構成部品間における摩擦力を大きくする。
【0021】
従って、ボディ部分120、変形可能なエレメント108、及びコンプライアントピンのボディ101は、概ねコンプライアント部107内に形成される空洞112を画定するように協働し、コンプライアント部107は、概ね、ピン100のボディ101の残りの部分に対して高くなったまたは大きくなった部分を形成する。
【0022】
変形可能なエレメント108、ボディ部分120、ピンボディ101、及び空洞112は、特定の幾何学的形状により図示したが、これらの形状への変更が、ここに記載した本発明の範囲内において考えられることに留意する。例えば、個々の変形可能なエレメント108の水平方向断面を、前述のような「S」字状に対して「平坦」(平面)、「U」、または「V」字状としてもよい。さらには、ピンボディ101に対するコンプライアント部107の配置は、変更可能である。すなわち、コンプライアント部は、対応の長さ、幅、または全体的外形を変更可能であり、かつ/または、位置をピンの軸線113に沿い長手方向に移動可能である。例えば、コンプライアント部107は、ピン100の全長に占める割合を大きくし、「V」字状の変形可能なエレメント108を有し、ピン100のいずれかの端部103、105の実質的近傍ではない場所に配置することができる。コンプライアント部107はまた、必要に応じて長手方向軸線113の周りを面111、125に対して回転させることができる。あるいは、ピン100は、ピンボディ101上において2つまたはそれ以上の位置に配置された複数のコンプライアント部107を含み得る。このような多くの入れ換えが可能であって、全てが、本発明の範囲内である。
【0023】
構造材料に関して、本発明のコンプライアントピン100は、一実施形態において、青銅、黄銅、スチール、ステンレススチール、銅合金などの容易に入手可能な金属または合金から形成されるが、望ましい機械及び電気特性を有する他の材料を使用できることを着想されることが理解されよう。コンプライアントピン100は、当業者に既知の技術のような種々の数の通常の金属形成技術を利用して形成可能である。しかしながら、以下の段落において説明する製造方法についての好ましい実施形態において、コンプライアント部107は、シームレスとなるように形成し、その結果、強度が、増して別に製造された他のタイプのコンプライアントピンを超えることに、留意すべきである。
【0024】
ここで図7を参照して、本発明のコンプライアントピンキャリヤ130を説明する。図示した実施形態においては、キャリヤは、相互に隣接して形成された一連のピン保持エレメント134を有し実質的に平坦であるキャリヤエレメント132を含む。図示した実施形態のピン保持エレメント134は、通常、概ねキャリヤエレメント132の上側及び下側をキャリヤエレメントの平面に対して約90度の角度に折り曲げることによって形成した上向きエレメント136の対を含む。
【0025】
これらの上向きエレメント136と、エレメントの残りの部分に対するそれらの向きとが、図8においてよりはっきりと示されており、図8は、単一のピン保持エレメントを分離して示している。各上向きエレメント136は、それにコンプライアントピン100が摩擦保持されるような大きさ及び配列にそれに形成された受け入れノッチまたはアパーチャ138を有する。(2つのピンを示すのみである)図7に示したように、保持エレメント134は、いくつかのコンプライアントピン100がキャリヤ上において横並びに保持可能となるように、キャリヤエレメント132に沿って実質的に平行に配置される。孔142が、ピン保持エレメント134同士の間においてキャリヤ内に切り込まれて、自動製造ラインにおいて用いられるように、トラック上の突起部の周りに嵌まり得る案内孔として機能する。さらには、図7において示したように、溝140が、保持エレメント134間のキャリヤ132内に切り込まれて、キャリヤエレメント132が通常の平面形態から変形可能となり、それにより、多数のコンプライアントピンを受け入れるさらに長いキャリヤエレメントが、円形ドラムまたは保管ローラ上に「巻き付け」可能となる。
【0026】
次に図9を参照すると、上述のコンプライアントピンの一応用例が、図示され、ピン100が上層または基板502を有するプリント回路基板(PCB)501に接続されるアセンブリー500を含む。コンプライアントピン100は、基板502内に形成された開口部504内に摩擦嵌合し、ピン100と、開口部504から延びる回路トレース503との間を電気接続する。アセンブリー500の図示した実施形態では、電気伝導路を設置するが、このような伝導路は、必要ない(すなわち、コンプライアントピンは、望ましい場合には機械的支持のために使用されるに過ぎない可能性がある)ことが理解されるだろう。さらには、電気コネクタハウジングのような、1つまたはそれ以上のコンプライアントピン100を用いる他のアセンブリーも、本発明によって考えられる。
【0027】
ピン100が、PCB501または他の構成部品内において作動のために開口部504内に挿入されると、コンプライアント部107は、開口部を膨張させやすいだろう。しかしながら、孔の外周を画定する、PCB基板502の材料の「記憶」すなわち弾性は、コンプライアント部107により外側へ押し出されない基板部分を、部分的にコンプライアント部107の周りにおいて変形させるだろう。同様に、コンプライアント部107の変形可能なエレメント108は、ピンを挿入中にいくらか変形し空洞領域の内側方向に動いて、ピン100をさらに先に挿入し基板502に固定させることができる。変形可能なエレメント108もまた、開口部が(基板材料の温度の変化中におけるように)膨張する際に変形可能なエレメント108を有するコンプライアント部107が開口部との確実な締まり嵌めを維持するほどのいくらかの「記憶」を有する。
【0028】
次に図10を参照すると、コネクタアセンブリの別の典型的な実施形態が、前述のコンプライアントピンの少なくとも1つを組み込んで、開示されている。図10に示したように、アセンブリ600は、コネクタハウジング602を含み、ハウジング602は、一連のコネクタピン606への第1の接続、そこから進んで容量性フィルタ媒体604内への第2の接続を有する。図示した実施形態においては、コンプライアントピン606はそれぞれ、1つのコンプライアント部107を含み、該コンプライアント部107は、本明細書における図2のピン100のコンプライアント部と同様であり、実質的に各ピン606の末端部607に配置される。各ピン606のコンプライアント部107は、コネクタハウジング602に隣接して配置したフィルター媒体604の端子と可撓性を伴ったプレスフィットによる電気接続を提供するように利用される。図示した実施形態においては、コンプライアントピン606は、それぞれ、フィルター媒体604の端子とコネクタ(ハウジング)602の端子との間においては電気導管として、かつ、全体としてはアセンブリ600用の機械的支持体として機能する。電気及び材料技術において、図10の実施形態のコネクタハウジング602及びフィルタ媒体604の製造については、十分に理解されたものとし、従って、本明細書においてこれ以上の説明はしない。
【0029】
図10の実施形態は、容量性媒体を有するフィルタード媒体コネクタを図示しているが、他のタイプのコネクタ及び/またはフィルタ媒体を、本発明と関連して使用可能であることが、理解されよう。例えば、1つまたはそれ以上のトロイダルトランスまたは誘導リアクトル(「チョークコイル」)を、(図10に示した平坦なフィルター媒体604の端子上に配置されそれらに電気的に接続されるような)フィルタ媒体として使用可能である。あるいは、コネクタ600は、フィルタ媒体を使用しないように構成可能である。さらには、1つまたはそれ以上のコンプライアント部は、電気技術においてよく知られる種類のプリント回路基板(PCB)のような別の外部構成部品とプレスフィットによる電気接続を提供するように、ピンの長さに沿って種々の場所に含ませることができ、該構成部品もまた、ハウジング602の近傍に対して配置される。ハウジング、フィルタ媒体、及びコンプライアントピンの他の機械的な配置も、同等にうまく置き換え可能である。このような全ての変更は、本明細書に開示した本発明の範囲内であると考えられる。
【0030】
図11から図16を参照して、次にコンプライアントピン100の製造方法を説明する。本製造方法は、2つの実施形態を含み、一方を「ストリップ」方法、他方を「ワイヤ」方法と呼ぶ。製造プロセスに関する「ワイヤ」方法の実施形態は、1本の金属ワイヤがコンプライアントピンに形成される2つのステップからなる手順を含む。第1のステップには、ワイヤの一部分をコンプライアント部107となるものへ「コイニングする」ことが含まれ、その後に「最終所定寸法形成」ステップが続く。
【0031】
図11に図示したのは、コイニングプロセスの最初の部分におけるコイニング装置の断面図である。このプロセスには、ダイ150と、空洞112をワイヤ160内に形成するツールパンチ152とが含まれる。ダイ150は、金属形成用ダイに一般に用いられる通常の材料から形成される。同様に、ツールパンチ152は、ツールスチールのような、コネクタピン製造産業において用いられる通常の材料から形成される。ワイヤ160は、ダイ150の半円形溝151内に長手方向に繋ぎ留められ、該半円形溝151の幅または直径は、ワイヤ160の幅または直径と等しいかまたは若干大きい。ワイヤ160の断面は円形、正方形、または長方形にできることが、理解されよう。ツールパンチ152の底の形状は、ほぼオーバル形であり、コンプライアント部107の空洞112に望ましい長さ及び幅に沿って延びている。図12に示したように、本プロセスには、ワイヤの材料を動かす程度十分な力によって、好ましくは一度の動作でツールパンチを押し下げることが含まれ、その結果、図6に示したようにコンプライアント部107のボディ部分120の大きくなったまたは膨らんだ外面122を形成するようにかつツールパンチ152の一部分の周りに壁166を形成するように、溝の両側に向かってかつ上方に向かってワイヤの材料が流出して、それにより、空洞112が生じる。壁166は、図6について説明した変形可能な部分108に相当する。ツールパンチ152の幅と、ダイの溝151の直径と、ワイヤ160の寸法及び形状とは、コンプライアント部107及びその壁166の最終の形状及び寸法に作用するように相互に関連づけて全て変更可能であることが、理解されよう。
【0032】
図13及び図14に示したのは、「最終所定寸法形成」と呼ばれる、製造手順における第2のステップを行う形成装置である。図13に示したように、第2のダイ156が、第1のダイの上面上に下げられ、その結果、ダイ156内の溝157が、ワイヤ160の上面上に一直線に整列する。第2のダイ156は、壁166と接触すると、所望の分量、それらを若干内側に変形させるのに十分な力で、好ましくは1回の動作で押し下げられる。図14において分かるように、これによって、PCB501または他の構成部品内の開口部504内にピン100が挿入される際に最大限有効となるように必要とされる所望の弧状部が、空洞112内に形成される。この構成において、壁166の外側縁は、少なくとも空洞112の一部分の上方を延びる。従って、コンプライアント部107をPCB501のようなデバイスの開口部内に挿入すると、壁166の外側縁は、相互に近づく向きに圧縮されて、空洞112上方をさらに延びる。この配置によって、壁166とコンプライアント部107の大きくなったボディ部分120とを含んで(図6を参照)、開口部の内壁とコンプライアント部107との間における確実な接続が行われる。
【0033】
製造プロセスの「ストリップ」方法の実施形態は、3つのステップのプロセスを含み、該プロセスによって、複数のワイヤ180が、1枚の金属シート170から形成されて、その後コンプライアントピン100に形成される。金属シートは、その端に沿って一連のパイロット孔174を含み、該パイロット孔174は、単に、トラック上に金属を整列させるために利用され、該トラックは、機械内への給送を行う。従って、シートは、以下の段落において説明する打ち抜き加工、その後に続く、上述したコイニング及び最終所定寸法形成の3つのステップを含んだ自動化プロセスを受ける。
【0034】
図15は、打ち抜き加工と呼ばれるプロセスにおける第1のステップを受けた後の金属170の平面図を示す。このステップには、残りの部分が所望の長さ、幅、及び形状のワイヤ180を画定するようにシート部分を切り抜く(または打ち抜く)ことを含む。このプロセスは、事前形成された屈曲部を有するようなものとしてコンプライアントピンを特定の形状及び寸法に形成可能であることから、1つの点で「ワイヤ」製造プロセスより有利である。図15に示したように、金属170の残りのワイヤ部分は、取り扱いが容易となり得るように金属の穿孔部分を伴って原型のままであることが理解されるだろう。この製造方法の残りの2つのステップは、「ワイヤ」方法のそれと実質的に同一であり、それによって、ワイヤ180は、コイニング及び最終所定寸法形成のプロセスステップを受ける。コンプライアントピンの端部をテーパリングすることのような他の機械加工プロセスは、任意のものであるが、確実に自動化可能であり、その上この手順に組込可能である。
【0035】
留意すべきことは、2つの実施形態は、ともに十分な形状及び機能性のコンプライアントピンを形成するが、他方の製造方法に対して一方の製造方法を利用することの間には妥協があることである。上述のように、ストリップ方法は、最終のコンプライアントピンがとるだろう外観のために特定の形状及び形態を選択する選択肢を与えるという点で、有利である。例えば、一つの応用例が2つの屈曲部と特定の方向に湾曲した部分とを有するコンプライアントピンを必要とする場合、金属シート170は、単に、屈曲部及び/または湾曲部を後に形成する必要がないように切削可能である。同じ構造が、ワイヤ方法により製造されるピンに必要な場合には、別々に行われる追加のステップが必要となる。
【0036】
しかしながら、ワイヤ方法に対してストリップ方法を利用することにおける欠点は、金属のグレインが進む方向に基づく。図16に示すように、「ワイヤ」方法により製造されたコンプライアントピンのグレイン700は、ワイヤが押出成形されるプロセスによって、ピンに沿い長手方向に延びる。ストリップ方法に用いられる金属シート170を比較すると、図17は、図15の金属シートが巻かれる方向によって、シートの長手方向に対して平行にグレイン702が延びて、その結果横向きのグレインライン702が生じる様子を示す。グレインラインの方向性におけるこの違いによって、「ワイヤ」方法により形成されるコンプライアントピンの強度と耐久性とが若干高くなることになるが、その違いは、重要とはなり得ない。しかしそれでも、「ワイヤ」方法にさらに有利な点は、3つの製造ステップに対して上述の2つしか必要でないことである。
【0037】
先行技術と比較した場合の両方の方法に共通の利点は、上述の製造方法によって、ピンの構造上のかつ/または電気的な保全性を低減させかねない継ぎ目がコンプライアント部とそのボディとの間にないコンプライアントピンが形成されることである。他のコネクタピンにおいて利用される折り曲げのようなプロセスとは対照的に、空洞を形成するためにワイヤをコイニングする方法によって、材料は、最適な外部強度のために内部分子の構成を維持することができる。
【0038】
上の観点から、本発明が、以下に示すコンプライアントピンを提供することによって、コネクタピンの保持を維持するという、業界における積年の問題を克服することを理解されるだろう。(1)コンプライアント部と開口部との間においてしっかりした把持を維持し、(2)挿入時においてもひび割れまたは歪みを生じずに、しっかりした把持を維持し、及び(3)時が経過するにつれても接続が劣化することを防止するように「記憶」を維持しながら、コンプライアント部と開口部との間においてしっかりした把持を維持するコンプライアントピン。
【0039】
さらには、本発明は、所望のピンを形成するために最低限の数のプロセスステップを要する製造プロセスを提供することによって、上述のもののような特徴を有するピンを製造するように努めている際に遭遇した問題を克服する。
【0040】
本明細書に開示した本発明は、それの特定の実施形態及び応用例により説明してきたが、本発明への多数の変更及び変形が、請求項において示したような本発明の範囲から逸脱せずに、当業者により行われ得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
開口部を有するプリント回路基板と関連付けられたコンプライアントピンの斜視図である。
【図2】
図1のコンプライアントピンの詳細な斜視図である。
【図3】
図1のコンプライアントピンの断面図である。
【図4】
図3の4−4線に沿った、コンプライアントピンの断面図である。
【図5】
図3の5−5線に沿った、ピンのコンプライアント部の断面図である。
【図6】
図1のコンプライアントピンの側面図である。
【図7】
ピンキャリヤ内に保持された2つのピンを示す、ピンキャリヤの一部分の平面図である。
【図8】
図7のピンキャリヤ内における単一のピン保持エレメントの斜視図である。
【図9】
プリント回路基板を含む構成アセンブリーの選択された部分及び、図1のコンプライアントピンの斜視図である。
【図10】
コネクタハウジング、電気フィルター媒体、及び複数のコンプライアントピンを含む典型的なコネクタアセンブリーの斜視図である。
【図11】
本発明に従いピンをコイニングするプロセスを示した、コイニング装置の断面図である。
【図12】
本発明に従いピンをコイニングするプロセスを示した、コイニング装置の断面図である。
【図13】
本発明に従いピンを最終所定寸法に形成するプロセスを示した、形成装置の断面図である。
【図14】
本発明に従いピンを最終所定寸法に形成するプロセスを示した、形成装置の断面図である。
【図15】
「打ち抜かれた」金属シート及び、金属シートからワイヤを形成するように打ち抜き加工を利用した結果形成されたワイヤの上面図である。
【図16】
ピンの主軸線に対して長手方向に延びたワイヤのグレインを示す、「ワイヤ」製造方法により形成されたピンのコンプライアント部の上面図である。
【図17】
ピンの主軸線に対して横方向に延びたワイヤのグレインを示す、「ストリップ」製造方法により形成されたピンのコンプライアント部の上面図である。
Claims (30)
- 実質的に縦形であり第1及び第2の端部を有するボディエレメントと、
前記縦形ボディに沿い配置された少なくとも1つのコンプライアント部とを備え、
前記コンプライアント部は、第1及び第2の末端エレメントを有し、前記第1及び第2の末端エレメントは、前記ボディにシームレスに結合されるとともに前記ボディ内に空洞の壁を画定しかつ、コンプライアント部が開口部に挿入されると該開口部を画定する壁との接触に応じて前記空洞の内側方向に変形するように構成されるコンプライアントピン。 - 唯一のコンプライアント部を有する請求項1に記載のコンプライアントピン。
- 前記コンプライアント部は、前記第1及び第2の端部の少なくとも一方の直近に配置される請求項2に記載のコンプライアントピン。
- 前記末端エレメントは、前記ボディの長手方向軸線から実質的に半径方向外側に前記ボディの側面より長い距離を延びる請求項1に記載のコンプライアントピン。
- 前記コンプライアント部の横断面の形状は、実質的にオーバル形であり、側部の前端は、前記空洞上において少なくとも部分的に内側に向いている請求項1に記載のコンプライアントピン。
- 前記第1及び第2の端部の少なくとも一方は、前記ピンの開口部内への挿入を容易にするためにテーパーになっている請求項1に記載のコンプライアントピン。
- 前記末端エレメント以外の、前記コンプライアント部の少なくとも一部分は、前記ボディの側面よりも、前記ボディの長手方向軸線からさらに遠ざかって配置される外面を画定する請求項1に記載のコンプライアントピン。
- コネクタハウジングのプレスフィット用穴内に挿入されるように形成されたコンプライアントピンであって、該コンプライアントピンは、
第1及び第2の端部を有する縦形ボディと、
前記第1及び第2の端部の間において縦形ボディ上に配置された保持部とを備え、
前記保持部は、
前記ボディにシームレスに結合されるとともに前記縦形ボディから外側に延びる少なくとも1つの末端エレメントと、
前記縦形ボディ内において前記少なくとも1つの末端エレメントに隣接した少なくとも1つの空洞であって、前記保持部が前記コネクタハウジングのプレスフィット用穴内に挿入されると、前記少なくとも1つの末端エレメントが前記少なくとも1つの空洞の内側方向に少なくとも部分的に変形するような空洞とを含むコンプライアントピン。 - 前記少なくとも1つの末端エレメントは、前記少なくとも1つの空洞の実質的に対向した側上において前記縦形ボディから外側に延びる2つの末端エレメントを含む請求項8に記載のコンプライアントピン。
- 前記末端エレメントの外側端部は、前記少なくとも1つの空洞上を少なくとも部分的に延びる請求項9に記載のコンプライアントピン。
- コンプライアントピン製造方法であって、該方法は、
ピンボディを準備し、
前記ピンボディにシームレスに結合された少なくとも1つの壁を有する空洞を画定するように前記ピンボディの少なくとも1つの部位をコイニングし、かつ、
前記少なくとも1つの壁を所望の形状及び形態に形成することを含むコンプライアントピン製造方法。 - ピンボディを準備する操作は、ワイヤピンを準備することを含む請求項11に記載の方法。
- ピンボディを準備する操作は、少なくとも1つのワイヤピンを画定するように金属シートの少なくとも一部分を打ち抜き加工することを含む請求項11に記載の方法。
- 前記ピンボディをコイニングする操作は、
前記ピンボディの少なくとも1つの部位をダイの溝内に配置し、かつ、
前記ピンボディの少なくとも1つの部位にツールパンチにより圧力をかけることを含み、その結果、前記ピンボディの一部分が前記ツールパンチの周りにおいて動きそれにより前記ピンボディ内の前記空洞に隣接した前記少なくとも1つの壁が画定される請求項11に記載の方法。 - 前記圧力をかける操作によって、前記ピンボディ内の空洞の異なる部分とそれぞれ隣接した少なくとも2つの壁が画定される請求項14に記載の方法。
- 前記圧力をかける操作によって、前記ピンボディの一部分がさらに動いて、前記圧力をかける操作の前における前記ピンボディの直径に対して前記少なくとも1つの部位の少なくとも一部分における前記ピンボディの直径が大きくなる請求項14に記載の方法。
- 前記ダイの溝の直径は、前記ピンボディの直径よりも大きく、かつ、前記ツールパンチの幅は、前記ピンボディの直径及び前記溝の直径に関して選択されて、その結果、前記ツールパンチから前記溝内における前記ピンボディの少なくとも1つの部位に圧力がかけられると、前記ピンボディの一部分が前記ツールパンチの一部分の周りにおいて動きそれにより前記ピンボディ内の空洞に隣接した前記少なくとも1つの壁を画定する請求項14に記載の方法。
- 前記圧力をかける操作は、1回のパンチ動作で、ツールパンチから前記ピンボディの少なくとも1つの部位に圧力をかけることを含む請求項14に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの壁を形成する操作は、前記少なくとも1つの壁の前方縁を前記空洞上に少なくとも部分的に動かすように、前記少なくとも1つの壁に力をかけることを含む請求項11に記載の方法。
- 前記形成操作は、1回の形成動作で、前記少なくとも1つの壁に力をかけることを含む請求項19に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの壁は、前記ピンボディ内の空洞の異なる部分とそれぞれ隣接した少なくとも2つの壁を含む請求項19に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの壁を形成する操作は、各前記少なくとも2つの壁の前方縁が前記空洞の上を少なくとも部分的に動くように、各前記少なくとも2つの壁に力をかけることを含む請求項21に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの壁を形成する操作は、
前記少なくとも1つの壁の一部分を形成ダイと接触させ、かつ、
前記少なくとも1つの壁の縁が前記空洞上において所定位置に動くように、前記形成ダイから前記少なくとも1つの壁に力を伝えることを含む請求項11に記載の方法。 - 空洞を含んだ少なくとも1つのコンプライアント部を有する複数のコンプライアントピンを製造する方法であって、該方法は、
所望の長さ、幅、及び形状のワイヤを画定するように、金属シート上において複数の部分を打ち抜き加工し、
各ワイヤ上に少なくとも1つの壁を有する空洞が形成され前記少なくとも1つの壁と前記対応のワイヤとの間がシームレス結合されるように、前記各ワイヤの少なくとも1つの部位をコイニングし、かつ、
各ワイヤ上において前記少なくとも1つの壁を所望の形状及び形態に形成することを含む複数のコンプライアントピンを製造する方法。 - 前記各ワイヤをコイニングする操作は、
前記ワイヤの少なくとも1つの部位をダイの溝内に配置し、かつ、
ツールパンチから前記ワイヤの少なくとも1つの部位に圧力をかけることを含み、その結果、前記ワイヤの一部分が前記ツールパンチの一部分の周りにおいて動いて、それにより前記ワイヤ内において前記空洞に隣接する前記少なくとも1つの壁が画定される請求項24に記載の方法。 - 前記圧力をかける操作によって、前記ワイヤ内の空洞の異なる部分に隣接したそれぞれ少なくとも2つの壁が画定される請求項25に記載の方法。
- 前記圧力をかける操作によって、前記ワイヤの一部分がさらに動いて、前記圧力をかける操作の前における前記ワイヤの直径に対して前記少なくとも1つの部位の少なくとも一部分における前記ワイヤの直径が大きくなる請求項25に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの壁を形成する操作は、前記少なくとも1つの壁の前方縁が前記空洞上を少なくとも部分的に動くように、前記少なくとも1つの壁に力をかけることを含む請求項24に記載の方法。
- コンプライアントピンのコンプライアント部を製造する装置であって、該装置は、
ピンボディと、
前記ピンボディにシームレスに結合された少なくとも1つの壁を有する空洞を画定するように、前記ピンボディの少なくとも1つの部位をコイニングする手段と、
前記少なくとも1つの壁を所望の形状及び形態に形成する手段とを備える、コンプライアントピンのコンプライアント部製造装置。 - コンプライアントピンのコンプライアント部を製造する装置であって、該装置は、
ピンボディを受け入れるために内部に形成された第1の溝を有する第1のダイと、
前記第1のダイと前記ピンボディとについて形成されたパンチツールであって、前記第1のダイの前記第1の溝内に横たわっている前記ピンボディの一部分に前記パンチツールが押し付けられると、前記ピンボディが変形して、前記パンチツールが接触した前記ピンボディの部分が、前記第1の溝の少なくとも1つの面に対して外側にかつ上方に流れて、その結果、前記ピンボディ内に壁及び空洞が形成され、前記壁は、前記ピンボディの部分内において前記空洞を少なくとも部分的に取り囲むパンチツールと、
前記第1のダイ及び前記ピンボディについて構成され、内部に形成された第2の溝を有する第2のダイであって、前記第2のダイが、前記壁に押し付けられると前記壁を若干内側に変形させて、その結果、各前記壁の少なくとも一部分を前記空洞上に配置する第2のダイとを備えるコンプライアントピンのコンプライアント部製造装置。
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