JP5100671B2 - プロペラ羽根の製造方法、プロペラ羽根及び送風機 - Google Patents

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Description

本発明は、プロペラ羽根の製造方法、プロペラ羽根及び該プロペラ羽根を備える送風機に関する。
従来、モータの回転軸に取着されるスパイダーと、このスパイダーに接合されるブレードとを備え、上記スパイダーと上記ブレードとの接合面に接着剤を塗布するとともに、上記接着剤により上記スパイダーの周側部をシールするようにし、上記スパイダーと上記ブレードとをスポット溶接またはリベットにより接合したプロペラ羽根が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、モータの回転軸に取着されるスパイダーと、このスパイダーに固着され、固着部分より回転方向に大きく突き出す先端部を持つブレードとを備え、回転により軸方向に送風するようにしたプロペラ羽根であって、上記スパイダーを上記ブレードより風の流れに対して下流側に配置するとともに、上記ブレードには絞り部を設け、この絞り部に下流側から上記スパイダーを面接触の関係に絞り込み、ブレード表面とスパイダー表面とがほぼ同一面となるよう金属用の接着剤を使って固着し、上記スパイダーと上記ブレードとをスポット溶接またはリベットにより接合したプロペラ羽根が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
上記のスパイダー部材としては、板厚約4mmの高張力鋼板が用いられ、ブレード部材としては、板厚約1mmの高張力鋼板が用いられている。また、スパイダーとボスの接合は、一般的に、MIG溶接、TIG溶接、リベット接合又はかしめ等により行なわれている。
実公平5−45838号公報 実公平7−23600号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、スパイダーとブレードの接合のために材料を重ね合わせている。そのため、材料歩留りが悪い、という問題があった。また、スパイダーとブレードとを重ね合わせた隙間に雨水が浸入しないように、溶接前に接着剤を塗布している。そのため、接着剤の材料費及び塗布する加工費が発生する、という問題があった。
また、従来のプロペラ羽根においては、スパイダーとブレードに対して、夫々個別に曲げ、絞り等の成形加工を行い、成形加工の後に、両者を組合わせ、溶接やリベット接合等の組立加工を行っていた。従って、例えば、ブレードが3枚のプロペラ羽根の場合には、スパイダー1回+ブレード3回=合計4回の曲げ・絞り加工が必要となり、加工の手間がかかっていた。
また、個別に曲げ、絞り加工を行ったスパイダーとブレードを重ね合わせるとき、スプリングバックの影響により、合わせ面形状を一致させることが難しく、プロペラ羽根の寸法精度が出ない。そのため、後工程でバランス修正作業が発生するという加工上の問題と、スパイダーとブレード間に隙間が生じて錆の原因になる、という品質上の問題があった。
上述の材料歩留り、錆、加工工数等の問題は、スパイダーとブレードとを突合せ溶接することにより解決することができるので、従来のMIG溶接又はTIG溶接による突合せ溶接が試行された。しかしながら、MIG溶接やTIG溶接は、材料への入熱量が多いため、特に、薄板のブレード側の熱歪みが大きくなり、実用に適さなかった。そのため、スパイダーとブレードとの接合には、スポット溶接やリベット接合といった接合法を取らざるを得なかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、材料歩留りがよく、接着剤を用いる必要がなく、曲げ(及び絞り)加工工数が少なく、寸法精度が高い、プロペラ羽根の製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、平板状のスパイダー及び該スパイダーと板厚又は材質の異なる複数の平板状のブレードを準備する工程と、前記複数のブレードを前記スパイダーにレーザ溶接して平板状のプロペラ羽根を形成する工程と、前記平板状のプロペラ羽根を曲げ加工して立体的なプロペラ羽根を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、材料歩留りがよく、接着剤を用いる必要がなく、曲げ・絞り加工工数が少なく、寸法精度が高い、プロペラ羽根の製造方法が得られる、という効果を奏する。
図1は、本発明にかかるプロペラ羽根の製造方法の実施の形態1を従来方法と対比させて示す製造工程図である。 図2は、実施の形態1のブレードの板取図である。 図3は、実施の形態1のスパイダーの板取図である。 図4−1は、ブレードとスパイダーとボスとを組合わせた実施の形態1のプロペラ羽根を示す平面図である。 図4−2は、ブレードとスパイダーとボスとを組合わせた実施の形態1のプロペラ羽根を示す断面図である。 図5−1は、下面合わせの突合せレーザ溶接方法を示す断面図である。 図5−2は、下面合わせの突合せレーザ溶接後の溶接部の拡大断面図である。 図6は、上面合わせの突合せレーザ溶接方法を示す断面図である。 図7は、ワーク間に隙間を設けたレーザ溶接方法を示す断面図である。 図8は、ブローホールを示す断面写真である。 図9−1は、溶接端部に発生するノッチを示す断面写真である。 図9−2は、ワークにタブを設けて溶接した状態を示す平面図である。 図10は、実施の形態1のタブ切断工程を示す平面図である。 図11は、タブ切断後の実施の形態1のプロペラ羽根を示す平面図である。 図12は、ボスとスパイダーとの実施の形態1のレーザ溶接方法を従来のMIG溶接方法と対比して示す断面図である。 図13−1は、ボスとスパイダーとの全周レーザ溶接方法を示す平面図である。 図13−2は、ボスとスパイダーとの全周レーザ溶接方法を示す断面図である。 図14は、ボスとスパイダーとの部分レーザ溶接方法を示す平面図である。 図15は、曲げ加工後の実施の形態1のプロペラ羽根を示す平面図である。 図16は、本発明にかかるプロペラ羽根の製造方法の実施の形態2の当て板を用いたレーザ溶接方法を示す図である。 図17は、本発明にかかるプロペラ羽根の製造方法の実施の形態3の重ねレーザ溶接方法を示す断面図である。 図18は、実施の形態1〜3のプロペラ羽根を備えた送風機を示す側面図である。
以下に、本発明にかかるプロペラ羽根の製造方法、プロペラ羽根及び送風機の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかるプロペラ羽根の製造方法の実施の形態1を従来方法と対比させて示す製造工程図であり、図2は、実施の形態1のブレードの板取図であり、図3は、実施の形態1のスパイダーの板取図であり、図4−1は、ブレードとスパイダーとボスとを組合わせた実施の形態1のプロペラ羽根を示す平面図であり、図4−2は、ブレードとスパイダーとボスとを組合わせた実施の形態1のプロペラ羽根を示す断面図である。
図1及び図2に示すように、プレス機により、板厚約1.0mmの高張力鋼板のコイル材10から、プロペラ羽根1台につき3枚のブレード11を打ち抜いて準備する。打ち抜かれた平板状のブレード11には、凹円弧状の接合部11aの両端部に突起状のタブ11bが形成されている。
また、図1及び図3に示すように、プレス機により、板厚約4.0mmの高張力鋼板の定尺材或いはスケッチ材20から、プロペラ羽根1台につき1枚のスパイダー21を打ち抜いて準備する。打ち抜かれた平板状のスパイダー21には、凸円弧状の接合部21aの両端部に突起状のタブ21bが形成されている。また、旋盤等により、図示しない線材から、図4−2に示すような円筒状のボス31を切り出して準備する。
実施の形態1のプロペラ羽根の製造方法では、図4−1に示すように、準備された平板状の3枚のブレード11とスパイダー21、スパイダー21とボス31とを組合せ、図1及び図4−2に示すように、レーザ溶接にて接合する。3種類の部品の組合せに際しては、各部品の相対位置が決まるような専用治具を用い、各部品をセットした状態でレーザ溶接を行なう。
図1に示すように、従来の技術では、スパイダーとボスをMIG溶接にて接合し、次に、スパイダーの曲げ加工を行い、別個に曲げ加工した3枚のブレードとの間に接着剤を塗布した上で、スポット溶接を行っていたが、実施の形態1では、上述のように、スパイダー21及びブレード11が平板の状態でレーザ溶接を行なっている。
レーザ溶接は、COレーザ、YAGレーザ等の様々な方式が実用化されているが、本発明のプロペラ羽根の製造方法では、いずれの方式も利用可能である。実施の形態1では、COレーザによる溶接を行なう。
図5−1は、下面合わせの突合せレーザ溶接方法を示す断面図である。溶接条件は、ワークの材質と板厚の組合せにより変わるが、例えば、板厚4mmの高張力鋼板と板厚1mmの高張力鋼板の溶接にCOレーザを用いる場合は、4kW、1500mm/minの条件で溶接を行なうことが可能である。
図5−1に示すように、薄板鋼板を突合わせてレーザ溶接を行なう場合、レーザ焦点位置を少し厚板側にずらし、厚板側を溶かして薄板側と接合するようにするとよい。焦点位置がずれて薄板側に焦点が当たると、入熱量が大きすぎて薄板側が溶け落ちるおそれがある。
逆に、厚板側に大きく焦点位置がずれると、溶融熱が薄板側に届かなくなる。上述の条件でレーザ溶接を行なう場合、レーザ焦点位置は、厚板端部(ワーク端面)から0.25mm厚板側を狙い、端部からのずれ量を、一定の範囲内に収める。このようにすれば、図5−2に示すような、きれいな溶接部が得られる。
図6は、上面合わせの突合せレーザ溶接方法を示す断面図である。図6に示すように、ワーク上面を合わせた状態でレーザ溶接を行なうことも可能である。この場合も、レーザ焦点位置は、厚板端部(ワーク端面)から0.25mm厚板側を狙い、端部からのずれ量を、一定の範囲内に収める。また、厚板中心と薄板中心を合わせた状態でレーザ溶接することも可能であり、製品機能や加工上の都合に合わせて適切な突合せ位置を選べばよい。
図7は、ワーク間に隙間を設けたレーザ溶接方法を示す断面図である。図7に示すように、薄板鋼板をレーザ溶接で突合せ溶接するとき、ワーク間の隙間は重要なポイントである。隙間の間隔が大きいと薄板側へ熱が伝わらず溶接不良となる。また、一見、溶着しているように見えても、溶融金属が不足してブローホール等の溶接欠陥が出やすい。
例えば、板厚4mmの鋼板と板厚1mmの鋼板とをCOレーザで溶接する場合、ワーク間の間隔が0.4mmまでは溶接可能であるが、0.4mmを超えると溶接不良となる。また、間隔が0.2mm以上の箇所では、図8に示すようなブローホールが発生する。溶接時のワーク間隔は、極力ゼロとするのが望ましい。例えば、溶接前工程でプレス等によるせん断加工を行う場合は、ワーク間隔に影響するので、バリやカエリ等の発生を抑える必要がある。
レーザ溶接を行う場合、上述したように、レーザ光の焦点位置及びワーク間の間隔が重要である。従来の技術のように、各部品の曲げ(及び絞り)加工を行った後で突合せ溶接を行う場合、溶接線が3次元的になり、焦点位置を合わせるティーチング作業が難しい。また、各部品の端面を合わせることも難しく、溶接不良が発生し易い。実施の形態1では、平板状態でレーザ溶接を行った後に、プロペラ羽根の曲げ(及び絞り)加工を行うので、ワークの端面が合わせ易く、また、ティーチング作業が容易となる。
レーザ溶接により薄板鋼板の突合せ溶接を行なう場合、溶接線端部に、図9−1に示すような、ノッチと呼ばれる肉ヒケが発生し、プロペラ羽根の強度低下を引き起こす。実施の形態1では、接合部11a、21a(図2、図3参照)の両端部に突起状のタブ(余肉)11b、21bを形成し、レーザ溶接後にタブ11b、21bを切除することにより、この問題を解決した。
図9−2は、ワークにタブを設けてレーザ溶接した状態を示す平面図である。図9−2に示すタブ11b、21bは、板厚1mmと4mmの場合のものであるが、R寸法を5mmの半円状とした。タブ11b、21bの大きさは、発生するノッチの大きさを考慮して決定する。タブ11b、21bの大きさは、少なくとも発生するノッチ以上の大きさとする。
ブレード11とスパイダー21のレーザ溶接後にタブ11b、21bを削除するが、タブ11b、21bの削除方法としては、プレスによるせん断やレーザによる切断等がある。図10は、実施の形態1のタブ切断工程を示す図である。切断刃A及び切断刃Bを有するタブ切断用のパンチ41を取付けたタブ切断型40を用いることにより、2箇所のタブ11b、21bを一度に切断することができる。3枚のブレード11を有するプロペラ羽根91の場合、プロペラ羽根91を回転させながら3回のタブ切断を行えば、図11に示すような、ノッチの無い平板状のプロペラ羽根91が形成される。
従来の技術では、ボス31とスパイダー21とはMIG溶接、スパイダー21とブレード11とはスポット溶接で接合していたので、接合工程を分ける必要があった。実施の形態1の製造方法では、スパイダー21とブレード11とをレーザ溶接する際、スパイダー21とボス31も同時にレーザ溶接するようにし、接合工程を1工程に集約している。
図12は、ボスとスパイダーとの実施の形態1のレーザ溶接方法を従来のMIG溶接方法と対比して示す断面図である。図12に示すように、従来の技術のMIG溶接では、溶接棒を斜めにして溶接を行なっていた。実施の形態1のレーザ光による溶接では、図12に示すように、(1)斜めにレーザ光を照射、(2)重ね溶接、(3)突合せ溶接等の溶接方法を行なうことができる。
(1)の場合には、レーザ光の照射位置により溶接条件が異なるが、(2)及び(3)の溶接方法を採用すれば、スパイダー21とブレード11の溶接条件と同一条件での溶接が可能である。例えば、スパイダー21の板厚が4mmの場合、COレーザを使用すれば、4kW、1500mm/minという条件で溶接を行なうことができる。
図13−1は、ボスとスパイダーとの全周レーザ溶接方法を示す平面図であり、図13−2は、ボスとスパイダーとの全周レーザ溶接方法を示す断面図であり、図14は、ボスとスパイダーとの部分レーザ溶接方法を示す平面図である。プロペラ羽根91の駆動時において、スパイダー21とボス31の接合部に発生する応力は、スパイダー21とブレード11の接合部に発生する応力に比べて低いので、必ずしも図13−1及び図13−2に示すような全周溶接とする必要はなく、図14に示すような部分溶接としてもよい。
タブ切断が終了した平板状のプロペラ羽根91は、プレス機と曲げ(及び絞り)型により、曲げ(及び絞り)加工を行う。図15は、曲げ(及び絞り)加工後の実施の形態1のプロペラ羽根を示す平面図である。従来の技術では、スパイダー21及びブレード11を、溶接前に個別に曲げ加工していたが、実施の形態1では、一度で全ての曲げ(及び絞り)加工を行なうので、寸法精度が出し易く、きれいな曲面形状を出すことができる。また、曲げ(及び絞り)加工の寸法精度が良いので、従来行っていたバランス修正の工程を無くすことができる。
実施の形態2.
図16は、本発明にかかるプロペラ羽根の製造方法の実施の形態2の当て板を用いたレーザ溶接方法を示す図である。レーザ溶接時のノッチ対策として、厚板側と同じ材質、板厚の当て板50を、図16に示すワークとの位置関係にセットする。レーザ溶接を行うとき、当て板50の一部にもレーザ光が当たるようにティーチングを行い、当て板50の一部を溶融させ、ワーク端部で不足する溶融金属を補うようにする。
溶接作業終了後、当て板50とワークとが溶着しているため、次工程で当て板切断工程が必要となる。この場合、ワークセット時に、当て板50との間にC=0.5〜1.0mm程度の隙間を設けておけば、次工程での切断が容易である。当て板50の切断方法は、プレスによるせん断、レーザ光による切断等があり、プレスによるせん断は、上述のタブ切断と同様の設備及び金型により行なうことができる。
実施の形態3.
図17は、本発明にかかるプロペラ羽根の製造方法の実施の形態3の重ねレーザ溶接方法を示す断面図である。図17に示すように、実施の形態3のプロペラ羽根93は、スパイダー23とブレード13とを重ねてレーザ溶接している。この場合、レーザ光の焦点位置については、実施の形態1の突合せ溶接に比べ、厳しい管理が不要となるメリットがある。
また、従来の技術と同様に、スパイダー23及びブレード13の曲げ(及び絞り)加工を行った後にレーザ溶接を行なうことも可能である。ただし、スパイダー23とブレード13との間隙が大きいと、厚板(スパイダー23)側に溶融熱が伝わらず溶接不良となることがあるので注意を要する。
例えば、板厚約4mmのスパイダー23と板厚約1mmのブレード13を重ね、ブレード13側からCOレーザを照射して重ね溶接を行なう場合、安定した溶接を行うために、間隙を0.2mm以内に収める必要がある。従って、ワーク形状、寸法及び歪み量に十分な注意を払い、溶接時のワークセット治具に歪みを矯正する機能を持たせる等の工夫が必要である。また、重ね溶接の場合には、溶接後、ワーク間の塗装がし難いので、耐食性に関して注意を要する。
図5−1に示す突合せ溶接の場合は、厚板側全てを溶かすレーザ出力が必要となるが、図17に示す重ね溶接の場合は、厚板側全てを溶かす必要がないので、レーザ出力を落としたり、溶接速度をUPさせることができる。例えば、板厚約4mmと約1mmの鋼板をCOレーザで溶接する場合、突合せ溶接の場合は、4kW、1500mm/minの条件で溶接するが、重ね溶接の場合には、4kW、3000mm/minの条件で溶接が可能である。
なお、以上説明した実施の形態1〜3のプロペラ羽根の製造方法では、スパイダー21、23の材質とブレード11、13の材質は、高張力鋼板としたが、本発明のプロペラ羽根の製造方法においては、スパイダー及びブレードの材質は、高張力鋼板に限られるものではなく、他の金属板であってもよい。また、スパイダーの材質とブレードの材質を異ならせてもよい。
実施の形態4.
図18は、実施の形態1〜3のプロペラ羽根を備えた送風機を示す側面図である。送風機90は、実施の形態1〜3の製造方法により製造したプロペラ羽根91、93と、プロペラ羽根91、93を回転軸95に取付けたモータ96と、モータ96を左右上下に揺動させるブラケット97と、ブラケット97を支持するポール98と、を備えている。
実施の形態4の送風機90は、プロペラ羽根91、93を備えるので、バランス修正作業の頻度が少なく、寸法精度が高く、振動、騒音の少ない送風運転を行なうことができ、製品寿命が長い。
以上説明したように、本発明のプロペラ羽根の製造方法により、高品質、高強度で安価なプロペラ羽根を製造することができる。
10 コイル材
11、13 ブレード
11a 接合部
11b タブ
20 定尺材(スケッチ材)
21、23 スパイダー
21a 接合部
21b タブ
31 ボス
40 タブ切断型
41 パンチ
50 当て板
90 送風機
91、93 プロペラ羽根
95 回転軸
96 モータ
97 ブラケット
98 ポール

Claims (8)

  1. 平板状のスパイダー及び該スパイダーと板厚又は材質の異なる複数の平板状のブレードを準備する工程と、
    前記複数のブレードを前記スパイダーにレーザ溶接して平板状のプロペラ羽根を形成する工程と、
    前記平板状のプロペラ羽根を曲げ加工して立体的なプロペラ羽根を形成する工程と、
    を含むことを特徴とするプロペラ羽根の製造方法。
  2. 前記複数のブレードを前記スパイダーに突合せレーザ溶接することを特徴とする請求項1に記載のプロペラ羽根の製造方法。
  3. 前記ブレード及びスパイダーの溶接部の端部にタブを設け、前記突合せレーザ溶接後に前記タブを除去することを特徴とする請求項2に記載のプロペラ羽根の製造方法。
  4. 前記ブレード及びスパイダーの溶接部の端部に当て板を配置し、前記突合せレーザ溶接後に前記当て板を除去することを特徴とする請求項2に記載のプロペラ羽根の製造方法。
  5. 前記複数のブレードを前記スパイダーに重ね合わせレーザ溶接することを特徴とする請求項1に記載のプロペラ羽根の製造方法。
  6. 前記複数のブレードを前記スパイダーにレーザ溶接して平板状のプロペラ羽根を形成する工程と同時に、前記スパイダーにボスをレーザ溶接することを特徴とする請求項1に記載のプロペラ羽根の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載のプロペラ羽根の製造方法により製造されたプロペラ羽根。
  8. 請求項7に記載のプロペラ羽根を備えることを特徴とする送風機。
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