JP5115104B2 - 二次電池の充電方法、充電装置および電子機器 - Google Patents

二次電池の充電方法、充電装置および電子機器 Download PDF

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Description

この発明は、二次電池の充電方法に関し、詳しくは、リチウムをドープおよび脱ドープ可能な正極と、負極と、電解質とを備える二次電池の充電方法、充電装置および電子機器に関する。
近年、カメラ一体型VTR(Video Tape Recorder )、携帯電話、ラップトップコンピュータ等のポータブル電子機器が多く登場し、その小型軽量化が図られている。これらの電子機器のポータブル電源として、電池、特に二次電池について、エネルギー密度を向上させるための研究開発が活発に進められている。中でも、リチウムイオン二次電池は、従来の水系電解液二次電池である鉛電池、ニッケルカドミウム電池と比較して大きなエネルギー密度が得られるため、期待が大きい。
リチウムイオン二次電池には非水電解液が用いられており、外装缶には例えば筒型の金属製容器が用いられる。しかしながら、筒型の金属製容器を用いたリチウムイオン二次電池はスペース効率が悪いという問題がある。そこで、小型・薄型化を求められる電子機器には、角型の金属製容器を用いたリチウムイオン二次電池が多く採用されている。角型のリチウムイオン二次電池を用いることで、電子機器に内蔵される電池の収容スペースを効率的に活用できる。
さらに、リチウムイオン二次電池の薄型・軽量化を図る方法として、下記の特許文献1には、二次電池の外装部材としてラミネートフィルムを用いる方法が開示されている。この方法によれば、リチウムイオン二次電池のさらなる軽量・薄型化を実現できると共に、体積エネルギー密度を向上させることができる。
特開2005−166650号公報
ところで、近年では電子機器の高性能化・多機能化に伴い、電子機器例えばパーソナルコンピュータ(パソコン)に備えられるCPU(Central Processing Unit)等の電子部品の発熱が大きくなっている。そのため、40℃〜60℃程度の高温状況下において二次電池が充放電されることが多くなり、それによる電池特性の低下が問題となっている。したがって、室温環境下のみならず、60℃程度の高温環境下で充放電を行っても優れた電池特性を得ることができる二次電池の開発が望まれている。
また、特許文献1に記載の外装部材としてラミネートフィルムを用いた二次電池では、高温環境下での充電時に二次電池が膨張してしまうという問題がある。
したがって、この発明の目的は、高温環境下で充放電を行っても優れた電池特性を得ることができ、充電時の二次電池の膨張を抑制することができる二次電池の充電方法、充電装置および電子機器を提供することにある。
上述の課題を解決するために、この発明は、リチウムを電気化学的にドープおよび脱ドープ可能な正極と、リチウムを電気化学的にドープおよび脱ドープ可能な負極と、電解質とを有する二次電池の充電方法において、
二次電池の電池電圧が上限充電電圧から補充充電開始電圧まで低下したとき、二次電池の電池電圧を上限充電電圧まで上昇させることによって補充充電を行い、
補充充電開始電圧から上限充電電圧まで上昇させたときの電圧上昇速度は、20V/秒以下であり、
補充充電は、補充充電を開始してから10秒以上の時間経過した後に終了される
ことを特徴とする二次電池の充電方法である。
この発明によれば、二次電池の電池電圧が補充充電開始電圧以下まで低下したときに二次電池の電圧を上限充電電圧まで上昇させる補充充電において、補充充電開始電圧から上限充電電圧まで上昇させたときの電圧上昇速度を20V/秒とすることで、高温環境下で充放電を行っても優れた電池特性を得ることができると共に、充電時の二次電池の膨張を抑制することができる。したがって、二次電池の信頼性を向上することができる。
以下、この発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、この発明の一実施形態による非水電解質二次電池の構成の一例を示す。この二次電池は、いわゆるラミネートフィルム型といわれるものであり、正極リード11および負極リード12が取り付けられた巻回電極体20をフィルム状の外装部材31の内部に収容したものである。
正極リード11および負極リード12は、それぞれ、外装部材31の内部から外部に向かい例えば同一方向に導出されている。正極リード11および負極リード12は、例えば、アルミニウム、銅、ニッケルあるいはステンレスなどの金属材料によりそれぞれ構成されており、それぞれ薄板状または網目状とされている。
外装部材31は、例えば、ナイロンフィルム、アルミニウム箔およびポリエチレンフィルムをこの順に貼り合わせた矩形状のアルミラミネートフィルムにより構成されている。外装部材31は、例えば、ポリエチレンフィルム側と巻回電極体20とが対向するように配設されており、各外縁部が融着あるいは接着剤により互いに密着されている。外装部材31と正極リード11および負極リード12との間には、外気の侵入を防止するための密着フィルム32が挿入されている。密着フィルム32は、正極リード11および負極リード12に対して密着性を有する材料、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレンあるいは変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂により構成されている。
なお、外装部材31は、上述したアルミラミネートフィルムに代えて、他の構造を有するラミネートフィルム、ポリプロピレンなどの高分子フィルムあるいは金属フィルムにより構成するようにしてもよい。
図2は、図1に示した巻回電極体20のI−I線に沿った断面構造を表すものである。巻回電極体20は、正極21と負極22とをセパレータ23および電解質層24を介して積層し、巻回したものであり、最外周部は保護テープ25により保護されている。
正極21は、正極集電体21Aの片面あるいは両面に正極活物質層21Bが設けられた構造を有している。正極集電体21Aは、例えば、アルミニウム箔などの金属箔により構成されている。
正極活物質層21Bは、例えば、正極活物質として、リチウム(Li)をドープおよび脱ドープすることが可能な正極材料の1種または2種以上を含んでおり、必要に応じてグラファイトなどの導電剤およびポリフッ化ビニリデンなどの結着剤を含んで構成されている。
リチウム(Li)をドープおよび脱ドープすることが可能な正極材料としては特に限定されないが、十分な量のリチウムを含んでいることが好ましく、例えば、一般式がLiMxy(ただしMはCo、Ni、Mn、Fe、Al、V、Tiの少なくとも1種を表す。)で表されるリチウムと遷移金属からなる複合金属酸化物や、リチウム(Li)を含んだ層間化合物等が好適に挙げられる。このようなリチウム複合酸化物について具体的に例を挙げれば、LiCoO2、LiNi0.50CoMn0.302、LiNiO2、LiNicCo1-c2(0<c<1)、LiMn24あるいはLiFePO4などがある。
負極22は、負極集電体22Aの片面あるいは両面に負極活物質層22Bが設けられた構造を有しており、負極活物質層22Bと正極合層21Bとが対向するように配置されている。負極集電体22Aは、例えば、銅箔などの金属箔により構成されている。
負極活物質層22Bは、負極活物質として、リチウム(Li)をドープおよび脱ドープすることが可能な負極材料のいずれか1種または2種以上を含んで構成されている。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、リチウム金属、リチウムアルミ合金の他に、対リチウム金属2.0V以下の電位で電気化学的にリチウムをドープおよび脱ドープする材料であればいずれも使用することができる。例示するならば難黒鉛化性炭素、人造黒鉛、天然黒鉛、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス等)、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊維、活性炭、カーボンブラック類等の炭素質材料を使用することができる。
また、リチウムと合金を形成可能な金属およびその合金も利用可能である。具体的には、例えば、リチウムと合金を形成可能な金属元素の単体,合金および化合物と、リチウムと合金を形成可能な半金属元素の単体、合金および化合物とからなる群のうちの少なくとも1種を含んでいる。これにより、この二次電池は、高いエネルギー密度を得ることができるようになっている。なお、この明細書において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とからなるものも含める。また、非金属元素を含んでいてもよい。その組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物あるいはそれらのうちの2種以上が共存するものがある。
このリチウムと合金を形成可能な金属およびその合金よりなる負極材料は、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、銀(Ag)、インジウム(In)、セリウム(Se)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)およびビスマス(Bi)からなる群ののうちの少なくとも1種を含んでいる。このうち、ケイ素(Si)やスズ(Sn)は単位重量あたりにおけるリチウムなどとの反応量が高く、容量をより高くすることができるからである。また、他の元素は、サイクル特性をより向上させることができるからである。
リチウムと合金を形成可能な金属およびその合金よりなる負極材料の構成元素の組み合わせを具体的に挙げれば、Si−Sn、Sn−Co、Sn−Fe、Sn−Ti、Sn−V、Sn−Cr、Sn−Mn、Sn−Fe、Sn−Fe、Sn−Ni、Sn−Cu、Sn−Zn、Sn−Zr、Sn−Nb、Sn−Mo、Sn−Ag、Sn−Hf、Sn−Ta、Sn−W、Sn−Ga、Sn−Mg、Sn−Ce、Sn−Bi、Sn−Si−Co、Sn−Co−In、Sn−Co−In−Ti、Sn−Co、Sn−CoあるいはSn−Coなどがある。
このリチウムと合金を形成可能な金属およびその合金負極活物質は、電気炉、高周波誘導炉、あるいはアーク溶解炉などにより溶解し、その後凝固することにより製造することができる。また、ガスアトマイズあるいは水アトマイズなどの各種アトマイズ法、各種ロール法、またはボールミリング法により製造することもできる。中でも、上記各構成元素の原料とホウ素、炭素、アルミニウム、およびリンからなる群のうちの少なくとも1種を混合して、ボールミリング法により製造することも可能である。これは、負極活物質を低結晶化あるいは非晶質な構造とすることでサイクル特性を向上できるからである。ボールミリング法には、例えば、遊星ボールミル装置やアトライター等の製造装置を用いることができる。
リチウムと合金を形成可能な金属およびその合金よりなる負極材料の構成元素と、ホウ素、炭素、アルミニウム、およびリンからなる群のうちの少なくとも1種との組み合わせを具体的に挙げれば、Sn−Co−C、Sn−Fe−C、Sn−Ti−C、Sn−V−C、Sn−Cr−C、Sn−Mn−C、Sn−Fe−C、Sn−Fe−C、Sn−Ni−C、Sn−Cu−C、Sn−Zn−C、Sn−Zr−C、Sn−Nb−C、Sn−Mo−C、Sn−Ag−C、Sn−Hf−C、Sn−Ta−C、Sn−W−C、Sn−Ga−C、Sn−I−C、Sn−Mg−C、Sn−Ce−C、Sn−Bi−C、Sn−Si−Co−C、Sn−Co−In−C、Sn−Co−In−Ti−C、Sn−Co−B、Sn−Co−Al、あるいはSn−Co−Pなどがある。
セパレータ23は、正極21と負極22とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。セパレータ23は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、あるいはポリエチレンなどよりなる合成樹脂製の多孔質膜、またはセラミック製の不織布などの無機材料よりなる多孔質膜により構成されており、これらの2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていてもよい。
電解質としては、電解質塩を含有させた固体電解質、有機高分子に非水溶媒と電解質塩を含浸させたゲル状電解質のいずれも用いることができる。また、固体電解質やゲル状電解質では、正極・負極それぞれに成分が異なる電解質が使用できるが、1種類の電解質を使用する場合は、非水溶媒に電解質塩を溶解させた非水電解液も使用可能である。
非水電解液は、有機溶媒と電解質とを適宜組み合わせて調製されるが、これら有機溶媒はこの種の電池に用いられるものであればいずれも使用可能である。例示するならば、4−フルオロエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、1, 2−ジメトキシエタン、1, 2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1, 3−ジオキソラン、4メチル1, 3ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、酢酸エステル、酪酸エステル、プロピオン酸エステル等である。
ゲル状電解質のマトリックスとしては、上記非水電解液を吸収してゲル化するものであれば種々の高分子を利用可能である。具体的には、ポリ(ビニリデンフルオロライド)やポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)などのフッ素系高分子、ポリ(エチレンオキサイド)や同架橋体などのエーテル系高分子、ポリ(アクリロニトリル)などを使用できる。特に、酸化還元安定性から、フッ素系高分子を用いることが望ましい。
このような電解質中に電解質塩を含有させることにより、イオン導電性を付与する。電解質塩としては、この種の電池に用いられるものであればいずれも使用可能である。例示するならば、LiClO4、LiAsF6、LiPF6、LiBF4、Li(CF3SO2)、LiN(C25SO22、LiB(C242、LiB(C654、CH3SO3Li、CF3SO3Li、LiCl、LiBrなどが挙げられる。
この二次電池は、例えば、以下に説明するようにして製造することができる。まず、例えば、上述した正極活物質と、導電剤と、結着剤とを混合して正極合剤を調製し、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の正極合剤スラリーを作製する。次いで、この正極合剤スラリーを正極集電体21Aに塗布し溶剤を乾燥させ、ロールプレス機などにより圧縮成型することにより正極活物質層21Bを形成し、正極21を作製する。
また、例えば、負極活物質と、結着剤とを混合して負極合剤を調製し、この負極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の負極合剤スラリーを作製する。次いで、この負極合剤スラリーを負極集電体22Aに塗布し溶剤を乾燥させ、ロールプレス機などにより圧縮成型することにより負極活物質層22Bを形成し、負極22を作製する
続いて、正極21および負極22のそれぞれに、電解液と、高分子化合物と、混合溶剤とを含む前駆溶液を塗布し、混合溶剤を揮発させて電解質層24を形成する。そののち、正極集電体21Aの端部に正極リード11を溶接により取り付けると共に、負極集電体22Aの端部に負極リード12を溶接により取り付ける。次に、電解質層24が形成された正極21と負極22とをセパレータ23を介して積層し積層体としたのち、この積層体をその長手方向に巻回して、最外周部に保護テープ25を接着して巻回電極体20を形成する。
次に、図3に示すように巻回電極体20を外装部材31に挟み、一辺を除く外周縁部を熱融着して袋状とし、外装部材31の内部に収納する。続いて、電解液と、高分子化合物の原料であるモノマーと、重合開始剤と、必要に応じて重合禁止剤などの他の材料とを含む電解質用組成物を用意し、外装部材31の内部に注入する。
電解質用組成物を注入したのち、外装部材31の開口部を真空雰囲気下で熱融着して密封する。次いで、熱を加えてモノマーを重合させて高分子化合物とすることによりゲル状の電解質層24を形成し、図1および図2に示した二次電池を組み立てる。
この二次電池1の上限充電電圧は、例えば4.20Vになるように設計されている。二次電池1では、放電を行うと、例えば、負極22からリチウムイオンが脱ドープするかまたはリチウム金属がリチウムイオンとなって溶出し、電解液を介して正極21と反応する。充電を行うと、例えば、正極21からリチウムイオンが脱ドープし、電解液を介して負極22にドープされるかまたはリチウム金属となって析出する。
以下、この発明の一実施形態による二次電池1の充電方法について説明する。二次電池1の充電は、定電流充電と定電圧充電とを組み合わせた方法で行われる。これは、二次電池1を充電していくと、満充電電圧を過ぎても電池電圧が上昇を続けて過充電状態となり、二次電池1が発熱・発火等の危険な状態となる可能性が生じるためである。
定電流定電圧充電とは、まず、開回路電圧(電池電圧)が上限充電電圧(例えば4.2V)以下の場合は、所定の電流(例えば1C)によって定電流充電を行う。そして、電池電圧が4.2Vに達すると、定電圧充電に切り替え、総充電時間が所定の時間(例えば3時間)に達するまで定電圧充電を行い、充電を完了させる。なお、1Cとは、電池の定格容量を1時間で放電させる電流値のことである。
このようにして充電された二次電池1の電池容量は、自己放電などにより減少していく。そこで、二次電池1が例えば対応する充電器などに接続されて常時充電可能な状態において、二次電池1の電池電圧が所定の電圧(例えば4.18V)まで低下した場合には、補充充電が行われる。補充充電を行うことにより、自己放電などにより減少した二次電池1の電池容量は補填される。なお、以下では、補充充電が開始されるときの電圧を補充充電開始電圧と適宜称する。
図4を参照して、この発明の一実施形態による補充充電の電圧制御および電流制御について説明する。図4Aは、補充充電を繰り返し行ったときの二次電池1の電池電圧の変化を示す。縦軸は二次電池1の電圧値であり、横軸は時間である。図4において、aで示す期間は二次電池1の補充充電が行われている期間であり、bで示す期間は二次電池1の放電が行われている期間を示す。また、矢印cに示す傾きは、電池電圧を、補充充電開始電圧から上限充電電圧まで上昇させたときの電圧上昇速度を示す。以下、補充充電を開始したときの電圧から上限充電電圧まで上昇させたときの電圧上昇速度を、補充充電開始時の電圧上昇速度と適宜称する。
図4Aに示すように、二次電池1の電圧が補充充電開始電圧(例えば4.18V)に低下すると、補充充電が繰り返し行われる。補充充電は、例えば上限充電電圧4.20V、上限充電電流1Cの条件で行われる。
この発明の一実施形態では、矢印cに示す補充充電開始時の電圧上昇速度を20V/秒とする。これにより、高温環境下で二次電池1の補充充電が繰り返されても、電池特性の劣化を抑制することができる。また、高温環境下での充電により、ラミネートフィルムにより外装された二次電池1が膨張して変形することを抑制することができる。
なお、補充充電開始時の電圧上昇速度は下記の式(1)により求められる。この値が大きいと電圧上昇速度が速く、この値が小さいと電圧上昇速度が遅いことになる。
補充充電開始時の電圧上昇速度[V/秒]=(充電上限電圧−補充充電開始電圧)[V]÷(充電上限電圧到達時間−補充充電開始時間)[秒]・・・(1)
図4Bは、二次電池1の補充充電時(すなわち、図4A中のaで示す期間)の充電電流の変化を示す。図4Bに示すように、充電電流は二次電池1の電池電圧に応じて経時的に低下する。
補充充電は、充電電流が所定の電流値(例えば1/30mA)以下に低下したときに、終了される。また、1回の補充充電を行う時間(すなわち、図4中の矢印aで示す期間)が所定の時間を経過した後に、補充充電を終了するようにしてもよい。1回の補充充電を行う時間は、10秒以上であることが好ましい。10秒より短い時間の場合、電池容量が減少して電池特性が劣化すると共に、二次電池1の膨張による厚み変化が大きくなる。
なお、図示はしないが、二次電池1の電池電圧が補充充電開始電圧(4.18V)に比して小なる電圧まで低下した場合は、電池電圧が4.18Vに達するまで充電電流1Cで充電が行われ、その後、上述のような補充充電が開始される。
このような二次電池1の補充充電は、例えば、図5に示すような充電システムにより行うことができる。充電装置40は、パルス波形発生部41と、電流電圧制御部42とにより構成される。電流電圧制御部42に備えられる電源43の正極端子は、作用極WEとして二次電池1の正極端子と接続される。電源43の負極端子は、対極CEとして二次電池1の負極端子と接続される。また、二次電池1と電流電圧制御部42との間には参照極REが設けられる。参照極REには電流が流れないため、作用極の電位を決定する際の基準となる。
パルス波形発生部41は、例えば、ファンクションジェネレータ等の波形発生器と、パルス波形発生を制御するパソコンにより構成される。例えば図4に示すような波形がパルス波形発生部41から出力されるように設定することで、充電条件が決定される。パルス波形発生部41は、例えばGPIB(General Purpose Interface Bus )を介して電流電圧制御部42と接続される。パルス波形発生部41から出力される波形は、電流電圧制御部42に受信される。
電流電圧制御部42は、電源43、電圧制御部44、および電流制御部45を備え、例えば電極の電圧および電流を制御可能なポテンシオスタット等の電源装置により構成される。なお、ポテンシオスタットとは、直流電流を流しながら作用極WEの電圧を内蔵のエレクトロメータで計測し、その電圧が所定の値より変動があればその値に応じて流す電流量を調節し、電位を所定の値に戻す機能を持った直流電源の一種である。
電圧制御部44は電圧測定回路および電圧制御回路を備える。電圧測定回路は作用極の電圧を計測する。電圧制御回路はパルス波形発生部41から出力される波形に基づいて充電電圧を制御する。電圧測定回路により測定された電圧が例えば4.18Vになると、補充充電が開始される。
電流制御部45は、電流測定回路および電流制御回路を備える。電流測定回路は充電電流を計測する。電流制御回路は電圧測定回路により測定された電圧に応じて充電電流の制御を行う。電流測定回路により測定された電流値が所定の電流値(例えば1/30C)以下になると、補充充電が終了される。
以上のようにして二次電池1の補充充電を制御することにより、例えば40℃〜60℃程度の高温状況下において二次電池1の充放電を繰り返しても、電池特性の劣化を抑制することができる。また、高温環境下での充電により、二次電池1の膨張を抑制することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、この発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<実施例1>
以下に説明するようにして、図1に示した二次電池1を作製した。まず、炭酸リチウム0.5molと炭酸コバルト1molとを混合し、この混合物を空気雰囲気下880℃で5時間焼成して正極活物質を得た後、これを粉砕して平均粒径13μmの粉末にした。得られた正極活物質についてX線回折測定(XRD:X-ray diffraction )を行った結果、JCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standard)ファイルに登録されたLiCoO2のピークとよく一致していた。
次に、この正極活物質粉末95重量%と、導電剤として比表面積800m2 /gのケッチェンブラック(ライオン株式会社製)2重量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン3重量%とを混合して正極合剤を調製し、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリー(ペースト状)とした。
次に、この正極合剤スラリーを厚み20μmの帯状のアルミニウム箔よりなる正極集電体21Aの両面に均一に塗布して乾燥させ、一定圧力で圧縮成型して正極活物質層21Bを形成し正極21を作製した。そののち、正極集電体21Aの一端にアルミニウム製の正極リード11を付けた。
負極活物質として黒鉛粉末94重量%および繊維状黒鉛粉末1重量%と、結着材としてポリフッ化ビニリデン( PVDF) 5重量%とを混合して負極合剤を調製し、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー(ペースト状)とした。
次に、この負極合剤スラリーを厚み10μmの帯状銅箔よりなる負極集電体22Aの両面に均一に塗布して乾燥させ、圧縮成型して負極活物質層22Bを形成し負極22を作製した。続いて、負極集電体22Aの一端にニッケル製の負極リード12を付けた。
正極21および負極22をそれぞれ作製した後、セパレータ23を用意し、負極22、セパレータ23、正極21、セパレータ23の順に積層してこの積層体を渦巻型に平たく多数回巻回して最外周部に保護テープ25を貼り、巻回電極体20を作製した。セパレータ23としては、厚さ12μmのポリエチレン製の微多孔膜を用いた。
作製した巻回電極体20を防湿性アルミラミネートフィルムからなる外装部材31に挟み、一辺を除く外周縁部を熱融着して袋状として外装部材31の内部に収納した。その際、正極リード11および負極リード12と外装部材31との間には、密着フィルム32を挿入した。
続いて、外装部材31の内部に電解液を注入した。電解液には、EC(エチレンカーボネート):PC(プロピレンカーボネート):DEC(ジエチルカーボネート):VC(ビニレンカーボネート):VEC(ビニルエチルカーボネート)=20:18:60:1:1の重量比となるように混合した非水溶媒に、電解質塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6 )を0.9mol/kgとなるように調整した非水電解液を用いた。その後、外装部材31の開口部を減圧封入し、電池を成形する為に80℃、1N/cm2 の環境下で3分間加圧成形した。以上により、厚み5.4mm、幅34mm、高さ36mmの大きさの二次電池1を作製した。
得られた二次電池1について、以下のようにして電池の信頼性を評価した。
[信頼性評価]
まず、二次電池1に対して、23℃雰囲気中で、上限充電電圧4.2V、上限充電電流1C、充電時間3時間の条件で定電流定電圧充電を行った。なお、この二次電池1の定格容量は800mAhであるため、1C=800mAである。続いて、電流0.5C(すなわち、400mA)、終止電圧2.75Vの条件で定電流放電を行った。このときの放電容量を、保存前電池容量とした。
以下、図6を参照して、実施例1の処理の流れについて説明する。なお、以下のステップS3〜ステップS8の処理は、図5に示した充電システムにより制御されたものである。図5において、パルス波形発生部41から出力されるコマンドは、パソコンの専用ソフトウェアにより行われた。電流電圧制御部42による充電電圧および電流の制御は、電気化学測定装置(北斗電工株式会社製 HZ−5000)を用いて行われた。
まず、ステップS1において、上限電圧4.2V、上限電流1C、充電時間3時間の条件で、二次電池1の定電流定電圧充電を行う。
次に、ステップS2において、充電された二次電池1を温度60℃の恒温槽に入れて、二次電池1の自己放電を行う。
ステップS3では、自己放電により電池容量が減少した二次電池1に対して、充電電流1Cの条件で定電流充電を行う。そして、ステップS4において、二次電池1の電池電圧が補充充電開始電圧である4.18V以上であるか否かが判断される。電池電圧が4.18V以上ではないと判断された場合は、電池電圧が4.18Vに達するまでステップS3の処理が繰り返される。電池電圧が4.18V以上であると判断された場合には、処理がステップS5に移行する。
ステップS5では、上限充電電圧4.2V、上限充電電流1Cの条件で補充充電が開始される。補充充電開始時の電圧上昇速度は、5V/秒である。
続いて、ステップS6において、充電電流が1/30C以下であるか否かが判断される。充電電流が1/30C以下ではないと判断された場合はステップS6の処理が繰り返され、補充充電が継続される。充電電流が1/30C以下であると判断された場合には、処理がステップS7に移行する。
ステップS7では、補充充電を終了して、待機状態となる。待機状態では、二次電池1は自己放電される。続いて、ステップS8では、自己放電により電池容量が減少した二次電池1に対して、二次電池1の電池電圧が4.18V以下であるか否かが判断される。電池電圧が4.18V以下である場合は、処理がステップS3に移行し、再び二次電池1は充電される。一方、電池電圧が4.18V以上である場合はステップS7に移行し、待機状態が継続される。
図7Aに、図6に示す処理を繰り返したときの電圧および電流の波形をオシロスコープ(岩崎通信機株式会社製)で測定した波形を示す。図7に示すように、二次電池1の充放電が繰り返されていることが確認できた。図7A中の矢印dは、補充充電開始時の電圧上昇速度であり、5V/秒である。
図7A中の矢印eは、二次電池1の補充充電を行う期間を示す。このときの充電電流の変化を、図7Bに示す。図7Bに示すように、充電電流は経時的に低下することが確認できた。
このような充放電処理を、2週間繰り返した。なおステップS3〜ステップS8の処理は、60℃の高温環境下で保存された状態で行われたものである。その後、二次電池1の厚み変化を求めた。厚み変化は、高温保存前の電池の厚みと、高温保存後の電池の厚みとを測定し、(高温保存後の電池厚み[mm])−(高温保存前の電池厚み[mm])により計算した。
また、高温保存後の二次電池について、電流0.5C(すなわち、400mA)、終止電圧2.75Vの条件で定電流放電を行った。このときの放電容量を、保存後電池容量とした。保存前電池容量および保存後電池容量より、二次電池1の自己放電率を求めた。自己放電率は、{(高温保存前の電池容量)−(高温保存後の電池容量)}÷(高温保存前の電池容量)×100により計算した。
<実施例2>
ステップS5の補充充電において、充電条件の充電開始時の電圧上昇速度を10V/秒とした以外は実施例1と同様にして、電池の信頼性を評価した。
<実施例3>
ステップS5の補充充電において、充電条件の充電開始時の電圧上昇速度を20V/秒とした以外は実施例1と同様にして、電池の信頼性を評価した。
<実施例4>
ステップS5の補充充電において、充電条件の充電開始時の電圧上昇速度を1V/秒とした以外は実施例1と同様にして、電池の信頼性を評価した。
<実施例5>
ステップS5の補充充電において、充電条件の充電開始時の電圧上昇速度を0.2V/秒とした以外は実施例1と同様にして、電池の信頼性を評価した。
<実施例6>
ステップS6およびステップS8における処理以外は実施例3と同様にして、電池の信頼性を評価した。
図8に、実施例6の処理の流れを示す。図8において、ステップS11〜ステップS15の処理は、図7におけるステップS1〜ステップS5の処理と同様であるので説明を省略する。なお、ステップS15では、電圧上昇速度は20V/秒とした。
ステップS16では、補充充電を開始してからの経過時間が50秒以上であるか否か、が判断される。補充充電を開始してからの時間が50秒以上経過ししていないと判断された場合はステップS16の処理が繰り返され、補充充電が継続される。50秒以上経過したと判断された場合には、処理がステップS17に移行する。
ステップS17では、補充充電を終了して、待機状態となる。待機状態では、二次電池1は自己放電される。続いて、ステップS18では、補充充電を終了してからの経過時間が50秒以上経過した後、電池電圧が4.18V以下であるか否かが判断される。電池電圧が4.18V以下であると判断された場合は処理がステップS14に移行し、再び二次電池1は充電される。一方、電池電圧が4.18Vより大きいと判断された場合はステップS17に移行し、待機状態が継続される。
<実施例7>
ステップS16において、補充充電を開始してからの経過時間が100秒以上であるか否かが判断され、ステップS18において、補充充電を終了してからの経過時間が100秒以上経過した後、電池電圧が4.18V以下であるか否かが判断された以外は実施例6と同様にして、電池の信頼性を評価した。
<実施例8>
ステップS16において、補充充電を開始してからの経過時間が10秒以上であるか否かが判断され、ステップS18において、補充充電を終了してからの経過時間が10秒以上経過した後、電池電圧が4.18V以下であるか否かが判断された以外は実施例6と同様にして、電池の信頼性を評価した。
<比較例1>
ステップS5の補充充電において、充電条件の充電開始時の電圧上昇速度を50V/秒とした以外は実施例1と同様にして、電池の信頼性を評価した。
<比較例2>
ステップS16において、補充充電を開始してからの経過時間が2秒以上であるか否かが判断され、ステップS18において、補充充電を終了してからの経過時間が2秒以上経過した後、電池電圧が4.18V以下であるか否かが判断された以外は実施例6と同様にして、電池の信頼性を評価した。
<比較例3>
ステップS16において、補充充電を開始してからの経過時間が0.5秒以上であるか否かが判断され、ステップS18において、補充充電を終了してからの経過時間が0.5秒以上経過した後、電池電圧が4.18V以下であるか否かが判断された以外は実施例6と同様にして、電池の信頼性を評価した。
<比較例4>
ステップS16において、補充充電を開始してからの経過時間が0.001秒以上であるか否かが判断され、ステップS18において、補充充電を終了してからの経過時間が0.001秒以上経過した後、電池電圧が4.18V以下であるか否かが判断された以外は実施例6と同様にして、電池の信頼性を評価した。
以下の表1に、実施例1〜実施例8、比較例1〜比較例4の二次電池の信頼性評価の結果をまとめて示す。なお、表1において、厚み変化の値が大きい場合には信頼性の低い電池となり、自己放電率の値が大きい場合には信頼性の低い電池となる。
Figure 0005115104
実施例1〜実施例5、および比較例1を比較してわかるように、補充充電開始時の電圧変化を20V/秒以下にすることで、高温保存充電時の電池膨れが抑制され、自己放電率も小さい電池となった。したがって、補充充電開始時の電圧変化を20V/秒以下、好ましくは10V/秒以下とすることで、電池特性を向上させることができることがわかった。
また、実施例6〜実施例8、および比較例2〜比較例4を比較してわかるように、補充充電を開始してからの時間を10秒以上にすることで、高温保存充電時の電池膨れが抑制され、自己放電率も小さい電池となった。比較例4では、補充充電を行う時間が短すぎたため、リチウムイオンの授受が行われず、充電を行うことができなかった。したがって、補充充電を開始してからの時間は好ましくは10秒以上、さらに好ましくは50秒以上とすることで、電池特性を向上させることができることがわかった。
以上の結果から、リチウムを電気化学的にドープ脱ドープ可能な正極と、リチウムを電気化学的にドープ脱ドープ可能な負極と、これらに介在される電解質からなる二次電池1に使用する充電方式において、補充充電開始時の電圧変化を20V/秒以下とし、また、補充充電を開始してからの時間は好ましくは10秒以上とすることで、電池特性を向上させることができることがわかった。特に、外装部材としてラミネートフィルムを用いた二次電池では、補充充電開始時の電圧変化を20V/秒以下とすることにより、充電時の厚み増加を抑制できる。
以上、この発明の一実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の一実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
例えば、この発明は、二次電池の外装部材として金属缶を使用した二次電池に適用しても良い。また、例えば、上述した実施形態および実施例においては、巻回構造を有する二次電池について説明したが、この発明は、正極および負極を折り畳んだりあるいは積み重ねた構造を有する二次電池についても同様に適用することができる。加えて、いわゆるコイン型、ボタン型、角型などの二次電池についても適用することができる。
また、上述した実施形態では電解質として非水電解液またはゲル状電解質を用いた二次電池について説明したが、この発明は、固体電解質を用いた二次電池についても同様に適用することができる。固体電解質としては、リチウムイオン導電性を有する材料であれば無機固体電解質、高分子固体電解質いずれも用いることができる。無機固体電解質としては、例えば、窒化リチウム、よう化リチウムなどが挙げられる。高分子固体電解質は電解質塩とそれを溶解する高分子化合物からなり、その高分子化合物としては、例えば、ポリ(エチレンオキサイド)や同架橋体などのエーテル系高分子、ポリ(メタクリレート)エステル系、アクリレート系などを単独あるいは分子中に共重合、または混合して用いることができる。
この発明の一実施形態による二次電池の構成を表す断面図である。 図2で示した巻回電極体のI−I線に沿った断面図である。 この発明の一実施形態による二次電池の分解斜視図である。 この発明の一実施形態による二次電池の充電電圧および充電電流の制御について説明するための略線図である。 この発明の一実施形態による二次電池の充電システムを示す略線図である。 実施例1の処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の充放電制御における電圧変化および電流変化を示す 実施例6の処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
11・・・正極リード
12・・・負極リード
20・・・巻回電極体
21・・・正極
21A・・・正極集電体
21B・・・正極活物質層
22・・・負極
22A・・・負極集電体
22B・・・負極活物質層
23・・・セパレータ
24・・・電解質
25・・・保護テープ
31・・・外装部材
32・・・密着フィルム
41・・・パルス波形発生部
42・・・電流電圧制御部
43・・・電源
44・・・電圧制御部
45・・・電流制御部

Claims (5)

  1. リチウムを電気化学的にドープおよび脱ドープ可能な正極と、リチウムを電気化学的にドープおよび脱ドープ可能な負極と、電解質とを有する二次電池の充電方法において、
    上記二次電池の電池電圧が上限充電電圧から補充充電開始電圧まで低下したとき、上記二次電池の電池電圧を上記上限充電電圧まで上昇させることによって補充充電を行い、
    上記補充充電開始電圧から上記上限充電電圧まで上昇させたときの電圧上昇速度は、20V/秒以下であり、
    上記補充充電は、上記補充充電を開始してから10秒以上の時間経過した後に終了される
    ことを特徴とする二次電池の充電方法。
  2. 上記補充充電開始電圧と上記上限充電電圧との差は0.02V以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の二次電池の充電方法。
  3. 上記二次電池は、フィルム状の部材により外装されている
    ことを特徴とする請求項1記載の二次電池の充電方法。
  4. リチウムを電気化学的にドープおよび脱ドープ可能な正極と、リチウムを電気化学的にドープおよび脱ドープ可能な負極と、電解質とを有する二次電池の充電装置において、
    電源と、電圧測定回路および電圧制御回路を有する電圧制御部と、電流測定回路および電流制御回路を有する電流制御部とを有する電流電圧制御部を備え、
    上記電流電圧制御部は、
    上記二次電池の電池電圧が上限充電電圧から補充充電開始電圧まで低下したとき、上記二次電池の電池電圧を上記上限充電電圧まで上昇させることによって補充充電を行い、
    上記補充充電開始電圧から上記上限充電電圧まで上昇させたときの電圧上昇速度は、20V/秒以下であり、
    上記補充充電は、上記補充充電を開始してから10秒以上の時間経過した後に終了される
    ことを特徴とする二次電池の充電装置。
  5. リチウムを電気化学的にドープおよび脱ドープ可能な正極と、リチウムを電気化学的にドープおよび脱ドープ可能な負極と、電解質とを有する二次電池の充電を制御する電子機器において、
    電源と、電圧測定回路および電圧制御回路を有する電圧制御部と、電流測定回路および電流制御回路を有する電流制御部とを有する電流電圧制御部を備え、
    上記電流電圧制御部は、
    上記二次電池の電池電圧が上限充電電圧から補充充電開始電圧まで低下したとき、上記二次電池の電池電圧を上記上限充電電圧まで上昇させることによって補充充電を行い、
    上記補充充電開始電圧から上記上限充電電圧まで上昇させたときの電圧上昇速度は、20V/秒以下であり、
    上記補充充電は、上記補充充電を開始してから10秒以上の時間経過した後に終了される
    ことを特徴とする電子機器。
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