JP5111161B2 - フォトニック結晶層を有する構造体、それを用いた面発光レーザ - Google Patents

フォトニック結晶層を有する構造体、それを用いた面発光レーザ Download PDF

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Description

本発明は、フォトニック結晶層を有する構造体、それを用いた面発光レーザに関する。
近年、フォトニック結晶を利用した光学素子に関する検討が多く報告されている。
非特許文献1では、図10に示した形状のフォトニック結晶を用いて、GRモード(GuidedResonance Mode)に関する検討がなされている。
GRモードは、透過率スペクトルにおいて、その透過率が著しく変化する現象を通して把握され、放射モードとの結合が強いことが知られている。
図10において、8000はサファイア基板、8050はフォトニック結晶層(GaN8010に、細孔8020が周期的に形成されている。)、8030は核形成層(AlN)である。
図10に示すフォトニック結晶層に垂直に入射する入射光の波長を、GRモードによって反射率が著しく増大する波長域に合わせると、つぎのような現象が生じる。
すなわち、フォトニック結晶に入射する光は、一般の反射ミラーへ入射した光と同じように反射されることになる。
そして、上記非特許文献1では、GRモードがどのように変化するかをシミュレーションにより考察している。
すなわち、フォトニック結晶層8050(GaNの屈折率は2.37である。)に隣接するサファイア基板(屈折率1.8)の屈折率が変化する場合に、GRモードがどのように変化するかをシミュレーションにより考察している(図11(a))。
OPTICS EXPRESS,vol.13, No.17,6564(2005)
上記したGRモードにおいて、このGRモードによる反射率のピーク値は理論上ほぼ100%に達することが知られている。
それを利用して、例えば垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)に使われている多層膜ミラー(DBR)を一層もしくは数層のフォトニック結晶スラブで置き換えるというような応用例が考えられる。
このような構成において光出力を向上させるためには、光取り出し側ミラーの反射率を100%以下に微調整して最適化することが必要となる。
しかしながら、GRモードを利用したミラーの反射率のピーク値を、光損失を導入することなく制御する手法は、これまでのところ見出されていない。
なお、前述の非特許文献1中の計算結果(図11(a))では、一見すると透過率のディップの深さ(つまり反射率のピークの高さ)が変化しているように見える。
しかし、これは計算の波長分解能が足りていないためにそう見えるだけである。我々の検討により、十分細かい波長分解能で計算を行なえば、反射率はほぼ100%に達する(図11(b))ことから、それは反射率を100%以下に制御するものでないことは明らかである。
本発明は、上記課題に鑑み、GRモードによるピーク反射率を制御可能なフォトニック結晶層を有する構造体、それを用いた面発光レーザを提供することを目的とする。
本発明は、次のように構成したフォトニック結晶層を有する構造体、それを用いた面発光レーザを提供するものである。
本発明のフォトニック結晶層を有する構造体は、
フォトニック結晶層を有する構造体であって、
前記フォトニック結晶層は、第1の屈折率を有する材料からなる第1の部材に、周期的に配列された複数の孔を備え、
前記複数の孔の内側に設けられた第2の屈折率を有する材料からなる第2の部材が、その中心位置を前記孔の中心位置に対し、前記フォトニック結晶層の面内方向にずらして配置され
前記ずらして配置される構成によって、フォトニック結晶層の面に垂直方向に入射する光に対するピーク反射率が制御可能とされていることを特徴とする。
また、本発明のフォトニック結晶層を有する構造体は、前記フォトニック結晶層には、前記周期的に配列された複数の孔を形成している孔壁と、前記孔の内側に設けられた第2の部材とによって、
円環状及び矩形の環形状を含むリング状の間隙が周期的に配列されていることを特徴とする。
また、本発明のフォトニック結晶層を有する構造体は、前記第1の部材における第1の屈折率と、前記第2の部材における第2の屈折率とが等しいことを特徴とする。
また、本発明のフォトニック結晶層を有する構造体は、前記第1及び第2の屈折率が、1.2以上、4.0以下であることを特徴とする。
また、本発明の面発光レーザは、第1の反射ミラーと、活性層と、第2の反射ミラーを含み構成される面発光レーザにおいて、
前記第1の反射ミラーが上記したいずれかに記載のフォトニック結晶層を有する構造体を含み構成されていることを特徴とする。
また、本発明の面発光レーザは、前記第1及び第2の反射ミラーと前記活性層が、GaAs基板あるいはGaN基板上に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、GRモードによるピーク反射率を制御可能なフォトニック結晶層を有する構造体、それを用いた面発光レーザを実現することができる。
[第1の実施形態]
つぎに本発明の実施の形態として、本発明を適用した第1の実施形態におけるフォトニック結晶層を有する構造体について説明する。
図1に、本発明の第1の実施形態におけるフォトニック結晶層を有する構造体を説明する斜視図を示す。
図2に、本発明の第1の実施形態におけるフォトニック結晶層を有する構造体を説明する図として、図2(a)に上面図、図2(b)に断面図を示す。
図1及び図2において、1000は、第1の屈折率(n)を有する第1の材料からなる第1の部材(図2の1010)に、周期的に配列した複数の孔1016を設けて構成されるフォトニック結晶層である。
また、1015は第2の屈折率を有する材料からなる第2の部材であり、この第2の部材は、上記周期的に配列した複数の孔に設けられる。
複数の孔の内側に設けられた第2の部材は、その中心位置を前記孔の中心位置に対し、前記フォトニック結晶層の面内方向にずらして配置される。
また、1020は、該フォトニック結晶層1000に隣接し、該第1の屈折率よりも低い屈折率を有する材料からなる低屈折率層である。クラッド層と呼ばれる場合もある。
本実施形態に係る構造体においては、図1に記載した、フォトニック結晶層1000の厚さ方向に入射する光を反射するように、当該入射光の波長に対して、GRモードを生じるように設計される。斯かる場合、フォトニック結晶層1000に入射した光は、一旦、フォトニック結晶層内を伝播するが、放射モードとの結合が強いために、外部に放射され、結果としてミラーとして機能する。
図3に、孔(外側の円)の中心位置と第2の部材(内側の円)の中心位置を、フォトニック結晶層の面内方向であるx方向およびy方向にずらした場合の反射スペクトル計算結果を示す。
x方向およびy方向にずらした距離をそれぞれΔx、Δyで表した。
層の厚さは500nm、孔の間隔は500nm、リング形状の孔の外側の円の直径(外径)は400nm、内側の円の直径(内径)は200nm、孔の深さは500nmである。スラブおよび内側の円の屈折率を3.5とし、周囲の屈折率を1.0として計算した。
図3(a)から、位置ずれがない場合は反射率ピーク値はほぼ100%に達することが確かめられるが、中心位置がずれるにしたがって反射率ピーク値が小さくなっていく。
なお、中心位置のずれ(ΔxおよびΔy)が大きくなるにつれて、反射率ピーク値が低下するだけでなく波長もわずかにシフトする。
例えば、図3(a)に比べて図3(e)ではピーク波長が約2nm(ピーク波長に対して約0.2%)長波長側にずれている。
設計を行なう際に波長ずれを補償する必要がある場合には、格子定数などを微調整することで反射ピーク波長を任意に調整することができる。
具体的には、例えば格子定数を0.2%短くすることで反射ピーク波長を約0.2%短波長側にシフトさせることができる。
中心位置をずらすことによって反射率ピーク値が小さくなる原因は、構造の対称性(反転対称性もしくは回転対称性)が崩れることによる影響だと考えられる。ただし、一般に、対称性を崩しても必ずしも反射率制御に結びつくとは限らない。
これを説明するための一例として、図4に、三角形状の孔が正方格子状に並んだフォトニック結晶に厚さ方向に(面に垂直方向に)光を入射した場合の反射スペクトル計算結果を示す。
(a´)、(b´)、(c´)はそれぞれフォトニック結晶構造の単位構造を示しており、孔のx軸方向の大きさは一定でy軸方向の大きさが異なっている。
(b´)は正三角形、(a´)および(c´)は二等辺三角形の孔である。(a)、(b)、(c)はそれぞれ(a´)、(b´)、(c´)に示した構造の計算結果である。
層の厚さは500nm、孔の間隔は500nm、孔の深さは500nmである。スラブおよび内側の円の屈折率を3.5とし、周囲の屈折率を1.0として計算した。入射光は、電場の振動方向がx軸に並行な偏光を持つとする。
以上のように、孔の対称性を崩した場合でも、必ずしも反射率ピーク値を下げることができるとは限らないということが分かる。
なお、図3に示した計算においてはΔx=Δyとしたので反射率に偏光依存性は見られないが、Δx≠Δyとすることで偏光特性を制御することも可能である。
図12にその一例を示す。図12(a)および(b)にΔx=Δy=20nm、図12(c)および(d)にΔx=30nm、Δy=10nm、図12(e)および(f)にΔx=40nm、Δy=10nmとした場合の反射スペクトル計算結果を示す。
図12(a)(c)(e)がx方向、図12(b)(d)(f)がy方向に偏光した平面波を入射した場合の反射スペクトルである。
Δx=Δyの場合(図12(a),(b))は偏光方向によるスペクトルの違いは見られない。
しかし、Δx≠Δyの場合(図12(c)〜(f))では明らかな偏光依存性が見られ、ΔxとΔyの違いが大きいほどその偏光依存性も大きくなることが確認される。
つぎに、フォトニック結晶層を有する構造体における上記した第1の部材、第2の部材、等について説明する。
第1の屈折率nを有する材料からなる第1の部材と第2の屈折率nを有する材料からなる第2の部材は、必ずしも同じ屈折率とする必要はないが、例えば、その屈折率を1.2以上、4.0以下の範囲で、同じ屈折率とすることができる。具体的な材料としては、Si、SiO、SiN、GaAs、AlGa1−xAs、GaN、AlGa1 −xN、InPなどである。
孔および第2の部材の断面形状は円、四角などである。前述のリング状には、円環状、あるいは矩形の環形状という概念も含まれる。
孔は周期的に配列されており、その配列の仕方は三角格子や四角格子を選択することができる。
これにより、上記フォトニック結晶層には、前記周期的に配列された複数の孔を形成している孔壁と、前記孔の内側に設けられた第2の部材とによって、円環状及び矩形の環形状を含むリング状の間隙が周期的に配列された構成とすることができる。
図13に円環状および矩形の環形状の間隙の一例を示す。1316が孔、1315が第2の部材に相当する。
第1の部材の厚さtは、光の導波モードや、作製条件等を考慮して決定される。例えば、10nmから10μmの範囲である。
[第2の実施形態]
第2の実施形態として、本発明のフォトニック結晶層を有する構造体を用いた面発光レーザについて説明する。
図5に、本実施形態における垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)の断面模式図を示す。
図5において、5050は基板、5000は下部反射ミラー(例えば、多層膜ミラーからなる。)、1021は下部クラッド層、5900は活性層、5020は上部クラッド層である。
1010は、フォトニック結晶層1000を構成する第1の部材である。
なお、フォトニック結晶層1000に関しては、第1の実施形態で説明される技術事項が適用される。
本実施形態における上部クラッド層5020は、第1の実施形態における低屈折率層1020に対応する。
つまり、クラッド層5020は、活性層5900に対する上部クラッド層としての役割と、フォトニック結晶層1000に対する低屈折率層の役割を兼ねている。
本実施形態における垂直共振器型面発光レーザにおいては、活性層5900において発生する光を上下のミラーで共振させ、増幅することによりレーザ発振が実現される。
そして、活性層における発光波長は、活性層の材料や層構成により決まるので、フォトニック結晶層(上部反射ミラーとして作用する。)におけるGRモードが、当該発光波長に対応するように設計する必要がある。
このように、本実施形態では、上記実施形態1において説明したフォトニック結晶1000を、図5のように、下部反射ミラー5000に対向して配置される上部反射ミラーとして用いることで、垂直共振器型面発光レーザを実現できる。なお、下部反射ミラーは、AlGa1−xAs/Alx´Ga1−x´As、GaN/AlGa1−xN、InGa1−xAs1−y/Inx´Ga1−x´Asy´1−y´などの多層膜ミラーを用いる。勿論、第1の実施形態に示すようなフォトニック結晶を適用することもできる。
つぎに、本実施形態の垂直共振器型面発光レーザにおける活性層、クラッド層、基板、等について説明する。
活性層5900は、例えばGaInP/AlGaInP、GaN/InGaNなどの材料を用いた多重量子井戸構造である。
クラッド層1021は、例えば、AlGaInP、AlGaNなどである。
基板5050は、例えば、GaAs、GaNなどで構成されている。
本実施形態に係る面発光レーザにおいては、光励起方式、あるいは電流注入方式により駆動することができる。同図においては、電極等は省略している。
なお、上述したシミュレーションは、文献Physical Review B,Vol.68,155101(2003)に記載の転送行列法を用いて行っている。
以下に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1では、本発明を適用して構成した2次元フォトニック結晶ミラーについて説明する。
図6に、本実施例における2次元フォトニック結晶ミラーを説明する概略図を示す。
図6において、1000はGaNからなる層にリング形状の孔を正方格子状に設けて構成されたフォトニック結晶層である。
層の厚さは175nm、孔の間隔は175nm、リング形状の孔の外側の円の直径(外径)は157nm、内側の円の直径(内径)は143nm、孔の深さは175nmである。
また、1020はAl0.4Ga0.6Nからなる基板である。このように、本実施例においては、第1の部材と第2の部材の構成材料は同じにしている。
すなわち、第1の屈折率(n)=第2の屈折率(n)とされている。
また、外側の円の中心位置と内側の円の中心位置を、フォトニック結晶層の面内方向であるx方向およびy方向に1nmずつずらした構成になっている。
図7に、本発明の実施例1における2次元フォトニック結晶ミラーの反射スペクトルを説明するグラフを示す。
図7(b)は、図6の構成の反射スペクトル計算結果を示すものである。
GaNの屈折率は2.54、Al0.4Ga0.6Nの屈折率は2.32として計算している。
また、計算の都合上、基板1020の厚さは無限であると仮定する。反射率のピーク値は約80%である。
比較のため、図7(a)に内側の円の中心と外側の円の中心が一致する場合(つまりΔx=Δy=0nm)、図7(c)にx方向およびy方向に2nmずつずらした場合(Δx=Δy=2nm)の計算結果を示す。
中心位置が一致する場合には反射率ピーク値はほぼ100%に達するが、ずれが大きくなるにしたがって反射率のピーク値が小さくなることが確かめられる。
[実施例2]
実施例2では、本発明を適用して構成した垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)について説明する。
VCSELは一般的には、第1の反射ミラーと、活性層と、第2の反射ミラーを含み構成される。
第1の反射ミラーや第2に反射ミラーは、半導体多層膜ミラーや誘電体ミラーなどのDBRミラーにより構成される。本実施例においては、第1の反射ミラーと第2の反射ミラーの少なくとも一方に、既述のフォトニック結晶層を有する構造体を利用する。
図8に、本実施例における垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)を説明する概略図を示す。
図8において、1000はAl0.5Ga0.5Asからなる層に孔1016を正方格子状に設けて構成されたフォトニック結晶層である。
層の厚さは217nm、孔の間隔は217nm、孔の外径は87nm、内径は43nm、孔の深さは217nmである。
内側の円の中心と外側の円の中心はx方向およびy方向にそれぞれ1.75nmずれている(Δx=Δy=1.75nm)。
1020はAl0.93Ga0.07As低屈折率層、5020はp型AlGaInPクラッド層、5900はGaInP/AlGaInP多重量子井戸活性層である。
1021はn型AlGaInPクラッド層、5000はn型Al0.93Ga0.07As/Al0.5Ga0.5As−DBRからなる下部ミラー層である。5050はGaAs基板あるいはGaN基板であり、1200はリング型の上部電極、1210は下部電極である。
本実施例の垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)は、これらのGaAs基板あるいはGaN基板上に、上記フォトニック結晶層により構成されている上部ミラー層及び下部ミラー層と前記活性層が設けられて構成されている。
図9に、本実施例における垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)を構成するフォトニック結晶ミラーの反射スペクトルを説明するグラフを示す。
この図9中のグラフには、フォトニック結晶層の反射スペクトル計算結果が示されている。
波長680nm付近で高い反射率を有したミラーとして動作し、そのピーク反射率はおよそ99.3%であることが確認される。
下部ミラー層5000も同様に波長680nm付近で高い反射率を持つように設計されている。
また、フォトニック結晶層1000と下部ミラー層5000との間隔で決まる共振器長は、共振器中で形成される定在波の腹が活性層5900に重なるような長さに設計されている。
これらは、面発光レーザを設計する際に一般に使われる手法をそのまま適用することができる。
以上の構成により、活性層5900で発生する光を上下のミラーで共振させ、増幅することによりレーザ発振が実現される。
本発明の第1の実施形態におけるフォトニック結晶層を有する構造体を説明する斜視図。 本発明の第1の実施形態におけるフォトニック結晶層を有する構造体を説明する図であり、(a)は上面図、(b)は断面図。 本発明の第1の実施形態を説明する孔(外側の円)の中心位置と第2の部材(内側の円)の中心位置をx方向およびy方向にずらした場合の反射スペクトル計算結果を示すグラフ。 本発明の第1の実施形態を説明する反射スペクトルを示すグラフ。 本発明の第2の実施形態における垂直共振器型面発光レーザの断面模式図。 本発明の実施例1における2次元フォトニック結晶ミラーを説明する概略図。 本発明の実施例1における2次元フォトニック結晶ミラーの反射スペクトルを示すグラフ。 本発明の実施例2における垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)を説明する概略図。 本発明の実施例2における垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)を構成するフォトニック結晶ミラーの反射スペクトルを示すグラフ。 非特許文献1に記載のフォトニック結晶の断面図。 非特許文献1におけるフォトニック結晶の透過スペクトルを示す図。 本発明の第1の実施形態を説明する反射スペクトルを示すグラフ。 本発明の第1の実施形態におけるリング状の間隙を説明する図。
符号の説明
1000:フォトニック結晶層
1010:第1の部材
1015:第2の部材
1016:孔
1020:低屈折率層
1021:下部クラッド層
5000:下部反射ミラー
5020:上部クラッド層
5050:基板
5900:活性層
8000:サファイア基板
8050:フォトニック結晶層

Claims (6)

  1. フォトニック結晶層を有する構造体であって、
    前記フォトニック結晶層は、第1の屈折率を有する材料からなる第1の部材に、周期的に配列された複数の孔を備え、
    前記複数の孔の内側に設けられた第2の屈折率を有する材料からなる第2の部材が、その中心位置を前記孔の中心位置に対し、前記フォトニック結晶層の面内方向にずらして配置され
    前記ずらして配置される構成によって、フォトニック結晶層の面に垂直方向に入射する光に対するピーク反射率が制御可能とされていることを特徴とするフォトニック結晶層を有する構造体。
  2. 前記フォトニック結晶層には、前記周期的に配列された複数の孔を形成している孔壁と、前記孔の内側に設けられた第2の部材とによって、
    円環状及び矩形の環形状を含むリング状の間隙が周期的に配列されていることを特徴とする請求項1に記載のフォトニック結晶層を有する構造体。
  3. 前記第1の部材における第1の屈折率と、前記第2の部材における第2の屈折率とが等しいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフォトニック結晶層を有する構造体。
  4. 前記第1及び第2の屈折率が、1.2以上、4.0以下であることを特徴とする請求項3に記載のフォトニック結晶層を有する構造体。
  5. 第1の反射ミラーと、活性層と、第2の反射ミラーを含み構成される面発光レーザにおいて、
    前記第1の反射ミラーが請求項1乃至4のいずれか1項に記載のフォトニック結晶層を有する構造体を含み構成されていることを特徴とする面発光レーザ。
  6. 前記第1及び第2の反射ミラーと前記活性層が、GaAs基板あるいはGaN基板上に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の面発光レーザ。
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