JP4527072B2 - 無線通信方法、無線通信システムならびにその無線基地局装置 - Google Patents

無線通信方法、無線通信システムならびにその無線基地局装置 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信接続によりデータの送受信を行う無線基地局装置と複数の無線端末局装置との間において優先制御を実現する、無線通信方法、無線通信システムならびにその無線基地局装置に関する。
無線基地局装置と複数の無線端末局装置とにより構成される無線通信システムにおいては、従来、無線基地局装置により全無線端末局装置のデータ送信タイミングを管理する集中制御方式と、無線端末局装置それぞれが独立してデータ送信タイミングを決定しデータ送信を行う分散制御方式に大別することができる。ここで分散制御方式は集中制御方式に比べて無線基地局装置の機能構成が簡易となる。また無線基地局装置が無線端末局装置を制御する必要が無いことから、当該無線基地局装置には制御用信号の送信機能が不要となり、これにより高いスループットが実現できる。また分散制御方式では、各無線端末局装置が個別にデータ送信タイミングを決定するため、複数の無線端末局装置において同時にデータ送信が行われた場合、送信パケットが衝突する可能性がある。特に輻輳状態においてはパケット衝突が頻繁に発生しデータ送信のスループットを低減させることとなる。そのため分散制御方式においては、衝突回避アルゴリズムが用いられている。この分散制御方式における衝突回避アルゴリズムとしては、例えばExponential Back Offアルゴリズムが用いられる。
IEEE802.11の通信方式で用いられるバックオフの動作を図8に示す。Exponential Back Offアルゴリズムを用いてデータ送信を行う場合、まず0からある既定値(ウインドウサイズ)の間の範囲における乱数値を算出し、その乱数値分の遅延時間を用いてデータ送信を遅らせて(バックオフさせて)送信を行う。このとき最初に送信する場合の乱数の最大値は初期バックオフ・ウインドウ・サイズで規定される。そしてパケットの衝突などによりデータパケットの送信に失敗した場合には、無線端末局装置では、バックオフ・ウインドウ・サイズをx倍し、その範囲での乱数値を算出してバックオフするための遅延時間を算出し、当該遅延時間遅らせてデータパケットを再送する。バックオフ・ウインドウ・サイズを大きくするための値(例えば、上記x倍のxの値)はパーシステントファクタ(PF)と呼ばれる。そして再びデータパケットの送信に失敗した場合には、更にバックオフ・ウインドウ・サイズをx倍し、バックオフする為の遅延時間を算出し、当該遅延時間遅らせてデータパケットを再送する。Exponential Back Offアルゴリズムでは、無線端末局装置がこの動作をデータ送信が成功するまで、もしくは再送回数が予め決められた最大再送回数に達するまで繰り返す。
またExponential Back Offアルゴリズムを用いた分散制御方式において、QoS(Quality Of Service)を提供する方式として、IFS(Inter Frame Space)、初期バックオフ・ウインドウ・サイズ、PFのパラメータをサービスクラスごとに規定し、サービスクラスごとに優先制御を行う方式がある(特許文献1参照)。ここで、IFSとは、時間的に前のデータ送信が終了し、無線回線が空き状態に変わった時刻からバックオフを開始するまでに空ける必要のある時間のことであり、短いIFSは送信優先度が高いサービスクラスに適用し、長いIFSは優先度が低いサービスクラスに適用する。
IEEE Std 802.11e/D2.0,Nov.2001
ここで無線基地局装置と複数の無線端末局装置とにより構成される無線通信システムにおいて、想定する要求条件として、
<1>広域性を有すること(―つの基地局により広い範囲をカバーする。EX.半径5kmのエリア)。
<2>超多次元マルチアクセスを実現できること(EX.収容端末100万台以上)。
<3>QoSの提供ができること(QoSを規定する指標として平均伝送遅延時間を用いる)。
を満足しなければならない場合、従来方式を用いると下記の問題点がある。
<問題点1>要求条件1から、想定する無線通信システムにおいては、無線端末局装置間でキャリアスキャンができない場合があり、IFS(Inter Frame Space)による優先制御方式を用いることができない。
<問題点2>無線通信システムに加わるトラヒックの増加の原因として
原因a)各端末の発生トラヒックが増加することによる場合。
原因b)端末当たりのトラヒック量は変化しないが端末数が増加することよる場合。
の2通りの原因がある。ここで、トラヒック増加の原因がaの場合、従来方式の優先制御方式でも効果が見込めるが、原因bの場合には、従来方式でQoSを提供することは困難である。さらに、想定する無線通信システムでは超多次元マルチアクセスであるので、収容端末数が多く原因bによってトラヒックの増加が頻繁に発生する。
<問題点3>従来方式で送信制御に用いるパラメータ(IFS、初期バックオフ・ウインドウ・サイズ、PF)と伝送遅延時間との間には定性的な関係はあるが、定量的な関係は一意に決まらない。
そこでこの発明は上記要求条件を満たす無線通信システムを実現するために、キャリアスキャンおよびIFSを用いない優先制御方式、端末数の増加によるトラヒック増加が起きた場合でもQoSを提供できる優先制御方式、QoSを規定する具体的指標を満足させることのできる優先制御方式を実現した、無線通信方法、無線通信システムならびにその無線基地局装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は、無線基地局装置と複数の無線端末局装置とを有し、前記無線基地局装置は、複数のサービスクラス毎にウインドウサイズおよび再送用関数を特定して前記無線端末局装置へ送信し、前記無線端末局装置は、送信するデータパケットの属するサービスクラスの前記ウインドウサイズまたは当該ウインドウサイズと前記再送用関数の両方を用いて送信ウィンドウサイズを算出し、前記送信ウインドウサイズの範囲内の任意時間をバックオフ時間として計算し、前記送信するデータパケットを生成してから前記計算したバックオフ時間経過後に当該データパケットを送信し、前記データパケットの送信に失敗した場合には前記ウインドウサイズまたは当該ウインドウサイズと前記再送用関数の両方を用いて前記送信ウインドウサイズを再計算し、変更した前記送信ウインドウサイズからバックオフ時間を再計算して再送する無線通信システムにおける無線通信方法であって、前記基地局装置は、前記サービスクラス毎の通信状況を測定し、当該通信状況に応じて前記バックオフ時間の再計算用の前記ウインドウサイズまたは前記再送用関数を決定することを特徴とする無線通信方法である。
また本発明は、上述の無線通信方法において、前記無線端末局装置は、送信処理開始時刻を含む前記データパケットを送信し、前記無線基地局装置は、優先クラスのデータを受信する毎に受信したデータパケットから平均伝送遅延時間を算出し、該平均伝送遅延時間に基づいて前記通信状況を測定することを特徴とする。
また本発明は、上述の無線通信方法において、前記無線基地局装置が、前記サービスクラスについて優先クラスまたは非優先クラスのいずれかの情報を記憶し、前記優先クラスにおける前記データパケットの伝送遅延時間の要求品質閾値を記憶し、前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの増加の処理を行い、前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも小さい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの縮小の処理を行うことを特徴とする。
また本発明は、上述の無線通信方法において、前記無線基地局装置が、前記要求品質閾値を挟む動作モード上限閾値と動作モード下限閾値とを特定し、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード上限閾値よりも大きい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の増加処理を行い、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きく前記動作モード上限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの増加の処理であって前記第1の増加処理よりも少ないウインドウサイズの増加となる第2の増加処理を行い、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の縮小処理を行い、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値よりも大きく前記要求品質閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの縮小の処理であって、前記第1の縮小処理よりも少ないウインドウサイズの縮小となる第2の縮小処理を行うことを特徴とする。
また本発明は、上述の無線通信方法において、前記無線基地局装置が、前記要求品質閾値を挟む動作モード上限閾値と動作モード下限閾値とを特定し、前記非優先クラスのウインドウサイズの変化係数Xおよび変化係数Yを特定し、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード上限閾値よりも大きい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の増加処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数X倍する増加処理を行い、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きく前記動作モード上限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第2の増加処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数Yだけ増やす増加処理を行い、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の縮小処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数X分の1にする縮小処理を行い、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値よりも大きく前記要求品質閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第2の縮小処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数Yだけ減らす縮小処理を行うことを特徴とする。
また本発明は、上述の無線通信方法において、前記無線基地局装置が、前記サービスクラスについて優先クラスまたは非優先クラスのいずれかの情報を記憶し、前記優先クラスにおける前記データパケットの伝送遅延時間の要求品質閾値を記憶し、前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きい場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用のウインドウサイズを増加させる前記再送用関数を、前記優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも小さい場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用のウインドウサイズを縮小させる前記再送用関数または前記優先クラスで用いられる前記再送用関数を、前記優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定することを特徴とする。
また本発明は、上述の無線通信方法において、前記無線基地局装置が、前記要求品質閾値を挟む動作モード上限閾値と動作モード下限閾値とを特定し、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード上限閾値よりも大きい場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用ウインドウサイズを増加させる第1再送用関数を前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きく前記動作モード上限値以下の場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用ウインドウサイズを増加させる第2再送用関数であって、前記第1再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以下で再送用ウインドウサイズを増加させる前記第2再送用関数を、前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値以下の場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以下で再送用ウインドウサイズを増加させる第3再送用関数を前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値よりも大きく前記要求品質閾値以下の場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以下で再送用ウインドウサイズを増加させる第4再送用関数であって、前記第3再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用ウインドウサイズを増加させる前記第4再送用関数を、前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定することを特徴とする。
また本発明は、無線基地局装置と複数の無線端末局装置とを有し、前記無線基地局装置は、複数のサービスクラス毎にウインドウサイズおよび再送用関数を特定して前記無線端末局装置へ送信する手段を備え、前記無線端末局装置は、送信するデータパケットの属するサービスクラスの前記ウインドウサイズまたは当該ウインドウサイズと前記再送用関数の両方を用いて送信ウィンドウサイズを算出し、前記送信ウインドウサイズの範囲内の任意時間をバックオフ時間として計算し、前記送信するデータパケットを生成してから前記計算したバックオフ時間経過後に当該データパケットを送信し、前記データパケットの送信に失敗した場合には前記ウインドウサイズまたは当該ウインドウサイズと前記再送用関数の両方を用いて前記送信ウインドウサイズを再計算し、変更した前記送信ウインドウサイズからバックオフ時間を再計算して再送する手段を備える無線通信システムであって、前記基地局装置は、前記サービスクラス毎の通信状況を測定し、当該通信状況に応じて前記バックオフ時間の再計算用の前記ウインドウサイズまたは前記再送用関数を決定することを特徴とする無線通信システムである。
また本発明は、上述の無線通信システムにおいて、前記無線端末局装置は、送信処理開始時刻を含む前記データパケットを送信し、前記無線基地局装置は、優先クラスのデータを受信する毎に受信したデータパケットから平均伝送遅延時間を算出し、該平均伝送遅延時間に基づいて前記通信状況を測定することを特徴とする。
また本発明は、上述の無線通信システムにおいて、前記無線基地局装置は、前記サービスクラスについて優先クラスまたは非優先クラスのいずれかの情報を記憶し、前記優先クラスにおける前記データパケットの伝送遅延時間の要求品質閾値を記憶し、前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの増加の処理を行い、前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも小さい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの縮小の処理を行うことを特徴とする。
また本発明は、上述の無線通信システムにおいて、前記無線基地局装置は、前記要求品質閾値を挟む動作モード上限閾値と動作モード下限閾値とを特定し、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード上限閾値よりも大きい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の増加処理を行い、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きく前記動作モード上限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの増加の処理であって前記第1の増加処理よりも少ないウインドウサイズの増加となる第2の増加処理を行い、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の縮小処理を行い、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値よりも大きく前記要求品質閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの縮小の処理であって、前記第1の縮小処理よりも少ないウインドウサイズの縮小となる第2の縮小処理を行うことを特徴とする。
また本発明は、上述の無線通信システムにおいて、前記無線基地局装置は、前記要求品質閾値を挟む動作モード上限閾値と動作モード下限閾値とを特定し、前記非優先クラスのウインドウサイズの変化係数Xおよび変化係数Yを特定し、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード上限閾値よりも大きい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の増加処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数X倍する増加処理を行い、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きく前記動作モード上限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第2の増加処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数Yだけ増やす増加処理を行い、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の縮小処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数X分の1にする縮小処理を行い、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値よりも大きく前記要求品質閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第2の縮小処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数Yだけ減らす縮小処理を行うことを特徴とする。
また本発明は、上述の無線通信システムにおいて、前記無線基地局装置は、前記サービスクラスについて優先クラスまたは非優先クラスのいずれかの情報を記憶し、前記優先クラスにおける前記データパケットの伝送遅延時間の要求品質閾値を記憶し、前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きい場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用のウインドウサイズを増加させる前記再送用関数を、前記優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも小さい場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用のウインドウサイズを縮小させる前記再送用関数または前記優先クラスで用いられる前記再送用関数を、前記優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定することを特徴とする。
また本発明は、上述の無線通信システムにおいて、前記無線基地局装置は、前記要求品質閾値を挟む動作モード上限閾値と動作モード下限閾値とを特定し、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード上限閾値よりも大きい場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用ウインドウサイズを増加させる第1再送用関数を前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きく前記動作モード上限値以下の場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用ウインドウサイズを増加させる第2再送用関数であって、前記第1再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以下で再送用ウインドウサイズを増加させる前記第2再送用関数を、前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値以下の場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以下で再送用ウインドウサイズを増加させる第3再送用関数を前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値よりも大きく前記要求品質閾値以下の場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以下で再送用ウインドウサイズを増加させる第4再送用関数であって、前記第3再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用ウインドウサイズを増加させる前記第4再送用関数を、前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定することを特徴とする。
また本発明は、無線基地局装置と複数の無線端末局装置とを有し、前記無線基地局装置は、複数のサービスクラス毎にウインドウサイズおよび再送用関数を特定して前記無線端末局装置へ送信し、前記無線端末局装置は、送信するデータパケットの属するサービスクラスの前記ウインドウサイズまたは当該ウインドウサイズと前記再送用関数の両方を用いて送信ウィンドウサイズを算出し、前記送信ウインドウサイズの範囲内の任意時間をバックオフ時間として計算し、前記送信するデータパケットを生成してから前記計算したバックオフ時間経過後に当該データパケットを送信し、前記データパケットの送信に失敗した場合には前記ウインドウサイズまたは当該ウインドウサイズと前記再送用関数の両方を用いて前記送信ウインドウサイズを再計算し、変更した前記送信ウインドウサイズからバックオフ時間を再計算して再送する無線通信システムの前記無線基地局装置であって、前記基地局装置は、前記サービスクラス毎の通信状況を測定し、当該通信状況に応じて前記バックオフ時間の再計算用の前記ウインドウサイズまたは前記再送用関数を決定することを特徴とする無線基地局装置である。
また本発明は、上述の無線基地局装置が、前記無線端末局装置より優先クラスのデータを受信する毎に、受信したデータパケットに含まれる送信処理開始時刻から算出した平均伝送遅延時間に基づいて前記通信状況を測定することを特徴とする。
本発明によれば、非優先クラスの端末数が増加することによりトラヒックが増加した場合でも、優先クラスの伝送遅延を要求値以下に維持することができ、トラヒックの変化に関わらず安定したQoSを提供することができる。また本発明によれば、一つの無線基地局装置の配下に多数の無線端末局装置を収容するような無線通信システムにおいてQoSを提供する場合に有効である。また本発明によれば、優先クラスの品質が十分良好な場合には、非優先クラスのバックオフ・ウインドウ・サイズを短くするなど、非優先クラスに対しても抑制しすぎることなく最適な状態を保持することが可能となる
以下、本発明の一実施形態による無線通信システムを図面を参照して説明する。図1は同実施形態による無線通信システムの構成を示すブロック図である。この図において、符号1は無線基地局装置である。また2は無線端末局装置である。そして、無線通信システムは無線基地局装置1と複数の無線端末局装置2を有している。またこの無線通信システムにおいて、無線基地局装置1は有線ネットワークに接続されている。そして無線を介した無線端末局装置2同士の通信では分散制御アルゴリズムを用いたアクセス方式が用いられる。
図2は無線端末局装置と無線基地局装置との間で送受信されるMAC(Media Access Control)フレームの構成を示す図である。
ここで本実施形態における無線端末局装置2と無線基地局装置1の間のアクセス方式では、TDMA/TDD(Time Division Multiple Access/Time Division Duplex)方式が用いられ、これにより、多次元接続および双方向通信を実現する。MACフレームの長さは固定長であり、MACフレーム前半が無線基地局装置1から無線端末局装置2へ向かうダウンリンクを示しており、後半が逆方向のアップリンクを示している。
ダウンリンクは報知情報を送信するブロードキャスト領域と、ユニキャスト・データを送信するデマンドアサイン領域とにより構成され、ブロードキャスト領域ではBCCH(Broad Cast CHannel)、FCCH(Frame Control CHannel)、RFCH(Random access Feedback CHannel)が送信される。BCCHは、端末基地局装置のIDやMACフレーム番号等のシステム共通情報の報知に用いられ、FCCHはそのMACフレームの構成を示す情報を報知し、RFCHは、前MACフレームにおけるランダムアクセスの成否および無線端末局装置2で用いられるランダムアクセスパラメータ(初期バックオフ・ウインドウ・サイズ、PF)、RAスロット数およびその位置が報知される。
アップリンクはユニキャスト・データを送信するデマンドアサイン領域とRAスロットで構成されるランダムアクセス領域から構成される。ダウンリンク、アップリンクともデマンドアサイン領域では、ユニキャスト・データが送信される。
図3はアップリンクにおけるデータ送信時のアクセスシーケンスを示す図である。
この図が示すように、アクセスシーケンスは、大別すると3つのフェーズ(帯域要求フェーズ、データ送信フェーズ、ACK受信フェーズ)から成る。帯域要求フェーズでは、ランダムアクセスによりデータを送信するための帯域を要求する。そしてランダムアクセスが成功し、無線基地局へ帯域要求を送信できた場合、データ送信フェーズヘ移行する。次に無線端末局装置2は、データ送信フェーズにおいて無線基地局装置1によりデータ送信用帯域が割り当てられるのを待つ。帯域の割当はFCCHにより指示される。そして帯域が割り当てられた場合、無線端末局装置2はその帯域を用いてデータを送信し、ACK受信フェーズヘ移行する。ACK受信フェーズでは、無線基地局装置1が正常にデータを受信したことを示すACKが無線基地局装置1から送られてくるのを待つ。そして無線端末局装置2が無線基地局装置1からACKを受信することで、―つのアクセスシーケンスが終了する。
図4はランダムアクセス時のバックオフシーケンスを示す図である。
ランダムアクセス時には各無線端末局装置2から送信されるパケット同士の衝突を回避するためのバックオフの処理が実施される。まず、無線基地局装置1はMACフレーム先頭のブロードキャスト領域においてRFCHを用いて、各クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズ、PF、およびそのMACフレームにおけるRAスロット数とその位置の情報を送信する。無線端末局装置2はMACフレーム、RFCHを受信することで、最新のパラメータを持つこととなる。無線端末局装置2において送信データが発生した場合、初期バックオフ・ウインドウ・サイズからバックオフスロット数を算出する。算出されるバックオフスロット数は、0〜(初期バックオフ・ウインドウ・サイズ−1)の範囲の乱数を用いる。そして、MACフレームのRA領域において算出したバックオフスロット数だけバックオフを実施したのち、RAスロットにおいて帯域割当要求を送信する。送信データの発生したMACフレームにおけるRAスロット数が、算出したバックオフスロット数よりも少ない場合、バックオフの動作は次MACフレームにおいて引き続き実施される。
上記の通り、無線端末局装置2で行われるバックオフ処理は無線基地局装置1で決定された初期バックオフ・ウインドウ・サイズおよびPFを元に算出されたバックオフ・スロット数だけ行われる。ここで、クラス毎に初期バックオフ・ウインドウ・サイズおよび/またはPFを設定することで、優先制御を実現できる。これらのパラメータを設定する方法について以下に説明する。
まず無線通信システムにおける処理の概要について説明する。
(1)無線通信システムにおいては、異なるQoSを提供する複数のサービスクラスを定義する。サービスクラスとは無線通信を利用したサービス(電話や電子メールなどの各サービス)毎のQoSのレベルを判定するための指標であり、平均伝送遅延時間や、スループット、遅延の揺らぎ、パケットエラーレートなどによって定まる。そして無線通信システムにおいてはクラス毎に満足すべきQoSの具体的指標が定義される。本発明の場合は平均伝送遅延時間をQoSの具体的指標としている。たとえば、サービスクラス1、サービスクラス2をそれぞれ、優先クラス、非優先クラスとし、優先クラスにおいては平均遅延時間が60秒以下とし、非優先クラスはベストエフオートとするなどの処理を行う。
(2)そして、無線端末局装置2が、あるクラスに属するデータを送信する場合に用いるアクセス方式のパラメータ(初期ウインドウ・サイズ、PF)を無線基地局装置1から報知する。アクセス方式のパラメータはクラス毎に異なり、無線端末局装置2は送信データの属するクラスのアクセス方式パラメータを必ず用いる。
(3)無線基地局装置1では、無線端末局装置2から送信されるデータの通信状況をクラス毎に管理する。このとき管理単位は端末毎ではなく、クラス毎に管理する。具体的には、受信データにおける伝送遅延時間を記録し、各クラスの平均伝送遅延時間を保持する。
(4)無線基地局装置1において算出する平均伝送遅延時間の算出方法は、a)ある時間単位で区切りその時間内に到着したデータで平均伝送遅延時間を算出する方法、b)受信データを受信データ数毎に区切り平均伝送遅延時間を算出する方法、c)時間領域または受信データ数に対してスライディング・ウインドウを設け、そのウインドウ内で平均伝送遅延時間を算出する方法、などがある。
(5)無線端末局装置2では、無線基地局装置1において伝送遅延時間を算出できるよう、送信データの生成時刻をデータと共に送信する。伝送遅延時間は、例えば、無線端末局装置2における送信データの生成時刻からむ戦基地局装置1において当該データを受信した時刻までの時間である。
(6)無線基地局装置1では、予め設定された3つの閾値と平均伝送遅延時間を比較し、アクセス制御パラメータを更新する。設定される3つの閾値は、動作モード上限閾値、動作モード下限閾値、要求品質閾値である。各閾値の大小関係は、動作モード上限閾値>要求品質閾値>動作モード下限閾値となる。
(7)平均伝送遅延時間と各閾値との大小関係によりアクセスパラメータを変更する。
ケースA)動作モード上限閾値≦平均伝送遅延時間
このケースの場合には無線基地局装置1は、強輻輳状態であると判断し、非優先クラスのトラヒックを大き<押さえるようにアクセスパラメータを決定する。
ケースB)要求品質閾値<平均伝送遅延時間<動作モード上限閾値
このケースの場合には無線基地局装置1は、弱輻輳状態にあると判断し、非優先クラスのトラヒックを小さく押さえるようにアクセスパラメータを決定する。
ケースC)動作モード下限閾値<平均伝送遅延時間≦要求品質閾値
このケースの場合には無線基地局装置1は、弱過抑制状態であると判断し、非優先クラスのトラヒックを小さく解放するようにアクセスパラメータを決定する。
ケースD)平均伝送遅延時間≦動作モード下限閾値
このケースの場合には無線基地局装置1は、強過抑制状態であると判断し、非優先クラスのトラヒックを大き<解放するようにアクセスパラメータを決定する。
<第1の実施例>
まず、無線基地局装置1において初期バックオフ・ウインドウ・サイズをどのように決定するかについて説明する。第1の実施例としてはPFは固定値とし、初期バックオフ・ウインドウ・サイズのみを動的に変える方式を示す。また第1の実施例において、無線通信システムは、2つのクラス(優先クラス、非優先クラス)を設け、優先クラスでは“平均遅延時間≦要求品質閾値”で規定されるQoSを提供することとする。
図5は初期バックオフ・ウインドウ・サイズ決定処理の処理フローを示す第1の図である。
この処理フローで示すように、無線基地局装置1は優先クラスのデータを受信する毎に平均伝送遅延時間を計算し、その値に応じて初期バックオフ・ウインドウ・サイズを決定する。初期状態において、各クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズ、PFに初期値が設定される。また、初期バックオフ・ウインドウ・サイズ決定処理で用いられる3つの閾値も併せて設定される。そして優先クラスのデータを受信する度に無線基地局装置1が初期バックオフ・ウインドウ・サイズ決定処理を実施し、非優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズが決定される。このとき優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズは変わらない。
そして無線基地局装置1は、優先クラスの平均伝送遅延時間(HP_DELAY)を算出し(ステップS1a)、当該平均伝送遅延時間(HP_DELAY)が動作モード上限閾値より大きいかどうかを判定する(ステップS2a)。また無線基地局装置1は、優先クラスの平均伝送遅延時間(HP_DELAY)が動作モード上限閾値よりも大きいか等しい場合、通信状態が強輻輳状態であると判断し、非優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズを2倍(変化係数X=2)にし、非優先クラスのトラヒックを強く抑制する(ステップS3a)。また平均伝送遅延時間(HP_DELAY)が動作モード上限値よりも小さい場合には、当該平均伝送遅延時間(HP_DELAY)が要求品質閾値よりも大きいかどうかを判定する(ステップS4a)。次に平均伝送遅延時間(HP_DELAY)が動作モード上限閾値よりも小さく、要求品質閾値よりも大きい場合、無線基地局装置1は、通信状態が弱輻輳状態であると判断し、非優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズを2つ(変化係数Y=2)大きくし、非優先クラスのトラヒックを弱く抑制する(ステップS5a)。
ステップS4aにおいて、平均伝送遅延時間(HP_DELAY)≦要求品質閾値である場合には、次に平均伝送遅延時間(HP_DELAY)>動作モード下限値であるかを判定する(ステップS6a)。そして、平均伝送遅延時間(HP_DELAY)が要求品質閾値よりも小さいか等しく、かつ、動作モード下限閾値よりも大きい場合には、無線基地局装置1は通信状態が過抑制状態のうち弱過抑制状態であると判断し、非優先クラスの初期bバックオフ・ウインドウ・サイズを2つ(変化係数Y=2)小さくし、非優先クラスのトラヒックの抑制を弱く解放する(ステップS7a)。また、平均伝送遅延時間(HP_DELAY)が動作モード下限閾値よりも小さいか等しい場合、無線基地局装置1は通信状態が過抑制状態のうち強過抑制状態であると判断し、非優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズを2分の1(変化係数X=2)にし、非優先クラスのトラヒックの抑制を強く解放する(ステップS8a)。
なお、非優先トラヒックの抑制を解放した場合(ステップS7a、ステップS8a)で、非優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズ(LP_IBOWS)を小さくした場合、当該初期バックオフ・ウインドウ・サイズ(LP_IBOWS)が優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズ(HP_IBOWS)より小さいかを判定し(ステップS9a)、小さくなった場合、非優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズは優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズと同じ値とする(ステップS10a)。
つまり第1の実施例においては、まず、無線基地局装置1が、要求品質閾値を挟む動作モード上限閾値と動作モード下限閾値とを特定している。また無線基地局装置1は、非優先クラスのウインドウサイズの変化係数Xおよび変化係数Yを特定している。そして、無線基地局装置1は、優先クラスに属するデータパケットの平均伝送遅延時間が動作モード上限閾値よりも大きい場合には、非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の増加処理として、非優先クラスのウインドウサイズを変化係数X倍する増加処理を行う。また無線基地局装置1は、優先クラスに属するデータパケットの平均伝送遅延時間が要求品質閾値よりも大きく動作モード上限閾値以下の場合には、非優先クラスにおけるウインドウサイズの第2の増加処理として、非優先クラスのウインドウサイズを変化係数Yだけ増やす増加処理を行う。また無線基地局装置1は、優先クラスに属するデータパケットの平均伝送遅延時間が動作モード下限閾値以下の場合には、非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の縮小処理として、非優先クラスのウインドウサイズを変化係数X分の1にする縮小処理を行う。また無線基地局装置1は、優先クラスに属するデータパケットの平均伝送遅延時間が動作モード下限閾値よりも大きく要求品質閾値以下の場合には、非優先クラスにおけるウインドウサイズの第2の縮小処理として、非優先クラスのウインドウサイズを変化係数Yだけ減らす縮小処理を行う。そして無線基地局装置1がそれらウインドウサイズを無線端末局装置2へ通知し、無線端末局装置2は通知を受けたウインドウサイズに基づいて、バックオフの時間を計算している。
図6は第1の実施例による優先クラスの伝送遅延特性を示す図である。
この図では、優先クラスのトラヒックを一定とし、非優先クラスの無線端末局装置2の数を増やすことにより非優先クラスのトラヒックを増していった場合の優先クラスの伝送遅延特性を示している。なお、優先クラスの伝送遅延時間の規定値(要求品質閾値)は60秒である。そして従来方式の場合では、トラヒックの増加に伴い、優先クラスの伝送遅延時間は急激に増加し、QoSを維持できていないが、上記第1の実施例の方式では、トラヒックに関係なく、優先クラスの伝送遅延時間を60秒以下に維持し、QoSを満足できていることが図6より確認できる。
<第2の実施例>
次に第2の実施例について説明する。
第2の実施例ではPF、初期バックオフ・ウインドウ・サイズとも動的に変える方式である。第2の実施例においても第1の実施例と同様に、2つのクラス(優先クラス、非優先クラス)を設け、優先クラスでは“平均遅延時間≦要求品質閾値”で規定されるQoSを提供することとする。
図7は初期バックオフ・ウインドウ・サイズ決定処理の処理フローを示す第2の図である。
無線基地局装置1では、優先クラスのデータを受信する毎に平均伝送遅延時間を計算し、その値に応じて、初期バックオフ・ウインドウ・サイズおよびPFを決定する。そして初期状態において、各クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズ、PFの初期値を決定する。また、初期バックオフ・ウインドウ・サイズ決定処理で用いられる3つの閾値も併せて決定する。そして、優先クラスのデータを受信する度に初期バックオフ・ウインドウ・サイズおよびPFの決定処理が行われ、非優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズおよびPFが決定される。なお、優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズおよびPFは変わらない。PF値は無線端末局装置2がデータパケットの再送を行う際のバックオフ時間を計算する際に利用するバックオフ・ウインドウ・サイズを計算するための値であり、初期バックオフ・ウインドウ・サイズとPF値とに基づいて、データパケット再送におけるバックオフ・ウインドウ・サイズが求まる。従ってPF値によってデータパケットの再送用のバックオフ・ウインドウ・サイズを決定する関数が定まることとなる。
そして無線基地局装置1は、優先クラスの平均伝送遅延時間(HP_DELAY)を算出し(ステップS1b)、当該平均伝送遅延時間(HP_DELAY)が動作モード上限閾値より大きいかどうかを判定する(ステップS2b)。そして、優先クラスの平均伝送遅延時間(HP_DELAY)が動作モード上限閾値よりも大きいか等しい場合、無線基地局装置1は通信状態が強輻輳状態であると判断し、非優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズを2倍にし、さらにPFを優先クラスの2倍とし、非優先クラスのトラヒックを強く抑制する(ステップS3b)。また平均伝送遅延時間(HP_DELAY)が動作モード上限値よりも小さい場合には、当該平均伝送遅延時間(HP_DELAY)が要求品質閾値よりも大きいかどうかを判定する(ステップS4b)。次に平均伝送遅延時間(HP_DELAY)が動作モード上限閾値よりも小さく、要求品質閾値よりも大きい場合、無線基地局装置1は、通信状態が弱輻輳状態であると判断し、非優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズを2つ大きくし、非優先クラスのトラヒックを弱く抑制する。ただし非優先クラスのPFは優先クラスのPFと同じ値とする。(ステップS5b)。
ステップS4bにおいて、平均伝送遅延時間(HP_DELAY)≦要求品質閾値である場合には、次に平均伝送遅延時間(HP_DELAY)>動作モード下限値であるかを判定する(ステップS6b)。そして、平均伝送遅延時間(HP_DELAY)が要求品質閾値よりも小さいか等しく、かつ、動作モード下限閾値よりも大きい場合には、無線基地局装置1は通信状態が過抑制状態のうち弱過抑制状態であると判断し、非優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズを2つ小さくし、非優先クラスのトラヒックの抑制を弱く解放する。ただし非優先クラスのPFは優先クラスのPFと同じ値とする。(ステップS7b)。また、平均伝送遅延時間(HP_DELAY)が動作モード下限閾値よりも小さいか等しい場合、無線基地局装置1は通信状態が過抑制状態のうち強過抑制状態であると判断し、非優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズを2分の1にし、非優先クラスのトラヒックの抑制を強く解放する。ただし非優先クラスのPFは優先クラスのPFと同じ値とする(ステップS8b)。
なお、非優先トラヒックの抑制を解放した場合(ステップS7b、ステップS8b)で、非優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズ(LP_IBOWS)を小さくした場合、当該初期バックオフ・ウインドウ・サイズ(LP_IBOWS)が優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズ(HP_IBOWS)より小さいかを判定し(ステップS9b)、小さくなった場合、非優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズは優先クラスの初期バックオフ・ウインドウ・サイズと同じ値とする(ステップS10b)。
つまり第2の実施例においては、まず、無線基地局装置1は、要求品質閾値を挟む動作モード上限閾値と動作モード下限閾値とを特定する。そして無線基地局装置1は、優先クラスに属するデータパケットの平均伝送遅延時間が動作モード上限閾値よりも大きい場合には、優先クラスで用いられるPF値によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用ウインドウサイズを増加させる第1PF値を非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定する。また無線基地局装置1は、優先クラスに属するデータパケットの平均伝送遅延時間が要求品質閾値よりも大きく動作モード上限値以下の場合には、優先クラスで用いられるPF値によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用ウインドウサイズを増加させる第2PF値であって、第1PF値によって算出されるウインドウサイズ以下で再送用ウインドウサイズを増加させる第2PF値を、非優先クラスのウインドウサイズを算出するPF値として決定する。また無線基地局装置1は、優先クラスに属するデータパケットの平均伝送遅延時間が動作モード下限閾値以下の場合には、優先クラスで用いられるPF値によって算出されるウインドウサイズ以下で再送用ウインドウサイズを増加させる第3PF値を非優先クラスのウインドウサイズを算出するPF値として決定する。また無線基地局装置1は、優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値よりも大きく要求品質閾値以下の場合には、優先クラスで用いられるPF値によって算出されるウインドウサイズ以下で再送用ウインドウサイズを増加させる第4PF値であって、第3PF値によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用ウインドウサイズを増加させる第4PF値を、非優先クラスのウインドウサイズを算出するPF値として決定する。そして無線基地局装置1は、PF値とウインドウサイズを無線端末局装置2へ通知し、無線端末局装置2はウインドウサイズとPF値を用いて計算した新たなウインドウサイズに基づいてバックオフ時間を計算している。
なお、上述の実施例1と実施例2においては優先クラスと非優先クラスについて記載さいているが、それら2つのサービスクラスだけでなく、さらに他のサービスクラスを1つまたは複数設定し、設定された複数のサービスクラスごとにウインドウサイズなどのパラメータを設定/変更するようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明を用いることにより、非優先クラスの端末数が増加することによりトラヒックが増加した場合でも、優先クラスの伝送遅延を要求値以下に維持することができ、トラヒックの変化に関わらず安定したQoSを提供することができる。
また本発明は、一つの無線基地局装置の配下に多数の無線端末局装置を収容するような無線通信システムにおいてQoSを提供する場合に有効である。
また本発明は、優先クラスの品質が十分良好な場合には、非優先クラスのバックオフ・ウインドウ・サイズを短くするなど、非優先クラスに対しても抑制しすぎることなく最適な状態を保持することが可能となる。
なお上述の各装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
無線通信システムの構成を示すブロック図である。 MACフレームの構成を示す図である。 アップリンクにおけるデータ送信時のアクセスシーケンスを示す図である。 ランダムアクセス時のバックオフシーケンスを示す図である。 初期バックオフ・ウインドウ・サイズ決定処理の処理フローを示す第1の図である。 第1の実施例による優先クラスの伝送遅延特性を示す図である。 初期バックオフ・ウインドウ・サイズ決定処理の処理フローを示す第2の図である。 IEEE802.11の通信方式で用いられるバックオフの動作を示す図である。
符号の説明
1・・・無線基地局装置
2・・・無線端末局装置

Claims (16)

  1. 無線基地局装置と複数の無線端末局装置とを有し、
    前記無線基地局装置は、複数のサービスクラス毎にウインドウサイズおよび再送用関数を特定して前記無線端末局装置へ送信し、
    前記無線端末局装置は、送信するデータパケットの属するサービスクラスの前記ウインドウサイズまたは当該ウインドウサイズと前記再送用関数の両方を用いて送信ウィンドウサイズを算出し、前記送信ウインドウサイズの範囲内の任意時間をバックオフ時間として計算し、前記送信するデータパケットを生成してから前記計算したバックオフ時間経過後に当該データパケットを送信し、
    前記データパケットの送信に失敗した場合には前記ウインドウサイズまたは当該ウインドウサイズと前記再送用関数の両方を用いて前記送信ウインドウサイズを再計算し、変更した前記送信ウインドウサイズからバックオフ時間を再計算して再送する
    無線通信システムにおける無線通信方法であって、
    前記基地局装置は、
    前記サービスクラス毎の通信状況を測定し、当該通信状況に応じて前記バックオフ時間の再計算用の前記ウインドウサイズまたは前記再送用関数を決定する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  2. 前記無線端末局装置は、送信処理開始時刻を含む前記データパケットを送信し、
    前記無線基地局装置は、優先クラスのデータを受信する毎に受信したデータパケットから平均伝送遅延時間を算出し、該平均伝送遅延時間に基づいて前記通信状況を測定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信方法。
  3. 前記無線基地局装置は、
    前記サービスクラスについて優先クラスまたは非優先クラスのいずれかの情報を記憶し、
    前記優先クラスにおける前記データパケットの伝送遅延時間の要求品質閾値を記憶し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの増加の処理を行い、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも小さい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの縮小の処理を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信方法。
  4. 前記無線基地局装置は、
    前記要求品質閾値を挟む動作モード上限閾値と動作モード下限閾値とを特定し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード上限閾値よりも大きい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の増加処理を行い、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きく前記動作モード上限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの増加の処理であって前記第1の増加処理よりも少ないウインドウサイズの増加となる第2の増加処理を行い、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の縮小処理を行い、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値よりも大きく前記要求品質閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの縮小の処理であって、前記第1の縮小処理よりも少ないウインドウサイズの縮小となる第2の縮小処理を行う
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信方法。
  5. 前記無線基地局装置は、
    前記要求品質閾値を挟む動作モード上限閾値と動作モード下限閾値とを特定し、
    前記非優先クラスのウインドウサイズの変化係数Xおよび変化係数Yを特定し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード上限閾値よりも大きい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の増加処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数X倍する増加処理を行い、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きく前記動作モード上限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第2の増加処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数Yだけ増やす増加処理を行い、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の縮小処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数X分の1にする縮小処理を行い、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値よりも大きく前記要求品質閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第2の縮小処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数Yだけ減らす縮小処理を行う
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信方法。
  6. 前記無線基地局装置は、
    前記サービスクラスについて優先クラスまたは非優先クラスのいずれかの情報を記憶し、
    前記優先クラスにおける前記データパケットの伝送遅延時間の要求品質閾値を記憶し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きい場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用のウインドウサイズを増加させる前記再送用関数を、前記優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも小さい場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用のウインドウサイズを縮小させる前記再送用関数または前記優先クラスで用いられる前記再送用関数を、前記優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信方法。
  7. 前記無線基地局装置は、
    前記要求品質閾値を挟む動作モード上限閾値と動作モード下限閾値とを特定し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード上限閾値よりも大きい場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用ウインドウサイズを増加させる第1再送用関数を前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きく前記動作モード上限値以下の場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用ウインドウサイズを増加させる第2再送用関数であって、前記第1再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以下で再送用ウインドウサイズを増加させる前記第2再送用関数を、前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値以下の場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以下で再送用ウインドウサイズを増加させる第3再送用関数を前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値よりも大きく前記要求品質閾値以下の場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以下で再送用ウインドウサイズを増加させる第4再送用関数であって、前記第3再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用ウインドウサイズを増加させる前記第4再送用関数を、前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定する
    ことを特徴とする請求項6に記載の無線通信方法。
  8. 無線基地局装置と複数の無線端末局装置とを有し、
    前記無線基地局装置は、複数のサービスクラス毎にウインドウサイズおよび再送用関数を特定して前記無線端末局装置へ送信する手段を備え、
    前記無線端末局装置は、送信するデータパケットの属するサービスクラスの前記ウインドウサイズまたは当該ウインドウサイズと前記再送用関数の両方を用いて送信ウィンドウサイズを算出し、前記送信ウインドウサイズの範囲内の任意時間をバックオフ時間として計算し、前記送信するデータパケットを生成してから前記計算したバックオフ時間経過後に当該データパケットを送信し、前記データパケットの送信に失敗した場合には前記ウインドウサイズまたは当該ウインドウサイズと前記再送用関数の両方を用いて前記送信ウインドウサイズを再計算し、変更した前記送信ウインドウサイズからバックオフ時間を再計算して再送する手段を備える
    無線通信システムであって、
    前記基地局装置は、
    前記サービスクラス毎の通信状況を測定し、当該通信状況に応じて前記バックオフ時間の再計算用の前記ウインドウサイズまたは前記再送用関数を決定する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  9. 前記無線端末局装置は、送信処理開始時刻を含む前記データパケットを送信し、
    前記無線基地局装置は、優先クラスのデータを受信する毎に受信したデータパケットから平均伝送遅延時間を算出し、該平均伝送遅延時間に基づいて前記通信状況を測定する
    ことを特徴とする請求項8に記載の無線通信システム。
  10. 前記無線基地局装置は、
    前記サービスクラスについて優先クラスまたは非優先クラスのいずれかの情報を記憶し、
    前記優先クラスにおける前記データパケットの伝送遅延時間の要求品質閾値を記憶し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの増加の処理を行い、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも小さい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの縮小の処理を行う
    ことを特徴とする請求項9に記載の無線通信システム。
  11. 前記無線基地局装置は、
    前記要求品質閾値を挟む動作モード上限閾値と動作モード下限閾値とを特定し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード上限閾値よりも大きい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の増加処理を行い、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きく前記動作モード上限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの増加の処理であって前記第1の増加処理よりも少ないウインドウサイズの増加となる第2の増加処理を行い、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の縮小処理を行い、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値よりも大きく前記要求品質閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの縮小の処理であって、前記第1の縮小処理よりも少ないウインドウサイズの縮小となる第2の縮小処理を行う
    ことを特徴とする請求項10に記載の無線通信システム。
  12. 前記無線基地局装置は、
    前記要求品質閾値を挟む動作モード上限閾値と動作モード下限閾値とを特定し、
    前記非優先クラスのウインドウサイズの変化係数Xおよび変化係数Yを特定し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード上限閾値よりも大きい場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の増加処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数X倍する増加処理を行い、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きく前記動作モード上限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第2の増加処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数Yだけ増やす増加処理を行い、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第1の縮小処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数X分の1にする縮小処理を行い、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値よりも大きく前記要求品質閾値以下の場合には、前記非優先クラスにおけるウインドウサイズの第2の縮小処理として、前記非優先クラスのウインドウサイズを前記変化係数Yだけ減らす縮小処理を行う
    ことを特徴とする請求項10に記載の無線通信システム。
  13. 前記無線基地局装置は、
    前記サービスクラスについて優先クラスまたは非優先クラスのいずれかの情報を記憶し、
    前記優先クラスにおける前記データパケットの伝送遅延時間の要求品質閾値を記憶し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きい場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用のウインドウサイズを増加させる前記再送用関数を、前記優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも小さい場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用のウインドウサイズを縮小させる前記再送用関数または前記優先クラスで用いられる前記再送用関数を、前記優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定する
    ことを特徴とする請求項9に記載の無線通信システム。
  14. 前記無線基地局装置は、
    前記要求品質閾値を挟む動作モード上限閾値と動作モード下限閾値とを特定し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード上限閾値よりも大きい場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用ウインドウサイズを増加させる第1再送用関数を前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記要求品質閾値よりも大きく前記動作モード上限値以下の場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用ウインドウサイズを増加させる第2再送用関数であって、前記第1再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以下で再送用ウインドウサイズを増加させる前記第2再送用関数を、前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値以下の場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以下で再送用ウインドウサイズを増加させる第3再送用関数を前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定し、
    前記優先クラスに属する前記データパケットの前記平均伝送遅延時間が前記動作モード下限閾値よりも大きく前記要求品質閾値以下の場合には、前記優先クラスで用いられる前記再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以下で再送用ウインドウサイズを増加させる第4再送用関数であって、前記第3再送用関数によって算出されるウインドウサイズ以上に再送用ウインドウサイズを増加させる前記第4再送用関数を、前記非優先クラスのウインドウサイズを算出する再送用関数として決定する
    ことを特徴とする請求項13に記載の無線通信システム。
  15. 無線基地局装置と複数の無線端末局装置とを有し、
    前記無線基地局装置は、複数のサービスクラス毎にウインドウサイズおよび再送用関数を特定して前記無線端末局装置へ送信し、
    前記無線端末局装置は、送信するデータパケットの属するサービスクラスの前記ウインドウサイズまたは当該ウインドウサイズと前記再送用関数の両方を用いて送信ウィンドウサイズを算出し、前記送信ウインドウサイズの範囲内の任意時間をバックオフ時間として計算し、前記送信するデータパケットを生成してから前記計算したバックオフ時間経過後に当該データパケットを送信し、
    前記データパケットの送信に失敗した場合には前記ウインドウサイズまたは当該ウインドウサイズと前記再送用関数の両方を用いて前記送信ウインドウサイズを再計算し、変更した前記送信ウインドウサイズからバックオフ時間を再計算して再送する
    無線通信システムの前記無線基地局装置であって、
    前記基地局装置は、
    前記サービスクラス毎の通信状況を測定し、当該通信状況に応じて前記バックオフ時間の再計算用の前記ウインドウサイズまたは前記再送用関数を決定する
    ことを特徴とする無線基地局装置。
  16. 前記無線端末局装置より優先クラスのデータを受信する毎に、受信したデータパケットに含まれる送信処理開始時刻から算出した平均伝送遅延時間に基づいて前記通信状況を測定する
    ことを特徴とする請求項15に記載の無線基地局装置。
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