JP5104064B2 - Dc−dcコンバータおよびその制御方法 - Google Patents
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Description
また、それぞれ入力された直流電圧を昇圧または降圧して出力する入力変換回路を複数具備し、これらの入力変換回路を並列的に接続することにより、大電流の取り扱いを可能としたDC−DCコンバータも公知となっている。例えば、特許文献3および特許文献4に記載の如くである。
入力変換回路521・522・523・524・525・526は、それぞれ入力された直流電圧を昇圧して出力する回路、すなわち昇圧回路である。
DC−DCコンバータ500に入力された直流電圧は、入力変換回路521・522・523・524・525・526により昇圧された後、出力側フィルタ530を経てDC−DCコンバータ500から出力される。
本実施例の場合、DC−DCコンバータ500から出力された直流電圧は図示せぬインバータを経て負荷たるモータ2に入力され、モータ2の駆動に用いられる。
なお、本実施例における入力変換回路522・523・524・525・526の構成は入力変換回路521の構成と略同じであることから、詳細な説明を省略する。
本実施例の場合、出力電圧モニタ540から出力される検出信号は、DC−DCコンバータ500の出力電圧とDC−DCコンバータ500の目標出力電圧との差分に略比例する電圧を有する。
より詳細には、制御回路550は、出力電圧モニタ540から取得した検出信号に基づいて、入力変換回路521・522・523・524・525・526が電流不連続モードとなるように、スイッチング動作のデューティ比をPWM制御で調整することにより、DC−DCコンバータ500の出力電圧を所定の目標出力電圧に保持するものである。
制御回路550は所定のデューティ比を有するパルス信号をドライバ560に入力する。
ドライバ560は入力変換回路521のスイッチング素子501のゲート、入力変換回路522のスイッチング素子501のゲート、入力変換回路523のスイッチング素子501のゲート、入力変換回路524のスイッチング素子501のゲート、入力変換回路525のスイッチング素子501のゲート、および入力変換回路526のスイッチング素子501のゲートに接続される。
入力変換回路521・522・523・524・525・526は、ドライバ560から入力されたゲート信号に基づいてスイッチング動作を行う。
その結果、入力変換回路521・522・523・524・525・526のそれぞれのスイッチング素子501のデューティ比(オンデューティ)が小さくなり、DC−DCコンバータ500から出力される直流電圧が降下する(出力電力が小さくなる)。
その結果、入力変換回路521・522・523・524・525・526のそれぞれのスイッチング素子501のデューティ比(オンデューティ)が大きくなり、DC−DCコンバータ500から出力される直流電圧が上昇する(出力電力が大きくなる)。
すなわち、DC−DCコンバータ500は、図8に示す如く同一のドライバ560から出力される同一のデューティ比を有するゲート信号が入力変換回路521・522・523・524・525・526のそれぞれのスイッチング素子501のゲートに入力される構成であるため、各スイッチング素子501は同時刻では全て同じデューティ比でスイッチング動作を行う。
そのため、例えば図9の時刻ゼロから時刻t1までの時間帯の如く、一つの入力変換回路(例えば、入力変換回路521)だけで十分に出力電力を賄うことが出来る場合であっても、入力変換回路521・522・523・524・525・526のスイッチング素子501の全てが所定の周波数でスイッチング動作を行うこととなる。
従って、DC−DCコンバータ500のように出力電力に関わらず入力変換回路521・522・523・524・525・526の各スイッチング素子501が常にスイッチング動作を行うと、DC−DCコンバータ500の全体としてのスイッチング動作に伴う電力ロスが大きくなる。
DC−DCコンバータ600は従来のDC−DCコンバータ500の問題点を解消するものであり、図10に示す如く、入力側フィルタ610、入力変換ユニット620、出力側フィルタ630、出力電圧モニタ640、制御回路650、ドライバ661・662・663・664・665・666等を具備する。
入力変換回路621は主としてスイッチング素子601、コイル602、整流素子603を具備する。
同様に、入力側フィルタ610、出力側フィルタ630および出力電圧モニタ640の構成は、図8に示す入力側フィルタ510、出力側フィルタ530および出力電圧モニタ540の構成と略同じであることから、詳細な説明を省略する。
より詳細には、制御回路650は、出力電圧モニタ640から取得した検出信号に基づいて、入力変換回路621・622・623・624・625・626が電流不連続モードとなるように、スイッチング動作のデューティ比をPWM制御で調整することにより、DC−DCコンバータ600の出力電圧を所定の目標出力電圧に保持するものである。
制御回路650はドライバ661・662・663・664・665・666にそれぞれ独立して所定のデューティ比を有するパルス信号を入力する。
ドライバ662は入力変換回路622のスイッチング素子601のゲートに接続され、入力変換回路622はドライバ662から入力されたゲート信号に基づいてスイッチング動作を行う。
ドライバ663は入力変換回路623のスイッチング素子601のゲートに接続され、入力変換回路623はドライバ663から入力されたゲート信号に基づいてスイッチング動作を行う。
ドライバ664は入力変換回路624のスイッチング素子601のゲートに接続され、入力変換回路624はドライバ664から入力されたゲート信号に基づいてスイッチング動作を行う。
ドライバ665は入力変換回路625のスイッチング素子601のゲートに接続され、入力変換回路625はドライバ665から入力されたゲート信号に基づいてスイッチング動作を行う。
ドライバ666は入力変換回路626のスイッチング素子601のゲートに接続され、入力変換回路626はドライバ666から入力されたゲート信号に基づいてスイッチング動作を行う。
また、時刻ゼロから時刻t1までの間、制御回路650はドライバ662・663・664・665・666にパルス信号を入力せず、入力変換回路622・623・624・625・626をスイッチング動作させない。
すなわち、時刻t1の時点で、デューティ比が最大の状態でスイッチング動作を行う入力変換回路を入力変換回路621から入力変換回路622に切り替える。
また、時刻t1から時刻t2までの間、制御回路650は入力変換回路622に対応するドライバ662に入力するパルス信号のデューティ比(オンデューティ)を最大に保持することにより、入力変換回路622のスイッチング動作のデューティ比を最大に保持し、入力変換回路622からの出力電力を最大の状態に保持する。
さらに、時刻t1から時刻t2までの間、制御回路650はドライバ663・664・665・666にはパルス信号を入力せず、入力変換回路623・624・625・626をスイッチング動作させない。
すなわち、時刻t2の時点で、デューティ比が最大の状態でスイッチング動作を行う入力変換回路を入力変換回路621から入力変換回路623に切り替える。
また、時刻t2から時刻t3までの間、制御回路650は入力変換回路622に対応するドライバ662および入力変換回路623に対応するドライバ663に入力するパルス信号のデューティ比(オンデューティ)を最大に保持することにより、入力変換回路622および入力変換回路623のスイッチング動作のデューティ比を最大に保持し、入力変換回路622および入力変換回路623からの出力電力を最大の状態に保持する。
さらに、時刻t2から時刻t3までの間、制御回路650はドライバ664・665・666にはパルス信号を入力せず、入力変換回路624・625・626をスイッチング動作させない。
まず、制御回路650は入力変換回路621のスイッチング動作のデューティ比を徐々に減少させ、入力変換回路621のスイッチング動作のデューティ比が最小になった時点で入力変換回路626のスイッチング動作を停止するとともに入力変換回路621のスイッチング動作のデューティ比を最大とする。
次に、制御回路650は入力変換回路621のスイッチング動作のデューティ比を徐々に減少させ、入力変換回路621のスイッチング動作のデューティ比が最小になった時点で入力変換回路625のスイッチング動作を停止するとともに入力変換回路621のスイッチング動作のデューティ比を最大とする。
同様にして、入力変換回路621のスイッチング動作のデューティ比が最小になった時点で他の入力変換回路のうちの一つのスイッチング動作を停止するとともに入力変換回路621のスイッチング動作のデューティ比を最大とし、最後に入力変換回路621のみがスイッチング動作を行っているときに入力変換回路621のスイッチング動作のデューティ比が最小になった時点で入力変換回路621のスイッチング動作を停止する。
そのため、入力変換ユニットにおいて並列的に接続された複数の入力変換回路がそれぞれ具備するコイルのインダクタンスにばらつきがあると、入力変換回路の出力電力の最大値もばらつくこととなり、図13および図14で示す如き出力電力の変動(リップルの発生)の原因となる。
スイッチング素子およびコイルを有し、前記スイッチング素子がスイッチング動作を行うことにより、入力された直流電圧を昇圧または降圧して出力する複数の入力変換回路を並列的に接続したDC−DCコンバータにおいて、
電流不連続モードでPWM制御を行い、
前記複数の入力変換回路のスイッチング素子のスイッチング周期の位相をそれぞれ均等にずらし、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路が一つである場合には、当該スイッチング動作を行っている入力変換回路のデューティ比を調整することにより出力電力を目標出力電力に近づける制御を行い、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路が二つ以上である場合には、当該スイッチング動作を行っている二つ以上の入力変換回路のいずれか一つの入力変換回路のデューティ比を調整するとともに当該スイッチング動作を行っている二つ以上の入力変換回路の残りの入力変換回路のデューティ比を最大に保持することにより出力電力を目標出力電力に近づける制御を行い、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てが最大のデューティ比でスイッチング動作を行うときの出力電力よりも目標出力電力の方が大きい場合には、それまでスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てを最大のデューティ比でスイッチング動作させるとともに前記複数の入力変換回路のうちそれまでスイッチング動作を行っておらず、かつそれまでデューティ比を調整していた入力変換回路に対してスイッチング周期の位相のずれが最も大きい入力変換回路のスイッチング動作を開始し、当該スイッチング動作を開始した入力変換回路のデューティ比を調整することにより出力電力を目標出力電力に近づける制御を行い、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てが最大のデューティ比でスイッチング動作を行うときの出力電力よりも目標出力電力の方が小さい場合には、それまでスイッチング動作を行っている入力変換回路のうち、それ以前にデューティ比を調整していてスイッチング動作を停止した入力変換回路に対してスイッチング周期の位相のずれが最も大きい入力変換回路のデューティ比を調整するとともにそれまでスイッチング動作を行っている入力変換回路の残りを最大のデューティ比でスイッチング動作させることにより出力電力を目標出力電力に近づける制御を行うものである。
スイッチング素子およびコイルを有し、前記スイッチング素子がスイッチング動作を行うことにより、入力された直流電圧を昇圧または降圧して出力する複数の入力変換回路を並列的に接続した入力変換手段を具備するDC−DCコンバータの制御方法において、
電流不連続モードでPWM制御を行い、
前記複数の入力変換回路のスイッチング素子のスイッチング周期の位相をそれぞれ均等にずらし、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路が一つである場合には、当該スイッチング動作を行っている入力変換回路のデューティ比を調整することにより出力電力を目標出力電力に近づけ、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路が二つ以上である場合には、当該スイッチング動作を行っている二つ以上の入力変換回路のいずれか一つの入力変換回路のデューティ比を調整するとともに当該スイッチング動作を行っている二つ以上の入力変換回路の残りの入力変換回路のデューティ比を最大に保持することにより出力電力を目標出力電力に近づけ、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てが最大のデューティ比でスイッチング動作を行うときの出力電力よりも目標出力電力の方が大きい場合には、それまでスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てを最大のデューティ比でスイッチング動作させるとともに前記複数の入力変換回路のうちそれまでスイッチング動作を行っておらず、かつそれまでデューティ比を調整していた入力変換回路に対してスイッチング周期の位相のずれが最も大きい入力変換回路のスイッチング動作を開始し、当該スイッチング動作を開始した入力変換回路のデューティ比を調整することにより出力電力を目標出力電力に近づけ、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てが最大のデューティ比でスイッチング動作を行うときの出力電力よりも目標出力電力の方が小さい場合には、それまでスイッチング動作を行っている入力変換回路のうち、それ以前にデューティ比を調整していてスイッチング動作を停止した入力変換回路に対してスイッチング周期の位相のずれが最も大きい入力変換回路のデューティ比を調整するとともにそれまでスイッチング動作を行っている入力変換回路の残りを最大のデューティ比でスイッチング動作させることにより出力電力を目標出力電力に近づけるものである。
入力変換回路121・122・123・124・125・126は、それぞれ入力された直流電圧を昇圧して出力する回路、すなわち昇圧回路である。
電源1からDC−DCコンバータ100に入力された直流電圧は入力側フィルタ110を経て入力変換回路121・122・123・124・125・126に入力される。DC−DCコンバータ100に入力された直流電圧は入力変換回路121・122・123・124・125・126により昇圧された後、出力側フィルタ130を経てDC−DCコンバータ100から出力される。
本実施例の場合、DC−DCコンバータ100から出力された直流電圧は負荷たるモータ2に入力され、モータ2の駆動に用いられる。
なお、本実施例における入力変換回路122・123・124・125・126の構成は入力変換回路121の構成と略同じであることから、詳細な説明を省略する。
すなわち、本発明に係る入力変換回路は、例えば入力変換回路121・122・123・124・125・126と異なる構成であって、スイッチング素子およびコイルを有し、入力された直流電圧を昇圧して出力する昇圧回路を含む。
本発明に係る入力変換回路は、例えば図6の(a)に示す降圧回路221の如く、スイッチング素子201、コイル202および整流素子203を有し、入力された直流電圧を降圧して出力するものを含む。
本発明に係る入力変換回路は、例えば図6の(b)に示す反転回路321の如く、スイッチング素子301、コイル302および整流素子303を有し、入力された直流電圧の極性(正負)を反転して出力するものを含む。
本実施例の場合、出力電圧モニタ130から出力される検出信号は、DC−DCコンバータ100の出力電圧とDC−DCコンバータ100の目標出力電圧との差分に略比例する電圧を有する。
より詳細には、制御回路150は、出力電圧モニタ140から取得した検出信号に基づいて、入力変換回路121・122・123・124・125・126が電流不連続モードとなるように、スイッチング動作のデューティ比をPWM制御で調整することにより、DC−DCコンバータ100の出力電圧を所定の目標出力電圧に保持するものである。
制御回路150は所定のデューティ比を有するパルス信号をドライバ161・162・163・164・165・166に入力する。
ここで、「電流不連続モード」は、DC−DCコンバータの制御方式の一つであって、DC−DCコンバータの入力変換回路が有するスイッチング素子がオフのときにDC−DCコンバータを構成するコイルの電流が一度ゼロとなる(コイル電流が不連続となる)ものを広く指す。
「PWM制御」はスイッチング素子のスイッチング周期(スイッチング素子がオンの状態からオフの状態になり、再びオンになるまでに要する時間)を一定に保持するとともにスイッチング素子のオンデューティ(デューティ比)を調整することにより所望の出力電圧(または所望の出力電力)を得る制御方式である。
また、モータ2における消費電力が小さくなると出力電圧モニタ140により検出されるDC−DCコンバータ100の出力電圧が上昇するので、DC−DCコンバータ100は出力電力を減少させることによりDC−DCコンバータ100の出力電圧を所定の値(目標電圧)に保持する。
従って、制御回路150が出力電圧モニタ140により検出されるDC−DCコンバータ100の出力電圧を検出し、当該出力電圧を目標出力電圧に近づける制御を行うことは、制御回路150がDC−DCコンバータ100の出力電力を目標出力電力(本実施例の場合、負荷たるモータ2の消費電力)に近づける制御を行うことと等価である。
ドライバ162は入力変換回路122のスイッチング素子101のゲートに接続され、入力変換回路122はドライバ162から入力されたゲート信号に基づいてスイッチング動作を行う。
ドライバ163は入力変換回路123のスイッチング素子101のゲートに接続され、入力変換回路123はドライバ163から入力されたゲート信号に基づいてスイッチング動作を行う。
ドライバ164は入力変換回路124のスイッチング素子101のゲートに接続され、入力変換回路124はドライバ164から入力されたゲート信号に基づいてスイッチング動作を行う。
ドライバ165は入力変換回路125のスイッチング素子101のゲートに接続され、入力変換回路125はドライバ165から入力されたゲート信号に基づいてスイッチング動作を行う。
ドライバ166は入力変換回路126のスイッチング素子101のゲートに接続され、入力変換回路126はドライバ166から入力されたゲート信号に基づいてスイッチング動作を行う。
また、時刻ゼロから時刻t1までの間、制御回路150はドライバ162・163・164・165・166にパルス信号を入力せず、入力変換回路122・123・124・125・126をスイッチング動作させない。
また、時刻t1から時刻t2までの間、制御回路150は入力変換回路121に対応するドライバ161に入力するパルス信号のデューティ比(オンデューティ)を最大に保持することにより、入力変換回路121のスイッチング動作のデューティ比を最大に保持し、入力変換回路121からの出力電力を最大の状態に保持する。
さらに、時刻t1から時刻t2までの間、制御回路150はドライバ163・164・165・166にはパルス信号を入力せず、入力変換回路123・124・125・126をスイッチング動作させない。
また、時刻t2から時刻t3までの間、制御回路150は入力変換回路121に対応するドライバ161および入力変換回路122に対応するドライバ162に入力するパルス信号のデューティ比(オンデューティ)を最大に保持することにより、入力変換回路121および入力変換回路122のスイッチング動作のデューティ比を最大に保持し、入力変換回路121および入力変換回路122からの出力電力を最大の状態に保持する。
さらに、時刻t2から時刻t3までの間、制御回路150はドライバ164・165・166にはパルス信号を入力せず、入力変換回路124・125・126をスイッチング動作させない。
また、制御回路150は、時刻t4の時点で入力変換回路124に対応するドライバ164に入力するパルス信号のデューティ比(オンデューティ)を最大の状態で保持するとともに入力変換回路125のスイッチング動作を開始する。
また、制御回路150は、時刻t5の時点で入力変換回路125に対応するドライバ165に入力するパルス信号のデューティ比(オンデューティ)を最大の状態で保持するとともに入力変換回路126のスイッチング動作を開始する。
また、制御回路150は、時刻t6の時点で入力変換回路121・122・123・124・125・126の全てが最大のデューティ比でスイッチング動作を行う。
まず、制御回路150は入力変換回路126のスイッチング動作のデューティ比を徐々に減少させ、入力変換回路126のスイッチング動作のデューティ比が最小になった時点で入力変換回路126のスイッチング動作を停止する。
次に、制御回路150は入力変換回路125のスイッチング動作のデューティ比を徐々に減少させ、入力変換回路125のスイッチング動作のデューティ比が最小になった時点で入力変換回路125のスイッチング動作を停止する。
続いて、制御回路150は入力変換回路124のスイッチング動作のデューティ比を徐々に減少させ、入力変換回路124のスイッチング動作のデューティ比が最小になった時点で入力変換回路124のスイッチング動作を停止する。
続いて、制御回路150は入力変換回路123のスイッチング動作のデューティ比を徐々に減少させ、入力変換回路123のスイッチング動作のデューティ比が最小になった時点で入力変換回路123のスイッチング動作を停止する。
続いて、制御回路150は入力変換回路122のスイッチング動作のデューティ比を徐々に減少させ、入力変換回路122のスイッチング動作のデューティ比が最小になった時点で入力変換回路122のスイッチング動作を停止する。
続いて、制御回路150は入力変換回路121のスイッチング動作のデューティ比を徐々に減少させ、入力変換回路121のスイッチング動作のデューティ比が最小になった時点で入力変換回路121のスイッチング動作を停止する。
また、入力変換回路121・122・123・124・125・126のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てが最大のデューティ比でスイッチング動作を行うときの出力電力よりも目標出力電力の方が小さい場合には、それまでスイッチング動作を行っていた入力変換回路のうち、それ以前にデューティ比を調整していてスイッチング動作を停止した入力変換回路に対してスイッチング周期の位相のずれが最も大きい入力変換回路のデューティ比を調整することとなる。
従って、入力変換回路121・122・123・124・125・126のそれぞれのスイッチング素子101のスイッチング周期の位相は、図7に示す如く、位相で隣り合うもの同士は60°((1/6)×T T;スイッチング周期)ずつ均等にずれている。
このように、複数の入力変換回路のスイッチング周期の位相を相互に均等となるようにずらすことにより、DC−DCコンバータ100の出力電圧にビート(低周波のうねり)が発生することを抑制することが可能である。
スイッチング素子101およびコイル102を有し、スイッチング素子101がスイッチング動作を行うことにより、入力された直流電圧を昇圧して出力する入力変換回路121・122・123・124・125・126を並列的に接続したDC−DCコンバータにおいて、
電流不連続モードでPWM制御を行い、
入力変換回路121・122・123・124・125・126のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路が一つである場合(例えば、図2および図3における時刻ゼロから時刻t1までの間)には、スイッチング動作を行っている入力変換回路(入力変換回路121)のデューティ比を調整することにより出力電力を目標出力電力に近づける制御を行い、
入力変換回路121・122・123・124・125・126のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路が二つ以上である場合(例えば、図2および図3における時刻t1から時刻t6までの間)には、スイッチング動作を行っている二つ以上の入力変換回路のいずれか一つの入力変換回路(例えば、図2および図3における時刻t1から時刻t2までの間は入力変換回路122、時刻t2から時刻t3までの間は入力変換回路123、時刻t3から時刻t4までの間は入力変換回路124、時刻t4から時刻t5までの間は入力変換回路125、時刻t5から時刻t6までの間は入力変換回路126)のデューティ比を調整するとともにスイッチング動作を行っている二つ以上の入力変換回路の残りの入力変換回路(例えば、図2および図3における時刻t1から時刻t2までの間は入力変換回路121、時刻t2から時刻t3までの間は入力変換回路121・122、時刻t3から時刻t4までの間は入力変換回路121・122・123、時刻t4から時刻t5までの間は入力変換回路121・122・123・124、時刻t5から時刻t6までの間は入力変換回路121・122・123・124・125)のデューティ比を最大に保持することにより出力電力を目標出力電力に近づける制御を行い、
入力変換回路121・122・123・124・125・126のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てが最大のデューティ比でスイッチング動作を行うときの出力電力よりも目標出力電力の方が大きい場合(例えば、図2および図3における時刻t1、時刻t2、時刻t3、時刻t4、および時刻t5の時点)には、それまでスイッチング動作を行っている入力変換回路の全て(例えば、図2および図3における時刻t1では入力変換回路121、時刻t2では入力変換回路121・122、時刻t3では入力変換回路121・122・123、時刻t4では入力変換回路121・122・123・124、時刻t5の時点では入力変換回路121・122・123・124・125)を最大のデューティ比でスイッチング動作させるとともに入力変換回路121・122・123・124・125・126のうちそれまでスイッチング動作を行っていなかった入力変換回路のいずれか一つ(例えば、図2および図3における時刻t1では入力変換回路122、時刻t2では入力変換回路123、時刻t3では入力変換回路124、時刻t4では入力変換回路125、時刻t5の時点では入力変換回路126)のスイッチング動作を開始し、スイッチング動作を開始した入力変換回路のデューティ比を調整することにより出力電力を目標出力電力に近づける制御を行い、
入力変換回路121・122・123・124・125・126のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てが最大のデューティ比でスイッチング動作を行うときの出力電力よりも目標出力電力の方が小さい場合には、それまでスイッチング動作を行っている入力変換回路のいずれか一つのデューティ比を調整するとともにそれまでスイッチング動作を行っている入力変換回路の残りを最大のデューティ比でスイッチング動作させることにより出力電力を目標出力電力に近づける制御を行うものである。
このように構成することは、以下の利点を有する。
すなわち、DC−DCコンバータ100は、計六つある入力変換回路121・122・123・124・125・126のいずれか一つだけについてデューティ比を調整し、残りの五つについてはスイッチング動作を全く行わないか最大のデューティ比でスイッチング動作を行うかを切り替える制御を行うことにより、所望の出力電力を得るための必要最小限の入力変換回路のみをスイッチング動作させるので、同じ大きさの出力電力におけるスイッチング動作を行っているスイッチング素子の数が図8に示すDC−DCコンバータ500に比べて相対的に少なくなり、スイッチング動作に伴う電力ロスを低減することが可能である。
また、DC−DCコンバータ100は、スイッチング動作を行う入力変換回路の数(段数)が変動するとき(例えば、図2および図3における時刻t1、時刻t2、時刻t3、時刻t4、および時刻t5の時点)には、図10に示すDC−DCコンバータ600の如く最大のデューティ比でスイッチング動作を行う入力変換回路を切り替えることをしないので、仮に入力変換回路121・122・123・124・125・126のそれぞれのコイル102のインダクタンスLにバラツキがあっても、スイッチング動作を行う入力変換回路の数(段数)の変動の前後(例えば図4および図5に示す時刻t1の前後)でDC−DCコンバータ100の出力電力が変動する(リップルが発生する)ことを防止することが可能である(DC−DCコンバータ100の出力電力が変動することは無い)。
入力変換回路121・122・123・124・125・126のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てが最大のデューティ比でスイッチング動作を行うときの出力電力よりも目標出力電力の方が大きい場合(例えば、図2および図3における時刻t1、時刻t2、時刻t3、時刻t4、および時刻t5の時点)には、それまでスイッチング動作を行っていなかった入力変換回路のうち、それまでデューティ比を調整していた入力変換回路に対してスイッチング周期の位相のずれが最も大きい入力変換回路のスイッチング動作を開始し、
入力変換回路121・122・123・124・125・126のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てが最大のデューティ比でスイッチング動作を行うときの出力電力よりも目標出力電力の方が小さい場合には、それまでスイッチング動作を行っていた入力変換回路のうち、それ以前にデューティ比を調整していてスイッチング動作を停止した入力変換回路に対してスイッチング周期の位相のずれが最も大きい入力変換回路のデューティ比を調整するものである。
このように構成することにより、DC−DCコンバータ100の出力電圧にビート(低周波のうねり)が発生することを抑制することが可能である。
このように構成することにより、DC−DCコンバータ100に比べれば同じ大きさの出力電力におけるスイッチング動作を行っているスイッチング素子の数が多いものの、図8に示すDC−DCコンバータ500に比べれば相対的に少なくなり、スイッチング動作に伴う電力ロスを低減することが可能であるとともに、スイッチング動作を行う入力変換回路の数(段数)の変動の前後でDC−DCコンバータの出力電力が変動する(リップルが発生する)ことを防止することが可能である。
101 スイッチング素子
102 コイル
103 整流素子
110 入力側フィルタ
121・122・123・124・125・126 入力変換回路
130 出力側フィルタ
140 出力電圧モニタ
150 制御回路
161・162・163・164・165・166 ドライバ
Claims (2)
- スイッチング素子およびコイルを有し、前記スイッチング素子がスイッチング動作を行うことにより、入力された直流電圧を昇圧または降圧して出力する複数の入力変換回路を並列的に接続したDC−DCコンバータにおいて、
電流不連続モードでPWM制御を行い、
前記複数の入力変換回路のスイッチング素子のスイッチング周期の位相をそれぞれ均等にずらし、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路が一つである場合には、当該スイッチング動作を行っている入力変換回路のデューティ比を調整することにより出力電力を目標出力電力に近づける制御を行い、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路が二つ以上である場合には、当該スイッチング動作を行っている二つ以上の入力変換回路のいずれか一つの入力変換回路のデューティ比を調整するとともに当該スイッチング動作を行っている二つ以上の入力変換回路の残りの入力変換回路のデューティ比を最大に保持することにより出力電力を目標出力電力に近づける制御を行い、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てが最大のデューティ比でスイッチング動作を行うときの出力電力よりも目標出力電力の方が大きい場合には、それまでスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てを最大のデューティ比でスイッチング動作させるとともに前記複数の入力変換回路のうちそれまでスイッチング動作を行っておらず、かつそれまでデューティ比を調整していた入力変換回路に対してスイッチング周期の位相のずれが最も大きい入力変換回路のスイッチング動作を開始し、当該スイッチング動作を開始した入力変換回路のデューティ比を調整することにより出力電力を目標出力電力に近づける制御を行い、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てが最大のデューティ比でスイッチング動作を行うときの出力電力よりも目標出力電力の方が小さい場合には、それまでスイッチング動作を行っている入力変換回路のうち、それ以前にデューティ比を調整していてスイッチング動作を停止した入力変換回路に対してスイッチング周期の位相のずれが最も大きい入力変換回路のデューティ比を調整するとともにそれまでスイッチング動作を行っている入力変換回路の残りを最大のデューティ比でスイッチング動作させることにより出力電力を目標出力電力に近づける制御を行うことを特徴とするDC−DCコンバータ。 - スイッチング素子およびコイルを有し、前記スイッチング素子がスイッチング動作を行うことにより、入力された直流電圧を昇圧または降圧して出力する複数の入力変換回路を並列的に接続した入力変換手段を具備するDC−DCコンバータの制御方法において、
電流不連続モードでPWM制御を行い、
前記複数の入力変換回路のスイッチング素子のスイッチング周期の位相をそれぞれ均等にずらし、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路が一つである場合には、当該スイッチング動作を行っている入力変換回路のデューティ比を調整することにより出力電力を目標出力電力に近づけ、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路が二つ以上である場合には、当該スイッチング動作を行っている二つ以上の入力変換回路のいずれか一つの入力変換回路のデューティ比を調整するとともに当該スイッチング動作を行っている二つ以上の入力変換回路の残りの入力変換回路のデューティ比を最大に保持することにより出力電力を目標出力電力に近づけ、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てが最大のデューティ比でスイッチング動作を行うときの出力電力よりも目標出力電力の方が大きい場合には、それまでスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てを最大のデューティ比でスイッチング動作させるとともに前記複数の入力変換回路のうちそれまでスイッチング動作を行っておらず、かつそれまでデューティ比を調整していた入力変換回路に対してスイッチング周期の位相のずれが最も大きい入力変換回路のスイッチング動作を開始し、当該スイッチング動作を開始した入力変換回路のデューティ比を調整することにより出力電力を目標出力電力に近づけ、
前記複数の入力変換回路のうちスイッチング動作を行っている入力変換回路の全てが最大のデューティ比でスイッチング動作を行うときの出力電力よりも目標出力電力の方が小さい場合には、それまでスイッチング動作を行っている入力変換回路のうち、それ以前にデューティ比を調整していてスイッチング動作を停止した入力変換回路に対してスイッチング周期の位相のずれが最も大きい入力変換回路のデューティ比を調整するとともにそれまでスイッチング動作を行っている入力変換回路の残りを最大のデューティ比でスイッチング動作させることにより出力電力を目標出力電力に近づけることを特徴とするDC−DCコンバータの制御方法。
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