JP5108463B2 - 鉄道車両の屋根構体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両の屋根構体構造に関し、詳しくは、アルミ系押出形材をその押出成形方向が鉄道車両の長手方向に用いられた鉄道車両構体の屋根構体構造に関するものである。
このような屋根構体構造は、外板部とその下面に一体に押出成形した強度や剛性を負担する断面形状のリブを持ったシングルスキンタイプのもの(例えば、特許文献1参照。)や、外板および内板と、それらに一体に押出成形された連結壁とを有し中空のダブルスキンタイプのもの(例えば、特許文献2、3参照。)が知られている。
いずれにしても、アルミ系押出形材は、特許文献1の図2、図3、特許文献2の図1、特許文献3の図2に示すように、外板が上面をなして概ね平滑であり、空調装置などの屋上機器を設置するには、特許文献3の図1に見られるように外板の上面に溶接などして取り付けた金具を利用して設置している。
特公平6−45340号公報 特開平10−95335号公報 特開2001−138909号公報
ところで、鉄道車両の諸機器の多く、例えば、電気機器、ブレーキ機器、補助電源装置などは、通常、床下機器として車両の床下に設置され、空調装置など特定の機器が屋上機器として屋根上に設置されている。しかし、このように床下に多くの機器を設置するスペースが設けられてきた通常車両に対し、近時のLRV(低床市電等の軽車両)などは、床下に機器設置スペースを採りにくく、空調装置と共に、電気機器、ブレーキ機器、補助電源装置なども屋上機器として屋根上に設置されている。
このように、車両の屋根上に多くの機器を設置するのに、既述した金具を設置機器ごとに制作し、それら多くの金具を溶接や締結などして屋根上に取り付ける必要があり、金具の制作、取り付けに多大な工数を要しコスト上昇の原因になる。
また、溶接付けする場合、屋根構体の外板が熱歪みにより熱変形したり、熱履歴による残留応力を持つ場合があり、強度上、耐久性上問題になる。しかも、部分的な金具による機器の設置による場合、機器荷重が金具のみを介し屋根構体の局部に集中して伝達されるため、屋根構体の強度が局部的に不足することがある。これらに対処するのに、金具の取り付け部分の外板裏面に裏地を設ければ、熱歪みや熱応力、機器の局部支持のための発生応力を緩和することができるものの、工数削減、屋根外板の平滑な仕上がり、強度などの観点から好ましいことではない。
また、金具を締結により取り付けると、熱による問題は回避できるが、締結のための穴の隙間からの水の侵入が懸念されるので、シール材充填やその定期的保守作業に工数が掛かるし、締結の緩みに対する点検や保守も比較的短期間単位で行う必要があり、設置コストおよびランニングコスト共に上昇する。
本発明の目的は、外板の上面から突出するように一体に押出成形された突出部を有して、特別な工数、溶接の熱影響、応力集中による強度低下、取り付け穴部での水侵入、といった問題なしに、屋上機器の取り付け部になったり、屋根構体の強度や剛性を負担する部分となり得る、鉄道車両の屋根構体構造を提供することにある。
上記のような目的を達成するために、本発明の鉄道車両の屋根構体構造は、アルミ系押出形材(1)を押出方向が車両の長手方向に向くように用いた鉄道車両の屋根構体構造(100)であって、前記アルミ系押出形材(1)は、屋根構体(10)の上面をなす外板(2)と、当該上面から突出する第1の突出部(6)とが一体に押出成形されたものであり前記第1の突出部(6)は、突出方向基部側から2つ以上の中空部を有するように2つ以上の第1の連結壁(6c)によって仕切られたボックス形状をなしていることを特徴としている。
このような構成では、アルミ系押出形材の外板上面の突出部が、外板と一体に押出成形されて、金具の制作やその取り付けといった特別な工数、溶接の熱影響や取り付け穴による強度低下、取り付け穴部まわりのシール処理、といった問題なしに、外板の上面から少なくとも押出方向、従って、車両の長手方向に連続して突出するように設けられて、屋根構体の上に凸な湾曲形状との干渉を避けられる屋上機器の取り付け部になって設置機器の荷重を車両長手方向に分散して外板に伝達したり、屋根構体の強度や剛性を車両長手方向に均等負担する部分となったりすることができるし、双方に共用することもできる。もっとも、突出部は必須範囲を残して削り取ることができるし、屋根構体の外板がなす上面と段差のない通水穴を設けたりすることもできる。また、このような構成では、突出部がその突出基部側に少なくとも1つの中空部を有したボックス形状をなしていることにより、屋根構体の強度、剛性を専用に負担する場合よりもその負担機能が高まるので、その配置によっては強度、剛性を負担する専用の突出部は不要か、数を少なくすることができる。また、中空部が複数あれば、少なくとも1つの中空部を残すように突出端側から切除することで高さを減じ、切除によって露出した突出端部にC型溝、穴、切り欠きの少なくとも1つを形成して屋上機器を設置することで、設置高さを調節することができる。
また、前記第1の突出部(6)複数個設けられ、少なくとも1つの第1の突出部(6)の突出端に屋上機器取り付け用のC型溝(9)、穴、及び切り欠きの少なくとも1つが設けられているものとすることができる。
このような構成では、突出部の屋上機器取り付けのために選択されたものの突出端に設けられたC型溝、穴、切り欠きの少なくとも1つを通じて屋上機器側に連結した、または連結する連結具を外部から挿入して引っかけ、連結具上のナットなどを用いて突出端に締結し、屋上機器を設置することができる。選択されない突出部は屋根構体の強度や剛性を負担するもの専用として、その断面形状をL型、T型など必要最小限に単純化できる。
また、前記アルミ系押出形材(1)には、前記上面から突出する第2の突出部(6)がさらに一体に押出成形され、当該第2の突出部(6)は前記屋根構体(10)における強度、及び剛性の少なくとも1つを負担する断面形状を有しているものとすることができる。
このような構成では、突出部の屋根構体の強度、剛性負担のために選択されたものは、それ専用として、屋上機器設置用に選択されるものと区別することで、その断面形状をL型、T型など必要最小限に単純化できるし、屋上機器設置に選択されるものと共用されるように選択して、例えば、突出端にC型溝、穴、切り欠きの少なくとも1つが設けられる屋上機器設置形態に加え、屋根構体の強度、剛性負担のための形態を満足すればよいことになる。
また、前記アルミ系押出形材(1)は、前記外板(2)の下面には、前記長手方向に直交する幅方向に向く垂木(112)が結合されているものとすることができる。
このような構成では、アルミ系押出形材外板の上面に押出方向に形成される突出部が、屋上機器設置用のものを含んでも、屋根構体の強度、剛性を負担する車両長手方向の骨材を代替できることから、外板下面の突出部を無くして垂木を結合することで、外板の上面に突出部を有して屋根構体の上に凸の湾曲形状と干渉しないで屋上機器を設置できるようにすることが、垂木で補強した構造において、従来高さを増さずに実現する。
また、前記アルミ系押出形材(1)には、前記屋根構体(10)の下面をなす内板(3)と当該下面から突出する第3の突出部(21)とさらに一体に押出成形され、前記外板(2)と前記内板(3)との間が第2の連結壁(4)で仕切られて複数の中空部(5)が形成され、前記第3の突出部(21)の突出端には、天井、内装艤装品吊持用のC型溝(9)、穴、及び切り欠きの少なくとも1つを有しているものとすることができる。
このような構成では、アルミ系押出形材が、外板および内板を有してそれらの間を連結壁で仕切った複数の中空部を有したボックス構造であることによって強度、および剛性が格段に高まり、強度、剛性を負担する専用の突出部や垂木が不要になるし、平滑な下面からの突出部とその突出端に設けたC型溝、穴、切り欠きの少なくとも1つを利用して天井、内装艤装品を直接吊持して屋根構体内側に必要な艤装を行える。
本発明の屋根構体構造によれば、外板上面の突出部が一体の押出成形で、金具の制作や取り付けといった特別な工数、溶接の熱影響、取り付け穴による強度低下、取り付け穴部でのシール処理、といった問題なしに、車両の長手方向に連続して突出するように設けられて、上に凸に湾曲する屋根構体との干渉を避けた屋上機器の設置が簡単かつ短時間に行え、設置コスト、ランニングコスト共に低減するし、設置した屋上機器の荷重を突出部は自身が連続する方向に分散して外板に伝達するので、応力集中による強度低下も回避することができる。また、突出部によって屋根構体の強度や剛性を車両長手方向に均等負担して、通常外板下面に設けられていたリブや中空部を持ったダブルスキン構造を省略することもできる。
以下、本発明に係る実施の形態の鉄道車両の屋根構体構造について図1〜図5を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の説明および図示は、本発明の具体例であって、特許請求の範囲の記載内容を限定するものではない。
本実施の形態に係る屋根構体構造は図1の例、図2の例、図3の例、図4の例、図5の例に示すように、アルミ系押出形材1を各図(b)に示す押出方向Aが車両の長手方向に向くように用いた鉄道車両の屋根構体構造100を対象としている。アルミ系押出形材1はアルミニウムやアルミニウム合金を主材とする押出成形材料を用いる。この押出成形材料は中空部を形成できる流動特性を有するものであれば、断面形状選択の自由度が高まる。図1に示す例、図2に示す例、図5に示す例のアルミ系押出形材1は、外板2のみを有するいわゆるシングルスキンタイプに押出成形したものを採用し、図3に示す例、図4に示す例のアルミ系押出形材1は、外板2と内板3とを持ち、それらの間を連結壁4によって仕切って中空部5を形成したホローボックス構造を持ついわゆるダブルスキンタイプに押出成形したものを採用している。いずれの場合のアルミ系押出形材も、特に図示しないが、車両の長手方向に直交する幅方向に複数分割したものとして押出成形し、それら分割体を連続溶接するなどして接合して一体化したものとすることができる。これによって、押出成形する押出成形機のダイス径は小さなものでよくなる。
本実施の形態の屋根構体構造100は、これらアルミ系押出形材1のタイプの違いにかかわらず、図1の例、図2の例、図3の例、図4の例、図5の例に示すように、その外板2がなす上面から突出した突出部6が一体に押出成形されたものとしてある。このように、本実施の形態では、アルミ系押出形材1の外板2上面の突出部6が外板2と一体に押出成形される。従って、従来用いている金具の制作やその取り付けといった特別な工数、溶接の熱影響や取り付け穴による強度低下、取り付け穴部まわりのシール処理、といった問題なしに、外板2の上面から少なくとも押出方向A、従って、車両の長手方向に連続して突出するように設けられる。この結果、屋根構体構造100は、それに有した突出部6の外板2の上面から突出によって、上に凸に湾曲した屋根構体10との干渉を図1(a)で代表して示すように避けた状態で屋上機器7を支持し設置することができる。また、このような設置方式により、設置した屋上機器7の荷重は突出部6の連続範囲において車両長手方向に分散して外板2に伝達したり、屋根構体10の強度や剛性を車両長手方向に均等負担する部分となったりすることができるし、双方に共用することもできる。もっとも、突出部6は図5の例で示すように、必須範囲を残して削り取ることによって雨水の雨どい部8までの流れを容易にし、また軽量化を図ることができるし、屋根構体10の外板2がなす上面と段差のない通水用の穴や窓を設けたりすることもできる。
以上から、本実施の形態の鉄道車両の屋根構体構造100によれば、外板2上面の突出部6が一体の押出成形で、従来用いられる金具の制作や取り付けといった特別な工数、溶接の熱影響、取り付け穴による強度低下、取り付け穴部でのシール処理、といった問題なしに、車両の長手方向に連続して突出するように設けられて、上に凸に湾曲する屋根構体10との干渉を避けた屋上機器7の設置が簡単かつ短時間に行え、設置コスト、ランニングコスト共に低減するする。また、設置した屋上機器7の荷重を突出部6は自身が連続する方向に分散して外板2に伝達するので、応力集中による強度低下も回避することができる。また、突出部6によって屋根構体10の強度や剛性を車両長手方向に均等負担して、通常外板2下面に設けられていたリブや中空部5を持ったダブルスキン構造を省略することもできる。
ところで、屋上機器7の取り付け部とする突出部6は、複数の突出部6からその全数または適数選択して用いればよく、選択したものの突出端に屋上機器7を取り付けるための、図1の例、図2の例、図3の例、図4の例、図5の例に示すようなC型溝9や、それに代わる穴、切り欠きの少なくとも1つを有したものとすれば、それらC型溝9、穴、切り欠きの少なくとも1つを通じて屋上機器7側に連結した、または連結するボルトなどの連結具11の頭部11aを外部から挿入して引っかけ、連結具11上のナット11bなどを用いて突出端に締結し、屋上機器7を設置することができる。それには、屋上機器7に設けた窪み7aや屋上機器7下の空間によるスペースを利用してもよいが、連結具11を単独で突出部6に締結しておき、締結後の締結具11と屋上機器7とを連結すれば設置作業が簡単になる。
特に、C型溝9を利用すると押出成形時に一対の立ち上がり壁6a、6aおよびそれに直角な対向し合う突出端壁6b間に形成しておくことができるので、加工が全く必要ないものとなる。しかし、突出部6を適所で切除するか、C型溝9の適所に頭部11aを上方から挿入できるように拡張する切り欠きを加工しておくと、長尺な突出部6が形成する連続したC型溝9が開放される両端からしか頭部11aを挿入できない不便が解消する。
一方、C型溝9に代わる穴や切り欠きを設けるだけでも屋上機器7を設置することができる。例えば、穴はその締結部にそれよりも大きく頭部11aを出し入れできる出し入れ部が繋がった一般に達磨穴などと称される形状として、突出端壁6bに穿っておくことで、頭部11aを出し入れ部に上方から挿入して締結部へずらすことによりナット11bなどによる締結ができ、突出端壁6bが突出部6の両側立ち上がり壁6a間を連結壁6cで図1の例、図2の例、図3の例、図4の例、図5の例に示すように連結した断面ボックス型、非連結で図2の例に示すようなL型、T型のいずれによって形成されても突出端壁6bへの簡単な加工によって可能になる。また、切り欠きは、突出端壁6bと立ち上がり壁6aとを切り欠き、立ち上がり壁6aに頭部11aを側方から出し入れ部と、この出し入れ部にそれよりも小さな幅で繋がり突出端壁6bの幅方向中央部まで延びる締結部とからなる ものとして実現し、この場合も、突出端壁6bが突出部6の断面ボックス型、L型、T型のいずれによって形成されても突出端壁6bへの簡単な加工によって可能になる。しかし、L型、T型である場合は、立ち上がり壁6aを利用した出し入れ部なしに、締結部のみを突出端壁6bの立ち上がり壁6aのないエッジ部から切り込むだけで締結具11自体を側方から出し入れでき、頭部11aを突出端壁6bの下側に位置させられる。
締結具11の屋上機器7との連結は、図1(a)に代表して示すように、締結具11上の二重ナット11c、11dにより締結して行うことができ、締結具11を単独で突出部6に締結し、その後に屋上機器7と連結し設置を終えるのに好都合である。しかし、これに限られることはなく、種々な連結方式を採用することができる。
なお、突出部6のうちの、屋上機器7の設置用に選択されないものは、屋根構体10の強度や剛性を負担するもの専用として、その断面形状を図2に示すようなL型、T型など必要最小限に単純化できる。
これら突出部6による屋上機器7の設置と、屋根構体10の強度、剛性の負担との関係を逆に捉えて、突出部6の全数または適数の選択されたものは、屋根構体10における強度、剛性の少なくとも1つを負担する断面形状を有しているものとすることができる。このように、突出部6の屋根構体10の強度、剛性負担のために選択されたものは、それ専用として、屋上機器7の設置用に選択されるものと区別することで、その大きさや肉厚を含む断面形状を図2の例に示すようなL型、T型など必要最小限に単純化できるし、屋上機器7の設置に選択されるものと共用されるように選択して、例えば、図1の例、図2の例、図3の例、図4の例、図5の例に示すような連結壁6cによる中空部12を持ったボックス型にするなど、突出端に既述のC型溝9、穴、切り欠きの少なくとも1つが設けられる屋上機器設置形態に加え、屋根構体の強度、剛性負担のための形態を満足すればよいことになるが、前記屋上機器設置形態を前記ボックス型にするような場合、強度、剛性の負担には十分なものとなるので、その配置位置、数に問題や不足がなければ、図1に示す例のように屋上機器設置形態の突出部6だけでも事足りる。しかし、不足がある場合、図2に示す例のように屋上機器設置形態の突出部6と、それよりも単純な断面形状とした形態の強度、剛性負担専用の突出部6を併設することで、余分な重量化を避けられる。
以上から、アルミ系押出形材1は、図1に示す例、図2に示す例、図5に示す例のように、外板2下面からの突出部を持たない平滑形態とし、外板2下面には押出方向Aである車両長手方向に直交する幅方向に向く垂木112が結合されているものとすることができる。これによって、アルミ系押出形材1における外板2の上面に押出方向に形成される突出部6が、屋上機器設置用のものを含んでも、屋根構体1の強度、剛性を負担する車両長手方向の骨材を代替できることから、外板2下面の突出部を無くして垂木112を所定の間隔ごとに結合することで、外板2の上面に突出部6を有して上に凸の湾曲形状をなした屋根構体10と干渉しないで屋上機器7を設置できるようにすることが、垂木112で補強した構造において従来高さを増さずに実現する。
図1に示す例、図2に示す例、図5に示す例では、垂木112の下面には内板13を張り合わせることで、アルミ系押出形材1、垂木112、内板13の組み合わせによるダブルスキン構造とし、屋根構体1の下面の平滑化と、強度アップとを図っているが、必須ではない。
また、図3に示す例、図4に示す例のように、アルミ系押出形材1を外板2と内板3間に連結壁4による中空部5を形成したダブルスキンタイプのものとすれば、そのホローボックス構造からアルミ系押出形材1の強度や剛性が一挙に向上するし、図示例のように連結壁4がトラス構造となる形態では強度や剛性が特に高まる。従って、多くの屋上機器7を設置するのに好適であるし、突出部6は屋上機器設置形態のものを、図示するように必要数だけ設けて強度や剛性が不足することなないし、図5に示す例のように突出部6の屋上機器7設置に必要な範囲、つまり屋上機器7の荷重の集中を必要度合いまで分散できる範囲を含んで残し、不要な部分を切除することで、外観をより簡素にでき、余分な重量も削減できる。
図4に示す例のダブルスキンタイプのアルミ系押出形材1は、さらに、内板3がなす下面から突出した突出部21が一体に押出成形され、この突出部21は、突出端に天井、内装艤装品吊持用のC型溝9、穴、切り欠きの少なくとも1つを有しているものとしている。このように、アルミ系押出形材1が、外板および内板を有してそれらの間を連結壁で仕切った複数の中空部を有したホローボックス構造で強度、および剛性が格段に高まる点から垂木が不要になるし、突出部6と同様に平滑な下面からの突出部21とその突出端に設けたC型溝9、穴、切り欠きの少なくとも1つを利用して天井、内装艤装品22を直接吊持して屋根構体10の内側に必要な各種艤装を行える。
最後に、突出部6、21は、特に、突出部6で既述した中空部12、突出部21では中空部23を持ったボックス構造とするのに、図1の例、図2の例、図3の例、図4の例、図5の例に示すよう突出方向基部側から突出端側に1つ以上の中空部12、23を有するように1つ以上の連結壁6cによって仕切ったものとすることができる。このように、突出部6その突出基部側に少なくとも1つの中空部12を有したボックス形状をなしていると、既述したように屋根構体10の強度、剛性を専用に負担する場合よりもその負担機能が高まるので、その配置によっては強度、剛性を負担する専用の突出部6は不要か、数を少なくすることができる。特に、図5に示す例の突出部6で代表して示すように、中空部12が複数あれば、少なくとも1つの中空部12を残すように突出端側から切除することで高さを複数段に減じ、切除によって露出した突出端壁にC型9、穴、切り欠きの少なくとも1つを形成して屋上機器7を設置することで、設置高さを調節することができる。
本発明は、鉄道車両の屋根構体に実用して、少ない工数で、強度低下なく簡単かつ短時間に屋上機器を設置し、メンテナンスの手間も軽減できる。
本発明に係る実施の形態の鉄道車両の1つの屋根構体構造例を示す断面図および斜視図である。 本発明に係る実施の形態の鉄道車両の別の屋根構体構造例を示す断面図および斜視図である。 本発明に係る実施の形態の鉄道車両の他の屋根構体構造例を示す断面図および斜視図である。 本発明に係る実施の形態の鉄道車両の今1つの屋根構体構造例を示す断面図および斜視図である。 本発明に係る実施の形態の鉄道車両のさらに別の屋根構体構造例を示す断面図および斜視図である。
符号の説明
1 アルミ系押出形材
2 外板
3、13 内板
4、6c 連結壁
5、12、23 中空部
6、21 突出部
6a 立ち上がり壁
6b 突出端壁
7 屋上機器
8 雨どい
9 C型溝
10 屋根構体
11 締結具
11a 頭部
11b、11c、11d ナット
22 天井、内装艤装品
100 屋根構体構造
112 垂木

Claims (5)

  1. アルミ系押出形材(1)を押出方向が車両の長手方向に向くように用いた鉄道車両の屋根構体構造(100)であって、
    前記アルミ系押出形材(1)は、屋根構体(10)の上面をなす外板(2)と、当該上面から突出する第1の突出部(6)とが一体に押出成形されたものであり、
    前記第1の突出部(6)は、突出方向基部側から2つ以上の中空部を有するように2つ以上の第1の連結壁(6c)によって仕切られたボックス形状をなしていることを特徴とする鉄道車両の屋根構体構造(100)
  2. 前記第1の突出部(6)複数個設けられ、少なくとも1つの第1の突出部(6)の突出端に屋上機器取り付け用のC型溝(9)、穴、及び切り欠きの少なくとも1つが設けられている請求項1に記載の鉄道車両の屋根構体構造(100)
  3. 前記アルミ系押出形材(1)には、前記上面から突出する第2の突出部(6)がさらに一体に押出成形され、当該第2の突出部(6)は前記屋根構体(10)における強度、及び剛性の少なくとも1つを負担する断面形状を有している請求項1または2に記載の鉄道車両の屋根構体構造(100)
  4. 前記アルミ系押出形材(1)は、前記外板(2)の下面には、前記長手方向に直交する幅方向に向く垂木(112)が結合されている請求項3に記載の鉄道車両の屋根構体構造(100)
  5. 前記アルミ系押出形材(1)には、前記屋根構体(10)の下面をなす内板(3)と当該下面から突出する第3の突出部(21)とさらに一体に押出成形され、
    前記外板(2)と前記内板(3)との間が第2の連結壁(4)で仕切られて複数の中空部(5)が形成され、
    前記第3の突出部(21)の突出端には、天井、内装艤装品吊持用のC型溝(9)、穴、及び切り欠きの少なくとも1つを有している請求項1〜3のいずれか1項に記載の鉄道車両の屋根構体構造(100)
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