JP5103738B2 - 大気圧プラズマ処理方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、大気圧近傍でプラズマを発生させ、そのプラズマにて被処理物を処理する大気圧プラズマ処理方法及び装置に関するものである。
大気圧プラズマ発生装置は、所定の空間に不活性ガスやそれと反応性ガスとの混合ガスなどのガスを流しながらその空間に高周波電圧を印加して放電を生じさせることで、大気圧近傍でプラズマを発生させるようにしたものであり、こうして発生させたプラズマにて、被処理物の表面のクリーニング、レジストの除去、表面改質、金属酸化物の還元、製膜等の処理をすることは知られている。
大気圧プラズマ発生装置の具体的な構成としては、図18に示すような種々のものが知られている。図18(a)は、所定空間111を挟んでその両側に誘電体112を介して一対の電極113a、113bを配設し、電極113a、113b間に高周波電源114から高周波電圧を印加し、空間111の一端からガスを供給することで空間111の他端からプラズマジェット115を吹き出すように構成されている。図18(b)は、所定の空間121を挟んでその上下に誘電体122を介して一対の電極123a、123bを配設し、電極123a、123b間に高周波電源124から高周波電圧を印加し、空間121内にガスを供給することで空間121内にプラズマ125を発生するように構成されている。図18(c)は、誘電体から成る反応管131の外周にコイル133を巻回して配設し、コイル133に高周波電源134から高周波電圧を印加し、反応管131の一端132からガスを供給することで反応管131の他端からプラズマジェット135を吹き出すように構成されている。図18(d)は、誘電体から成る反応管141の内側に内側電極142を、外周に外側電極143を配設し、電極142、143間に高周波電源から高周波電圧を印加し、反応管141内にガスを供給することで反応管141内でプラズマ145を発生して吹き出し口144から吹き出すように構成されている。図18(e)は、誘電体から成る反応管151の外周に間隔をあけて一対の電極153a、153bを配設し、電極153a、153b間に高周波電源154から高周波電圧を印加し、反応管151の一端152からガスを供給することで反応管151の他端からプラズマジェットを吹き出すように構成されている。図18(f)は、断面形状が細長い長方形状の誘電体から成る反応管161の外周に間隔をあけて一対の電極163a、163bを配設し、電極163a、163b間に高周波電源164から高周波電圧を印加し、反応管161の一端162からガスを供給することで反応管161の他端からプラズマジェットを吹き出すように構成されている。
また、ガス供給路内に放電を生じさせてプラズマを発生させ、処理容器内でそのプラズマに被処理物を暴露させて処理を行い、処理容器から処理後のガスを回収し、回収したガスから不純物を除去して再生し、再生したガスをガス供給路内に返送するようにしたものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、図19に示すように、反応管171にガスを導入するとともに内側電極172と外側電極173の間に高周波電圧を印加することで大気圧下で反応管171内にグロー放電を発生させ、反応管171からプラズマジェットを吹き出すプラズマ発生装置と、プラズマジェットの吹き出し位置に被処理物を搬送する搬送装置とを備えたプラズマ処理装置において、ガスの供給を停止してプラズマ処理を行っていない時に、反応管171の吹き出し口174を蓋体175にて閉鎖する流入防止手段176を設け、外部の空気が反応管171内に流入するのを防止したものや、他の方法として、プラズマを消灯する場合は、ガス供給を停止し、反応管171に乾燥空気を供給して吹き出し口174から出すように構成したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、プラズマ処理の始動時にプラズマ点灯を確実に行う点灯手段として、高電圧パルス発生装置と点灯用電極から成る始動補助装置にて、プラズマの吹き出し口の下流部やその他の箇所に高電圧パルスを印加して点灯を補助するようにしたものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−179191号公報 特許第3180092号明細書(図17) 特開2002−313599号公報
ところで、従来の大気圧プラズマ処理装置においては、被処理物の処理を連続的に行うのではなく、間欠的に処理する場合においても、一旦プラズマを発生させると、そのガスの流量を保持するとともに高周波電圧を継続して印加してプラズマを保持し続けているため、真空圧プラズマ処理装置の場合には数百ml/分程度のガス消費量であるのに比して、数l/分〜数百l/分のガス消費量となり、ガスの消費量が格段に大きくなるとともに大気圧プラズマに使用するガスは純度が低いとプラズマが不安定になるためコストの高い高純度のものが必要であるため、プラズマ処理のランニングコストが非常に高くなるという問題があった。
この問題に対して、特許文献1に記載されているようにガスを回収・再生することが考えられるが、大掛かりな設備構成となって大きな設置スペースが必要となりかつ設備コストが高くなるため、一般の工場ラインで実施することは極めて困難であり、また高純度のガスを回収するために装置の維持管理が難しいという問題があり、さらに回収できるガスの種類が限定され、ガスの種類によって回収・再利用が難しいという問題がある。
また、特許文献2に記載されているように被処理物に対する処理が終わる度に、ガス供給及び高周波電圧の印加を停止し、処理開始時にプラズマを再点火するという動作を繰り返す方法では、被処理物にプラズマを照射するときに瞬時にプラズマを点灯する必要があり、プラズマが点灯しない可能性があるため、製造ラインの中で使用するには大きな問題がある。特に、ガスを大気圧近傍でプラズマ化するには、ガスの純度を99.9%以上に維持管理する必要があるため、再度点火する方法は設備稼動の安定化に大きなリスクを抱えることになるという問題がある。また、ガスの純度を維持するため、反応管内に異物が侵入しないようにプラズマの吹き出し口を閉じる機械的な流入防止手段を設ける場合は、機構的に複雑になるとともに、外部の空気が流入しない程度に密閉するため強く当接させるようにすると、ガラスなどの破損し易い誘電体材料からなる反応管を損傷させる恐れがあるという問題がある。また、反応管にガスの代わりに乾燥空気を供給する場合には、再点火時に乾燥空気が反応管内に少しでも残っていると、プラズマが点火しないという問題がある。
また、特許文献3に記載された点灯補助装置を設けることで、上記再点火を確実に行うようにすることも考えられるが、それでもプラズマが点灯したかどうかを確実に把握できず、実際に点灯しているかどうかは分からないため、短時間プラズマを点灯させ、プラズマ処理をした後直ぐに消灯し、その後短時間で再びプラズマを点灯させてプラズマ処理を行うという作業を繰り返すような場合には、プラズマがどの時点で点灯したのかを把握していないと、プラズマ処理が確実にできていない未処理部分が発生する恐れがあり、処理作業の信頼性と生産性を著しく低下させるという問題がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、大気圧プラズマにて被処理物を間欠的に処理する場合にもガスの使用量を必要最小限に抑制しながら安定して処理を行うことができる大気圧プラズマ処理方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明のプラズマ処理方法は、所定の空間にプラズマ化に使用するプラズマ化ガスを供給し、前記所定の空間に高周波電圧を印加して大気圧近傍でプラズマを発生させ、プラズマにて被処理物を処理する大気圧プラズマ処理方法において、前記被処理物に対する処理開始決定により、プラズマ処理に必要な流量である処理流量まで前記プラズマ化ガスの流量を増加させるとともにプラズマを点火して前記被処理物をプラズマ処理し、前記被処理物に対する処理終了決定により、前記所定の空間内のガス雰囲気を再点火可能な状態に維持できる微小流量まで前記プラズマ化ガスの流量を減少させるとともにプラズマを消灯し、次の処理開始決定まで前記プラズマ化ガスの流量を前記微小流量に維持させるものであり、プラズマの消灯を、前記プラズマ化ガスの流量の減少、又は印加する高周波電圧のオフにより行い、またプラズマ点火時に、プラズマ発生の確認を行い、点火確認まで点火動作を行い、点火を確認するとプラズマ処理に移行し、また前記微小流量は、前記所定の空間内のガス雰囲気を再点火可能な状態に維持できる最低限の流量であって、前記所定の空間内への外部からの異物の侵入を阻める流量である
この構成によると、被処理物に対する処理の開始と終了を決定してその間のみプラズマ化ガス流量を増加してプラズマ処理を行い、それ以外の間はプラズマ化ガス流量を低減させてプラズマを消灯させることでプラズマ化ガスの使用量を低減することができ、かつプラズマを消灯させた状態でも微量のプラズマ化ガスを流し続けることで所定空間のガス雰囲気を維持するとともに外部からの異物の侵入を防止できるため再点火時に確実かつ安定して点火することができ、高い生産性にて安定してプラズマ処理を行うことができる。
また、プラズマの消灯を前記プラズマ化ガス流量の減少により行うと、ガス消費量を大幅に低減することができる。また、印加する高周波電圧のオフにより行うと、電力消費を低減できて省エネルギーを図ることができる。さらには、両者を併用するのが好適である。
また、プラズマ点火時に、プラズマ発生の確認を行い、点火確認まで点火動作を行い、点火を確認するとプラズマ処理に移行すると、プラズマ処理をした後直ぐに消灯し、その後短時間で再びプラズマを点火してプラズマ処理を行うというような作業を繰り返すような場合にも、プラズマ点火を確認して直ちにプラズマ処理を行うので、点火不良の発生でプラズマ処理の未処理部分が発生する恐れがなく、処理作業の信頼性と生産性を確保することができる。
また、プラズマ点火は、前記所定の空間の近傍で、連続的に交流又はパルス状の点火電圧を印加して行い、プラズマ発生の確認により点火電圧の印加を停止すると、短時間で確実にプラズマ点火を行って速やかに安定したプラズマを発生することができる。
また、供給する前記プラズマ化ガスが、アルゴン、ネオン、キセノン、ヘリウム、窒素から選択された単独ガス又は複数の混合ガスからなる不活性ガスを含んでいると、プラズマを容易かつ安定して発生させることができる。
また、本発明の大気圧プラズマ処理装置は、所定の空間にプラズマ化に使用するプラズマ化ガスを供給し、前記所定の空間に高周波電圧を印加して大気圧近傍でプラズマを発生させる大気圧プラズマ発生部と、高周波電圧を発生させる高周波発生部と、前記プラズマ化ガスを供給するガス供給部と、前記所定の空間に流す前記プラズマ化ガスの流量を制御する流量制御部と、プラズマの点火を行う点火手段と、プラズマにて処理する被処理物を前記大気圧プラズマ発生部に対して相対的に移動させる移動手段と、前記被処理物に対するプラズマ処理開始のタイミングを認識する処理開始認識手段と、前記被処理物に対するプラズマ処理終了のタイミングを認識する処理終了認識手段と、前記処理開始認識手段と前記処理終了認識手段からの信号を入力とし、前記プラズマ化ガスの流量と前記点火手段の作動を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記処理開始認識手段からの信号によりプラズマ処理に必要な流量である処理流量まで前記プラズマ化ガスの流量を増加させるとともにプラズマを点火して前記被処理物をプラズマ処理し、前記処理終了認識手段からの信号により前記所定の空間内のガス雰囲気を再点火可能な状態に維持できる微小流量まで前記プラズマ化ガスの流量を減少させるとともにプラズマを消灯し、次の処理開始決定まで前記プラズマ化ガスの流量を前記微小流量に維持させるものであり、プラズマの消灯を、前記プラズマ化ガスの流量の減少、又は印加する高周波電圧のオフにより行い、またプラズマ点火時に、プラズマ発生の確認を行い、点火確認まで点火動作を行い、点火を確認するとプラズマ処理に移行し、また前記微小流量は、前記所定の空間内のガス雰囲気を再点火可能な状態に維持できる最低限の流量であって、前記所定の空間内への外部からの異物の侵入を阻める流量である
この構成によれば、制御部にて処理開始認識手段と処理終了認識手段からの信号に基づいて被処理物に対するプラズマ処理の開始と終了を決定し、処理を行う間とそれ以外の間の大気圧プラズマ発生部に対するプラズマ化ガス供給量を流量制御部にて制御し、点火手段の作動を制御することで、安定して処理を行いながらガスの使用量を低減することができる。
本発明の大気圧プラズマ処理方法及び装置によれば、被処理物に対する処理の開始と終了を決定してその間のみプラズマ化ガス流量を増加してプラズマ処理を行い、それ以外の間はプラズマ化ガス流量を低減させてプラズマを消灯させることでプラズマ化ガスの使用量を低減することができ、かつプラズマを消灯させた状態でも微量のプラズマ化ガスを流し続けることで前記所定空間のガス雰囲気を維持するとともに外部からの異物の侵入を防止できるため再点火時に確実かつ安定して点火することができ、高い生産性にて安定してプラズマ処理を行うことができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の大気圧プラズマ処理装置の第1の実施形態について、図1〜図11を参照しながら説明する。
図1(a)において、1は大気圧プラズマ処理装置であり、被処理物2を一定搬送経路上を移動させる移動手段としての搬送コンベア3と、搬送コンベア3上にその搬送経路上を横断するように配置された大気圧プラズマ発生部4と、大気圧プラズマ発生部4の搬送コンベア移動方向の上手側と下手側にそれぞれ配置された処理開始認識手段5と処理終了認識手段6とを備えている。処理開始認識手段5と処理終了認識手段6は、搬送コンベア3で搬送されてくる被処理物2を検出するセンサからなり、その検出信号の立ち上がりと立ち下がりにより被処理物2の始端と終端をそれぞれ認識するように構成されている。
大気圧プラズマ発生部4としては、従来例として説明した図18(a)〜(f)に記載の任意の構成のものを、必要に応じて実施態様に適応した形態に適宜に変更して適用できるが、図1(b)、(c)に示すように、断面形状が細長い長方形で一端にガス供給口7aを設けた発生部ケース7内のプラズマ発生空間8における長側対向面に誘電体9を介して一対の電極10a、10bを配設し、ガス供給口7aからガスを供給し電極10a、10b間に高周波電圧を印加することでプラズマを発生させ、発生部ケース7の他端開口からプラズマ11を吹き出すようにしたものが好適である。また、この大気圧プラズマ発生部4には、プラズマの点火を速やかにかつ確実に行うために交流又はパルス状の点火電圧を印加する点火手段12と、プラズマ11が発生した状態を確認するプラズマ確認手段13が配設されている。なお、図1(b)中、12aは後述の点火用電極、13aは光ファイバーである。
大気圧プラズマ発生部4には、図2に示すように、ガス供給部14から流量制御部15を介してガスが供給され、高周波発生部16から高周波電圧が供給されている。処理開始認識手段5と処理終了認識手段6とプラズマ確認手段13からの信号が制御部17に入力されており、この制御部17にて点火手段12と流量制御部15と高周波発生部16が作動制御されている。すなわち、制御部17は、処理開始認識手段5から入力された信号に基づいて被処理物2に対する処理開始の決定を行い、点火手段12を作動させるとともに流量制御部15を制御して大気圧プラズマ発生部4に供給するガスの流量を被処理物2に対する処理に必要なガス流量となるように増加させ、それによって発生したプラズマ11をプラズマ確認手段13にて確認した後被処理物2に対するプラズマ処理を行う。また、処理終了認識手段6から入力された信号に基づいて、被処理物2に対する処理終了の決定を行い、大気圧プラズマ発生部4に供給するガス流量を低減してプラズマ11を消灯させるが、微量のガスは流し続ける。この流し続けるガスの流量は、プラズマ発生空間8内のガス雰囲気を維持できるとともに外部からの異物の侵入を防止できる範囲内の最低限付近に設定される。
図3、図4を参照して被処理物2の処理過程を説明すると、まず被処理物2が大気圧プラズマ発生部4から離れて位置している状態では、図3(a)(図4中では、領域(a)が対応。以下、同様である。)に示すように、処理開始認識手段5により被処理物2が検出されていない状態で、プラズマ11は消灯しており、かつ僅かな流量L2のガスが大気圧プラズマ発生部4に供給されて矢印の如くそのまま放出されている。次に、図3(b)に示すように、被処理物2の始端が処理開始認識手段5にてt0時点で検出されると、制御部17にて流量制御部15が制御されて直後のt1時点でガス流量がプラズマ処理に必要な流量L1に増加されるとともに、点火手段12が作動され、その直後のt2時点で処理に必要なプラズマ11が大気圧プラズマ発生部4から吹き出される。その直後から、図3(c)に示すように、被処理物2に対するプラズマ11による処理が行われる。次に、図3(d)に示すように、被処理物2の終端が処理終了認識手段6にてt3時点で検出されると、制御部17にて流量制御部15が制御されて直後のt4時点でガス流量が流量L2に減少され、図3(e)に示すように、プラズマが消灯状態になる。その後、次の被処理物2の始端が処理開始認識手段5にてt5時点で検出されるまで、プラズマはその消灯状態が維持され、以降、上記動作が繰り返される。
このように、被処理物2に対する処理の開始と終了を決定し、開始から終了の間のみガス流量を増加してプラズマ処理を行い、それ以外の間はガス流量を低減して消灯することにより、被処理物2に対するプラズマ処理を安定して処理を行いながらガスの使用量を低減することができる。また、消灯状態においても微小量のガスを供給しているので、大気圧プラズマ発生部4内のガス雰囲気が維持されるとともに外部からの異物の侵入を防止することができ、プラズマ処理の開始時に再点火時に、速やかにかつ確実に点火することができ、そのため処理開始決定後ガス流量を増加して点火することで、瞬時に安定したプラズマが発生して速やかにプラズマ処理を行うことができ、効率的にかつ安定してプラズマ処理を行うことができる。
以上の説明では、プラズマ11を点灯状態にする際に、ガス流量のみをL1からL2に減少させるようにしたが、図5に示すように、ガス流量をL1からL2に減少させると同時に高周波発生部16による大気圧プラズマ発生部4に対する印加電圧もオフするようにしても良い。このようにガスの流量を減少させた状態で、印加する高周波電圧の電力をオフにすると、プラズマ処理を行わない間の電力消費も低減できて省エネルギーを図ることができる。
ところで、大気圧プラズマ発生部4に高周波電圧を供給する高周波発生部16としては、その出力周波数帯が、数KHz〜数100KHz、又は13.56MHzに代表されるRF周波数帯、又は100MHzに代表されるVHF周波数帯、さらに電子レンジに使用される2.45GHzに代表されるマイクロ波周波数帯のものを使用することができる。なお、RF周波数帯やVHF周波数帯やマイクロ波周波数帯を使用する場合には、高周波発生部16と大気圧プラズマ発生部4との間に、大気圧プラズマ発生部4で発生する反射波を抑制する整合器(マッチング回路)を介装する必要がある。
また、大気圧プラズマ発生部4に供給するガスの流量を制御する流量制御部15としては、図6(a)に示すように、マスフローコントローラなどの流量コントローラ18を用いると、流量を直接高精度に制御できるので好適である。しかし、図6(b)に示すように、圧力調整弁などの圧力調整手段19を用いることもできる。
また、ガス供給部14から供給されるガスは、アルゴン、ネオン、キセノン、ヘリウム、窒素から選択された単独ガス又は複数の混合ガスからなる不活性ガスを含んでおり、それによってプラズマを容易かつ安定して発生させることができる。また、プラズマ処理の種類に応じて、各種の反応性ガスを混合したガスが供給される。このように、不活性ガスと反応性ガスの混合ガスを供給する場合には、図7に示すように、ガス供給部14に不活性ガス供給部20とその流量を制御する圧力調整弁などの流量制御部20aと、反応性ガス供給部21とその流量を制御する圧力調整弁などの流量制御部21aとを設け、不活性ガスと反応性ガスを所定の混合比率で混合して流量コントローラ18などの流量制御部15を介して大気圧プラズマ発生部4に対してガス供給するようにするのが好適である。
点火手段12は、図8(a)に示すように、高電圧パルス発生装置22にて発生した高電圧パルスを大気圧プラズマ発生部4の近傍に配置される点火用電極12aに印加するように構成されている。高電圧パルス発生装置22は、図8(b)に示すような回路構成により、入力電圧Vin=3Vで、図8(c)に示すように、出力電圧Vo=12kV、周期T=200msの出力パルス電圧を出力するように構成されている。Voは、数kV〜数10kV程度が適当であり、Tは数10ms〜数100ms程度が適当である。また、周期は一定でなくても良い。なお、点火手段12は、高電圧パルスを印加するものに代えて交流電圧を印加するものでも良い。
点火手段12に高電圧パルス発生装置22を適用し、プラズマ確認手段13を用いた場合の被処理物2の処理過程を図9を参照して説明すると、処理開始認識手段5により被処理物2が検出されていない状態で、プラズマ11は消灯しており、かつ僅かな流量のガスが大気圧プラズマ発生部4に供給されている状態から、被処理物2の始端が処理開始認識手段5にてt0時点で検出されると、ガス流量がプラズマ処理に必要な流量に増加されるとともに高周波発生部16から高周波電圧が印加され、かつ点火手段12が作動される。その後のt1時点でプラズマが発生して大気圧プラズマ発生部4で吹き出されると、プラズマ確認手段13にて確認され、その直後のt2時点から被処理物2に対するプラズマ11による処理が行われる。次に、t3時点で被処理物2の終端が処理終了認識手段6にて検出されると、直後のt4時点で高周波発生部16から高周波電圧の印加が停止されてプラズマが消灯し、プラズマ処理が終了し、その後供給ガスが僅かな流量に減少される。以降、上記動作が繰り返される。
また、プラズマ確認手段13は、図10に示すように、プラズマ11の発光量を光ファイバー13aにて取り込み、アンプ部23にてプラズマの発光量に応じた検出信号に変換し、その検出信号を制御部17に入力し、発光量が一定以上あった場合にプラズマ点灯と確認するように構成されている。アンプ部23においては、使用する不活性ガスがプラズマ化したときに発光する波長の光(窒素ガスの場合は、575nm)を検出するように構成したものを使用する。また、不活性ガスと反応性ガス(例えば、酸素ガス)を混合して使用する場合には、その混合ガスがプラズマ化した時に発光するそれぞれの波長の光(酸素ガスの場合は、777nm)を検出するように構成したものを使用することでプラズマ点灯をより確実に検出することができる。さらに、プラズマ処理中にガス供給部14に異常が発生した場合や、途中の配管等の不良のためにガスが混合して使用するガスの純度が保たれなかった場合には、プラズマ処理能力が変化してしまうが、プラズマ発光の所望の波長の光をモニタリングすることで、このような異常を発見することができる。
また、プラズマ確認手段の他の構成例としては、図11(a)に示すように、大気圧プラズマ発生部4と高周波発生部16との間に、大気圧プラズマ発生部4に高周波電圧を印加したときに発生する反射波を検出する反射波検出手段24を介装し、反射波電圧の変化をモニタリングするようにしたものも適用することができる。図11(a)においては、高周波発生部16と大気圧プラズマ発生部4との間に反射波を最小にする自動追従型の整合回路(図示せず)を入れてあるものとする。すなわち、前記整合回路は、反射波電圧が最も小さくなるように自動調整されており、図11(b)に示すように、プラズマが点火した瞬間に反射波電圧が急激に増加し、その後整合回路は反射電圧が最も小さくなるように自動調整し、反射波電圧が減少して行く。このように、プラズマが点火した時には瞬間的に反射波電圧は一定の閾値Thを超えるので、反射波電圧がこの閾値Th以上となった時点でプラズマ11が点火したものとすることができる。また、反射波電圧の微分値を算出して点火時点を検出しても良い。
(第2の実施形態)
次に、本発明の大気圧プラズマ処理装置の第2の実施形態について、図12を参照して説明する。なお、以下の実施形態の説明においては、先行する実施形態と同一の構成要素について同一の参照符号を付して説明を省略し、主として相違点について説明する。
上記実施形態においては、図7に示すように、不活性ガス供給部20とその流量制御部20aから成るガス供給系統と、反応性ガス供給部21とその流量制御部21aから成るガス供給系統を有する場合にも、それらを混合して大気圧プラズマ発生部4に供給する例を示したが、本実施形態においては、図12に示すように、不活性ガス供給部20とその流量制御部20aから成るガス供給系統にて供給される不活性ガスは大気圧プラズマ発生部4に供給し、反応性ガス供給部21とその流量制御部21aから成るガス供給系統から供給される反応性ガスは、ガス供給通路31から大気圧プラズマ発生部4にて発生したプラズマ11に混合させるように供給している。
本実施形態の構成によれば、不活性ガスを用いて大気圧プラズマ発生部4にてプラズマ11を容易かつ効率良く安定して発生させた状態で、そのプラズマ11に反応性ガスを混合することで混合領域32で反応性ガスがプラズマ化されて、エッチングや成膜や表面改質等の種々のプラズマ処理を効率的に行うことができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の大気圧プラズマ処理装置の第3の実施形態について、図13〜図15を参照して説明する。
上記実施形態においては、固定設置された大気圧プラズマ発生部4に対して被処理物2が一方向に搬送されて処理される例を示したが、本実施形態の大気圧プラズマ処理装置41においては、図13に示すように、XYロボット42にて水平面内の直交する2方向に移動及び位置決め可能な移動体43に昇降可能に取付けられたヘッド部44に大気圧プラズマ発生部4が設置されている。一方、被処理物2は搬入・搬出部45にて大気圧プラズマ発生部4の可動範囲の下部位置に位置決め及び搬入・搬出可能に構成されている。被処理物2は、図14に示すように、プラズマ処理を行うべき処理領域46が複数箇所に分散している。このような被処理物2としては、例えば回路基板の電子部品実装用のランド配設領域で、そのランド表面をプラズマ処理にて表面改質を行うもの等がある。
また、本実施形態の大気圧プラズマ発生部4としては、図15に示すように、誘電体から成る反応管47の外周に間隔をあけて一対の電極48a、48bを配設し、反応管47にガスを供給しつつ、電極48a、48b間に高周波発生部16から高周波電圧を印加することで、反応管47内でプラズマを発生させ、下端の吹き出し口49からプラズマを吹き出すようにしたものが好適に適用される。これは、図18(e)に対応した構成のものであるが、図18(c)や(d)に対応した構成のものであっても良い。
本実施形態においては、大気圧プラズマ処理装置41の制御部(図示せず)で全体の動作を制御している。プラズマ処理動作としては、搬入・搬出部45にて被処理物2が位置決めされると、制御部に内蔵されたプログラムによって、大気圧プラズマ発生部4が最初にプラズマ処理すべき処理領域46の始端に位置決めされ、ガス流量が増加され、高周波発生部から高周波電圧が印加され、点火手段によりプラズマが点火され、それと同時にプラズマ処理を開始した後、継続して処理領域46に沿って大気圧プラズマ発生部4が移動し、処理領域46の終端(図示例では処理領域46が環状であるため始端と同じ位置となる)に到達するとプラズマ処理を終了し、高周波発生部からの高周波電圧をオフし、ガス流量を減少し、次いで次の処理領域46の始端に向けて移動し、以降全ての処理領域46の処理が終わるまで以上の動作を繰り返し、全ての処理領域46の処理が終わると、処理の終わった被処理物2を搬出し、次の被処理物2を搬入して同様の動作を繰り返す。従って、本実施形態においては、処理開始認識手段及び処理終了認識手段は、制御部に内蔵されたプログラム中に記録されたものであり、本発明における処理開始認識手段及び処理終了認識手段はプログラム中に設定されたデータを含むものである。なお、前記処理領域46から次の処理領域46までの距離が短い場合には、ガス流量を下げずに、高周波発生部の高周波電源のオン、オフと、点火手段のオンとでプラズマの点火、消灯を行っても良い。
(第4の実施形態)
次に、本発明の大気圧プラズマ処理装置の第4の実施形態について、図16、図17を参照して説明する。
本実施形態の大気圧プラズマ処理装置51は、図16(a)に示すように、被処理物2の移動手段3が貫通する所定の空間52を設け、その空間52の上下に対向する壁面53a、53bを、誘電体の背面に電極を配設した構成(図示せず)とし、かつその空間52内にガス供給部(図示せず)からガスを供給するとともに、壁面53a、53b内に配設された一対の電極間に高周波発生部(図示せず)から高周波電圧を印加するように構成された大気圧プラズマ発生部4を備えている。
本実施形態における被処理物2のプラズマ処理工程を説明すると、被処理物2が大気圧プラズマ発生部4から離れて位置している状態では、図16(a)に示すように、処理開始認識手段5により被処理物2が検出されていない状態で空間52内に供給するガス流量が少なく設定されており、空間52内のガス雰囲気は保持されているが、プラズマは消灯している。次に、図16(b)に示すように、被処理物2の始端が処理開始認識手段5にて検出されると、ガス流量がプラズマ処理に必要な流量に増加され、処理に必要なプラズマ11が空間52の上下壁面53a、53b間に形成される。その直後から、図16(c)に示すように、被処理物2に対するプラズマ11による処理が行われる。次に、図16(d)に示すように、被処理物2の終端が処理終了認識手段6にて検出されるとガス流量が減少され、図16(e)に示すように、プラズマ11が消灯される。その後、次の被処理物2の始端が処理開始認識手段5にて検出されるまで、プラズマ11はその消灯状態が維持され、以降、上記動作が繰り返される。
また、本実施形態においても、空間52内に対するガス供給系統として、図6に示したようなガス供給部14と流量制御部15から成る単一のガス供給系統にて構成したものに限らず、図17に示すように、図7と同様に不活性ガス供給部20と流量コントローラなどの流量制御部20aとから成る不活性ガスのガス供給系統と、反応性ガス供給部21と流量コントローラなどの流量制御部21aとから成る反応性ガスのガス供給系統とを設け、それぞれのガス供給系統から空間52にガスを供給するように構成しても良い。
なお、図17中、54a、54bは空間52内に高周波電界を発生させる電極を模式的に示している。この電極54a、54bは、図16で説明したように空間52を画成している上下壁面53a、53b中に配置されていても、場合によっては空間52内に対向して配置されていても良い。
本発明は、以上の実施形態に限らず、請求項の記載に基づいて各実施形態に示した種々の構成要素を組み合わせた構成で実施することができる。
本発明の大気圧プラズマ処理方法及び装置によれば、被処理物に対する処理の開始と終了を決定してその間のみプラズマ化ガス流量を増加してプラズマ処理を行い、それ以外の間はプラズマ化ガス流量を低減させてプラズマを消灯させることでプラズマ化ガスの使用量を低減することができ、かつプラズマを消灯させた状態でも微量のプラズマ化ガスを流し続けることで前記所定空間のガス雰囲気を維持するとともに外部からの異物の侵入を防止できて再点火時に確実かつ安定して点火することができ、高い生産性にて安定してプラズマ処理を行うことができ、さらにプラズマを点火してプラズマ処理を行いたい時のみ、高周波発生部からの高周波電圧をオンするようにすることで消費電力も削減できるため、大気圧プラズマ処理に有効に利用できる。
本発明の大気圧プラズマ処理装置の第1の実施形態を示し、(a)は全体概略構成を示す斜視図、(b)は大気圧プラズマ発生部の斜視図、(c)は大気圧プラズマ発生部の横断平面図。 同実施形態の制御構成を示すブロック図。 同実施形態における処理動作の工程説明図。 同実施形態の処理工程における各要素の動作状態の説明図。 同実施形態の他の処理工程における各要素の動作状態の説明図。 同実施形態のガス供給系統における異なる構成例を示す構成図。 同実施形態のガス供給系統の他の構成図。 同実施形態の点火手段の構成を示し、(a)は概略構成図、(b)は高電圧パルス発生装置の回路図、(c)は出力されるパルス電圧の波形図。 図8の点火手段を用いた場合の各要素の動作状態の説明図。 同実施形態のプラズマ確認手段の概略構成図。 同実施形態のプラズマ確認手段の他の構成例を示し、(a)は概略構成図、(b)は確認方法を説明する反射波のグラフ。 本発明の大気圧プラズマ処理装置の第2の実施形態における大気圧プラズマ発生部の概略構成図。 本発明の大気圧プラズマ処理装置の第3の実施形態の全体概略構成を示す斜視図。 同実施形態で好適に処理できる被処理物の平面図。 同実施形態の大気圧プラズマ発生部の概略構成を示す斜視図。 本発明の大気圧プラズマ処理装置の第4の実施形態における処理動作の工程説明図。 同実施形態の他の構成例を示す全体概略構成図。 従来例の大気圧プラズマ発生装置の各種構成例の説明図。 他の従来例の大気圧プラズマ発生部の縦断面図。
符号の説明
1 大気圧プラズマ処理装置
2 被処理物
3 搬送コンベア(移動手段)
4 大気圧プラズマ発生部
5 処理開始認識手段
6 処理終了認識手段
11 プラズマ
12 点火手段
13 プラズマ確認手段
14 ガス供給部
15 流量制御部
16 高周波発生部
17 制御部
18 流量コントローラ
19 圧力調整手段
20 不活性ガス供給部
20a 流量制御部
21 反応性ガス供給部
21a 流量制御部
22 高電圧パルス発生装置
31 ガス供給通路
32 混合領域
41 大気圧プラズマ処理装置
51 大気圧プラズマ処理装置

Claims (4)

  1. 所定の空間にプラズマ化に使用するプラズマ化ガスを供給し、前記所定の空間に高周波電圧を印加して大気圧近傍でプラズマを発生させ、プラズマにて被処理物を処理する大気圧プラズマ処理方法において、
    前記被処理物に対する処理開始決定により、プラズマ処理に必要な流量である処理流量まで前記プラズマ化ガスの流量を増加させるとともにプラズマを点火して前記被処理物をプラズマ処理し、
    前記被処理物に対する処理終了決定により、前記所定の空間内のガス雰囲気を再点火可能な状態に維持できる微小流量まで前記プラズマ化ガスの流量を減少させるとともにプラズマを消灯し、次の処理開始決定まで前記プラズマ化ガスの流量を前記微小流量に維持させるものであり、プラズマの消灯を、前記プラズマ化ガスの流量の減少、又は印加する高周波電圧のオフにより行い、またプラズマ点火時に、プラズマ発生の確認を行い、点火確認まで点火動作を行い、点火を確認するとプラズマ処理に移行し、また前記微小流量は、前記所定の空間内のガス雰囲気を再点火可能な状態に維持できる最低限の流量であって、前記所定の空間内への外部からの異物の侵入を阻める流量であることを特徴とする大気圧プラズマ処理方法。
  2. プラズマ点火は、前記所定の空間の近傍で、連続的に交流又はパルス状の点火電圧を印加して行い、プラズマ発生の確認により点火電圧の印加を停止することを特徴とする請求項記載の大気圧プラズマ処理方法。
  3. 供給する前記プラズマ化ガスは、アルゴン、ネオン、キセノン、ヘリウム、窒素から選択された単独ガス又は複数の混合ガスからなる不活性ガスを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の大気圧プラズマ処理方法。
  4. 所定の空間にプラズマ化に使用するプラズマ化ガスを供給し、前記所定の空間に高周波電圧を印加して大気圧近傍でプラズマを発生させる大気圧プラズマ発生部と、高周波電圧を発生させる高周波発生部と、前記プラズマ化ガスを供給するガス供給部と、前記所定の空間に流す前記プラズマ化ガスの流量を制御する流量制御部と、プラズマの点火を行う点火手段と、プラズマにて処理する被処理物を前記大気圧プラズマ発生部に対して相対的に移動させる移動手段と、前記被処理物に対するプラズマ処理開始のタイミングを認識する処理開始認識手段と、前記被処理物に対するプラズマ処理終了のタイミングを認識する処理終了認識手段と、前記処理開始認識手段と前記処理終了認識手段からの信号を入力とし、前記プラズマ化ガスの流量と前記点火手段の作動を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記処理開始認識手段からの信号によりプラズマ処理に必要な流量である処理流量まで前記プラズマ化ガスの流量を増加させるとともにプラズマを点火して前記被処理物をプラズマ処理し、
    前記処理終了認識手段からの信号により前記所定の空間内のガス雰囲気を再点火可能な状態に維持できる微小流量まで前記プラズマ化ガスの流量を減少させるとともにプラズマを消灯し、次の処理開始決定まで前記プラズマ化ガスの流量を前記微小流量に維持させるものであり、プラズマの消灯を、前記プラズマ化ガスの流量の減少、又は印加する高周波電圧のオフにより行い、またプラズマ点火時に、プラズマ発生の確認を行い、点火確認まで点火動作を行い、点火を確認するとプラズマ処理に移行し、また前記微小流量は、前記所定の空間内のガス雰囲気を再点火可能な状態に維持できる最低限の流量であって、前記所定の空間内への外部からの異物の侵入を阻める流量であることを特徴とする大気圧プラズマ処理装置。
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