JP5972775B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パワー半導体モジュールとコンデンサとバスバーにより構成される電力変換装置に関する。
電気自動車やハイブリッド自動車においては、バッテリの電力により走行用モータを駆動するための電力変換装置を搭載している。電気自動車あるいはハイブリッド自動車用の電力変換装置においては、車室空間の確保などの観点から、装置の小型化に対する要求が強い。
また、電力性能やノイズ等による影響を考慮すると、電力変換装置とモータを接続する電力ケーブルの長さは短いほど良い。そのため、電力変換装置はモータの近傍に配置することが好ましい。例えば、電力変換装置はモータの上側もしくは下側に配置する場合が多く、それぞれの筺体を結合もしくは一体共有することで実現される。そのような配置の場合、車室空間確保のため、電力変換装置及びモータの上側もしくは下側方向の寸法が制約される。したがって、電力変換装置の高さ寸法を低減させることが必須となる。
電力変換装置の高さ寸法を低減させる従来技術として、例えば特許文献1には、パワー半導体モジュールとバスバーとが接続する面と直交する面に対向する位置にコンデンサを配置することで、電力変換装置の高さ寸法を低減している。この特許文献1によると、パワー半導体モジュールとコンデンサを接続するバスバーは、2つの導体板をそれらの平坦面を対向配置させた状態で屈曲形成させた形状を有している。
特開2006−295997号公報
しかしながら、特許文献1に記載された構造によると、パワー半導体モジュールからバスバーに向って突出する接続端子の延伸方向が電力変換装置の設置平面と直角を成すように、パワー半導体モジュールが直立して設置されているため、電力変換装置の高さ寸法は、このパワー半導体モジュールの直立方向の高さに制約されてしまう。
また、バスバーに対するパワー半導体モジュール及びコンデンサの接続箇所が各々に設けられているため、パワー半導体モジュール側及びコンデンサ側の各々の接続箇所に対し溶接やろう接等の手段を用いて接合する必要があり、生産性に欠ける点が課題である。
そこで、本発明の課題は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、電力変換装置の高さ寸法をより低減させ、かつ、パワー半導体モジュール及びコンデンサのバスバーへの接続箇所を少なくすることにより、製造における接合工数を減少させることで生産性を向上できる電力変換装置を提供することである。
記解題を解決するために、本発明の一形態、バッテリから供給される直流電圧を平滑化するコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子からの直流電力を交流電力に変換するパワー半導体モジュールと、前記コンデンサ素子と前記パワー半導体モジュールとの間に直流電力を伝達する直流側バスバーと、を備えた電力変換装置において、前記直流側バスバーは、前記パワー半導体モジュールと前記コンデンサ素子との間に配置され、前記パワー半導体モジュールの接続端子及び前記コンデンサ素子の接続端子と接続するための接続箇所を備え、前記パワー半導体モジュールの電極から前記直流側バスバーへ向って延伸するパワー半導体モジュールの接続端子は、その先端部が前記直流側バスバーに設けられた前記接続箇所の一面である第1接続部で接続され、前記コンデンサ素子の電極から前記直流側バスバーへ向って延伸するコンデンサの接続端子は、その先端部が前記直流側バスバーに設けられた前記接続箇所の前記一面と対向する他面である第2接続部で接続され、前記第1接続部と前記第2接続部とにおいて、接合部材を介することにより、前記パワー半導体モジュール側の接続端子と前記コンデンサの接続端子とがそれぞれ前記直流側バスバーに接続され、前記接合部材は、前記第1接続部と前記第2接続部とを形成する溶接材料であることを特徴とする。
また、上記解題を解決するために、本発明の他形態は、バッテリから供給される直流電圧を平滑化するコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子からの直流電力を交流電力に変換するパワー半導体モジュールと、前記コンデンサ素子と前記パワー半導体モジュールとの間に直流電力を伝達する直流側バスバーと、を備えた電力変換装置において、前記直流側バスバーは、前記パワー半導体モジュールと前記コンデンサ素子との間に配置され、前記パワー半導体モジュールの接続端子及び前記コンデンサ素子の接続端子と接続するための接続箇所を備え、前記パワー半導体モジュールの電極から前記直流側バスバーへ向って延伸するパワー半導体モジュールの接続端子は、その先端部が前記直流側バスバーに設けられた前記接続箇所の一面である第1接続部で接続され、前記コンデンサ素子の電極から前記直流側バスバーへ向って延伸するコンデンサの接続端子は、その先端部が前記直流側バスバーに設けられた前記接続箇所の前記一面と対向する他面である第2接続部で接続され、前記第1接続部と前記第2接続部とにおいて、接合部材を介することにより、前記パワー半導体モジュール側の接続端子と前記コンデンサの接続端子とがそれぞれ前記直流側バスバーに接続され、前記接合部材は、前記パワー半導体モジュールの接続端子、前記第1接続部、前記直流側バスバー、前記第2接続部、及び前記コンデンサの接続端子を挟持するクリップであることを特徴とする。
本発明によれば、電力変換装置の高さ寸法を低減させることができ、さらに、バスバーにおける接続箇所の削減により生産性を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置が搭載されたハイブリッド自動車における制御系の概略構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る、ハイブリッド自動車等の車両に搭載された電力変換装置の配置場所を示す模式図である。 第1の実施形態に係る電力変換装置におけるインバータの電気回路を示す図である。 第1の実施形態に係る電力変換装置の外観斜視図である。 第1の実施形態に係る電力変換装置を構成する主回路部分の斜視図である。 第1の実施形態に係る電力変換装置を構成する主回路部分の上視図である。 図5に示す第1の実施形態に係る電力変換装置における直流側バスバーユニットを展開した図である。 第1の実施形態に係る電力変換装置を構成する主回路部分の端子接続部を拡大した図である。 本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置を構成する主回路部分の斜視図である。 図9に示す第2の実施形態に係る電力変換装置における直流側バスバーユニットを展開した図である。 第2の実施形態に係る電力変換装置を構成する主回路部分の端子接続部を拡大した図である。 本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置を構成する主回路部分の斜視図である。 図12に示す第3の実施形態に係る電力変換装置における直流側バスバーユニットを展開した図である。 第3の実施形態に係る電力変換装置を構成する主回路部分の端子接続部を拡大した図である。 本発明の第4の実施形態に係る電力変換装置を構成する主回路部分の斜視図である。
本発明の第1〜第4の実施形態に係る電力変換装置について、図面を参照しながら以下説明する。まず、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置について、図1〜図8を参照して説明する。なお、図1〜図4に示す構成は、本発明の第2〜第4の実施形態に係る電力変換装置においても共通する基盤的技術を示しており、第1の実施形態に限るものではない。また、本発明の第1〜第4の実施形態に係る電力変換装置は、ハイブリッド自動車(HEV;Hybrid Electric Vehicle)に限らず、プラグインハイブリッド自動車あるいは電気自動車等の車両に搭載される電力変換装置にも適用でき、さらには、電気鉄道や建設機械等の車両に用いられる電力変換装置にも適用することができる。
図1において、エンジンEGNおよびモータジェネレータMG1は車両の走行用トルクを発生する。また、モータジェネレータMG1は回転トルクを発生するだけでなく、モータジェネレータMG1に外部から加えられる機械エネルギーを電力に変換する機能を有する。モータジェネレータMG1は、例えば同期機あるいは誘導機であり、上述のごとく、運転方法によりモータとしても発電機としても動作する。モータジェネレータMG1を自動車に搭載する場合には、小型で高出力を得ることが望ましく、ネオジウムなどの磁石を使用した永久磁石型の同期電動機が適している。また、永久磁石型の同期電動機は誘導電動機に比べて回転子の発熱が小さく、この観点でも自動車用として優れている。
エンジンEGNの出力側の出力トルクは動力分配機構TSMを介してモータジェネレータMG1に伝達され、動力分配機構TSMからの回転トルクあるいはモータジェネレータMG1が発生する回転トルクは、トランスミッションTMおよびデファレンシャルギアDEFを介して車輪に伝達される。
一方、回生制動の運転時には、車輪から回転トルクがモータジェネレータMG1に伝達され、供給されてきた回転トルクに基づいて交流電力を発生する。発生した交流電力は後述する電力変換装置200により直流電力に変換され、高電圧用のバッテリ136を充電し、充電された電力は再び走行エネルギーとして使用される。
次に、電力変換装置200について説明する。電力変換装置200に設けられたインバータ回路140は、バッテリ136と直流コネクタ138を介して電気的に接続されており、バッテリ136とインバータ回路140との相互において電力の授受が行われる。モータジェネレータMG1をモータとして動作させる場合には、インバータ回路140は直流コネクタ138を介してバッテリ136から供給された直流電力に基づき交流電力を発生し、インバータ出力端子188を介してモータジェネレータMG1に供給する。モータジェネレータMG1とインバータ回路140からなる構成は電動発電ユニットとして動作する。
なお、本発明の実施形態では、バッテリ136の電力によって電動発電ユニットを電動ユニットとして作動させることにより、モータジェネレータMG1の動力のみによって車両の駆動ができる。さらに、本発明の実施形態では、電動発電ユニットを発電ユニットとしてエンジンEGNの動力或いは車輪からの動力によって作動させて発電させることにより、バッテリ136の充電ができる。
また、図1では省略したが、バッテリ136はさらに補機用のモータを駆動するための電源としても使用される。補機用のモータとしては、例えば、エアコンディショナのコンプレッサを駆動するモータ、あるいは制御用の油圧ポンプを駆動するモータである。バッテリ136から直流電力が補機用パワー半導体モジュールに供給され、補機用パワー半導体モジュールは交流電力を発生して補機用のモータに供給する。補機用パワー半導体モジュールはインバータ回路140と基本的には同様の回路構成および機能を持ち、補機用のモータに供給する交流の位相や周波数、電力を制御する。
また、電力変換装置200は、インバータ回路140に供給される直流電力を平滑化するためのコンデンサ500を備えている。
電力変換装置200は、上位の制御装置から指令を受けたりあるいは上位の制御装置に状態を表すデータを送信したりするための信号用コネクタ21を備えている。電力変換装置200は、信号用コネクタ21から入力される指令に基づいて制御回路172でモータジェネレータMG1の制御量を演算し、さらに、モータジェネレータMG1をモータとして運転するか発電機として運転するか演算する。電力変換装置200は、その演算結果に基づいて制御パルスを発生し、発生した制御パルスをドライバ回路174へ供給する。ドライバ回路174は、供給された制御パルスに基づいて、インバータ回路140を制御するための駆動パルスを発生する。
図2は、車両における電力変換装置200の配置場所を模式的に示したものである。車両前方方向からエンジンEGN、トランスミッションTMの順に配置され、電力変換装置200はトランスミッションTMの筐体下方に配置されている。トランスミッションTMの筺体内前方(電力変換装置200の上方)には、モータジェネレータMG1が配置されている。また、電力性能やノイズ等による影響を考慮すると、電力変換装置200とモータジェネレータMG1を接続する電力ケーブルの長さは短いほど良い。
このような事情のため、電力変換装置200はモータジェネレータMG1の近傍に配置することが好ましい。例えば、電力変換装置200はモータジェネレータMG1の上側もしくは下側に配置する場合が多く、それぞれの筺体を結合もしくは一体共有することで実現される。このような配置を取る場合には、車室空間確保のため、高さ方向に制約が生じるため、電力変換装置200の高さ寸法は低いほど良い。なお、図2の配置は一例を示したものであり、トランスミッションTMの筺体内でエンジン側に設けたり、ベルハウジングに内蔵する場合も考えられる。
次に、図3を用いてインバータ回路140の電気回路の構成を説明する。なお、スイッチング用パワー半導体素子として絶縁ゲート型バイポーラトランジスタを使用しており、以下略してIGBTと記す。上アームとして動作するIGBT328及びダイオード156と、下アームとして動作するIGBT330及びダイオード166とで、上下アームの直列回路150が構成される。インバータ回路140は、この直列回路150を、出力しようとする交流電力のU相、V相、W相の3相に対応して備えている。
これらの3相は、本発明の実施形態では、モータジェネレータMG1の電機子巻線の3相の各相巻線に対応している。3相のそれぞれの上下アームの直列回路150においては、直列回路の中点部分である中間電極169は、交流端子159、交流バスバー802、インバータ出力端子188を介してモータジェネレータMG1に接続されている。直列回路150から出力される交流電流は、中間電極169から上記経路によりモータジェネレータMG1へ出力される。
上アームのIGBT328のコレクタ電極153は、図3と図7に示すように、パワー半導体モジュール300U〜300Wに有する正接続端子157を介して、直流側バスバー501に有する正極側端子506に電気的に接続されている。また、下アームのIGBT330のエミッタ電極165は、パワー半導体モジュール300U〜300Wに有する負接続端子158を介して、直流側バスバー501に有する負極側端子504に電気的に接続されている。
図1と図3に示すように、制御回路172は上位の制御装置から信号用コネクタ21を介して制御指令を受け、これに基づいてインバータ回路140の各相の直列回路150の上アームあるいは下アームを構成するIGBT328やIGBT330を制御するための制御信号である制御パルスを発生し、ドライバ回路174に供給する。
ドライバ回路174は、この制御パルスに基づき、各相の直列回路150の上アームあるいは下アームを構成するIGBT328やIGBT330へ駆動パルスを供給する。IGBT328やIGBT330は、ドライバ回路174からの駆動パルスに基づき、導通あるいは遮断動作を行い、バッテリ136から供給された直流電力を三相交流電力に変換する。この変換された電力はモータジェネレータMG1に供給される。
IGBT328は、コレクタ電極153と、エミッタ電極155と、ゲート電極154とを備えている。また、IGBT330は、コレクタ電極163と、エミッタ電極165と、ゲート電極164とを備えている。ダイオード156は、コレクタ電極153とエミッタ電極155との間に電気的に接続されている。また、ダイオード166は、コレクタ電極163とエミッタ電極165との間に電気的に接続されている。
スイッチング用パワー半導体素子としては金属酸化物半導体型電界効果トランジスタ(以下略してMOSFETと記す)を用いてもよい、この場合はダイオード156やダイオード166は不要となる。スイッチング用パワー半導体素子として、IGBTは直流電圧が比較的高い場合に適しており、MOSFETは直流電圧が比較的低い場合に適している。
コンデンサ500は、複数のコンデンサ素子500aより構成されている。図7の説明で述べるように、当該コンデンサ素子500aは、コンデンサユニット4として、直流側バスバーユニット6内の直流側バスバー501に電気的に接続されている。当該直流側バスバー501は、パワー半導体モジュール300と接続する正極側端子506と負極側端子504と、バッテリと接続する正極側電源端子509と負極側電源端子508と、を有している(図3を参照)。バッテリ136からの高電圧の直流電力は、直流コネクタ138を介して、直流側バスバー501の正極側電源端子509と負極側電源端子508間に供給され、コンデンサ500が給電される。そして、そのコンデンサ500に蓄えられた電力は、直流側バスバー501の正極側端子506及び負極側端子504を介して、インバータ回路140へ供給される。
一方、回生時では、インバータ回路140によって交流電力から変換された直流電力は、直流側バスバー501の正極側端子506及び負極側端子504を介して、コンデンサ500に供給される。また、この直流電力は、直流側バスバー501の正極側電源端子509と負極側電源端子508を介してバッテリ136に供給され、バッテリ136に蓄積される。
制御回路172は、IGBT328及び330のスイッチングタイミングを演算処理するためのマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と記述する)を備えている。マイコンへの入力情報としては、モータジェネレータMG1に対して要求される目標トルク値、直列回路150からモータジェネレータMG1に供給される電流値、及びモータジェネレータMG1の回転子の磁極位置がある。
目標トルク値は、不図示の上位制御装置から出力された指令信号に基づくものである。電流値は、後述する電流センサモジュール180による検出信号に基づいて検出されたものである(図3を参照)。磁極位置は、モータジェネレータMG1に設けられたレゾルバなどの回転磁極センサ(不図示)から出力された検出信号に基づいて検出されたものである。本発明の実施形態では、電流センサモジュール180は3相の電流値を検出する場合を例に挙げているが、2相分の電流値を検出するようにし、演算により3相分の電流を求めても良い。
制御回路172内のマイコンは、目標トルク値に基づいてモータジェネレータMG1のd軸,q軸の電流指令値を演算し、この演算されたd軸,q軸の電流指令値と、検出されたd軸,q軸の電流値との差分に基づいてd軸,q軸の電圧指令値を演算し、この演算されたd軸,q軸の電圧指令値を、検出された磁極位置に基づいてU相、V相、W相の電圧指令値に変換する。そして、マイコンは、U相、V相、W相の電圧指令値に基づく基本波(正弦波)と搬送波(三角波)との比較に基づいてパルス状の変調波を生成し、この生成された変調波をPWM(パルス幅変調)信号としてドライバ回路174に出力する。
ドライバ回路174は、下アームを駆動する場合、PWM信号を増幅したドライブ信号を、対応する下アームのIGBT330のゲート電極に出力する。また、ドライバ回路174は、上アームを駆動する場合、PWM信号の基準電位のレベルを上アームの基準電位のレベルにシフトしてからPWM信号を増幅し、これをドライブ信号として、対応する上アームのIGBT328のゲート電極にそれぞれ出力する。
また、制御回路172内のマイコンは、異常検知(過電流、過電圧、過温度など)を行い、直列回路150を保護している。このため、制御回路172にはセンシング情報が入力されている。例えば、各上下アームのIGBT328及び330のエミッタ電極155及び165から分岐した信号用エミッタ端子に流れる電流を検知し、当該IGBT328及び330に流れる電流量を演算し、その電流量の情報が、対応する駆動部(IC)に入力されている。これにより、各駆動部(IC)は過電流検知を行い、過電流が検知された場合には対応するIGBT328及び330のスイッチング動作を停止させ、対応するIGBT328及び330を過電流から保護する。
直列回路150に設けられた温度センサ(不図示)からは、直列回路150の温度の情報がマイコンに入力されている。また、マイコンには直列回路150の直流正極側の電圧情報が入力されている。マイコンは、それらの情報に基づいて過温度検知及び過電圧検知を行い、過温度或いは過電圧が検知された場合には全てのIGBT328及び330のスイッチング動作を停止させる。
図4は電力変換装置200の外観斜視図である。本発明の実施形態の電力変換装置200は、図2に示すような配置に対応するために、後述するような構成を採用し、電力変換装置200全体の高さ寸法を低く抑えている。筺体10は平面視形状が略矩形状の金属製ケースであり、側面には冷却媒体(例えば、冷却水などが用いられ、以下では冷媒と記す)を筺体内に流入させるための配管13と、冷媒を流出するための配管14が配設されている。符号508,509は、図3に示すように直流入力用の電源端子である。信号用コネクタ21は、外部(例えば、上位制御装置)との接続のために設けられている。
次に、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置の主回路部分の構成について、図5と図6を用いて説明する。図5と図6は電力変換装置200を構成する主回路部分(図4の内部構成)の斜視図と上視図である。
第1の実施形態に係る電力変換装置200の主回路部分は、主に、パワー半導体モジュールユニット5と、コンデンサユニット4と、直流側バスバーユニット6と、で構成されている。パワー半導体モジュールユニット5は、図3に示したインバータ回路140が設けられており、略矩形状の筺体10の長手方向に沿うように配置されている。パワー半導体モジュールユニット5は、U,V,W相のパワー半導体モジュール300U〜300Wで構成されており、当該パワー半導体モジュール300U〜300Wは、冷媒流路が形成された有底筒状の流路形成体12Aの内部に挿入され、冷媒にて冷却されている。
また、コンデンサユニット4は、複数のコンデンサ素子500aと当該コンデンサ素子の正極接続端子500p及び負極接続端子500nと、で構成されており、略矩形状の筺体10の長手方向に沿うように配置されている。そして、直流側バスバーユニット6は、パワー半導体モジュールユニット5とコンデンサユニット4との間に配置している。また、パワー半導体モジュールユニット5及びコンデンサユニット4の上方には、制御回路172及びドライバ回路174を備えた基板で構成され、信号用コネクタ21を備えた回路基板群20が設置されている。
図7は、図5における直流側バスバーユニット6を展開した図である。ただし、回路基板群20を省略した状態を示す。直流側バスバーユニット6は、正極導体板502及び負極導体板503とから成る直流側バスバー501で構成されており、これらの正極導体板502,負極導体板503は、絶縁性樹脂を用いて射出成型や圧着されることで、一体成型されている。また、信号端子中継部340(図3に示すゲート電極154,164及びエミッタ電極155,165と結ばれた端子部)は、直流側バスバー501と絶縁された状態で、絶縁性樹脂により当該直流側バスバー501と一体成型されても良い。ここで、正極導体板502及び負極導体板503は、それぞれ一体物の金属製導体板であるが、以下説明のため図7に示すように、機能別に部分Aと部分Bに分けられた形成体として考える。
正極導体板502及び負極導体板503にそれぞれ設けられた当該部分Aは、3相インバータの場合、パワー半導体モジュール300U〜300Wにそれぞれ対応するように、3つずつ形成されている。当該部分Aには、パワー半導体モジュール300U〜300Wから突出する正極接続端子157及び負極接続端子158と、当該コンデンサユニット4から突出する正極接続端子500p及び負極接続端子500nと、が接続するための突起部による接続箇所502a及び503aが設けられている。
さらに、正極導体板502に設けられた部分Aと負極導体板503に設けられた部分Aは、バスバーの長手方向に交互に配置するように形成されている。この長手方向に形成された正極導体板502と負極導体板503のそれぞれの部分Aは、当該部分Aの導体厚さが均一、すなわち、パワー半導体モジュール300側に対する直流側バスバー501の面は同一平面上に形成し、同様に、コンデンサ500側に対する直流側バスバー501の面は同一平面上に形成するように、部分Bの導体厚さより厚く形成させると良い。換言すると、正極導体板502,負極導体板503におけるそれぞれの部分Aの厚さ(バスバー長手方向と直交する方向の寸法)は、それぞれの部分Bの厚さよりも厚く形成されている(図7で図示されている)。このような構成により、接続箇所502a及び503aで溶接接合を実施する場合に、溶接冶具の操作方向が迂曲することなく一直線にすることができるため、製造における装置稼働コストの低減及び生産性を向上することが可能である。
なお、図6と図7の図示構造から分かるように、正極導体板502は、その長手方向に部分Aである3つの凸部と、それらの凸部の間の凹部と、から形成されている。同様に、負極導体板503についても、3つの凸部とそれらの凸部の間の凹部とから形成されている。そして、図6に示すように、負極導体板503の凸部が正極導体板502の凹部に嵌まってそれぞれの部分Aの長手方向の面が略面一となって構成されている。さらに、正極導体板502,負極導体板503のそれぞれの部分Aの上部には接続箇所502a,503aが形成されており、図8に示すように、これらの接続箇所502a,503aのバスバー長手方向直交面に対して、パワー半導体モジュール300の正極接続端子157及び負極接続端子158と、コンデンサ500の正極接続端子500p及び負極接続端子500nと、が溶接接合されている。すなわち、接続箇所502a,503aは、上記した正極接続端子157,負極接続端子158,正極接続端子500p,負極接続端子500nとの溶接接合のし易さのために設けられている(溶接においては互いの母材同士を溶融させる必要があるので、突起部を設ける方が溶接作業がし易い)。
次に、正極導体板502及び負極導体板503に設けられた部分Bは、バッテリ136からの直流電力をそれぞれのパワー半導体モジュール300U〜300Wに供給するため、正極導体板502と負極導体板503のそれぞれに設けられた3つの部分Aを連結するための形成体である。正極導体板502に設けられた部分Bと負極導体板503に設けられた部分Bは、低インダクタンス化のため、互いに対向配置していると良い。換言すると、正極導体板502と負極導体板503のそれぞれの部分Bは、絶縁性樹脂を介して対向配置しているので、電磁結合が強まって部分Bにおけるインダクタンスを低減することができる。
正極導体板502及び負極導体板503の部分Aと部分Bの高さ寸法に関して説明すると、当該部分Aの高さ寸法はより小さく、当該部分Bの高さ寸法はより大きくすると良い。その理由は、当該部分Aは、以下の図8の説明で述べるように、パワー半導体モジュールユニット5とコンデンサユニット4とを結合する中継部であり、そのインピーダンスは部分Aの厚さに依存することより、すなわち、電流の流れ方向が当該厚さの方向であってその厚さは薄く形成されていることにより、当該部分Aのインピーダンスは十分小さく、当該部分Aで発生する抵抗損失及びインダンクタンスは十分低減可能である。
一方、当該部分Bは、パワー半導体モジュール300U〜300Wの相間を流れる還流電流の経路となるため(還流電流の流れ方向がバスバーの長手方向)、主に当該部分Bで発生する抵抗損失を低減することを考慮し、当該部分Bのインピーダンスが小さくなるように当該部分Bの高さ寸法大きくする。さらに加えて、当該部分Bの高さ寸法を大きくすることにより、正極導体板502の部分Bと負極導体板503の部分Bとの対向面積が増えるため、電磁結合を強めることとなり当該部分Bに生じるインダクタンスをより低減することが可能である。
図8は、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置における端子接続状態を説明する図であり、電力変換装置200を構成する主回路部分の端子接続部を拡大した図である。直流側バスバーユニット6は、主に、正極導体板502及び負極導体板503から成る直流側バスバー501で構成されており、パワー半導体モジュールユニット5とコンデンサユニット4との間に配置される。パワー半導体モジュールユニット5を成すパワー半導体モジュール300U〜300Wから突出する正極接続端子157及び負極接続端子158は、直流側バスバー501へ向かって形成され、かつ、直流側バスバー501を構成する正極導体板502及び負極導体板503のそれぞれに設けられた接続箇所502a及び503aにて接続され、第1接続部511(正極接続端子157,負極接続端子158の直立片と接続箇所502a,503aの直立面とで形成される溶接箇所)を形成する。
また、コンデンサユニット4から突出する正極接続端子500p及び負極接続端子500nは、直流側バスバー501へ向かって形成され、かつ、正極導体板502及び負極導体板503のそれぞれに設けられた接続箇所502a及び503aにて第1接続部511と対向するように接続され、第2接続部512(コンデンサの正極接続端子500p,負極接続端子500nの直立片と接続箇所502a,503aの直立面とで形成される溶接箇所)を形成する。そして、これらの第1接続部511と第2接続部512は、直流側バスバー501を介在させた状態で、任意の接合手段を用いて一括で接続させる。本実施形態における接合手段としては、接続箇所502a及び503aのそれぞれにおいて、直流側バスバー501と、パワー半導体モジュール300U〜300Wから突出する正極接続端子157及び負極接続端子158と、コンデンサユニット4から突出する正極接続端子500p及び負極接続端子500nと、を一括に溶接接合することが可能である。
以上のように、本発明の第1の実施形態のような構成とすることにより、パワー半導体モジュールユニット5から突出する正極接続端子157及び負極接続端子158の延伸方向(正極接続端子157,負極接続端子158の図示する溶接部形成の直立片の方向ではなくて、パワー半導体モジュールユニット5から直流側バスバーユニット6側に突出して延びる端子の方向)と、コンデンサユニット4から突出する正極接続端子500p及び負極接続端子500nの延伸方向(正極接続端子500p,負極接続端子500nの図示する溶接部形成の直立片の方向ではなくて、コンデンサユニット4から直流側バスバーユニット6側に突出して延びる端子の方向)と、が電力変換装置200の設置平面と平行を成すように、パワー半導体モジュール300U〜300W及びコンデンサ素子500aが平置きされるため、電力変換装置200の高さ寸法を低減させることが可能である。
換言すると、電力変換装置200の高さ寸法の低減により、直流側バスバー501の高さ寸法を低くし、さらに、直流側バスバー501をパワー半導体モジュールユニット5とコンデンサユニット4との間に配設することでバスバー501の平坦面積を小さくでき(上記の特許文献1との対比で)、したがって、直流側バスバー501の体積を必要最小限にすることができ、電力変換装置200を小型化及び軽量化することが可能である。
また、直流側バスバー501は、パワー半導体モジュールユニット5の正極接続端子157及び負極接続端子158の延伸方向と、コンデンサユニット4の正極接続端子500p及び負極接続端子500nの延伸方向と、が互いに対向した状態で、パワー半導体モジュールユニット5とコンデンサユニット4との間に配置され、かつ、それぞれ延伸してきたパワー半導体モジュールユニット5の正極接続端子157及び負極接続端子158と、コンデンサユニット4の正極接続端子500p及び負極接続端子500nと、の両方もしくは一方が、直流側バスバー501に複数設けられた接続箇所502a及び503aにおいて接続されることより、上記の特許文献1に示すような従来技術よりも、接続箇所を削減でき生産性を向上することが可能である。
次に、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置について、図9〜図11を参照しながら以下説明する。図9は本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置を構成する主回路部分の斜視図であり、図10は図9に示す第2の実施形態に係る電力変換装置における直流側バスバーユニットを展開した図であり、図11は第2の実施形態に係る電力変換装置を構成する主回路部分の端子接続部を拡大した図である。なお、第2の実施形態の説明においては、既に説明した第1の実施形態と同一の機能を有する構成と、第1の実施形態を説明する図5〜図8に示された同一の符号を付された構成に関しては、説明を省略する。
第2の実施形態について、上述した第1の実施形態との相違点を挙げながら、図10及び図11を用いて以下説明する。直流側バスバーユニット6の構成は、第1の実施形態と基本的には同等であるが、第2の実施形態においては、直流側バスバー501を構成する正極導体板502及び負極導体板503のそれぞれに設けられた接続箇所502a及び503aの構造が、第1の実施形態のような突起部形状を備える必要がないことである。
図10に示すように、パワー半導体モジュールユニット5を成すパワー半導体モジュール300U〜300Wから突出する正極接続端子157及び負極接続端子158は、直流側バスバー501へ向かって形成され、正極接続端子157及び負極接続端子158の先端形状は、直流側バスバー501の長手方向へ拡張された形状を有しており、本実施形態においてはT字型の形状としている。正極接続端子157及び負極接続端子158は、直流側バスバー501を構成する正極導体板502及び負極導体板503のそれぞれに設けられた接続箇所502a及び503aにて接続され(図11を参照)、第1接続部511を形成する。
一方、コンデンサユニット4から突出する正極接続端子500p及び負極接続端子500nは、直流側バスバー501へ向かって形成され、正極接続端子500p及び負極接続端子500nの先端形状は、直流側バスバー501の長手方向の一方へ拡張された形状を有しており、本実施形態においてはL字型の形状としている。なお、隣接するコンデンサ素子500a同士の正極接続端子500p及び負極接続端子500nを隣接部で共有した場合には、共有した端子の先端形状は、長手方向の両側へ拡張させたT字型の形状とすることも可能である。正極接続端子500p及び負極接続端子500nは、直流側バスバー501を構成する正極導体板502及び負極導体板503のそれぞれに設けられた接続箇所502a及び503aにおいて、第1接続部511と対向するように接続され、第2接続部512を形成する(図11を参照)。
そして、図11に示すように第1接続部511と第2接続部512は、直流側バスバー501を介在させた状態で、U字状の形状を有し強剛性の性質を持った着脱可能なクリップ600により挟持させ、一括で機械締結させる。
以上のように、本発明の第2の実施形態のような構成とすることにより、接続に使用する冶具の大きさが溶接等の接続手段に比べて小さくなるため、パワー半導体モジュールユニット5と、コンデンサユニット4と、直流側バスバーユニット6と、が狭い空間に存在する場合であっても、容易に接続が可能であり生産性を向上することが可能である。また、狭い空間での接続が可能であることより、パワー半導体モジュール300U〜300Wから突出する正極接続端子157及び負極接続端子158と、コンデンサユニット4から突出する正極接続端子500p及び負極接続端子500nの、端子長さを短くできるため、これらの端子が発生するインダクタンスを低減でき、サージ電圧の発生を抑制することが可能である。
次に、本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置について、図12〜図14を参照しながら以下説明する。図12は本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置を構成する主回路部分の斜視図であり、図13は図12に示す第3の実施形態に係る電力変換装置における直流側バスバーユニットを展開した図であり、図14は第3の実施形態に係る電力変換装置を構成する主回路部分の端子接続部を拡大した図である。なお、第3の実施形態の説明においては、既に説明した第1の実施形態と同一の機能を有する構成と、第1の実施形態を説明する図5〜図8に示された同一の符号を付された構成に関しては、説明を省略する。
第3の実施形態について、上述した第1の実施形態との相違点を挙げながら、図13及び図14を用いて以下説明する。直流側バスバーユニット6の構成は、第1の実施形態と基本的には同等であるが、第3の実施形態においては、直流側バスバー501を構成する正極導体板502及び負極導体板503のそれぞれに設けられた接続箇所502a及び503aの構造が、第1の実施形態のような突起部形状を備える必要がないことである。
図13に示すように、パワー半導体モジュールユニット5を成すパワー半導体モジュール300U〜300Wから突出する正極接続端子157及び負極接続端子158は、直流側バスバー501へ向かって形成され、正極接続端子157及び負極接続端子158の先端形状は、直流側バスバー501の長手方向に湾曲するU字状の形状を有している。なお、これらの端子の先端形状は、延伸方向(バスバー長手方向に直交する方向)へU字状を連続繰り返し湾曲させた構造を有しても良い。正極接続端子157及び負極接続端子158の先端形状部は、直流側バスバー501を構成する正極導体板502及び負極導体板503のそれぞれに設けられた接続箇所502a及び503aにて接続され、第1接続部511を形成する(図14を参照)。
一方、コンデンサユニット4から突出する正極接続端子500p及び負極接続端子500nは、直流側バスバー501へ向かって形成され、正極接続端子500p及び負極接続端子500nの先端形状は、直流側バスバー501の長手方向に湾曲するU字状の形状を有している。なお、これらの端子の先端形状は、延伸方向へU字状を連続繰り返し湾曲させた構造を有しても良い。正極接続端子500p及び負極接続端子500nは、直流側バスバー501を構成する正極導体板502及び負極導体板503のそれぞれに設けられた接続箇所502a及び503aにて第1接続部511と対向するように接続され、第2接続部512を形成する(図14を参照)。
そして、第1接続部511と第2接続部512は、直流側バスバー501を介在させた状態で、U字状の形状を有し強剛性の性質を持った着脱可能なクリップ600により挟持させ、一括で機械締結させる。なお、クリップ600に代えて、溶接材料で接合させても良い。
以上のように、本発明の第3の実施形態のような構成とすることにより、接続に使用する冶具の大きさが溶接等の接続手段に比べて小さくなるため、パワー半導体モジュールユニット5と、コンデンサユニット4と、直流側バスバーユニット6と、が狭い空間に存在する場合であっても、容易に接続が可能であり生産性を向上することが可能である。また、狭い空間での接続が可能であることにより、パワー半導体モジュール300U〜300Wから突出する正極接続端子157及び負極接続端子158と、コンデンサユニット4から突出する正極接続端子500p及び負極接続端子500nの、端子長さを短くできるため、これらの端子が発生するインダクタンスを低減でき、サージ電圧の発生を抑制することが可能である。
さらに、パワー半導体モジュール300U〜300Wから突出する正極接続端子157及び負極接続端子158と、コンデンサユニット4から突出する正極接続端子500p及び負極接続端子500nと、が湾曲した端子形状を有していることより、特に、電力変換装置200の設置平面の直流側バスバー501の長手方向と直角を成す方向の振動を吸収でき、電力変換装置200に免振効果を持たすことが可能である。
次に、本発明の第4の実施形態に係る電力変換装置について、図15を参照しながら以下説明する。図15は本発明の第4の実施形態に係る電力変換装置を構成する主回路部分の斜視図である。第4の実施形態は、車両を駆動するためのモータを2つ備えたシステムの場合であり、各々のモータを独立して駆動させるため、電力変換装置200内に2つのインバータ回路140を備えた構成である。ここで、それぞれのインバータ回路140を備えた構成を第1のインバータと第2のインバータと称して以下説明する。
1つ当りのインバータは、上記の第1〜第3の実施形態におけるいずれの構成を用いても良く、図15では代表として、図5に示す第1の実施形態と同等の構成を用いて示している。したがって、以下に説明するインバータは、その主回路部分として、主に、パワー半導体モジュールユニット5と、コンデンサユニット4と、直流側バスバーユニット6と、で構成されるものである。なお、第4の実施形態の説明においては、既に説明した第1の実施形態と同一の機能を有する構成と、第1の実施形態を説明する図5〜図8に示された同一の符号を付された構成に関しては、説明を省略し、以下では全体構成に関してのみ説明を追加する。
図15において、各インバータの主回路部分の1つを構成するパワー半導体モジュールユニット5は、図3に示したインバータ回路140が設けられている。パワー半導体モジュールユニット5は、2つのインバータごとに、U,V,W相のパワー半導体モジュール300U〜300Wで構成されており、パワー半導体モジュール300U〜300Wは、冷媒流路が形成された有底筒状の流路形成体12Aの内部に挿入され、冷媒にて冷却されている。
また、各インバータの主回路部分の1つを構成するコンデンサユニット4は、複数のコンデンサ素子500aと、このコンデンサ素子500aの正極接続端子500p及び負極接続端子500nと、で構成されている。ここで、コンデンサユニット4は、2つのインバータごとに独立してコンデンサ素子500aを備える構成、もしくは、2つのインバータでコンデンサ素子500aを共有する構成、のいずれであっても良い。
例えば、前者(コンデンサ独立)の場合は、複数のコンデンサ素子500aは、第1のインバータ用と第2のインバータ用とに分けられており、コンデンサ素子500aに備えた正極接続端子500p及び負極接続端子500nが、第1のインバータ側と第2のインバータ側とで別体となっている。
後者(コンデンサ共有)の場合は、電力変換装置の各構成要素の配置が上記の独立構成と同じであることを前提として、複数のコンデンサ素子500aは、第1のインバータと第2のインバータとで共有できるように、第1のインバータ側と第2のインバータ側に隣り合う位置にあるコンデンサ素子500a(図示例で斜め上のコンデンサ素子と斜め下のコンデンサ素子との関係)の電極の極性が同一となるように配置され、かつ、その隣り合う第1のインバータ側及び第2のインバータ側のコンデンサ素子500a(図示例で斜め上のコンデンサ素子と斜め下のコンデンサ素子との関係)に備えた正極接続端子500pまたは負極接続端子500nが、第1のインバータ側と第2のインバータ側とで一体となっている(図示例で斜め上のコンデンサ素子と斜め下のコンデンサ素子の正極端子同士または負極端子同士が電気的接続されている)。
そして、直流側バスバーユニット6は、2つのインバータごとに、パワー半導体モジュールユニット5とコンデンサユニット4との間に配置している。さらに、第1のインバータ側と第2のインバータ側とに備えられた直流側バスバーユニット6の直流側バスバー501を構成する正極導体板502及び負極導体板503は、連結用正極導体板502j及び連結用負極導体板503jを用いて、第1のインバータ側と第2のインバータ側とが連結されている。そして、パワー半導体モジュールユニット5及びコンデンサユニット4の上方には、制御回路172及びドライバ回路174を備えた基板で構成され、信号用コネクタ21を備えた回路基板群20が設置されている。
以上のように、本発明の第3の実施形態のような構成とすることにより、第1のインバータと第2のインバータにおいて、パワー半導体モジュールユニット5から突出する正極接続端子157及び負極接続端子158の延伸方向と、コンデンサユニット4から突出する正極端子500p及び負極端子500nの延伸方向と、が電力変換装置200の設置平面と平行を成すように、パワー半導体モジュール300U〜300W及びコンデンサ素子500aが平置きされるため、電力変換装置200の高さ寸法を低減させることが可能である。
換言すると、電力変換装置200の高さ寸法の低減により、直流側バスバー501の高さ寸法を低くし、さらに、直流側バスバー501をパワー半導体モジュールユニット5とコンデンサユニット4との間に配設することでバスバー501の平坦面積を小さくでき(上記の特許文献1との対比で)、したがって、直流側バスバー501の表面積を必要最小限にすることができ、電力変換装置200を小型化及び軽量化することが可能である。
また、直流側バスバー501は、パワー半導体モジュールユニット5の正極接続端子157及び負極接続端子158の延伸方向と、コンデンサユニット4の正極接続端子500p及び負極接続端子500nの延伸方向と、が互いに対向した状態で、パワー半導体モジュールユニット5と、コンデンサユニット4と、の間に配置され、かつ、それぞれ延伸してきたパワー半導体モジュールユニット5の正極接続端子157及び負極接続端子158と、コンデンサユニット4の正極接続端子500p及び負極接続端子500nと、の両方もしくは一方が、直流側バスバー501に複数設けられた接続箇所502a及び503aにおいて接続されることより、上記の特許文献1に示すような従来技術よりも、接続箇所を削減でき、生産性を向上することが可能である。
4:コンデンサユニット
5:パワー半導体モジュールユニット
6:直流側バスバーユニット
10:筺体
140:インバータ回路
150:上下アーム直列回路
156:上アームダイオード
166:下アームダイオード
157:正極接続端子
158:負極接続端子
159:交流端子
200:電力変換装置
300U〜300W:パワー半導体モジュール
328:上アームIGBT
330:下アームIGBT
500:コンデンサ
500a:コンデンサ素子
500p:正極接続端子
500n:負極接続端子
501:直流側バスバー
502:正極導体板
502a:接続箇所
502j:連結用正極導体板
503:負極導体板
503a:接続箇所
503j:連結用負極導体板
511:第1接続部
512:第2接続部
600:クリップ

Claims (8)

  1. バッテリから供給される直流電圧を平滑化するコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子からの直流電力を交流電力に変換するパワー半導体モジュールと、前記コンデンサ素子と前記パワー半導体モジュールとの間に直流電力を伝達する直流側バスバーと、を備えた電力変換装置において
    前記直流側バスバーは、前記パワー半導体モジュールと前記コンデンサ素子との間に配置され、
    前記パワー半導体モジュールの接続端子及び前記コンデンサ素子の接続端子と接続するための接続箇所を備え、
    前記パワー半導体モジュールの電極から前記直流側バスバーへ向って延伸するパワー半導体モジュールの接続端子は、その先端部が前記直流側バスバーに設けられた前記接続箇所の一面である第1接続部で接続され、
    前記コンデンサ素子の電極から前記直流側バスバーへ向って延伸するコンデンサの接続端子は、その先端部が前記直流側バスバーに設けられた前記接続箇所の前記一面と対向する他面である第2接続部で接続され、
    前記第1接続部と前記第2接続部とにおいて、接合部材を介することにより、前記パワー半導体モジュール側の接続端子と前記コンデンサの接続端子とがそれぞれ前記直流側バスバーに接続され
    前記接合部材は、前記第1接続部と前記第2接続部とを形成する溶接材料であることを特徴とする電力変換装置。
  2. バッテリから供給される直流電圧を平滑化するコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子からの直流電力を交流電力に変換するパワー半導体モジュールと、前記コンデンサ素子と前記パワー半導体モジュールとの間に直流電力を伝達する直流側バスバーと、を備えた電力変換装置において、
    前記直流側バスバーは、前記パワー半導体モジュールと前記コンデンサ素子との間に配置され、
    前記パワー半導体モジュールの接続端子及び前記コンデンサ素子の接続端子と接続するための接続箇所を備え、
    前記パワー半導体モジュールの電極から前記直流側バスバーへ向って延伸するパワー半導体モジュールの接続端子は、その先端部が前記直流側バスバーに設けられた前記接続箇所の一面である第1接続部で接続され、
    前記コンデンサ素子の電極から前記直流側バスバーへ向って延伸するコンデンサの接続端子は、その先端部が前記直流側バスバーに設けられた前記接続箇所の前記一面と対向する他面である第2接続部で接続され、
    前記第1接続部と前記第2接続部とにおいて、接合部材を介することにより、前記パワー半導体モジュール側の接続端子と前記コンデンサの接続端子とがそれぞれ前記直流側バスバーに接続され、
    前記接合部材は、前記パワー半導体モジュールの接続端子、前記第1接続部、前記直流側バスバー、前記第2接続部、及び前記コンデンサの接続端子を挟持するクリップであることを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項1または2記載の電力変換装置において、
    前記直流側バスバーは、正極導体板と負極導体板とを近接対向配置させた構造であり、
    前記正極導体板と前記負極導体板は、それぞれ凹部と凸部が長手方向に縦続した形状を有し
    前記正極導体板の凹部に前記負極導体板の凸部が配設されると共に、当該負極導体板の凹部に当該正極導体板の凸部が配設されることを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項3記載の電力変換装置において、
    前記正極導体板と前記負極導体板とに形成されたそれぞれの凸部の上面一部に突起部を設け、
    前記突起部の一面と前記パワー半導体モジュールの接続端子とを溶接材料を用いて接合することで前記第1接続部が形成されると共に、当該突起部の当該一面に対向する他面と前記コンデンサの接続端子とを溶接材料を用いて接合することで前記第2接続部が形成されたことを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項1または記載の電力変換装置において、
    前記直流側バスバーに向かって延伸して形成された前記パワー半導体モジュールの接続端子と前記コンデンサの接続端子とのそれぞれの前記先端部が、前記直流側バスバーの長手方向に沿うような拡張形状部を有し、
    前記パワー半導体モジュールの接続端子と前記コンデンサの接続端子とのそれぞれの前記先端部の前記拡張形状部を前記直流側バスバーを挟んでクリップで挟持したことを特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項1または2記載の電力変換装置において、
    前記直流側バスバーに向かって延伸して形成された前記パワー半導体モジュールの接続端子と前記コンデンサの接続端子のそれぞれの前記先端部が、前記直流側バスバーの長手方向に湾曲するU字状形状部または連続して湾曲する湾曲形状部を有し、
    前記パワー半導体モジュールの接続端子と前記コンデンサの接続端子のそれぞれの前記先端部の前記U字状形状部または前記湾曲形状部を前記直流側バスバーを挟んでクリップで挟持したことを特徴とする電力変換装置。
  7. 請求項1〜6の何れか1項記載の電力変換装置において、
    前記コンデンサ素子は複数から構成され、
    前記複数のコンデンサ素子は、それぞれの自体の電極と接続されるコンデンサの接続端子をそれぞれ有し、
    前記複数のコンデンサ素子のそれぞれの前記コンデンサの接続端子は、前記直流側バスバーに向かって延伸して形成され、且つその先端部が当該直流側バスバーの前記一面に対向する他面と前記第2接続部で接続されたことを特徴とする電力変換装置。
  8. 請求項1の何れか1項記載の電力変換装置を第1の電力変換装置とし、且つ当該第1の電力変換装置と同じ構成を有する第2の電力変換装置をさらに備えた2つの電力変換装置からなる電力変換装置であって、
    前記コンデンサ素子は、前記第1の電力変換装置と前記第2の電力変換装置とで別体または共有であり、
    前記第1の電力変換装置と前記第2の電力変換装置とにそれぞれ設けられた前記直流側バスバーを構成する正極導体板と負極導体板とは、それぞれ連結用正極導体板と連結用負極導体板とで連結されていることを特徴とする電力変換装置。
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