JP5101781B2 - ピペラジンジオン化合物 - Google Patents

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    • C07D409/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having sulfur atoms as the only ring hetero atoms containing three or more hetero rings

Description

【0001】
(発明の背景)
腫瘍の治療は、外科手術、放射線治療、化学療法、またはこれらいずれかの組み合わせを含む、様々な治療方法により達成される。その中でも、化学療法は、手術不可能なまたは転移形態のがんにとって欠くことの出来ないものである。細胞型、形態、成長率、その他の細胞特性の観点からの多様性を考慮して、米国国立がん研究所(National Cancer Institute (NCI))は、抗腫瘍活性スクリーニングに「病気指向」(disease-oriented)手法を開発した。Boyd, M.R. (1989) In Principle of Practice of Oncology Devita, J.T., Hellman, S., およびRosenberg, S.A.(Eds.) Vol. 3, PPO Update, No. 10. 。このインビトロスクリーニング系は、約60の主なヒトの腫瘍(例、白血病、肺がん、結腸がん、中枢神経系がん、黒色腫、子宮がん、腎臓がん、前立腺がん、または乳がん)の細胞株からなるヒト腫瘍細胞株パネルに基づいて、抗腫瘍活性を有する化合物を確証するためのツールとしての役割をする。
【0002】
特に興味を引くのは、一つ以上の下記の四つの機構を経由して機能する、抗腫瘍化合物である。(1)細胞周期のG/M進行の抑制。これは最終的にがん細胞内でアポトーシスを誘発し得る。(イエング(Yeung)ら、Biochem.Biophys.Res.Com.第263巻、398〜404ページ(1999年))(2)チューブリンの組み立て/解体の阻害。これは細胞有糸分裂を抑制し、細胞アポトーシスを誘発し得る。(パンダ(Panda)ら、(1997)Proc.Natl.Acad.Sci.USA第94巻、10, 560〜10, 564ページ(1997年))(3)内皮の細胞増殖および血管形成効果の抑制。(ウィット(Witte)ら、Cancer Metastasis Rev.第17巻、155〜161ページ(1998年)、プレウェット(Prewett)ら、Cancer Res. 第59巻、5209〜5218ページ(1999年))または(4)Rasタンパク依存シグナル伝達経路の調節。(ヘルナンデス−アルコセバ(Hernandez−Alcoceba)ら、Cell Mol. Lif e Sci. 第57巻、65〜76ページ(2000年)、ブオラムウィニ(Buolamwini)、Cur.Opin.Che.Biol.第3巻、500〜509ページ(1999年))。
【0003】
(概要)
本発明は、部分的には、ピペラジンジオン化合物が、 NCIスクリーニング系によって確証された抗腫瘍活性を有すること、及び上述の四つの機構の一つ以上を経由して機能することの発見に基づくものである。
【0004】
本発明の1態様は、下記の化学式のピペラジンジオン化合物に関する。
【0005】
【化33】
Figure 0005101781
【0006】
【化34】
Figure 0005101781
および
【0007】
【化35】
Figure 0005101781
の各々は、独立して、単結合または二重結合であり、Aは
【0008】
【化36】
Figure 0005101781
が単結合のときはHまたはCH(R)であるか、または
【0009】
【化37】
Figure 0005101781
が二重結合のときはC(R)である。Zは、RO−(Ar)−Bであり、Bは
【0010】
【化38】
Figure 0005101781
が単結合のときはCH(R)であるか、または
【0011】
【化39】
Figure 0005101781
が二重結合のときはC(R)である。
Arはヘテロアリール;RはH、アルキル、アリール、ヘテロアリール、C(O)R,C(O)OR,C(O)OR,C(O)NR,またはSO;およびBとROの両方はArのいずれかの適切な位置において置換可能である。RおよびRの各々は、独立して、H,C(O)R,C(O)OR,C(O)NR,またはSO;およびR,R,R,R,およびRの各々は、独立して、H,アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクリル、またはヘテロシクリルである。選択的に、RとRはひとまとまりでシクリルまたはヘテロシクリル;やはり選択的に、RとRまたはRとRもひとまとまりでシクリルまたはヘテロシクリルである。
【0012】
上記の化学式を参照すると、本発明のピペラジンジオン化合物の部分セットは、
【化40】
Figure 0005101781
および
【0013】
【化41】
Figure 0005101781
【0014】
の両方が二重結合であることに特徴づけられる。これらの化合物では、Arは2位にてBに結合するピリジルであり、RはHであり、ROが、ピリジルの5位と結合するアリールアルコキシであり、RとRの両方はHであり、RとRの一方はアリールまたはヘテロアリールであり、RとRの他方はHである。本発明のピペラジンジオン化合物の他の部分セットは、
【化42】
Figure 0005101781
および
【0015】
【化43】
Figure 0005101781
の両方が単結合であることに特徴づけられる。これらの化合物では、Arは2位にてBに結合するピリジルであり、RはHであり、ROが、ピリジルの5位と結合するアリールアルコキシであり、RとRの両方はHであり、RとRの一方はH、アリールまたはヘテロアリールであり、RとRの他方はHである。
【0016】
ここに記述するアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクリル、およびヘテロシクリルは、置換および非置換部分(moieties)の両方を含む。用語「置換」は、各々水素原子と置き換わる一つ以上の置換基(同一または異なるものであり得る)を意味する。置換基の例は、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、シアノ、ニトロ、メルカプト、カルボニル、カルバミド、カルバミル、カルボキシル、チオウレイド、チオシアナト、スルホアミド、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクリル、ヘテロシクリルを含むが、これらに限定されることはなく、ここでアルキル、アルケニル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクリル、およびヘテロシクリルは、選択的にC〜Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、メルカプト、シアノ、またはニトロと置換される。用語「アリール」は、少なくとも一つの芳香環を有する炭化水素環を意味する。アリール部分の例には、フェニル、ナフチル、およびピレニルが含まれるが、これらに限定されることはない。用語「ヘテロアリール」は、O,N,またはSのような、少なくとも一つのヘテロ原子を含む少なくとも一つの芳香環を有する炭化水素環を意味する。ヘテロアリール部分の例には、フリル、フルオレニル、ピロリル、チエニル、オキサゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、キナゾリニル、およびインドリルが含まれるが、これらに限定されることはない。
【0017】
本発明の他の実施態様は、薬剤的に許容されるキャリアと、有効量の少なくとも一つの上記のピペラジンジオン化合物とを含む、薬剤化合物に関するものである。
【0018】
本発明のさらなる実施態様は、腫瘍(例、白血病、肺がん、結腸がん、中枢神経系がん、黒色腫、子宮がん、腎臓がん、前立腺がん、乳がん)の治療方法に関するものである。この方法は、化学式
【0019】
【化44】
Figure 0005101781
を有するピペラジンジオン化合物の有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む。
【0020】
【化45】
Figure 0005101781
および
【0021】
【化46】
Figure 0005101781
の各々は、独立して、単結合または二重結合であり、Aは
【0022】
【化47】
Figure 0005101781
が単結合のときは、HまたはCH(R)であるか、または
【0023】
【化48】
Figure 0005101781
【0024】
が二重結合のときは、C(R)である。Zは
【化49】
Figure 0005101781
が単結合のときは、CH(R)であるか、または
【0025】
【化50】
Figure 0005101781
【0026】
が二重結合のときは、C(R)である。RとRの各々は、独立して、H,C(O)R,C(O)OR,C(O)NR,またはSOe であり;R,R,R,R,R,およびRの各々は、RとRの一方がアリールまたはヘテロアリールであることを条件として、独立して、H,アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクリル、またはヘテロシクリルである。もし、
【化51】
Figure 0005101781
【0027】
が二重結合ならば、
【化52】
Figure 0005101781
は単結合であり、RおよびRの一つがHならば、RおよびRの他方はヘテロアリールである。選択的に、RおよびRはひとまとまりでシクリルまたはヘテロシクリルであり、やはり選択的に、RおよびRまたはRおよびRもひとまとまりでシクリルまたはヘテロシクリルである。
【0028】
上記の化学式を参照すると、たった今記述されたピペラジンジオン化合物の部分セットは、
【化53】
Figure 0005101781
および
【0029】
【化54】
Figure 0005101781
【0030】
の両方が二重結合であることに特徴づけられる。これらの化合物では、RおよびRの一方が2−ピリジルであり、RおよびRの他方がHであり、RおよびRの両方がHであり、RおよびRの一方はアリールまたはヘテロアリールであり、RおよびRの他方はHである。2−ピリジルは、さらに5−アリールアルコキシと置換することができる。ピペラジンジオン化合物のもう一つの部分セットは、
【化55】
Figure 0005101781
および
【0031】
【化56】
Figure 0005101781
の両方が単結合であることに特徴づけられる。これらの化合物では、RおよびRの一方が2−ピリジルであり、RおよびRの他方がHであり、RおよびRの両方がHであり、RおよびRの一方はH,アリール、またはヘテロアリールであり、RおよびRの他方はHである。
【0032】
7個の代表的なピペラジンジオン化合物は、3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−フェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン、3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−p−ヒドロキシフェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン、3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−p−フルオロフェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン、3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−p−クロロフェニルメチリジンピペラジン−2,5ジオン、3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−p−フェニルメトキシフェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン、3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−[ (チエン−2−イル)メチリジン] ピペラジン−2,5−ジオン、および3,6−ジ[ 5−フェニルメトキシピリジン−2−イル)メチル] ピペラジン2,5−ジオンである。これらの構造を下記する。
【0033】
【化57】
Figure 0005101781
上述のピペラジンジオン化合物は、もし適用可能であれば、これら自体の化合物、これらの塩、およびこれらのプロドラッグを含む。これらの塩は、例えば、ピペラジンジオン化合物の正電荷置換基(例、アミノ)とアニオンとで形成することができる。適切なアニオンには、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、および酢酸塩が含まれるが、これらに限定されることはない。同様に、ピペラジンジオン化合物の負電荷置換基(例、カルボキシラート)は、カチオンとで塩を形成することができる。適切なカチオンには、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、およびテトラメチルアンモニウムイオンのようなアンモニウムカチオンが含まれるが、これらに限定されることはない。プロドラッグの例は、患者に投与することにより、上述のピペラジンジオン化合物を提供可能な、エステルおよび薬剤的に許容される他の誘導体を含む。
【0034】
上述したピペラジンジオン化合物の一つ以上を含む組成物が、腫瘍治療において使用でき、今記述した使用のための薬品を製造するためにこれらの組成物を使用することもまた、本発明の範囲に含まれる。
【0035】
本発明の他の特徴または利点は、以後詳細するいくつかの実施態様と、後述の請求項とから明白となる。
【0036】
(詳細な説明)
上述のピペラジンジオン化合物は、当業者によく知られる方法と、ここに開示する合成経路により調製される。例えば、中間体のヘテロアリール−メチリジン−ピペラジン−2,5−ジオンを生成するために、ピペラジン−2,5−ジオン化合物を、ヘテロアリールホルムアルデヒドと反応させ得る。中間体はその後、ヘテロアリール−メチル−ピペラジン−2,5−ジオン(本発明の化合物)に還元されるか、またはケトンまたは他のホルムアルデヒドと反応され、その後塩基処理され、シス−、トランス−、E−、またはZ−二重結合異性体であるピペラジンジオン異性体の混合物を生成する。所望の異性体生成物は、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、他の異性体から分離され得る。所望なら、さらなる修飾によって適切な官能基をヘテロアリール環に導入することもできる。代替として、所望の還元生成物を、生成物を還元剤と反応させることにより得ることができる。
【0037】
下に示すのは、17個のピペラジンジオン化合物の合成法を図示する概略図である。
【0038】
【化58】
Figure 0005101781
化合物1〜17の合成法の詳細は、各々実施例1〜17に記述される。他のピペラジンジオン化合物を調製するために、ピリジニル(上の概略図に示される)は、アリールまたは他のヘテロアリール(例、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピリミジニル、またはインドリル)と取り換えることができ、ピペラジンジオン環(これもまた上の概略図に示される)の二つのアセチル基(Ac)の一方は、他の置換基(例、カルボニル、カルバミド、カルバミル、またはカルボキシル)と取り換えることができる。
【0039】
ピペラジンジオン化合物は、少なくとも二つの二重結合を含み、さらに一つ以上の対称点を含むことに留意されたい。従って、これらは、ラセミ体やラセミ混合物、単体のエナンチオマー、個別のジアステレオマー、ジアステレオマー混合物、およびシス−、トランス−、E−、またはZ−二重結合の異性体として生成し得る。このような異性体の全てが想定される。
【0040】
有効量の本発明のピペラジンジオン化合物の少なくとも一つと、薬剤的に許容されるキャリアとを含む薬剤組成物もまた、本発明の範囲に含まれる。さらに本発明は、上の「概要」のセクションにて記述したピペラジンジオン化合物の一つ以上の有効量を、腫瘍治療を必要とする患者に投与する方法をも範囲に含む。ピペラジンジオン化合物は、上述した作用機構を経て、または他のいかなる機構をも経て、機能することができる。「有効量」とは、治療される患者に、治療効果を与えるのに必要な化合物の量を意味する。動物とヒトの投与量の相互関係(人体の表面1メートル平方についてのミリグラムに基づく)は、フライライヒ(Freireich)ら、Cancer Chemother Rep 第50巻、219ページ(1966年)に記述されている。人体の表面積は、患者の身長と体重からおおよそ決定される。例えば、Scientific Tables, Geigy Pharmaceuticals, Ardley, N.Y., 537ページ、(1970)を参照されたい。効果的なピペラジンジオン化合物の量は、約0.1mg/Kgから約50mg/Kgの範囲であり得る。当業者によって認識されるように、治療される腫瘍の種類、投与経路、賦形剤使用、および他の抗腫瘍剤の使用または放射線治療などのような他の治療的処置と同時に使用される可能性とによって、効果的な投与量もまた変化する。
【0041】
本発明の方法を実行するために、ピペラジンジオン化合物を含有する組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーによって、局所的に、直腸から、鼻から、頬側から、膣から、またはインプラントされた供給装置を介して、投与される。ここで使用される用語「非経口」は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑液内、胸骨内、くも膜内、病巣内、および頭蓋内への、注射または注入技術を含む。
【0042】
例えば、無菌の水溶性または油性の懸濁液のような注射液組成物は、例えば、適切な分散剤または湿潤剤(例、トウィーン(Tween)80の様な)と懸濁剤を使用して、当業者に周知の方法に従って処方される。この無菌の注射可能な製剤は、例えば、1,3−ブタンジオールの溶液のような、無毒の、非経口的に可能な希釈液または溶媒であってもよい。使用可能な、許容される媒体および溶媒は、マンニトール、水、リンゲル液、および等浸透性塩化ナトリウム溶液であり得る。加えて、無菌の、不揮発性の油が、従来から溶媒または懸濁媒体(例、合成モノ−またはジグリセライド)として使用されている。オレイン酸とそのグリセリド誘導体のような脂肪酸は、特にそのポリオキシエチル体で、例えばオリーブオイルやひまし油のような天然の薬剤的に許容される油として、注射液の調製に便利である。これらの油溶液または懸濁液は、長鎖アルコール希釈剤または分散剤、もしくはカルボキシメチルセルロースまたは同様の分散剤をも含むことができる。薬学的に許容される固体、液体、または他の剤形の製造に普通に使用される、トウィーン(Tween)またはスパン(Span)もしくは他の同様な乳化剤または生体利用効率エンハンサーのような、他の通常使用される界面活性剤もまた、処方を目的として使用することができる。
【0043】
経口投与のための組成物は、カプセル、タブレット、乳化剤および水溶性懸濁液、分散液および溶液を含むが、これらに限定されないいずれの経口的に許容される剤形でもよい。経口使用のためのタブレットの場合は、通常使用されるキャリアは、ラクトースおよびコーンスターチを含む。ステアリン酸マグネシウムのような滑剤が通常加えられる。カプセル形での経口投与のためには、有用な希釈剤は、ラクトースおよび乾燥コーンスターチを含む。水溶性の懸濁液またはエマルジョンが経口的に投与されるときは、乳化または懸濁試薬と組み合わされた油相に、懸濁または溶解され得る。所望ならば、特定の甘味料、香料、または着色剤を加えることができる。鼻用エアロゾールまたは吸入組成物は、製剤の分野でよく知られている技術によって調製することができ、生理食塩水における溶液として、ベンジルアルコールまたは他の適切な保存料と、生体学的利用能を高めるための吸入促進剤と、フルオロカーボン及び/又は当業者に知られる他の可溶性または分散性剤を使用して、調整され得る。ピペラジンジオン化合物を含む組成物は、直腸投与のための座薬の形で投与することもできる。
【0044】
薬剤組成物のキャリアは、剤形の活性成分と融和性があり(好ましくは、それを安定化する)、治療を受ける患者にとって有害ではない点において、「許容される」ものでなければならない。例えば、ピペラジンジオン化合物と、特定の、より溶解性の高い錯体を作るシクロデキストリンのような安定化剤、または一つ以上の安定化剤が、ピペラジンジオンの供給のための薬剤賦形剤として利用できる。他のキャリアの例は、コロイド状二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、およびD&C イエロー(Yellow)#10を含む。
【0045】
ピペラジンジオン化合物は、そのがん治療における有効性を、以下のインビトロアッセイの一つ以上によって、事前にスクリーニングされた。
一つのアッセイは、主なヒト腫瘍の約60の細胞株からなる、NCIスクリーニング系に基づいている。モンクス(Monks)ら、JNCI,J.Natl.Cancer Inst.第83巻、757−766ページ(1999年)、アレイ(Alley)らCancer Res. 第48巻、589〜601ページ(1988)、ショーメイカー(Shoemaker)ら、Prog.Clin.Biol.Res. 第276巻、265〜286ページ(1988)、およびスティンソン(Stinson)ら、Proc.Am.Assoc.Cancer Res. 第30巻、613ページ(1989)を参照されたい。簡単に言えば、特定の細胞型と、期待されるターゲットの細胞密度(細胞成長特性に基いて1容器当たり5,000〜40,000の細胞)に従って希釈された細胞懸濁液(100μL)を、96ウェルマイクロタイタープレートに加える。前培養は、37℃で24時間行う。意図する試験濃度の二倍の希釈剤を、時間ゼロにおいて、100μLアリコートで、マイクロタイタープレートの各容器に加える。通常、試験化合物は、5個の10倍希釈液において評価される。ルーチン試験において、化合物の最も高い濃度は、10- 4Mである。培養は、5%の大気中CO濃度および湿度100%において48時間行った。細胞は、ルビンスタイン(Rubinstein)ら(JNCI,J.Natl.Cancer Inst.第82巻、1113〜1118ページ(1990))と、スケハン(Skehan)ら、JNCI,J.Natl .Cancer Inst. 第82巻、1107〜1112ページ(1990)に記述される、スルホホダミンBを使用してアッセイした。光学密度を読むためにプレートリーダーを使用し、マイクロコンピューターが光学密度を特別な濃度変数に処理する。NCIは、50%の成長抑制の原因となる濃度であるIC50値を、時間ゼロにおいて数えた細胞の訂正を強調するために、GI50に改名した。従って、GI50は、試験化合物の成長抑制力を評価する。Boyd(ボイド)ら、(1992) Cytotoxic Anticancer Drugs :Models and Concepts for Drug Discovery and Development;Vleriote, F.A.;Corbett, T.H; Baker, L.H.(Eds.); Kluwer Academic:Hingham, MA,pp 11-34。
【0046】
他の一つのアッセイにおいて、ピペラジンジオン化合物は、そのPC−3細胞(前立腺がん細胞株)での細胞毒性について試験された。より詳細には、細胞を試験化合物と共に無血清培地にて24時間培養した。細胞毒性効果は、ボイド(Boyd)(In Principle of Practice of Oncology Devita, J.T., Hellman, S., and Rosenberg, S.A.(Eds.) Vol.3, PPO Update, No.10, 1989) に記述される、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−臭化ジフェニルテトラゾリウム(MTT)アッセイ方法を使用して決定された。
【0047】
他の一つのインビトロアッセイが、ピペラジンジオン化合物の細胞周期進行の阻害における効果を評価するため使用され得る。より詳細には、試験するピペラジンジオン化合物を、プロピジウムヨウ素染色フロー血清計算評価を使用して、濃度依存的な様式で、PC−3に加える。サブ- G/G、G/G、SおよびG/M相の細胞数が、その後決定される。加えて、Ras活性におけるピペラジンジオン化合物の効果が、化合物のRasタンパク依存的シグナル伝達経路の該化合物による調節を決定するために、試験され得る。
【0048】
ピペラジンジオン化合物の抗腫瘍活性は、さらに、インビボ動物モデルによって評価され得る。SCIDマウスをモデルとして使用し、前立腺腫瘍を発症させるためにPC−3細胞を皮下注射する。ピペラジンジオン化合物の抗腫瘍活性が、治療後に決定される。加えて、ピペラジンジオン化合物の抗腫瘍活性は、インビボ抗血管形成試験を使用して評価され得る。例えば、bFGF−誘導血管形成におけるピペラジンジオン化合物の効果を試験するために、ヌードマウスを使用することができる。bFGFのマトリゲル(matrigel)、または血管内皮成長因子(VEGF)が、ピペラジンジオン化合物の腹膜細胞内投与がなされると同時に、マウスに皮下注入される。数日間培養した後、マトリゲルは血管形成試験のため切除される。
【0049】
さらに詳述せずとも、上記の説明により本発明は十分に実施可能になったものと思われる。従って、下記の特定の実施例は、単なる例証であり、開示する残りの部分を如何様にも制限するものではない。本明細書に引用される文献の全ては、その全体が参照により組み込まれる。
【0050】
実施例1
3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−フェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン(化合物1)の合成。
1,4−ジアセチル−ピペラジン−2,5−ジオン(8.6g)を、5−ベンジオキシピリジン−2−イル−ホルムアルデヒド(4.0g)のトリエチルアミン5.6mLと、ジネチルホルムアミド40mLの溶液に加えた。混合物を、室温にて16時間攪拌し、その後氷浴槽にて冷却し、黄色の沈殿物を生成した。その後、沈殿物を収集し、酢酸エチルによって洗浄し、5.4g(77%)の1−アセチル−3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] ピペラジン−2,5−ジオン(化合物A)を得た。
【0051】
融点:189〜191℃
HNMR(400MHz,DMSO):δ2.52(s,3H),δ4.54(s,3H),δ4.33(s,2H),δ5.25(s,2H),δ6.85(s,1H),δ7.384〜δ7.488(m,5H,芳香族),δ7.499(d,J=8.8,1H),δ7.689(d,J=8.8,1H),δ8.533(s,1H),およびδ12.147(s,1H)
【0052】
化合物A(3.51g)を、等モルのベンズアルデヒドと4当量のトリエチルアミンを含むジメチルホルムアミド溶液40mLに加えた。この溶液を、60℃にて16時間攪拌し、氷浴槽にて冷却し、黄色の沈殿物を生成した。その後、沈殿物を収集し、酢酸エチルによって洗浄し、3.3g(83%)の所望の生成物3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−フェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン(化合物1)を、異性体の混合物として得た。混合物は、ZZおよびEZ異性体が優勢であった。
【0053】
融点:223〜225℃
HNMR(400MHz,DMSO):δ5.243(s,2H),δ6.695(s,1H),δ6.812(s,1H),δ7.346〜δ7.634(m,12H,芳香族),δ8.528(s,1H),δ10.245(s,1H),およびδ12.289(s,1H)
【0054】
実施例2
3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−p−ヒドロキシフェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン(化合物2)の合成。
【0055】
実施例1で得られた化合物A(3.51g)を、1.5gの4−ヒドロキシベンズアルデヒドと4等量のトリエチルアミンを含む、40mLのジメチルホルムアミド溶液に加えた。この溶液を、130℃にて16時間還流し、氷浴槽にて冷却し、黄色の沈殿物を生成した。その後、沈殿物を収集し、酢酸エチルによって洗浄し、3.3g(83%)の所望の3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−p−ヒドロキシフェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン(化合物2)を得た。
【0056】
融点:260〜263℃
HNMR(400MHz,DMSO):δ5.244(s,2H),δ6.669(s,1H),δ6.753(s,1H),δ6.798(s,1H,芳香族),δ6.819(s,1H,芳香族),δ7.347〜δ7.647(m,9H,芳香族),δ9.821(s,1H),δ10.064(s,1H),およびδ12.216(s,1H)
【0057】
実施例3
3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−p−メトキシフェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン(化合物3)の合成。
【0058】
実施例1で得られた化合物A(3.51g)を、1.4gの4−ヒドロキシベンズアルデヒドと4等量のトリエチルアミンを含む、40mLのジメチルホルムアミド溶液に加えた。この溶液を、130℃にて16時間還流し、氷浴槽にて冷却し、黄色の沈殿物を生成した。その後、沈殿物を収集し、酢酸エチルによって洗浄し、3.3g(83%)の所望の3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−メトキシフェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン(化合物3)を得た。
【0059】
融点:238〜240℃
HNMR(400MHz,DMSO):δ5.244(s,2H),δ6.669(s,1H),δ6.753(s,1H),δ6.798(s,1H,芳香族),δ6.819(s,1H,芳香族),δ7.347〜δ7.647(m,9H,芳香族),δ9,821(s,1H),δ10.064(s,1H)、およびδ12.216(s,1H)
【0060】
実施例4
3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−p−フルオロフェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン(化合物4)の合成。
実施例1で得られた化合物A(3.51g)を、1.3gの4−フルオロベンズアルデヒドと4等量のトリエチルアミンを含む、40mLのジメチルホルムアミド溶液に加えた。この溶液を、130℃にて16時間還流し、氷浴槽にて冷却し、黄色の沈殿物を生成した。その後、沈殿物を収集し、酢酸エチルによって洗浄し、3.12g(75%)の所望の3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−p−フルオロフェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン(化合物4)を得た。
【0061】
融点:242〜244℃
HNMR(400MHz,DMSO):δ5.237(s,2H),δ6.688(s,1H),δ6.794(s,1H),δ7.209〜δ7.624(m,11H,芳香族),δ8.520(s,1H),δ10.348(s,1H),およびδ12.279(s,1H)
【0062】
実施例5
3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−p−クロロフェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン(化合物5)の合成。
実施例1で得られた化合物A(3.51g)を、1.3gの4−クロロベンズアルデヒドと4等量のトリエチルアミンを含む、40mLのジメチルホルムアミド溶液に加えた。この溶液を、130℃にて16時間還流し、氷浴槽にて冷却し、黄色の沈殿物を生成した。その後、沈殿物を収集し、酢酸エチルによって洗浄し、3.45g(80%)の所望の3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−p−クロロフェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン(化合物5)を得た。
【0063】
融点:250〜251℃
【0064】
実施例6
3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−p−ベンジオキシフェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン(化合物6)の合成。
【0065】
実施例1で得られた化合物A(3.51g)を、1.45gの4−ベンジオキシベンズアルデヒドと4等量のトリエチルアミンを含む、40mLのジメチルホルムアミド溶液に加えた。この溶液を、130℃にて16時間還流し、氷浴槽にて冷却し、黄色の沈殿物を生成した。その後、沈殿物を収集し、酢酸エチルによって洗浄し、ジエチルホルムアミドから再結晶させ、3.45g(80%)の所望の3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−p−ベンジオキシフェニルメチリジンピペラジン−2,5−ジオン(化合物6)を得た。
【0066】
融点:253〜255℃
HNMR(400MHz,DMSO):δ5.142(s,2H),δ5.235(s,2H),δ6.672(s,1H),δ6.777(s,1H),δ7.041〜δ7.639(m,16H,芳香族),δ8.520(s,1H),δ10.180(s,1H),およびδ12.235(s,1H)
【0067】
実施例7
3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−[ (フラン−2−イル)メチリジン] ピペラジン−2,5−ジオン(化合物7)の合成。
【0068】
実施例1で得られた化合物A(2.8g)を、2mLのフルフラールと4等量のトリエチルアミンを含む40mLのジメチルホルムアミド溶液に加えた。この溶液を、60℃にて48時間還流し、氷浴槽にて冷却し、黄色の沈殿物を生成した。その後、沈殿物を収集し、酢酸エチルにて洗浄し、ジメチルホルムアミドから再結晶させ、2.5g(80%)の所望の3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−[ (フラン−2−イル)メチリジンピペラジン] −2,5−ジオン(化合物7)を得た。
【0069】
融点:256〜257℃
HNMR(400MHz,DMSO):δ5.245(s,2H),δ6.656(d,J=1.6,1H),δ6.664(d,J=1.6,1H),δ6.685(s,1H),δ6.720(s,1H),δ7.349〜δ7.942(m,8H,芳香族),δ8.527(s,1H),δ9.515(s,1H),及びδ12.312(s,1H)
【0070】
実施例8
3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−[ (チエン−2−イル)メチリジン] ピペラジン−2,5−ジオン(化合物8)の合成。
【0071】
実施例1で得られた化合物A(2.8g)を、2mLのチオフェン−2−カルボアルデヒドと4等量のトリエチルアミンを含む、40mLのジメチルホルムアミド溶液に加えた。この溶液を、60℃にて2日間還流し、氷浴槽にて冷却し、黄色の沈殿物を生成した。その後、沈殿物を収集し、酢酸エチルにて洗浄し、ジメチルホルムアミドから再結晶させ、1.9g(59%)の所望の3−[ (5−ベンジオキシピリジン2−イル)メチリジン] −6−[ (チオフェン−2−イル)メチリジン] ピペラジン2,5−ジオン(化合物8)を得た。
【0072】
融点:215〜217℃
HNMR(400MHz,DMSO):δ5.245(s,2H),δ6.716(s,1H),δ6.974(s,1H),δ7.186(s,1H),δ7.384〜δ7.746(m,9H,芳香族),δ8.525(s,1H),δ9.753(s,1H),δ9,753(s,1H),およびδ12.288(s,1H)
【0073】
実施例9
3−[ (5−ベンジルオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−[ (2−ピリジニル)メチリジン] ピペラジン−2,5−ジオン(化合物9)の合成。
【0074】
実施例1で得られた化合物A(2.8g)を、2mLのピリジン−2−カルボアルデヒドと4等量のトリエチルアミンを含む、40mLのジメチルホルムアミドに加えた。この溶液を、60℃にて2日間攪拌し、氷浴槽にて冷却し、黄色の沈殿物を生成した。その後、沈殿物を収集し、酢酸エチルによって洗浄し、ジエチルホルムアミドから再結晶させ、2.7g(85%)の所望の3−[ (5−ベンジルオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−[ (2−ピリジニル)メチリジン] ピペラジン−2,5−ジオン(化合物9)を得た。
【0075】
融点:248〜250℃
HNMR(400MHz,DMSO):δ5.246(s,2H),δ6.709(s,1H),δ6.788(s,1H),δ7.349〜δ7.661(m,8H,芳香族),δ7.923(d,J=8,1H,芳香族),δ8,473(d,J=3.6,1H),δ8.533(d,J=2.8,1H),δ8.680(d,J=2,1H),δ10.667(s,1H),およびδ12.324(s,1H)
【0076】
実施例10
3,6−ジ[ (5−フェニルメトキシピリジン−2−イル)メチリジン] ピペラジン2,5−ジオン(化合物10)の合成。
実施例1で得られた化合物A(0.31g)を、当モル量の5−ベンジオキシピリジン−2−イル−ホルムアルデヒドと4等量のトリエチルアミンを含む40mLのジメチルホルムアミド溶液に加えた。溶液は、130℃にて一晩還流し、氷浴槽にて冷却し、黄色の沈殿物を生成した。その後、沈殿物を収集し、酢酸エチルにて洗浄し、0.36g(80%)の所望の3,6−ジ[ (5−フェニルメトキシピリジン−2−イル)メチリジン] ピペラジン−2,5−ジオン(化合物10)を得た。
【0077】
融点:283〜28℃
HNMR(400MHz,DMSO):δ5.145(s,4H),δ6.780(s,2H),δ7.240〜δ7.394(m,14H,芳香族),δ8,381(s,2H),δ10.145(s,1H),およびδ12,58(s,1H)
【0078】
実施例11
3−[ (5−フェニルメトキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−(2−オキソ−3−インドリルイデンピペラジン−2,5−ジオン(化合物11)の合成。
【0079】
実施例1で得られた化合物A(2.8g)を、1.5gのイサチンと4等量のトリエチルアミンを含む、40mLのジメチルホルムアミド溶液に加えた。この溶液を、130℃にて2時間攪拌し、氷浴槽にて冷却し、黄色の沈殿物を生成した。その後、沈殿物を収集し、酢酸エチルによって洗浄し、3.04g(87%)の所望の3−[ (5−フェニルメトキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−(2−オキソ−3−インドリルイデンピペラジン−2,5−ジオン(化合物11)を得た。
【0080】
融点:>300℃
【0081】
実施例12
1−アセチル−3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチル] ピペラジン−2,5−ジオン(化合物12)の合成。
100mLの酢酸と10mLの水の混合物における3.51gの1,4−ジアセチル−ピペラジン−2,5−ジオンと過剰な亜鉛紛の懸濁液を、5〜10分間攪拌および還流し、冷却した。混合物を濾過した。このようにして得られた固体を収集し、水で洗浄し、所望の1−アセチル−3−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチル] ピペラジン−2,5−ジオン(化合物12)を得た。
【0082】
融点:215〜216℃
【0083】
実施例13
3,6−ジ−[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチル] ピペラジン−2,5−ジオン(化合物13)の合成。
10mLの酢酸と10mLの水の混合物における3,6−ジ[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチリジン] ピペラジン−2,5−ジオン(0.2g)のと過剰な亜鉛紛の懸濁液を5〜10分間攪拌および還流し、熱いうちに濾過した。溶解した酢酸亜鉛に水を加えた。濾液を濃縮し濾過した。このようにして得られた固体を収集し、水で洗浄し、80mg(40%)の所望の3,6−ジ[ (5−ベンジオキシピリジン−2−イル)メチル] ピペラジン−2,5−ジオン(化合物13)を得た。
【0084】
融点:228〜231℃
【0085】
実施例14
3−[ (5−アセトキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−(ベンジルメチリジン)ピペラジン−2,5−ジオン(化合物14)の合成。
3−[ (5−ベンジルオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−(ベンジルメチリジン)ピペラジン−2,5−ジオン(化合物1、0.5g、1.26mmol)とNaOH(0.5g、12.5mmol)を、100mLのメタノールに溶解した。混合物は、1気圧下で0.5gパラジウム/炭(charcoal)によって水素化した。TLCにより監視されるように反応を完了させた後、触媒を濾過により除去し、濾液を真空中で蒸散し、残留物を生成した。残留物に50mLの水を加え、得られた水溶液をpH=7に調整した。沈殿物は、0.27gの3−[ (5−ヒドロキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−(ベンジルメチリジン)ピペラジン−2,5−ジオン(化合物B)の生成物を得るため、形成され収集された。(70%収率)
【0086】
HNMR(400MHz,CDCl3):δ6.758(s,1H),δ7.087(s,1H),δ7.290〜δ7.580(m,7H,芳香剤),δ8.328(s,1H),およびδ12.289(s,1H)
【0087】
化合物B(0.05g,0.16mmole)の無水酢酸(50mL)溶液を、150℃で24時間還流した。未反応の無水酢酸と生成された酢酸は、残留物を得るため真空中で除去した。残留物を、展開液(CHCl:MeOH=9 :1)を用いてシリカゲルカラムを使用してクロマトグラフィーし、0.051g(90%)の化合物14を、異性体の混合物として得た。混合物はZZ異性体が優位であった。
【0088】
HNMR(400MHz,DCDl3):δ2.377(s,3H),δ6.786(s,1H),δ7.107(s,1H),δ7.368〜δ8.496(m,7H,芳香族),δ8.224(s,1H),およびδ12.498(s,1H)
【0089】
実施例15
3−[ (5−ベンゾイルオキシピリジン−2−イル)メチリジン] −6−(ベンジルメチリジン)ジペラジン−2,5−ジオン(化合物15)の合成。
化合物B(0.05g,0.16mmole、実施例14で得られたもの)、塩化ベンゾイル、および50mLのクロロホルムを含む反応混合物を、150℃にて2時間加熱した。残留物を生成するため、クロロホルムを真空中にて除去した。残留物を、展開液(CHCl)を用いてシリカゲルカラムを使用してクロマトグラフィーし、0.007g(10%)の化合物15を得た。
【0090】
HNMR(400MHz,CDCl):δ6.786(s,1H),δ7.107(s,1H),δ7.107(s,1H),δ7.368〜δ8.496(m,13H,芳香族),及びδ8.223(s,1H)
【0091】
実施例16
3−[ (5−(4−トルエンスルフォニル)ピリジン−2−イル)メチリジン] −6−(ベンジルメチリジン)ピペラジン−2,5−ジオン(化合物16)の合成。
【0092】
化合物B(0.05g,0.16mmole、実施例14にて得られたもの)、塩化トルエンスルフォニル(0.03g、0.16mmole)、および50mLのトルエンの反応混合物を150℃で2時間加熱した。トルエンは、残留物を生成するために真空にて除去された。残留物を、展開液(CHCl)を用いてシリカゲルカラムを使用してクロマトグラフィーし、0.007g(10%)の化合物16を得た。
【0093】
HNMR(400NHz,CDCl):δ2.503(s,3H),δ6.751(s,1H),δ7.102(s,1H),δ7.343〜δ8.159(m,12H,芳香族),δ8.223(s,1H),およびδ12.315(s,1H)
【0094】
実施例17
3−[ (5−(4−クロロフェニルカルバミド)ピリジン2−イル)メチリジン] −6−(ベンジルメチリジン)ピペラジン−2,5−ジオン(化合物17)の合成。
【0095】
化合物B(0.05g,0.16mmole、実施例14で得られたもの)、4−クロロフェニルイソシアネート(0.024g,0.16mmole)、および50mLのクロロホルムの反応混合物を100℃で24時間加熱した。クロロホルムは、残留物を生成するために真空にて除去された。残留物を、展開液(CHCl)を用いてシリカゲルカラムを使用してクロマトグラフィーし、0.01g(15%)の化合物17を得た。
【0096】
実施例18
抗腫瘍活性についてのスクリーニング(NCI細胞株)。
多数のピペラジンジオン化合物の細胞毒性活性を、60の異なるNCIヒト腫瘍細胞株のパネルに対して測定した。
全ての試験化合物に、活性が見られた。最も小さい効力の化合物は、4個の細胞株に関して、GI50値<10- Mを示した。最も効力のある化合物は、60個の細胞株に関してGI50値<10−4Mを示し、9個の細胞株に関してGI50値<10- Mを示した。
【0097】
実施例19
抗腫瘍活性についてのスクリーニング(前立腺細胞株)。
多数のピペラジンジオン化合物と、タキソール(taxol )(周知の抗腫瘍剤)のの細胞毒性活性を、PC−3細胞にて試験した。細胞は、各化合物の存在下、無血清培地にて24時間培養した。細胞毒性活性を、MTTアッセイによって決定した。全ての試験化合物に活性があった。期せずして、最も効力のあるピペラジンジオン化合物は、タキソールよりも、>30倍の効力である0.3μMのEC50値を有した。
【0098】
実施例20
インビトロアッセイ(細胞周期のG/M進行の抑制)。
PC−3細胞を、ピペラジンジオン化合物の存在下、無血清培地にて培養し、収集し、固定し、6時間目、12時間目、18時間目、24時間目の各々につき、 プロピジウムヨウ素によって染色した。細胞サイクルの段階は、フローサイトメトリー測定に基づき決定された。試験化合物は、G/M相にて、多数の細胞によって開始された細胞周期の抑制を誘発した。加えて、ピペラジンジオン化合物は、ラス活性の調節にて著しい効果を示した。
【0099】
実施例21
インビトロアッセイ(チューブリン/マイクロチューブリン組み立ての阻害)。
チューブリン/マイクロチューブリンを、ピペラジンジオン化合物の存在下、異なる濃度の溶液(0.1MMES、1mMEGTA,0.5mMMgCl、0.1mMEDTA,および2.5Mグリセロール)にて、37℃で培養した。その後、チューブリン/マイクロチューブリンのポリマー化を誘発するために、GTPを加えた。試験化合物は、10- 〜10- Mにてポリマー化を抑制した。
【0100】
実施例22
インビボアッセイ(腫瘍拡大の抑制)。
PC−3細胞に皮下注射されたSCIDマウスは、容積800mm以上の腫瘍を発現した。ピペラジンジオン化合物は、14〜28日の治療の後、腫瘍をかなり消滅させた。
【0101】
実施例23
インビボアッセイ(血管形成活性の規制)
bFGFまたはVEGFを含むマトリゲルプラグ(0.5mL /20gマウス)の6日間の皮下培養の後、プラグにおいて、かなりの血管形成効果が発見された。ピペラジンジオン化合物の腹腔内注射によって、血管形成効果がほぼ完全に消滅した。
【0102】
(その他の実施態様)
この明細書に開示される特徴の全ては、いかなる組み合わせにも組み合わせられ得る。この明細書において開示される各特徴は、同一、等価、または同様の目的を果たす代替特性に取り変わり得る。従って、他に明記されなければ、開示された各特性は、等価または同様の特徴の包括的な連続の単なる例である。
【0103】
上記の記述から、当業者は本発明の本質的特徴を簡単に確証することができ、その趣旨と範囲から逸脱することなしに、本発明に様々な変更や修正を行って、様々な使用法と状況に適用させることが出来る。例えば、本発明のピペラジンジオン化合物と構造的に類似の化合物を製造し、その抗腫瘍活性についてスクリーニングし、本発明を実施するために使用することもできる。従って、他の実施態様もまた、請求項に含まれる。

Claims (16)

  1. 下記の化学式を有する化合物であって、
    Figure 0005101781
    Figure 0005101781
    および
    Figure 0005101781
    の各々は二重結合であり、Aは、C(R)であり、ZはRO−(Ar)−Bであり、BはC(R)であり、Arは2位においてBと結合するピリジルであり、RはH、アルキル、アリール、ヘテロアリール、C(O)R、C(O)OR、C(O)NR、またはSOであり、アルキル、アリール、およびヘテロアリールは各々、置換されていないか、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、シアノ、ニトロ、メルカプト、カルバミド、カルバミル、カルボキシル、チオウレイド、チオシアナト、スルホアミド、C〜C
    ルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクリル、ヘテロシクリルによって置換されており、
    およびRの各々は、独立して、H、C(O)R、C(O)OR、C(O)NR、またはSOであり、
    、R、R、R、およびRの各々は、独立して、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクリル、またはヘテロシクリルであり、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクリル、およびヘテロシクリルは各々、置換されていないか、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、シアノ、ニトロ、メルカプト、カルバミド、カルバミル、カルボキシル、チオウレイド、チオシアナト、スルホアミド、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクリル、ヘテロシクリルによって置換されている、化合物。
  2. がHである、請求項1に記載の化合物。
  3. Oが、ピリジルの5位と結合する、請求項2に記載の化合物。
  4. Oがアリールアルコキシである、請求項3に記載の化合物。
  5. およびRの両方がHである、請求項4に記載の化合物。
  6. およびRの一方がアリールまたはヘテロアリールであり、RおよびRの他方がHである、請求項5に記載の化合物。
  7. Oがベンジルオキシである、請求項6に記載の化合物。
  8. Oはアリールアルコキシである、請求項1に記載の化合物。
  9. およびRの両方がHである、請求項1に記載の化合物。
  10. がHである、請求項9に記載の化合物。
  11. およびRの一方がアリールまたはヘテロアリールであり、RおよびRの他方がHである、請求項3に記載の化合物。
  12. Arが、2位においてBと結合するピリジルであり、RはHである、請求項11に記載の化合物。
  13. Oが、ピリジルの5位と結合するアリールアルコキシである、請求項12に記載の化合物。
  14. 化合物が、
    Figure 0005101781
    である、請求項1に記載の化合物。
  15. 化合物が、
    Figure 0005101781
    である、請求項14に記載の化合物。
  16. 化合物が
    Figure 0005101781
    である、請求項14に記載の化合物。
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