JP5108064B2 - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化システムに関する。より詳しくは、還元剤の存在下で排気中のNOxを還元する選択還元触媒を備えた排気浄化システムに関する。
従来、排気中のNOxを浄化する排気浄化システムの1つとして、アンモニア等の還元剤により排気中のNOxを選択的に還元する選択還元触媒を排気通路に設けたものが提案されている。例えば、尿素添加式の排気浄化システムでは、選択還元触媒の上流側からアンモニアの前駆体である尿素水を供給し、この尿素水から排気の熱で熱分解又は加水分解することでアンモニアを生成し、このアンモニアにより排気中のNOxを選択的に還元する。このような尿素添加式のシステムの他、例えば、アンモニアカーバイトのようなアンモニアの化合物を加熱することでアンモニアを生成し、このアンモニアを直接添加するシステムも提案されている。以下では、尿素添加式のシステムについて説明する。
このような選択還元触媒には、排気中のNOxの還元に供されなかったアンモニアを吸着する能力がある。すなわち、選択還元触媒に流入するNOx量に対し尿素水の供給量が多い場合、NOxの還元に供されずに余剰となったアンモニアは選択還元触媒に吸着され、逆に選択還元触媒に流入するNOx量に対し尿素水の供給量が少ない場合、選択還元触媒に吸着されていたアンモニアがNOxの還元に供される。したがって、尿素水の供給量を増減することにより、選択還元触媒におけるアンモニアの吸着量を制御することができる。
NOx浄化の観点からは、選択還元触媒にできるだけ多くのアンモニアが吸着されていることが好ましいものの、選択還元触媒で吸着できるアンモニアの量には限界がある。選択還元触媒にこの限界量を超えるアンモニアが供給されると、吸着しきれなかったアンモニアは下流側へ排出されてしまうこととなる。このため、選択還元触媒におけるアンモニアの吸着量は、限界量を上回らないように適切な量に制御する必要がある。
特許文献1には、このようにアンモニアの吸着量を制御するにあたり、選択還元触媒におけるアンモニアの吸着量を推定する技術が示されている。この技術では、選択還元触媒の上流側に設けたアンモニアセンサの出力に基づいてアンモニア流入量を算出し、このアンモニア流入量に基づいて選択還元触媒におけるアンモニアの吸着量を推定する。
特開2008−303759号公報
ところで尿素添加式のシステムでは尿素水を排気管内の選択還元触媒の上流側に供給するが、ここで供給した尿素水は、常にその全てが排気管内でアンモニアに変換された後に選択還元触媒に流入するわけではなく、その一部が尿素水の状態のまま選択還元触媒に流入する場合もある。選択還元触媒にはアンモニアを吸着する能力はあるが尿素水を吸着する能力は無いため、流入した尿素水は、選択還元触媒の内部でアンモニアに変換されアンモニアの状態で吸着あるいは消費されたり、又は尿素水の状態のまま選択還元触媒の下流から排出されたりする。
このように、尿素添加式のシステムにおいて、選択還元触媒に流入する尿素水は、選択還元触媒の内部で潜在的にはアンモニアとして吸着されたりNOxの還元に消費されたりする能力があるが、上記特許文献1の技術では、尿素水が選択還元触媒に流入することを想定しておらず、結果として選択還元触媒におけるアンモニアの吸着量の推定に誤差が生じるおそれがある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、還元剤とその前駆体とを区別することで選択還元触媒に捕捉されている還元剤の量を精度良く推定できる内燃機関の排気浄化システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、内燃機関(例えば、後述のエンジン1)の排気系(例えば、後述の排気管11)に設けられ、還元剤(例えば、後述のアンモニア)の存在下で排気を浄化し、かつこの還元剤を捕捉する選択還元触媒(例えば、後述の第1選択還元触媒231又は第2選択還元触媒232)と、前記排気系のうち前記選択還元触媒の上流側に還元剤の前駆体(例えば、後述の尿素水)を供給する前駆体供給手段(例えば、後述のユリア噴射装置25)と、を備える内燃機関の排気浄化システム(例えば、後述の排気浄化システム2)を提供する。前記排気浄化システムは、前記選択還元触媒に流入する排気のNOx量を取得するNOx量取得手段(例えば、後述のNOxセンサ28、単位変換部8、及び第1NOx排出量推定部53など)と、前記取得したNOx量(例えば、後述のフィードNOx量QNOX、第1NOx排出量QNOX1ST→2NDなど)と前記選択還元触媒への前駆体供給量(例えば、後述の供給量QUREA、第1ユリアスリップ量QUREA1STなど)との比(例えば、後述の第1当量比α1ST、第2当量比α2NDなど)に基づいて、供給された前駆体のうち還元剤へ変換された前駆体の割合に相当する還元剤変換率(例えば、後述の第1NH変換率RNU1、第2NH変換率RNU2など)を算出する変換率算出手段(例えば、後述の第1変換率算出部511、第2変換率算出部551など)と、前記算出された還元剤変換率に基づいて、前記選択還元触媒への還元剤供給量(例えば、後述の第1NH供給量QNH31ST、第2NH供給量QNH32NDなど)を推定する還元剤供給量推定手段(例えば、後述の第1NH供給量推定部512、第2NH供給量推定部552)と、前記推定された還元剤供給量に基づいて、前記選択還元触媒に捕捉されている還元剤の量に相当するストレージ量を推定するストレージ量推定手段(例えば、後述の第1ストレージ量推定部52、第2ストレージ量推定部56など)と、を備える。
本発明では、選択還元触媒に流入する排気のNOx量を取得し、この取得したNOx量と前駆体供給量との比に基づいて、選択還元触媒に供給された前駆体のうち還元剤へ変換された前駆体の割合に相当する還元剤変換率を算出する。さらにこの還元剤変換率に基づいて選択還元触媒への還元剤供給量を推定し、推定された還元剤供給量に基づいて選択還元触媒における還元剤のストレージ量を推定する。したがって、選択還元触媒の上流側から供給された前駆体のうち、還元剤の状態で選択還元触媒に供給される分と、前駆体の状態のまま選択還元触媒に供給される分とを区別することができるので、選択還元触媒におけるストレージ量を精度良く推定することができる。
この場合、前記変換率算出手段は、前記比と前記排気系の温度(例えば、後述の排気温度TGAS)とに基づいて前記還元剤変換率を算出することが好ましい。
還元剤変換率は排気系の温度によって変化する。そこで本発明では、NOx量と前駆体供給量との比に加えて、排気系の温度に基づいて還元剤変換率を算出することにより、選択還元触媒への還元剤供給量を精度良く推定することができるので、結果としてストレージ量の推定精度をさらに向上することができる。
この場合、前記変換率算出手段は、前記比と前記排気系の空間速度(例えば、後述の空間速度SV)とに基づいて前記還元剤変換率を算出することが好ましい。
還元剤変換率は排気系の空間速度によって変化する。そこで本発明では、NOx量と前駆体供給量との比に加えて、排気系の空間速度に基づいて還元剤変換率を算出することにより、選択還元触媒への還元剤供給量を精度良く推定することができるので、結果としてストレージ量の推定精度をさらに向上することができる。
この場合、前記還元剤はアンモニアであり、その前駆体は尿素水であり、前記排気浄化システムは、尿素水からアンモニアとともに生成される二酸化炭素の量に相当するCO生成量(例えば、後述の第1CO生成量QCO21ST、第2CO生成量QCO22NDなど)を推定するCO生成量推定手段(例えば、後述の第1CO生成量推定部513、第2CO生成量推定部553など)と、前記前駆体供給量から前記推定した還元剤供給量及びCO生成量を減算することにより、前記選択還元触媒から下流側へ排出される前駆体量である前駆体スリップ量(例えば、後述の第1ユリアスリップ量QUREA1ST、第2ユリアスリップ量QUREA2NDなど)を推定する前駆体スリップ量推定手段(例えば、後述の第1スリップ量推定部514、第2スリップ量推定部554など)と、を備えることが好ましい。
選択還元触媒における還元剤をアンモニアとした場合、その前駆体としては尿素水が用いられる場合が多い。高温の排気系内で尿素水を加水分解すると、アンモニアとともに二酸化炭素が生成される。そこで本発明では、尿素水からアンモニアとともに生成される二酸化炭素の量に相当するCO生成量を推定する。そして、選択還元触媒への前駆体供給量から、推定した還元剤供給量及びCO生成量を減算することにより、選択還元触媒から下流側へ排出される前駆体量である前駆体スリップ量を推定する。選択還元触媒の下流側へ尿素水が排出されると、供給した尿素水が無駄になるばかりか異臭の原因ともなりうる。本発明では、前駆体スリップ量を推定することにより、上述のような不具合が生じないように、前駆体供給手段からの尿素水の供給量を適切なタイミングで制限することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジン及びその排気浄化システムの構成を示す模式図である。 ユリア噴射装置から噴射した尿素水が、どのような割合でその成分が変化するかを示す図である。 ユリア噴射装置から噴射した尿素水が、どのような割合でその成分が変化するかを示す図である。 ユリア噴射装置から噴射した尿素水が、どのような割合でその成分が変化するかを示す図である。 ユリア噴射装置から噴射した尿素水が、どのような割合でその成分が変化するかを示す図である。 尿素水の当量比とNH変換率を示す図である。 上記実施形態に係るECUに構成されたユリア噴射装置のユリア噴射量の決定に関するモジュールを示すブロック図である。 上記実施形態に係るストレージ量推定部の構成を示すブロック図である。 上記実施形態に係るストレージ量推定部における演算を模式的に示す図である。 上記実施形態に係る第1供給量推定部の構成を示すブロック図である。 上記実施形態に係る第1ストレージ量推定部の構成を示すブロック図である。 上記実施形態に係る第1NOx排出量推定部の構成を示すブロック図である。 上記実施形態に係る第2供給量推定部の構成を示すブロック図である。 上記実施形態に係る第2ストレージ量推定部の構成を示すブロック図である。 上記実施形態に係るECUにより実行されるユリア噴射制御の手順を示すフローチャートである。 上記実施形態のNHスリップ量推定部の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る内燃機関(以下「エンジン」という)1及びその排気浄化システム2の構成を示す模式図である。エンジン1は、リーンバーン運転方式のガソリンエンジン又はディーゼルエンジンであり、図示しない車両に搭載されている。
排気浄化システム2は、エンジン1の排気管11に設けられた酸化触媒21と、排気管11に設けられ、排気中の粒子状物質(以下、「PM(Particulate Matter)」という)を捕集する排気浄化フィルタ(以下、「DPF(Diesel Particulate Filter)」という)22と、排気管11に設けられ、この排気管11を流通する排気中の窒素酸化物(以下、「NOx」という)を還元剤としてのアンモニアの存在下で浄化するユリア選択還元触媒23と、排気管11のうちユリア選択還元触媒23の上流側に、アンモニアの前駆体である尿素水を供給するユリア噴射装置25と、電子制御ユニット(以下、「ECU」という)3とを含んで構成される。
ユリア噴射装置25は、ユリアタンク251と、ユリア噴射弁253とを備える。
ユリアタンク251は、尿素水を貯蔵するものであり、ユリア供給路254及び図示しないユリアポンプを介して、ユリア噴射弁253に接続されている。このユリアタンク251には、ユリアレベルセンサ255が設けられている。このユリアレベルセンサ255は、ユリアタンク251内の尿素水の水位を検出し、この水位に略比例する検出信号をECU3に出力する。ユリア噴射弁253は、ECU3に接続されており、ECU3からの制御信号により動作し、この制御信号に応じて尿素水を排気管11内に噴射する。すなわち、ユリア噴射制御が実行される。
酸化触媒21は、排気管11のうちDPF22よりも上流側に設けられ、排気中のNOを酸化してNOに変換し、これにより、ユリア選択還元触媒23におけるNOxの還元を促進する。
DPF22は、排気管11のうち酸化触媒21よりも下流側に設けられ、排気がフィルタ壁の微細な孔を通過する際、排気中の炭素を主成分とするPMを、フィルタ壁の表面及びフィルタ壁中の孔に堆積させることによって捕集する。
ユリア選択還元触媒23は、第1選択還元触媒231と、排気管11のうち第1選択還元触媒231よりも下流側に設けられた第2選択還元触媒232とを含んで構成される。これら選択還元触媒231,232は、それぞれ、アンモニア等の還元剤が存在する雰囲気下で、排気中のNOxを選択的に還元する。具体的には、ユリア噴射装置25により尿素水を噴射すると、この尿素水は、排気の熱により熱分解又は加水分解されて還元剤としてのアンモニアが生成される。生成されたアンモニアは、選択還元触媒231,232に供給され、これらアンモニアにより、排気中のNOxが選択的に還元される。
ところで、これら選択還元触媒231,232は、尿素水から生成したアンモニアで排気中のNOxを還元する機能を有するとともに、生成したアンモニアを所定の量だけ吸着する機能も有する。本実施形態では、選択還元触媒231,232において吸着されたアンモニア量をストレージ量といい、このストレージ量の限界を最大ストレージ容量という。より詳しくは、第1選択還元触媒231のストレージ量を、第1ストレージ量といい、第2選択還元触媒232のストレージ量を、第2ストレージ量という。このようにして吸着されたアンモニアは、排気中のNOxの還元にも適宜消費される。このため、ストレージ量が大きくなるに従い、選択還元触媒におけるNOx浄化率は高くなる。また、エンジンから排出されたNOxの量に対し尿素水の供給量が少ない場合等には、吸着されたアンモニアが、この尿素水の不足分を補うようにしてNOxの還元に消費される。
ここで、選択還元触媒231,232において、最大ストレージ容量を超えてアンモニアが生成された場合、生成されたアンモニアは、選択還元触媒231,232の下流側へ排出される。このようにしてアンモニアが選択還元触媒231,232に吸着されず、その下流側へ排出されることを、以下では「アンモニアスリップ」という。本実施形態では、後に詳述するように、第1ストレージ量及び第2ストレージ量を精度良く推定し、この推定に基づいてユリア噴射量を決定することにより、ユリア選択還元触媒23全体としてのNOx浄化率を高く維持しながら、第2選択還元触媒232におけるアンモニアスリップの発生も極力抑制する。
また、これら選択還元触媒231,232は、アンモニアを吸着する能力があるものの、尿素水を吸着する能力はない。したがって、ユリア噴射装置25から供給した尿素水の一部がそのまま選択還元触媒231,232の下流側へ排出される場合もある。以下では、このように尿素水が選択還元触媒231,232の下流側へ排出されることを、「ユリアスリップ」という。本実施形態では、後に詳述するように、第1選択還元触媒231及び第2選択還元触媒232におけるユリアスリップを推定し、この推定に基づいてユリア噴射量を制限することにより、第2選択還元触媒232におけるユリアスリップの発生を極力抑制する。
ECU3には、NHセンサ26、排気温度センサ27、NOxセンサ28、エアフローメータ15、クランク角度位置センサ29、及びアクセル開度センサ14、及びユリア残量警告灯16等が接続されている。
NHセンサ26は、排気管11のうち第1選択還元触媒231と第2選択還元触媒232との間における排気のアンモニアの濃度NH3CONSを検出し、検出したアンモニア濃度NH3CONSに略比例した検出信号をECU3に供給する。排気温度センサ27は、第2選択還元触媒232の下流側の排気の温度(以下、「排気温度」という)TGASを検出し、検出した排気温度TGASに略比例した検出信号をECU3に供給する。なお、以下では、第1、第2選択還元触媒231,232や酸化触媒21の温度として、排気温度TGASに基づいて推定されたものを用いるが、これに限るものではない。NOxセンサ28は、第1選択還元触媒231に流入する排気のNOxの濃度NOXCONSを検出し、検出したNOx濃度NOXCONSに略比例した検出信号をECU3に供給する。エアフローメータ15は、図示しない吸気通路を流通する吸入空気量(質量流量)QAを検出し、検出した吸入空気量QAに略比例した検出信号をECU3に供給する。
クランク角度位置センサ29は、エンジン1のクランク軸の回転角度を検出するとともに、クランク角1度ごとにパルスを発生し、そのパルス信号をECU3に供給する。エンジン1の回転数NEは、このパルス信号に基づいてECU3により算出される。アクセル開度センサ14は、車両の図示しないアクセルペダルの踏み込み量(以下、「アクセル開度」という)を検出し、検出したアクセル開度に略比例した検出信号をECU3に供給する。ECU3では、このアクセル開度及びエンジン回転数に応じて、エンジン1の要求トルクが算出される。ユリア残量警告灯16は、例えば、車両のメータパネルに設けられ、ユリアタンク251内の尿素水の残量が所定の残量より少なくなったことに応じて点灯する。これにより、ユリアタンク251内の尿素水の残量が少なくなったことを運転者に警告する。
ECU3は、各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定のレベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路と、中央演算処理ユニット(以下「CPU」という)とを備える。この他、ECU3は、CPUで実行される各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路と、エンジン1やユリア噴射弁253等に制御信号を出力する出力回路と、を備える。
次に、ユリア噴射装置から噴射した尿素水が、排気管並びにこの排気管内の第1、第2選択還元触媒を通過する過程でどのように変化するか、について図2〜図6を参照して説明する。
ユリア噴射装置から噴射した尿素水(CO(NH+HO)は、排気管内及び第1、第2選択還元触媒の内部において熱分解又は加水分解され、最終的には下記式(1)に示すように、アンモニア(NH)及び二酸化炭素(CO)が生成される。
Figure 0005108064
図2〜5には、横軸を尿素水の噴射地点からの距離とし、上段に排気管内の各部分における温度を示し、下段に噴射した尿素水のうち、NH、CO又はHCNOに変換された尿素水の割合と、各部分におけるNOx浄化率とを示す。
これら図2〜5に示す例では、濃度32.5%の尿素水を用い、ユリア噴射量を50[mg/sec]とした。図2に示す例では空間速度を約12000[h−1]としかつ排気温度を約200[℃]とし、図3に示す例では空間速度を約20000[h−1]としかつ排気温度を約200[℃]とし、図4に示す例では空間速度を約12000[h−1]としかつ排気温度を約250[℃]とし、図5に示す例では空間速度を約20000[h−1]としかつ排気温度を約250[℃]とした。
これら図2〜5に示すように、第1選択還元触媒の上流側のユリア噴射装置から噴射された尿素水は、噴射地点から第2選択還元触媒の下端に至るまでの間にその一部が分解されて、NH及びCOが生成される。また、噴射地点から第1選択還元触媒の下端側に至るまでの間では過渡的にHCNOが生成されるが、その量はNH及びCOと比較して僅かでありかつ下流側へ向うに従い減少する。従って本実施形態ではHCNOの生成を無視する。
本実施形態では、供給された尿素水のうちNHへ変換された尿素水の割合に相当するパラメータとして、NH変換率を定義する。より具体的には、尿素水の供給地点(例えば、ユリア噴射装置による噴射地点や、第1選択還元触媒の下端など)を設定し、この供給地点から供給された尿素水が、所定の対象地点(例えば、第1選択還元触媒の下端や、第2選択還元触媒の下端など)に至るまでの間にNHに変換される割合を、その対象地点におけるNH変換率として定義する。
図2〜図5に示すように、排気温度及び空間速度によらず、下流側へ向うに従いNH変換率は大きくなる傾向がある。
図2と図3、又は、図4と図5を比較することにより、空間速度が上昇するとNH変換率が高くなる傾向があることが分かる。
また、図2と図4を比較すると、空間速度が比較的低い場合には、排気温度が上昇してもNH変換率は上昇しない傾向があることが分かる。これに対して、図3と図5を比較すると、空間速度が比較的高い場合には、排気温度が上昇するとNH変換率は上昇する傾向があることが分かる。
図6は、尿素水の当量比αとNH変換率を示す図である。
ここで、尿素水の当量比αとは、対象とする選択還元触媒について、単位時間当りの尿素水の流入量(NHとして流入する分も含む)と、単位時間当りのNOxの流入量との比(尿素水流入量/NOx流入量)であり、流入するNOxに対し、このNOxを過不足なく還元できる量の尿素水が流入した場合、この当量比αは“1”となる。すなわち、対象とする選択還元触媒に流入するNOxに対し、流入するNOxを還元するために必要な量の尿素水が供給されなかった場合、当量比αは“1”より小さな値となり、流入するNOxを還元するために必要な量より多くの尿素水が供給された場合、当量比αは“1”より大きな値となる。
図6には、第1選択還元触媒における当量比αを“4”又は“5”にした場合、すなわち第1選択還元触媒に流入するNOxを還元するのに必要な量の4倍又は5倍の尿素水を供給した場合における、第2選択還元触媒の下端側でのNH変換率を示す。
この図6から分かるように、NH変換率は、空間速度及び排気温度だけでなく尿素水の当量比αに応じて変化することが分かる。
以上、図2〜図6に示すように、排気管内の各部分におけるNH変換率は、尿素水の当量比、空間速度、及び排気温度に応じて変化することから、これら3つのパラメータに基づいて推定できる。
図7は、ECUに構成されたユリア噴射装置のユリア噴射量GUREAの決定に関するモジュールを示すブロック図である。なお本実施形態において、ユリア噴射量GUREAの単位は、質量流量、すなわち単位時間当りに噴射される尿素水の質量とする。このユリア噴射量GUREAの決定に係るブロックは、ベース噴射量算出部4と、ストレージ量推定部5と、補正噴射量算出部6と、スリップ制限部7と、を含んで構成される。
図7及び下記式(2)に示すように、ユリア噴射量GUREAは、後述のベース噴射量算出部4により算出されたベース噴射量GUREA_BSと、後述のストレージ量推定部5、補正噴射量算出部6及びユリアスリップ制限部7により算出された補正噴射量GUREA_CORとを合算することにより算出される。
Figure 0005108064
また、記号(k)は、離散化した時間を示す記号であり、所定の制御周期ごとに検出又は算出されたデータであることを示す。すなわち、記号(k)が今回の制御タイミングにおいて検出又は算出されたデータであるとした場合、記号(k−1)は前回の制御タイミングにおいて検出又は算出されたデータであることを示す。なお、以下の説明においては、記号(k)を適宜、省略する。
また以下で説明するベース噴射量算出部4、ストレージ量推定部5及び補正噴射量算出部6での演算において、NH濃度に略比例したNHセンサ26の検出値NH3CONS及びNOx濃度に略比例したNOxセンサ28の検出値NOXCONSは、それぞれ、単位変換部8により、質量流量に相当するNH量QNH3MID及びNOx量QNOXに変換されたものが用いられる。また、排気系内のNHはユリア噴射装置により噴射された尿素水から生成されるものであることから、演算の便宜上、本実施形態ではNHの重量を、対応する尿素水の重量に換算して扱うが、本発明はこれに限るものではない。なお、アンモニアの量と、この量のアンモニアを生成するために必要な尿素水の量とは、ユリアタンク251に貯蔵されている尿素水中の尿素の濃度に応じた係数を乗算することにより、相互に変換可能である。
単位変換部8は、吸入空気量QAに基づいて、排気中のNH濃度及びNOx濃度に相当する検出値NH3CONS,NOXCONSを、NH量QNH3MID及びNOx量QNOXに変換する。単位変換部8で算出されたNH量QNH3MIDは、第1選択還元触媒からスリップしたNH量に相当することから、以下では「第1NHスリップ量」という。また、単位変換部8で算出されたNOx量QNOXは、エンジンから排出され第1選択還元触媒に供給されるNOx量に相当することから、以下では、「フィードNOx量」という。
また、以下で説明するベース噴射量算出部4、ストレージ量推定部5及び補正噴射量算出部6での演算において、排気の空間速度SVは、空間速度演算部9においてエンジン回転数NE及び吸入空気量QAに基づき所定のマップを検索することで算出されたものが用いられる。
ベース噴射量算出部4は、下記式(3)に示すように、フィードNOx量QNOXに変換係数KCONV_NOX_UREAを乗算することによりベース噴射量GUREA_BSを算出する。下記式(3)において、変換係数KCONV_NOX_UREAは、NOx量からユリア噴射量に変換する変換係数である。このような変換係数KCONV_NOX_UREAを、NOx量QNOXに乗算することにより、選択還元触媒に流入する量のNOxを還元するために必要な尿素水の量であるベース噴射量GUREA_BSを算出することができる。すなわち、このベース噴射量GUREA_BSは、当量比αが“1”の噴射量に相当する。
Figure 0005108064
ストレージ量推定部5は、フィードNOx量QNOX、第1NHスリップ量QNH3MID、空間速度SV、及び排気温度TGASなどのパラメータに基づいて第1ストレージ量の推定値STNH3_1ST及び第2ストレージ量の推定値STNH3_2NDを算出する。以下、図8〜図14を参照して、ストレージ量推定部5の構成について詳細に説明する。
図8は、ストレージ量推定部5の構成を示すブロック図である。
ストレージ量推定部5は、第1供給量推定部51と、第1ストレージ量推定部52と、第1NOx排出量推定部53と、第2供給量推定部55と、第2ストレージ量推定部56と、ユリアスリップ判定部57とを含んで構成され、これらにより、第1ストレージ量の推定値STNH3_1ST及び第2ストレージ量の推定値STNH3_2NDを算出するとともに、後述のユリアスリップフラグFUREA_SLIPを更新する。
図9は、ストレージ量推定部5における演算を模式的に示す図である。
第1選択還元触媒231の上流側の噴射地点から、供給量QUREAで排気管内に供給された尿素水は、噴射地点から第1選択還元触媒231の下端に至るまでの間に、その一部がNHに変換されて第1選択還元触媒231に供給される。第1選択還元触媒231に供給されたNHは、NOxの還元に消費されるか、第1選択還元触媒231に吸着されるか、又は第1選択還元触媒231の下流へ排出される。また、上記供給量QUREAで排気管内に供給された尿素水のうち、第1選択還元触媒231の下端に至るまでの間にNHに変換されなかった分は、尿素水の状態のまま第1選択還元触媒231から下流側へ排出される。
以上のような状況の下、ストレージ量推定部5の第1供給量推定部51では、第1選択還元触媒231に供給されるNH量である第1NH供給量QNH31STと、第1選択還元触媒231から排出される尿素水の量である第1ユリアスリップ量QUREA1STとを推定する。また、第1ストレージ量推定部52では、推定した第1NH供給量QNH31STに基づいて第1ストレージ量STNH3_1STを推定する。
一方、第2選択還元触媒232には、第1選択還元触媒231から排出されたNHに加えて、上記第1ユリアスリップ量QUREA1STで第1選択還元触媒231から供給された尿素水のうち第2選択還元触媒232の下端に至るまでの間に変換されたNHが供給される。第2選択還元触媒232に供給されたNHは、NOxの還元に消費されるか、第2選択還元触媒232に吸着されるか、又は第2選択還元触媒232の下流へ排出される。また、上記第1ユリアスリップ量QUREA1STで第1選択還元触媒231から供給された尿素水のうち、第2選択還元触媒232の下端に至るまでの間にNHに変換されなかった分は、尿素水の状態のまま第2選択還元触媒232から下流側へ排出される。
以上のような状況の下、ストレージ量推定部5の第2供給量推定部55では、第2選択還元触媒232に供給されるNH量である第2NH供給量QNH32NDと、第2選択還元触媒232から排出される尿素水の量である第2ユリアスリップ量QUREA2NDとを推定する。また、第2ストレージ量推定部56では、推定した第2NH供給量QNH32NDに基づいて第2ストレージ量STNH3_2NDを推定する。
図10は、第1供給量推定部51の構成を示すブロック図である。
第1供給量推定部51は、第1変換率算出部511と、第1NH供給量推定部512と、第1CO生成量推定部513と、第1スリップ量推定部514と、を含んで構成され、これらにより第1NH供給量QNH31ST及び第1ユリアスリップ量QUREA1STを算出する。
第1変換率算出部511は、第1当量比算出部511aと、第1温度因子算出部511bと、第1空間速度因子算出部511cとを備え、これらにより第1選択還元触媒におけるNH変換率である第1NH変換率RNU1を算出する。より具体的には、第1NH変換率RNU1は、供給量QUREAで第1選択還元触媒に供給された尿素水が、第1選択還元触媒の下端に至るまでの間にNHに変換される割合として定義される。
第1当量比算出部511aは、図2〜6を参照して説明したようにNH変化率と相関のあるパラメータの1つである第1選択還元触媒における尿素水の当量比(以下、「第1当量比」という)α1STを、尿素水の供給量QUREAとフィードNOx量QNOXとに基づいて所定のマップを検索することで算出する。
ここで、ユリア噴射装置から噴射した尿素水は、所定のタイムラグを伴って第1選択還元触媒に供給されることから、尿素水の供給量の現在値QUREA(k)には、例えば、上記式(2)において決定されたユリア噴射量の過去の値GUREA(k−1)が用いられる。
第1温度因子算出部511bは、上述のようにNH変化率と相関のあるパラメータの1つである排気温度の影響を考慮するべく、第1当量比α1ST及び排気温度TGASに基づいて、所定のマップを検索することで第1温度因子K1ST_TGASを算出する。
なお、本実施形態では、第1温度因子K1ST_TGASを算出するに当たり、排気温度TGASを用いるが、これに限らず第1選択還元触媒の温度を用いてもよい。但し、第1選択還元触媒における反応は基本的には発熱を伴うものではないため、排気温度TGASと第1選択還元触媒の温度とは、ほぼ等しいものと考えられる。
第1空間速度因子算出部511cは、上述のようにNH変化率と相関のあるパラメータの1つである排気温度の影響を考慮するべく、第1当量比α1ST及び空間速度SVに基づいて、所定のマップを検索することで第1空間速度因子K1ST_SVを算出する。
第1NH変換率RNU1は、下記式(4)に示すように、第1温度因子K1ST_TGASと第1空間速度因子K1ST_SVとを乗算することにより算出される。
Figure 0005108064
第1NH供給量推定部512では、下記式(5−1)に示すように、供給量QUREAに第1NH変換率RNU1を乗算することにより、第1NH供給量QNH31STを推定する。ここで、尿素水の供給量の現在値QUREA(k)には、上述のように、ユリア噴射量の過去の値GUREA(k−1)が用いられる(下記式(5−2)参照)。
Figure 0005108064
第1CO生成量推定部513では、第1選択還元触媒の下端側に至るまでの間に尿素水からNHとともに生成されるCOの量に相当する第1CO生成量QCO21STを、第1NH供給量QNH31STに基づいて推定する。
第1スリップ量推定部514では、下記式(6)に示すように、供給量QUREAから、第1NH供給量QNH31ST及び第1CO生成量QCO21STを減算することにより、第1選択還元触媒から下流側の第2選択還元触媒へ排出される尿素水の量に相当する第1ユリアスリップ量QUREA1STを推定する。
Figure 0005108064
図11は、第1ストレージ量推定部52の構成を示すブロック図である。
第1ストレージ量推定部52は、第1NH消費量推定部521と、第1吸着量推定部522と、第1積算演算部523と、を含んで構成され、これらにより第1ストレージ量の推定値STNH3_1STを算出する。
第1NH消費量推定部521は、第1NO/NO算出部521aと、第1NOx浄化率算出部521bと、第1反応モデル演算部521cとを備え、これらにより、第1選択還元触媒に供給されたNHのうちNOxの還元に消費されたNHの量に相当する第1NH消費量QNH31ST_REDを算出する。
第1NO/NOx算出部521aでは、フィードNOx量QNOXと、排気温度TGASに基づいて推定された酸化触媒の温度とに基づいて、所定のマップを検索することにより、第1選択還元触媒に流入するNO量に相当する第1NO流入量QNO1ST_INと、第1選択還元触媒に流入するNO量に相当する第1NO流入量QNO21ST_INとを算出する。
第1NOx浄化率算出部521bでは、排気温度TGAS及び空間速度SVに基づいて所定のマップを検索することにより、第1選択還元触媒におけるNOx浄化率η1STを算出する。
流入したNOxのうち第1選択還元触媒で還元されるNO量及びNO量のそれぞれに相当する第1NO還元量QNO1ST_RED及び第1NO還元量QNO21ST_REDは、下記式(7−1)、(7−2)に示すように、第1NO流入量QNO1ST_IN及び第1NO流入量QNO21ST_INに浄化率η1STを乗算することで算出される。
Figure 0005108064
第1反応モデル演算部521cは、下記式(8−1)〜(8−3)に示すような反応の下で、NHによりNO及びNOが還元されると仮定することにより、上記第1NO還元量QNO1ST_REDのNO及び第1NO還元量QNO21ST_REDのNOを還元するために必要なNH量を算出し、これを第1NH消費量QNH31ST_REDとする。
Figure 0005108064
第1吸着量推定部522は、下記式(9)に示すように、第1NH供給量QNH31STから、第1NH消費量QNH31ST_RED及び第1NHスリップ量QNH3MIDを減算することにより、第1選択還元触媒に吸着されたNH量に相当する第1NH吸着量ΔQNH31STを算出する。
Figure 0005108064
第1積算演算部523は、第1NH吸着量ΔQNH31STを積算することにより、第1ストレージ量の推定値STNH3_1STを算出する。ここで、第1積算演算部523では、排気温度TGASに基づいて第1選択還元触媒の最大ストレージ容量を逐次算出しており、積算値がこの最大ストレージ容量を超えないように第1ストレージ量の推定値STNH3_1STを算出する。また、第1積算演算部523では、“0”を下限値とし、この下限値を下回らないように第1ストレージ量の推定値STNH3_1STを算出する。
図12は、第1NOx排出量推定部53の構成を示す図である。
図12に示すように、第1NOx排出量推定部53は、第1NO/NO量算出部531と第1NOx浄化率算出部532とを含んで構成され、第1選択還元触媒から下流側へ排出されるNOx量に相当する第1NOx排出量QNOX1ST→2NDを、NOxを構成するNOとNOとに分けて算出する。
第1NO/NO量算出部531は、フィードNOx量QNOXと、排気温度TGASに基づいて推定された酸化触媒の温度とに基づいて、所定のマップを検索することにより、第1NO流入量QNO1ST_INと、第1NO流入量QNO21ST_INとを算出する。
第1NOx浄化率算出部532では、排気温度TGAS及び空間速度SVに基づいて所定のマップを検索することにより、第1選択還元触媒におけるNOx浄化率η1STを算出する。
第1NO排出量QNO21ST→2NDは、図12に示すように、第1NO流入量QNO21ST_INから、この第1NO流入量QNO21ST_INと第1NOx浄化率η1STとの積を減算することにより算出される。
第1NO排出量QNO1ST→2NDは、図12に示すように、第1NO流入量QNO1ST_INから、この第1NO流入量QNO1ST_INと第1NOx浄化率η1STとの積を減算することにより算出される。
また、第1NOx排出量QNOX1ST→2NDは、第1NO排出量QNO21ST→2NDと、第1NO排出量QNO1ST→2NDと、を合算することにより算出される。
図13は、第2供給量推定部55の構成を示すブロック図である。
第2供給量推定部55は、第2変換率算出部551と、第2NH供給量推定部552と、第2CO生成量推定部553と、第2スリップ量推定部554と、を含んで構成され、これらにより第2NH供給量QNH32ND及び第2ユリアスリップ量QUREA2NDを算出する。
第2変換率算出部551は、第2当量比算出部551aと、第2温度因子算出部551bと、第2空間速度因子算出部551cとを備え、これらにより第2選択還元触媒におけるNH変換率である第2NH変換率RNU2を算出する。より具体的には、第2NH変換率RNU2は、第1ユリアスリップ量QUREA1STで第2選択還元触媒に供給された尿素水が、第2選択還元触媒の下端に至るまでの間にNHに変換される割合として定義される。
第2当量比算出部551aは、図2〜6を参照して説明したようにNH変化率と相関のあるパラメータの1つである第2選択還元触媒における尿素水の当量比(以下、「第2当量比」という)α2NDを、第1ユリアスリップ量QUREA1STと第1NOx排出量QNOX1ST→2NDとに基づいて所定のマップを検索することで算出する。
第2温度因子算出部551bは、上述のようにNH変化率と相関のあるパラメータの1つである排気温度の影響を考慮するべく、第2当量比α2ND及び排気温度TGASに基づいて、所定のマップを検索することで第2温度因子K2ND_TGASを算出する。
なお、本実施形態では、第2温度因子K2ND_TGASを算出するに当たり、排気温度TGASを用いるが、これに限らず第2選択還元触媒の温度を用いてもよい。但し、第2選択還元触媒における反応は、第1選択還元触媒と同様に基本的には発熱を伴うものではないため、排気温度TGASと第2選択還元触媒の温度とは、ほぼ等しいものと考えられる。
第2空間速度因子算出部551cは、上述のようにNH変化率と相関のあるパラメータの1つである排気温度の影響を考慮するべく、第2当量比α2ND及び空間速度SVに基づいて、所定のマップを検索することで第2空間速度因子K2ND_SVを算出する。
第2NH変換率RNU2は、下記式(10)に示すように、第2温度因子K2ND_TGASと第2空間速度因子K2ND_SVとを乗算することにより算出される。
Figure 0005108064
第2NH供給量推定部552では、下記式(11)に示すように、第1ユリアスリップ量QUREA1STに第2NH変換率RNU2を乗算したものに、第1NHスリップ量QNH3MIDを合算することにより、第2NH供給量QNH32NDを推定する。下記式(11)の右辺第1項は、尿素水の状態で供給されもののうち第2選択還元触媒においてNHに変換された分に相当し、右辺第2項は、NHの状態で第2選択還元触媒に供給された分に相当する。
Figure 0005108064
第2CO生成量推定部553では、第2選択還元触媒の下端側に至るまでの間に尿素水からNHとともに生成されるCOの量に相当する第2CO生成量QCO22NDを、第2選択還元触媒において尿素水から変換されたNH量(上記式(11)の右辺第1項)に基づいて推定する。
第2スリップ量推定部554では、下記式(12)に示すように、第1ユリアスリップ量QUREA1STから、第2選択還元触媒において尿素水から変換されたNH量(上記式(11)の右辺第1項)及び第2CO生成量QCO22NDを減算することにより、第2選択還元触媒から下流側へ排出される尿素水の量に相当する第2ユリアスリップ量QUREA2NDを推定する。
Figure 0005108064
図14は、第2ストレージ量推定部56の構成を示すブロック図である。
第2ストレージ量推定部56は、第2NH消費量推定部561と、第2吸着量推定部562と、第2積算演算部563と、を含んで構成され、これらにより第2ストレージ量の推定値STNH3_2NDを算出する。
第2NH消費量推定部561は、第2NOx浄化率算出部561bと、第2反応モデル演算部561cとを備え、これらにより、第2選択還元触媒に供給されたNHのうちNOxの還元に消費されたNHの量に相当する第2NH消費量QNH32ND_REDを算出する。
第2NOx浄化率算出部561bでは、排気温度TGAS及び空間速度SVに基づいて所定のマップを検索することにより、第2選択還元触媒におけるNOx浄化率η2NDを算出する。
流入したNOxのうち第2選択還元触媒で還元されるNO量及びNO量のそれぞれに相当する第2NO還元量QNO2ND_RED及び第2NO還元量QNO22ND_REDは、下記式(13−1)、(13−2)に示すように、第1NOx排出量推定部53により推定された第1NO排出量QNO21ST→2ND及び第1NO排出量QNO1ST→2NDに浄化率η2NDを乗算することで算出される。
Figure 0005108064
第2反応モデル演算部561cは、第1反応モデル演算部521cと同様に、上記式(8−1)〜(8−3)に示すような反応の下で、NHによりNO及びNOが還元されると仮定することにより、上記第2NO還元量QNO2ND_REDのNO及び第2NO還元量QNO22ND_REDのNOを還元するために必要なNH量を算出し、これを第2NH消費量QNH32ND_REDとする。
第2吸着量推定部562は、下記式(14)に示すように、第2NH供給量QNH32NDから、第2NH消費量QNH32ND_REDを減算することにより、第2選択還元触媒に吸着されたNH量に相当する第2NH吸着量ΔQNH32NDを算出する。
Figure 0005108064
図8に戻って、ユリアスリップ判定部57では、第2ユリアスリップ量QUREA2NDに応じて、第2選択還元触媒から尿素水が排出されている状態であることを示すユリアスリップフラグFUREA_SLIPを“1”又は“0”にセットする。より具体的にはユリアスリップ判定部57は、第2ユリアスリップ量QUREA2NDが、“0”の近傍に設定された閾値より大きい場合にはフラグFUREA_SLIPを“1”にセットし、上記閾値以下である場合にはフラグFUREA_SLIPを“0”にリセットする。
図7に戻って、補正噴射量算出部6は、ストレージ量推定部5により算出された第1、第2選択還元触媒のそれぞれのストレージ量の推定値STNH3_1ST,STNH3_2NDや、第1NHスリップ量QNH3MIDなどに基づいて、上記ベース噴射量GUREA_BSに対する補正値に相当する補正噴射量を算出し、これを補正噴射量の暫定値GUREA_COR_TEMPとする。この補正噴射量算出部6は、例えば、第1、第2選択還元触媒の状態に応じてそれぞれのストレージ量に対する目標値を設定し、上記ストレージ量の推定値STNH3_1ST,STNH3_2NDがこれら目標値に一致するように、上記補正噴射量を算出する。
ユリアスリップ制限部7は、下記式(15)に示すように、上述のユリアスリップフラグFUREA_SLIPが“0”である場合には、算出された暫定値GUREA_COR_TEMPをそのまま値を変えずに補正噴射量GUREA_CORとして出力する。一方、フラグFUREA_SLIPが“1”である場合には、尿素水が排出され続けるのを防止するため、強制的にユリア噴射量を必要最小限の量に制限するべく、補正噴射量GUREA_CORを“0”として出力する。
Figure 0005108064
次に、ユリア噴射制御の具体的な手順について図15を参照して説明する。
図15は、ECUにより実行されるユリア噴射制御の手順を示すフローチャートである。このユリア噴射制御は、上述した手法により、ユリア噴射量GUREAを算出するものであり、所定の制御周期(例えば、50msec)ごとに実行される。
S1では、ユリア故障フラグFUREANGが“1”であるか否かを判別する。このユリア故障フラグFUREANGは、図示しない判定処理においてユリア噴射装置が故障したと判定されたときに“1”に設定され、それ以外のときには“0”に設定される。この判別がYESの場合には、S9に移り、ユリア噴射量GUREAを“0”に設定した後に、この処理を終了する。この判別がNOの場合には、S2に移る。
S2では、触媒劣化フラグFSCRNGが“1”であるか否かを判別する。この触媒劣化フラグFSCRNGは、図示しない判定処理において第1、第2選択還元触媒の何れかが故障したと判定されたときに“1”に設定され、それ以外のときには“0”に設定される。この判別がYESの場合には、S9に移り、ユリア噴射量GUREAを“0”に設定した後に、この処理を終了する。この判別がNOの場合には、S3に移る。
S3では、ユリア残量QUREA_TANKが所定値QREF未満であるか否かを判別する。このユリア残量QUREA_TANKは、ユリアタンク内の尿素水の残量を示し、ユリアレベルセンサの出力に基づいて算出される。この判別がYESの場合には、S4に移り、NOの場合には、S5に移る。
S4では、ユリア残量警告灯を点灯し、S9に移り、ユリア噴射量GUREAを“0”に設定した後に、この処理を終了する。
S5では、触媒暖機タイマ値TMASTが所定値TMLMTより大きいか否かを判別する。この触媒暖機タイマ値TMASTは、エンジン始動後のユリア選択還元触媒の暖機時間を計時するものである。この判別がYESの場合には、S6に移る。この判別がNOの場合には、S9に移り、ユリア噴射量GUREAを“0”に設定した後に、この処理を終了する。
S6では、センサ故障フラグFSENNGが“0”であるか否かを判別する。このセンサ故障フラグFSENNGは、図示しない判定処理においてNHセンサ、又は、NOxセンサ等が故障したと判定されたときに“1”に設定され、それ以外のときには“0”に設定される。この判別がYESの場合には、S7に移る。この判別がNOの場合には、S9に移り、ユリア噴射量GUREAを“0”に設定した後に、この処理を終了する。
S7では、アンモニアセンサ活性フラグFNH3ACTが1であるか否かを判別する。このNHセンサ活性フラグFNH3ACTは、図示しない判定処理においてNHセンサが活性状態に達したと判定されたときに“1”に設定され、それ以外のときには“0”に設定される。この判別がYESの場合には、S8に移る。この判別がNOの場合には、S9に移り、ユリア噴射量GUREAを“0”に設定した後に、この処理を終了する。
S8では、第1選択還元触媒の温度TSCRが所定値TSCR_ACTより大きいか否かを判別する。この判別がYESである場合には、第1選択還元触媒が活性化されたと判断して、S10に移る。この判別がNOである場合には、第1選択還元触媒がまだ活性化されておらず、ユリア噴射を停止すべきであると判定して、S9に移り、ユリア噴射量GUREAを“0”に設定した後に、この処理を終了する。なお、この第1選択還元触媒の温度TSCRは、例えば、排気温度TGASに基づいて推定される。
S10では、上述のベース噴射量算出部により、上記式(3)に基づいてベース噴射量GUREA_BSを算出し、S11に移る。
S11では、ストレージ量推定部により、上記式(4)〜(14)に基づいて第1ストレージ量STNH3_1ST及び第2ストレージ量STNH3_2NDを推定する。
S12では、上述の補正噴射量算出部により、補正噴射量の暫定値GUREA_COR_TEMPを算出する。
S13では、上述のスリップ制限部により、ユリアスリップフラグFUREA_SLIPが“1”であるか否かを判別する。この判別がYESである場合、すなわち第2選択還元触媒の下流側へ尿素水が排出されていると判断される場合には、S14に移り、上記式(15)に基づいて、補正噴射量GUREA_CORを強制的に“0”にし、S16に移る。一方、S13の判別がNOである場合、S15に移り、上記式(15)に基づいて、S12で算出した暫定値GUREA_COR_TEMPを補正噴射量GUREA_CORとし、S16に移る。
S16では、式(2)に基づいてユリア噴射量GUREAを算出し、このユリア噴射制御を終了する。
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態によれば、第1、第2選択還元触媒231,232の上流側から供給された尿素水のうち、アンモニアの状態で供給される分と、尿素水の状態のまま供給される分とを区別することができるので、これら選択還元触媒231,232におけるストレージ量を精度良く推定することができる。
(2)本実施形態によれば、第1当量比α1ST及び第2当量比α2NDに加えて、排気温度TGASに基づいて、第1NH変換率RNU1及び第2NH変換率RNU2を算出することにより、第1NH供給量QNH31ST及び第2NH供給量QNH32NDを精度良く推定することができるので、結果としてストレージ量の推定精度をさらに向上することができる。
(3)第1当量比α1ST及び第2当量比α2NDに加えて、空間速度SVに基づいて、第1NH変換率RNU1及び第2NH変換率RNU2を算出することにより、第1NH供給量QNH31ST及び第2NH供給量QNH32NDを精度良く推定することができるので、結果としてストレージ量の推定精度をさらに向上することができる。
(4)本実施形態によれば、第1ユリアスリップ量QUREA1STから、第2NH供給量QNH32ND及び第2CO生成量QCO22NDを減算することにより、第2選択還元触媒232から下流側へ排出される尿素水の量である第2ユリアスリップ量QUREA2NDを推定する。これにより、ユリア噴射装置からの尿素水の供給量を適切なタイミングで制限することができる。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。
上記実施形態では、第1選択還元触媒231とその下流側に設けられた第2選択還元触媒232との2つの選択還元触媒を備える排気浄化システムを例に説明したが、本発明は、これに限らず、選択還元触媒を1つのみ備える排気浄化システムに適用しても効果的である。
上記実施形態では、エンジンから排出され第1選択還元触媒に供給されるNOx量に相当するフィードNOx量QNOXを、NOxセンサ28の出力に基づいて推定したが、これに限るものではない。この他、例えばエンジン回転数や要求トルクなどのエンジンの運転状態を示すパラメータに基づいて、フィードNOx量を推定してもよい。
上記実施形態では、第1選択還元触媒からスリップしたNH量に相当する第1NHスリップ量QNH3MIDを、NHセンサ26の出力に基づいて推定したが、これに限るものではない。この第1NHスリップ量は、NHセンサ26を用いなくても、第1供給量推定部51で推定した第1NH供給量QNH31STの他、排気温度TGAS、フィードNOx量QNOXや空間速度SVなどに基づいて推定することができる。以下、図16を参照して、NHセンサの出力を用いずに第1NHスリップ量QNH3´MIDを推定するNHスリップ量推定部59の構成について説明する。
図16は、NHスリップ量推定部59の構成を示すブロック図である。
NHスリップ量推定部59は、第1NH消費量推定部591と、余剰NH量算出部592と、積算演算部593と、NHスリップ判定部594と、最大ストレージ容量算出部595と、第1NHスリップ量算出部596と、を含んで構成される。
余剰NH量算出部592は、第1選択還元触媒に供給されるNH量に相当する第1NH供給量QNH31STから、第1選択還元触媒においてNOxの還元に消費されたNH量に相当する第1NH消費量QNH31ST_REDを減算することにより、第1選択還元触媒に吸着されるか又は第1選択還元触媒から排出され得るNH量に相当する余剰NH量QNH3EXTを算出する。なお、フィードNOx量QNOX、排気温度TGAS及び空間速度SVなどに基づいて第1NH消費量QNOX1ST_REDを推定する第1NH消費量推定部591の構成については、図11を参照して説明した第1NH消費量推定部521の構成と同じであるので、その詳細な説明を省略する。
積算演算部593は、余剰NH量QNH3EXTの積算値ΣNH31STを、所定の下限値および上限値の下で算出する。ここで、下限値を“0”とし、さらに上限値を第1選択還元触媒の最大ストレージ容量とすることにより、この積算値ΣNH31STを第1ストレージ量の推定値とみなすこともできる。また、この積算演算部593では、後述のNHスリップ判定部594により更新される第1NHスリップフラグFNH31ST_SLIPが“1”にセットされたことを契機として、積算値ΣNH31STが上限値に達したことを判断する。
最大ストレージ容量算出部595は、排気温度TGASに基づいて所定のマップを検索することにより、第1選択還元触媒の最大ストレージ容量に相当する第1最大ストレージ容量の推定値STNH3_MAXを算出する。
NHスリップ判定部594は、第1最大ストレージ容量の推定値STNH3_MAXと、積算演算部593により算出された積算値ΣNH31STとを比較することにより、第1選択還元触媒におけるアンモニアスリップの有無を判定する。より具体的には、NHスリップ判定部594は、積算値ΣNH31STが推定値STNH3_MAX以上である場合には、第1選択還元触媒においてアンモニアスリップが発生していることを示す第1NHスリップフラグFNH31ST_SLIPを“1”にセットし、積算値ΣNH31STが推定値STNH3_MAXよりも小さい場合には、第1NHスリップフラグFNH31ST_SLIPを“0”にリセットする。
第1NHスリップ量算出部596は、NHスリップ判定部594によりアンモニアスリップが発生していないと判定されている場合には、“0”を第1NHスリップ量QNH3´MIDとして出力し、NHスリップ判定部594によりアンモニアスリップが発生していると判定されている場合には、上記余剰NH量QNH3EXTを第1NH3スリップ量QNH3´MIDとして出力する。
また、以上のようにして推定された第1NHスリップ量QNH3´MIDは、図16に示すように、単位変換部597により吸入空気量QAに基づいてその単位を変換することにより、上記実施形態におけるNHセンサの出力の推定値に相当するNH濃度NH3´CONSを推定することもできる。
1…エンジン(内燃機関)、11…排気管(排気系)、2…排気浄化システム、23…ユリア選択還元触媒、231…第1選択還元触媒(選択還元触媒)、232…第2選択還元触媒(選択還元触媒)、25…ユリア噴射装置(前駆体供給手段)、28…NOxセンサ(NOx量取得手段)、3…ECU、4…ベース噴射量算出部、5…ストレージ量推定部、51…第1供給量推定部、511…第1変換率算出部(変換率算出手段)、511a…第1当量比算出部、511b…第1温度因子算出部、511c…第1空間速度因子算出部、512…第1NH供給量推定部(還元剤供給量推定手段)、513…第1CO生成量推定部(CO生成量推定手段)、514…第1スリップ量推定部(前駆体スリップ量推定手段)、52…第1ストレージ量推定部(ストレージ量推定手段)、53…第1NOx排出量推定部(NOx量取得手段)、55…第2供給量推定部、551…第2変換率算出部(変換率算出手段)、551a…第1当量比算出部、551b…第1温度因子算出部、551c…第1空間速度因子算出部、552…第2NH供給量推定部(還元剤供給量推定手段)、553…第2CO生成量推定部(CO生成量推定手段)、554…第2スリップ量推定部(前駆体スリップ量推定手段)、56…第2ストレージ量推定部(ストレージ量推定手段)、57…ユリアスリップ判定部、6…補正噴射量算出部、7…スリップ制限部、8…単位変換部(NOx量取得手段)

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気系に設けられ、還元剤の存在下で排気を浄化し、かつこの還元剤を捕捉する第1選択還元触媒と、
    前記排気系のうち前記第1選択還元触媒の上流側に還元剤の前駆体を供給する前駆体供給手段と、を備える内燃機関の排気浄化システムであって、
    前記第1選択還元触媒に流入する排気のNOxの量に相当する第1NOx量を取得する第1NOx量取得手段と、
    前記取得した第1NOx量と前記第1選択還元触媒への第1前駆体供給量との比と、前記排気系の温度と、前記第1選択還元触媒に流入する排気の空間速度とに基づいて、前記前駆体供給手段から供給された前駆体のうち前記第1選択還元触媒から下流側へ前駆体の状態のまま排出されることなく当該第1選択還元触媒の下端に至るまでの間に還元剤へ変換された前駆体の割合に相当する第1還元剤変換率を算出する第1変換率算出手段と、
    前記算出された第1還元剤変換率に基づいて、前記第1選択還元触媒への第1還元剤供給量を推定する第1還元剤供給量推定手段と、
    前記推定された第1還元剤供給量に基づいて、前記第1選択還元触媒に捕捉されている還元剤の量に相当する第1ストレージ量を推定する第1ストレージ量推定手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記還元剤はアンモニアであり、その前駆体は尿素水であり、
    前記排気浄化システムは、
    前記前駆体供給手段から供給された尿素水が前記第1選択還元触媒の下端に至るまでの間に、当該尿素水からアンモニアとともに生成される二酸化炭素の量に相当する第1CO生成量を推定する第1CO生成量推定手段と、
    前記第1前駆体供給量から前記推定した第1還元剤供給量及び第1CO生成量を減算することにより、前記前駆体供給手段から供給された前駆体のうち前記第1選択還元触媒の下端に至るまでの間に還元剤及びCO に変換されることなく前駆体の状態のままその下流側へ排出される前駆体量である第1前駆体スリップ量を推定する第1前駆体スリップ量推定手段と、を備えることを特徴とする請求項に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  3. 前記排気系のうち前記第1選択還元触媒より下流側には、還元剤の存在下で排気を浄化しかつこの還元剤を捕捉する第2選択還元触媒が設けられることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  4. 前記排気浄化システムは、
    前記第2選択還元触媒に流入する排気のNOxの量に相当する第2NOx量を取得する第2NOx量取得手段と、
    前記取得した第2NOx量と前記第1前駆体スリップ量との比と、前記排気系の温度と、前記第2選択還元触媒に流入する排気の空間速度とに基づいて、前記第1選択還元触媒から排出された前駆体のうち前記第2選択還元触媒から下流側へ前駆体の状態のまま排出されることなく当該第2選択還元触媒の下端に至るまでの間に還元剤に変換された前駆体の割合に相当する第2還元剤変換率を算出する第2変換率算出手段と、
    前記第1選択還元触媒から排出された還元剤の量に相当する第1還元剤スリップ量を取得する第1還元剤スリップ量取得手段と、
    前記第1還元剤スリップ量と前記第2還元剤変換率と前記第1前駆体スリップ量とに基づいて、前記第2選択還元触媒への第2還元剤供給量を推定する第2還元剤供給量推定手段と、
    前記第2還元剤供給量に基づいて、前記第2選択還元触媒に捕捉されている還元剤の量に相当する第2ストレージ量を推定する第2ストレージ量推定手段と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  5. 前記排気浄化システムは、
    前記第1選択還元触媒からその下流側へ排出された尿素水が前記第2選択還元触媒の下端に至るまでの間に、当該尿素水からアンモニアとともに生成される二酸化炭素の量に相当する第2CO 生成量を推定する第2CO 生成量推定手段と、
    前記第1前駆体スリップ量から前記推定した第2CO 生成量及び前記第1前駆体スリップ量に前記第2還元剤変換率を乗じて得られる量を減算することにより、前記前駆体供給手段から供給された前駆体のち前記第2選択還元触媒の下端に至るまでの間に還元剤及びCO に変換されることなく前駆体の状態のままその下流側へ排出される前駆体量である第2前駆体スリップ量を推定する第2前駆体スリップ量推定手段と、を備えることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の排気浄化システム。
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