JP2014107625A - 無線端末、端末制御装置、および端末制御システム - Google Patents

無線端末、端末制御装置、および端末制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の無線端末から送信されるパケットの衝突頻度を低減すると共に、各無線端末において迅速な通信を行うことを目的とする。
【解決手段】無線端末T1は、登録要求パケットを送信したスロットにおける後の時間帯において、マスタ局M1から応答パケットを受信しなかったとの判定をしたときは、スロット配列数決定処理によってスロット配列数Nを決定する。そして、時間軸上に連続して配列されたN個のスロットのいずれかにおいて登録要求パケットを再送する。無線端末T1は、登録要求パケットを再送したスロットにおける後の時間帯において、応答パケットを受信しなかったとの判定をしたときは、さらに、登録要求パケットを再送する。。無線端末T1は、スロット配列数Nを、過去における登録要求パケットの再送回数に基づいて変化させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、無線端末、端末制御装置、および端末制御システムに関し、特に、時間軸上に配列された複数の送信スロットのうち、いずれかの送信スロットでパケットを送信する無線端末、複数の無線端末を制御する装置、および、このような端末制御装置に加え、端末制御装置と無線端末との間に介在するマスタ局を備えるシステムに関する。
端末制御装置が複数の無線端末と通信を行い、各無線端末を制御するシステムについて広く研究が行われている。このような端末制御システムには、スロッテッドアロハ方式を採用したものがある。スロッテッドアロハ方式では、端末制御装置が、複数の通信時間帯、すなわち時間軸上に配列された複数の選択候補のスロットを規定し、各無線端末に複数のスロットのタイミングを知らせる。各無線端末は、時間軸上に配列された複数のスロットのいずれか1つを無作為に選択し、選択したスロットにおいて端末制御装置と通信を行う。端末制御装置は、無線端末との通信に基づいて無線端末の制御を行い、あるいは、無線端末から情報を取得する。
ある1つのスロットにおいて通信を行った無線端末は、次の選択候補の複数のスロットのうち1つを先と同様に選択し、選択したスロットにおいて端末制御装置と通信を行う。以後、同様にしてスロットを選択し、端末制御装置と通信を行う。特許文献1には、このようなスロッテッドアロハ方式を採用したシステムが記載されている。
特開2011−70535号公報
スロッテッドアロハ方式を採用した端末制御システムでは、端末制御装置が規定する選択候補のスロットの配列数を多くすることで、複数の無線端末が同時にパケットを送信するというパケットの衝突が回避される。しかし、スロットの配列数を多くすると、1つの無線端末が通信を行うスロットの時間間隔が長くなり、迅速な通信の妨げになる。
本発明は、複数の無線端末から送信されるパケットの衝突頻度を低減すると共に、各無線端末において迅速な通信を行うことを目的とする。
本発明は、スロット配列数を決定する配列数決定部と、前記配列数決定部によって決定されたスロット配列数だけ時間軸上に配列された送信スロットのうち、いずれかを選択するスロット選択部と、前記スロット選択部によって選択された送信スロットでパケットを送信する送信部と、パケットを受信する受信部と、を備え、前記送信部によって先に送信されたパケットに対する応答パケットが、前記受信部によって受信されなかった送信失敗の場合に、前記配列数決定部は、先に決定されたスロット配列数とは異なる新たなスロット配列数を決定し、前記送信失敗の場合に前記送信部は、新たに決定されたスロット配列数に基づいて前記スロット選択部によって選択された送信スロットで、先に送信されたパケットに含まれていたデータを含む再送パケットを送信することを特徴とする。
また、本発明に係る無線端末は、望ましくは、前記受信部によって受信されたパケットから、スロット配列数を規定するスロット情報を取得するスロット情報取得部を備え、前記配列数決定部は、前記スロット情報および過去における前記再送パケットの送信回数に基づいて、スロット配列数を決定する。
また、本発明は、パケットを受信する受信部と、前記受信部によって受信されたパケットから、スロット配列数を規定するスロット情報を取得するスロット情報取得部と、前記スロット情報に基づいて規定されるスロット配列数だけ時間軸上に配列された送信スロットのうち、いずれかを選択するスロット選択部と、前記スロット選択部によって選択された送信スロットでパケットを送信する送信部と、を備え、前記送信部によって送信されたパケットに対する応答パケットが、前記受信部によって受信されなかった場合に、前記送信部は、先に送信されたパケットに含まれていたデータを含む再送パケットを送信し、前記スロット選択部は、前記スロット情報および過去における前記再送パケットの送信回数に基づいて、スロット配列数を決定する配列数決定部、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、複数の無線端末を制御する端末制御装置において、複数の無線端末のうちいずれかから送信されたデータを受信する受信部と、前記複数の無線端末と前記端末制御装置との間の通信状況を、前記受信部によって受信されたデータから取得する通信状況取得部と、前記通信状況に基づいて、前記無線端末における送信スロットを規定するスロット情報を生成するスロット情報生成部と、前記複数の無線端末のうちいずれかに前記スロット情報を含むデータを送信する送信部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、複数の無線端末を制御する端末制御装置において、複数の無線端末のうちいずれかから送信されたデータを受信する受信部と、前記複数の無線端末と前記端末制御装置との間の通信状況を、前記受信部によって受信されたデータから取得する通信状況取得部と、前記通信状況に基づいて、データの送信を前記複数の無線端末のうちいずれかに対して制限させる制限情報を生成する制限情報生成部と、前記複数の無線端末に前記制限情報を含むデータを送信する送信部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る端末制御装置は、望ましくは、前記受信部は、前記複数の無線端末のうちの1つ、または、2つ以上の無線端末とパケット無線通信を行うマスタ局からデータを受信し、前記送信部は、前記複数の無線端末のうちの1つ、または、2つ以上の無線端末とパケット無線通信を行うマスタ局へデータを送信し、前記端末制御装置は、前記複数の無線端末のうちいずれかから送信されたデータに基づいて、そのデータを送信した無線端末のIDと、当該無線端末がパケット無線通信を行うマスタ局のIDとを対応付けた端末マスタ局テーブルを生成する。
また、本発明に係る端末制御装置は、望ましくは、前記複数の無線端末のうちデータの送信を行う送信対象端末を決定する送信端末決定部と、前記端末マスタ局テーブルに基づいて、前記送信対象端末の無線接続先のマスタ局を特定するマスタ局特定部と、前記送信部は、前記マスタ局特定部によって特定されたマスタ局を介して、前記送信対象端末にデータを送信する。
また、本発明に係る端末制御システムは、前記端末制御装置と、前記マスタ局と、を備え、前記マスタ局は、前記複数の無線端末のいずれかからパケットを受信したときは、そのパケットに対する応答パケットを、送信元の無線端末に送信すると共に、そのパケットに含まれるデータを前記端末制御装置に送信することを特徴とする。
また、本発明に係る端末制御システムは、前記端末制御装置と、前記複数の無線端末のうちの1つ、または、2つ以上の無線端末とパケット無線通信を行うマスタ局と、を備え、前記受信部は、前記マスタ局からデータを受信し、前記送信部は、前記マスタ局を介して、当該マスタ局とパケット無線通信を行う無線端末にデータを送信し、 前記マスタ局は、前記複数の無線端末のいずれかからパケットを受信したときは、そのパケットに対する応答パケットを、送信元の無線端末に送信すると共に、そのパケットに含まれるデータを前記端末制御装置に送信することを特徴とする。
本発明によれば、複数の無線端末から送信されるパケットの衝突頻度を低減すると共に、各無線端末において迅速な通信を行うことができる。
本発明に係る無線端末制御システムの構成を示す図である。 位置登録処理の処理タイミングを示す図である。 登録要求パケットを再送する処理のタイミングを示す図である。 500人モード・再送遷移パターンテーブルを示す図である。 300人モード・再送遷移パターンテーブルを示す図である。 100人モード・再送遷移パターンテーブルを示す図である。 再送遷移パターン指定処理、およびホストコンピュータによる送信制限について説明する図である。 イベント通知処理の処理タイミングを示す図である。 ホストコンピュータのハードウエアの例を示す図である。 無線端末のハードウエアの例を示す図である。
(1)無線端末制御システムの概要
図1には本発明の実施形態に係る無線端末制御システムの構成が示されている。無線端末制御システムは、ホストコンピュータH、マスタ局M、および無線端末Tを備える。図には、複数のマスタ局Mおよび複数の無線端末Tが示されているが、これらの個数は任意である。各マスタ局Mは、ホストコンピュータHに有線接続されている。各マスタ局Mは、無線端末Tと無線通信を行うことが可能な無線ゾーン10を形成する。複数の無線端末Tは、複数のマスタ局Mのそれぞれが形成する無線ゾーン10に散在する。各無線端末Tは、自らが存在する無線ゾーン10のマスタ局Mに無線接続される。複数のマスタ局Mは、異なる周波数の無線信号を用いることとしてもよい。この場合、各無線ゾーン10は重なっていてもよい。
ホストコンピュータHは、マスタ局Mを介して無線端末Tを制御する。ホストコンピュータHは、例えば、無線端末Tが備えるライトの点灯、無線端末Tが備えるディスプレイへのメッセージの表示、無線端末Tにおける音楽の再生等の制御を行う。
ホストコンピュータHが無線端末Tの制御を実行する場合、その無線端末Tが無線接続されているマスタ局Mを特定し、そのマスタ局Mを介して無線端末Tと通信を行う。このような制御を実行するため、ホストコンピュータHは、無線端末TのIDと、その無線端末Tが無線接続されたマスタ局MのIDとを対応付けた端末/マスタ局テーブル12を備える。ホストコンピュータHは、ある無線端末Tの制御を実行するときは、端末/マスタ局テーブル12を参照し、その無線端末Tの無線端末IDに対応付けられたマスタ局IDを取得して、通信先のマスタ局Mを特定する。端末/マスタテーブル12の内容は、無線端末Tの制御を実行する前に、次に述べる位置登録処理によって記憶される。
(2)位置登録処理
(2−1)基本処理
図2には、ホストコンピュータH、マスタ局M、無線端末T1および無線端末T2が位置登録処理において実行する基本的な処理のタイミング図が示されている。このタイミング図は、複数のマスタ局Mのうちの1つ(M1)、ならびに、複数の無線端末Tのうちの2つ(T1,T2)についての処理タイミングを示したものである。無線端末制御システムにおいては、複数のマスタ局Mのそれぞれにおいて同様の処理が実行される。なお、ここでは、複数のマスタ局Mが同一の周波数の無線信号を送信し、複数のマスタ局Mが同一の周波数の無線信号を受信するものとする。
ホストコンピュータHは、位置登録処理を開始すべきことを指令する登録指令電文をマスタ局M1に送信する(S101)。マスタ局M1は、登録指令電文を受信すると、時間軸上に連続して配列されたスロットSLのそれぞれにおいて、パケットの待ち受けRX、およびパケットの送信TXを行う。すなわち、マスタ局M1は、各スロットSLの先の時間帯において登録要求パケットの待ち受けRXを行い、後の時間帯において同報パケットの送信TXを行う。ここで、同報パケットは、無線端末Tを制御するためのパケットである。位置登録処理において、同報パケットには、登録要求パケットを送信すべきことを無線端末Tに指令する情報が含まれる。登録要求パケットは、無線端末Tが自らの無線端末IDをホストコンピュータHに送信するためのパケットである。登録要求パケットには、その送信元の無線端末Tの無線端末IDがデータとして含まれている。
一実施例として、各マスタ局Mと無線端末Tとの間の無線通信は、2.4GHz帯で行われる。また、各スロットSLの時間長は40msとし、パケットの送信TXの時間帯およびパケットの待ち受けRXの時間帯はそれぞれ20msとする。
無線端末Tは、複数のマスタ局Mから送信された同報パケットを受信したときは、受信レベルが最も大きいマスタ局Mを無線接続先のマスタ局として決定する。また、1つのマスタ局Mから送信された同報パケットを受信したときは、そのマスタ局Mを無線接続先のマスタ局として決定する。図2には、無線端末T1およびT2が、同一のマスタ局M1を無線接続先として決定した例が示されている(S102,S202)。
無線端末T1は、マスタ局M1を無線接続先のマスタ局として決定した後、マスタ局M1においてパケットの待ち受けRXが行われるタイミングで、登録要求パケットを送信する(S103)。マスタ局M1は、登録要求パケットを受信すると、登録要求パケットが受信された直後に、受付データを含む同報パケットを送信する(S104)。受付データは、登録要求パケットがマスタ局M1で受信されたことを示すデータである。受付データを含む同報パケットは、登録要求パケットが受付けられたことを示し、以下では応答パケットと称する。
また、マスタ局M1は、登録要求パケットを受信すると、その登録要求パケットに含まれる無線端末IDを抽出する。そして、その無線端末IDと自らのマスタ局IDをデータとして含む登録要求電文をホストコンピュータHに送信する(S105)。ホストコンピュータHは、登録要求電文から、無線端末IDおよびマスタ局IDを抽出し、これらを対応付けた情報を端末/マスタ局テーブル12に記憶する(S106)。
無線端末T1は、登録要求パケットを送信したスロットSLの後の時間帯において、応答パケットを受信したか否かを判定する(S107)。この判定は、登録要求パケットを送信したスロットSLにおける先の時間帯の後端から、そのスロットSLの後端までの間に応答パケットを受信したか否かに基づいて行われる。この判定は、登録要求パケットの送信が成功であったか失敗であったかを判定するという意義を有する。無線端末Tは、応答パケットを受信しなかったとの判定をした場合、後述のように登録要求パケットを再送する。
無線端末T2もまた、無線端末T1と同様、マスタ局M1に登録要求パケットを送信する(S203)。これに対してマスタ局M1は、無線端末T2に応答パケットを送信すると共に(S204)、無線端末T2の無線端末IDと自らのマスタ局IDをデータとして含む登録要求電文をホストコンピュータHに送信する(S205)。ホストコンピュータHは、登録要求電文から、無線端末IDおよびマスタ局IDを抽出し、これらを対応付けた情報を端末/マスタ局テーブル12に記憶する(S206)。無線端末T2は、登録要求パケットを送信したスロットSLの後の時間帯において、応答パケットを受信したか否かを判定する(S207)。
なお、上記では、複数のマスタ局Mが同一の周波数の無線信号を送信し、同一の周波数の無線信号を受信するものとして説明を行った。複数のマスタ局Mは、互いに異なる周波数の無線信号を送受信してもよい。この場合、無線端末Tが無線通信先のマスタ局Mを決定する処理は、複数のマスタ局Mで用いられている複数の周波数帯域での信号を検索しながら行われる。
(2−2)登録要求パケットの再送
上記では、無線端末T1およびT2から登録要求パケットが送信され、マスタ局M1において登録要求パケットが受信された場合について説明した。しかしながら、実際には、無線端末T1およびT2以外の他の無線端末Tが、同時に登録要求パケットを送信したり、通信状況が良好でなかったりした場合には、マスタ局M1において登録要求パケットが受信されないことがある。この場合、マスタ局M1から応答パケットが送信されることはない。
そこで、本実施形態においては、登録要求パケットがマスタ局Mによって受信されず、応答パケットが送信されなかった場合、無線端末Tは、登録要求パケットの再送を行う。図3には、登録要求パケットを再送する処理のタイミング図が示されている。
無線端末T1は、マスタ局M1を無線接続先のマスタ局として決定した後、マスタ局M1においてパケットの待ち受けRXが行われるタイミングで、登録要求パケットを送信する(S301)。無線端末T1は、登録要求パケットを送信したスロットにおける後の時間帯において、応答パケットを受信したか否かを判定する(S302)。
無線端末Tは、応答パケットを受信しなかったとの判定をしたときは、後述のスロット配列数決定処理によってスロット配列数Nを決定する(S303)。そして、時間軸上に連続して配列されたN個のスロットのいずれかにおいて登録要求パケットを再送する(S304)。登録要求パケットの再送は、ステップS301において送信された登録要求パケットに含まれるデータと同一のデータを含む再送パケットを新たな登録要求パケットとして生成し、これを送信することで行われる。ここで、登録要求パケットを再送するスロットはスロッテッドアロハ処理に基づいて選択される。スロッテッドアロハ処理は、時間軸上に連続的に配列された複数のスロットのうちいずれか1つを選択し、選択したスロットでパケットを送信する処理である。
図3に示されるように、無線端末T1は、時間軸上に連続的に配列されたN個のスロットSL1〜SLNのうち1つを無作為に選択する。スロットの選択は、例えば、無線端末T1における乱数の発生に基づいて行われる。すなわち、無線端末T1に乱数発生器を設け、乱数発生器が発生した乱数をNで割った余りに1を加算することで整数jを求め、スロットSLjを選択する。無線端末Tは、スロットSLjにおいて登録要求パケットを再送する。
マスタ局M1は、登録要求パケットを受信すると、登録要求パケットが受信された直後に応答パケットを送信する(S305)。そして、無線端末T1の無線端末IDと自らのマスタ局IDをデータとして含む登録要求電文をホストコンピュータHに送信する(S306)。
無線端末T1は、ステップS302の処理と同様の処理によって、登録要求パケットを送信したスロットSLjにおける後の時間帯において、応答パケットを受信したか否かを判定する(S307)。無線端末T1は、応答パケットを受信しなかったとの判定をしたときは、ステップS303およびS304の処理と同様の処理を実行して登録要求パケットを再送する。他方、応答パケットを受信したとの判定をしたときは、無線端末T1は、登録要求パケットを再送しない。
スロッテッドアロハ処理によれば、複数の無線端末Tのそれぞれが、パケットを送信するスロットを、時間軸上に連続的に配列された複数のスロットから無作為に選択する。これによって、各無線端末Tおよびマスタ局Mが、スロットの割り当てのための複雑な通信を相互に行う必要がなく、処理が簡略化される。
スロッテッドアロハ処理におけるスロット配列数Nは、無線端末Tによる配列数決定処理に基づいて決定される(S303)。この処理は、登録要求パケットの再送が何回目であるかを示す再送回数に基づいて、スロット配列数Nを決定する処理である。配列数決定処理は、無線端末Tが有する再送遷移パターンテーブルに基づいて行われる。
再送遷移パターンテーブルは、再送回数に対しスロット配列数Nが対応付けられたテーブルである。図4〜図6には、再送回数に対応付けられたスロット配列数Nが異なる3種類の再送遷移パターンテーブルの例が示されている。図4には、スロット配列数Nの最大値が500とされた500人モード・再送遷移パターンテーブルが示されている。 図5および6には、それぞれ、スロット配列数Nの最大値が300とされた300人モード・再送遷移パターンテーブル、および、スロット配列数の最大値が100とされた100人モード・再送遷移パターンテーブルが示されている。各再送遷移パターンテーブルの内容は、予め無線端末Tに記憶されている。これら3種の再送遷移パターンテーブルのいずれを用いるかは、予め無線端末Tで設定しておいてもよい。また、後述の再送遷移パターン指定処理に基づき、ホストコンピュータHからスロット情報が送信される場合には、その情報に従ってもよい。これらの再送遷移パターンテーブルでは、再送回数が増加するにつれてスロット配列数Nが増加し、または、スロット配列数Nが同一に維持される。そして、スロット配列数Nが最大値に達した後には、再送回数が増加するにつれてスロット配列数Nが減少し、または、スロット配列数Nが同一に維持される。
ここでは、図4に示される500人モード・再送遷移パターンテーブルを用いる場合について説明する。図3のステップS303においては、再送回数は1回目である。500人モード・再送遷移パターンテーブルにおいては、再送回数1回目に対し、スロット配列数Nとして50が対応付けられている。したがって、ステップS303においては、スロット配列数Nは50とする。また、ステップS307において、図3とは異なり無線端末Tが応答パケットを受信しなかった旨の判定をした場合における登録要求パケットの再送は、再送回数が2回目ということになる。500人モード・再送遷移パターンテーブルにおいては、再送回数2回目に対し、スロット配列数Nとして50が対応付けられている。したがって、2回目の登録要求パケットの再送においては、スロット配列数Nは50とする。以後同様にして、3回目、4回目、・・・、7回目、・・・の再送を行う場合には、スロット配列数Nは、それぞれ、500、320、・・・、85、・・・とする。再送回数が増加して、500人モード・再送遷移パターンテーブルの最終回数に至った場合、すなわち、スロット配列数Nの最小値に至った場合には、それ以後は、例えば、スロット配列数Nを最小値とする。また、再送回数が1回目の場合のスロット配列数Nに戻り、再送遷移パターンテーブルのスロット配列数Nを巡回的に取得することとしてもよい。
スロット配列数Nが少ない場合、無線端末Tからマスタ局Mに登録要求パケットが送信されなかった原因は、パケットの衝突によるものである可能性が高い。この場合には、再送回数をさらに増加することで、無線端末Tからマスタ局Mに登録要求パケットが送信されることが見込まれる。一方、スロット配列数Nが多い場合において、無線端末Tからマスタ局Mに登録要求パケットが送信されなかった原因は、パケットの衝突でない可能性が高い。この場合、再送回数をさらに増加したとしても、無線端末Tからマスタ局Mに登録要求パケットが送信されることは見込まれない。
そこで、図4から図6に示される再送遷移パターンテーブルでは、再送回数が1回目および2回目については、スロット配列数Nを再送回数の最大値よりも小さい数としている。そして、再送回数が3回目において、スロット配列数Nを再送回数の最大値とし、再送回数が4回目以降である場合には、再び、スロット配列数Nを再送回数の最大値よりも小さい数としている。
スロッテッドアロハ処理においては、スロット配列数Nが大きいと、無線端末Tが登録要求パケットを繰り返し再送する際の時間間隔が長くなるという問題が生じる。一方、スロット配列数Nが小さいと、パケットの衝突が生じ易くなるという問題が生じる。
再送遷移パターンテーブルを用いた処理によれば、過去における登録要求パケットの再送回数に基づいてスロット配列数Nが適切な数に決定され、複数の無線端末Tから送信されるパケットの衝突頻度が低減されると共に、各無線端末Tにおいて迅速な通信が行われる。これによって、次のような効果が得られる。すなわち、各無線端末Tおよびマスタ局Mが、スロットの割り当てのための複雑な通信を相互に行う必要がないという効果に加えて、複数の無線端末Tから送信されるパケットの衝突頻度が低減され、各無線端末Tにおいて迅速な通信が行われるという効果が得られる。
(2−3)再送遷移パターン指定処理
次に、ホストコンピュータHが、複数種の再送遷移パターンテーブルのうちいずれを用いるかを指定する再送遷移パターン指定処理について説明する。図7には、無線端末制御システムにおいて実行される処理の流れが示されている。
図中の3つの「×」印で示されているように、最初に無線端末Tが送信した登録要求パケットはマスタ局Mにおいて受信されず(S401)、無線端末Tは、登録要求パケットを3回に亘って再送したものとする(S402〜S404)。3回目の再送において、登録要求パケットはマスタ局Mで受信され(S404)、これに応じてマスタ局Mは無線端末Tに応答パケットを送信する(S405)。
無線端末Tは、登録要求パケットに自らの無線端末IDの他、再送回数Rをデータとして含ませる。すなわち、ステップS401、S402、S403、およびS404において無線端末Tから送信される登録要求パケットには、それぞれ、再送回数としてR=0、R=1、R=2、およびR=3が含まれる。
マスタ局Mは、無線端末Tに応答パケットを送信すると共に(S405)、登録要求パケットから無線端末IDおよび再送回数Rを抽出し、その無線端末ID、再送回数R、および、自らのマスタ局IDをデータとして含む登録要求電文を生成する。そして、その登録要求電文をホストコンピュータHに送信する(S406)。
ホストコンピュータHは、登録要求電文から、無線端末IDおよびマスタ局IDを抽出し、これらを対応付けた情報を端末/マスタ局テーブル12に記憶する(S407)。ホストコンピュータHは、さらに、登録要求電文から再送回数Rを抽出し、再送回数Rに基づいて、スロット配列数Nを規定するスロット情報を生成する(S408)。ここで、スロット情報は、無線端末制御システムが備える各無線端末Tに対し、複数種の再送遷移パターンテーブルのうちいずれかを指定する情報である。
スロット情報を生成するに際して、ホストコンピュータHは、上記と同様の処理によって、他の無線端末Tから再送回数Rを取得してもよい。そして、このように取得された1つまたは複数の再送回数Rに基づいて、マスタ局Mと無線端末Tとの間の通信状況を示す通信良好度を求める。
通信良好度は、例えば、1つまたは複数の無線端末Tから取得された再送回数Rの平均値とする。ここで、再送回数Rが大きいことは、パケットの衝突が頻繁に生じている可能性が高く、マスタ局Mと無線端末Tとの間の通信状況が良好でないことを示す。したがって、再送回数Rの平均値として定義された通信良好度は、値が小さい程、通信状況が良好であることを意味する。また、通信良好度は、1つまたは複数の無線端末Tから取得された各再送回数Rについての単調増加関数または単調減少関数に基づいて求めてもよい。
ホストコンピュータHは、通信良好度が示す通信状況が良好である程、スロット配列数Nの最大値が小さい再送遷移パターンテーブルを指定するスロット情報を生成する。例えば、上記のように通信良好度が再送回数Rの平均値として定義されている場合、通信良好度が0から5の場合には、100人モード・再送遷移パターンテーブルを指定し、通信良好度が6から10の場合には、300人モード・再送遷移パターンテーブルを指定し、通信良好度が11以上の場合には、500人モード・再送遷移パターンテーブルを指定する。
スロット情報を生成した後、ホストコンピュータHは、スロット情報をデータとして含むスロット指令電文を生成し、マスタ局Mに送信する(S409)。マスタ局Mは、スロット指令電文を受信すると、スロット情報をデータとして含む同報パケットを生成する。そして、図2に示される処理と同様、時間軸上に連続して配列されたスロットのそれぞれにおいて、パケットの待ち受けRX、および、パケットの送信TX(S410)を行う。無線端末Tは、同報パケットを受信すると、同報パケットからスロット情報を抽出する(S411)。スロット情報を抽出した後、無線端末Tは、スロッテッドアロハ処理において、スロット情報によって指定される再送遷移パターンテーブルを用いる。
このような処理によれば、無線端末Tとマスタ局Mとの間の通信状況が良好である程、スロット配列数Nの最大値が小さい再送遷移パターンテーブルが指定される。これによって、スロッテッドアロハ処理におけるスロット配列数Nは、通信状況に応じて最適な数に決定される。したがって、複数の無線端末Tから送信されるパケットの衝突頻度が低減されるという効果を維持しつつ、各無線端末Tにおいて迅速な通信が行われるという効果が得られる。
なお、スロット情報は、各無線端末Tに対し、スロット配列数Nそのものを指定する情報であってもよい。この場合、ホストコンピュータHは、ステップS408において、通信良好度が示す通信状況が良好である程、小さいスロット配列数Nを指定するスロット情報を生成する。このようなスロット情報を取得した無線端末Tは、スロッテッドアロハ処理において、スロット配列数Nを、スロット情報によって指定されるスロット配列数Nとする。また、スロット情報をホストコンピュータHから取得する代わりに、ユーザが無線端末Tに予め記憶させておく構成を採用してもよい。さらに、ホストコンピュータHが通信状況に応じてスロット情報を生成する代わりに、ユーザの操作によってスロット情報がホストコンピュータHに読み込まれることとしてもよい。
また、無線端末制御システムが備える無線端末Tの数に応じて、スロット情報が生成されることとしてもよい。例えば、ホストコンピュータHは、端末/マスタ局テーブル12を参照することで無線端末Tの数を求める。そして、無線端末Tの数が多い程、スロット配列数Nの最大値が大きい再送遷移パターンテーブルを指定するスロット情報を生成する。あるいは、ホストコンピュータHは、無線端末Tの数が多い程、大きい数のスロット配列数Nを指定するスロット情報を生成する。無線端末Tの数は、時間経過に応じて変化するため、ホストコンピュータHは、所定の時間間隔で端末/マスタ局テーブル12を参照することで無線端末Tの数、または、その単位時間当たりの変化を求め、所定の時間間隔でスロット情報を更新してもよい。また、ホストコンピュータHは、端末/マスタ局テーブル12を参照することで無線端末Tの数を求める代わりに、予めユーザの操作によって記憶された無線端末Tの数を参照してもよい。
さらに、ホストコンピュータHは、マスタ局Mごとの通信状況に応じて、マスタ局Mごとに異なるスロット情報を生成し送信してもよい。例えば、ホストコンピュータHは、無線接続先の無線端末Tが多い程、そのマスタ局Mに対しては、スロット配列数Nの最大値が大きい再送遷移パターンテーブルを指定するスロット情報を送信する。あるいは、ホストコンピュータHは、無線接続先の無線端末Tが多い程、そのマスタ局Mに対しては、大きい数のスロット配列数Nを指定するスロット情報を送信する。これによって、無線端末Tに送信されるスロット配列数が、その無線端末Tが無線接続するマスタ局Mに応じて異なることとなり、無線ゾーン10内にある無線端末Tの数に応じたスロット情報が各無線端末Tにおいて取得される。
(2−4)無線端末に対する送信制限
ホストコンピュータHは、無線端末Tとマスタ局Mとの間の通信状況に応じて、いずれかの無線端末Tに対し、登録要求パケットの送信を行わないよう指示をしてもよい。このような送信制限は、制限条件が成立したときに実行される。この制限条件は、例えば、次の条件のうち少なくともいずれかが成立したという条件とする。
(i)いずれかの無線端末Tから取得した再送回数Rが予め定められた値TH1を超えた。(ii)複数の無線端末Tから取得された再送回数Rの平均値が予め定められた値TH2を超えた。(iii)所定数以上の無線端末Tから、予め定められた値TH3を超える再送回数が取得された。
ホストコンピュータHによる送信制限について図7を参照して説明する。ここでは、各無線端末Tに対し、無線端末IDとして正の整数が割り当てられているものとする。
ホストコンピュータHは、制限条件が成立したか否かを判定する(S412)。そして、制限条件が成立した旨の判定をしたときは、無線端末Tとマスタ局Mとの間の通信状況に応じて、制限情報を生成する(S413)。ここで、制限情報は、無線端末Tに対し、その無線端末IDに所定の条件が成立する場合に、登録要求パケットの送信を行わないように指示する情報である。例えば、無線端末IDを正の整数Kで割った余りがQである場合に、無線端末Tが登録要求パケットを送信でき、それ以外の場合は登録要求パケットを送信してはならないことを示す情報とする。このような制限情報は、ホストコンピュータHと無線端末Tとの間のプロトコルを予め定めておくことで、変数KおよびQの組で表され得る。具体的には、K=4、Q=1である場合、制限情報は、無線端末IDを4で割った余りが1である無線端末Tのみが登録要求パケットを送信可能で、余りが、0、2、または3の無線端末Tは、登録要求パケットを送信してはならないことを示す。
ホストコンピュータHは、制限情報をデータとして含む制限指令電文を生成し、マスタ局Mに送信する(S414)。マスタ局Mは、制限指令電文を受信すると、制限情報をデータとして含む同報パケットを生成する。そして、図2に示される処理と同様、時間軸上に連続して配列されたスロットのそれぞれにおいて、パケットの待ち受けRX、およびパケットの送信TX(S415)を行う。無線端末Tは、同報パケットを受信すると、同報パケットから制限情報を抽出する(S416)。制限情報を抽出した後、無線端末Tは、制限情報に基づいて自らに対して登録要求パケットの送信が制限されているか否かを判定する(S417)。そして、自らに対して登録要求パケットの送信が制限されていると判定した場合、無線端末Tは登録要求パケットの送信を行わないこととする。
なお、ホストコンピュータHは、ステップS412において、制限条件が成立しなかった旨の判定をしたときは、ステップS413〜S417の処理を実行しない。
このような処理によれば、無線端末Tとマスタ局Mとの間の通信状況が良好でない場合には、複数の無線端末Tのいずれかに対し、登録要求パケットの送信が制限される。これによって、パケットの衝突頻度が低減される。
(3)ポーリング
位置登録処理が行われた後、ホストコンピュータHは、制御対象の無線端末Tが無線接続されたマスタ局Mを介して、その無線端末Tを制御する。ホストコンピュータHは、例えば、無線端末Tが備えるライトの点灯、無線端末Tが備えるディスプレイへのメッセージの表示、無線端末Tにおける音楽の再生等の制御を行う。これによって、音楽コンサートの観客にペンライト形状の無線端末Tを配布し、演奏される音楽のリズムに合わせて無線端末Tのライトを点灯させるといった実施形態が可能である。
ホストコンピュータHが無線端末Tの制御を実行する場合、その無線端末Tが無線接続されているマスタ局Mを特定し、そのマスタ局Mを介して無線端末Tと通信を行う。このような制御を実行するため、ホストコンピュータHは、端末/マスタ局テーブル12を参照する。ホストコンピュータHは、ある無線端末Tの制御を実行するときは、端末/マスタ局テーブル12を参照し、無線端末IDに対応付けられたマスタ局IDを取得する。そして、そのマスタ局IDで特定されるマスタ局Mを介して、無線端末Tを制御する情報を無線端末Tに送信する。
また、ホストコンピュータHは、複数の無線端末Tのうち、制御対象とするものを無線端末IDによって限定してもよい。例えば、無線端末IDが正の整数で表される場合、無線端末IDを正の整数Lで割った余りに応じて複数の無線端末TをL個のグループに分け、グループごとに異なる制御を行ってもよい。すなわち、余りが0、1、・・・、L−1のL個のグループのそれぞれにつき、グループごとに異なる制御を行ってもよい。例えば、先の音楽コンサートの例では、グループごとにライトを点灯させるリズムを異ならせたり、グループごとに点灯させるライトの色を異ならせたりするといった実施形態が可能である。
無線端末制御システムを音楽コンサート等のイベントに用いる場合、ホストコンピュータHから各無線端末Tに送信するスロット情報は、時間に応じて変化させてもよい。例えば、イベント開演時には、多くの無線端末Tが位置登録パケットを送信するため、パケットの衝突頻度が高くなる可能性がある。そこで、ホストコンピュータHは、イベント開演前は、開演後に比べてスロット配列数Nの最大値が大きい再送遷移パターンテーブルを指定するスロット情報を生成してもよい。あるいは、ホストコンピュータHは、イベント開演前は、開演後に比べて大きい数のスロット配列数Nを指定するスロット情報を生成してもよい。
(4)イベント通知処理
上記の位置登録処理においては、無線端末Tは、自らの無線端末IDをデータとして含む位置登録パケットをマスタ局Mに送信する。そして、マスタ局Mは、無線端末IDおよび自らのマスタ局IDをデータとして含む位置登録電文をホストコンピュータHに送信する。これによって、ホストコンピュータHは、端末/マスタ局テーブル12の内容を記憶する。
このような位置登録処理と同様の処理によって、無線端末TからホストコンピュータHにイベント情報を送信するイベント通知処理を実行してもよい。イベント情報は、無線端末IDよりも一般的な情報であり、例えば、衛星測位システムの測位結果、無線端末Tの保持者が入力したデータ等である。
図8には、イベント通知処理において、ホストコンピュータH、マスタ局M、無線通信端末Tが実行する基本的な処理のタイミング図が示されている。ホストコンピュータHは、イベント通知処理を開始すべきことを指令するイベント通知指令電文をマスタ局Mに送信する(S501)。上述のように、マスタ局Mは、時間軸上に連続して配列されたスロットのそれぞれにおいて、パケットの待ち受けRX、およびパケットの送信TXを行う。イベント通知処理において、同報パケットには、イベント通知パケットを送信すべきことを無線端末Tに指令する情報が含まれる。また、イベント通知パケットは、無線端末Tが自らの無線端末IDおよびイベント情報をホストコンピュータHに送信するためのパケットである。イベント通知パケットには、その送信元の無線端末Tの無線端末IDおよびイベント情報がデータとして含まれている。
無線端末Tは、マスタ局Mにおいて待ち受けRXが行われるタイミングで、イベント通知パケットを送信する(S502)。マスタ局Mは、イベント通知パケットを受信すると、イベント通知パケットが受信された直後に、受付データを含む応答パケットを送信する(S503)。無線端末T1は、イベント通知パケットを送信したスロットにおける後の時間帯において、応答パケットを受信したか否かを判定する(S504)。
また、マスタ局Mは、イベント通知パケットを受信すると、そのイベント通知パケットに含まれる無線端末IDおよびイベント情報を抽出する。そして、その無線端末ID、自らのマスタ局ID、およびイベント情報をデータとして含むイベント通知電文をホストコンピュータHに送信する(S505)。ホストコンピュータHは、イベント通知電文から、無線端末ID、マスタ局ID、およびイベント情報を抽出し、これらを対応付けた情報を記憶する(S506)。
イベント通知処理においても、登録要求パケットの再送と同様、スロッテッドアロハ処理に基づくイベント通知パケットの再送処理、再送遷移パターン指定処理、および、無線端末Tに対する送信制限が行われる。すなわち、登録要求パケットが、イベント通知パケットに置き換えられた処理が実行される。これによって、複数の無線端末から送信されるパケットの衝突頻度を低減すると共に、各無線端末Tにおいて迅速な通信を行うことができる。
(4)ハードウエア
上述の各処理を実行するためのホストコンピュータHおよび無線端末Tのハードウエアについて図3、図7、図9および図10を参照して説明する。図9には、ホストコンピュータHのハードウエアの例が示されている。ホストコンピュータHは、有線送信部14、有線受信部16、ホスト制御部18、および記憶部20を備える。有線送信部14および有線受信部16は、ローカルエリアネットワーク等の有線回線を介して、各マスタ局Mに接続され、それぞれ、電文の送信および受信を行う。ホスト制御部18は、プロセッサによって構成され、有線送信部14および有線受信部16を制御する。ホスト制御部18は、送信すべき電文を有線送信部14に出力し、有線受信部16で受信された電文を取得する。また、ホスト制御部18は、記憶部20にデータを記憶し、記憶部20からデータを読み込む。ホスト制御部18は、記憶部20に記憶されたプログラムを読み込むことにより、送信端末決定部22、マスタ局特定部24、通信状況取得部26、スロット情報生成部28、および制限情報生成部30を構成する。
送信端末決定部22は、無線端末Tを制御する処理において、ユーザの操作等に基づいて、制御対象の無線端末Tの無線端末IDを取得する。マスタ局特定部24は、無線端末Tを制御する処理において、無線端末IDに基づいて、記憶部20に記憶された端末/マスタ局テーブル12を参照し、制御対象の無線端末Tに通信接続されたマスタ局Mのマスタ局IDを取得する。
通信状況取得部26は、ホストコンピュータHから無線端末Tにスロット情報を送信する処理において(S408〜S410)、有線受信部16から取得した電文に基づいて、スロット情報を生成するための通信良好度を求める(S408)。スロット情報生成部28は、ホストコンピュータHから無線端末Tにスロット情報を送信する処理において(S408〜S411)、通信良好度に基づいて、またはユーザの操作に基づいてスロット情報を生成する(S408)。制限情報生成部30は、ホストコンピュータHから無線端末Tに制限情報を送信する処理において(S413〜S417)、制限情報を生成する(S413)。
図10には、無線端末Tのハードウエアの例が示されている。無線端末Tは、無線送信部32、無線受信部34、端末制御部36、および記憶部38を備える。無線送信部32および無線受信部34は、それぞれ、パケットの送信および受信を行う。端末制御部36は、プロセッサによって構成され、無線送信部32および無線受信部34を制御する。端末制御部36は、送信すべきパケットを無線送信部32に出力し、無線受信部34で受信されたパケットを取得する。また、端末制御部36は、記憶部38にデータを記憶し、記憶部38からデータを読み込む。端末制御部36は、記憶部38に記憶されたプログラムを読み込むことにより、スロット情報取得部40、配列数決定部42、およびスロット選択部44を構成する。
スロット情報取得部40は、無線受信部34から取得したパケットからスロット情報を抽出する(S411)。配列数決定部42は、スロット情報が再送遷移パターンを指定する情報であるときは、それに基づいて記憶部38に記憶されている再送遷移パターンテーブルを参照し、スロッテッドアロハ処理におけるスロット配列数を決定する(S303)。また、スロット情報がスロット配列数そのものを示す情報であるときは、それに従ってスロット配列数を決定する(S303)。スロット選択部44は、スロッテッドアロハ処理においてスロットを選択する(S304)。
このように、ホストコンピュータTおよび無線端末Tは、パーソナルコンピュータ、スマートホン等と同様のハードウエアを有し、パーソナルコンピュータ、スマートホン等にプログラムをインストールすることで構成可能である。また、専用のハードウエアによってホストコンピュータTおよび無線端末Tを構成してもよい。
10 無線ゾーン、12 端末/マスタ局テーブル、14 有線送信部、16 有線受信部、18 ホスト制御部、20,38 記憶部、22 送信端末決定部、24 マスタ局特定部、26 通信状況取得部、28 スロット情報生成部、30 制限情報生成部、32 無線送信部、34 無線受信部、36 端末制御部、40 スロット情報取得部、42 配列数決定部、44 スロット選択部。

Claims (9)

  1. スロット配列数を決定する配列数決定部と、
    前記配列数決定部によって決定されたスロット配列数だけ時間軸上に配列された送信スロットのうち、いずれかを選択するスロット選択部と、
    前記スロット選択部によって選択された送信スロットでパケットを送信する送信部と、
    パケットを受信する受信部と、を備え、
    前記送信部によって先に送信されたパケットに対する応答パケットが、前記受信部によって受信されなかった送信失敗の場合に、前記配列数決定部は、先に決定されたスロット配列数とは異なる新たなスロット配列数を決定し、
    前記送信失敗の場合に前記送信部は、新たに決定されたスロット配列数に基づいて前記スロット選択部によって選択された送信スロットで、先に送信されたパケットに含まれていたデータを含む再送パケットを送信することを特徴とする無線端末。
  2. 請求項1に記載の無線端末において、
    前記受信部によって受信されたパケットから、スロット配列数を規定するスロット情報を取得するスロット情報取得部を備え、
    前記配列数決定部は、
    前記スロット情報および過去における前記再送パケットの送信回数に基づいて、スロット配列数を決定することを特徴とする無線端末。
  3. パケットを受信する受信部と、
    前記受信部によって受信されたパケットから、スロット配列数を規定するスロット情報を取得するスロット情報取得部と、
    前記スロット情報に基づいて規定されるスロット配列数だけ時間軸上に配列された送信スロットのうち、いずれかを選択するスロット選択部と、
    前記スロット選択部によって選択された送信スロットでパケットを送信する送信部と、を備え、
    前記送信部によって送信されたパケットに対する応答パケットが、前記受信部によって受信されなかった場合に、前記送信部は、先に送信されたパケットに含まれていたデータ
    を含む再送パケットを送信し、
    前記スロット選択部は、
    前記スロット情報および過去における前記再送パケットの送信回数に基づいて、スロット配列数を決定する配列数決定部、を備えることを特徴とする無線端末。
  4. 複数の無線端末を制御する端末制御装置において、
    複数の無線端末のうちいずれかから送信されたデータを受信する受信部と、
    前記複数の無線端末と前記端末制御装置との間の通信状況を、前記受信部によって受信されたデータから取得する通信状況取得部と、
    前記通信状況に基づいて、前記無線端末における送信スロットを規定するスロット情報を生成するスロット情報生成部と、
    前記複数の無線端末のうちいずれかに前記スロット情報を含むデータを送信する送信部と、
    を備えることを特徴とする端末制御装置。
  5. 複数の無線端末を制御する端末制御装置において、
    複数の無線端末のうちいずれかから送信されたデータを受信する受信部と、
    前記複数の無線端末と前記端末制御装置との間の通信状況を、前記受信部によって受信されたデータから取得する通信状況取得部と、
    前記通信状況に基づいて、データの送信を前記複数の無線端末のうちいずれかに対して制限させる制限情報を生成する制限情報生成部と、
    前記複数の無線端末に前記制限情報を含むデータを送信する送信部と、
    を備えることを特徴とする端末制御装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の端末制御装置において、
    前記受信部は、
    前記複数の無線端末のうちの1つ、または、2つ以上の無線端末とパケット無線通信を行うマスタ局からデータを受信し、
    前記送信部は、
    前記複数の無線端末のうちの1つ、または、2つ以上の無線端末とパケット無線通信を行うマスタ局へデータを送信し、
    前記端末制御装置は、
    前記複数の無線端末のうちいずれかから送信されたデータに基づいて、そのデータを送信した無線端末のIDと、当該無線端末がパケット無線通信を行うマスタ局のIDとを対応付けた端末マスタ局テーブルを生成することを特徴とする端末制御装置。
  7. 請求項6に記載の端末制御装置において、
    前記複数の無線端末のうちデータの送信を行う送信対象端末を決定する送信端末決定部と、
    前記端末マスタ局テーブルに基づいて、前記送信対象端末の無線接続先のマスタ局を特定するマスタ局特定部と、
    前記送信部は、前記マスタ局特定部によって特定されたマスタ局を介して、前記送信対象端末にデータを送信することを特徴とする端末制御装置。
  8. 請求項6および請求項7に記載の端末制御装置と、
    前記マスタ局と、を備え、
    前記マスタ局は、
    前記複数の無線端末のいずれかからパケットを受信したときは、そのパケットに対する応答パケットを、送信元の無線端末に送信すると共に、そのパケットに含まれるデータを前記端末制御装置に送信することを特徴とする端末制御システム。
  9. 請求項4または請求項5に記載の端末制御装置と、
    前記複数の無線端末のうちの1つ、または、2つ以上の無線端末とパケット無線通信を行うマスタ局と、を備え、
    前記受信部は、前記マスタ局からデータを受信し、
    前記送信部は、前記マスタ局を介して、当該マスタ局とパケット無線通信を行う無線端末にデータを送信し、
    前記マスタ局は、
    前記複数の無線端末のいずれかからパケットを受信したときは、そのパケットに対する応答パケットを、送信元の無線端末に送信すると共に、そのパケットに含まれるデータを前記端末制御装置に送信することを特徴とする端末制御システム。
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