JP6187198B2 - 通信遅延予測装置、通信遅延予測プログラム、及び、通信遅延予測方法 - Google Patents
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Description
本願発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、無線通信ネットワークを介した無線通信における通信遅延の増加を予測することができる通信遅延予測装置等を提供することを目的とする。
なお、本発明は、上述した通信遅延予測装置のほか、種々の形態で実現することができる。このような形態の具体例としては、当該通信遅延予測装置としてコンピュータを動作させる通信遅延予測プログラムや、当該通信遅延予測装置を実現するための通信遅延予測方法等が考えられる。
[構成の説明]
第1実施形態の無線通信装置は、セルラー方式の無線通信による無線通信ネットワークを構成する移動局として構成されている。該無線通信装置の具体例としては、通話やインターネットへのアクセスを行う携帯電話,スマートフォン,タブレット端末(PC端末)等が考えられる。また、該無線通信装置は、車載装置として構成されていても良い。
また、送信制御部14は、制御部20からの指示に応じて、通信規格に従い基地局へのデータの送信処理を行う。該送信処理では、変調部13による変調処理や、D/A部12によるD/A変換や、送信RF部11aによるアップコンバート等がなされた後、送信アンテナ11bを介して基地局にデータが送信される。
なお、通信遅延とは、例えば、無線通信装置10と基地局との間の無線通信や、無線通信装置10が存在するセルに設置された基地局と、無線通信装置10の通信相手となる他の装置との間の通信における遅延時間であっても良い。
遅延予測部18は、TPCコマンド受信部18a,TPCコマンド比較部18b,サブパケットサイズ受信部18c,サブパケットサイズ比較部18d,同一周波数間HO(ハンドオーバ)完了コマンド受信部18e,発生頻度算出部18f,受信時刻特定部18g,遅延期間設定部18h等を有する(図2参照)。
そして、TPCコマンド受信部18aがTPCコマンドを受信すると、TPCコマンド比較部18bは、該TPCコマンドが、送信電力を最大値とすることを指示しているか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には、通信遅延の増加を予測する。
また、TPCコマンド比較部18bは、TPCコマンド受信部18aが受信したTPCコマンドが、送信電力を予め定められた閾値以上とすることを指示している場合に、通信遅延の増加を予測しても良い。
また、サブパケットサイズ受信部18cは、基地局から受信した、サブパケットサイズを指示するコマンドを取得する。
そして、受信時刻特定部18gは、サブパケットサイズ比較部18dが通信遅延の増加を予測すると、その要因となったコマンドの受信時刻を特定する。
ここで、同一周波数間ハンドオーバとは、ハンドオーバ前の基地局の通信規格、及び、該通信規格における搬送波の周波数帯域と、ハンドオーバ後の基地局の通信規格、及び、該通信規格における搬送波の周波数帯域とが同一であるハンドオーバを意味する。
そして、同一周波数間HO完了コマンド受信部18eが同一周波数間HO完了コマンドを取得すると、発生頻度算出部18fは、同一周波数間ハンドオーバの発生頻度を算出し、該発生頻度が一定の水準に達したか否かを判定する。
そして、受信時刻特定部18gは、発生頻度算出部18fが通信遅延の増加を予測すると、その要因となった同一周波数間HO完了コマンドのうち、最後に受信した同一周波数間HO完了コマンドの受信時刻を特定する。
次に、第1実施形態の無線通信装置10との動作について説明する。
(1)遅延予測処理について
まず、上述した遅延要因A〜Cが生じた際に通信遅延の増加を予測する遅延予測処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、遅延予測部18にて基地局からのデータを受信するごとに実行される。また、本処理は、遅延予測部18にて周期的に実行されても良い。
S140では、発生頻度算出部18fにより、算出した同一周波数間ハンドオーバの発生頻度が一定の水準に達したか否かが判定される(遅延要因Cが生じたか否かが判定される)。そして、肯定判定が得られた場合には(S140:Yes)、S145に移行し、否定判定が得られた場合には(S140:No)、S150に移行する。
なお、遅延期間設定部18hから制御部20に対し通信遅延の増大する期間(遅延期間)を通知する構成とし、制御部20は、遅延期間中、無線通信によるデータ送信を回避したり、データ送信以外の他の処理を優先的に実行しても良い。
次に、遅延期間において基地局へのデータ送信を停止させる送信停止処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、送信制御部14にて周期的に実行される。
(3)受信停止処理について
次に、遅延期間において基地局からのデータ受信を停止させる受信停止処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、受信制御部19にて周期的に実行される。
[第2実施形態]
第2実施形態の無線通信装置10は、第1実施形態と同様の移動局として構成されており、遅延予測処理が行われる。
遅延予測プログラム41は、例えば、DVD,CD−ROM,USBメモリ,メモリカード(登録商標)等の光ディスク,磁気ディスク,半導体製メモリ等として構成された記憶媒体40に記憶された状態で提供することができる。無論、ネットワークを経由して提供されても良い。
第1,第2実施形態の無線通信装置10によれば、遅延要因A〜Cが生じた場合には、当該無線通信装置10や、当該無線通信装置10と無線通信を行う基地局や、当該無線通信装置10の通信相手となる装置における通信遅延の増加が予測される。このため、通信遅延の増加を精度良く予測することができる。
[他の実施形態]
(1)第1,第2実施形態の無線通信装置10は、一例としてモバイルWiMAXやLTE等の通信規格により基地局と無線通信を行う構成となっている。しかしながら、無線通信装置10は、このような通信規格に限らず、例えば、無線LANやBlueTooth(登録商標)等により1又は複数の基地局と無線通信を行う構成となっていても良い。このような場合であっても、同様の効果を得ることができる。
すなわち、通信遅延を予測する部位に相当する装置(通信遅延予測装置)にて遅延予測処理を実行し、無線通信を行う部位に相当する装置(無線通信装置)は、該遅延予測処理により設定された遅延期間にわたり、基地局とのデータの送受信を停止させても良い。
(3)また、第1,第2実施形態の無線通信装置10は、同一周波数間ハンドオーバの発生頻度が一定の水準に達した場合に遅延の増加を予測するが、同一周波数間ハンドオーバに限らず、単に、ハンドオーバの発生頻度が一定の水準に達した場合に遅延の増加を予測しても良い。
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
Claims (8)
- 1又は複数の基地局により構成される無線通信ネットワークを介して無線通信を行う通信部(11a,11b,12,13,14,15a,15b,16,17,19)が、該通信部が存在するセルに対応する前記基地局から無線通信により受信したデータを取得する取得手段と(S100,S115,S130)、
前記取得手段が取得した前記データに基づき、前記通信部又は前記基地局での無線通信における遅延の増加を予測する予測手段と(S105,S110,S120,S125,S135,S140,S145)、
を備えることを特徴とする通信遅延予測装置(10)であって、
前記予測手段は、前記遅延の増加を予測した場合には、該予測に係る前記データを受信した時点から予め定められた時間が経過するまでの期間を、前記遅延が増加する遅延期間とすること、
を特徴とする通信遅延予測装置。 - 請求項1に記載の通信遅延予測装置において、
前記遅延期間において、前記通信部による無線通信を停止させる停止手段(S150)をさらに備えること、
を特徴とする通信遅延予測装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の通信遅延予測装置において、
前記予測手段は、前記取得手段が取得した前記データが、前記通信部が前記基地局に送信を行う際の送信電力を予め定められた閾値以上とすることを指示している場合に、前記遅延の増加を予測すること、
を特徴とする通信遅延予測装置。 - 請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の通信遅延予測装置において、
前記予測手段は、前記取得手段が取得した前記データが、前記通信部が前記基地局に送信を行う際のパケットのサイズを予め定められた閾値以上とすることを指示している場合に、前記遅延の増加を予測すること、
を特徴とする通信遅延予測装置。 - 請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の通信遅延予測装置において、
前記基地局は、前記基地局毎に個別に定められた通信規格に従い無線通信を行い、
前記通信部は、該通信部が存在するセルに対応する前記基地局の通信規格に従い、該基地局と無線通信を行い、
前記予測手段は、前記取得手段が取得した前記データに基づき、予め定められた頻度でハンドオーバが生じたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合に、前記遅延の増加を予測すること、
を特徴とする通信遅延予測装置。 - 請求項5に記載の通信遅延予測装置において、
前記予測手段は、前記取得手段が取得した前記データに基づき、前記頻度で、同一の通信規格により無線通信が行われ、且つ、搬送波の周波数が同一である前記基地局への前記ハンドオーバが生じたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合に、前記遅延の増加を予測すること、
を特徴とする通信遅延予測装置。 - 1又は複数の基地局により構成される無線通信ネットワークを介して無線通信を行う通信部(11a,11b,12,13,14,15a,15b,16,17,19)が、該通信部が存在するセルに対応する前記基地局から無線通信により受信したデータを取得する取得手段(S100,S115,S130)と、
前記取得手段が取得した前記データに基づき、前記通信部又は前記基地局での無線通信における遅延の増加を予測する予測手段(S105,S110,S120,S125,S135,S140,S145)として、
コンピュータを動作させることを特徴とする通信遅延予測プログラム(41)であって、
前記予測手段は、前記遅延の増加を予測した場合には、該予測に係る前記データを受信した時点から予め定められた時間が経過するまでの期間を、前記遅延が増加する遅延期間とすること、
を特徴とする通信遅延予測プログラム。 - 1又は複数の基地局により構成される無線通信ネットワークを介して無線通信を行う通信部(11a,11b,12,13,14,15a,15b,16,17,19)が、該通信部が存在するセルに対応する前記基地局から無線通信により受信したデータを取得する取得ステップ(S100,S115,S130)と、
前記取得ステップにて取得された前記データに基づき、前記通信部又は前記基地局での無線通信における遅延の増加を予測する予測ステップ(S105,S110,S120,S125,S135,S140,S145)と、
を有することを特徴とする通信遅延予測方法であって、
前記予測ステップでは、前記遅延の増加を予測した場合には、該予測に係る前記データを受信した時点から予め定められた時間が経過するまでの期間を、前記遅延が増加する遅延期間とすること、
を特徴とする通信遅延予測方法。
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