以下図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る電力半導体モジュールを備えた半導体電力変換装置をインバータ装置に適用した実施形態について説明する。
図1は、インバータ装置を示す斜視図であり、図2は、インバータ装置の等価回路を示している。図1および図2に示すように、インバータ装置10は、例えば、U相、V相、W相の3相インバータとして構成されているとともに、負荷対象として、例えば、第1モータ12および第2モータ14に電力を供給するように構成されている。インバータ装置10は、第1モータ12に電力を供給する第1系統のインバータ回路と、第2モータ14に電力を供給する第2系統のインバータ回路とを一体に備えている。
インバータ装置10は、それぞれU相、V相、W相に対応する3つの電力半導体モジュール16、18、20と、直流電源、例えば、バッテリ22から電力半導体モジュールに供給される直流電圧を平滑する平滑コンデンサ24と、3相出力用接続導体26、27を介して第1モータ12および第2モータへ流れる電流を検出する電流検出器28、30と、電流検出器により検出された電流情報や平滑コンデンサ24に印加される電圧等に基づき、電力半導体モジュール16、18、20を制御する制御ユニット32と、制御ユニット32の制御信号に基づき、後述する電力半導体モジュールの半導体素子のゲートを駆動するための駆動回路を有した駆動基板34と、を備えている。駆動基板34には、半導体素子を駆動する駆動用IC36が半導体素子に対して1対1の対応で設けられている。即ち、この回路では、駆動用IC36が12個設けられている。また、電力半導体モジュール16、18、20、および平滑コンデンサ24の下方には、これらを冷却するヒートシンク等の図示しない冷却器が設けられている。
以下、電力半導体モジュール16、18、20について詳細に説明する。電力半導体モジュール16、18、20は、それぞれ同一の構成を有していることから、電力半導体モジュール16を代表して説明する。
図3は、カバーを取外した状態における電力半導体モジュール16を示す斜視図、図4は、電力半導体モジュールの平面図、図5は、電力半導体モジュールを分解して示す斜視図、図6は、図3の線A−Aに沿った電力半導体モジュールの断面図である。
図2ないし図5に示すように、電力半導体モジュール16は、第1系統のインバータ回路におけるU相の上側アームを構成する第1半導体素子、ここでは、スイッチング素子であるIGBT41aおよびダイオード51a、第1系統のインバータ回路におけるU相の下側アームを構成する第2半導体素子として機能するIGBT41bおよびダイオード51b、第2系統のインバータ回路におけるU相の上側アームを構成する第3半導体素子として機能するIGBT41cおよびダイオード51c、第2系統のインバータ回路におけるU相の下側アームを構成する第4半導体素子として機能するIGBT41dおよびダイオード51d、第1導体61、第2導体62、第3導体63、第4導体64、シート状絶縁体66、ベースとして機能する放熱板67を備えている。
IGBT41a、41b、41c、41d、およびダイオード51a、51b、51c、51dは、例えば、サイズがほぼ10mm角程度の半導体チップである。ダイオード51a、51b、51cの各々は、IGBT41a、41b、41c、41dの各々に逆並列接続されている。本実施形態において、第1系統のインバータ回路におけるU相の上側アームを構成するIGBT41aは2個並列接続して設けられ、ダイオード51aも2個並列接続されている。同様に、第1系統のインバータ回路におけるU相の下側アームを構成するIGBT41bは2個並列接続して設けられ、ダイオード51bも2個並列接続されている。
第1、第2、第3、第4導体61、62、63、64は、それぞれ導電性金属により、軸方向両端部を有する細長い棒状、例えば、角柱形状に形成されている。第1導体61および第2導体62は、同一の長さに形成され、第3導体63および第4導体63は、それぞれ第1および第2導体61、62の長さよりも短く、また、第3導体および第4導体の長さの合計が、第1あるいは第2導体の長さよりも僅かに短くなるように形成されている。第1、第2、第3、第4導体61、62、63、64は、ほぼ同一の径に形成されている。
第1導体61の一側面は第1接合面61aを形成し、この一側面と直交する他の一側面は第2接合面61bを形成している。第1導体61の第1接合面61aは、第1系統の上側アームを構成するIGBT41aおよびダイオード51aの正極側(それぞれコレクタ、カソード)に電気的かつ機械的に接合されている。また、第1導体61の第1接合面61aは、第2系統の上側アームを構成するIGBT41cおよびダイオード51cの正極側(それぞれコレクタ、カソード)に電気的かつ機械的に接合されている。これにより、第1導体61は、第1系統および第2系統の半導体素子に共通の直流正極導体を構成している。
第1接合面61a上において、IGBT41a、ダイオード51a、IGBT41c、ダイオード51cは、第1導体61の長手方向のほぼ全長に沿って一列に並んで配置され、更に、IGBTとダイオードとが交互に並んで配置されている。
第2導体62の一側面は第1接合面62aを形成し、この一側面と直交する他の一側面は第2接合面62bを形成している。第2導体62の第1接合面62aは、第1系統の下側アームを構成するIGBT41bおよびダイオード51bの負極側(それぞれエミッタ、アノード)に接合され、第2導体62は、IGBT41bおよびダイオード51bの負極側の電極と電気的かつ機械的に接続されている。また、第2導体62の第1接合面62aは、第2系統の下側アームを構成するIGBT41dおよびダイオード51dの負極側(それぞれエミッタ、アノード)に接合され、第2導体62は、IGBT41dおよびダイオード51dの負極側の電極と電気的かつ機械的に接続されている。これにより、第2導体62は、第1系統および第2系統に共通の直流負極導体を構成している。
第1接合面62a上において、IGBT41b、ダイオード51b、IGBT41d、ダイオード51dは、第2導体62の長手方向のほぼ全長に沿って一列に並んで配置され、更に、IGBTとダイオードとが交互に並んで配置されている。
第2導体62は、第1導体61と互いに平行に並んで、かつ、隙間を置いて配置されている。そして、第1導体61の第1接合面61aと第2導体62の第1接合面62aとは、互いに平行に、かつ、隙間を置いて向かい合っている。第1導体61の第2接合面61bと第2導体62の第2接合面62bとは、同一平面上に並んで位置している。
第1導体61に接合されたIGBT41a、41cは、第2導体62に接合されたIGBT41b、41dに対して、第1導体の長手方向にずれた位置に配設され、IGBT41b、41dと向かい合うことなく、それぞれ第2導体62に接合されたダイオード51b、51dと向かい合って配置されている。同様に、第2導体62に接合されたIGBT41b、41dは、それぞれ第1導体61に接合されたダイオード51a、51cと向かい合って配置されている。言い換えると、図3および図4から良く分かるように、第1導体61に接合されたIGBT41a、41cおよび第2導体62に接合されたIGBT41b、41dは、第1および第2導体61、62に対して千鳥状に配設されている。
図3ないし図6に示すように、第3導体63は、第1導体61と第2導体62との間に隙間を置いて配置されている。第3導体63は、その軸方向一端部が、第1および第2導体61、62の軸方向一端部と整列して配置されている。第3導体63の対向する2つの側面は2つの第1接合面63aを形成し、これらの第1接合面63aは、第1導体61の第1接合面61aおよび第2導体62の第1接合面62aとそれぞれ平行に対向している。また、第3導体63の上記2つの側面と直交する他の側面は、第2接合面63bを形成している。第2接合面63bは、第1および第2導体61、62の第2接合面61b、62bと同一平面に位置している。
第3導体63の一方の接合面63aは、第1系統の上側アームを構成するIGBT41aおよびダイオード51aの負極側(それぞれエミッタ、アノード)に接合され、第3導体63は、IGBT41aおよびダイオード51aの負極側の電極と電気的かつ機械的に接続されている。第3導体63の他方の第1接合面63aは、第1系統の下側アームを構成するIGBT41bおよびダイオード51bの正極側(それぞれコレクタ、カソード)に接合され、第3導体63は、IGBT41bおよびダイオード51bの正極側の電極と電気的かつ機械的に接続されている。これにより、第3導体63は、第1系統の交流電極(出力電極)導体を構成している。
第4導体64は、第1導体61と第2導体62との間に隙間を置いて配置され、更に、第3導体63と隙間をおいて一列に並んで配置されている。第4導体64の軸方向一端部は、第3導体63の一端部と隙間を置いて対向し、軸方向他端部は、第1および第2導体61、62の軸方向他端部と整列して配置されている。
第4導体64の対向する2つの側面は2つの第1接合面64aを形成し、これらの第1接合面64aは、第1導体61の第1接合面61aおよび第2導体62の第1接合面62aとそれぞれ平行に対向している。また、第4導体64の上記2つの側面と直交する他の側面は、第2接合面64bを形成している。第2接合面64bは、第1および第2導体61、62の第2接合面61b、62bと同一平面に位置している。
第4導体64の一方の接合面64aは、第2系統の上側アームを構成するIGBT41cおよびダイオード51cの負極側(それぞれエミッタ、アノード)に接合され、第4導体64は、IGBT41cおよびダイオード51cの負極側の電極と電気的かつ機械的に接続されている。第4導体64の他方の第1接合面64aは、第2系統の下側アームを構成するIGBT41dおよびダイオード51dの正極側(それぞれコレクタ、カソード)に接合され、第4導体63は、IGBT41bおよびダイオード51bの正極側の電極と電気的かつ機械的に接続されている。これにより、第4導体64は、第2系統の交流電極(出力電極)導体を構成している。
第4導体64の上面、ここでは、第2接合面64bと反対側に位置した側面には、溝状の切欠き68が形成されている。この切欠き68は、第4導体64の軸方向に沿って、一端から他端まで延びている。
なお、上述した各導体の接合面と、IGBTおよびダイオードとの接合は、ハンダあるいは導電性接着剤により行うことができ、また、熱衝撃板を介して接合してもよい。第1ないし第4導体61、62、63、64の材質は、冷却の観点からすると銅が望ましいが、アルミニウム等の他金属や、Al−SiC等の金属複合材料としても良い。
図2ないし図6に示すように、放熱板67は、シート状絶縁体66を介して第1導体61、第2導体62、第3導体63、第4導体64の第2接合面61b、62b、63b、64bに接着され、これらの導体を支持している。放熱部材として機能する放熱板67は、例えば、銅、アルミニウム等の伝熱性の高い金属により形成され、IGBT、ダイオード、および第1ないし第4導体の熱を外部に放熱する。シート状絶縁体66は、第1ないし第4導体に対して十分に剛性の低い材料、例えば、接着性を有するエポキシ樹脂に窒化ホウ素等のセラミックフィラーを充填したもので形成されている。
放熱板67は、第1導体61の第1接合面61a、第2導体62の第1接合面62a、第3導体63の第1接合面63a、および第4導体64の第1接合面64aに対して交差する方向、例えば、直交する方向に延びた接合面で、第1、第2、第3、および第4導体に接合されている。即ち、IGBTおよびダイオードの各半導体素子は、正極側及び負極側の面が放熱板67の表面に対して非平行となるように配置されている。
放熱板67の裏面には、図示しない熱伝導グリースが塗布され、放熱板は、この熱伝導グリースを介してインバータ装置の図示しない冷却器にネジ止め等により固定されている。
図3ないし図5に示すように、第1導体61の一端には正極出力端子71が接続され、第1導体から一方向に延出している。第2導体62の一端には負極出力端子72が接続され、第2導体の一端から正極出力端子71と同一の方向に延出している。
第4導体64と対向している第3導体63の他端には、第1交流出力端子73が接続され、第3導体の他端から正極出力端子71と反対の方向に延出している。第1交流出力端子73は、第4導体64の切欠き68を通り第4導体の他端部を超えて延出している。第1交流出力端子73は、切欠き68内に隙間を持って配置され、第4導体64とは電気的に絶縁されている。なお、切欠き68内で第1交流出力端子73の周囲に絶縁材料を充填しもよい。
第4導体64の他端には、第2交流出力端子74が接続され、第4導体からの他端から正極出力端子71と反対の方向に延出している。
IGBT41a、41b、41c、41dの各々には、ゲート端子等の複数の入出力端子76a、76b、76c、76dが接続されている。また、各IGBTを駆動する入出力端子の内、エミッタセンス端子は、IGBT素子以外の位置、つまり、IGBTのエミッタ電極表面から離間した位置、に設けられている。
本実施形態において、IGBT41b、41dに対応するエミッタセンス端子78bは、負極出力端子72と一体に形成され、負極出力端子の基端部から上方に突出している。IGBT41aに対応するエミッタセンス端子78cは、第1交流出力端子73と一体に形成され、第1交流出力端子の基端部から上方に突出している。IGBT41cに対応するエミッタセンス端子78dは、第2交流出力端子74と一体に形成され、第2交流出力端子の基端部から上方に突出している。
図7に示すように、第1ないし第4導体61、62、63、64、および第1ないし第4半導体素子は、合成樹脂等によって形成されたカバー80により覆われている。カバー80は、例えば、放熱板67に固定されている。正極出力端子71、負極出力端子72、第1交流出力端子73および第2交流出力端子74のそれぞれの端部は、カバー80の外面に露出して設けられている。
上記の構成により、U相用の電力半導体モジュール16が得られる。V相用の電力半導体モジュール18およびW相用の電力半導体モジュール20は、上述したU相用の電力半導体モジュール16と同様に構成されている。すなわち、図2に示すように、V相用の電力半導体モジュール18は、第1系統のインバータ回路におけるV相の上側アームを構成するIGBT42aおよびダイオード52a、第1系統のインバータ回路におけるV相の下側アームを構成するIGBT42bおよびダイオード52b、第2系統のインバータ回路におけるV相の上側アームを構成するIGBT42cおよびダイオード52c、第2系統のインバータ回路におけるV相の下側アームを構成するIGBT42dおよびダイオード52d、共通の直流正極導体として機能する第1導体、共通の直流負極導体として機能する第2導体、第1、第2導体間に配設された第3導体および第4導体、正極出力端子81、負極出力端子82、第1交流出力端子83、第2交流出力端子84、シート状絶縁体、放熱板を備えている。
W相用の電力半導体モジュール20は、第1系統のインバータ回路におけるW相の上側アームを構成するIGBT43aおよびダイオード53a、第1系統のインバータ回路におけるW相の下側アームを構成するIGBT43bおよびダイオード53b、第2系統のインバータ回路におけるW相の上側アームを構成するIGBT43cおよびダイオード53c、第2系統のインバータ回路におけるW相の下側アームを構成するIGBT43dおよびダイオード53d、共通の直流正極導体として機能する第1導体、共通の直流負極導体として機能する第2導体、第1、第2導体間に配設された第3導体および第4導体、正極出力端子91、負極出力端子92、第1交流出力端子93、第2交流出力端子94、シート状絶縁体、放熱板を備えている。
図1および図7に示すように、3つの電力半導体モジュール16、18、20は、正極出力端子、負極出力端子、第1交流出力端子、第2交流出力端子の向きが一致した状態で、同一平面上に並べて配置されている。電力半導体モジュール16、18、20の各々の正極出力端子71、81、91には、正極側の直流電極接続導体84aが接続され、負極出力端子72、82、92には、負極側の直流電極接続導体84bが接続され、更に、正極出力端子および負極出力端子にはコンデンサ24が接続されている。電力半導体モジュール16、18、20は、直流電極接続導体84a、84bを介して直流電源装置あるいはバッテリに接続される。
電力半導体モジュール16、18、20の各々の第1交流出力端子73、83、93には3相出力用接続導体26が接続され、第2交流出力端子74、84、94には3相出力用接続導体27が接続されている。電力半導体モジュール16、18、20は、3相出力用接続導体26を介して第1モータ12に接続され、3相出力用接続導体27を介して第2モータ14に接続される。
以上のように構成されたインバータ装置によれば、各電力半導体モジュールは、第1系統のインバータ回路を構成する第1および第2半導体素子と、第2系統のインバータ回路を構成する第3および第4半導体素子と、を備え、これらの半導体素子に共通の直流正極導体および共通の直流負極導体と、第1系統の半導体素子用と第2系統の半導体素子用とに分割された2つの交流電極導体とを設け、半導体素子をこれらの導体間に挟み込んで配置している。そのため、第1系統と第2系統とに独立した構成された電力半導体モジュールを複数個設ける場合に比較して、電力半導体モジュールを小型化することができ、電力半導体モジュールの設置面積を約23%程度低減することが可能となる。これにより、電力半導体モジュールを備えた半導体電力変換装置全体を小型化することができる。
また、直流電極導体を共通化することにより、熱容量が大きく放熱量に大きな導体を用いることができ、図8に示すように、従来に比較して、半導体素子の熱抵抗を約60%程度低減することができる。特に、第1系統の半導体素子あるいは第2系統の半導体素子のいずれか一方のみが駆動されている場合、これらの半導体素子に共通の直流導体を放熱に利用することができ、冷却効率の向上を図ることが可能となる。
電力半導体モジュールにおいて、ダイオードに比較して発熱量の大きいIGBTは、互いに向かい合うことなく、導体の長手方向に対し互いにずれた位置に設けられている。例えば、上述した実施形態において、複数のIGBTは千鳥状に並んで設けられている。そのため、IGBT間に配置された第3および第4導体において、IGBTからの熱の干渉が低減し、熱がこもり難くすることができる。これにより、半導体素子の熱抵抗を約13%程度低減することが可能となる。
また、第3導体63から第1交流出力端子73を外部に引き出す際、この第1交流出力端子を第4導体64に形成された切欠き68内に配置している。そのため、第1交流出力端子を第4導体64の上方を通して延出させる場合に比較して、電力半導体モジュールの高さを約25%程度削減することでき、電力半導体モジュールの小型化を図ることが可能となる。また、導体に切欠きを設けた場合でも、前述した構成を取ることにより、熱抵抗の増大を防止することができる。
電力半導体モジュールによれば、正極出力端子および負極出力端子は、モジュールの一方向に配置され、第1および第2交流出力端子はモジュールに対し、直流出力端子の反対側に配置されている。そのため、電力半導体モジュールと他の構成部材とを接続するための接続用導体の簡素化を図ることができる。同時に、接続用導体の接続距離を短くし、半導体電力変換装置のインダクタンスを低減することが可能となる。
更に、前記電力半導体モジュールによれば、スイッチング素子であるIGBTの入出力端子の内、エミッタセンス端子は、IGBT素子以外の位置に設けられ、例えば、出力端子の基端部に設けられている。そのため、スイッチング素子のエミッタとエミッタセンス端子との間に導体が介在し、スイッチング素子は、エミッタ側にインダクタンスを持つ構造となる。これにより、スイッチング素子の両面を導体に接続する構成とした場合でも、スイッチング素子の振動現象の発生を防止することができる。
以上のことから、一層の小型化、冷却効率の向上が可能な電力半導体モジュール、および半導体電力変換装置が得られる。
次に、この発明の第2の実施形態に係る電力半導体モジュールについて説明する。
図9は、第2の実施形態に係る電力半導体モジュールをそのカバーを取外して示し、図10は、電力半導体モジュールの一部の断面を示している。
これらの図に示すように、第3導体63から延出した第1交流出力端子73は、第4導体62に形成された切欠き66内を通って延びている。切欠き66内には、導電性接合部材76が充填されている。第1交流出力端子73は、導電性接合部材76を介して第4導体64と導通し、これにより、第3導体63と第4導体64とが電気的に導通している。第4導体64に接続された交流出力端子は、省略されている。
また、第4導体64と第1導体61との間に挟まれたIGBT41cおよびダイオード51cは、IGBT41aおよびダイオード51aと共に、第1系統のインバータ回路における上側アームを構成している。第4導体64と第2導体62との間に挟まれたIGBT41dおよびダイオード51dは、IGBT41bおよびダイオード51bと共に、第1系統のインバータ回路における下側アームを構成している。
第2の実施形態において、電力半導体モジュールの他の構成は、前述した第1の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
上記のように構成された電力半導体モジュールによれば、第1交流出力端子73を第4導体64に導通させるだけの簡単な構成により、前述した第1の実施形態に係る多アーム構造の電力半導体モジュールを構成する部材をそのまま用いて、2アーム構造の大容量の電力半導体モジュールを構成することができる。従って、多アーム構造の電力半導体モジュールと、大容量の2アーム構造の電力半導体モジュールとで部品の共通化が可能となり、部品および電力半導体モジュールの低コスト化を図ることができる。
次に、この発明の第3の実施形態に係る電力半導体モジュールについて説明する。図11は、第3の実施形態に係る電力半導体モジュールの主要部を示している。第3の実施形態によれば、電力半導体モジュールは、第1系統の回路における3相のアームを構成する3組の半導体素子と、第2系統の回路における3相のアームを構成する3組の半導体素子と、複数の導体とを一体に備え、1つの電力半導体モジュールとして形成されている。
図11に示すように、電力半導体モジュール100は、第1系統のインバータ回路におけるU相の上側アームを構成するIGBT41aおよびダイオード51a、U相の下側アームを構成するIGBT41bおよびダイオード51b、第1系統のインバータ回路におけるV相の上側アームを構成するIGBT42aおよびダイオード52a、V相の下側アームを構成するIGBT42bおよびダイオード52b、第1系統のインバータ回路におけるW相の上側アームを構成するIGBT43aおよびダイオード53a、W相の下側アームを構成するIGBT43bおよびダイオード53b、第2系統のインバータ回路におけるU相の上側アームを構成するIGBT41cおよびダイオード51c、U相の下側アームを構成するIGBT41dおよびダイオード51d、第2系統のインバータ回路におけるV相の上側アームを構成するIGBT42cおよびダイオード52c、V相の下側アームを構成するIGBT42dおよびダイオード52d、第2系統のインバータ回路におけるW相の上側アームを構成するIGBT43cおよびダイオード53c、W相の下側アームを構成するIGBT43dおよびダイオード53d、更に、昇圧用の2組のIGBT44a、44b、およびダイオード54a、54bを備えている。
複数のIGBT、およびダイオードは、例えば、サイズがほぼ10mm角程度の半導体チップである。ダイオードの各々は、IGBTの各々に逆並列接続されている。
電力半導体モジュール100は、それぞれ複数の半導体素子に共通の直流正極導体として機能する一対の第1導体101a、101b、複数の半導体素子に共通の直流負極導体として機能する第2導体102、半導体素子毎に複数に分割され交流電極導体として機能する2つの第3導体103a、103b、2つの第4導体104a、104b、2つの第5導体105a、105b、および第6導体106を備えている。
電力半導体モジュール100は、第1〜第6の導体に図示しない絶縁シートを介して接合された放熱板を有している。
第1、第2、第3、第4、第5、第6導体101aないし106は、それぞれ導電性金属により、例えば、軸方向両端部を有する細長い角柱形状に形成されている。第1導体101a、101bおよび第2導体102は、同一の長さに形成され、第3、第4、第5、第6導体103a、103b、104a、104b、105a、105b、106は、それぞれ第1および第2導体の長さよりも短く、また、第3、第4、第5導体の長さの合計が、第1あるいは第2導体の長さよりも僅かに短くなるように形成されている。第1および第2導体は、ほぼ同一の径に形成されている。第3ないし第6導体は、互いに同一の径に形成され、かつ、第1および第2導体の幅よりも僅かに大きな幅に形成されている。
共通の直流正極導体を構成する第1導体101aの一側面は第1接合面を形成し、この一側面と直交する他の一側面は第2接合面を形成している。第1導体101aの第1接合面は、第1系統の回路におけるU相の上側アームを構成するIGBT41aおよびダイオード51aの正極側、V相の上側アームを構成するIGBT42aおよびダイオード52aの正極側、およびW相の上側アームを構成するIGBT43aおよびダイオード53aの正極側に電気的および機械的に接合されている。
第1導体101aの第1接合面上において、IGBT41a、ダイオード51a、IGBT42a、ダイオード52a、IGBT43a、ダイオード53aは、第1導体101aの長手方向のほぼ全長に沿って一列に並んで配置され、更に、IGBTとダイオードとが交互に並んで配置されている。
共通の直流負極導体を構成する第2導体102の対向する2つの側面は、それぞれ第1接合面を構成し、上記2つの側面と直交する他の側面は、第2接合面を形成している。第2導体102は、第1導体101aと互いに平行に並んで、かつ、隙間を置いて配置されている。そして、第2導体102の一方の第1接合面と第1導体101aの第1接合面とは、互いに平行に、かつ、隙間を置いて向かい合っている。第1導体101aの第2接合面と第2導体102の第2接合面とは、同一平面上に並んで位置している。
第2導体102の一方の第1接合面は、第1系統の回路におけるU相の下側アームを構成するIGBT41bおよびダイオード51bの負極側、V相の下側アームを構成するIGBT42bおよびダイオード52bの負極側、およびW相の下側アームを構成するIGBT43bおよびダイオード53bの負極側に電気的および機械的に接合されている。
第2導体102の第1接合面上において、IGBT41b、ダイオード51b、IGBT42b、ダイオード52b、IGBT43b、ダイオード53bは、第2導体102の長手方向のほぼ全長に沿って一列に並んで配置され、更に、IGBTとダイオードとが交互に並んで配置されている。
第2導体102に接合されたIGBT41b、42b、43bは、第1導体101aに接合されたIGBT41a、42a、42cに対して、第1導体の長手方向にずれた位置に配設され、IGBT41a、42a、43aと向かい合うことなく、それぞれ第1導体101aに接合されたダイオード51a、52a、53aと向かい合って配置されている。同様に、第1導体101aに接合されたIGBT41a、42a、43aは、それぞれ第2導体102に接合されたダイオード51b、52b、53bと向かい合って配置されている。言い換えると、第1導体101aに接合されたIGBT41a、42a、43aおよび第2導体102に接合されたIGBT41b、42b、43bは、第1および第2導体に対して千鳥状に配設されている。
第2導体102の他方の第1接合面は、昇圧用のIGBT44aおよびダイオード54aの負極側、第2系統の回路におけるU相の下側アームを構成するIGBT41dおよびダイオード51dの負極側、V相の下側アームを構成するIGBT42dおよびダイオード52dの負極側、およびW相の下側アームを構成するIGBT43dおよびダイオード53dの負極側に電気的および機械的に接合されている。これにより、第2導体102は、第1系統の半導体素子および第2系統の半導体素子に共通の直流負極導体を構成している。
第2導体102の第1接合面上において、IGBT44a、ダイオード54a、IGBT41d、ダイオード51d、IGBT42d、ダイオード52d、IGBT43d、ダイオード53dは、第2導体102の長手方向のほぼ全長に沿って一列に並んで配置され、更に、IGBTとダイオードとが交互に並んで配置されている。
第2導体102に他の第1接合面に接合されたIGBT44a、IGBT41d、42d、43dは、第2導体102の一方の第1接合面に接合されたIGBT41b、42b、42bに対して、第2導体の長手方向にずれた位置に配設され、IGBT41b、42b、43bと向かい合うことなく、それぞれ第2導体102に接合されたダイオード51b、52b、53bと向かい合って配置されている。
共通の直流正極導体を構成する第1導体101bの一側面は第1接合面を形成し、この一側面と直交する他の一側面は第2接合面を形成している。第1導体101bは、第2導体102と互いに平行に並んで、かつ、隙間を置いて配置されている。そして、第1導体101bの第1接合面と第2導体102の他方の第1接合面とは、互いに平行に、かつ、隙間を置いて向かい合っている。第1導体101bの第2接合面と第2導体102の第2接合面とは、同一平面上に並んで位置している。
第1導体101bの第1接合面は、昇圧用のIGBT44bおよびダイオード54bの正極側、第2系統の回路におけるU相の上側アームを構成するIGBT41cおよびダイオード51cの正極側、V相の下側アームを構成するIGBT42cおよびダイオード52cの正極側、およびW相の上側アームを構成するIGBT43cおよびダイオード53cの正極側に電気的および機械的に接合されている。
第1導体101bの第1接合面上において、IGBT44b、ダイオード54b、IGBT41c、ダイオード51c、IGBT42c、ダイオード52c、IGBT43c、ダイオード53cは、第1導体101bの長手方向のほぼ全長に沿って一列に並んで配置され、更に、IGBTとダイオードとが交互に並んで配置されている。
第1導体101bに第1接合面に接合されたIGBT44b、IGBT41c、42c、43cは、第2導体102に他方の第1接合面に接合されたIGBT44a、IGBT41d、42d、43dに対して、第2導体の長手方向にずれた位置に配設され、IGBT44a、IGBT41d、42d、43dと向かい合うことなく、それぞれ第2導体102に接合されたダイオード54a、51d、52d、53dと向かい合って配置されている。
第3導体103aは、第1導体101aと第2導体102との間に隙間を置いて配置されている。第3導体103aは、その軸方向一端部が、第1および第2導体101a、102の軸方向一端部と整列して配置されている。第3導体103aの対向する2つの側面は、第1導体101aの第1接合面および第2導体102の第1接合面とそれぞれ平行に対向した2つの第1接合面を形成している。また、第3導体103aの上記2つの側面と直交する他の側面は、第2接合面を形成している。第2接合面は、第1および第2導体101a、102の第2接合面と同一平面に位置している。
第3導体103aの一方の第1接合面は、第1系統におけるU相の上側アームを構成するIGBT41aおよびダイオード51aの負極側に電気的および機械的に接合されている。第3導体103aの他方の第1接合面は、第1系統の下側アームを構成するIGBT41bおよびダイオード51bの正極側に電気的および機械的に接合されている。これにより、第3導体103aは、第1系統の交流電極(出力電極)導体を構成している。
第4導体104aは、第1導体101aと第2導体102との間に隙間を置いて配置され、更に、第3導体103aと隙間をおいて一列に並んで配置されている。第4導体104aの軸方向一端部は、第3導体103aの一端部と隙間を置いて対向している。
第4導体104aの対向する2つの側面は、第1導体101aの第1接合面および第2導体102の第1接合面とそれぞれ平行に対向した2つの第1接合面を形成している。また、第4導体104aの上記2つの側面と直交する他の側面は、第2接合面を形成している。第2接合面は、第1および第2導体101a、102の第2接合面と同一平面に位置している。
第4導体104aの一方の第1接合面は、第1系統におけるV相の上側アームを構成するIGBT42aおよびダイオード52aの負極側に電気的および機械的に接合されている。第4導体104aの他方の第1接合面は、第1系統におけるV相の下側アームを構成するIGBT42bおよびダイオード52bの正極側に電気的および機械的に接合されている。これにより、第4導体104aは、第1系統の交流電極導体を構成している。
第5導体105aは、第1導体101aと第2導体102との間に隙間を置いて配置され、更に、第4導体104aと隙間をおいて一列に並んで配置されている。第5導体105aの軸方向一端部は、第4導体104aの一端部と隙間を置いて対向し、軸方向他端部は、第1および第2導体101a、102の軸方向他端部と整列して配置されている。
第5導体105aの対向する2つの側面は、第1導体101aの第1接合面および第2導体102の第1接合面とそれぞれ平行に対向した2つの第1接合面を形成している。また、第5導体105aの上記2つの側面と直交する他の側面は、第2接合面を形成している。第2接合面は、第1および第2導体101a、102の第2接合面と同一平面に位置している。
第5導体105aの一方の第1接合面は、第1系統におけるW相の上側アームを構成するIGBT43aおよびダイオード53aの負極側に電気的および機械的に接合されている。第5導体105aの他方の第1接合面は、第1系統におけるW相の下側アームを構成するIGBT43bおよびダイオード53bの正極側に電気的および機械的に接合されている。これにより、第5導体105aは、第1系統の交流電極導体を構成している。
第6導体106は、第1導体101bと第2導体102との間に隙間を置いて配置されている。第6導体106は、その軸方向一端部が、第1および第2導体101b、102の軸方向一端部と整列して配置されている。第6導体106の対向する2つの側面は、第1導体101bの第1接合面および第2導体102の第1接合面とそれぞれ平行に対向した2つの第1接合面を形成している。また、第6導体106の上記2つの側面と直交する他の側面は、第2接合面を形成している。第2接合面は、第1および第2導体101b、102の第2接合面と同一平面に位置している。
第6導体106の一方の第1接合面は、IGBT44bおよびダイオード54bの負極側に電気的および機械的に接合されている。第6導体106の他方の第1接合面は、IGBT44aおよびダイオード54aの正極側に電気的および機械的に接合されている。
第3導体103bは、第1導体101bと第2導体102との間に隙間を置いて配置され、更に、第6導体106と隙間をおいて一列に並んで配置されている。第3導体103bの軸方向一端部は、第6導体106の一端部と隙間を置いて対向している。第3導体103bの対向する2つの側面は、第1導体101bの第1接合面および第2導体102の第1接合面とそれぞれ平行に対向した2つの第1接合面を形成している。また、第3導体103bの上記2つの側面と直交する他の側面は、第2接合面を形成している。第2接合面は、第1および第2導体101b、102の第2接合面と同一平面に位置している。
第3導体103bの一方の第1接合面は、第2系統におけるU相の上側アームを構成するIGBT41cおよびダイオード51cの負極側に電気的および機械的に接合されている。第3導体103bの他方の第1接合面は、第2系統におけるU相の下側アームを構成するIGBT41dおよびダイオード51dの正極側に電気的および機械的に接合されている。これにより、第3導体103bは、第2系統の交流電極導体を構成している。
第4導体104bは、第1導体101bと第2導体102との間に隙間を置いて配置され、更に、第3導体103bと隙間をおいて一列に並んで配置されている。第4導体104bの軸方向一端部は、第3導体103bの一端部と隙間を置いて対向している。
第4導体104bの対向する2つの側面は、第1導体101bの第1接合面および第2導体102の第1接合面とそれぞれ平行に対向した2つの第1接合面を形成している。また、第4導体104bの上記2つの側面と直交する他の側面は、第2接合面を形成している。第2接合面は、第1および第2導体101b、102の第2接合面と同一平面に位置している。
第4導体104bの一方の第1接合面は、第2系統におけるV相の上側アームを構成するIGBT42cおよびダイオード52cの負極側に電気的および機械的に接合されている。第4導体104bの他方の第1接合面は、第1系統におけるV相の下側アームを構成するIGBT42dおよびダイオード52dの正極側に電気的および機械的に接合されている。これにより、第4導体104bは、第2系統の交流電極導体を構成している。
第5導体105bは、第1導体101bと第2導体102との間に隙間を置いて配置され、更に、第4導体104bと隙間をおいて一列に並んで配置されている。第5導体105bの軸方向一端部は、第4導体104bの一端部と隙間を置いて対向し、軸方向他端部は、第1および第2導体101b、102の軸方向他端部と整列して配置されている。
第5導体105bの対向する2つの側面は、第1導体101bの第1接合面および第2導体102の第1接合面とそれぞれ平行に対向した2つの第1接合面を形成している。また、第5導体105bの上記2つの側面と直交する他の側面は、第2接合面を形成している。第2接合面は、第1および第2導体101b、102の第2接合面と同一平面に位置している。
第5導体105bの一方の第1接合面は、第1系統におけるW相の上側アームを構成するIGBT43cおよびダイオード53cの負極側に電気的および機械的に接合されている。第5導体105bの他方の第1接合面は、第1系統におけるW相の下側アームを構成するIGBT43dおよびダイオード53dの正極側に電気的および機械的に接合されている。これにより、第5導体105bは、第2系統の交流電極導体を構成している。
なお、上述した各導体の接合面と、IGBTおよびダイオードとの接合は、ハンダあるいは導電性接着剤により行うことができ、また、熱衝撃板を介して接合してもよい。第1ないし第6導体の材質は、冷却の観点からすると銅が望ましいが、アルミニウム等の他金属や、Al−SiC等の金属複合材料としても良い。また、各導体には、図示しない出力端子が接続される。
上記のように構成された第3の実施形態に係る電力半導体モジュールによれば、第1系統の回路を構成する複数の半導体素子および第2系統の回路を構成する複数の半導体素子を、それぞれ複数の導体間に挟んで配置し、複数の導体の内、少なくとも1つの導体により、第1系統の半導体素子と第2系統の半導体素子とに共通の直流電極導体を構成している。これにより、各系統の回路ごとに電力半導体モジュールを構成する場合に比較して、電力半導体モジュールを小型化することができる。また、直流電極を共通の導体で構成することにより、熱抵抗の低減を図ることが可能となる。更に、複数のIGBTは、互いに向い合うことなく位置をずらして設けられているため、熱のこもりを抑制し、熱抵抗を低減することができる。これにより、電力半導体モジュールの冷却性を向上することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
上述した各実施形態において、スイッチング素子としてIGBTを用いた構成としたが、他の種類のトランジスタやサイリスタなどを用いた構成としてもよい。各実施形態において、IGBT及びダイオードを実装する個数は、必要に応じて増減可能である。半導体素子は、半導体電力変換装置を適用する対象物(例えば、電気自動車)の目的や用途などにより適宜変更し、最適な電力容量等を選ぶことができる。半導体電力変換装置は、直流電力を三相交流電力に変換するインバータ装置に限定されることなく、直流電力を単相交流電力に変換するインバータ装置にも適用することできる。