JP5106480B2 - 減衰バルブ - Google Patents

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Description

本発明は、減衰バルブに関する。
従来、この種減衰バルブにあっては、たとえば、特開2005−308178号公報に開示されているように、緩衝器のロッド室とピストン室との間に設けられ中空であって大内径部と小内径部とを備えて内周に段部が形成されるガイドと、ガイドの大内径部に嵌合されるとともに環状の弁座を備えたディスクと、ガイドの大内径部に設けた透孔と弁座の内周側に開口するディスクを貫く通路とを通じてロッド室とピストン室とを連通する流路と、筒状であってガイドの小内径部に摺接する小径部と大内径部に摺接する大径部とを備えて外周に段部が形成されるとともにガイド内に摺動自在に挿入されて大径部の端部を上記ディスクの弁座に離着座して流路を開閉するスプールと、スプール内を通じてロッド室とピストン室とを連通するパイロット流路と、スプール内に移動自在に挿入されてパイロット流路を開閉するパイロットバルブと、パイロット流路の途中であってパイロットバルブよりロッド室側に設けたオリフィスとピストン室からロッド室へ向かう流れのみを許容する逆止弁とでなるロッド室側の片効オリフィス要素と、パイロット流路の途中であってパイロットバルブよりピストン室側に設けたオリフィスとロッド室からピストン室へ向かう流れのみを許容する逆止弁とでなるピストン室側の片効オリフィス要素と、パイロットバルブを介してスプールをバルブディスクへ向けて附勢するばねと、ばねの附勢力を調節するソレノイドとを備えて構成されているものがある。
この減衰バルブは、ロッド室とピストン室の差圧が小さくパイロットバルブがパイロット流路を遮断した状態では、スプールがバルブディスクの弁座から離座せず、流路面積が弁座に設けたオリフィスの断面積に制限されて、作動油の流れに大きな抵抗を与えて緩衝器に減衰係数の大きな減衰力を発生させ、ロッド室とピストン室の差圧が大きくなってパイロットバルブがパイロット流路を開放するようになると、バルブディスクの弁座からスプールを離座させて流路を開放するので、作動油の流れに与える抵抗が先程より小さくなって緩衝器に減衰係数の大きな減衰力を発生させるようになっている。
また、この減衰バルブにあっては、パイロットバルブの開弁圧をソレノイドによって調整することができ、減衰力調整を簡単に行えることができるようになっている。
特開2005−308178号公報
上述のように、従来の減衰バルブにあっては、減衰力調整を簡単に行うことができるのであるが、スプールの駆動に際して、パイロットバルブの開弁圧に等しい圧力をスプールの背面側に作用させ、ロッド室とピストン室の圧力をスプールの正面側に作用させるようにしてあって、正面側の圧力による推力がバネの附勢力と背面側の圧力による推力に打ち勝つと、スプールが弁座から離座して流路を開放するようにしてある。
したがって、この減衰バルブにあっては、スプールの背面側にパイロットバルブの開弁圧に等しい圧力を作用させるため、スプールの段部とハウジングの段部とで形成される環状隙間にも上記したパイロットバルブの開弁圧に等しい圧力を作用させるようにしてある。
また、上記のパイロットバルブの開弁圧をスプールに作用させるためには、ロッド室とピストン室のうち高圧側の圧力を減圧させる必要があるので、そのために、片効きオリフィス要素を設けているのである。
さらに、環状隙間の容積は、スプールが弁座に着座している状態で最大となり、スプールの弁座からの後退に伴って、つまり、流路の開放に伴って減少することになる。
そして、スプールが弁座から離座して流路を開放していて緩衝器の伸縮方向が切換わる場合、スプールが流路を開放する状態から弁座に着座する状態に直ちに切換わって流路を遮断することが望ましい。
ここで、スプールが開弁状態から閉弁状態に移行する際、上述の環状隙間の容積が増大することになるので、スプールの速やかな閉弁を実現するには環状隙間に容積増大分の作動油の供給が必要であるところ、スプールが閉弁方向に移動を開始した時点ではパイロットバルブが閉じた状態となっており、上記作動油の供給はピストン室からオリフィスを介して行われることとなり、スプールの閉弁動作が緩慢となってしまう。
それゆえ、従来の減衰バルブにあっては、特に、緩衝器の伸縮方向が収縮方向から伸長方向へ切換わる際に、スプールの閉弁が遅れてしまう結果、減衰力波形に突起状の乱れが生じるという問題がある。
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、減衰力波形に乱れを生じさせることが無い減衰バルブを提供することである。
上記した目的を解決するために、本発明における課題解決手段は、一方室と他方室との間に設けられ中空であって大内径部と小内径部とを備えて内周に段部が形成されるハウジングと、ハウジングの大内径部に嵌合されるとともに環状の弁座を備えたバルブディスクと、ハウジングの大内径部に設けた透孔と弁座の内周側に開口するバルブディスクを貫く通路とを通じて一方室と他方室とを連通する流路と、筒状であってハウジングの小内径部に摺接する小径部と大内径部に摺接する大径部とを備えて外周に段部が形成されるとともにハウジング内に摺動自在に挿入されて大径部の端部を上記バルブディスクの弁座に離着座して流路を開閉するスプールと、スプール内を通じて一方室と他方室とを連通するパイロット流路と、スプール内に移動自在に挿入されてパイロット流路を開閉するパイロットバルブと、パイロット流路の途中であってパイロットバルブより一方室側に一方室から他方室へ向かう流れに対してのみオリフィスとして機能する一方側の片効オリフィス要素と、パイロット流路の途中であってパイロットバルブより他方室側に他方室から一方室へ向かう流れに対してのみオリフィスとして機能する他方側の片効オリフィス要素と、パイロットバルブを介してスプールをバルブディスクへ向けて附勢する附勢手段とを備えた減衰バルブにおいて、ハウジングの内周の段部とスプールの外周の段部との間に形成される環状隙間を片効オリフィス要素を介さずに流路に連通した。
本発明の減衰バルブによれば、ハウジングの段部とスプールの段部との間の環状隙間は片効オリフィス要素を介さずに直接に流路に連通されており、環状隙間の容積変化に対して流路から抵抗無く作動流体が給排されるので、環状隙間の容積変化はスプールの閉弁動作を妨げることが無い。
ゆえに、緩衝器の伸縮方向が収縮方向から伸長方向へ切換わる際に、スプールの閉弁が遅れてしまうこともなく、減衰力波形に突起状の乱れを生じさせることがなく、従来の減衰バルブにおける問題を解消することができる。
一実施の形態における減衰バルブの縦断面図である。
以下、本発明の緩衝器を図に基づいて説明する。一実施の形態における減衰バルブVは、図1に示すように、緩衝器のピストン部に具現化されており、基本的には、緩衝器内に隔成された一方室R1と他方室R2との間に設けられたハウジング1と、ハウジング1に嵌合されるバルブディスク2と、一方室R1と他方室R2とを連通する流路Fと、ハウジング1内に摺動自在に挿入されて流路Fを開閉するスプール3と、スプール3内を通じて一方室R1と他方室R2とを連通するパイロット流路Pと、スプール3内に移動自在に挿入されてパイロット流路Pを開閉するパイロットバルブ4と、パイロット流路の途中に設けた一方側の片効オリフィス要素5と、同じくパイロット流路の途中に設けた他方側の片効オリフィス要素6と、パイロットバルブ4を介してスプール3をバルブディスク2へ向けて附勢する附勢手段としてのばね7とを備えて構成されている。
他方、本発明のバルブ構造が具現化した緩衝器は、周知であるので詳細には図示して説明しないが、具体的にたとえば、シリンダ8と、シリンダ8内に移動自在に挿入されるピストンロッド9と、シリンダ8内に摺動自在に挿入されてピストンロッド9に連結されてシリンダ8内を図1中上方側の一方室R1と下方側の他方室R2とに区画するピストン10とを備えて構成され、シリンダ8内には作動油等の作動流体が封入されている。なお、作動流体が液体である場合、緩衝器が伸縮する際に、ピストンロッド9がシリンダ8内に進入あるいはシリンダ8から退出することによって、シリンダ8内で過不足となる液体量を補償するため、図示はしないが、シリンダ8内の下方に挿入されるフリーピストンで区画される気体室あるいはシリンダ8内に連通されるリザーバが設けられることは当然である。なお、作動流体は、作動油に限られず、たとえば、水や水溶液といった液体の他気体とされてもよい。
そして、上記減衰バルブVにあっては、シリンダ8に対してピストン10が図1中上下方に移動して、一方室R1と他方室R2と流路Fを介して作動流体が行き交うときに、その作動流体の流れに対して抵抗を与えて所定の圧力損失を生じせしめて、緩衝器に所定の減衰力を発生させる減衰バルブとして機能する。
以下、このバルブ構造について詳しく説明すると、ピストンロッド9は、小径なロッド部9bと、ロッド部9bの図1中下端に連なる筒部9aとを備えている。より具体的には、ピストンロッド9の筒部9aは、シリンダ8との間に環状の隙間を空けて対向する側部9cと、側部9cの上端とロッド部9bとを繋ぐ環状の頂部9dとを備えて構成されている。
さらに、当該筒部9a内には、減衰バルブVが収容されており、筒部9aは減衰バルブVのケースを兼ねている。また、上記したピストンロッド9の筒部9aの最下端には、ピストン10が螺着されており、当該ピストン10は、外周に装着されたピストンリング10aをシリンダ8の内周に摺接させてシリンダ8内を一方室R1と他方室R2とに区画している。
詳細には、ピストン10は、筒状とされており、図1中上端をピストンロッド9の筒部9aの内周に螺合してピストンロッド9に固定できるようになっており、当該ピストン10によって減衰バルブVを構成する部材を筒部9a内に固定できるようになっている。
また、このピストン10は、内方に収容されるディスク100を保持している。当該ディスク100は、流路Fの一部を成すポート100aを備えており、図1中上端には、スペーサ102,103、バルブストッパ104とともに環状のリーフバルブ101が積層されており、これらはディスク100の軸芯部に固定される軸105に組みつけられて、ディスク100に固定されている。
そして、リーフバルブ101は、内外両方を撓ませることができる、いわゆる内外開きに設定されており、ポート100aを図1中上方から下方へ通過する作動流体に対しては内側を開いて作動流体の流れに抵抗を与えるとともに、ポート100aを図1中下方から上方へ通過する作動流体に対しては外側を開いて作動流体の流れに抵抗を与えるようになっている。
戻って、ピストンロッド9の筒部9aにおける頂部9dには、筒部9aの内外を連通する孔9eが設けられるとともに、側部9cにも、筒部9aの内外を連通する孔9fが設けられている。
そして、このピストンロッド9の筒部9aの内部上方には、スペーサ80が配置され、このスペーサ80に積層するようにして筒部9aの内部に、コアに巻装されたコイル81とコイル81によって励磁される固定鉄心82とで構成される筒状のステータ83とステータ83内に移動自在に挿入される可動鉄心84とを備えたソレノイドSが収納されている。
ソレノイドSは、コイル81へ電流を供給することで、可動鉄心84を固定鉄心82側となる図1中上方へ向けて吸引する力を発揮することができるようになっており、コイル81への電流供給は、ピストンロッド9のロッド部9bの内部を通る電源コードCを介して図示しない外部電源によって行われる。
なお、可動鉄心84は、筒状とされるとともに、図1中下端内周には、その内方へ突出するフランジ部84aが設けられ、また、可動鉄心84は、フランジ部84aの図1中下端から開穿されて可動鉄心84内に連通される通孔84bを備えている。
また、固定鉄心82には、ステータ83の内外を連通する孔82aが設けられており、この孔82aは、スペーサ80に設けた孔80aを介してピストンロッド9の筒部9aにおける頂部9dに設けられる孔9eに連通されている。そして、ステータ83内、孔80a,82aは、後述する伸側パイロット室110内に連通されており、一方室R1と他方室R2とを連通するパイロット流路Pの一部を形成している。
そして、スペーサ80の孔80aの途中には、環状板で形成される逆止弁51が設置されており、この逆止弁51は、一方室R1からステータ83内へ向かう流れのみを阻止するようになっている。また、この逆止弁51の外周には、切欠でなるオリフィス52が設けられており、このオリフィス52は、一方室R1から他方室R2側へ向かう作動流体の流れに抵抗を与えるようになっている。すなわち、パイロット流路Pの一部を成す孔80aの途中には、パイロット流路Pを一方室R1から他方室R2へ向かって通過する作動流体の流れに対してはオリフィス52として機能し、逆の流れに対しては逆止弁51として機能して抵抗を与えない一方側の片効きオリフィス要素5が設けられている。
さらに、ピストンロッド9の筒部9a内には、ハウジング1が収容され、このハウジング1は、筒状であって、図1中内側上方には、小内径部1aが設けられ、内側下方には小内径部1aより大径な内径をもつ大内径部1bとを備え、内周であって小内径部1aと大内径部1bとの間には段部1cが設けられている。また、ハウジング1の外部形状は、その図1中上端側が下端側に比較して小径とされていて、小径部位と大径部位の間に外周側に突出するフランジ部1dが形成されている。
そして、このハウジング1は、その小径な上端外周を上記ソレノイドSのステータ83の内周に挿入し、フランジ部1dの外周を筒部9aの内周に嵌合させて、筒部9a内に収容されている。
なお、ハウジング1と筒部9aとの間は、フランジ部1dの外周に装着されたシールリング1eによってシールされている。また、ハウジング1の大内径部1bの図1中下端側の側部には、筒部9aに設けた孔9fに通じる透孔1fが開穿されている。
そして、小内径部1aの内周には、ソレノイドSの可動鉄心84が摺動自在に挿入されており、この可動鉄心84内には、パイロットバルブ4の一部を構成する第二ポペット42が摺動自在に挿入されている。
また、ハウジング1内であって、可動鉄心84より図1中下方には、スプール3が収容されている。このスプール3は筒状であって、図1中上端側の外径が小径に設定されてハウジング1の小内径部1aの内周に摺接する小径部3aと、図1中下端側の外径が小径部より大径にされてハウジング1の大内径部1aの内周に摺接する大径部3bと、外周であって小径部3aと大径部3bとの間に形成される段部3cとを備えている。
そして、スプール3内は、ステータ83内、および孔80a,82aに連通され、一方室R1と他方室R2とを連通するパイロット流路Pの一部を成している。
このように、小径部3aをハウジング1の小内径部1aに摺接させ、大径部3bをハウジング1の大内径部1bを摺接させることによって、スプール3はハウジング1に対して図1中上下方向となる軸方向への移動が許容されており、また、スプール3の段部3cとハウジング1の段部1cとの間に環状隙間112が形成されている。
さらに、スプール3の内周側には、第一環状弁座3dが突設され、さらに、上記第一環状弁座3dの図1中下方となる他方室R2側には、内周側に突出するフランジ部3eが設けられ、このフランジ部3eの下端となる他方室R2側端には環状の逆止弁座3fが設けられている。このように、第一環状弁座3dとフランジ部3eとを設けることによって、スプール3の内方に圧側パイロット室111が形成される。また、段部3cから開口してフランジ部3eの下端へ通じる圧抜孔3gが設けられており、環状隙間112がこの圧抜孔3gを介して大径部3bの内方へ通じている。
また、小径部3内であって、第一環状弁座3dより上方側に伸側パイロット室110が形成されている。したがって、パイロット流路Pに、伸側パイロット室110と圧側パイロット流路111が接続されている。
そして、スプール3内であって大径部3b内には、上記逆止弁座3fに着座する逆止弁60が設けられ、この逆止弁60における円板状の弁体61は、オリフィス孔62を備えており、スプール3の下端内周に固定される環状のばね受63に支承されるばね64によって逆止弁座3fに着座する方向に附勢されている。また、ばね受63は、その下端にスプール3の弁座着座面である下端よりバルブディスク2側となる下方側へ突出された筒状の整流壁63aを備えており、当該整流壁63aの内周には作動流体の通過を許容するフィルタ65が固定されている。この整流壁63aは、パイロット流路Pのバルブディスク2側の出口端とされており、緩衝器の伸長時に第一ポペット41が開弁すると、一方室R1から他方室R2へ向かう作動流体が整流壁63a内を通過してバルブディスク2に設けた通路23へ流れ込むようになっている。なお、弁体61は、外周に切欠61aを備えており、圧抜孔3gを閉塞しないようになっている。
そして、この逆止弁60は、パイロット流路Pの途中に設けられており、一方室R1から他方室R2へ向かう作動流体の流れに対しては弁体61が逆止弁座3fから離座してパイロット流路Pを開放し、反対に、他方室R2から一方室R1へ向かう作動流体の流れに対しては開弁せずにオリフィス62として機能し抵抗を与えるようになっている。すなわち、パイロット流路Pの一部を成すスプール3内には、上記の構成によって他方側の片効きオリフィス要素6が設けられている。
さらに、ハウジング1の最下端となる大内径部1bの開口端部の内周には、バルブディスク2が嵌合されている。そして、このバルブディスク2、ハウジング1、ソレノイドSおよびスペーサ80は、ピストンロッド9の筒部9aの最下端に螺合されるピストン10によって当該筒部9a内に固定されている。
そして、バルブディスク2は、この場合環状であって、外周にハウジング1の大内径部1bの下端に嵌合する環状のディスク本体21と、ディスク本体21の外周に設けられて上記大内径部1bの下端に当接する鍔部22とを備えており、鍔部22がハウジング1とピストン10の内周に設けたフランジ10bとによって挟持されて、ハウジング1に固定されている。
また、ディスク本体21の内周で透孔3fおよびピストンロッド9に設けた孔9fを介して一方室R1に連通される通路23が形成されており、ディスク本体21の図1中上端には、打刻オリフィス24aを備えた環状の弁座24が設けられている。また、上記通路23は、ピストン10に設けたポート100aを介して他方室R2にも連通されており、上記孔9f、透孔3fと協働して流路Fを構成している。なお、この場合、バルブディスク2を環状として内周を通路23としているが、通路は必ずしもバルブディスク2の中央に設けずともよく、また、通路を複数設けるようにしてもよい。
さらに、この弁座24には、ハウジング1内を軸方向に摺動する上記スプール3の大径部3bの下端が離着座するようになっている。したがって、スプール3が弁座24から離座した状態では流路Fが開放され、スプール3が弁座24に着座した状態では流路Fが遮断されることになるが、遮断状態にあっても打刻オリフィス24aにより少流量の作動流体の通過が許容される。
次に、パイロットバルブ4について説明する。パイロットバルブ4は、スプール3の小径部3aの内周に収容されるとともにスプール3の内周に設けた第一環状弁座3dに附勢手段としてのばね7の附勢力によって着座する筒状の第一ポペット41と、先端となる弁頭42aが第一ポペット41内に移動自在に挿入されるとともに該弁頭42aが第一ポペット41の内周に設けた第二環状弁座41aに着座する筒状の第二ポペット42と、第二ポペット42の後端の胴部42b側が摺動自在に挿入されるとともに第二ポペット42の胴部42bを閉塞するガイド部材43とを備えて構成されている。
詳しくは、第一ポペット41は、筒状に形成されて、スプール3に小径部3aの内周に摺接する摺動部41cと、摺動部41cの下端から垂下されて先細りとなるように傾斜したポペット型の弁頭41dとを備えて、上記小径部3a内に摺動自在に挿入されている。そして、上記弁頭41dが、スプール3の内周に設けた第一環状弁座3dに離着座できるようになっている。なお、第一ポペット41の摺動部41cには軸方向に沿って溝41bが設けられていて、第一ポペット41で伸側パイロット室110を閉塞しないようになっている。
この第一ポペット41にあっては、その内周に段部41eが設けられており、当該段部41eの内周に環状の傾斜面でなる第二環状弁座41aが設けられている。
他方、第二ポペット42も筒状に形成されており、先端となる図1中下端に設けた弁頭42aと、後端側の胴部42bと、胴部42bの外周に設けた鍔部42cとを備えて構成されている。弁頭42aは、先細りとなるように傾斜させてポペット型に形成されている。さらに、この第二ポペット42は、第一ポペット41内に移動自在に挿入されており、そのポペット型の弁頭42aが、上記した第一ポペット41の内周に設けた第二環状弁座41aに離着座できるようになっている。
さらに、上記した第二ポペット42の後端となる図1中上端側の胴部42bは、ソレノイドSの固定鉄心82の軸芯部に保持される有底筒状のガイド部材43内に摺動自在に挿入されるとともに、また、可動鉄心84内に挿入されている。そして、第二ポペット42の鍔部42cと胴部42bの外周に装着されるストッパ42dとで、可動鉄心84のフランジ部84aを挟持させて、第二ポペット42と可動鉄心84とが一体化されている。すなわち、ソレノイドSのコイル81を励磁した際の吸引力は、第二ポペット42を固定鉄心82側となる図1中上方側へ押し上げる力として作用するようになっている。
そして、第二ポペット42の内周側には段部42eが設けられており、この段部42eとガイド部材43の底部との間には、附勢手段としてのばね7が介装されている。このように第二ポペット42を筒状とされているので、ガイド部材43内が密閉されることがなく、第二ポペット42は、ガイド部材43によって案内されつつ図1中上下方向となる軸方向へ抵抗なく移動することができる。なお、附勢手段としては、ばね7以外にも弾性体を使用することも可能である。
また、第二ポペット42は、ばね7によって図1中下方側となる第一ポペット41側へ向けて附勢されているので、ばね7以外の力が作用しない状態では、第一ポペット41の第二環状弁座41aに着座するようになっている。他方の第一ポペット41には、第二ポペット42の第二環状弁座41aへの着座によって、第二ポペット42を介してばね7の附勢力が作用して、第一ポペット41は、第二ポペット42とともに図1中下方側へ附勢されており、ばね7以外の力が作用しない状態では、スプール3の第一環状弁座3dに着座して、スプール3を押圧して弁座24に着座させるようになっている。
そして、第一ポペット41が第一環状弁座3dに着座し、第二ポペット42が第二環状弁座41aに着座すると、パイロット流路Pが遮断状態となる。すなわち、附勢手段としてのばね7は、第一ポペット41および第二ポペット42をパイロット流路Pを閉じる方向へ附勢するとともに第一ポペット41および第二ポペット42を介して流路Fを閉じる方向にスプール3を附勢しているのである。
ここで、ソレノイドSのコイル81を励磁すると、可動鉄心84が固定鉄心82に吸引されることになるが、可動鉄心84に一体化される第二ポペット42に当該吸引力が作用し、当該吸引力は第二ポペット42を介してばね7を縮ませるように作用する。そして、上記吸引力が上記ばね7がもともと第二ポペット42を附勢している附勢力を超えない場合には、ばね7は縮むことが無く、ばね7の附勢力を減少させるように作用することになる。
したがって、上記ソレノイドSのコイル81への電流量を制御することによって、バネ7の附勢力を調節することが可能であり、バネ7は、第一ポペット41、第二ポペット42およびスプール3を附勢しているので、上記電流制御によって、第一ポペット41、第二ポペット42およびスプール3の開弁圧を調節することが可能となっている。
また、上記第二ポペット42の胴部42bの外径は、第二環状弁座41aの内形よりも大きく設定されるとともに、第一環状弁座41aの内径よりも小さく設定されている。
そして、(スプール3の小径部3aの外径の二乗)−(第二環状弁座41aの内径の二乗)>(スプール3の大径部3bの外径の二乗)−(弁座24の外径の二乗)の関係を満たすように設定され、第二ポペット42が第二環状弁座41aから離座しない限り、スプール3は伸側パイロット室110内のパイロット圧の作用によって弁座24側に附勢されて開弁しないように設定されている。なお、この伸側パイロット室110内のパイロット圧は同時に第二ポペット42を第二環状弁座41aから離座させるように作用することになり、すなわち、伸側パイロット室110内に作用するパイロット圧は、スプール3に対してはこれを閉じる閉パイロット圧として作用し、パイロットバルブ4における第二ポペット42に対してはこれを開く開パイロット圧として作用することになる。
また、(圧側パイロット室112の圧力を受けるスプール3の受圧面積)>(弁座24の内径の二乗)−(環状弁座41aの内径の二乗)の関係を満たすように各部が設定され、第一ポペット41が第一環状弁座3dから離座しない限り、スプール3は圧側パイロット室111内のパイロット圧の作用によって弁座24側に附勢されて開弁しないように設定されている。なお、この圧側パイロット室111内のパイロット圧は同時に第一ポペット41を第一環状弁座3dから離座させるように作用することになり、すなわち、圧側パイロット室111内に作用するパイロット圧は、スプール3に対してはこれを閉じる閉パイロット圧として作用し、パイロットバル4の第一ポペット41に対してはこれを開く開パイロット圧として作用することになる。
つづいて、このように構成された減衰バルブ4の動作について説明すると、緩衝器が伸長する、すなわち、シリンダ8に対してピストン10が図1中上方に移動する場合であって、ピストン10の速度が低い場合には、一方室R1内の圧力上昇によって、一方室R1内の作動流体は、ピストンロッド9の筒部9aにおける頂部9dに設けた孔9e、逆止弁51の外周に設けたオリフィス52を通過して、パイロット流路P内に侵入する。
そして、ピストン10の図1中上方への移動によって上昇する一方室R1内の圧力は、伸側パイロット室110内に第二ポペット42を第二環状弁座41aから離座させる開パイロット圧として作用するとともにスプール3を弁座24側に押付ける閉パイロット圧として作用する。
ピストン10の速度が低い場合、上記開パイロット圧が充分に大きくなく、第二ポペット42を開くことができず、すると、スプール3もばね7とこの伸側パイロット室110の閉パイロット圧によって附勢されて弁座24に着座した状態に維持され、流路Fは開放されず、一方室R1内の作動流体は、打刻オリフィス24aを通過し、リーフバルブ101を押し開きディスク100のポート100aを介して他方室R2内へ移動する。
そして、ピストン10の速度が高くなって、伸側パイロット室110内の開パイロット圧が上昇して第二ポペット42をばね7の附勢力に抗して第二環状弁座41aから離座させるようになると、作動流体は、逆止弁60を開いて、一方室R1から他方室R2へパイロット流路Pを介して移動するようになる。このように、第二ポペット42が開弁してパイロット流路Pが開放されると、オリフィス52における圧力損失と第二ポペット42によって、伸側パイロット室110内の圧力は第二ポペット42の開弁圧に調節される。なお、第二ポペット42が第一ポペット41の第二環状弁座41aから離座する際、第一ポペット41は、受圧面積の設定によって伸側パイロット室110の圧力によって閉じられる方向に附勢されるようになっており、第一環状弁座3dに着座した状態に維持される。
さらに、その状態からピストン10の速度がさらに上昇して、第二ポペット42の開弁圧に調節される伸側パイロット室110の圧力の作用によってスプール3を弁座24に押付ける力を、流路Fを介して作用する一方室R1の圧力によってスプール3を弁座24から遠ざける力が上回るようになると、スプール3は弁座24から離座して流路Fを開放するようになる
そして、ソレノイドSのコイル81に通電する場合、ソレノイドSの吸引力によって、ばね7の附勢力を減じて、第二ポペット42の開弁圧を低くすることができるので、スプール3が開弁する圧力を低くすることが可能であり、上述したところから明らかなように、ソレノイドSに電力供給しない場合が最もスプール3の開弁圧が高くなり、最も高い減衰力を得ることが可能である。
すなわち、ソレノイドSのコイル81へ供給する電流量によって、スプール3の開弁圧を予め設定した範囲内で無段階に調節することが可能であるので、緩衝器の伸長側の減衰力を無段階に調節することが可能である。
転じて、緩衝器が圧縮される場合、すなわち、シリンダ8に対してピストン10が図1中下方に移動する場合であって、ピストン10の速度が低い場合には、他方室R2内の圧力上昇によって、他方室R2内の作動流体は、他方室R2から逆止弁60に設けたオリフィス62を介してスプール3内で形成されるパイロット流路Pを通過して圧側パイロット室111内に侵入しようとする。
このように、ピストン10の図1中下方への移動によって上昇する他方室R2内の圧力は、圧側パイロット室111内にパイロットバルブ4における第一ポペット41を第一環状弁座3dから離座させる開パイロット圧として作用するとともにスプール3を弁座24側に押付ける閉パイロット圧として作用する。
ピストン10の速度が低い場合、上記開パイロット圧が充分に大きくなく、第一ポペット41を開くことができず、すると、スプール3もばね7とこの圧側パイロット室111の閉パイロット圧によって附勢されて弁座24に着座した状態に維持され、流路Fは開放されず、他方室R2内の作動流体は、リーフバルブ101を押し開きディスク100のポート100aを通過し、打刻オリフィス24aを介して一方室R1内へ移動する。
そして、ピストン10が速度が高くなって、圧側パイロット室111内の開パイロット圧が上昇して第一ポペット41をばね7の附勢力に抗して第一環状弁座3dから離座させるようになり、作動流体は、逆止弁50を開いて、他方室R2から一方室R1へパイロット流路Pを介して移動するようになる。このように、第一ポペット41が開弁してパイロット流路Pが開放されると、オリフィス62における圧力損失と第一ポペット41によって、圧側パイロット室111内の圧力は第一ポペット41の開弁圧に調節される。
さらに、その状態からピストン10の速度がさらに上昇して、第一ポペット41の開弁圧に調節される圧側パイロット室111の圧力の作用によってスプール3を弁座24に押付ける力を、流路Fを介して作用する他方室R2の圧力によってスプール3を弁座24から遠ざける力が上回るようになると、スプール3は弁座24から離座して流路Fを開放するようになる
そして、ソレノイドSのコイル81に通電する場合、ソレノイドSの吸引力によって、ばね7の附勢力を減じて、第一ポペット41の開弁圧を低くすることができるので、スプール3が開弁する圧力を低くすることが可能であり、上述したところから明らかなように、ソレノイドSのコイル81に電力供給しない場合が最もスプール3の開弁圧が高くなり、最も高い減衰力を得ることが可能である。
すなわち、ソレノイドSのコイル81へ供給する電流量によって、スプール3の開弁圧を予め設定した範囲内で無段階に調節することが可能であるので、緩衝器の圧縮側の減衰力を無段階に調節することが可能である。
このように、本実施の形態の減衰バルブVにあっては、附勢手段として単一のばね7を利用して第一ポペット41、第二ポペット42およびスプール3のすべてを附勢することができ、単一のソレノイドSで伸圧両側の減衰力調整を行うことができる利点がある。
そして、この減衰バルブVにあっては、スプール3が開弁している状態から閉弁状態に移行する際に、ハウジング1の段部1cとスプール3の段部3cとの間の環状隙間112の容積が変化するが、当該環状隙間112は片効オリフィス要素5,6を介さずに圧抜孔3gを介して直接に流路Fに連通されており、環状隙間112の容積変化に対して流路Fから抵抗無く作動流体が給排されるので、環状隙間112の容積変化はスプール3の閉弁動作を妨げることが無い。
ゆえに、緩衝器の伸縮方向が収縮方向から伸長方向へ切換わる際に、スプールの閉弁が遅れてしまうこともなく、減衰力波形に突起状の乱れを生じさせることがなく、従来の減衰バルブにおける問題を解消することができる。
また、本実施の形態にあっては、特に、パイロット流路Pの他方室R2側の出口端であるばね受63の下端がスプール3の下端より他方室R2側へ突出しており、スプール3が弁座24から離座して流路Fを開放する際にあっても、当該ばね受63の下端が弁座24の上端より他方室R2側となる下方に配置されるようになっているので、スプール3と弁座24の間を通過してシリンダ8の外周から中央へ向かう作動流体の流れがばね受63の下端外周によって図1中下向きへ整流され、パイロット流路Pを通過して上方からシリンダ8の中央へ向かう作動流体の流れに激しく衝突することがない。
ここで、パイロット流路Pの他方室R2側の出口端がスプール3の弁座24への着座面より上方側にある場合について説明すると、スプール3と弁座24の間を通過してシリンダ8の外周から中央へ向かう作動流体の流れが整流されず、当該作動流体の流れが、パイロット流路Pを通過して上方からシリンダ8の中央へ向かう作動流体の流れに、直接シリンダ8の中央で激しく衝突して伸側パイロット室110の下流圧力の上昇をもたらし、スプール3の開弁圧の上昇も上昇して減衰力にオーバーライドが生じて本来狙った減衰力より高い減衰力が発生されてしまう事態が生じる。
これに対して、本実施の形態の減衰バルブVにあっては、スプール3の直下の伸側パイロット室110の下流にて、流路Fを流れる作動流体とパイロット流路Pを流れる作動流体が激しく衝突することがないので、伸側パイロット室110の圧力上昇を抑制でき、減衰力にオーバーライドが生じることもなく、狙い通りの減衰力を緩衝器に発生させることができる。
なお、パイロット流路Pの他方室R2側の出口端をスプール3の弁座24への着座面より下方へ突出させて、流路Fを通過する作動流体の流れを整流して、パイロット流路Pを通過する作動流体の流れに激しく衝突させなければよいので、ばね受63の端部を下方へ向けて突出させる代わりに、スプール3の弁座着座面より内周側に整流用の筒状の突起を設けておくようにしてもよい。
以上で本発明の緩衝器の一実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されない。
本発明は緩衝器の減衰バルブに利用可能である。
1 ハウジング
1a 小内径部
1b 大内径部
1c 段部
1d フランジ部
1e シールリング
1f 透孔
2 バルブディスク
21 ディスク本体
22 鍔部
23 通路
24 弁座
24a 打刻オリフィス
3 スプール
3a 小径部
3b 大径部
3c 段部
3d 第一環状弁座
3e フランジ部
3f 逆止弁座
3g 圧抜孔
4 パイロットバルブ
41 第一ポペット
41a 第二環状弁座
41b 溝
41c 摺動部
41d 弁頭
41e 段部
42 第二ポペット
42a 弁頭
42b 胴部
42c 鍔部
42d ストッパ
42e 段部
43 ガイド部材
5 一方側の片効オリフィス要素
51 逆止弁
52 オリフィス
6 他方側の片効オリフィス要素
60 逆止弁
61 弁体
61a 切欠
62 オリフィス
63 ばね受
63a 整流壁
64 ばね
65 フィルタ
7 附勢手段としてのばね
8 シリンダ
9 ピストンロッド
9a 筒部
9b ロッド部
9c 側部
9d 頂部
9e,9f 孔
10 ピストン
10a ピストンリング
10b フランジ部
100 ディスク
100a ポート
101 リーフバルブ
102,103 スペーサ
104 バルブストッパ
105 軸
110 伸側パイロット室
111 圧側パイロット室
112 環状隙間
S ソレノイド
80 スペーサ
80a,82a 孔
81 コイル
82 固定鉄心
83 ステータ
84 可動鉄心
84a フランジ部
84b 通孔
C 電源コード
F 流路
P パイロット流路
R1 一方室
R2 他方室
V 減衰バルブ

Claims (3)

  1. 一方室と他方室との間に設けられ中空であって大内径部と小内径部とを備えて内周に段部が形成されるハウジングと、ハウジングの大内径部に嵌合されるとともに環状の弁座を備えたバルブディスクと、ハウジングの大内径部に設けた透孔と弁座の内周側に開口するバルブディスクを貫く通路とを通じて一方室と他方室とを連通する流路と、筒状であってハウジングの小内径部に摺接する小径部と大内径部に摺接する大径部とを備えて外周に段部が形成されるとともにハウジング内に摺動自在に挿入されて大径部の端部を上記バルブディスクの弁座に離着座して流路を開閉するスプールと、スプール内を通じて一方室と他方室とを連通するパイロット流路と、スプール内に移動自在に挿入されてパイロット流路を開閉するパイロットバルブと、パイロット流路の途中であってパイロットバルブより一方室側に一方室から他方室へ向かう流れに対してのみオリフィスとして機能する一方側の片効オリフィス要素と、パイロット流路の途中であってパイロットバルブより他方室側に他方室から一方室へ向かう流れに対してのみオリフィスとして機能する他方側の片効オリフィス要素と、パイロットバルブを介してスプールをバルブディスクへ向けて附勢する附勢手段とを備えた減衰バルブにおいて、ハウジングの内周の段部とスプールの外周の段部との間に形成される環状隙間を片効オリフィス要素を介さずに流路に連通したことを特徴とする減衰バルブ。
  2. パイロットバルブは、スプールの内周に収容されるとともにスプールの内周に設けた第一環状弁座に附勢手段の附勢力によって着座する筒状の第一ポペットと、先端が第一ポペット内に移動自在に挿入されるとともに該先端が第一ポペットの内周に設けた第二環状弁座に着座する筒状の第二ポペットと、第二ポペットの後端側が摺動自在に挿入されるとともに第二ポペットの後端を閉塞するガイド部材とを備え、附勢手段が第二ポペット内に収容されるとともにガイド部材と第二ポペットとの間に介装されて第一ポペットおよび第二ポペットをパイロット流路を閉じる方向へ附勢するとともに第一ポペットおよび第二ポペットを介して流路を閉じる方向にスプールを附勢してなり、パイロット流路を介して作用する一方室と他方室の差圧の作用によって第一ポペットと第二ポペットでパイロット流路を開閉することを特徴とする請求項1に記載の減衰バルブ。
  3. 附勢手段の附勢力に抗して第二ポペットを吸引するとともに当該吸引力を調節可能なソレノイドを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の減衰バルブ。
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