JP6359011B2 - 大気圧プラズマ発生装置、およびプラズマ発生方法 - Google Patents

大気圧プラズマ発生装置、およびプラズマ発生方法 Download PDF

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Description

本発明は、大気圧下でプラズマを発生させる大気圧プラズマ発生装置、および、大気圧プラズマ発生装置によりプラズマを発生させるプラズマ発生方法に関するものである。
大気圧プラズマ発生装置では、1対の電極間に電圧を印加することで、ガスをプラズマ化させ、プラズマ化されたガスにより、被処理物に対するプラズマ処理が行われる。下記特許文献には、電極の間に配設された被処理物に対して、プラズマ処理を行う大気圧プラズマ発生装置が記載されている。詳しくは、下記特許文献に記載の大気圧プラズマ発生装置では、電極の間に、被処理物が配設される。そして、電極に電圧を印加し、被処理物の表面付近のガスをプラズマ化させることで、被処理物に対するプラズマ処理が行われる。
特開2008−91218号公報
上記特許文献に記載の大気圧プラズマ発生装置では、被処理物に電圧が直接、印加されるため、被処理物が、非常に高い温度にまで加熱される虞がある。さらに言えば、被処理物が回路基板等である場合には、被処理物に電圧が直接、印加されると、被処理物が損傷する虞がある。また、プラズマ処理が行われる際には、プラズマ処理の効果を高めるべく、酸素ガス,フッ素含有ガス等の処理ガスと不活性ガスとの混合ガスが用いられるが、その混合ガス内で放電を発生させるためには、比較的高い電圧を、電極に印加する必要がある。このため、被処理物に電圧を直接、印加する構造の大気圧プラズマ発生装置では、被処理物への負荷が大きくなる。このように、大気圧プラズマ発生装置には、改良の余地が多分に残されており、種々の改良を施すことで、大気圧プラズマ発生装置の実用性は向上すると考えられる。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高い大気圧プラズマ発生装置の提供を課題とする。
上記課題を解決するために、本願に記載の大気圧プラズマ発生装置は、反応室と、L字型をなし、互いの端面が対向するように、前記反応室内に配置された1対の電極と、前記1対の電極間への電圧の印加により発生したプラズマを被処理物に電圧が印加されることなく吹き出す前記反応室に形成された複数の吹出口と、(a)前記反応室に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、(b)前記不活性ガス供給部による不活性ガスの供給が開始されたのちに、前記1対の電極間に電圧を印加する電圧印加部と、(c)前記1対の電極間に電圧が印加された前記反応室に、前記不活性ガス供給部によって不活性ガスが供給されてから第1設定時間経過した後に、処理ガスを供給する処理ガス供給部とを有する制御装置とを備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本願に記載のプラズマ発生方法は、その断面形状が、矩形をなす反応室と、前記反応室内に配置された1対の電極と、前記1対の電極間への電圧の印加により発生したプラズマを被処理物に電圧が印加されることなく吹き出す前記反応室に形成された複数の吹出口とを備える大気圧プラズマ発生装置によるプラズマ発生方法であって、前記反応室に不活性ガスを供給する不活性ガス供給工程と、前記不活性ガス供給工程による不活性ガスの供給が開始されたのちに、前記1対の電極間に電圧を印加する電圧印加工程と、前記1対の電極間に電圧が印加された前記反応室に、前記不活性ガス供給工程によって不活性ガスが供給されてから第1設定時間経過した後、前記反応室が前記不活性ガスで満たされた後に、処理ガスを供給する処理ガス供給工程とを含むことを特徴とする。
本願に記載の大気圧プラズマ発生装置、およびプラズマ発生方法では、反応室から吹出口を介して吹き出されたプラズマにより、被処理物に対するプラズマ処理が行われる。これにより、被処理物に電圧を印加することなく、プラズマ処理を行うことが可能となり、被処理物が回路基板等であっても、適切にプラズマ処理を行うことが可能となる。
また、本願に記載の大気圧プラズマ発生装置、およびプラズマ発生方法では、不活性ガスが反応室に供給されてから設定時間経過した後に、1対の電極間に電圧が印加された反応室に処理ガスが供給される。つまり、電極間に電圧が印加される際には、反応室に、処理ガスは供給されておらず、不活性ガスのみが供給されている。これにより、電極間に印加される電圧を低くすることが可能となる。詳しくは、大気圧下での放電時には、不活性ガス中での放電に必要な電圧は、不活性ガスと処理ガスとの混合ガス中での放電に必要な電圧より低い。このため、処理ガスが供給されておらず、不活性ガスのみが供給された反応室において、放電させることで、放電時の電圧を低くすることが可能となる。そして、電極に電圧が印加された反応室に、処理ガスが供給されることで、処理ガスと不活性ガスとの混合ガスがプラズマ化され、プラズマ処理を効果的に行うことが可能となる。
本発明の実施例である大気圧プラズマ発生装置を示す断面図である。 図1の大気圧プラズマ発生装置が備える制御装置を示すブロック図である。 プラズマ発生時における大気圧プラズマ発生装置の作動状態を示すタイムチャートである。 大気圧プラズマ発生装置によりプラズマを発生させるためのプログラムを示すフローチャートである。 大気圧プラズマ発生装置によりプラズマを発生させるためのプログラムを示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。
<大気圧プラズマ発生装置の構成>
図1に、本発明の実施例の大気圧プラズマ発生装置10を示す。大気圧プラズマ発生装置10は、大気圧下でプラズマを発生させるための装置である。大気圧プラズマ発生装置10は、躯体20を有しており、躯体20の内部には、反応室22が形成されている。反応室22の内部には、1対の電極24,26が配設されている。各電極24,26は、概してL字型をしており、各々の端部が互いに対向している。
大気圧プラズマ発生装置10には、反応室22内にガスを流入させるための流入路28が形成されている。流入路28の反応室22側の端部は、対向する1対の電極24,26の間に向かって開口している。一方、流入路28の反応室22と反対側の端部には、不活性ガス供給装置(図2参照)30と処理ガス供給装置(図2参照)32とが接続されている。不活性ガス供給装置30は、希ガス,窒素ガス等の不活性ガスを供給する装置である。処理ガス供給装置32は、酸素,フッ素含有ガス等のプラズマ処理能力を高めるためのガスを供給する装置である。なお、不活性ガス供給装置30および、処理ガス供給装置32は、任意の量のガスを供給することが可能である。つまり、不活性ガスと処理ガスとのいずれか一方、若しくは、不活性ガスと処理ガスとを任意の比率で混合した混合ガスが、流入路28を介して反応室22に供給される。
躯体20には、さらに、流入路28と向かい合うようにして、複数の吹出口36が形成されている。つまり、流入路28と複数の吹出口36とが、1対の電極24,26を挟むようにして、躯体20に形成されている。
また、大気圧プラズマ発生装置10は、OKランプ(図2参照)38を有している。OKランプ38は、大気圧プラズマ発生装置10を使用することができるか否かを示すランプであり、OKランプ38が点灯している際に、大気圧プラズマ発生装置10はプラズマを発生させることが可能である。
さらに、大気圧プラズマ発生装置10は、図2に示すように、制御装置50を備えている。制御装置50は、コントローラ52と、複数の駆動回路54と、複数の制御回路56とを備えている。複数の駆動回路54は、不活性ガス供給装置30、処理ガス供給装置32に接続されている。また、複数の制御回路56は、1対の電極24,26、OKランプ38に接続されている。コントローラ52は、CPU,ROM,RAM等を備え、コンピュータを主体とするものであり、複数の駆動回路54および制御回路56に接続されている。これにより、不活性ガス供給装置30、処理ガス供給装置32の作動が、コントローラ52によって制御される。また、1対の電極24,26への電圧の印加および、OKランプ38の点灯・消灯も、コントローラ52によって制御される。
また、コントローラ52は、操作スイッチ60および、電流センサ62にも接続されている。操作スイッチ60は、大気圧プラズマ発生装置10の使用時に操作されるものであり、ON状態において、大気圧プラズマ発生装置10が作動し、OFF状態において、大気圧プラズマ発生装置10の作動が停止する。また、電流センサ62は、1対の電極24,26の間を流れる電流の大きさを測定するためのセンサであり、コントローラ52は、電流センサ62によって、1対の電極24,26の間を流れる電流値を取得する。
<大気圧プラズマ発生装置によるプラズマの発生>
大気圧プラズマ発生装置10は、上述した構成により、反応室22内に供給されたガスに、電圧を印加することで、ガスをプラズマ化させる。そして、プラズマ化されたガスを吹出口36から吹き出すことで、被処理物に対してプラズマ処理を施す。具体的に、図3に示すタイムチャートを用いて、大気圧プラズマ発生装置10によってプラズマを発生させる際の工程について以下に、詳しく説明する。
まず、ユーザは、大気圧プラズマ発生装置10を使用する際に、操作スイッチ60を操作する。以降の説明では、操作スイッチ60が操作された時間、つまり、操作スイッチ60がON状態とされた時間(t=t)を基準に説明する。操作スイッチ60がON状態とされると、コントローラ52の指令により、不活性ガス供給装置30が作動し、反応室22内に不活性ガスが供給される。そして、不活性ガスの供給が開始されてから、設定時間Aが経過した際(t=t)に、1対の電極24,26間に電圧が印加される。
続いて、1対の電極24,26間への電圧の印加により、通常、放電が生じ、1対の電極24,26間に電流が流れる。これにより、電流センサ62によって検出される電流値が大きく変化し、放電の発生が確認される(t=t)。なお、1対の電極24,26間への電圧の印加により、放電が発生しない場合には、再度、1対の電極24,26間に電圧が印加される。再度の電圧の印加によっても、放電が発生しない場合には、放電が発生するまで、電圧の印加が繰り返される。ただし、電圧の印加が繰返し行われ、6度目の電圧の印加によっても、放電が発生しない場合には、大気圧プラズマ発生装置10の作動が緊急停止する。つまり、1対の電極24,26への電圧の印加および、不活性ガス供給装置30による不活性ガスの供給が、停止する。
また、1対の電極24,26間への電圧の印加により放電が生じている場合には、不活性ガスの供給が開始されてから、設定時間Bが経過しているか否かが判定される。なお、設定時間Bは、設定時間Aより長い時間に設定されている。不活性ガスの供給が開始されてから、設定時間Bが経過している場合(t=t)には、コントローラ52の指令により、処理ガス供給装置32が作動し、反応室22内に処理ガスが供給される。なお、この際、不活性ガス供給装置30は、不活性ガスを供給し続けており、反応室22には、不活性ガスと処理ガスとの混合ガスが供給される。
不活性ガスと処理ガスとの混合ガスが供給される反応室22では、1対の電極24,26への電圧の印加により放電が生じており、その放電により、不活性ガスと処理ガスとの混合ガスがプラズマ化される。そして、そのプラズマ化されたガスは、流入路28から反応室22に供給される混合ガスにより、反応室22から押し出され、吹出口36から吹き出される。これにより、吹出口36に被処理物を接近させることで、プラズマ処理を行うことが可能となる。なお、OKランプ38は、コントローラ52の指令により、処理ガスの供給が開始されてから、設定時間Cが経過した際(t=t)に、点灯する。
そして、ユーザが、プラズマ処理作業を終え、大気圧プラズマ発生装置10の作動を停止させる際には、操作スイッチ60が操作され、OFF状態とされる(t=t)。この際、処理ガス供給装置32は、コントローラ52の指令により、作動を停止し、処理ガスの供給を停止する。さらに、1対の電極24,26間への電圧の印加を停止し、放電が停止する。
ただし、操作スイッチ60がOFF状態とされても、設定時間Dが経過するまで、不活性ガス供給装置30は、継続して作動し続ける。つまり、1対の電極24,26間への電圧の印加が停止した後に、設定時間Dが経過した際(t=t)に、不活性ガス供給装置30は、コントローラ52の指令により、作動を停止し、不活性ガスの供給を停止する。これにより、大気圧プラズマ発生装置10の作動が停止する。
上述したように、大気圧プラズマ発生装置10では、反応室22において電極24,26間に電圧が印加され、ガスがプラズマ化される。そして、反応室22から吹出口36を介して吹き出されたプラズマにより、被処理物に対するプラズマ処理が行われる。一方で、電極の間に配設された被処理物に対して、プラズマ処理を行う大気圧プラズマ発生装置が存在する。詳しくは、電極の間に、被処理物を配設する。そして、電極に電圧を印加し、被処理物の表面付近のガスをプラズマ化させることで、被処理物に対するプラズマ処理が行われる。この処理法では、被処理物に電圧が直接、印加されるため、被処理物が、非常に高い温度にまで加熱される虞がある。また、被処理物が回路基板等である場合には、被処理物に電圧が直接、印加されると、被処理物が損傷する虞がある。しかしながら、大気圧プラズマ発生装置10では、反応室22から吹出口36を介して吹き出されたプラズマにより、被処理物に対するプラズマ処理が行われるため、被処理物に電圧が印加されることはない。このため、大気圧プラズマ発生装置10では、被処理物が回路基板等であっても、適切にプラズマ処理を行うことが可能である。
また、大気圧プラズマ発生装置10では、不活性ガスが反応室22に供給されてから設定時間B経過した後に、1対の電極24,26間に電圧が印加された反応室22に処理ガスが供給される。つまり、電極24,26間に電圧が印加される際には、反応室22に、処理ガスは供給されておらず、不活性ガスのみが供給されている。これにより、電極24,26間に印加される電圧を低くすることが可能となる。
詳しくは、大気圧下において、空気中で放電を発生させるために必要な電圧が、Xボルトである場合には、不活性ガスと処理ガスとの混合ガス中で放電を発生させるために必要な電圧は、0.955×Xボルトである。一方、不活性ガス中で放電を発生させるために必要な電圧は、0.894×Xボルトである。このため、不活性ガスと処理ガスとの混合ガス中では、空気中で放電を発生させるために必要な電圧より4.5%低い電圧で、放電が発生し、不活性ガス中では、空気中で放電を発生させるために必要な電圧より10.4%低い電圧で、放電が発生する。つまり、処理ガスは供給されておらず、不活性ガスのみが供給された反応室22において、放電させることで、放電時の電圧を低くすることが可能となる。
そして、不活性ガスが反応室22に供給されてから設定時間B経過した後に、処理ガスが反応室22に供給される。これにより、処理ガスがプラズマ化され、プラズマ処理を効果的に行うことが可能となる。特に、大気圧プラズマ発生装置10では、不活性ガスが反応室22に供給されてから設定時間B経過し、さらに、反応室22で放電が発生していることを条件として、処理ガスが反応室22に供給されるため、確実に、処理ガスをプラズマ化させることが可能となる。
また、大気圧プラズマ発生装置10では、不活性ガスが反応室22に供給されてから設定時間A経過した後に、電極24,26間に電圧が印加される。つまり、反応室22が、不活性ガスによって、ある程度満たされてから、電極24,26間に電圧が印加される。これにより、放電の発生を促進することが可能となる。さらに、大気圧プラズマ発生装置10では、電極24,26間への電圧の印加により放電が発生しない場合には、再度、電極24,26間に電圧が印加される。これにより、確実に放電を発生させることが可能となる。
また、大気圧プラズマ発生装置10では、電極24,26への電圧の印加が停止した後に、設定時間D経過したことを条件として、反応室22への不活性ガスの供給が停止する。つまり、電極24,26への電圧の印加が停止し、放電が消滅した後も、不活性ガスは、設定時間D、反応室22に供給される。これにより、電極24,26の酸化を防止することが可能となる。詳しくは、電極24,26への電圧の印加が停止しても、暫くの間、電極24,26は高温であり、高温の電極24,26が空気に晒されると、電極24,26が酸化する虞がある。そこで、電圧の印加が停止した後、不活性ガスを、設定時間D、反応室22に供給することで、高温の電極24,26が空気に晒されることを防いでいる。これにより、電極24,26の酸化が防止される。
<制御プログラム>
大気圧プラズマ発生装置10によるプラズマの発生は、図4および図5にフローチャートを示すプログラムが実行されることで行われる。そのプログラムは、制御装置50のコントローラ52に格納されており、そのコントローラ52において実行される。以下に、プログラムの処理について詳しく説明する。
図4および図5に示すプログラムでは、ステップ1(以下、単に「S1」と略す。他のステップについても同様とする)において、コントローラ52は、操作スイッチ60がON状態とされているか否かを判断する。操作スイッチ60がON状態とされていない場合には、S1の処理が繰り返される。
一方、操作スイッチ60がON状態とされている場合には、S2に進む。S2において、コントローラ52は、不活性ガス供給装置30を作動させ、不活性ガスを反応室22に供給する。そして、S3に進む。S3において、コントローラ52は、反応室22への不活性ガスの供給開始から設定時間Aが経過したか否かを判断する。反応室22への不活性ガスの供給開始から設定時間Aが経過していない場合には、S3の処理が繰り返される。
一方、反応室22への不活性ガスの供給開始から設定時間Aが経過した場合には、S4に進む。S4において、コントローラ52は、1対の電極24,26間に電圧を印加する。そして、S5に進む。S5において、コントローラ52は、1対の電極24,26間に放電が発生したか否かを判断する。つまり、電流センサ62による検出値が変化したか否かを判断する。放電が発生している場合には、S6に進む。
S6において、コントローラ52は、反応室22への不活性ガスの供給開始から設定時間Bが経過したか否かを判断する。反応室22への不活性ガスの供給開始から設定時間Bが経過していない場合には、S6の処理が繰り返される。一方、反応室22への不活性ガスの供給開始から設定時間Bが経過した場合には、S7に進む。
S7において、コントローラ52は、処理ガス供給装置32を作動させ、処理ガスを反応室22に供給する。そして、S8に進む。S8において、コントローラ52は、反応室22への処理ガスの供給開始から設定時間Cが経過したか否かを判断する。反応室22への処理ガスの供給開始から設定時間Cが経過していない場合には、S8の処理が繰り返される。一方、反応室22への処理ガスの供給開始から設定時間Cが経過した場合には、S9に進む。
S9において、コントローラ52は、OKランプ38を点灯する。そして、S10に進む。S10において、コントローラ52は、操作スイッチ60がOFF状態とされているか否かを判断する。操作スイッチ60がOFF状態とされていない場合には、S10の処理が繰り返される。一方、操作スイッチ60がOFF状態とされている場合には、S11に進む。
S11において、コントローラ52は、1対の電極24,26間への電圧の印加を停止する。そして、S12に進む。S12において、コントローラ52は、処理ガス供給装置32の作動を停止させ、処理ガスの反応室22への供給を停止する。そして、S13に進む。S13において、コントローラ52は、OKランプ38を消灯する。そして、S14に進む。
S14において、コントローラ52は、1対の電極24,26への電圧の印加の停止から設定時間Dが経過したか否かを判断する。1対の電極24,26への電圧の印加の停止から設定時間Dが経過していない場合には、S14の処理が繰り返される。一方、1対の電極24,26への電圧の印加の停止から設定時間Dが経過した場合には、S15に進む。S15において、コントローラ52は、不活性ガス供給装置30の作動を停止させ、不活性ガスの反応室22への供給を停止する。これにより、本プログラムの実行が終了する。
また、S5で放電が発生していない場合には、S16に進む。S16において、コントローラ52は、Nに1を加算する。そして、S17に進む。なお、Nの初期値は0である。S17において、コントローラ52は、Nが6であるか否かを判断する。Nが6でない場合には、S4に戻る。一方、Nが6である場合には、S18に進む。S18において、コントローラ52は、1対の電極24,26間への電圧の印加を停止する。そして、S15に進み、以降の処理が行われる。
<制御装置の機能構成>
上記プログラムを実行する制御装置50のコントローラ52は、それの実行処理に鑑みれば、図2に示すような機能構成を有するものと考えることができる。図から解るように、コントローラ52は、不活性ガス供給部70,電圧印加部72,処理ガス供給部74を有している。不活性ガス供給部70は、S2,S15の処理を実行する機能部、つまり、不活性ガス供給装置30の作動を制御し、反応室22への不活性ガスの供給を制御する機能部である。電圧印加部72は、S4,S11,S18の処理を実行する機能部、つまり、1対の電極24,26への電圧の印加を制御する機能部である。処理ガス供給部74は、S7,S12の処理を実行する機能部、つまり、処理ガス供給装置32の作動を制御し、反応室22への処理ガスの供給を制御する機能部である。
ちなみに、上記実施例において、大気圧プラズマ発生装置10は、大気圧プラズマ発生装置の一例である。反応室22は、反応室の一例である。電極24,26は、電極の一例である。吹出口36は、吹出口の一例である。制御装置50は、制御装置の一例である。不活性ガス供給部70は、不活性ガス供給部の一例である。電圧印加部72は、電圧印加部の一例である。処理ガス供給部74は、処理ガス供給部の一例である。また、不活性ガス供給部70によって処理される工程が、不活性ガス供給工程の一例である。電圧印加部72によって処理される工程が、電圧印加工程の一例である。処理ガス供給部74によって処理される工程が、処理ガス供給工程の一例である。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。具体的には、例えば、上記実施例では、放電の発生の有無が、電流センサ62の検出値、つまり、1対の電極24,26間に流れる電流によって、判断されているが、他の手法により判断することが可能である。例えば、反応室22に生じる光の波長を取得し、波長の変化によって、放電の有無を判断してもよい。また、電極24,26間に印加される電圧の変化により、放電の有無を判断してもよい。
10:大気圧プラズマ発生装置 22:反応室 24:電極 26:電極 36:吹出口 50:制御装置 70:不活性ガス供給部 72:電圧印加部 74:処理ガス供給部

Claims (6)

  1. 反応室と、
    L字型をなし、互いの端面が対向するように、前記反応室内に配置された1対の電極と、
    前記1対の電極間への電圧の印加により発生したプラズマを被処理物に電圧が印加されることなく吹き出す前記反応室に形成された複数の吹出口と、
    (a)前記反応室に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、(b)前記不活性ガス供給部による不活性ガスの供給が開始されたのちに、前記1対の電極間に電圧を印加する電圧印加部と、(c)前記1対の電極間に電圧が印加された前記反応室に、前記不活性ガス供給部によって不活性ガスが供給されてから第1設定時間経過した後に、処理ガスを供給する処理ガス供給部とを有する制御装置と
    を備える大気圧プラズマ発生装置。
  2. 前記電圧印加部が、
    前記1対の電極間への電圧の印加による放電が、前記1対の電極間に流れる電流に基づいて確認されない場合には、再度、前記1対の電極間に電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載の大気圧プラズマ発生装置。
  3. 前記1対の電極の間に直接的に電圧が印加されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の大気圧プラズマ発生装置。
  4. 前記処理ガス供給部が、
    前記不活性ガス供給部によって不活性ガスが供給されてから前記第1設定時間経過した後に、前記1対の電極間への電圧の印加による放電の発生を条件として、前記反応室に処理ガスを供給することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の大気圧プラズマ発生装置。
  5. 前記不活性ガス供給部が、
    前記電圧印加部による前記1対の電極間への電圧の印加が停止した後に、第2設定時間経過したことを条件として、前記反応室への不活性ガスの供給を停止することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の大気圧プラズマ発生装置。
  6. その断面形状が、矩形をなす反応室と、
    前記反応室内に配置された1対の電極と、
    前記1対の電極間への電圧の印加により発生したプラズマを被処理物に電圧が印加されることなく吹き出す前記反応室に形成された複数の吹出口と
    を備える大気圧プラズマ発生装置によるプラズマ発生方法が、
    前記反応室に不活性ガスを供給する不活性ガス供給工程と、
    前記不活性ガス供給工程による不活性ガスの供給が開始されたのちに、前記1対の電極間に電圧を印加する電圧印加工程と、
    前記1対の電極間に電圧が印加された前記反応室に、前記不活性ガス供給工程によって不活性ガスが供給されてから第1設定時間経過した後、前記反応室が前記不活性ガスで満たされた後に、処理ガスを供給する処理ガス供給工程と
    を含むプラズマ発生方法。
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