JP6171888B2 - 無線通信装置、無線通信システムおよびバックオフ時間制御方法 - Google Patents

無線通信装置、無線通信システムおよびバックオフ時間制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信装置間の通信を制御する無線通信装置、無線通信システムおよびバックオフ時間制御方法に関する。
通信規格のIEEE 802.11(例えば、下記非特許文献1参照。)や、802.15.4(例えば、下記非特許文献2参照。)では、搬送波感知多重アクセス/衝突回避方式(CSMA/CA:Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)というアクセス方式を採用している。
このCSMA/CAでは、端末が最初にキャリアセンスを行い、他端末の信号送信を検知した場合は信号を送信しないようにし、他端末の信号送信を検知しなかった場合に信号を送信する。この際、端末は、DIFS(Distributed Inter−Frame Space)というシステムで規定された時間待機し、その間にACK等の信号が無いことにより、電波上で信号が流れていないことを確認する。そして、端末は、DIFS時間経過した後、ランダムな時間(バックオフ時間)待機後に信号を送信する。
このバックオフ時間は、コンテンションウインドウ(CW:Contention Window)というスロット数だけ待機した後に信号を送信する。CWは、スロットタイム×乱数で算出される。これにより、通信しようとしている端末の中で、最も小さいバックオフ時間を取得した端末が最初に通信できるようになるため、端末の同時通信によるパケット衝突の発生確率を低減できる。
仮に、パケット衝突が発生し通信が失敗した場合、端末は、CWの値を増加させ、再度キャリアセンス処理を行い、パケットを再送する。CWの増加方法として、2進指数バックオフアルゴリズム(非特許文献1,2等参照。)があり、再送時にCWの値を2倍にし、送信が成功すれば初期値に戻すという方式である。
また、パケット衝突を回避する方式としてパケット送信前にRTS(Request to Send)/CTS(Clear to Send)信号を送受信することで事前にスケジューリングを行う方式がある(非特許文献1等参照。)。
特許文献1,3に記載の技術は、ノードがパケット再送率をローカルに測定したデータを用いて、CW値と衝突確率とスループットの関係の方程式により、QoS要件を満たすCWサイズを決定する構成である。特許文献2に記載の技術は、単位時間あたりのトラヒック発生により輻輳状態を判断し、伝送路の輻輳状態に応じてCWサイズを調整する構成である。特許文献4に記載の技術は、バックオフ時間を決定するために、端末数とCW設定値とバックオフ時間の関係により、端末数が得られたときに最適なバックオフ時間となるCWを求める構成である。特許文献5に記載の技術は、システム要求値のうちパケット長を考慮してCWの値を変更(パケット長が最大パケット長から短くなったときにCWを変更)し、バックオフ長の長さを変更させる。
特開2009−296579号公報 特開2008−124567号公報 特開2010−288302号公報 特開2008−5201号公報 特開2009−10449号公報
IEEE,「IEEE Standard for Information technology−Telecommunications and information exchange between systems Local and metropolitan area networks−Specific requirements Part11: Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specifications」,2012年3月29日 IEEE,「IEEE Standard for Local and metropolitan area networks−Part15.4: Low−Rate Wireless Personal Area Networks(LR−WPANs),2011年6月16日
しかしながら、従来の技術では、パケット長に対するCWの値の最適化を考慮していないため、再送回数が増大する問題があった。例えば、2進指数バックオフアルゴリズムでは、パケット衝突が発生した場合に徐々にCWの値が大きくなるため、パケット長が大きい場合、パケット衝突確率が小さくなるまで無駄にパケットを送信することになり、再送回数が増大してシステムのスループットが低下する。また、システム要求値としてのリンクあたりの遅延時間を満たすことができない問題がある。
また、RTS/CTS信号を用いる場合、RTS/CTS信号が余計な干渉を与えることになり、システムスループットが低下してしまう。また、RTS/CTS信号が衝突した場合は、前述した2進指数バックオフアルゴリズムなどを用いてバックオフ制御を行うため、システム要求値としてのリンクあたりの遅延時間を満たすことができない問題がある。
特許文献1〜5の技術は、再送時のパケット衝突によるさらなる再送の発生を考慮しておらず、再送時に最適なCW値を得ることができない。これにより、システム要求値としてのリンクあたりの遅延時間を満たすことができず、システムのスループットを向上できない。
一つの側面では、本発明は、システム要求値を満たし、再送後のパケット衝突を低減できる最適なバックオフ長を得ることを目的とする。
一つの案では、無線通信装置は、CSMA/CAの通信手順を用いる無線ネットワークに設けられる無線通信装置において、システム要求値として予め設定されるリンクあたりの最大再送回数と、パケット到達率と、送信データのパケット長と、に基づいて、再送回数毎のCWの値を算出し、前記パケット到達率を満たす最も小さい再送回数と、当該再送回数におけるCWの値と、を再送時のパラメータとして選択する制御部を有する。
一つの実施形態によれば、システム要求値を満たし、再送後のパケット衝突を低減できる最適なバックオフ長を得ることができる。
図1は、実施の形態1にかかる無線通信装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、実施の形態1にかかる再送時のCW算出処理の一例を示すフローチャートである。 図3は、遅延時間と再送の関係を示すタイムチャートである。 図4は、隠れ端末発生時のパケット衝突を説明するタイムチャートである。 図5は、再送処理例を示すフローチャートである。 図6は、無線通信装置を含む無線ネットワークシステムの適用例を示す図である。 図7は、実施の形態2にかかる再送時のCW算出処理の一例を示すフローチャートである。 図8Aは、実施の形態2にかかるシステム容量の増大を示す図表である。(その1) 図8Bは、実施の形態2にかかるシステム容量の増大を示す図表である。(その2) 図8Cは、実施の形態2にかかるシステム容量の増大を示す図表である。(その3) 図9は、実施の形態3にかかる無線通信装置の構成例を示すブロック図である。 図10は、実施の形態4にかかる無線通信装置の構成例を示すブロック図である。 図11は、実施の形態4にかかる再送毎のCW算出処理の一例を示すフローチャートである。 図12は、実施の形態4にかかる再送毎のCW算出を説明するタイムチャートである。
(実施の形態1)
(無線通信装置の構成例)
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は、実施の形態1にかかる無線通信装置の構成例を示すブロック図である。この無線通信装置100は、アンテナ101、アンプ102、アナログデジタル変換器(A/D)103、制御部(プロセッサ)104、メモリ105、デジタルアナログ変換器(D/A)106、アンプ107、発振器108、センサ109、ミキサ110(110a,110b)、復調部111、パケット送信部112、を含む。
アンテナ101は、データである信号を電波として周囲に向けて送信し、データである信号を電波として受信する。アンプ102は、アンテナ101によって受信された信号を増幅させる。発振器108は、連続波の交流信号を発振させる。ミキサ110(110a)は、受信信号を発振器108の出力によりベースバンド信号に変換させる。A/D103は、アンプ102によって増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。復調部111は、A/D103の出力を信号復調し、プロセッサ104に出力する。
プロセッサ104は、無線通信装置100全体の処理を司る制御部である。このプロセッサ104は、受信信号については、復調部111から出力された信号を用いて、送信電力を計算する。また、送信信号については、計算された送信電力となるように電力制御を行う。実施の形態1のプロセッサ104は、最適CW・再送回数算出部121と、再送制御部122、の機能を含む。
最適CW・再送回数算出部121は、メモリ105に格納されたシステム要求値に応じて、再送時のCWの値および再送回数を算出する。パケット送信部112は、最適CW・再送回数算出部121の出力を基に再送パケットを送信する。再送制御部122は、最適CW・再送回数算出部121の出力を基に、再送時のバックオフ長および再送回数を制御する。
プロセッサ104は、CPU等を用いて構成でき、メモリ105等に格納されたプログラム実行により、無線通信装置100全体の処理、および上記に記載の電力制御、パケットの再送の制御、再送時における最適なCWの値および再送回数の算出等の制御を行う。
メモリ105には、ROM、RAM、HDD、SSD等の各種記憶装置を用いることができる。実施の形態1では、メモリ105には、システム要求値としてのリンクあたりの1.最大再送回数、2.パケット到達率、3.遅延時間に加えて、4.パケット長等の固定の設定値が格納保持される。
センサ109は、物理量(例えば、温度、湿度、加速度、照度、風向、風速、地震動、雨量、音の大きさ、水位、電力の使用量、水の使用量、および、ガスの使用量等)を測定する。このセンサ109は、測定した物理量を表す物理量情報を有するベースバンド信号をプロセッサ104へ出力する。プロセッサ104は、センサ109が測定した信号を信号処理し、パケット送信部112によりパケット化され、送信信号としてD/A106に出力する。
D/A106は、プロセッサ104から出力された信号をアナログ信号に変換する。ミキサ110(110b)は、ベースバンド信号を発振器108の出力により送信信号(RF信号)に変換させる。アンプ107は、D/A106によって変換されたアナログ信号を、プロセッサ104から通知された送信電力値になるように増幅させる。その後、アンテナ101は、アンプ107によって増幅された信号を宛先に向けて送信する。
(再送時のCW算出処理例)
図2は、実施の形態1にかかる再送時のCW算出処理の一例を示すフローチャートである。図3は、遅延時間と再送の関係を示すタイムチャートである。図3の横軸は時間を示す。なお、図2に示す処理では、無線通信装置100である自端末および他端末のいずれも送信信号が同じパケット長であるとする。
図2に示すCW算出の処理に必要なパラメータは、上記のシステム要求値(1.最大再送回数、2.パケット到達率、3.遅延時間)と、4.パケット長からなる固定の設定値である。このため、図2に示す処理は、パケットの再送処理が生じる以前の時期(事前)に実行することができ、再送時に必要な最適なCW値を予め算出しておくことができる。また、図2の処理は、プロセッサ104が送信信号の再送時に実行開始することもできる。
予めシステム要求値1.〜3.と、4.パケット長は、固定の設定値としてメモリ105等に設定入力しておく。はじめに、プロセッサ104は、これらシステム要求値1.〜3.と、4.パケット長を読み出す(ステップS201)。
そして、プロセッサ104は、送信信号の再送時には、再送回数n(初回はn=1)とし(ステップS202)、再送毎に、システム要求値を再送n回で満たすとしたときのCWnを計算する(ステップS203)。nは1以上システム要求値の最大再送回数Nmax以下を満たす整数である。ステップS202により、上記1.最大再送回数を考慮し、ステップS203により、3.遅延時間、および4.パケット長を考慮した処理を行う。
ここで、リンクあたりの遅延時間をτ、パケット長+SIFS(Short InterFrame Space)+ACKの長さをT、初回パケット送信時のCWをCWminとすると、再送時のCWnの値は下記式(1)により計算する。
Figure 0006171888
遅延時間τはデータパケット発生時からデータパケット受信成功時間までの時間である。図3において、初回送信時の遅延時間はτ1(CWmin+T)で示され、n回の再送時の遅延時間はτ2で示される(τ2=τ−τ1)。この遅延時間τ2をn等分したものが再送時の各回の遅延時間である。
また、パケット長をl、SIFS長をlSIFS、ACK長をlACKとすると、Tは下記式(2)で表され、パケット長lと、SIFS長lSIFSと、ACK長lACKを加算した長さである。このように、ステップS203では、4.パケット長を考慮して再送時のCWの値を計算している。
Figure 0006171888
次に、プロセッサ104は、上記式(1)で計算したCWnを用いて、パケット再送時毎の平均パケット衝突確率Pnを計算する(ステップS204)。この際、パケット衝突を起こした自端末と他端末(無線通信装置100同士)は、同時にバックオフを開始し、使用しているCWの値は同じ値と仮定している。パケット再送時の平均パケット衝突確率Pnは下記式(3)で表すことができる。
Figure 0006171888
上記式(3)の導出について説明しておく。ここで、初回(第1回)再送時に隠れ端末の関係にある2端末(無線通信装置100同士)が同時にパケットを送信した場合を仮定している。つまり、隠れ端末の関係にある2端末は、再送時において時刻同期がとれているとする。
図4は、隠れ端末発生時のパケット衝突を説明するタイムチャートである。初回パケット送信時の最大バックオフ長をCWmin、パケット長+SIFS+ACK長をTとしている。初回送信時にパケット衝突が発生したと認識するのは、パケット発生からCWmin+T時間経過後である。
パケット衝突発生と認識する時刻を開始時刻、最大バックオフ長をCW、端末のパケット長をlとすると、時刻tにおける再送パケット衝突確率P(t)は下記式(4)で表すことができる。
Figure 0006171888
上記式(4)は、物理的な意味としては、自端末が時刻tでパケットを送信(再送)した場合に、そのパケットが再衝突するような隠れ端末の関係にある端末がパケットを送信する確率を算出している。
上記式(4)は、時刻tにおける確率を算出しているため、平均パケット衝突確率Pを算出するためには式(4)を積分する。式(4)を積分すると下記式(5)で示すことができ、上記式(3)相当を導出できる。
Figure 0006171888
(異なるパケット長の場合の平均パケット衝突確率について)
また、自端末と他端末のパケット長が異なる場合の時刻tにおける再送パケット衝突確率P(t)は下記式(6)のように表すことができる。自端末のパケット長はl、他端末のパケット長はl’であるとする。
Figure 0006171888
上記式(6)を積分することにより、異なるパケット長の場合の平均パケット衝突確率は下記式(7)に示すように計算することができる。
Figure 0006171888
図2に戻り説明すると、プロセッサ104は、上記式(3)で計算した平均パケット衝突確率を用いて、n回再送時にパケットが受信される確率(パケット到達率:1−Pn n)をシステム要求値のリンクあたりのパケット到達率(要求値)Psysと比較し、システムの要求値を満たすかどうかを判断する(ステップS205)。ステップS205により、上記2.リンクあたりのパケット到達率を考慮した処理が行われる。
このステップS205では、下記式(8)を満たすことができれば(ステップS205:Yes)、以上の処理により得られたnを再送回数、CWnを使用するCWの値(最適値)として用いる。
Figure 0006171888
また、ステップS205にて上記式(8)を満たすことができなければ(ステップS205:No)、プロセッサ104は、再送回数nがシステム要求値の最大再送回数Nmaxに達したか判断する(ステップS206)。再送回数nがシステム要求値の最大再送回数Nmaxに達していなければ(ステップS206:No)、再送回数nをインクリメントして(ステップS207)、ステップS203に戻る。
また、プロセッサ104は、再送回数nがシステム要求値の最大再送回数Nmaxに達すれば(ステップS206:Yes)、システム要求値の見直しを通知し(ステップS208)、ステップS202に戻る。
以上の処理によれば、パケット衝突確率の計算を再送回数n=1からn=「システム要求値の最大再送回数Nmax」まで繰り返し行う。そして、それぞれの再送回数におけるCWの値と、パケット衝突確率Pを算出し、システム要求値のパケット到達率を満たすかを判定している。そして、システム要求値のパケット到達率を満たす最も小さい再送回数nと、この再送回数nのときのCWの値を再送時のバックオフ長設定のパラメータとして選択する。これは、再送を何回も繰り返すと、輻輳が起こりやすくなるためであり、この輻輳を回避するために、できるだけ再送回数の小さなものを選択する。以上により、再送時の隠れ端末によるパケット衝突を考慮した最適なバックオフ長を設定できるようになる。
また、システム要求値の最大再送回数までnを増加させてもパケット到達率を満たせない場合は、システム要求値自体の変更が必要なことを通知できる。
図5は、再送処理例を示すフローチャートである。無線通信装置100のプロセッサ104は、パケットを送信した後(ステップS501)、SIFS時間だけ待機する(ステップS502)。この後、プロセッサ104は、他端末からACK信号が受信されたかどうかを調べる(ステップS503)。
そして、プロセッサ104は、ステップS503にて、ACK信号が受信されなかった場合には(ステップS503:No)、上述の処理により算出されたCWの値を設定し(ステップS504)、CWの値に対応したバックオフ長を決定する(ステップS505)。そして、プロセッサ104は、選択したバックオフ時間分だけ待機し(ステップS506)、ステップS501に戻り、再度同じパケットを送信(再送)する。また、ステップS503にてACK信号が受信された場合は(ステップS503:Yes)、プロセッサ104は、再送処理を行うことなく処理を終了する。
(無線ネットワークシステム例)
図6は、無線通信装置を含む無線ネットワークシステムの適用例を示す図である。図6の無線ネットワークシステム600は、ノードA〜Jにそれぞれ端末(図1に記載の無線通信装置100)が配置され、情報収集装置(GW:Gateway)601によりノードA〜Jの無線通信装置100の送信信号を収集する例である。なお、図示のノード数などは、あくまで一例である。
各ノードA〜J(無線通信装置100)は、自動で経路情報を確定するアドホックネットワークを形成する。各ノードA〜Jは、1ホップで接続されるノード、言い換えると、隣接するノードとの間で、Helloメッセージなどの制御パケットを用いて自ノードが保持する経路情報を一定周期毎等に交換する。Helloメッセージには、自ノードのID情報、GW601までの経路情報などが含まれている。そして、各ノードA〜Jは、交換した経路情報を用いてGW601までの経路を確定する。また、各ノードA〜Jは、電力メータやセンサなどに接続され、センシングされた値をGW601に送信する。GW601は、各ノードA〜Jのセンサ109が測定したセンサ値(上記温度、湿度等)を収集する。
図6に示した無線ネットワークシステム600では、ノードAとノードEとノードFとノードGの各々は、GW601が直接通信可能なエリアに存在し、1ホップでGW601に直接データを送信できるノードである。ノードBとノードDは、ノードAを介してGW601にデータを送信するマルチホップノードである。また、ノードCは、ノードBとノードAの両方を介してGW601にデータを送信するマルチホップノードである。また、ノードHは、ノードGを介してGW601にデータを送信するマルチホップノードである。同様に、ノードIとノードJの各々は、ノードFを介してGW601にデータを送信するマルチホップノードである。
上記の無線ネットワークシステム600において、各ノードA〜Jは、CSMA/CA方式を用いて自律的に通信を実行する。具体的には、各ノードA〜Jは、データ送信に先立ってキャリアセンスを実行し、搬送波周波数の受信電力レベルを測定する。そして、各ノードは、測定した受信電力レベルが閾値以下であれば、チャネルがアイドリング状態であると判定して、データ送信を実行する。一方、各ノードは、測定した受信電力レベルが閾値より大きければ、チャネルがビジー状態であると判定して、データ送信を抑止し、所定時間経過後に再度キャリアセンスを実行してデータ送信を実行する。
このとき、互いにキャリアセンスできないノード(無線通信装置100)同士が信号を同時に送信すると、パケット衝突が発生する(隠れ端末問題という)。パケット衝突が発生した場合、ノードは、再度キャリアセンスを行う。上記のマルチホップノード等のようにノード数が多くなるほど、パケット衝突が発生しやすくなる。
この際、既存の技術では、上述のように、CWの値を2倍にすること等で再送時におけるパケット衝突の発生確率を下げている。ここで、例えば、送信パケット長を考慮せずにCWの値を設定すると、送信パケット長が長い場合、CWの値を2倍にしても再送後のパケット衝突確率が十分高く、無駄なパケットを送信してしまう可能性が高い。
また、隠れ端末問題を解決するために、既存技術のRTS/CTSによるスケジューリング方法を用いても、RTS/CTS信号が、隠れ端末が送信するパケットと衝突する可能性があり、同様に、再送後のパケット衝突確率は高いままとなる。既存技術を用いた場合、パケット長が長くパケット衝突が頻繁に発生する環境では、上記システム要求値の3.遅延時間、2.リンクあたりのパケット到達率を満たすことが困難である。
この点、実施の形態1では、システム要求値(1.最大再送回数、2.リンクあたりのパケット到達率、3.リンクあたりの遅延時間)と、4.パケット長に基づいて最適なCWの値を算出している。これにより、システム要求値を満たしつつ、パケット衝突が発生した後の再送時のパケット衝突確率を一定確率以下にすることができる。
ところで、上記のネットワーク構成例では、無線通信装置100がマルチホップの無線ネットワークシステム600の端末とした構成例を説明した。これに限らず、無線通信装置100としては、汎用の携帯電話やスマートフォン等であってもよく、複数の無線通信装置100が例えば無線LANルータに接続される構成においても同様に適用することができる。この場合、無線通信装置100は、センサ109による測定値を送信する構成に限らず、各種のデータを無線LANルータを介してネットワークサーバ等に送信し、また、サーバ等から各種受信データを受信し、図示しない表示部に表示出力したりする。
以上説明した実施の形態1によれば、システム要求値である1.最大再送回数、2.リンクあたりのパケット到達率、3.リンクあたりの遅延時間と、4.パケット長とに基づいて、これらシステム要求値を満たした最適なCWの値と再送回数を算出する。これにより、再送時のバックオフ長を最適にすることができ、1.〜4.全てのシステム要求値を満たした再送が行え、スループットを向上できるようになる。
そして、パケットの再送時に隠れ端末により同時にパケットを送出したときのパケットの再衝突の確率を算出してCWの値を算出しているため、再送時における最適なCWの値の算出精度を向上できる。このように、実施の形態1によれば、隠れ端末が生じても、システム要求値を満たしつつ再送後のパケット衝突を低減させて、初回の送信時と同じパケット長の再送を効率的に行えるようになる。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1において規定したシステム要求値の一部である1.最大再送回数、2.パケット到達率と、4.パケット長と、を満たしてCWの値を算出する例である。
所要パケット到達率をPtargetとすると、最大再送回数をNとした際の1再送あたりのパケット誤り率Ponceは下記式(9)で表すことができる。
Figure 0006171888
したがって、実施の形態1に示した平均パケット衝突確率Pの上記式(5)と、上記式(9)を用いて、再送時の最大バックオフ長CWは以下のように計算することができる。
Figure 0006171888
図7は、実施の形態2にかかる再送時のCW算出処理の一例を示すフローチャートである。はじめに、プロセッサ104は、システム要求値からリンクあたりのパケット到達率と、パケット長を取得する(ステップS701)。
次に、プロセッサ104は、上記式(9)等により、最大再送回数をNとした際の1再送あたりのパケット誤り率Ponceを算出する(ステップS702)。そして、プロセッサ104は、上記式(10)等により、平均パケット衝突確率Pと、1再送あたりのパケット誤り率Ponceにより再送時の最大バックオフ長CWを算出する(ステップS703)。
パケットの再送時には、上記処理により求められた最大バックオフ長CWを用いればよい。この実施の形態2によれば、リンクあたりのパケット到達率のシステム要求値を満たして、所定のパケット長の再送時におけるバックオフ長を制御することができる。
図8A〜図8Cは、実施の形態2にかかるシステム容量の増大を示す図表である。横軸はシステムの端末台数、縦軸は平均パケット到達率を示す。
実施の形態2によれば、図8Aに示すように、1再送あたりのパケット誤り率Ponceを0.1〜0.5のいずれとした場合であっても、IEEE802.11bのバックオフ制御に比してシステムに収容可能な端末(無線通信装置100)の台数を増大することができる。例えば、平均パケット到達率が95%、1再送あたりのパケット誤り率Ponceが0.1の場合には、IEEE802.11bと比べてシステムが収容する端末台数、すなわちシステム容量を約2倍に増やすことができる。
これは、パケットの再送毎にバックオフ長を2倍にしていくIEEE802.11bと比べて、実施の形態2では、十分に長いバックオフ長とすることにより、パケット再送時のパケット衝突確率を大幅に低減できることに基づく。なお、パケット長が図8Bに示す5.6msの場合、および図8Cに示す1.2msの場合であっても、同様に、IEEE802.11bのバックオフ制御に比してシステムに収容可能な端末(無線通信装置100)の台数を増大できる。
このように、実施の形態2によれば、システム要求値のうち、リンクあたりの最大再送回数とパケット到達率を満たし、所定のパケット長の再送が生じた際に適応的にCWの値を制御する。これにより、パケットの無駄な再送を低減でき、既存の通信規格に比してシステム容量を増大することができるようになる。
(実施の形態3)
図9は、実施の形態3にかかる無線通信装置の構成例を示すブロック図である。図9において図1と同様の構成部には同じ符号を付してある。実施の形態3では、実施の形態1の図1に示す構成に加えて、プロセッサ104にパケット衝突検出部901の機能を設けている。また、パケット送信部112は、例えば、図1におけるセンサ109が測定した信号や入力信号等から送信パケットを生成し、送信する。
パケット衝突検出部901は、復調部111にて復調した信号から、自端末が送信したパケットに対するACK信号が受信できたかどうかを判断し、ACKを受信しなかった場合にパケット衝突が発生したと検出する。
最適CW・再送回数算出部121は、パケット衝突検出部901がパケット衝突を検出した場合に、メモリ105に格納されたシステム要求値、および自端末のパケット長に応じて、再送時のCWの値および再送回数を算出する。最適CW・再送回数算出部121は、上記式(1)〜(3)、(8)に示した演算処理を行い、CWの値と再送回数を算出する。
実施の形態3によれば、実際のパケット衝突の発生時に、システム要求値に基づいて最適なCWの値を算出するものであり、実施の形態1同様の効果を有する。これにより、パケット衝突が発生した後の再送時のパケット衝突確率が一定確率以下にでき、再送時のバックオフ長を最適にすることができる。そして、システム要求値を満たしつつスループットを向上できるようになる。
(実施の形態4)
図10は、実施の形態4にかかる無線通信装置の構成例を示すブロック図である。実施の形態4では、自装置は、他端末のパケット長を推定して周囲の他端末に通知する。そして、自装置は、通知された他端末のパケット長と自端末のパケット長に対応して再送毎に今後の再送回数と、CWの値を算出する構成である。
図10において図1と同様の構成部には同じ符号を付してある。実施の形態4では、図1に示す構成に加えて、プロセッサ104にパケット衝突検出部901、時刻算出部1001、パケット長受信部1002、パケット長推定部1003、パケット長通知部1004、パケット再送回数算出部1005、パケット生成部1006、の機能を有する。
パケット衝突検出部901は、復調部111によって復調した信号から、自端末が送信したパケットに対するACK信号が受信できたかどうかを判断し、ACKを受信しなかった場合にパケット衝突が発生したと検出する。
パケット再送回数算出部1005は、パケット衝突検出部901の出力を基にパケットの再送回数を算出(カウント)する。パケット生成部1006は送信パケットを生成する。例えば、図1におけるセンサ109が測定した信号や入力信号等から送信パケットを生成する。
時刻算出部1001は、パケット生成部1006によりパケットを生成してからの経過時刻を算出する。パケット長受信部1002は、復調部111の出力を基に、他端末が受信するデータのパケット長を算出する。
最適CW・再送回数算出部121は、パケット再送回数算出部1005、時刻算出部1001、パケット長受信部1002、およびメモリ105に格納されたシステム要求値の各出力を基に、再送時のバックオフ長を制御する。
再送制御部122は、最適CW・再送回数算出部121の出力を基に、パケット再送時のバックオフ長を制御する。パケット長推定部1003は、他端末から送信されたデータパケットのパケット長を推定する。ここで、推定するパケット長は、例えば、複数のパケットの平均パケット長や、最大パケット長である。パケット長通知部1004は、パケット長推定部1003の出力を基に、周囲の端末にパケット長推定部1003が推定したパケット長を通知する。パケット長通知部1004の出力は、D/A106、アンプ107を介してアンテナ101から送信される。
(再送毎のCW算出処理例)
図11は、実施の形態4にかかる再送毎のCW算出処理の一例を示すフローチャート、図12は、実施の形態4にかかる再送毎のCW算出を説明するタイムチャートである。実施の形態4では、再送毎に、今後の再送回数と、CWの値を算出する。
はじめに、プロセッサ104は、再送回数を初期値(n=0)とし(ステップS1101)、パケット送信を行い(ステップS1102)、SIFS時間待機する(ステップS1103)。そして、プロセッサ104は、他端末からACK信号が受信されたかどうかを調べる(ステップS1104)。
ステップS1104にてACK信号が受信された場合は(ステップS1104:Yes)、プロセッサ104は、再送処理を行うことなく処理を終了する。一方、プロセッサ104は、ステップS1104にて、ACK信号が受信されなかった場合には(ステップS1104:No)、再送時のCW算出にかかる以下の処理を実行する。
まず、ステップS1105では、プロセッサ104は、再送回数nがシステム要求値の最大再送回数Nmaxに達したか判断する(ステップS1105)。再送回数nがシステム要求値の最大再送回数Nmaxに達した場合には(ステップS1105:Yes)、再送にかかる処理を行わず、終了する。この場合、プロセッサ104は、システム要求値の見直しを通知する。
プロセッサ104は、再送回数nがシステム要求値の最大再送回数Nmaxに達していない場合には(ステップS1105:No)、再送回数nと、第n回再送時の今後の再送回数mをそれぞれインクリメント(+1)する(ステップS1106)。
これにより、プロセッサ104は、初回送信時のパケット衝突を検知した場合、再送回数n=1として処理を開始する。この際、図12に示す自端末のパケット長+DIFS+ACK長をT、初回送信時のバックオフ長をt’とする。そして、プロセッサ104は、第n回再送時に今後m回再送するとしたときの最大バックオフ長CWm nを下記式(11)により算出する(ステップS1107)。
Figure 0006171888
ここで、CW’kはk回再送時の実際のバックオフ長を表しており、CW’0=−Tである。そして、プロセッサ104は、上記式(11)により算出したCWを基に、パケット衝突確率Pmを算出する(ステップS1108)。他端末から通知されたパケット長をl’、自端末のパケット長をlとすると、平均パケット衝突確率Pmは下記式(12)を用いて算出できる。下記式(12)は、上記式(4)〜(7)を用いた説明と同様の方法で導出できる。
Figure 0006171888
次に、プロセッサ104は、上記式(12)で計算した平均パケット衝突確率を用いて、今後m回再送時にパケットが受信される確率をシステム要求値のリンクあたりのパケット到達率Psysと比較する。そして、プロセッサ104は、下記式(13)に示す比較により、システム要求値を満たすかどうかを判断する(ステップS1109)。
Figure 0006171888
プロセッサ104は、上記式(13)を満たすことができれば(ステップS1109:Yes)、CWm nを使用するCWの値CWnとして用い(ステップS1110)、ステップS1114に移行する。
一方、プロセッサ104は、上記式(13)を満たせない場合(ステップS1109:No)、次に、mがシステム要求値の最大再送回数Nmax−(n+1)になったかを判断する(ステップS1111)。mがシステム要求値の最大再送回数Nmax−(n+1)に達していなければ(ステップS1111:No)、プロセッサ104は、mをインクリメントし(ステップS1112)、ステップS1107に戻り再度計算を行う。
また、mがシステム要求値の最大再送回数Nmax−(n+1)に達すれば(ステップS1111:Yes)、プロセッサ104は、n−1回目の再送時に算出したCWの値(CWn-1)をそのまま使用する(ステップS1113)。
プロセッサ104は、ステップS1110またはステップS1113により決定されたCWの値により今回の再送時のバックオフ長に決定し(ステップS1114)、このバックオフ時間待機した後(ステップS1115)、同じパケットを再送処理する(ステップS1102に戻る)。
そして、図12に示すように、パケットの再送処理毎に他端末からACKが返ってこなければ、再送でパケット衝突が発生したと判断し、再送回数nをインクリメントして、上記式(11)〜(13)に示した各計算処理を行い、再送毎にCWの値を求める。
この実施の形態4によれば、隠れ端末の関係にある端末のパケット長を考慮して、再送時毎にCWの値を決定する。これにより、実施の形態1の効果に加えて、各回の再送毎に、次回以降の再送時のCWの値の最適値が計算できるため、再送回数の低減も期待できるようになる。
以上説明した実施の形態によれば、システム要求値と、送信するパケット長に基づき、再送時の最適なCWの値と再送回数を算出するため、システム要求値を満たしつつ再送回数を低減できるようになる。システム要求値としての最大再送回数、パケット到達率、遅延時間を算出条件とすることで、システムスループットを向上できる。
また、RTS/CTS信号を用いることなく最適なCWの値を算出できるため、RTS/CTS信号による干渉発生による遅延を防止でき、システムスループットの低下を防ぐことができる。
そして、システム要求値とパケット長に基づき、再送時の隠れ端末による再送の発生を考慮したパケット衝突確率を算出することにより、再送時により最適なCW値を得ることができる。これにより、システムのスループットをより向上できるようになる。
さらには、固定のパケット長に限らず、他端末のパケット長を取得してパケット衝突確率を算出することにより、実際の通信状態を考慮でき、再送時により最適なCW値を得ることができる。これにより、システムのスループットをさらに向上できるようになる。
上述した各実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)の通信手順を用いる無線ネットワークに設けられる無線通信装置において、
システム要求値として予め設定されるリンクあたりの最大再送回数と、パケット到達率と、送信データのパケット長と、に基づいて、再送回数毎のCW(Contention Window)の値を算出し、
前記パケット到達率を満たす最も小さい再送回数と、当該再送回数におけるCWの値と、を再送時のパラメータとして選択する制御部
を有することを特徴とする無線通信装置。
(付記2)前記制御部は、
さらに、前記システム要求値としてのリンクあたりの遅延時間を含めて、前記再送回数と、前記CWの値と、を算出する
ことを特徴とする付記1に記載の無線通信装置。
(付記3)前記制御部は、
前記システム要求値と、送信データのパケット長と、に基づいて、パケット衝突後の前記パケットの再送時のパケット衝突確率を算出し、
前記パケット衝突確率が前記システム要求値のパケット到達率を満たす再送回数と、当該再送回数毎のCW値を再送時のパラメータとして選択する
ことを特徴とする付記1または2に記載の無線通信装置。
(付記4)前記制御部は、
送信データに対するパケット衝突を検出するパケット衝突検出部を有し、
前記制御部は、前記パケット衝突検出部によるパケット衝突の検出毎に、以降の再送時における前記再送回数と、前記CWの値とを算出する
ことを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の無線通信装置。
(付記5)前記制御部は、
さらに、受信したパケットのパケット長を推定するパケット長推定部と、
前記送信データのパケット発生時からの時刻を算出する時刻算出部と、
送信データに対するパケット衝突の検出毎のパケット再送回数を算出するパケット再送回数算出部と、を有し、
前記パケット衝突検出部によるパケット衝突の検出毎に、前記推定したパケット長と、前記時刻と、前記パケット再送回数、の各情報をさらに含めて、以降の再送時における前記再送回数と、前記CWの値とを算出する
ことを特徴とする付記4に記載の無線通信装置。
(付記6)前記制御部は、
算出した前記再送回数と、前記CWの値に基づく再送が前記システム要求値のいずれかを満たさない場合には、当該システム要求値の見直しを通知する
ことを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の無線通信装置。
(付記7)さらに、前記制御部が算出した前記再送回数と、前記CWの値に基づき、以降の再送時に前記CWの値を用いてパケットを送信するパケット送信部
を有することを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の無線通信装置。
(付記8)CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)の通信手順を用いて通信する複数の無線通信装置を有する無線通信システムにおいて、
前記無線通信装置は、
システム要求値として予め設定されるリンクあたりの最大再送回数と、パケット到達率と、送信データのパケット長と、に基づいて、再送回数毎のCW(Contention Window)の値を算出し、
前記パケット到達率を満たす最も小さい再送回数と、当該再送回数におけるCWの値と、を再送時のパラメータとして選択する制御部と、
前記制御部が選択した前記再送回数と、前記CWの値に基づき、以降の再送時に前記CWの値を用いてパケットを送信するパケット送信部と、
を有することを特徴とする無線通信システム。
(付記9)CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)の通信手順を用いる無線ネットワークに設けられる無線通信装置のバックオフ時間制御方法において、
システム要求値として予め設定されるリンクあたりの最大再送回数と、パケット到達率と、送信データのパケット長と、に基づいて、再送回数毎のCW(Contention Window)の値を算出する算出工程と、
前記パケット到達率を満たす最も小さい再送回数と、当該再送回数におけるCWの値と、を再送時のパラメータとして選択する選択工程と、
前記選択したパラメータに基づき再送毎のバックオフ時間を設定する設定工程と、
を含むことを特徴とするバックオフ時間制御方法。
(付記10)前記算出工程は、
前記システム要求値と、送信データのパケット長と、に基づいて、パケット衝突後の前記パケットの再送時のパケット衝突確率を算出し、
前記パケット衝突確率が前記システム要求値のパケット到達率を満たす再送回数と、当該再送回数毎のCW値を再送時のパラメータとして選択する
ことを特徴とする付記9に記載のバックオフ時間制御方法。
100 無線通信装置
101 アンテナ
102,107 アンプ
104 プロセッサ(制御部)
105 メモリ
108 発振器
109 センサ
110(110a,110b) ミキサ
111 復調部
112 パケット送信部
121 最適CW・再送回数算出部
122 再送制御部
600 無線ネットワークシステム
901 パケット衝突検出部
1001 時刻算出部
1002 パケット長受信部
1003 パケット長推定部
1004 パケット長通知部
1005 パケット再送回数算出部
1006 パケット生成部

Claims (9)

  1. CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)の通信手順を用いる無線ネットワークに設けられる無線通信装置において、
    システム要求値として予め設定されるリンクあたりの最大再送回数と、パケット到達率と、送信データのパケット長と、に基づいて、再送回数毎のCW(Contention Window)の値を算出し、
    前記パケット到達率を満たす最も小さい再送回数と、当該再送回数におけるCWの値と、を再送時のパラメータとして選択する制御部
    を有することを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記制御部は、
    さらに、前記システム要求値としてのリンクあたりの遅延時間を含めて、前記再送回数と、前記CWの値と、を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記制御部は、
    前記システム要求値と、送信データのパケット長と、に基づいて、パケット衝突後の前記パケットの再送時のパケット衝突確率を算出し、
    前記パケット衝突確率が前記システム要求値のパケット到達率を満たす再送回数と、当該再送回数毎のCW値を再送時のパラメータとして選択する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
  4. 前記制御部は、
    送信データに対するパケット衝突を検出するパケット衝突検出部を有し、
    前記制御部は、前記パケット衝突検出部によるパケット衝突の検出毎に、以降の再送時における前記再送回数と、前記CWの値とを算出する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の無線通信装置。
  5. 前記制御部は、
    さらに、受信したパケットのパケット長を推定するパケット長推定部と、
    前記送信データのパケット発生時からの時刻を算出する時刻算出部と、
    送信データに対するパケット衝突の検出毎のパケット再送回数を算出するパケット再送回数算出部と、を有し、
    前記パケット衝突検出部によるパケット衝突の検出毎に、前記推定したパケット長と、前記時刻と、前記パケット再送回数、の各情報をさらに含めて、以降の再送時における前記再送回数と、前記CWの値とを算出する
    ことを特徴とする請求項4に記載の無線通信装置。
  6. 前記制御部は、
    算出した前記再送回数と、前記CWの値に基づく再送が前記システム要求値のいずれかを満たさない場合には、当該システム要求値の見直しを通知する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の無線通信装置。
  7. CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)の通信手順を用いて通信する複数の無線通信装置を有する無線通信システムにおいて、
    前記無線通信装置は、
    システム要求値として予め設定されるリンクあたりの最大再送回数と、パケット到達率と、送信データのパケット長と、に基づいて、再送回数毎のCW(Contention Window)の値を算出し、
    前記パケット到達率を満たす最も小さい再送回数と、当該再送回数におけるCWの値と、を再送時のパラメータとして選択する制御部と、
    前記制御部が選択した前記再送回数と、前記CWの値に基づき、以降の再送時に前記CWの値を用いてパケットを送信するパケット送信部と、
    を有することを特徴とする無線通信システム。
  8. CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)の通信手順を用いる無線ネットワークに設けられる無線通信装置のバックオフ時間制御方法において、
    システム要求値として予め設定されるリンクあたりの最大再送回数と、パケット到達率と、送信データのパケット長と、に基づいて、再送回数毎のCW(Contention Window)の値を算出する算出工程と、
    前記パケット到達率を満たす最も小さい再送回数と、当該再送回数におけるCWの値と、を再送時のパラメータとして選択する選択工程と、
    前記選択したパラメータに基づき再送毎のバックオフ時間を設定する設定工程と、
    を含むことを特徴とするバックオフ時間制御方法。
  9. 前記算出工程は、
    前記システム要求値と、送信データのパケット長と、に基づいて、パケット衝突後の前記パケットの再送時のパケット衝突確率を算出し、
    前記パケット衝突確率が前記システム要求値のパケット到達率を満たす再送回数と、当該再送回数毎のCW値を再送時のパラメータとして選択する
    ことを特徴とする請求項8に記載のバックオフ時間制御方法。
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