JP5116404B2 - ランダムアクセス制御方法、通信システムおよび基地局 - Google Patents

ランダムアクセス制御方法、通信システムおよび基地局 Download PDF

Info

Publication number
JP5116404B2
JP5116404B2 JP2007219975A JP2007219975A JP5116404B2 JP 5116404 B2 JP5116404 B2 JP 5116404B2 JP 2007219975 A JP2007219975 A JP 2007219975A JP 2007219975 A JP2007219975 A JP 2007219975A JP 5116404 B2 JP5116404 B2 JP 5116404B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
window size
slots
mobile station
base station
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007219975A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009055333A (ja
Inventor
圭介 尾崎
良一 藤江
哲也 御宿
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2007219975A priority Critical patent/JP5116404B2/ja
Publication of JP2009055333A publication Critical patent/JP2009055333A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5116404B2 publication Critical patent/JP5116404B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、1つの基地局と複数の移動局との間で通信を行うポイント−マルチポイント型無線アクセスシステムのランダムアクセス制御方法に関する。
1つの基地局と複数の移動局との間で通信を行うポイント−マルチポイント型無線アクセスシステムに通常採用されるアクセス方式としては、Slotted ALOHAやCSMA(Carrier Sense Multiple Access)が挙げられる。Slotted ALOHAは、チャネルをタイムスロットに分割し、移動局が各スロットでパケット送信を試みる方式である。また、CSMAは移動局が送信する際にチャネルがビジーかアイドルかを検出し、アイドル状態であればパケットを送信する方式である。これらのアクセス方式は、移動局が基地局に対し非同期に送信を行うことからランダムアクセス方式と呼ばれる。ポイント−マルチポイント型無線アクセスシステムでは、複数の移動局が同一の帯域で同時にデータを送信しようと試みると衝突が発生し、基地局で正しく受信されないことがある。このため、可能な限りパケット同士の衝突が起こりにくいように、移動局のパケット送信タイミングを制御するランダムアクセス制御方法が有効である。
ランダムアクセス制御方法の一例として、たとえば、無線LAN(Local Area Network)で広く用いられている指数バックオフアルゴリズムがある。指数バックオフアルゴリズムでは、移動局はパケット送信の際、バックオフと呼ばれる送信待機を行い、その後パケットを送信する。バックオフ時間は各移動局が独立に発生させる乱数により決定する。その乱数の最大値はウィンドウサイズと呼ばれ、指数バックオフアルゴリズムはウィンドウサイズを再送のたびに増加させていくことを特徴とする。
また、下記特許文献1に開示されている技術では、各移動局が自身の送信成功率を測定し、トラフィック量が所定閾値よりも多くかつ測定した自身の送信成功率が所定閾値よりも高いときにランダムな送信間隔(ウィンドウサイズ)を長くし、測定した送信成功率が所定閾値よりも低いときにランダムな送信間隔を短くする。また、トラフィック量が所定閾値よりも少なくなるとランダムな送信間隔を元の値に戻す。この制御を各移動局が各々独立に行うことで、パケット送信成功率の小さい移動局ほど多くの送信機会を得られるようにしている。
また、下記特許文献2に開示されている技術では、移動局が基地局から送信されるデータを自分宛であるかどうかに関わらず受信し、受信したパケットの宛先を調べることによって、基地局と送受信を行っている移動局数を検出する。この検出を周期的に行い、パケット送信時のランダム遅延最大時間(ウィンドウサイズ)を「検出された移動局数×10msec」として決定する。
特開平4−082436号公報 特開2000−175247号公報
しかしながら、上記従来の指数バックオフアルゴリズムでは、パケットが衝突した移動局がバックオフのためのウィンドウサイズを大きくしていくため、パケットが衝突し続けている移動局ほど、バックオフ時間が長くなる。一方で、パケットが基地局において正しく受信された移動局は、短いバックオフ時間で次のパケット送信を行うことができる。そのため、移動局間で送信機会の不公平性(送信機会が均等でなくなる)が生じる、という問題があった。
また、上記特許文献1に記載の技術では、送信成功率を測定して送信成功率に基づいてウィンドウサイズを決定しているため、従来の指数バックオフアルゴリズムに比べ送信機会の不公平性は改善される。しかし、著しく送信成功率の小さい移動局が存在する場合には、その移動局の通信が優先されるために、システム全体のスループット特性、および遅延特性が劣化する可能性がある、という問題があった。また、ランダムな送信間隔を2段階しか用意していないため、送信成功率に応じた十分な制御ができない、という問題があった。
また、上記特許文献2では、システム内の競合移動局数が多い場合ほどトラフィック量が多いと判断し、ランダム遅延最大時間(ウィンドウサイズ)が大きくなるように制御される。しかし、システム内のトラフィック量は競合移動局数と、各々の移動局のパケット送信頻度により決定される。そのためトラフィック量を判断する際に、競合移動局数を測定するだけでは不十分である。また、基地局が移動局へパケットを送信してもその移動局が基地局にパケット送信を行っているとは限らず、さらに、移動局が基地局に対しパケット送信を行っていても、基地局がその移動局にパケットを送信するとは限らない。そのため、トラフィック量の推定が不正確となり、システム内の正しいトラフィック量に応じてランダム遅延時間を決定することができない可能性がある、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、移動局間の送信機会の公平性を確保し、かつ、システム内のトラフィック状況を適切に反映し、スループットを向上させるとともにパケットの衝突率を削減させることができるランダムアクセス制御方法、通信システムおよび基地局を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、基地局と移動局で構成される通信システムにおけるランダムアクセス制御方法であって、前記基地局が、所定のスロット数のランダムアクセススロットのうちの空きスロット数と、前記所定のスロット数のランダムアクセススロット内に受信した受信パケット数を測定する測定ステップと、前記基地局が、前記空きスロット数と前記受信パケット数の比に基づいて、前記移動局が送信するパケットの量を制御するためのトラフィック制御パラメータを決定するパラメータ決定ステップと、前記トラフィック制御パラメータを前記移動局に送信するパラメータ送信ステップと、を含み、前記移動局が、前記トラフィック制御パラメータに基づいてランダムアクセススロット内のパケット送信を行うことを特徴とする。
この発明によれば、ランダムアクセスチャネル内の負荷や移動局のパケット送信成功率を測定し、基地局が、測定値に基づいて決定したウィンドウサイズを定期的に移動局に報知し、各移動局は共通のウィンドウサイズを用いてバックオフ時間を決定するようにしたので、移動局間の送信機会の公平性を確保し、かつ、システム内のトラフィック状況を適切に反映し、スループットを向上させるとともにパケットの衝突率を削減させることができるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかる通信システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる通信システムを構成する基地局の実施の形態1の機能構成例を示す図である。本実施の形態の通信システムは、1つの基地局と複数の移動局との間で通信を行うポイント−マルチポイント型無線アクセスシステムであり、アクセス方式としてSlotted ALOHA方式を採用することとする。なお、アクセス方式は、これに限らず、他の方式を採用してもよい。
図1に示すように、本実施の形態の基地局100は、本通信システムの外部のネットワークであるネットワーク108と、ネットワーク108とのインタフェースであるインタフェース部101と、移動局からパケットを受信する無線受信部102と、移動局へパケットを送信する無線送信部103と、移動局から受信したパケットに所定の受信処理を行う受信パケット管理部104と、少なくとも1つの移動局がパケットを送信したかどうかを判断するキャリア検出部105と、システム内のトラフィック状態に応じて適切なウィンドウサイズを決定するウィンドウサイズ決定部106と、移動局へパケットを送信するための所定の送信処理を行う送信パケット管理部107と、を備えている。
図2は、本実施の形態の通信システムを構成する移動局200の機能構成例を示す図である。図2に示すように、本実施の形態の移動局200は、基地局100からのパケットを受信する無線受信部201と、基地局100へパケットを送信する無線送信部202と、基地局100から受信したパケットに所定の受信処理を行う受信パケット管理部203と、受信したパケットを格納する受信バッファ204と、基地局100から報知されたウィンドウサイズを記憶するウィンドウサイズ記憶部205と、ウィンドウサイズ記憶部205に記憶されたウィンドウサイズに基づいてバックオフ時間を決定するバックオフ時間決定部206と、基地局100へパケットを送信するための所定の送信処理を行う送信パケット管理部207と、基地局100へ送信するパケットを格納する送信バッファ208と、を備えている。
つづいて、図1、図2を用いて基地局100および移動局200の基本的動作を説明する。基地局100では、ウィンドウサイズ決定部106が後述のウィンドウサイズ決定処理によりウィンドウサイズを決定する。そして、送信パケット管理部107が決定したウィンドウサイズに所定の送信処理を行い、無線送信部103が送信処理後のウィンドウサイズを報知する。また、基地局100では、無線受信部102が、ランダムアクセスチャネルにより移動局200から送信されたパケットを受信する。受信パケット管理部104は、送信されたパケットを正しく受信したと判断すると、送信パケット管理部107がそのパケットに対する確認応答を生成し、無線送信部103がその確認応答を送信元の移動局200へ送信する。
移動局200では、基地局100から報知されたウィンドウサイズを無線受信部201が受信し、受信パケット管理部203が受信したウィドウサイズに所定の受信処理を行う。そして、ウィンドウサイズ記憶部205は、前回までのウィンドウサイズの受信により記憶しているウィンドウサイズを、新たに受信したウィンドウサイズに更新する。また、移動局200では、送信バッファ208内にランダムアクセスチャネルで送信すべきパケットが格納されている場合、送信パケット管理部207は、ランダムアクセスチャネル内のスロットで、格納されているパケットを送信するための所定の送信処理を行い、無線送信部202経由でそのパケットの送信を試みる。その後、移動局200では、無線受信部201経由で基地局100からパケットを受信し、受信パケット管理部203が、基地局100から受信したパケットが、自局が送信したパケットの確認応答であることを認識することにより、ランダムアクセスチャネルにて送信したパケットが基地局100で正しく受信されたことを知る。
一方、移動局200は、自局が送信したパケットの確認応答を受信できなかった場合、移動局200は基地局100がパケットを正しく受信できなかったと判断し、そのパケットの再送を試みる。具体的には、受信パケット管理部203が、自局がパケットを送信してから、所定の時間経過してもパケットの確認応答を受信できなかったと判断した場合、送信パケット管理部207にそのパケットの再送を指示する。その際、無線送信部202は、バックオフ時間決定部206により決定されたスロット数分だけ送信を待機し、待機後にパケットを再送する。このときの送信待機をバックオフと呼ぶ。バックオフ時間決定部206は、ウィンドウサイズ記憶部205からウィンドウサイズWを読み出し、0以上W未満の整数を発生させ、発生させた整数を移動局200が送信待機するスロット数として決定する。なお、以上の説明ではバックオフを、パケット再送時にのみ行うとしたが、再送時だけでなく初送時にもバックオフを行うことにしてもよい。
図3は、移動局200−1〜200−3がランダムアクセスチャネルで、パケットを送信する様子の一例を示す図である。移動局200−1〜200−3は、図2で示した移動局200と同様の構成とし、本実施の形態の通信システムを構成する複数の移動局とする。スロットR1〜R10は、本実施の形態の通信システムのランダムアクセス用スロットである。移動局200−1〜200−3は、それぞれSlotted ALOHA方式によってランダムアクセス用スロットR1〜R10内でパケットを送信する。図3の例では、移動局200−1が、スロットR2でパケットを送信し、基地局100は、そのパケットを正しく受信している。一方、スロットR4では、移動局200−2と200−3の両方が、パケットを送信するため衝突が生じ、基地局100では、パケットを正しく受信しない。そのため、移動局200−2および200−3は、確認応答を受信しないため、バックオフを行い、再送を試みる。図3の例では、移動局200−2はスロットR8で、移動局200−3はスロットR10で、それぞれ再送を行っている。
つづいて、本発明の特徴であるウィンドウサイズ決定処理の動作について説明する。図3に示した、スロットR1,R3,R5,R6,R7,R9のように、いずれの移動局のパケット送信にも用いられなかったスロットを空きスロットと呼ぶ。また、本実施の形態では、基地局100が、所定のスロット数を1つの監視単位とし、各スロットで送信があったかを監視する(キャリア検出する)。そして、監視単位である所定のスロット数に対する、空きスロット数の割合をスロット空き率と定義することとする。図3の例で、R1〜R10の10スロットを1つの監視単位とすると、10スロット中空きスロットは6つであるから、スロット空き率は6/10となる。
また、基地局100が受信した1スロットあたりの平均受信パケット数をスループットと呼ぶこととする。図3の例では、10スロットの間にパケットを3つ受信しているから、スループットは3/10となる。
nをシステム内の移動局数とし、1スロットあたりに1つの移動局がパケットを送信する確率をpとし、スロット空き率をPI,スループットをSとする。このとき、スロット空き率PIは全移動局がパケットの送信を行わない確率であるから、以下の式(1)で表すことができる。
I=(1−p)n ・・・(1)
また、スループットSは、n個の移動局のうち1局のみが送信を行い、残り(n−1)台が送信しない確率であるから、以下の式(2)で表すことができる。
S=n1p(1−p)n-1=np(1−p)n-1 ・・・(2)
ここで、スループットSを最大とすることを考える。Sをpで微分したdS/dpは、以下の式(3)で表すことができる。
dS/dp=n(1−p)n-2(1−np) ・・・(3)
したがって、dS/dp=0のとき、つまりp=1/nのときスループットは最大となり、スループットの最大値Smaxは、以下の式(4)で表すことができる。
max=(1−1/n)n-1 ・・・(4)
図4は上記の式(1)、(2)によって求めることができるスロット空き率PIとスループットSのグラフである。図4の横軸は、pである。また、スループットが最大となるときのpをpmaxとして示している。図4より、スループットSが最大となるとき、スロット空き率PIとスループットSの値はほぼ等しいことが分かる。このことは以下のように数学的にも確認できる。nが十分大きいとすると、PI/Sは、以下の式(5)で表すことができる。
I/S=(1−p)n-1/(np(1−p)n-1)=1/(np)−1/n
≒1/(np) ・・・(5)
したがって、スループットSが最大となるとき、pmax=1/nであるから、PI/Smax≒1となる。以上のことから、PI/Sを1に近づけるような制御を行うことでスループットSをその最大値Smaxに近づけることができると考えられる。具体的には、図4より、PI/S>1のときはp<pmaxであるから、pを増加させるためにウィンドウサイズを小さくすればよく、PI/S<1のときはp>pmaxであるからpを減少させるためにウィンドウサイズを大きくする制御を行えばよい。
基地局100では、図1に示したキャリア検出部105が、それぞれのランダムアクセス用スロットに対してキャリア検出すなわち電界強度の測定を行い、測定値がしきい値以下のスロットを空きスロットと判断する。そして、キャリア検出部105が、所定のスロット数の判断結果を集計して、空きスロット数として判断されたスロット数をスロット総数(所定のスロット数)で除算することによって、スロット空き率を求める。また、同一期間(所定のスロット数内)に正しく受信したパケット数を、スロット総数で除算することによって、スループットを求める。
所定のスロット数をNとし、Nスロット測定した際の空きスロット数をNIとし、受信パケット数をNSとするとき、PI=NI/N,S=NS/Nであり、PI/Sは、以下の式(6)のようになる。
I/S=NI/N・N/NS=NI/NS ・・・(6)
したがって、NI/NSを1に近づけるようにウィンドウサイズを制御すると、PI/Sを1に近づけるように制御した場合と同様の効果を得ることができる。本実施の形態では、NI/NSを1に近づけるようにウィンドウサイズを制御する場合について説明する。
図5は基地局100のウィンドウサイズ決定処理手順の一例を示すフローチャートである。基地局100は、このウィンドウサイズの決定を、所定の間隔で繰り返し実施し、ウィンドウサイズを適応的に制御する。本実施の形態では、NI/NSが(1+a)と(1−b)の間におさまるようにウィンドウサイズWを制御する。なお、a,bは0以上1未満の数であり、a,bが0に近いほどNI/NSをより1に近づけることになる。一方、a,bが0に近いほど、Wの値を収束させることが難しくなる。
まず、基地局100のキャリア検出部105は、所定のスロット数の間、空きスロット数NIと正しく受信したパケット数NSとを測定する(ステップS101)。そして、ウィンドウサイズ決定部106が、測定値に基づいてNI/NSを計算し、計算結果が(1+a)より大きいか否かを判断する(ステップS102)。NI/NSが(1+a)より大きいと判断した場合(ステップS102 Yes)は、パケット送信を活発化するためにウィンドウサイズWを現在の値より小さい値に設定する(ステップS103)。そして、ウィンドウサイズ決定部106は、Wがあらかじめ定められたWの下限値MIN_Wより小さいか否かを判断する(ステップS104)。Wがあらかじめ定められたWの下限値MIN_Wより小さいと判断した場合(ステップS104 Yes)には、Wの値をMIN_Wに決定し(ステップS105)、決定したWを移動局に報知する(ステップS110)。ここで、MIN_WはウィンドウサイズWの値が小さくなりすぎないように予め設定されたWの下限値である。
一方、ステップS102で、NI/NSが(1+a)以下であると判断した場合(ステップS102 No)は、ウィンドウサイズ決定部106は、さらに、NI/NSが(1−b)よりも小さいか否かを判断する(ステップS106)。NI/NSが(1−b)よりも小さいと判断した場合(ステップS106 Yes)には、ウィンドウサイズ決定部106は、パケット送信を抑制するためにWを現在の値より大きい値に設定する(ステップS107)。そして、ウィンドウサイズ決定部106は、Wがあらかじめ定められたWの上限値MAX_Wより大きいか否かを判断する(ステップS108)。WがMAX_Wより大きいと判断した場合(ステップS108 Yes)には、ウィンドウサイズ決定部106はWの値をMAX_Wに決定し(ステップS109)、決定したWを移動局200に報知する(ステップS110)。ここで、MAX_WはウィンドウサイズWの値が大きくなりすぎないように予め設定されたWの上限値である。
また、ステップS104で、WがMIN_W以上であると判断した場合(ステップS104 No)には、ウィンドウサイズ決定部106はステップS103で設定したWの値をそのまま決定値とし、決定したWを移動局に報知する(ステップS110)。
また、ステップS106で、NI/NSが(1−b)以上であると判断された場合(ステップS106 No)には、ウィンドウサイズWの値は現在のままとし、現在の値Wを移動局に報知する(ステップS110)。また、ステップS108で、WがMAX_W以下であると判断した場合(ステップS108 No)には、ステップS107で設定したWの値をそのまま決定値とし、決定したWを移動局200に報知する(ステップS110)。
移動局200は、以上のウィンドウサイズ決定処理により基地局100から報知されたウィンドウサイズを受信すると、ウィンドウサイズ記憶部205が記憶しているウィンドウサイズの値を、受信したウィンドウサイズの値に更新する。そして、以降のパケット送信の際には更新したウィンドウサイズを用いてバックオフ時間を決定する。
つづいて、図5のステップS103,S107で基地局100がウィンドウサイズを増減する方法について説明する。以下、ウィンドウサイズ決定部106が、決定する新たなウィンドウサイズをWnewとし、Wnewを決定する前のウィンドウサイズをWoldと表記することとする。ウィンドウサイズの増減方法としては、たとえば、以下の3つの方法が考えられる。
1つ目の方法は、ウィンドウサイズWを一定比率で増減させる方法である。2つの定数r1,r2の値をあらかじめ定めておく。ただし、r1>1,r2<1とする。ステップS107でウィンドウサイズを大きくする場合は、Wnew=int(Wold×r1)とし、ステップS103でウィンドウサイズを小さくする場合は、Wnew=int(Wold×r2)とする。ただし、int(x)は、xを整数値に変換する関数であり、具体的には、int(x)を、xを超えない最大の整数としても良いし、xよりも大きいまたはxと等しい最小の整数としても良いし、また、xを四捨五入して整数値としてもよい。
2つ目の方法は、ウィンドウサイズWを一定幅ずつ増減させる方法である。2つの正の整数d1,d2をあらかじめ定めておき、ステップS107でウィンドウサイズを大きくする場合は、Wnew=Wold+d1とし、ステップS103でウィンドウサイズを小さくする場合は、Wnew=Wold−d2とする。
3つ目の方法は、ウィンドウサイズWの増減幅をウィンドウサイズ更新ごとにそのときの測定値に基づいて決定する方法である。式(5)より、PI/S≒1/(np)となることから、NI/NS=PI/Sは移動局の送信確率pに反比例する。一方、移動局の送信確率pとウィンドウサイズWもまた反比例の関係にあるので、NI/NS=PI/SとWは比例すると言える。したがって、この比例関係を利用してNI/NS=PI/Sを1に近づけるWを決定することができる。
例えば、NI/NSがcだった場合、cを1に近づけるためには、比例式c:Wold=1:Wnewを解くことで、最適なWnewの値を計算することができる。すなわち、Wnew=Wold/c=Wold/(NI/NS)として求めることができる。この方法では、Wが最適値(スループットが最大となる値)から遠ければ遠いほど、Wの値を大きく変化させることになる。そのため、Wの値を早く最適値に制御することが可能である。なお、ここでは、ウィンドウサイズを増減する方法として、3種類の方法を説明したが、これに限らず、NI/NSを1に近づける方法であればどのような方法を用いてもよい。
以上の説明では、ランダムアクセスチャネルで移動局がSlotted ALOHAに基づく方式で送信する場合について説明したが、ICMA/PE(Idle-signal Casting Multiple Access with Partial Echo)方式で送信する場合についても、同様にウィンドウサイズ決定処理を行うことが可能である。
ICMA/PE方式では、ランダムアクセスチャネル内のスロットはアイドルスロットとビジースロットに分けられる。アイドルスロット内では、移動局はSlotted ALOHA方式によってパケットを送信する。一方、ビジースロットは、特定の移動局に割り当てられたスロットであり、ビジースロットではランダムアクセスは行われず、そのスロットを割り当てられた移動局のみがパケットを送信する。
図6はICMA/PE方式の送信の一例を示す図である。図6のスロットR1,R2,R5〜R9はアイドルスロットであり、スロットR3,R4,R10は、ビジースロットである。移動局200−1,200−2,200−3は移動局200と同様の構成の移動局である。図中で「B」と記されたR3,R4,R10はビジースロットであり特定の移動局に割り当てられているため、移動局はこれらのスロットではランダムアクセスを行わない。図6の例では、スロットR1では移動局200−1のみが送信を行っているため、基地局100で正しく受信されるが、R5では移動局200−2および200−3が送信を行うためパケットが衝突し、基地局100は正しくパケットを受信しない。
ICMA/PE方式の場合、ランダムアクセスはアイドルスロットにてのみ行われるので、空きスロット数および受信パケット数はアイドルスロットでのみ測定する。図6の例では、10スロット中ビジースロットが3スロットあるため測定するスロット総数は7スロットであり、そのうち空きスロット数NIは4となり、受信パケット数NSは2となる。したがって、PI=4/7,S=2/7となる。このようにICMA/PE方式の場合はアイドルスロットでのみ測定を行い、その測定結果に基づいて図5のフローチャートと同様にウィンドウサイズの決定処理を行う。
また、reservation ALOHA方式やPRMA(Packet Reservation Multiple Access)方式のような予約ランダムアクセス方式においても、上記のウィンドウサイズ決定処理を適用することが可能である。予約ランダムアクセス方式ではランダムアクセスチャネル内のいくつかのスロットが特定の移動局により予約されており、いずれの移動局にも予約されていないその他のスロットで、移動局はSlotted ALOHA方式によりパケットを送信する。したがって、空きスロット数、および受信パケット数の測定は移動局がランダムアクセスを行うスロット、すなわち予約されていないスロットのみで行うようにすればよい。そしてその測定値を用いて、図5のフローチャートに従い、ウィンドウサイズの決定処理を行う。
つづいて、移動局200が指数バックオフアルゴリズムによって送信待機時間を決定する場合について説明する。指数バックオフアルゴリズムでは、移動局がパケットを再送するたびに自律的にウィンドウサイズを増加させていく。n回目の再送時のウィンドウサイズをWnとすると、Wnは以下の式(7)により求めることができる。
n=max{Wmin×PFn,Wmax} (n=0,1,・・・,R) ・・・(7)
ここで、n=0は初送を意味し、Rは最大再送回数である。PFはパーシステントファクタと呼ばれる1以上の数である。また、Wmin=W0は初期ウィンドウサイズと呼ばれ、パケット初送時のウィンドウサイズを表す。Wmaxはウィンドウサイズの最大値であり、定義されないこともある。max{x,y}は、xとyのうちの値の大きい方を意味する。
指数バックオフ方式では、基地局100は、初期ウィンドウサイズWminを図5のフローチャートに従って決定するようにすればよい。また、Wmaxが定義されている場合には、Wmaxを固定値としてもよいし、たとえば、WminとWmaxの比が常に一定となるように、WmaxをWminと連動させて決定するようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、ウィンドウサイズの更新(ウィンドウサイズ決定処理)は一定時間(一定スロット数)間隔ごとに行うとしたが、たとえば、高トラフィック時ほど更新間隔を短くし、低トラフィック時ほど更新間隔を長くするなど、更新間隔を可変としてもよい。具体的には、測定したスロット空き率が小さい場合ほどトラフィック量が大きいと判断し、ウィンドウサイズ決定処理までの間隔が短くなるようにし、測定したスロットの空き率が大きい場合ほどトラフィック量が小さいと判断し、ウィンドウサイズ決定処理までの間隔が長くなるようにしてもよい。
また、移動局200がバックオフ終了後に、直ちにパケットを送信するのではなく、パーシステント方式を導入し、バックオフ終了後のスロットで確率Pp(確率Ppをパーシステント確率と呼ぶ)でパケットを送信し、確率(1−Pp)で次スロットまで送信を待機するようにしてもよい。特に、ICMA/PE方式では、移動局が、バックオフ終了後のスロットがビジースロットであった場合、アイドルスロットまで待ち、その後アイドルスロットで確率Ppでパケットを送信すると規定されることがある。この場合には、測定値に応じてウィンドウサイズWを決定するかわりに、パーシステント確率Ppを制御するようにしてもよい。具体的には、たとえば、図5のフローチャートのステップS103で、Ppを現在の値より大きい値に設定し、ステップS107ではPpを現在の値より小さくする。また、パーシステント確率とウィンドウサイズの両方を決定して制御するようにしてもよい。
つぎに、パーシステント確率を増減する方法について説明する。なお、制御の結果得られる新たなパーシステント確率をPp,newとし、Pp,newを決定する前のパーシステント確率をPp,oldと表す。パーシステント確率の増減方法としては、ウィンドウサイズと同様に以下の3つの方法が考えられる。
1つ目の方法は、パーシステント確率を一定比率で増減させる方法である。2つの定数r3,r4をあらかじめ定めておく。ただし、r3>1,r4<1とする。ステップS103でパーシステント確率を大きくする場合は、Pp,new=Pp,old×r3とし、ステップS107でパーシステント確率を小さくする場合は、Pp,new=Pp,old×r4とする。
2つ目の方法は、パーシステント確率を一定幅ずつ増減させる方法である。2つの正の整数d3,d4をあらかじめ定めておき、ステップS103でパーシステント確率を大きくする場合は、Pp,new=Pp,old+d3とし、ステップS107でパーシステント確率を小さくする場合は、Pp,new=Pp,old−d4とする。
3つ目の方法は、パーシステント確率の増減幅をパーシステント確率更新ごとに、そのときの測定値に基づいて決定する方法である。式(5)より、PI/S≒1/(np)となることから、NI/NS=PI/Sは移動局の送信確率pに反比例する。また、移動局の送信確率pとパーシステント確率Ppは比例の関係にあるので、NI/NS=PI/SとPpは反比例し、NI/NS×Ppは一定値であるとみなすことができる。したがって、この関係を利用してNI/NS=PI/Sを1に近づけるようにパーシステント確率を決定することができる。たとえば、NI/NSがeだった場合、eを1に近づけるためには、e×Pp,old=1×Pp,newを解くことで最適なPp,newの値を計算することができる。なお、ここでは、パーシステント確率を増減する方法として、3種類の方法を説明したが、これに限らず、NI/NSを1に近づける方法であればどのような方法を用いてもよい。
なお、本実施の形態では、移動局から送信するパケット量を制御するためのパラメータ、すなわち、トラフィックを制御するためのパラメータとして、ウィンドウサイズ,パーシステント確率を例にあげて説明したが、移動局から送信するパケット量を制御するための他のパラメータを用いて同様の制御を行うようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態では、基地局100が定期的にスロット空き率とスループットを測定し、その測定値に基づいてウィンドウサイズを決定して制御するようにした。このため、移動局間の送信機会の公平性を維持するとともに、システム内のトラフィック量に応じた移動局の送信確率の制御が可能になり、スループット特性を向上させることができる。同時に、衝突率を削減することも可能であり、移動局の消費電力の削減、およびリトライオーバによるパケット廃棄率の削減が可能になる。
また、本実施の形態では、ウィンドウサイズWを所定の範囲内(MIN_W以上、MAX_W以下)で任意の値に設定することができる。このため、あらかじめ用意された、いくつかのウィンドウサイズの設定値のなかから適切なウィンドウサイズを選択する方式に比べて、システム内のトラフィック状況に応じたより柔軟なウィンドウサイズの制御を行うことが可能である。
実施の形態2.
図7は、本発明にかかる通信システムを構成する基地局100aの実施の形態2の機能構成例を示す図である。図7に示すように、本実施の形態の基地局100aは、実施の形態1の基地局100から、キャリア検出部105を削除し、送信成功率推定部109を追加しているが、これ以外は実施の形態1の基地局100と同様である。また、本実施の形態の移動局は、実施の形態1の移動局200と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、同一の符号を付して説明を省略する。
つづいて、本実施の形態のウィンドウサイズ決定処理について説明する。実施の形態1では、空きスロット数と受信パケット数に基づいてウィンドウサイズを決定して制御したが、本実施の形態ではパケットの送信成功率とスループットに基づいてウィンドウサイズを決定して制御する。送信成功率とは、所定のスロット数のうち、基地局100が正しく受信したパケット数を移動局200から送信されたパケット総数(再送も含む)で除算したものであり、たとえば、図3の例では、移動局200−1〜200−3が送信したパケット総数(再送も含む)は5であり、基地局100が正しく受信したパケットの数は3であるから、送信成功率は3/5となる。
送信成功率PSは、ある移動局がパケットを送信した際に残りのn−1局の移動局がパケットを送信しない確率であるから、以下の式(8)で表すことができる。
S=(1−p)n-1 ・・・(8)
スループットSは、実施の形態1で説明した式(2)で表すことができる。図8は、スループットSと送信成功率PSを示すグラフである。図8では、スループットが最大となるときのpをpmaxとし、スループットの最大値をSmaxとしている。図8より、スループットが最大となるとき、送信成功率PSとスループットSの値はほぼ等しいことが分かる。このことは以下のように数学的にも確認できる。式(2)および式(8)より、PS/Sは以下の式(9)で表すことができる。
S/S=(1−p)n-1/(np(1−p)n-1)=1/(np) ・・・(9)
スループットが最大となるときは実施の形態1で説明したようにpmax=1/nであるから、このとき、以下の式(10)が成立する。
S/S=1 ・・・(10)
したがって、PS/Sを1に近づけるような制御を行うことでスループットSを最大値に近づけることができると考えられる。具体的には、図8よりPS/S>1のときはp<pmaxであるからpを増加させるためにウィンドウサイズを小さくし、PS/S<1のときはp>pmaxであるからpを減少させるためにウィンドウサイズを大きくするような制御を行えばよい。
上記の制御を行うためには、基地局100aがランダムアクセスチャネルでの送信成功率を知る必要がある。以下、基地局100aの送信成功率推定部109が送信成功率を推定する方法について説明する。
移動局200は、パケット送信後に、基地局100aから確認応答が返ってこなかった場合、そのパケットを再送する。その際、一般的には、最大再送回数と呼ばれる再送回数の上限値Rが決められており、R回再送しても基地局100aからの確認応答を受信できない場合は、移動局200はそれ以上の再送を行わず、そのパケットを破棄する(リトライオーバと呼ぶ)。本実施の形態では、移動局200は各パケットに再送回数を示す情報を付加し、付加後のパケットを送信するようにする。基地局100aの送信成功率推定部109は、この情報を用いて受信に成功したパケットの平均再送回数を算出し、平均再送回数に基づいて送信成功率PSを推定する。
移動局200がk(k≧0)回目の再送後に、パケット送信が成功する確率Pkは、以下の式(11)で表すことができる。
k=(1−PSkS (k=0、1,・・・,R) ・・・(11)
一方、移動局200がリトライオーバすることなく基地局100aにパケット送信が成功する確率は、k=0〜RまでのPkの和であり、以下の式(12)で表すことができる。
Figure 0005116404
したがって、基地局100aが受信に成功したパケットの再送回数がkである確率Qkは、以下の式(13)のようになる。
Figure 0005116404
ここで、基地局100aが受信するパケットの平均再送回数をrとすると、rはkの期待値であり、以下の式(14)で表すことができる。
Figure 0005116404
基地局100aはこの式(14)を用いて平均再送回数rから送信成功率PSを推定するが、式(14)をPSについて直接解くことは難しい。そこで、たとえば、以下に説明するような方法を用いてPSを推定する。
まず、1つめの方法は、近似式を用いる方法がある。式(14)は、以下の式(15)のように近似することができる。
Figure 0005116404
上記の式(15)を用いれば、平均再送回数rから送信成功率PSを容易に計算することができる。ただし、計算の結果、PS<0となった場合はPS=0とし、PS>1となった場合はPS=1と補正する。
平均再送回数rから送信成功率PSを推定するもう1つの方法として、式(14)を用いて送信成功率PSと平均再送回数rの対応表を作成しておき、対応表を参照してPSを算出する方法が考えられる。図9は、送信成功率PSと平均再送回数rの対応表の一例を示す図である。図9では、送信成功率PSの値を、平均再送回数rの範囲に対応させている。あらかじめ、式(14)に基づいて図9に示すような対応表を作成しておき、基地局100aの送信成功率推定部109がこの対応表を保持しておく。そして、送信成功率推定部109は、対応表を用いて移動局200から送信された平均再送回数rに対応する送信成功率PSを求める。なお、ここでは、平均再送回数rから送信成功率PSを推定する方法として上記の2つの方法について説明したが、式(14)に基づいて推定すれば、これに限らず、どのような方法で推定するようにしてもよい。
図10は、本実施の形態の基地局100aのウィンドウサイズ決定処理手順の一例を示すフローチャートである。本実施の形態では、ウィンドウサイズ決定処理を、実施の形態1と同様に、所定の間隔ごとで定期的に実施することにより、ウィンドウサイズを適応的に制御する。図10のフローチャートでは、PS/Sが(1+a)と(1−b)の値におさまるようにウィンドウサイズWを制御することとする。ここで、a,bは0以上1未満の数である。なお、a,bは、実施の形態1のNI/NSの範囲として決定したa,bとそれぞれ同一としてもよいし、異なる数値としてもよい。
まず、基地局100aの送信成功率推定部109は、所定のスロット数の間、受信パケット管理部104が受信処理したパケットを参照し、受信した受信パケット数(全ての移動局200の合計の受信パケット数)と各々の受信パケットに付加された再送回数の和(受信したすべてのパケットに付加された再送回数の和)を測定する。そして、送信成功率推定部109は、測定した受信パケット数を測定した所定のスロット総数で除算することで、スループットSを計算する(ステップS201)。さらに、送信成功率推定部109は、測定した再送回数の和を受信パケット数で除算することにより平均再送回数rを計算し、上述の平均再送回数rから送信成功率PSを推定する方法により、送信成功率PSを求める(ステップS202)。
つぎに、ウィンドウサイズ決定部106は、PS/Sを計算し、計算結果が(1+a)より大きいか否かを判断する(ステップS203)。PS/Sが(1+a)より大きいと判断した場合(ステップS203 Yes)は、実施の形態1のステップS103と同様にウィンドウサイズWを現在の値より小さい値に設定する(ステップS204)。その後、ステップS205,ステップS206,ステップS211を実施するが、ステップS205,ステップS206,ステップS211の処理は、それぞれ実施の形態1のステップS104,ステップS105,ステップS110の処理と同様である。
一方、ステップS203で、PS/Sが(1+a)以下であると判断した場合(ステップS203 No)は、ウィンドウサイズ決定部106は、さらに、PS/Sが(1−b)よりも小さいか否かを判断する(ステップS207)。PS/Sが(1−b)よりも小さいと判断した場合(ステップS207 Yes)には、ウィンドウサイズ決定部106は、実施の形態1のステップS107と同様にWを現在の値より大きい値に設定する(ステップS208)。その後、ステップS209,ステップS210,ステップS211を実施するが、ステップS209,ステップS210,ステップS211の処理は、それぞれ実施の形態1のステップS108,ステップS109,ステップS110と同様である。
また、ステップS207で、PS/Sが(1−b)以上であると判断された場合(ステップS207 No)には、ウィンドウサイズWの値は現在のままとし、ステップS211にすすむ。
本実施の形態の基地局100aの動作は、以上説明したウィンドウ決定処理の動作以外は、実施の形態1の基地局100の動作と同様である。また、本実施の移動局200の動作は、上述のように、送信パケットに再送回数を付加して送信する点以外は、実施の形態1の移動局200の動作と同様である。
なお、本実施の形態では、実施の形態1と同様に、移動局200がSlotted ALOHAに基づく方式で送信する場合について説明したが、実施の形態1で説明したように、ICMA/PE方式を採用する場合にも同様の処理を行うことができる。この場合、実施の形態1で説明したように、スループットSおよび送信成功率PSの測定対象をアイドルスロットについてのみとすればよい。また、reservation ALOHAやPRMA方式のような予約ランダムアクセス方式を採用する場合にも同様の処理を行うことができる。この場合も、実施の形態1で説明したように、スループットSおよび送信成功率PSの測定対象をいずれの移動局にも予約されていないスロットとすればよい。
また、移動局200が指数バックオフアルゴリズムによって送信待機時間を決定する場合には、実施の形態1の場合と同様に、初期ウィンドウサイズWminを図10のフローチャートに従って決定するようにすればよい。また、Wmaxが定義されている場合には、Wmaxを固定値としてもよいし、たとえば、WminとWmaxの比が常に一定となるように、WmaxをWminと連動させて決定するようにしてもよい。
また、パーシステント方式が導入されている場合は、実施の形態1と同様に、ウィンドウサイズのかわりにパーシステント確率を決定して制御するようにしてもよい。また、実施の形態1と同様に、ウィンドウサイズとパーシステント確率の両方を決定して制御するようにしてもよい。
また、実施の形態1と同様に、ウィンドウサイズの更新(ウィンドウサイズ決定処理)は一定時間(一定スロット数)間隔ごとに行うとしたが、高トラフィック時ほど更新間隔を短くし、低トラフィック時ほど更新間隔を長くするなど、更新間隔を可変としてもよい。具体的には、推定した送信成功率が小さい場合ほどトラフィック量が大きいと判断し、ウィンドウサイズ決定処理までの間隔が短くなるようにし、推定した送信成功率が大きい場合ほどトラフィック量が小さいと判断し、ウィンドウサイズ決定処理までの間隔が長くなるようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態では、基地局100aが定期的に再送回数の和とスループットを測定し、その測定値に基づいて送信成功確率を算出し、送信成功確率とスループットに基づいて、ウィンドウサイズを決定して制御するようにした。このため、移動局間の送信機会の公平性を維持するとともに、システム内のトラフィック量に応じた移動局の送信確率の制御が可能になり、スループット特性を向上させることができる。同時に、衝突率を削減することも可能であり、移動局の消費電力の削減、およびリトライオーバによるパケット廃棄率の削減が可能になる。
また、実施の形態1と同様に、ウィンドウサイズWを所定の範囲内(MIN_W以上、MAX_W以下)で任意の値に設定することができる。このため、あらかじめ用意された、いくつかのウィンドウサイズの設定値のなかから適切なウィンドウサイズを選択する方式に比べて、システム内のトラフィック状況に応じたより柔軟なウィンドウサイズの制御を行うことが可能である。
以上のように、本発明にかかるランダムアクセス制御方法、通信システムおよび基地局は、1つの基地局と複数の移動局との間で通信を行うポイント−マルチポイント型無線アクセスシステムに有用であり、特に、ランダムアクセススロットで複数の移動局がアクセスを行う無線システムに適している。
本発明にかかる通信システムを構成する基地局の実施の形態1の機能構成例を示す図である。 実施の形態1および実施の形態2の移動局の機能構成例を示す図である。 移動局がランダムアクセスチャネルで、パケットを送信する様子の一例を示す図である。 スロット空き率とスループットを示すグラフである。 実施の形態1の基地局のウィンドウサイズ決定処理手順の一例を示すフローチャートである。 ICMA/PE方式の送信の一例を示す図である。 実施の形態2の基地局の機能構成例を示す図である。 スループットと送信成功率を示すグラフである。 送信成功率と平均再送回数の対応表の一例を示す図である。 実施の形態2の基地局のウィンドウサイズ決定処理手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
100,100a 基地局
101 インタフェース部
102 無線受信部
103 無線送信部
104 受信パケット管理部
105 キャリア検出部
106 ウィンドウサイズ決定部
107 送信パケット管理部
108 ネットワーク
109 送信成功率推定部
200 移動局
201 無線受信部
202 無線送信部
203 受信パケット管理部
204 受信バッファ
205 ウィンドウサイズ記憶部
206 バックオフ時間決定部
207 送信パケット管理部
208 送信バッファ
R1〜R10 スロット

Claims (27)

  1. 基地局とランダムアクセスによるパケット送信をバックオフアルゴリズムに基づいて行う移動局で構成される通信システムにおける前記基地局であって、
    所定のスロット数のランダムアクセススロットについてスロットごとに前記移動局からの送信データを受信したか否かを監視し、監視結果に基づいて所定のスロット数のランダムアクセススロットのうち前記送信データを受信しなかったスロット数である空きスロット数を求め、前記所定のスロット数のランダムアクセススロット内に受信した受信パケット数を測定する測定手段と、
    前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比に基づいて、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が(1+a)(0≦a<1)と(1−b)(0≦b<1)の間の範囲であるか否かを判定し、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が前記範囲内である場合前記移動局が送信するパケットの量を制御するためのウィンドウサイズの値を現状値とし、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が(1+a)より大きい場合前記ウィンドウサイズを減少させ、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が(1−b)より小さい場合前記ウィンドウサイズを増加させるよう、前記ウィンドウサイズを決定するパラメータ決定手段と、
    前記パラメータ決定手段により決定された前記ウィンドウサイズを、前記ウィンドウサイズに基づいてランダムアクセススロット内のパケット送信を行う前記移動局、に送信するパラメータ送信手段と、
    備えることを特徴とする基地局。
  2. 前記移動局は、バックオフアルゴリズムに基づきランダムアクセスを行うものとし、通知された前記ウィンドウサイズをバックオフアルゴリズムで用いるウィンドウサイズとして用いることを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  3. 前記移動局は、指数バックオフアルゴリズムに基づきランダムアクセスを行うものとし、通知された前記ウィンドウサイズを指数バックオフアルゴリズムで用いる初期ウィンドウサイズとして用いることを特徴とする請求項1または2に記載の基地局。
  4. 記移動局は、バックオフ終了後にパケットを送信するか否かをパーシステント確率に基づいて決定することとし、
    前記パラメータ決定手段は、さらに、前記空きスロット数前記受信パケット数に対する比が(1−b)未満である場合には前記パーシステント確率を減少させ、前記空きスロット数と前記受信パケット数の比が(1+a)を超える場合には前記パーシステント確率を増加させるよう前記パーシステント確率を決定し、
    前記パラメータ送信手段は、さらに前記パラメータ決定手段により決定された前記パーシステント確率を前記移動局へ送信することを特徴とする請求項1、2または3に記載の基地局。
  5. 前記パラメータ決定手段は、ウィンドウサイズを増加させる場合には、1より大きい所定の第1定数を現在のウィンドウサイズに乗算した結果を、増加後のウィンドウサイズとし、ウィンドウサイズを減少させる場合には、1より小さい所定の第2定数を現在のウィンドウサイズに乗算した結果を、減少後のウィンドウサイズとすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の基地局。
  6. 前記パラメータ決定手段は、ウィンドウサイズを増加させる場合には、所定の正の整数である第1定数を現在のウィンドウサイズに加算した結果を増加後のウィンドウサイズとし、ウィンドウサイズを減少させる場合には、所定の正の整数である第2定数を現在のウィンドウサイズから減算した結果を減少後のウィンドウサイズとすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の基地局。
  7. 前記パラメータ決定手段は、ウィンドウサイズが前記比と比例関係にあることを用いて、前記測定した空きスロット数と前記測定した受信パケット数に基づいて、増加後および減少後のウィンドウサイズを求めることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の基地局。
  8. 基地局とランダムアクセスによるパケット送信をバックオフアルゴリズムに基づいて行いバックオフ終了後にパケットを送信するか否かを前記パーシステント確率に基づいて決定する移動局で構成される通信システムにおける前記基地局であって、
    所定のスロット数のランダムアクセススロットについてスロットごとに前記移動局からの送信データを受信したか否かを監視し、監視結果に基づいて所定のスロット数のランダムアクセススロットのうち前記送信データを受信しなかったスロット数である空きスロット数を求め、前記所定のスロット数のランダムアクセススロット内に受信した受信パケット数を測定する測定手段と、
    前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比に基づいて、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が(1+a)(0≦a<1)と(1−b)(0≦b<1)の間の範囲であるか否かを判定し、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が前記範囲内である場合前記移動局が送信するパケットの量を制御するための前記パーシステント確率の値を現状値とし、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が(1+a)より大きい場合前記パーシステント確率を増加させ、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が(1−b)より小さい場合前記パーシステント確率を減少させるよう、前記パーシステント確率を決定するパラメータ決定手段と、
    前記パラメータ決定手段により決定された前記パーシステント確率を、前記移動局、に送信するパラメータ送信手段と、
    を備えることを特徴とする基地局。
  9. 前記パラメータ決定手段は、パーシステント確率を増加させる場合には、1より大きい所定の第1パースシステント定数を現在のパーシステント確率に乗算した結果を、増加後のパーシステント確率とし、パーシステント確率を減少させる場合には、1より小さい所定の第2パースシステント定数を現在のパーシステント確率に乗算した結果を、減少後のパーシステント確率とすることを特徴とする請求項またはに記載の基地局。
  10. 前記パラメータ決定手段は、パーシステント確率を増加させる場合には、所定の正の整数である第1パーシステント定数を現在のパーシステント確率に加算した結果を、増加後のパーシステント確率とし、パーシステント確率を減少させる場合には、所定の正の整数である第2パーシステント定数を現在のパーシステント確率から減算した結果を、減少後のパーシステント確率とすることを特徴とする請求項またはに記載の基地局。
  11. 前記パラメータ決定手段は、パーシステント確率が前記比と反比例関係にあることを用いて、前記測定した空きスロット数と前記測定した受信パケット数に基づいて、増加後および減少後のパーシステント確率を求めることを特徴とする請求項またはに記載の基地局。
  12. 前記空きスロット数に基づいて算出したスロット空き率が所定の閾値より小さい場合に、前記所定のスロット数を減少させ、前記空きスロット数に基づいて算出したスロット空き率が所定の閾値より大きい場合に、前記所定のスロット数を増加させることを特徴とする請求項1〜1のいずれか1つに記載の基地局。
  13. 基地局とランダムアクセスによるパケット送信をバックオフアルゴリズムに基づいて行う移動局で構成される通信システムにおける前記基地局であって、
    前記移動局が送信する、該移動局が送信したパケットの送信成功の確率に関する情報である送信成功情報を受信する受信手段と、
    所定のスロット数のランダムアクセススロット内に受信した受信パケット数を測定する測定手段と、
    前記受信パケット数前記所定のスロット数との比に基づいてスループットを算出するスループット算出手段と、
    前記送信成功情報に基づいて、正しく受信したパケット数と前記移動局から送信されたパケット総数で除算した値である送信成功率を算出する送信成功率算出手段と、
    前記送信成功率の前記スループットに対する比が(1+a)(0≦a<1)と(1−b)(0≦b<1)の範囲であるか否かを判定し、前記範囲内である場合前記移動局が送信するパケットの量を制御するためのウィンドウサイズの値を現状値とし、前記送信成功率の前記スループットに対する比が(1+a)より大きい場合前記ウィンドウサイズを減少させ、前記送信成功率の前記スループットに対する比が(1−b)より小さい場合前記ウィンドウサイズを増加させるよう、前記ウィンドウサイズを決定するパラメータ決定手段と、
    前記パラメータ決定手段により決定された前記ウィンドウサイズを、前記ウィンドウサイズに基づいてランダムアクセススロット内のパケット送信を行う前記移動局、に送信するパラメータ送信手段と、
    備えることを特徴とする基地局。
  14. 前記送信成功情報を前記移動局が前記基地局へ送信したパケットの再送回数とし、
    前記送信成功率算出手段は、各移動局から送信された再送回数の平均値である平均再送回数に基づいて前記送信成功率を算出することを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  15. 記移動局は、バックオフ終了後にパケットを送信するか否かをパーシステント確率に基づいて決定することとし、
    前記パラメータ決定手段は、さらに、前記送信成功率前記スループットに対する比が(1+a)を超える場合には前記パーシステント確率を増加させ、前記スループットと前記送信成功率の比が(1−b)未満である場合には前記パーシステント確率を減少させるよう前記パーシステント確率を決定し、
    前記パラメータ送信手段は、さらに前記パラメータ決定手段により決定された前記パーシステント確率を前記移動局へ送信することを特徴とする請求項13または14に記載の基地局。
  16. 前記パラメータ決定手段は、ウィンドウサイズを増加させる場合には、1より大きい所定の第1定数を現在のウィンドウサイズに乗算した結果を、増加後のウィンドウサイズとし、ウィンドウサイズを減少させる場合には、1より小さい所定の第2定数を現在のウィンドウサイズに乗算した結果を、減少後のウィンドウサイズとすることを特徴とする請求項1、1または15に記載の基地局。
  17. 前記パラメータ決定手段は、ウィンドウサイズを増加させる場合には、所定の正の整数である第1定数を現在のウィンドウサイズに加算した結果を、増加後のウィンドウサイズとし、ウィンドウサイズを減少させる場合には、所定の正の整数である第2定数を現在のウィンドウサイズから減算した結果を、減少後のウィンドウサイズとすることを特徴とする請求項1、1または15に記載の基地局。
  18. 前記パラメータ決定手段は、ウィンドウサイズが前記比と比例関係にあることを用いて、前記算出したスループットと前記算出した送信成功率の比に基づいて、増加後および減少後のウィンドウサイズを求めることを特徴とする請求項1、1または15に記載の基地局。
  19. 基地局とランダムアクセスによるパケット送信をバックオフアルゴリズムに基づいて行いバックオフ終了後にパケットを送信するか否かを前記パーシステント確率に基づいて決定する移動局で構成される通信システムにおける前記基地局であって、
    前記送信成功情報に基づいて、正しく受信したパケット数と前記移動局から送信されたパケット総数で除算した値である送信成功率を算出する送信成功率算出手段と、
    前記送信成功率の前記スループットに対する比が(1+a)(0≦a<1)と(1−b)(0≦b<1)の範囲であるか否かを判定し、前記範囲内である場合前記移動局が送信するパケットの量を制御するためのウィンドウサイズの値を現状値とし、前記送信成功率の前記スループットに対する比が(1+a)より大きい場合前記パーシステント確率を増加させ、前記送信成功率の前記スループットに対する比が(1−b)より小さい場合前記パーシステント確率を減少させるよう、前記ウィンドウサイズを決定するパラメータ決定手段と、
    前記パラメータ決定手段により決定された前記ウィンドウサイズを、前記ウィンドウサイズに基づいてランダムアクセススロット内のパケット送信を行う前記移動局、に送信するパラメータ送信手段と、
    を備えることを特徴とする基地局。
  20. 前記パラメータ決定手段は、パーシステント確率を増加させる場合には、1より大きい所定の第1パースシステント定数を現在のパーシステント確率に乗算した結果を、増加後のパーシステント確率とし、パーシステント確率を減少させる場合には、1より小さい所定の第2パースシステント定数を現在のパーシステント確率に乗算した結果を、減少後のパーシステント確率とすることを特徴とする請求項1または19に記載の基地局。
  21. 前記パラメータ決定手段は、パーシステント確率を増加させる場合には、所定の正の整数である第1パーシステント定数を現在のパーシステント確率に加算した結果を、増加後のパーシステント確率とし、パーシステント確率を減少させる場合には、所定の正の整数である第2パーシステント定数を現在のパーシステント確率から減算した結果を、減少後のパーシステント確率とすることを特徴とする請求項1または19に記載の基地局。
  22. 前記パラメータ決定手段は、パーシステント確率が前記比と反比例関係にあることを用いて、前記算出したスループットと前記算出した送信成功率に基づいて、増加後および減少後のパーシステント確率を求めることを特徴とする請求項1または19記載の基地局。
  23. 前記送信成功率が所定の閾値より小さい場合に、前記所定のスロット数を減少させ、前記送信成功率が所定の閾値より大きい場合に、前記所定のスロット数を増加させることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1つに記載の基地局。
  24. 基地局とランダムアクセスによるパケット送信をバックオフアルゴリズムに基づいて行う移動局で構成される通信システムであって、
    前記基地局が、
    所定のスロット数のランダムアクセススロットについてスロットごとに前記移動局からの送信データを受信したか否かを監視し、監視結果に基づいて所定のスロット数のランダムアクセススロットのうち前記送信データを受信しなかったスロット数である空きスロット数を求め、前記所定のスロット数のランダムアクセススロット内に受信した受信パケット数を測定する測定手段と、
    前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比に基づいて、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が(1+a)(0≦a<1)と(1−b)(0≦b<1)の間の範囲であるか否かを判定し、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が前記範囲内である場合前記移動局が送信するパケットの量を制御するためのウィンドウサイズの値を現状値とし、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が(1+a)より大きい場合前記ウィンドウサイズを減少させ、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が(1−b)より小さい場合前記ウィンドウサイズを増加させるよう、前記ウィンドウサイズを決定するパラメータ決定手段と、
    前記パラメータ決定手段により決定された前記ウィンドウサイズを前記移動局に送信するパラメータ送信手段と、
    を備え、
    前記移動局が、
    前記ウィンドウサイズに基づいてランダムアクセススロット内のパケット送信を行うことを特徴とする通信システム。
  25. 基地局とランダムアクセスによるパケット送信をバックオフアルゴリズムに基づいて行う移動局で構成される通信システムであって、
    前記移動局が、自局が送信したパケットの送信成功の確率に関する情報である送信成功情報を送信し、
    前記基地局が、
    記受信パケット数と前記所定のスロット数との比に基づいてスループットを算出するスループット算出手段と、
    前記送信成功情報に基づいて、正しく受信したパケット数と前記移動局から送信されたパケット総数で除算した値である送信成功率を算出する送信成功率算出手段と、
    前記送信成功率の前記スループットに対する比が(1+a)(0≦a<1)と(1−b)(0≦b<1)の範囲であるか否かを判定し、前記範囲内である場合前記移動局が送信するパケットの量を制御するためのウィンドウサイズの値を現状値とし、前記送信成功率の前記スループットに対する比が(1+a)より大きい場合前記ウィンドウサイズを減少させ、前記送信成功率の前記スループットに対する比が(1−b)より小さい場合前記ウィンドウサイズを増加させるよう、前記ウィンドウサイズを決定するパラメータ決定手段と、
    前記パラメータ決定手段により決定された前記ウィンドウサイズを、前記ウィンドウサイズに基づいてランダムアクセススロット内のパケット送信を行う前記移動局、に送信するパラメータ送信手段と、
    を備え、
    前記移動局が、前記ウィンドウサイズに基づいてランダムアクセススロット内のパケット送信を行うことを特徴とする通信システム。
  26. 基地局とランダムアクセスによるパケット送信をバックオフアルゴリズムに基づいて行う移動局で構成される通信システムにおける前記基地局が採用するランダムアクセス制御方法であって、
    所定のスロット数のランダムアクセススロットについてスロットごとに前記移動局からの送信データを受信したか否かを監視し、監視結果に基づいて所定のスロット数のランダムアクセススロットのうち前記送信データを受信しなかったスロット数である空きスロット数を求め、前記所定のスロット数のランダムアクセススロット内に受信した受信パケット数を測定する測定ステップと、
    前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比に基づいて、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が(1+a)(0≦a<1)と(1−b)(0≦b<1)の間の範囲であるか否かを判定し、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が前記範囲内である場合前記移動局が送信するパケットの量を制御するためのウィンドウサイズの値を現状値とし、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が(1+a)より大きい場合前記ウィンドウサイズを減少させ、前記空きスロット数の前記受信パケット数に対する比が(1−b)より小さい場合前記ウィンドウサイズを増加させるよう、前記ウィンドウサイズを決定するパラメータ決定ステップと、
    前記パラメータ決定ステップにより決定された前記ウィンドウサイズを、前記ウィンドウサイズに基づいてランダムアクセススロット内のパケット送信を行う前記移動局、に送信するパラメータ送信ステップと、
    を含むことを特徴とするランダムアクセス制御方法。
  27. 基地局とランダムアクセスによるパケット送信をバックオフアルゴリズムに基づいて行う移動局で構成される通信システムにおける前記基地局が採用するランダムアクセス制御方法であって、
    前記移動局が送信する該移動局が送信したパケットの送信成功の確率に関する情報である送信成功情報を受信する受信手段と、
    所定のスロット数のランダムアクセススロット内に受信した受信パケット数を測定する測定ステップと、
    前記受信パケット数前記所定のスロット数との比に基づいてスループットを算出するスループット算出ステップと、
    前記送信成功情報に基づいて、正しく受信したパケット数と前記移動局から送信されたパケット総数で除算した値である送信成功率を算出する送信成功率算出手段と、
    前記送信成功率の前記スループットに対する比が(1+a)(0≦a<1)と(1−b)(0≦b<1)の範囲であるか否かを判定し、前記範囲内である場合前記移動局が送信するパケットの量を制御するためのウィンドウサイズの値を現状値とし、前記送信成功率の前記スループットに対する比が(1+a)より大きい場合前記ウィンドウサイズを減少させ、前記送信成功率の前記スループットに対する比が(1−b)より小さい場合前記ウィンドウサイズを増加させるよう、前記ウィンドウサイズを決定するパラメータ決定ステップと、
    前記パラメータ決定ステップにより決定された前記ウィンドウサイズを、前記ウィンドウサイズに基づいてランダムアクセススロット内のパケット送信を行う前記移動局、に送信するパラメータ送信ステップと、
    を含むことを特徴とするランダムアクセス制御方法。
JP2007219975A 2007-08-27 2007-08-27 ランダムアクセス制御方法、通信システムおよび基地局 Expired - Fee Related JP5116404B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007219975A JP5116404B2 (ja) 2007-08-27 2007-08-27 ランダムアクセス制御方法、通信システムおよび基地局

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007219975A JP5116404B2 (ja) 2007-08-27 2007-08-27 ランダムアクセス制御方法、通信システムおよび基地局

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009055333A JP2009055333A (ja) 2009-03-12
JP5116404B2 true JP5116404B2 (ja) 2013-01-09

Family

ID=40505996

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007219975A Expired - Fee Related JP5116404B2 (ja) 2007-08-27 2007-08-27 ランダムアクセス制御方法、通信システムおよび基地局

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5116404B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013098641A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Kddi Corp 無線リソース割当装置、基地局、および無線リソース割当方法
JP2014107625A (ja) * 2012-11-26 2014-06-09 Namco Bandai Games Inc 無線端末、端末制御装置、および端末制御システム
US9301319B2 (en) * 2013-01-14 2016-03-29 Qualcomm Incorporated Systems and methods for modifying carrier sense multiple access (CSMA) for dense networks
JP6171888B2 (ja) * 2013-11-21 2017-08-02 富士通株式会社 無線通信装置、無線通信システムおよびバックオフ時間制御方法
CN106559907A (zh) * 2015-09-24 2017-04-05 株式会社Ntt都科摩 确定竞争窗口大小的方法、无线基站和移动台

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000324038A (ja) * 1999-05-12 2000-11-24 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 無線パケット伝送システム
US7206319B2 (en) * 2001-05-03 2007-04-17 Lucent Technologies Inc. Fixed collision rate back off methods and systems
JP4578206B2 (ja) * 2004-11-02 2010-11-10 パナソニック株式会社 通信装置
JP2006197177A (ja) * 2005-01-13 2006-07-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 無線ノードの通信衝突防止方法
JP4622869B2 (ja) * 2006-01-24 2011-02-02 日本電信電話株式会社 アクセス方法、アクセスシステム及び基地局

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009055333A (ja) 2009-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4343250B2 (ja) ランダムアクセスバースト送信方法及び装置
KR100914940B1 (ko) 경쟁 윈도우 크기를 조정하고 선택된 이동국을 연관해제하여 무선 매체 혼잡을 제어하는 방법 및 장치
JP5677280B2 (ja) 無線通信装置および無線通信方法
US8526464B2 (en) Adaptive contention window in discontinuous wireless communication channels
JP5245563B2 (ja) 無線通信システムにおける所定の端末のコンテンションウインドウ適合方法
KR100724931B1 (ko) 무선 망에서 데이터 전송 방법
JP4821270B2 (ja) 許容遅延時間を考慮した無線アクセス制御方法、アクセスポイント、端末及びプログラム
KR100964187B1 (ko) 무선 네트워크의 pcs 임계값조정방법 및 단말장치
JP5116404B2 (ja) ランダムアクセス制御方法、通信システムおよび基地局
JP5571296B2 (ja) 通信制御装置
CN110972105B (zh) 通信方法、通信装置及用户设备
KR100679320B1 (ko) 무선랜에서의 데이터 전송 시 백오프 방법
JP2009060213A (ja) 無線通信装置、無線通信システム、無線通信方法及びプログラム
KR101230750B1 (ko) 무선 랜 시스템에서 데이터 전송 장치 및 방법
JP4527072B2 (ja) 無線通信方法、無線通信システムならびにその無線基地局装置
JP2005012275A (ja) 無線送信装置、無線パケット送信方法、および無線通信システム
JP4793192B2 (ja) 多重アクセス通信方法
JP2010288302A (ja) 無線通信方法、無線通信システム、基地局および移動機
JP4163643B2 (ja) 無線通信システム、無線基地局、無線端末及び無線通信方法
WO2019054112A1 (ja) 通信装置、無線通信システムおよびデータフロー制御方法
Liang et al. A novel pause count backoff algorithm for channel access in IEEE 802.11 based wireless LANs
JP4793198B2 (ja) 多重アクセス通信方法
JP4908154B2 (ja) ランダムアクセス制御方法および移動機
EP1513281A1 (en) A method and apparatus for link adaptation for packet transmission
JP5099457B2 (ja) 通信方法および制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120321

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120703

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120918

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121016

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151026

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees