JP5103103B2 - 建物ユニット及びユニット建物 - Google Patents

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Description

本発明は建物ユニット及びユニット建物に関する。
柱と梁を箱形に接合した建物ユニットにおいて、柱省略コーナー部を設けるとき、特許文献1に記載の如く、相交差する天井梁のそれぞれを柱省略コーナー部に設けられる短柱に突き合せ溶接している。
特開平9-165824
特許文献1に記載の建物ユニットでは、相交差する天井梁の間に短柱を介するため、複雑な構造になり、コスト高になる。
本発明の課題は、建物ユニットにおいて、相交差する天井梁と継ぎ天井梁を柱省略コーナー部で直に接合し、コスト低減することにある。
本発明の他の課題は、柱省略した広い連続空間を形成するユニット建物において、継ぎ天井梁同士を強固に接合し、柱省略に起因する強度低下を確実に補強することにある。
請求項1の発明は、相交差する天井梁と継ぎ天井梁を柱省略コーナー部で接合する建物ユニットにおいて、天井梁が継ぎ天井梁との接合のために有するジョイントピースが、該天井梁の端部を抱持する本体と、該本体から舌片状に突出する取付片とを備え、継ぎ天井梁が天井梁との接合のために備える取付部材が、該継ぎ天井梁の本体の自由端側に一体化され、柱省略コーナー部に仮に設けられる仮柱に、天井梁のためのジョイントピースの取付片が仮止めされる仮止め部と、継ぎ天井梁が位置決めされる位置決め部が設けられ、仮柱の仮止め部に仮止めされた天井梁のためのジョイントピースの取付片と、仮柱の位置決め部に位置決めされた継ぎ天井梁の取付部材とが溶接され、天井梁のジョイントピースの本体と、継ぎ天井梁の本体の間に、この柱省略建物ユニットの継ぎ天井梁を相隣る他の柱省略建物ユニットの継ぎ天井梁とつなぐように、この柱省略建物ユニットの継ぎ天井梁に添設される継ぎ材の挿入スペースを設けてなるようにしたものである。
請求項2の発明は、相隣る複数の建物ユニットとして請求項1に記載の建物ユニットを用いて構築されるユニット建物であって、相隣る複数の建物ユニットのそれぞれに定めた柱省略コーナー部を柱省略接合部にて互いに突き合せ配置し、相隣る建物ユニットの柱省略接合部を含む同一面内で該柱省略コーナー部に交差配置されている天井梁を継ぎ天井梁とし、相隣る建物ユニットのうちの一方側の建物ユニットの継ぎ天井梁の側から他方側の建物ユニットの継ぎ天井梁の側に延在する継ぎ材をそれらの継ぎ天井梁に添設し、継ぎ材の一端側を一方側の建物ユニットの継ぎ天井梁に接合し、継ぎ材の他端側を他方側の建物ユニットの継ぎ天井梁に接合するものであり、天井梁のジョイントピースの本体と、継ぎ天井梁の本体の間に、継ぎ材の挿入スペースを設けてなるようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項2の発明において更に、相隣る建物ユニットのうちの一方側の建物ユニットの継ぎ天井梁の側から他方側の建物ユニットの継ぎ天井梁の側に延在する補強梁をそれらの継ぎ天井梁のウエブに添設し、補強梁の一端側を一方側の建物ユニットの柱まわりに接合し、補強梁の他端側を他方側の建物ユニットの柱まわりに接合するようにしたものである。
(請求項1)
(a)建物ユニットにおいて、柱省略コーナー部に仮に設けられる仮柱に、天井梁のためのジョイントピースが仮止めされる仮止め部と、継ぎ天井梁が位置決めされる位置決め部が設けられ、仮柱の仮止め部に仮止めされた天井梁のためのジョイントピースと、仮柱の位置決め部に位置決めされた継ぎ天井梁の取付部材とが溶接される。従って、相交差する天井梁と継ぎ天井梁を柱省略コーナー部で直に接合し、コスト低減することができる。
(請求項2)
(b)相隣る建物ユニットの継ぎ天井梁同士をそれら継ぎ天井梁に添設する継ぎ材により接合することによって、継ぎ天井梁同士を強固に接合できる。従って、柱省略した広い連続空間を形成するユニット建物において、継ぎ天井梁同士を強固に接合し、柱省略に起因する強度低下を確実に補強することができる。
(c)相隣る建物ユニットのそれぞれにおいて、天井梁のジョイントピースと、継ぎ天井梁の間に、継ぎ材の挿入スペースを設けた。従って、上述(b)の継ぎ材を容易に設置できる。
(請求項3)
(d)上述(b)の継ぎ天井梁同士を、それらの概ね全長に渡って添設する長尺の補強梁により連結することによって、継ぎ天井梁同士を強固に接合できる。
図1はユニット建物の一例を示す斜視図、図2はユニット建物の他の例を示す斜視図、図3は図1のIII部の構造を示し、(A)は正面図、(B)は平面図、図4は図1のIV部の構造を示し、(A)は正面図、(B)は平面図、図5は図1のV部の構造を示し、(A)は正面図、(B)は平面図、図6は仮柱を示す斜視図、図7は仮柱へのジョイントピースの仮止め状態を示し、(A)は正面図、(B)は平面図、図8はジョイントピースへの天井梁の取付状態を示し、(A)は正面図、(B)は平面図、図9は仮柱への継ぎ天井梁の位置決め状態を示し、(A)は平面図、(B)は継ぎ天井梁を示す斜視図、図10は仮柱と天井梁と継ぎ天井梁を示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は側面図、図11は補助柱の取付手順を示し、(A)は伸縮棒の取付状態を示す斜視図、(B)は補助柱の取付状態を示す斜視図、(C)は伸縮棒の取外し状態を示す斜視図、図12は仮柱の取外し手順を示す側面図、図13はユニット建物の一例を示し、(A)は建物ユニットの据付状態を示す模式平面図、(B)は建物ユニットの補強状態を示す模式平面図、図14は継ぎ天井梁と継ぎ材を示す斜視図である。
図1、図2の柱省略建物ユニット10は、角鋼管製柱11とC形鋼製床梁12とC形鋼製天井梁13を箱形に接合した骨組構造体であり、相交差する床梁12の接合部、天井梁13の接合部をコーナー部とする。柱省略建物ユニット10は、少なくとも1個、図1では1個のコーナー部、図2では相隣る2個のコーナー部を柱省略コーナー部14としてなるものである。
柱省略建物ユニット10の天井梁13において、柱11が存在するコーナー部と柱省略コーナー部14の間に延在される天井梁13は、継ぎ天井梁13Aとされる。継ぎ天井梁13Aは、概ね全長に渡る各部の断面強度を他の天井梁13の断面強度より高くし(例えば継ぎ天井梁13Aの板厚を他の天井梁13の板厚より厚くする)、本実施例ではリップ付きC形鋼からなるものとしている。
柱省略建物ユニット10は、柱11が存在するコーナー部(III部)で、図3に示す如く、相交差する床梁12、12の接合構造を以下の如くにしている。柱11の下端部の相交差する2面のそれぞれに固定されるC形鋼ジョイントピース11Aに妻側(短辺側)と桁側(長辺側)の各床梁12の端部を抱持させて接続する。
柱省略建物ユニット10は、柱11が存在するコーナー部(IV部)で、図4に示す如く、相交差する継ぎ天井梁13A、天井梁13の接合構造を以下の如くにしている。柱11の上端部の相交差する2面のそれぞれに固定されるC形鋼ジョイントピース11Bに妻側の継ぎ天井梁13Aと桁側の天井梁13の端部を抱持させて接続する。
柱省略建物ユニット10は、柱省略コーナー部14(V部)で、図5に示す如く、相交差する床梁12、12の接合構造を以下の如くにしている。相交差する床梁12の交差部に短柱15を設け、短柱15の相交差する2面のそれぞれに固定されるC形鋼ジョイントピース15Aに妻側と桁側の各床梁12の端部を抱持させて接続する。
柱省略建物ユニット10は、柱省略コーナー部14(VI部)で、相交差する継ぎ天井梁13Aと天井梁13の接合構造を以下の如くにしている。
(1)柱省略コーナー部14に、柱省略建物ユニット10の製造過程、建築現場への輸送据付段階で仮に設けられる仮柱20に、図6に示す如く、天井梁13のためのジョイントピース30が仮止めされる仮止め部22と、継ぎ天井梁13Aが位置決めされる位置決め部21が設けられる。仮柱20は上端部にC形鋼からなる位置決め部21を溶接し、位置決め部21の端面に板片からなる仮止め部22を溶接して構成される。仮柱20の下端部には前述の短柱15がボルト止めされる。
(2)仮柱20の仮止め部22に天井梁13のためのジョイントピース30が仮止めされる。ジョイントピース30は、図7に示す如く、C形鋼からなる本体31のウエブの中央部分を舌片状に突出した取付片32とする。ジョイントピース30の取付片32の先端部が仮柱20の仮止め部22にボルト23を用いて仮止めされる。これにより、天井梁13のジョイントピース30の本体31、取付片32の外面は、床梁12のジョイントピース15A、短柱15の外面と面一をなすように設定される。
(3)仮柱20の仮止め部22に仮止めされたジョイントピース30の本体31に、図8に示す如く、天井梁13の端部を抱持させて溶接する(図8のスポット溶接部31A、31B)。
(4)仮柱20の位置決め部21に継ぎ天井梁13Aを位置決めする。継ぎ天井梁13Aは、図9に示す如く、リップ付きC形鋼からなる本体41の自由端側のウエブ内面に四角筒状の取付部材42を溶接等により一体化されて備える。継ぎ天井梁13Aは、本体41の端部を仮柱20の位置決め部21に抱持されるように、本体41のウエブの外面を仮柱20の位置決め部21のウエブの内面に当て、本体41の上下のフランジの外面を仮柱20の位置決め部21の上下のフランジの内面に当てるとともに、本体41の基端部から突き出ている取付部材42の取付片42Aをジョイントピース30の取付片32に当てることにより、位置決めされる。これにより、継ぎ天井梁13Aは天井梁13のジョイントピース30と直交配置される。また、継ぎ天井梁13Aの外面は、床梁12のジョイントピース15A、短柱15の外面と面一をなすように設定される。
(5)仮柱20の仮止め部22に仮止めされた天井梁13のためのジョイントピース30の取付片32と、仮柱20の位置決め部21に位置決めされた継ぎ天井梁13Aの取付部材42とが溶接される(図10のアーク溶接部32A、32B)。このとき、天井梁13のジョイントピース30の本体31の上下のフランジ及びウエブと、継ぎ天井梁13Aの本体41の上下のリップの間に、後述する継ぎ材61、71の挿入スペース(図10のG1、G2)が設けられる。
(6)継ぎ天井梁13Aの中間部と床梁12の中間部の間に補助柱50を取付ける(図11)。まず、継ぎ天井梁13Aと床梁12の間に伸縮棒51を介装し、継ぎ天井梁13Aを持ち上げる(図11(A))。次に、継ぎ天井梁13Aと床梁12の間に補助柱50を挟み入れ、補助柱50の上下端部のそれぞれを継ぎ天井梁13Aと床梁12のそれぞれにボルト止めする(図11(B))。次に、伸縮棒51を取外す(図11(C))。
(7)仮柱20を取外す。ジョイントピース30の取付片32と仮柱20の仮止め部22を仮止めしていたボルト23を外し、仮柱20をジョイントピース30から取外す(図12)。このとき、仮柱20の下端部を短柱15から取外す。
次に、柱省略建物ユニット10を用いて構築されるユニット建物1の一例について説明する(図13)。
ユニット建物1にあっては、4個の柱省略建物ユニット10(10A〜10D)のそれぞれに定めた柱省略コーナー部を柱省略接合部2にて互いに突き合せ配置する。
相対応する柱省略建物ユニット10Aと柱省略建物ユニット10Bの間で、両者の柱省略接合部2を含む同一面内でそれらの柱省略コーナー部に交差配置されている天井梁を前述の継ぎ天井梁13Aとする。
相対応する柱省略建物ユニット10Cと柱省略建物ユニット10Dの間でも、両者の柱省略接合部2を含む同一面内でそれらの柱省略コーナー部に交差配置されている天井梁を前述の継ぎ天井梁13Aとする。
従って、ユニット建物1は、柱省略接合部2を含む同一面内で継ぎ天井梁13Aを有するように相隣る柱省略建物ユニットの組を2組有し、一方の組を構成するように相隣る柱省略建物ユニット10A及び10Bと、他方の組を構成するように相隣る柱省略建物ユニット10C及び10Dとの間に、それらの継ぎ天井梁13Aが互いに相対して形成する一定の据付間隔を設ける。
以下、ユニット建物1において、柱省略建物ユニット10A〜10Dの継ぎ天井梁13A同士を強固に接合し、柱省略に起因する強度低下を補強する構造について説明する。
(1)図13、図14に示す如く、柱省略建物ユニット10Aの継ぎ天井梁13Aの下フランジの側から、柱省略建物ユニット10Bの継ぎ天井梁13Aの下フランジの側にU字状の継ぎ材61と両側リップ付き平板状の補助継ぎ板62を延在する。継ぎ材61の水平板61Aと垂直板61Bと垂直板61Cが両継ぎ天井梁13Aの下フランジとウエブ下部と下リップの外面に添設される。補助継ぎ板62は両継ぎ天井梁13Aの下フランジの内面に添設される。
継ぎ材61、補助継ぎ板62の一端側で、3本の高力ボルト63を継ぎ材61の水平板61A、補助継ぎ板62、継ぎ天井梁13Aの下フランジのそれぞれに設けたボルト挿通孔に挿通し、高力ボルト63の挿通端にナット63Aを締め付ける。継ぎ材61、補助継ぎ板62の他端側でも、3本の高力ボルト63を継ぎ材61の水平板61A、補助継ぎ板62、継ぎ天井梁13Aの下フランジのそれぞれに設けたボルト挿通孔に挿通し、高力ボルト63の挿通端にナット63Aを締め付ける。これにより、継ぎ材61、補助継ぎ板62の一端側を柱省略建物ユニット10Aの継ぎ天井梁13Aに剛接合し、継ぎ材61、補助継ぎ板62の他端側を柱省略建物ユニット10Bの継ぎ天井梁13Aに剛接合する。本発明の実施において、高力ボルトとしては、トルシア形、六角ボルト形等を採用できる。
(2)図13、図14に示す如く、柱省略建物ユニット10Cの継ぎ天井梁13Aの下フランジの側から、柱省略建物ユニット10Dの継ぎ天井梁13Aの下フランジの側にも、上述(1)と同様にして、継ぎ材61と補助継ぎ板62を添設し、それら継ぎ材61と補助継ぎ板62をそれら柱省略建物ユニット10C、10Dの継ぎ天井梁13Aに剛接合する。
(3)図13に示す如く、相隣る柱省略建物ユニット10A及び10Bの組と、相隣る柱省略建物ユニット10C及び10Dの組の間の前述した据付間隔内に、それら2組の柱省略建物ユニット10A及び10Bと、柱省略建物ユニット10C及び10Dに対し共通にされる補助梁80を挿入して配置する。
補助梁80は、長尺板材からなり、柱省略接合部2の一端側にて相対する柱省略建物ユニット10A、10Cの継ぎ天井梁13A、13Aの据付間隔から、柱省略接合部2の他方側にて相対する柱省略建物ユニット10B、10Dの継ぎ天井梁13A、13Aの据付間隔に渡って設けられる。
補強梁80は、それら柱省略建物ユニット10A〜10Dの継ぎ天井梁13Aのウエブに添設される。補強梁80の両端部は、柱省略接合部2の左右の一方側にて相対する2個の柱省略建物ユニット10A、10Cの各柱11と、柱省略接合部2の他端側にて相対する2個の柱省略建物ユニット10B、10Dの各柱11のそれぞれに接続される。このとき、補強梁80の両端部は、高力ボルトを用いた継ぎ天井梁13A、ジョイントピース11Bとの高力ボルト接合を介して柱11に接続される。補強梁80の中央部は、相対する2個の柱省略建物ユニット10A、10Cの継ぎ天井梁13Aに高力ボルト接合され、相対する2個の柱省略建物ユニット10B、10Dの継ぎ天井梁13Aに高力ボルト接合される。
このとき、補強梁80は、前述(1)、(2)により柱省略建物ユニット10A〜10Dの継ぎ天井梁13Aに添設される前述の継ぎ材61の垂直板61Bの上から該継ぎ天井梁13Aのウエブに添設される。
(4)図13、図14に示す如く、柱省略建物ユニット10Aの継ぎ天井梁13Aの上フランジの側から、柱省略建物ユニット10Bの継ぎ天井梁13Aの上フランジの側にU字状の継ぎ材71と両側リップ付き平板状の補助継ぎ板73を延在する。継ぎ材71の水平板71Aと垂直板71Bと垂直板71Cが両継ぎ天井梁13Aの上フランジとウエブ上部と上リップの外面に添設される。補助継ぎ板72は両継ぎ天井梁13Aの上フランジの内面に添設される。
継ぎ材71、補助継ぎ板72の一端側で、3本の高力ボルト73を継ぎ材71の水平板71A、補助継ぎ板72、継ぎ天井梁13Aの上フランジのそれぞれに設けたボルト挿通孔に挿通し、高力ボルト73の挿通端にナット73Aを締め付ける。継ぎ材71、補助継ぎ板72の他端側でも、3本の高力ボルト73を継ぎ材71の水平板71A、補助継ぎ板72、継ぎ天井梁13Aの上フランジのそれぞれに設けたボルト挿通孔に挿通し、高力ボルト73の挿通端にナット73Aを締め付ける。これにより、継ぎ材71、補助継ぎ板72の一端側を柱省略建物ユニット10Aの継ぎ天井梁13Aに剛接合し、継ぎ材71、補助継ぎ板72の他端側を柱省略建物ユニット10Bの継ぎ天井梁13Aに剛接合する。
(5)図13、図14に示す如く、柱省略建物ユニット10Cの継ぎ天井梁13Aの上フランジの側から、柱省略建物ユニット10Dの継ぎ天井梁13Aの上フランジの側にも、上述(4)と同様にして、継ぎ材71と補助継ぎ板72を添設し、それら継ぎ材71と補助継ぎ板72をそれら柱省略建物ユニット10C、10Dの継ぎ天井梁13Aに剛接合する。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)柱省略建物ユニット10において、柱省略コーナー部14に仮に設けられる仮柱20に、天井梁13のためのジョイントピース30が仮止めされる仮止め部22と、継ぎ天井梁13Aが位置決めされる位置決め部21が設けられ、仮柱20の仮止め部22に仮止めされた天井梁13のためのジョイントピース30と、仮柱20の位置決め部21に位置決めされた継ぎ天井梁13Aの取付部材42とが溶接される。従って、相交差する天井梁13と継ぎ天井梁13Aを柱省略コーナー部14で直に接合し、コスト低減することができる。
(b)相隣る柱省略建物ユニット10の継ぎ天井梁13A同士をそれら継ぎ天井梁13Aに添設する継ぎ材61、71により接合することによって、継ぎ天井梁13A同士を強固に接合できる。従って、柱省略した広い連続空間を形成するユニット建物1において、継ぎ天井梁13A同士を強固に接合し、柱省略に起因する強度低下を確実に補強することができる。
(c)相隣る柱省略建物ユニット10のそれぞれにおいて、天井梁13のジョイントピース30と、継ぎ天井梁13Aの間に、継ぎ材61、71の挿入スペースGを設けた。従って、上述(b)の継ぎ材61、71を容易に設置できる。
(d)上述(b)の継ぎ天井梁13A同士を、それらの概ね全長に渡って添設する長尺の補強梁80により連結することによって、継ぎ天井梁13A同士を強固に接合できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
図1はユニット建物の一例を示す斜視図である。 図2はユニット建物の他の例を示す斜視図である。 図3は図1のIII部の構造を示し、(A)は正面図、(B)は平面図である。 図4は図1のIV部の構造を示し、(A)は正面図、(B)は平面図である。 図5は図1のV部の構造を示し、(A)は正面図、(B)は平面図である。 図6は仮柱を示す斜視図である。 図7は仮柱へのジョイントピースの仮止め状態を示し、(A)は正面図、(B)は平面図である。 図8はジョイントピースへの天井梁の取付状態を示し、(A)は正面図、(B)は平面図である。 図9は仮柱への継ぎ天井梁の位置決め状態を示し、(A)は平面図、(B)は継ぎ天井梁を示す斜視図である。 図10は仮柱と天井梁と継ぎ天井梁を示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は側面図である。 図11は補助柱の取付手順を示し、(A)は伸縮棒の取付状態を示す斜視図、(B)は補助柱の取付状態を示す斜視図、(C)は伸縮棒の取外し状態を示す斜視図である。 図12は仮柱の取外し手順を示す側面図である。 図13はユニット建物の一例を示し、(A)は建物ユニットの据付状態を示す模式平面図、(B)は建物ユニットの補強状態を示す模式平面図である。 図14は継ぎ天井梁と継ぎ材を示す斜視図である。
符号の説明
1 ユニット建物
2 柱省略接合部
10 柱省略建物ユニット
13 天井梁
13A 継ぎ天井梁
14 柱省略コーナー部
20 仮柱
21 位置決め部
22 仮止め部
30 ジョイントピース
42 取付部材
61、71 継ぎ材
80 補強梁

Claims (3)

  1. 相交差する天井梁と継ぎ天井梁を柱省略コーナー部で接合する建物ユニットにおいて、
    天井梁が継ぎ天井梁との接合のために有するジョイントピースが、該天井梁の端部を抱持する本体と、該本体から舌片状に突出する取付片とを備え、
    継ぎ天井梁が天井梁との接合のために備える取付部材が、該継ぎ天井梁の本体の自由端側に一体化され、
    柱省略コーナー部に仮に設けられる仮柱に、天井梁のためのジョイントピースの取付片が仮止めされる仮止め部と、継ぎ天井梁が位置決めされる位置決め部が設けられ、
    仮柱の仮止め部に仮止めされた天井梁のためのジョイントピースの取付片と、仮柱の位置決め部に位置決めされた継ぎ天井梁の取付部材とが溶接され
    天井梁のジョイントピースの本体と、継ぎ天井梁の本体の間に、この柱省略建物ユニットの継ぎ天井梁を相隣る他の柱省略建物ユニットの継ぎ天井梁とつなぐように、この柱省略建物ユニットの継ぎ天井梁に添設される継ぎ材の挿入スペースを設けてなることを特徴とする建物ユニット。
  2. 相隣る複数の建物ユニットとして請求項1に記載の建物ユニットを用いて構築されるユニット建物であって、
    相隣る複数の建物ユニットのそれぞれに定めた柱省略コーナー部を柱省略接合部にて互いに突き合せ配置し、
    相隣る建物ユニットの柱省略接合部を含む同一面内で該柱省略コーナー部に交差配置されている天井梁を継ぎ天井梁とし、
    相隣る建物ユニットのうちの一方側の建物ユニットの継ぎ天井梁の側から他方側の建物ユニットの継ぎ天井梁の側に延在する継ぎ材をそれらの継ぎ天井梁に添設し、継ぎ材の一端側を一方側の建物ユニットの継ぎ天井梁に接合し、継ぎ材の他端側を他方側の建物ユニットの継ぎ天井梁に接合するものであり、
    天井梁のジョイントピースの本体と、継ぎ天井梁の本体の間に、継ぎ材の挿入スペースを設けてなるユニット建物。
  3. 相隣る建物ユニットのうちの一方側の建物ユニットの継ぎ天井梁の側から他方側の建物ユニットの継ぎ天井梁の側に延在する補強梁をそれらの継ぎ天井梁のウエブに添設し、補強梁の一端側を一方側の建物ユニットの柱まわりに接合し、補強梁の他端側を他方側の建物ユニットの柱まわりに接合する請求項2に記載のユニット建物。
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