JP5098270B2 - 有機半導体素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機半導体トランジスタが用いられた有機半導体素子の製造方法に関するものである。
TFTに代表される半導体トランジスタは、近年、ディスプレイ装置の発展に伴ってその用途を拡大する傾向にある。このような半導体トランジスタは、半導体材料を介して電極が接続されていることにより、スイッチング素子としての機能を果たすものである。
従来、上記半導体トランジスタに用いられる半導体材料としては、シリコン(Si)やガリウム砒素(GaAs)やインジウムガリウム砒素(InGaAs)などの無機半導体材料が用いられている。近年、普及が拡大している液晶表示素子のディスプレイ用TFTアレイ基板にもこのような無機半導体材料を用いた半導体トランジスタが用いられている。
一方、上記半導体材料としては、有機化合物からなる有機半導体材料も知られている。有機半導体材料は、上記無機半導体材料に比べて安価に大面積化が可能であり、フレキシブルなプラスチック基板上に形成でき、さらに機械的衝撃に対して安定であるという利点を有することから、電子ペーパー代表されるフレキシブルディスプレイ等の次世代ディスプレイ装置への応用などを想定した研究が活発に行われている。
ここで、近年の薄型ディスプレイ装置の急速な普及や大型化に伴って、有機半導体材料が用いられた有機半導体素子には、工業的生産工程において高生産性で量産可能であることが求められているところ、有機半導体材料を用いた有機半導体トランジスタは、従来の無機半導体材料が用いられたものと比較して高生産性で製造可能な方法がまだ確立されていない状況にある。これは、多くの有機半導体材料に共通する特性に起因している。
すなわち、上記有機半導体材料は、加熱状態で成膜されることにより優れた半導体特性を発現するという性質を有するため、上記有機半導体材料を用いた半導体トランジスタを製造するに際しては、上記有機半導体材料からなる層を形成した後、これをパターニングする方法を用いることが必要となる。
ここで、上記有機半導体材料からなる層をパターニングする方法としては、一般的に、フォトレジストを用いるフォトレジスト法が用いられているが(例えば、特許文献1)、フォトレジスト法は、有機半導体材料からなる層を所望のパターンに精度よくパターニングできる点においては優れているが、工程が煩雑であるため生産性に乏しいという問題点がある。
このようなことから、上記有機半導体材料が用いられた有機半導体素子は、その有用性が認知されていながらも、工業的に高効率で製造することができないという問題点があった。
特開2006−58497号公報
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、有機半導体層を高精度で簡易的にパターニングすることが可能であり、有機半導体トランジスタを有する有機半導体素子を高い生産性で製造可能な有機半導体素子の製造方法を提供することを主目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、基板を用い、上記基板上に有機半導体材料からなる有機半導体層を形成する有機半導体層形成工程と、上記有機半導体層上に、真空紫外光に対する遮光性を有するゲート絶縁層をパターン状に形成するゲート絶縁層形成工程と、真空紫外光を上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層上に照射することにより、上記ゲート絶縁層が形成されていない部位の有機半導体層をエッチングする有機半導体層パターニング工程と、を含む有機半導体トランジスタ形成工程を有することを特徴とする、有機半導体素子の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記ゲート絶縁層形成工程によって形成されるゲート絶縁層が、真空紫外光に対する遮光性を有するものであり、かつ、上記有機半導体層パターニング工程が、上記有機半導体層および上記ゲート絶縁層上に真空紫外光を照射することによって、上記有機半導体層をパターニングするものであることにより、上記有機半導体層パターニング工程においては、上記ゲート絶縁層が真空紫外光を遮光するマスクとしての機能を果たし、上記ゲート絶縁層が形成されていない部位のみの有機半導体層を除去してパターニングすることができる。このため、本発明によれば上記有機半導体層パターニング工程において、単に真空紫外光を照射するのみで簡易的に有機半導体層を高精度でパターニングすることが可能となる。
このようなことから、本発明によれば、有機半導体層を高精度で簡易的にパターニングすることが可能であり、有機半導体トランジスタを有する有機半導体素子を高い生産性で製造することができる。
本発明においては、上記真空紫外光の波長が10nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。このような波長範囲の真空紫外光を照射することにより、上記有機半導体層パターニング工程において、上記有機半導体層を短時間でパターニングすることが可能になるからである。
また、本発明においては、上記ゲート絶縁層が上記真空紫外光に対する遮光性を有する遮光性樹脂材料からなることが好ましい。これにより、上記ゲート絶縁層形成工程において、上記真空紫外光に対する遮光性に優れたゲート絶縁層を形成することが容易になるからである。
本発明の有機半導体素子の製造方法は、有機半導体層を高精度で簡易的にパターニングすることが可能であり、有機半導体トランジスタを有する有機半導体素子を高い生産性で製造できるという効果を奏する。
以下、本発明の有機半導体素子の製造方法について詳細に説明する。
本発明の有機半導体素子の製造方法は、基板を用い、上記基板上に有機半導体材料からなる有機半導体層を形成する有機半導体層形成工程と、上記有機半導体層上に、真空紫外光に対する遮光性を有するゲート絶縁層をパターン状に形成するゲート絶縁層形成工程と、真空紫外光を上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層上に照射することにより、上記ゲート絶縁層が形成されていない部位の有機半導体層をエッチングする有機半導体層パターニング工程と、を含む有機半導体トランジスタ形成工程を有することを特徴とするものである。
このような本発明の有機半導体素子の製造方法について図を参照しながら説明する。図1は本発明の有機半導体素子の製造方法の一例を示す概略図である。図1に例示するように、本発明の有機半導体素子の製造方法は、基板10を用い(図1(a))、上記基板10上に有機半導体材料からなる有機半導体層21’を形成する有機半導体層形成工程(図1(b))と、上記有機半導体層21’上に、真空紫外光に対する遮光性を有するゲート絶縁層22をパターン状に形成するゲート絶縁層形成工程(図1(c))と、真空紫外光を上記ゲート絶縁層22および上記有機半導体層21’上に照射することにより、上記ゲート絶縁層22が形成されていない部位の有機半導体層21’をエッチングする有機半導体層パターニング工程(図1(d))と、を含む有機半導体トランジスタ形成工程を有し、上記基板10上に、有機半導体層21上にゲート絶縁層22が積層された構成を有する有機半導体トランジスタ20が形成された有機半導体素子1を製造する方法である(図1(e))。
本発明によれば、上記ゲート絶縁層形成工程によって形成されるゲート絶縁層が、真空紫外光に対する遮光性を有するものであり、かつ、上記有機半導体層パターニング工程が、上記有機半導体層および上記ゲート絶縁層上に真空紫外光を照射することによって、上記有機半導体層をパターニングするものであることにより、上記有機半導体層パターニング工程においては、上記ゲート絶縁層が真空紫外光を遮光するマスクとしての機能を果たし、上記ゲート絶縁層が形成されていない部位のみの有機半導体層を除去してパターニングすることができる。このため、本発明によれば上記有機半導体層パターニング工程において、単に真空紫外光を照射するのみで簡易的に有機半導体層を高精度でパターニングすることが可能となる。
このようなことから、本発明によれば、有機半導体層を高精度で簡易的にパターニングすることが可能であり、有機半導体トランジスタを有する有機半導体素子を高い生産性で製造することができる。
従来、有機半導体材料が用いられた有機半導体トランジスタを作製するに際に、有機半導体材料からなる層をパターニングする方法としては、フォトリソグラフィー法が一般的に用いられてきた。しかしながら、このフォトリソグラフィー法は、工程が煩雑であるため、生産性に乏しいという問題点があった。
この点、本発明によれば、上記ゲート絶縁層形成工程において形成されるゲート絶縁層を、真空紫外光に対する遮光性を有するものとすることにより、上記有機半導体層パターニング工程において、フォトマスクを用いたり、フォトレジストを用いることなく、単に光源から真空紫外光を照射するのみで、上記有機半導体層をパターニングすることができる。このため、本発明によれば高生産性で有機半導体素子を製造することができる。
本発明の有機半導体素子の製造方法は、少なくとも上記有機半導体層形成工程、ゲート絶縁層形成工程、および、有機半導体層パターニング工程とを含む有機半導体トランジスタ形成工程を有するものであり、必要に応じて他の工程を有してもよいものである。
以下、本発明の有機半導体素子の製造方法に用いられる各工程について順に説明する。
1.有機半導体トランジスタ形成工程
まず、本発明に用いられる有機半導体トランジスタ形成工程について説明する。本工程は、基板を用い、上記基板上に有機半導体材料からなる有機半導体層を形成する有機半導体層形成工程と、上記有機半導体層上に、真空紫外光に対する遮光性を有するゲート絶縁層をパターン状に形成するゲート絶縁層形成工程と、真空紫外光を上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層上に照射することにより、上記ゲート絶縁層が形成されていない部位の有機半導体層をエッチングする有機半導体層パターニング工程と、を含むものである。本発明の有機半導体素子の製造方法はこのような有機半導体トランジスタ形成工程を有することにより、高生産性で有機半導体素子を製造することができるのである。
以下、本工程に用いられる、有機半導体層形成工程、ゲート絶縁層形成工程、有機半導体層パターニング工程、および、その他の工程について順に説明する。
(1)ゲート絶縁層形成工程
まず、本工程に用いられるゲート絶縁層形成工程について説明する。本工程は、後述する有機半導体層形成工程によって形成される有機半導体層上に、後述する有機半導体層パターニング工程に用いられる真空紫外光に対して遮光性を有するゲート絶縁層をパターン状に形成する工程である。また、本工程によって形成されるゲート絶縁層は、後述する有機半導体層パターニング工程において、真空紫外光を用いて有機半導体層をパターニングする際に、有機半導体層をパターン状にエッチングするためのマスクとしての機能と、本工程により製造される有機半導体トランジスタにおいてゲート電極と、ソース電極およびドレイン電極と、を絶縁する絶縁機能を有するものである。
a.ゲート絶縁層の形成方法
本工程において、ゲート絶縁層を形成する方法としては、後述する有機半導体層パターニング工程に用いられる真空紫外光に対して所望の遮光性を有し、かつ、所望の絶縁機能を有するゲート絶縁層を形成できる方法であれば特に限定されるものではない。なかでも、本工程においては上記遮光性および上記絶縁機能を備える絶縁性樹脂材料が溶媒に溶解されたゲート絶縁層形成用塗工液を、上記有機半導体層上にパターン状に塗工する方法を用いることが好ましい。このような方法によれば簡略された工程で上記ゲート絶縁層を形成することが可能だからである。
上記ゲート絶縁層形成用塗工液に用いられる絶縁性樹脂材料としては、上記遮光性と上記絶縁機能とを備えるゲート絶縁層を形成できるものであれば特に限定されるものではない。なかでも本工程に用いられる絶縁性樹脂材料は、耐電圧が300V/μm以下であるものが好ましく、特に230V/μm以下であるものが好ましく、さらには150V/μm〜200V/μmの範囲内のものであることが好ましい。このような絶縁性樹脂材料を用いることより、本工程により形成されるゲート絶縁層を絶縁機能により優れたものにできるからである。
ここで、上記耐電圧は、例えば、図2に示すような方法によって測定することができる。
1)大きさ100mm×100mm×0.7mmのガラス基板30の表面に、パターニングされたITO電極31(1mm×1mm、厚み1200Å:以下、当該ITO電極21を下部電極と称する場合がある)を形成する(図2(a))。
2)耐電圧の評価対象となる絶縁性樹脂材料を溶媒に溶解した塗工液(固形分13質量%)用い、スクリーン印刷法により上記基板30上に当該塗工液をパターン塗工し、絶縁層32を形成する。このとき、上記絶縁層32が下部電極31を覆うように、スクリーン版のパターンを1.2mm×1.2mmに設計し、アライメントを合わせて印刷する(図2(b))。また、スクリーン版は500メッシュ、乳剤3μmのものを使用し、スクリーン印刷機はマイクロテック社製の装置を用いる。さらに、印刷条件は、印圧0.2MPa、クリアランス2.1mm、スキージスピード100mm/secとする。
3)上記絶縁層32を100℃のホットプレートで30分乾燥させる。
4)1mm×1mmの開口部を有するメタルマスクを上記絶縁層32上に配置し、膜厚50nmのAu膜を蒸着することにより、上部電極33を形成する(図2(c))。このとき、蒸着の際の真空度は1×10Paとし、蒸着速度は約1Å/secとする。
5)上記上部電極31および下部電極33の間に0〜300Vの電圧を印加し、上部電極31−下部電極33間を流れる電流値Iを計測する。そして、得られたデータを元に横軸を電界強度E(印加電圧Vを絶縁層32の膜厚dで除した値)、縦軸を絶縁層32の抵抗値R(印加電圧を電流値で除した値)としてプロットする。このようにして作製したグラフを元に、抵抗値Rが急激に低下する電界強度の値Eを絶縁破壊強さ(耐電圧)とする。
また、本工程に用いられる絶縁性樹脂材料は、誘電率(60Hz〜1MHz室温)が3.0以下であるものが好ましく、特に2.0〜2.5の範囲内であるものが好ましい。
ここで、上記誘電率は、JIS K 6911に準じて測定した値を示すものとする。
さらに、本工程に用いられる絶縁性樹脂材料は、体積固有抵抗が1×1015Ω・cm以上であるものが好ましく、なかでも1×1017Ω・cm以上であるものが好ましい。
ここで、上記体積固有抵抗は、JIS K 6911に準じて測定した値を示すものとする。
このような絶縁性樹脂材料としては、例えば、PVP、PVA、PMMA、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド、カルド系樹脂、PS、フッ素系樹脂、エステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、および、フェノール樹脂等を挙げることができる。
本工程においては、上記絶縁性樹脂材料を1種類のみ用いてもよく、または、2種類以上を混合して用いてもよい。
一方、上記ゲート絶縁層形成用塗工液に用いられる溶媒としては、上記絶縁性樹脂材料を所望濃度で溶解することができ、かつ、上記有機半導体層を構成する有機半導体材料を溶解しにくいものであれば特に限定されるものではなく、上記絶縁性樹脂材料や、上記有機半導体層を構成する有機半導体材料の種類等に応じて適宜選択して用いればよい。このような溶媒の例としては、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、イソプロピルアルコール、PGMEA、および、水等を挙げることができる。
なお、本工程においては、これらの溶媒を単独で用いてもよく、あるいは、2種類以上を混合して用いてもよい。
また、上記ゲート絶縁層形成用塗工液の固形分濃度としては、上記ゲート絶縁層形成用塗工液を上記有機半導体層上に塗工する塗布方法に応じて、上記ゲート絶縁層形成用塗工液の溶液粘度や、表面張力等を所望の範囲内にすることができる範囲であれば特に限定されるものではない。なかでも本工程においては5質量%〜30質量%の範囲内であることが好ましい。
上記ゲート絶縁層形成用塗工液を上記有機半導体層上に塗工することにより、ゲート絶縁層を形成する方法としては、所望のパターン状にゲート絶縁層を形成できる方法であれば特に限定されるものではない。このような方法としては、印刷法を用い、上記有機半導体層上に上記ゲート絶縁層形成用塗工液をパターン状に印刷する方法(第1の方法)と、上記ゲート絶縁層形成用塗工液を上記有機半導体層上の全面に塗工することにより、パターニングされていないゲート絶縁層を形成した後、当該ゲート絶縁層をリソグラフィー法等によってパターニングする方法(第2の方法)とを挙げることができる。
本工程においては、上記第1の方法および上記第2の方法のいずれの方法であっても好適に用いることができるが、なかでも上記第1の方法を用いることが好ましい。上記第2の方法は、パターニングされたゲート絶縁層を形成するのに、パターニングされていないゲート絶縁層を形成する工程と、当該ゲート絶縁層をパターニングする工程との2工程を必要とするのに対し、上記第1の方法は1工程で直接的にパターニングされたゲート絶縁層を形成することが可能になるため、本工程を簡略化することができるからである。
上記第1の方法に用いられる印刷法としては、上記ゲート絶縁層形成用塗工液を所望のパターンに印刷できる方法であれば特に限定されるものではない。このような印刷方法としては、インクジェット法、スクリーン印刷法、パッド印刷法、フレキソ印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、およびグラビア・オフセット印刷法等を挙げることができる。なかでも本工程においてはスクリーン印刷法を用いることが好ましい。スクリーン印刷法を用いることにより本工程において、高精細なパターン状のゲート絶縁層を形成することが可能になるからである。
b.ゲート絶縁層
本工程により形成されるゲート絶縁層は、後述する有機半導体パターニング工程に用いられる真空紫外光に対する遮光性を有するものとなるが、ここで、上記遮光性の程度としては本工程においてゲート絶縁層が形成された部位の有機半導体層が、後述する有機半導体層パターニング工程において劣化されない程度であれば特に限定されるものではない。したがって、上記遮光性の程度については、後述する有機半導体層パターニング工程において用いられる真空紫外光の波長に応じて適宜決定すればよい。なかでも本工程によって形成されるゲート絶縁層は、後述する有機半導体層パターニング工程に用いられる真空紫外光の透過率が、10%以下であることが好ましく、特に3%以下であることが好ましく、さらには1%以下であることが好ましい。上記真空紫外光に対する透過率が上記範囲内であることにより、後述する有機半導体層パターニング工程に用いられる真空紫外光の波長に関わらず、後述する有機半導体層パターニング工程において有機半導体層が劣化することを防止できるからである。
また、本工程において形成されるゲート絶縁層の厚みとしては、後述する有機半導体層形成用パターニング工程に用いられる真空紫外光に対する遮光性を所望の程度にできる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本工程においては、100μm以下であることが好ましく、特に0.1μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、さらには0.3μm〜1μmの範囲内であることが好ましい。
(2)有機半導体層パターニング工程
次に、本工程に用いられる有機半導体層パターニング工程について説明する。本工程は、後述する有機半導体層形成工程によって形成された有機半導体層および上記ゲート絶縁層形成工程によって形成されたゲート絶縁層上に真空紫外光を照射することによって、上記ゲート絶縁層が形成されていない部位の有機半導体層をエッチングする工程である。
本工程においては、上記ゲート絶縁層が本工程に用いられる真空紫外光のマスクとしての機能を果たすため、単に真空紫外光を照射することによって容易に有機半導体層をパターニングすることができる。
なお、本工程においては、上記ゲート絶縁層をマスクとして用いてパターニングするため、本工程においてパターニングされる有機半導体層のパターンは、上記ゲート絶縁層が形成されているパターンと同一になる。
上述したように、本工程において有機半導体層をパターニングする方法としては、真空紫外光を上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層上に照射することによって、上記ゲート絶縁層が形成されていない部位の有機半導体層を除去する方法が用いられる。ここで、本発明において真空紫外光とは、波長が10nm〜200nmの範囲内である紫外線を意味するが、本工程に用いられる真空紫外光としては、上記有機半導体層を所望の時間内に除去できる波長を有するものであれば特に限定されるものではなく、上記有機半導体層を構成する有機半導体材料の種類に応じて適切な波長の真空紫外光を用いればよい。なかでも本工程に用いられる真空紫外光は、波長が、10nm〜200nmの範囲内であることが好ましく、特に126nm〜193nmの範囲内あることが好ましく、さらに172nmであることが好ましい。このような波長範囲の真空紫外光を用いることにより、上記有機半導体層を構成する有機半導体材料の種類に関わらず、上記有機半導体層パターニング工程において、上記有機半導体層を短時間でパターニングすることが可能になるからである。
本工程において、真空紫外光の照射に用いられる光源としては、例えば、エキシマランプ、低圧水銀ランプ、その他種々の光源を挙げることができる。
また、本工程における真空紫外光の照射量としては、本工程において上記有機半導体層を除去できる範囲内であれば特に限定されるものではなく、上記有機半導体層を構成する有機半導体材料の種類や、上記真空紫外光の波長等によって適宜調整すればよい。
本工程において、上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層上に真空紫外光を照射する方法としては、上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層上に均一な照射量で真空紫外光を照射できる方法であれば特に限定されるものではない。このような照射方法としては、例えば、上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層の全面を同時に照射する方法、および、光源または上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層が形成された基板の少なくとも一方を移動させながら、上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層の全面を順次に照射する方法を挙げることができる。なかでも本工程においては後者の方法を用いることが好ましい。その理由は次の通りである。
すなわち、真空紫外光は指向性のない分散光であるため、上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層の全面を同時に照射する方法では、例えば、大面積の上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層に真空紫外光を照射する場合に、中央部と端部とで真空紫外光の照射量に差が生じてしまう可能性がある。しかしながら、上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層の全面を順次に照射する方法によれば、たとえ大面積の上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層に真空紫外光を照射する場合であっても、全面に対して均一に真空紫外光を照射することが容易になるからである。
また本工程においては、上記順次に照射する方法のなかでも、上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層が形成された基板を固定し、上記光源を移動させながら照射する方法を用いることが好ましい。このような方法によれば、大面積の上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層に均一に真空紫外光を照射することが容易になるからである。
なお、本工程に用いられる真空紫外光の光源は、1つであってもよく、または、複数個を用いてもよい。また、複数個の光源を用いる場合において、本工程における真空紫外光の照射方法として光源を移動させながら照射する方法を用いる場合は、複数個の光源を同時に移動させてもよく、または、個別に移動させてもよい。
(3)有機半導体層形成工程
次に、本工程に用いられる有機半導体層形成工程について説明する。本工程は、基板を用い、上記基板上に有機半導体材料からなる有機半導体層を形成する工程である。
a.有機半導体層の形成方法
本工程において、上記基板上に有機半導体層を形成する方法としては、本工程に用いられる有機半導体材料の種類等に応じて、上記基板上に所望の厚みの有機半導体層を形成できる方法であれば特に限定されるものではない。このような方法としては、例えば、上記有機半導体材料が溶媒に可溶なものである場合は、当該有機半導体材料を溶媒に溶解して、有機半導体層形成用塗工液を調製した後、当該有機半導体層形成用塗工液を上記基板上に塗工する方法を挙げることができる。この場合の塗工方法としては、例えば、スピンコート法、ダイコート法、ロールコート法、バーコート法、LB法、ディップコート法、スプレーコート法、ブレードコート法、およびキャスト法等を挙げることができる。
一方、上記有機半導体材料が溶媒に不溶なものである場合は、例えば、真空蒸着法等のドライプロセスにより、上記基板上に有機半導体層を形成する方法を挙げることができる。
本工程に用いられる有機半導体材料としては、本発明により製造される有機半導体素子の用途等に応じて、本工程により形成される有機半導体層に所望の半導体特性を付与できるものであれば特に限定されるものではない。例えば、π電子共役系の芳香族化合物、鎖式化合物、有機顔料、有機ケイ素化合物等を挙げることができる。より具体的には、ペンタセン等の低分子系有機半導体材料、および、ポリピロール、ポリ(N−置換ピロール)、ポリ(3−置換ピロール)、ポリ(3,4−二置換ピロール)等のポリピロール類、ポリチオフェン、ポリ(3−置換チオフェン)、ポリ(3,4−二置換チオフェン)、ポリベンゾチオフェン等のポリチオフェン類、ポリイソチアナフテン等のポリイソチアナフテン類、ポリチェニレンビニレン等のポリチェニレンビニレン類、ポリ(p−フェニレンビニレン)等のポリ(p−フェニレンビニレン)類、ポリアニリン、ポリ(N−置換アニリン)等のポリアニリン類、ポリアセチレン等のポリアセチレン類、ポリジアセチレン、ポリアズレン等のポリアズレン類等の高分子系有機半導体材料を挙げることができる。なかでも本工程においては、ペンタセンまたはポリチオフェン類を好適に用いることができる。
b.基板
本工程に用いられる基板としては、本発明により製造される有機半導体素子の用途等に応じて任意の機能を有する基板を用いることができる。このような基板としては、ガラス基板等の可撓性を有さないリジット基板であってもよく、または、プラスチック樹脂からなるフィルム等の可撓性を有するフレキシブル基板であってもよい。本工程においては、このようなリジット基板およびフレキシブル基板のいずれであっても好適に用いられるが、なかでもフレキシブル基板を用いることが好ましい。このようなフレキシブル基板を用いることにより、本発明の有機半導体素子の製造方法をRoll to Rollプロセスにすることが可能になるため、本発明によって、より高い生産性で有機半導体素子を製造することが可能になるからである。
本工程に用いられる上記プラスチック樹脂としては、例えば、PET、PEN、PES、PI、PEEK、PC、PPSおよびPEI等を挙げることができる。
また、本工程に用いられる基板の厚みは、通常、1mm以下であることが好ましく、なかでも50μm〜700μmの範囲内であることが好ましい。
c.有機半導体層
本工程により形成される有機半導体層の厚みとしては、上記有機半導体材料の種類等に応じて所望の半導体特性を備える有機半導体層を形成できる範囲であれば特に限定されない。なかでも本工程においては1000nm以下であることが好ましく、なかでも5nm〜300nmの範囲内であることが好ましく、特に20nm〜100nmの範囲内であることが好ましい。
(4)その他の工程
本工程には、上記ゲート絶縁層形成工程、上記有機半導体層形成工程、および、上記有機半導体層パターニング工程以外の他の工程が含まれていてもよい。このような他の工程としては特に限定されるものではなく、本工程により形成される有機半導体トランジスタの構造等に応じて任意の工程を用いることができる。なかでも本工程においては、通常、上記ゲート絶縁層上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、上記有機半導体層に接するようにソース電極およびドレイン電極を形成するソース・ドレイン電極形成工程とが用いられる。
本工程が、上記ゲート電極形成工程と、上記ソース・ドレイン電極形成工程とを有する場合について図を参照しながら説明する。図3は、本工程が、上記ゲート電極形成工程と、上記ソース・ドレイン電極形成工程とを有する場合の一例を示す概略図である。図3に例示するように、本工程は、通常、基板10を用い(図3(a))、上記基板10上に上述した方法によって有機半導体層21’を形成する有機半導体層形成工程と(図3(b))、上記有機半導体層31’上に、ソース電極23およびドレイン電極24を形成する、ソース・ドレイン電極形成工程と(図3(c))、上記有機半導体層21’、ソース電極23、および、ドレイン電極24上に、上述した方法によってパターン状のゲート絶縁層22を形成するゲート絶縁層形成工程と(図3(d))、上述した方法によって上記有機半導体層21’を、上記ゲート絶縁層22と同一のパターンにパターン加工する有機半導体層パターニング工程(図3(e))と、上記ゲート絶縁層22上に、ゲート電極25を形成するゲート電極形成工程(図3(f))と、により有機半導体トランジスタ20を形成する態様で実施される。
ここで、上記図3においては、ソース・ドレイン電極形成工程を、上記有機半導体層形成工程後に実施する例について説明したが、本工程においては上記ソース・ドレイン電極形成工程を、上記有機半導体層形成工程前に実施する態様であっても良い。
ここで、上記図3に例示したように、上記ソース・ドレイン電極形成工程を上記有機半導体層形成工程後に実施する場合、本工程により形成される有機半導体トランジスタは、トップゲート・トップコンタクト型構造となる。一方、上記ソース・ドレイン電極形成工程を上記有機半導体層形成工程前に実施する場合、本工程により形成される有機半導体トランジスタはトップゲート・ボトムコンタクト型構造となる。
なお、本工程に用いられる上記ゲート電極形成工程と、上記ソース・ドレイン電極形成工程において、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極をそれぞれ形成する方法としては、一般的に半導体トランジスタを形成する際に用いられている方法と同様であるため、ここでの詳しい説明は省略する。
(5)有機半導体トランジスタ
本工程により形成される有機半導体トランジスタは、少なくとも上記有機半導体層および上記ゲート絶縁層を有するものであるが、通常は、上記有機半導体層および上記パッシベーション層以外に、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極が用いられることにより、トランジスタとしての機能を発現するものである。
また、本工程により形成される有機半導体トランジスタは、上記有機半導体層上に上記ゲート絶縁層が形成された構成を有するため、トップゲート型構造を有するものとなる。ここで、本工程により形成される有機半導体トランジスタは、トップゲート構造を有するものであれば特に限定されるものではないため、トップゲート・トップコンタクト型構造を有するものであってもよく、または、トップゲート・ボトムコンタクト型構造を有するものであってもよい。
本工程により形成される有機半導体トランジスタの構造について図を参照しながら説明する。図4は、本工程により形成される有機半導体トランジスタの一例を示す概略図である。図4(a)に例示するように、本工程により形成される有機半導体トランジスタ20、20’は、基板10と、上記基板10上に形成された有機半導体層21と、上記有機半導体層21上に接するように形成されたソース電極23およびドレイン電極24と、上記有機半導体層21上に形成されたゲート絶縁層22と、上記ゲート絶縁層22上に形成されたゲート電極25とを有する、トップゲート・トップコンタクト構造を有するものであってもよく、または、図4(b)に例示するように、基板10と、上記基板10上に接するように形成されたソース電極23およびドレイン電極24と、上記ソース電極23およびドレイン電極24上に形成された有機半導体層21と、上記有機半導体層21上に形成されたゲート絶縁層22と、上記ゲート絶縁層22上に形成されたゲート電極25とを有するトップゲート・ボトムコンタクト構造を有するものであってもよい。
本工程により形成される有機半導体トランジスタは、上記ゲート絶縁層、有機半導体層、ソース電極、ドレイン電極、および、ゲート電極以外に他の構成を有するものであっても良い。このような他の構成としては、本発明により製造される有機半導体素子の用途等に応じて任意の機能を有するものを用いることができる。なかでも上記他の構成として本発明に好適に用いられる例としては、上記ゲート絶縁層および上記ゲート電極上に形成されるパッシベーション層を挙げることができる。このようなパッシベーション層としては、例えば、フッ素系樹脂、PVA、および、PVP等からなるものを用いることができる。
2.その他の工程
本発明の有機半導体素子の製造方法は、上記有機半導体トランジスタ形成工程以外に他の工程を有するものであってもよい。このような他の工程としては、特に限定されるものではなく、本発明により製造される有機半導体素子の用途等に応じて適宜選択して用いればよい。このような他の工程としては、例えば、本発明の有機半導体素子を液晶ディスプレイ装置用のTFTアレイ基板として用いる場合には、上記有機半導体トランジスタに接続されるように画素電極を形成する画素電極形成工程等を挙げることができる。
3.有機半導体素子
本発明により製造される有機半導体素子は、本発明の有機半導体素子は、有機半導体材料からなる有機半導体層および上記有機半導体層上に形成されたゲート絶縁層を備える有機半導体トランジスタが、基板上に複数形成されたものとなる。
このような有機半導体素子において、上記基板上に上記有機半導体トランジスタが形成されている態様としては、特に限定されるものではなく本発明の有機半導体素子の用途等に応じて所望の態様で配置することができる。
本発明により製造される有機半導体素子の用途としては、例えば、TFT方式を用いるディスプレイ装置のTFTアレイ基板として用いることができる。このようなディスプレイ装置としては例えば、液晶ディスプレイ装置、電気泳動ディスプレイ装置、および有機ELディスプレイ装置等を挙げることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
1.実施例
(ソース・ドレイン電極形成工程)
まず、大きさ100mm×100mm×0.7mmのガラス基板表面に、ソース・ドレイン電極形状の開口部を有するメタルマスクを配置した、膜厚50nmのAu膜を蒸着し、ソース・ドレイン電極を形成した。このとき、蒸着の際の真空度は1×10Paとし、蒸着速度は約1Å/secとした。形成されたソース電極およびドレイン電極を反射型光学顕微鏡にて観察したところ、ソース電極とドレイン電極との電極間距離(チャネル長)は50μmであった。
(有機半導体層形成工程)
次に、上記ソース電極およびドレイン電極が形成された基板にスピンコート法を用い高分子有機半導体をコーティングした。高分子有機半導体は固形分0.2wt%、溶剤ジクロロベンゼンを含む溶液を用いた。その後、上記基板を200℃まで20℃/minのレートで徐々に加温していき、200℃で10min保持した後、6℃/minのレートで室温まで徐冷を行った。
(ゲート絶縁層形成工程)
次に、絶縁性樹脂材料としてPVPを用い、当該PVPに架橋剤を混合し、ヘキサノール溶媒に固形分30質量%で溶解したゲート絶縁層形成用塗工液を作製した。次いでスクリーン印刷法によりパターン状のゲート絶縁層を形成した。このときスクリーン版は、500メッシュ、乳剤1μmのものを使用した。スクリーン印刷機はマイクロテック社製の装置を用いた。また印刷条件は、印圧0.2MPa、クリアランス2.6mm、スキージスピード100mm/secで行った。その後、200℃まで20℃/minのレートで徐々に加温していき、200℃で10min保持した後、6℃/minのレートで室温まで徐冷を行った。
(有機半導体層パターニング工程)
次に、真空紫外光(172nm、照度11mw/cm2)を基板全面に照射した。このときGapを0.7mm、照射時間を60sとした。照射後はゲート絶縁層が真空紫外光を吸収する為、ゲート絶縁層がパターニングされていない部分にある有機半導体層は除去され、ゲート絶縁層がパターニングされた部分にのみ有機半導体層が残っていることが確認された。
(ゲート電極形成工程)
上記基板に、ゲート電極が開口部となったスクリーン版を用い、Agナノペーストインキ(藤倉化成社製)をスクリーン印刷した。200℃まで20℃/minのレートで徐々に加温していき、200℃で20min保持した後、6℃/minのレートで室温まで徐冷を行った。
(評価)
作製した有機半導体素子の有機半導体トランジスタのトランジスタ特性を測定した結果、トランジスタとして駆動していることが分かった。このとき、有機半導体トランジスタのON電流は2.1×10−6A、OFF電流は3.7×10−11Aであった。ON/OFF比5桁であり、閾値電圧は30Vであった。測定条件はゲート電圧を100V〜−80Vまで−2V刻みで印加した。次いでソース・ドレイン電圧を−80Vと固定し、ソース・ドレイン間に流れる電流値を測定した。また、トランジスタ評価においてはいずれの場合においても大気中、遮光下で測定を行った。
2.比較例
上記絶縁性樹脂材料としてフッ素系樹脂を用いたこと以外は、実施例と同様の方法により有機半導体トランジスタを有する有機半導体素子を作製した。
(評価)
作製した有機半導体素子の有機半導体トランジスタのトランジスタ特性を測定した結果、トランジスタとして駆動しないことが確認された。測定条件はゲート電圧を100V〜−80Vまで−2V刻みで印加した。次いでソース・ドレイン電圧を−80Vと固定し、ソース・ドレイン間に流れる電流値を測定した。また、トランジスタ評価においてはいずれの場合においても大気中、遮光下で測定を行った。
本発明の有機半導体素子の製造方法の一例を示す概略図である。 本発明に用いられる絶縁性樹脂材料の耐電圧測定方法の一例を示す概略図である。 本発明の有機半導体素子の製造方法の他の例を示す概略図である。 本発明により製造される有機半導体素子が有する有機半導体トランジスタの一例を示す概略図である。
符号の説明
1 … 有機半導体素子
10 … 基板
20,20’ … 有機半導体トランジスタ
21 … 有機半導体層
22 … ゲート絶縁層
23 … ソース電極
24 … ドレイン電極
25 … ゲート電極

Claims (3)

  1. 基板を用い、前記基板上に有機半導体材料からなる有機半導体層を形成する、有機半導体層形成工程と、
    前記有機半導体層上に、真空紫外光に対する遮光性を有するゲート絶縁層をパターン状に形成する、ゲート絶縁層形成工程と、
    真空紫外光を前記ゲート絶縁層および前記有機半導体層上に照射することにより、前記ゲート絶縁層が形成されていない部位の有機半導体層をエッチングする有機半導体層パターニング工程と、を含む有機半導体トランジスタ形成工程を有することを特徴とする、有機半導体素子の製造方法。
  2. 前記真空紫外光の波長が10nm〜200nmの範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載の有機半導体素子の製造方法。
  3. 前記ゲート絶縁層が、前記真空紫外光に対する遮光性を有する遮光性樹脂材料からなることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の有機半導体素子の製造方法。
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