JP5532669B2 - 有機半導体素子、およびその製造方法 - Google Patents

有機半導体素子、およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、有機半導体トランジスタが用いられた有機半導体素子、およびその製造方法に関するものである。
近年、TFTに代表される半導体トランジスタは、ディスプレイ装置の発展に伴ってその用途を拡大する傾向にある。このような半導体トランジスタは、半導体材料を介して電極が接続されていることにより、スイッチング素子としての機能を果たすものである。従来、上記半導体トランジスタに用いられる半導体材料としては、シリコン(Si)やガリウム砒素(GaAs)やインジウムガリウム砒素(InGaAs)などの無機半導体材料が用いられている。近年、普及が拡大している液晶表示素子のディスプレイ用TFTアレイ基板にもこのような無機半導体材料を用いた半導体トランジスタが用いられている。
その一方で、上記半導体材料としては、有機化合物からなる有機半導体材料も知られている。図8に例示するように、上記有機半導体材料を用いたトランジスタ100は、通常、ゲート電極100aと、上記ゲート電極100aを絶縁するゲート絶縁層100bと、上記有機半導体材料からなる有機半導体層100cと、上記有機半導体層100cに接触するように形成されたソース電極100dおよびドレイン電極100eを有するものであり、上記ゲート電極100aが、上記有機半導体層100cの下面側に配置されているボトムゲート型構造のものと(図8(a))、上記ゲート電極100aが上記有機半導体層100cの上面側に配置されているトップゲート型構造のものと(図8(b))、が知られている。
このような有機半導体材料が用いられたトランジスタは、上記無機半導体材料に比べて安価で大面積化が可能であり、フレキシブルなプラスチック基板上に形成でき、さらに機械的衝撃に対して安定であるという利点を有することから、電子ペーパーに代表されるフレキシブルディスプレイ等の、次世代ディスプレイ装置への応用などを想定した研究が活発に行われている。
しかしながら、図8に例示したように、有機半導体材料が用いられたトランジスタにおいては、一般的に上記有機半導体層と上記ゲート絶縁層とが接するように形成される。このため、上記ゲート絶縁層を構成する材料によって上記有機半導体層の半導体特性が影響を受け、トランジスタ性能が変化してしまうことが知られている。例えば、上記特許文献1には、ポリイミドからなるゲート絶縁層が用いられたトランジスタが開示されているが、このような材料からなるゲート絶縁層が用いられた有機半導体トランジスタは、ゲート電圧の閾値電圧が安定しないという問題点があった。
また、一般的に上記有機半導体材料を用いたトランジスタは、従来の無機半導体材料が用いられたトランジスタと比較して駆動電圧が高いという特徴を有する。このため、上記ゲート絶縁層に用いられる材料としては、従来の無機半導体材料が用いられたトランジスタの場合と比較して、より高い耐電圧を有する材料を用いることが必要とされている。したがって、上記ゲート絶縁層に用いられる材料としては、上述したように有機半導体層に作用することによってトランジスタ特性を損なわないことに加えて、所定の耐電圧を備えることが必要とされている。
このような状況において、特許文献2には、ゲート絶縁層にカルド型樹脂を用いる例が開示されている。このようにゲート絶縁層にカルド型樹脂を用いると、ゲート電圧の閾値電圧の安定性に優れる有機半導体素子が得られるという点において非常に有用である。しかしながら、ゲート絶縁層にカルド型樹脂を用いることにより、従来と比較して性能に優れた有機半導体素子を得ることができるが、近年のディスプレイ装置に関する技術の急速な発展に伴い、有機半導体素子については更なる高性能化が求められている。
特開2003−304014号公報 特開2007−5698号公報
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、ゲート絶縁層にカルド型樹脂が用いられることによって高性能化された有機半導体素子を、さらに、より一層高性能化し、飛躍的に半導体特性が優れる有機半導体素子を提供することを主目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、基板と、上記基板上に形成され、有機半導体材料からなる有機半導体層および上記有機半導体層に接するように形成され、下記式(I)で表されるカルド型樹脂の硬化物からなるゲート絶縁層を備える有機半導体トランジスタと、を有する有機半導体素子であって、上記ゲート絶縁層に、ゲート絶縁層の表面エネルギーを低下させる機能を有する機能性添加剤を含有することを特徴とする有機半導体素子を提供する。
Figure 0005532669
上記式において、RおよびRは、それぞれ独立して重合性官能基を有する側鎖を表す。
本発明によれば、上記ゲート絶縁層に上記機能性添加剤が含有されることにより、ゲート絶縁層の有機半導体層側の表面エネルギーを低下させることができる。このため、当該低エネルギー化された表面に接して有機半導体層が形成されることになる結果、有機半導体層の配向秩序性を向上させることができる。このようなことから、本発明によれば半導体特性に優れた有機半導体層を備えるものにできる。
これに加えて、本発明の有機半導体素子はゲート絶縁層にカルド型樹脂が用いられているため、ゲート電圧の閾値電圧の安定性が優れるものである。したがって、本発明によれば有機半導体層の半導体特性の向上と、ゲート絶縁層の閾値電圧の安定性向上とが相まって著しく性能が優れた有機半導体素子を得ることができる。
本発明においては、上記機能性添加剤が、上記ゲート絶縁層において上記有機半導体層側の表面に偏在していることが好ましい。これにより、機能性添加剤の存在によって上記ゲート絶縁層の閾値電圧の安定性が損なわれることを防止できるからである。
また本発明においては、上記ゲート絶縁層の、上記有機半導体層側の表面の水に対する接触角が80°〜120°の範囲内であることが好ましい。これにより、ゲート絶縁層上に形成される有機半導体層の半導体特性を、一層向上させることができるからである。
また本発明においては、上記機能性添加剤がフッ素含有化合物またはケイ素含有化合物であることが好ましい。フッ素含有化合物またはケイ素含有化合物は、ゲート絶縁層の表面エネルギーを低下させる性質において優れているため、このような機能性添加剤を用いることにより、少量でゲート絶縁層の表面エネルギーを所望の程度にすることができる。したがって、このような機能性添加剤を用いることにより、ゲート絶縁層の閾値電圧の安定性を損なうことなく、有機半導体層の半導体特性を向上させることが可能であるからである。
さらに本発明においては、上記機能性添加剤が界面活性剤であることが好ましい。機能性添加剤として界面活性剤が用いられることにより、ゲート絶縁層において上記機能性添加剤を表面に偏在させ、ゲート絶縁層の閾値電圧の安定性を損なうことなく有機半導体層の半導体特性を向上させることが容易になるからである。
上記課題を解決するために本発明は、下記式(I)で表されるカルド型樹脂を含有するゲート絶縁層形成用塗工液を塗工した後、上記カルド型樹脂を硬化させることによってゲート絶縁層を形成するゲート絶縁層形成工程を有し、有機半導体材料からなる有機半導体層と、上記ゲート絶縁層とが接するように形成された有機トランジスタを備える有機半導体素子を製造する有機半導体素子の製造方法であって、上記ゲート絶縁層形成用塗工液に、形成されるゲート絶縁層の表面エネルギーを低下させる機能を有する機能性添加剤が含まれることを特徴とする、有機半導体素子の製造方法。
Figure 0005532669
上記式において、RおよびRは、それぞれ独立して重合性官能基を有する側鎖を表す。
本発明によれば、上記ゲート絶縁層形成用塗工液に上記機能性添加剤が含有されることにより、上記ゲート絶縁層形成工程において形成されるゲート絶縁層の表面エネルギーを低くすることができる。このため、本発明によれば上記ゲート絶縁層に接するように形成される有機半導体層の半導体特性を向上させることができる。
これに加えて、本発明においては上記ゲート絶縁層形成用塗工液にカルド型樹脂が含有されていることにより、上記ゲート絶縁層形成工程において、耐電圧が高く、閾値電圧の安定性に優れたゲート絶縁層を形成することができる。
このようなことから、本発明よれば、半導体特性に優れる有機半導体層を形成できることと、閾値電圧の安定性に優れるゲート絶縁層を形成できることとが相まって著しく性能が優れた有機半導体素子を製造することができる。
本発明の有機半導体素子の製造方法は、上記ゲート絶縁層形成工程後に、ゲート絶縁層上に有機半導体材料からなる有機半導体層を形成する有機半導体層形成工程を有することが好ましい。これにより、ゲート絶縁層が形成された後、当該ゲート絶縁層上に有機半導体層が形成されることになるため、低エネルギー化されたゲート絶縁層表面の作用により、有機半導体層が形成される過程において有機半導体材料の配向を促すことができる。このため、半導体特性がさらに優れた有機半導体層を形成することができるからである。
上記機能性添加剤が、上記ゲート絶縁層形成用塗工液を塗布した後、表面に偏在する性質を有するものであることが好ましい。これにより、上記ゲート絶縁層形成工程において、ゲート絶縁層形成用塗工液を塗布した際に、自然と上記機能性添加剤がゲート絶縁層の表面に偏在することになるため、形成されるゲート絶縁層において、機能性添加剤の存在によって閾値電圧の安定性が低下してしまうことを防止できるからである。
また本発明においては、上記機能性添加剤がフッ素含有化合物またはケイ素含有化合物であることが好ましい。フッ素含有化合物またはケイ素含有化合物は、ゲート絶縁層の表面エネルギーを低下させる性質において優れているため、このような機能性添加剤を用いることにより、少量で表面エネルギーを所望の程度にすることができるため、ゲート絶縁層の閾値電圧の安定性を損なうことなく、有機半導体層の半導体特性を向上させることが可能であるからである。
さらに本発明においては、上記機能性添加剤が界面活性剤であることが好ましい。機能性添加剤として界面活性剤が用いられることにより、ゲート絶縁層形成工程において上記機能性添加剤が表面に偏在したゲート絶縁層を形成することが容易になる結果、閾値電圧の安定性を損なうことなく有機半導体層の半導体特性を向上させることが容易になるからである。
本発明は、ゲート絶縁層にカルド型樹脂が用いられ、飛躍的に半導体特性が優れる有機半導体素子を提供することができるという効果を奏する。
本発明の有機半導体素子の一例を示す概略図である。 本発明の有機半導体素子の他の例を示す概略図である。 本発明に用いられる有機半導体トランジスタの一例を示す概略図である。 本発明に用いられる有機半導体トランジスタの他の例を示す概略図である。 本発明に用いられる有機半導体トランジスタの他の例を示す概略図である。 本発明の第1態様の有機半導体素子の製造方法について、その一例を示す概略図である。 本発明の第2態様の有機半導体素子の製造方法について、その一例を示す概略図である。 一般的な有機半導体トランジスタの一例を示す概略図である。
以下、本発明の有機半導体素子、および有機半導体素子の製造方法について順に説明する。
A.有機半導体素子
まず、本発明の有機半導体素子について説明する。上述したように本発明の有機半導体素子は、基板と、上記基板上に形成され、有機半導体材料からなる有機半導体層および上記有機半導体層に接するように形成され、上記式(I)で表されるカルド型樹脂の硬化物からなるゲート絶縁層を備える有機半導体トランジスタと、を有するものであって、上記ゲート絶縁層に、ゲート絶縁層の表面エネルギーを低下させる機能を有する機能性添加剤を含有することを特徴とするものである。
このような本発明の有機半導体素子について図を参照しながら説明する。図1は本発明の有機半導体素子の一例を示す概略図である。図1に例示するように、本発明の有機半導体素子10は、基板1と、上記基板1上に形成された有機半導体トランジスタ2とを有するものである。
このような例において、上記有機半導体トランジスタ2は、基板1上に形成されたゲート電極2aと、上記ゲート電極2a上に形成されたゲート絶縁層2bと、上記ゲート絶縁層2b上に接するように形成され、有機半導体材料からなる有機半導体層2cと、上記有機半導体層2c上で対向するように形成されたソース電極2dおよびドレイン電極2eと、を有するものである。
ここで、本発明の有機半導体素子10は、上記ゲート絶縁層2bが上記式(I)で表されるカルド型樹脂の硬化物からなり、かつ上記ゲート絶縁層2bに、ゲート絶縁層2bの表面エネルギーを低下させる機能を有する機能性添加剤を含有することを特徴とするものである。
ここで、上記図1においては上記有機半導体トランジスタ2として、上記ゲート電極2aが、上記有機半導体層2cよりも基板1側に配置されたボトムゲート構造の例を示した。しかしながら、本発明における有機半導体トランジスタ2は、上記ボトムゲート構造のものに限定されるものではなく、例えば、図2に例示するような、上記有機半導体層2cが、上記ゲート電極2aよりも基板1側に配置されたトップゲート構造のものであってもよい。
本発明によれば、上記ゲート絶縁層に上記機能性添加剤が含有されることにより、ゲート絶縁層の有機半導体層側の表面エネルギーを低下させることができる。このため、当該低エネルギー化された表面と接して有機半導体層が形成されることになる結果、有機半導体層をより配向秩序性の高いものにすることができる。このようなことから、本発明によれば半導体特性に優れた有機半導体層を備えるものにできる。これに加えて、本発明の有機半導体素子はゲート絶縁層にカルド型樹脂が用いられているため、ゲート電圧の閾値電圧の安定性が優れるものである。したがって、本発明によれば有機半導体層の半導体特性の向上と、ゲート絶縁層の閾値電圧の安定性向上とが相まって著しく性能が優れた有機半導体素子を得ることができる。
また、上記式(I)で表されるカルド型樹脂は耐電圧に優れるため、ゲート絶縁層がこのようなカルド系樹脂の硬化物からなることにより、本発明に用いられるゲート絶縁層を耐電圧に優れたものにでき、その結果として本発明に用いられる有機半導体トランジスタのトランジスタ特性を向上させることができる。
さらに、本発明においては上記ゲート絶縁層を構成する材料として上記式(I)で表されるカルド型樹脂が用いられているため、上記ゲート絶縁層を平坦性に優れたものにできるという利点も有する。
本発明の有機半導体素子は、少なくとも上記基板と、上記有機半導体トランジスタとを有するものである。
以下、本発明の有機半導体素子に用いられる各構成について順に説明する。
1.有機半導体トランジスタ
まず、本発明に用いられる有機半導体トランジスタについて説明する。本発明に用いられる有機半導体トランジスタは後述する基板上に形成されるものであり、有機半導体材料からなる有機半導体層と、上記有機半導体層に接するように形成され、上記式(I)で表されるカルド型樹脂の硬化物からなるゲート絶縁層と、を有するものである。そして、本発明における有機半導体トランジスタは、上記ゲート絶縁層の上記有機半導体層側の表面に、ゲート絶縁層の表面エネルギーを低下させる機能を有する機能性添加剤を含有することを特徴とするものである。
以下、このような有機半導体トランジスタについて説明する。
(1)ゲート絶縁層
最初に、本発明に用いられるゲート絶縁層について説明する。本発明に用いられるゲート絶縁層は、上記式(I)で表されるカルド型樹脂の硬化物からなり、上記機能性添加剤を含有することを特徴とするものである。
a.機能性添加剤
本発明に用いられる機能性添加剤は、上記ゲート絶縁層に含有されることにより、ゲート絶縁層の、有機半導体層側の表面エネルギーを低下させる機能を有するものである。このような機能性添加剤としては、ゲート絶縁層に添加されることにより、添加される前よりも表面エネルギーを低下させることができるものであれば特に限定されるものではない。このような機能性添加剤としては、例えば、各種界面活性剤、フッ素原子を含有するフッ素含有化合物、ケイ素原子を有するケイ素含有化合物等を挙げることができる。本発明においては、これらのいずれの機能性添加剤であっても好適に用いることができるが、なかでもフッ素含有化合物またはケイ素含有化合物が用いられることが好ましい。フッ素含有化合物またはケイ素含有化合物は、ゲート絶縁層の表面エネルギーを低下させる性質において優れているため、このような機能性添加剤を用いることにより、少量で表面エネルギーを所望の程度にすることができる結果、ゲート絶縁層の閾値電圧の安定性を損なうことなく、有機半導体層の半導体特性を向上させることが可能であるからである。
また、本発明においては、上記機能性添加剤が界面活性剤であることが好ましい。機能性添加剤として界面活性剤が用いられることにより、ゲート絶縁層形成工程において上記機能性添加剤が表面に偏在したゲート絶縁層を形成することが容易になる結果、閾値電圧の安定性を損なうことなく有機半導体層の半導体特性を向上させることが容易になるからである。
なお、本発明に用いられる機能性添加剤は、1種類のみであってもよく、あるいは2種類以上であってもよい。
本発明において、上記ゲート絶縁層に含有される機能性添加剤の量は、機能性添加剤の種類等に応じて、ゲート絶縁層の上記有機半導体層側の表面エネルギーを所望の程度にできる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明における機能性添加剤の含有量は、上記ゲート絶縁層の水に対する接触角を80°〜120°の範囲内、さらに好ましくは90°〜110°の範囲内にできる程度であることが好ましい。具体的な含有量は、上記機能性添加剤の種類に依存するものではあるが、通常、ゲート絶縁層を構成するカルド型樹脂に対して0.001質量%〜10質量%の範囲内が好ましく、0.01質量%〜5質量%の範囲内であることがより好ましい。
本発明におけるゲート絶縁層に機能性添加剤が含有されている態様としては、ゲート絶縁層の有機半導体層側の表面エネルギーを所望の程度にできる態様であれば特に限定されるものではない。したがって、上記機能性添加剤が上記ゲート絶縁層中に均一に含有されている態様であってもよく、あるいは偏在されている態様であってもよい。具体的な態様は、機能性添加剤の種類や添加量によって適宜決定することができるが、なかでも本発明においては、機能性添加剤が上記ゲート絶縁層の有機半導体層側の表面に偏在していることが好ましい。これは次のような理由に基づくものである。すなわち、機能性添加剤の種類によっては、機能性添加剤が存在することによってゲート絶縁層の絶縁性等の機能が損なわれてしまう可能性があるが、機能性添加剤が上記ゲート絶縁層の有機半導体層側の表面に偏在していることにより、そのような機能性添加剤が用いられる場合であっても、ゲート絶縁層の性能の維持と、所望の表面エネルギーの達成との両立を図ることができるからである。
上記機能性添加剤が、ゲート絶縁層中において偏在している態様としては、ゲート絶縁層中において断続的な濃度勾配を有するように含有されている態様であってもよく、あるいは連続的な濃度勾配を有するように含有されている態様であってもよい。
b.カルド型樹脂
本発明に用いられるカルド型樹脂としては、上記式(I)で表されるものであり、所定の耐電圧を備えるゲート絶縁層を形成できるものであれば特に限定されるものではない。このようなカルド型樹脂は本発明の有機半導体素子の製造方法等に応じて所望の性質を備えるものを用いることができる。なかでも本発明に用いられるカルド型樹脂は、絶縁破壊強さが200KV/mm〜300KV/mmの範囲内であるものが好ましく、特に250KV/mm〜300KV/mmの範囲内であるものが好ましい。このようなカルド型樹脂を用いることより、上記ゲート絶縁層を絶縁機能により優れたものにできる結果、上記有機半導体トランジスタをより性能に優れたものにできるからである。
ここで、上記絶縁破壊強さは、例えば以下のような方法によって測定することができる。すなわち、対象となる絶縁膜の上下に電極が配置された、上部電極/絶縁層/下部電極の構成を有する素子を作製する。上記上部電極および下部電極の間に電圧を印加し、上部電極−下部電極間を流れる電流値Iを計測する。そして、得られたデータを元に横軸を電界強度E(印加電圧Vを絶縁層22の膜厚dで除した値)、縦軸を絶縁層22の抵抗値R(印加電圧を電流値で除した値)としてプロットする。このようにして作製したグラフを元に、抵抗値Rが急激に低下する電界強度の値Eを絶縁破壊強さとする。
また、本発明に用いられるカルド型樹脂は上記式(I)で表されるものであるが、上記式(I)中のRおよびRとしては、重合性官能基を有し、本発明に用いられるゲート絶縁層において、上記式(I)中の環状部位を所定の存在密度で分布させることができる程度の分子量を有するものであれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては上記式(I)で表されるカルド型樹脂の中でも、下記式(II)で表されるカルド型樹脂を好適に用いることができる。
Figure 0005532669
ここで、上記式(II)においてXおよびXは重合性官能基を表す。また、R11およびR12は、連結基を表す。
本発明に用いられる上記連結基としては、本発明に用いられるゲート絶縁層において、上記式(II)中の環状部位を所定の存在密度で分布させることができる程度の長さで上記重合性官能基と、上記環状構造とを連結できるものであれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては炭化水素鎖が好適に用いられる。上記連結基として炭化水素鎖が用いられることにより、上記炭化水素鎖を構成する炭素数を適宜調整することにより、上記重合性官能基と上記環状構造との連結長を任意に調整することが可能になるからである。
上記連結基として炭化水素鎖を用いる場合、当該炭化水素鎖としては所定の長さで上記環状構造と上記重合性官能基とを連結できるものであれば特に限定されるものではない。したがって、本発明に用いられる炭化水素鎖は、分岐鎖を有さない直鎖状のものであってもよく、あるいは、分岐鎖を有する分岐鎖状のものであってもよい。また、飽和結合のみからなる飽和炭化水素鎖であってもよく、あるいは、二重結合または三重結合を含む不飽和炭化水素鎖であってもよい。さらに、本発明に用いられる炭化水素鎖は任意の官能基が結合されたものであってもよい。
なかでも本発明に用いられる炭化水素鎖は炭素数が1〜20の範囲内であることが好ましく、特に1〜10の範囲内であることが好ましく、さらに1〜5の範囲内であることが好ましい。ここで、上記炭素数は、炭化水素鎖の主鎖を構成する炭素原子の数を指すものであり、側鎖を構成する炭素原子の数は含まないものとする。
本発明に用いられるカルド型樹脂としては、上記重合性官能基が光照射によって重合反応を生じる光重合性官能基である光硬化性カルド型樹脂と、加熱されることにより重合反応を生じる熱重合性官能基である熱硬化性カルド型樹脂とを挙げることができる。
なお、本発明においては、上記光硬化性カルド型樹脂、および、上記熱硬化性カルド型樹脂のいずれであっても好適に用いることができる。
なお、本発明に用いられるカルド型樹脂は1種類のみであってもよく、または、2種類以上であってもよい。
本発明に用いられるゲート絶縁層は、上述したカルド型樹脂の硬化物が含有されるものであるが、本発明における上記カルド型樹脂の硬化物は単一のカルド型樹脂が重合されてなるものであってもよく、または、複数種類のカルド型樹脂が共重合されてなるものであってもよい。
また、本発明に用いられるゲート絶縁層には、上記カルド型樹脂の硬化物以外に他の材料が含有されていても良い。このような他の材料としてはゲート絶縁層の耐電圧や、後述する有機半導体層の特性を損なわないものであれば特に限定されるものではなく、本発明の有機半導体素子の用途等に応じて任意の機能を有する材料を用いることができる。
c.ゲート絶縁層
本発明に用いられるゲート絶縁層の厚みとしては、上記カルド型樹脂の種類等に応じて、ゲート絶縁層に所望の耐電圧を付与できる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては、100μm以下であることが好ましく、特に0.1μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、さらには0.3μm〜1μmの範囲内であることが好ましい。
また、本発明におけるゲート絶縁層は、有機半導体層側の表面エネルギーを所望の程度にすることを目的として、上記機能性添加剤が含有されたものであるが、当該ゲート絶縁層における有機半導体層側の表面の水に対する接触角は80°〜120°の範囲内であることが好ましく、90°〜110°の範囲内であることがさらに好ましい。ここで、上記水に対する接触角は、温度25℃における値を指すものとする。
(2)有機半導体層
次に、本発明に用いられる有機半導体層について説明する。本発明に用いられる有機半導体層は、有機半導体材料からなるものである。
本発明に用いられる上記有機半導体材料としては、本発明の有機半導体素子の用途等に応じて、所望の半導体特性を備える有機半導体層を形成できる材料であれば特に限定されるものではなく、一般的に有機半導体材料を用いた有機半導体トランジスタに用いられる有機半導体材料を用いることができる。このような有機半導体材料としては、例えば、π電子共役系の芳香族化合物、鎖式化合物、有機顔料、有機ケイ素化合物等を挙げることができる。より具体的には、ペンタセン、オリゴチオフェン等の低分子系有機半導体材料、および、ポリピロール、ポリ(N−置換ピロール)、ポリ(3−置換ピロール)、ポリ(3,4−二置換ピロール)等のポリピロール類、ポリチオフェン、ポリ(3−置換チオフェン)、ポリ(3,4−二置換チオフェン)、ポリベンゾチオフェン等のポリチオフェン類、ポリイソチアナフテン等のポリイソチアナフテン類、ポリチェニレンビニレン等のポリチェニレンビニレン類、ポリ(p−フェニレンビニレン)等のポリ(p−フェニレンビニレン)類、ポリアニリン、ポリ(N−置換アニリン)等のポリアニリン類、ポリアセチレン等のポリアセチレン類、ポリジアセチレン、ポリアズレン等のポリアズレン類等の高分子系有機半導体材料を挙げることができる。
また、本発明に用いられる有機半導体層の厚みについては、上記有機半導体材料の種類等に応じて所望の半導体特性を備える有機半導体層を発現できる範囲であれば特に限定されない。なかでも本発明においては、1000nm以下であることが好ましく、なかでも5nm〜300nmの範囲内であることが好ましく、特に20nm〜100nmの範囲内であることが好ましい。
(3)有機半導体トランジスタ
本発明に用いられる有機半導体トランジスタは、少なくとも上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層を有するものであるが、通常は、上記ゲート絶縁層および上記有機半導体層以外に、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極が用いられることにより、トランジスタとしての機能を発現するものである。
ここで、本発明に用いられる有機半導体トランジスタの構造としては、上記ゲート絶縁層に接するように上記有機半導体層が形成された構造であれば特に限定されるものではなく、一般的に公知の薄膜トランジスタ構造を採用することができる。このような有機半導体トランジスタの構造としては、例えば、ボトムゲート型構造およびトップゲート型構造を挙げることができる。
本発明に用いられる有機半導体トランジスタが、ボトムゲート型構造を有する場合について図を参照しながら説明する。図3は、本発明に用いられる有機半導体トランジスタが、ボトムゲート型構造を有する場合の一例を示す概略図である。図3(a)、(b)に例示するように、本発明に用いられる有機半導体トランジスタ2は、ゲート電極2aが、有機半導体層2cよりも基板1側に配置されているボトムゲート型構造を有するものであってもよい。
さらに、本発明に用いられる有機半導体トランジスタ2は、ソース電極2dおよびドレイン電極2eが上記有機半導体層2cの上面に配置されているボトムゲート・トップコンタクト型構造であってもよく(図3(a))、または、ソース電極2dおよびドレイン電極2eが上記有機半導体層2cの下面に配置されているボトムゲート・ボトムコンタクト型構造であってもよい(図3(b))。
次に、本発明に用いられる有機半導体トランジスタが、トップゲート型構造を有する場合について図を参照しながら説明する。図4は、本発明に用いられる有機半導体トランジスタがトップゲート構造を有する場合の一例を示す概略図である。図4に例示するように、本発明に用いられる有機半導体トランジスタ2は、有機半導体層2cがゲート電極2aよりも基板1側に配置されているトップゲート型構造を有するものであってもよい。
さらに、本発明に用いられる有機半導体トランジスタ2は、ソース電極2dおよびドレイン電極2eが上記有機半導体層2cの上面に配置されているトップゲート・トップコンタクト型構造であってもよく(図4(a))、または、ソース電極2dおよびドレイン電極2eが上記有機半導体層2cの下面に配置されているトップゲート・ボトムコンタクト型構造であってもよい(図4(b))。
ここで、本発明に用いられる有機半導体トランジスタとしては、上記ボトムゲート型構造または上記トップゲート型構造を有するもののいずれであっても好適に用いることができるが、なかでも本発明においては上記ボトムゲート構造を有するものであることが好ましい。上記有機半導体トランジスタがボトムゲート型構造を有することより、本発明の有機半導体素子の特性を向上させることが容易になるからである。
本発明に用いられるゲート電極、ソース電極およびドレイン電極としては、所望の導電性を備えるものであれば特に限定されるものではなく、一般的に有機半導体トランジスタの電極に用いられる導電性材料を用いることができる。このような材料の例としては、Ta、Ti、Al、Zr、Cr、Nb、Hf、Mo、Au、Ag、Pt、および、Mo−Ta合金、ITO、IZOの無機材料、および、PEDOT/PSS等の導電性を有する有機材料等を挙げることができる。
また、本発明に用いられる有機半導体トランジスタには、上記有機半導体層が空気中に含有される水分等に曝露されることを防止するパッシベーション層を有するものであってもよい。このようなパッシベーション層を有することにより、本発明に用いられる有機半導体トランジスタを、トランジスタ性能の経時劣化が少ないものにすることができるからである。
図5は、本発明に用いられる有機半導体トランジスタが上記パッシベーション層を有する場合の一例を示す概略図である。図5(a)、(b)に例示するように、本発明に用いられる有機半導体トランジスタ2は、上記有機半導体層2cを覆うようにパッシベーション層2fが形成されているものであってもよい。
本発明に用いられるパッシベーション層に用いられる材料としては、上記有機半導体層が空気中に含有される水分等に曝露されることを所望の程度に防止できるものであれば特に限定されるものではない。このような材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンーパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレンーヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレンーエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体(ECTFE)等のフッ素系樹脂、および、PVP、PVA等の水溶性樹脂等を挙げることができる。
なお、本発明の有機半導体素子は、通常、後述する基板上に複数の有機半導体トランジスタが配置された構成を有するものである。ここで、上記複数の有機半導体トランジスタが基板上に配置される態様としては、特に限定されるものではなく、本発明の有機半導体素子の用途等に応じて所望の態様で配置することができる。
2.基板
次に、本発明に用いられる基板について説明する。本発明に用いられる基板は上記有機半導体トランジスタを支持するものである。
本発明に用いられる基板としては、本発明の有機半導体素子の用途等に応じて任意の機能を有する基板を用いることができる。このような基板としては、ガラス基板等の可撓性を有さないリジット基板であってもよく、または、プラスチック樹脂からなるフィルム等の可撓性を有するフレキシブル基板であってもよい。本発明においては、このようなリジット基板およびフレキシブル基板のいずれであっても好適に用いられるが、なかでもフレキシブル基板を用いることが好ましい。このようなフレキシブル基板を用いることにより、本発明の有機半導体素子をRoll to Rollプロセスにより製造することが可能になるため、本発明の有機半導体素子を生産性の高いものにすることができるからである。
ここで、上記プラスチック樹脂としては、例えば、PET、PEN、PES、PI、PEEK、PC、PPSおよびPEI等を挙げることができる。
また、本発明に用いられる基板の厚みは、通常、1mm以下であることが好ましく、なかでも50μm〜700μmの範囲内であることが好ましい。
3.有機半導体素子の用途
本発明の有機半導体素子は、例えば、TFT方式を用いるディスプレイ装置のTFTアレイ基板として用いることができる。このようなディスプレイ装置としては例えば、液晶ディスプレイ装置、電気泳動ディスプレイ装置、および有機ELディスプレイ装置等を挙げることができる。
4.有機半導体素子の製造方法
本発明の有機半導体素子は、上記構成を有する有機半導体素子を製造できる方法であれば特に限定されるものではなく、一般的に有機半導体素子を製造する方法として公知の方法を適宜採用することによって製造することができる。なかでも本発明の有機半導体素子の製造方法としては、後述する「B.有機半導体素子の製造方法」の項において説明する方法が最も好ましいものである。
B.有機半導体素子の製造方法
次に、本発明の有機半導体素子の製造方法について説明する。上述したように本発明の有機半導体素子の製造方法は、上記式(I)で表されるカルド型樹脂を含有するゲート絶縁層形成用塗工液を塗工した後、上記カルド型樹脂を硬化させることによってゲート絶縁層を形成するゲート絶縁層形成工程を有し、有機半導体材料からなる有機半導体層と、上記ゲート絶縁層とが接するように形成された有機トランジスタを備える有機半導体素子を製造するものであって、上記ゲート絶縁層形成用塗工液に、形成されるゲート絶縁層の表面エネルギーを低下させる機能を有する機能性添加剤が含まれることを特徴とするものである。
このような本発明の有機半導体素子の製造方法は、上記ゲート絶縁層形成工程と、上記有機半導体層を形成する有機半導体層形成工程とを実施する順番によって、2つの態様に分類することができる。すなわち、本発明の有機半導体素子の製造方法は、上記ゲート絶縁層形成工程を実施した後に、有機半導体層形成工程を実施することによりゲート絶縁層上に有機半導体層が形成された構成を有する有機半導体素子を製造する態様(第1態様)と、上記有機半導体層形成工程を実施した後に、ゲート絶縁層形成工程を実施することにより、有機半導体層上にゲート絶縁層が形成された構成を有する有機半導体素子を製造する態様(第2態様)と、に分けることができる。ここで、上記第1態様においては、ボトムゲート型の有機トランジスタを備える有機半導体素子が製造されることになり、上記第2態様においては、トップゲート型の有機半導体トランジスタを備える有機半導体素子が製造されることになる。
このような本発明の有機半導体素子の製造方法について図を参照しながら説明する。図6は上記第1態様の有機半導体素子の製造方法について、その具体例の一つを示す概略図である。図6に例示するように、本発明の第1態様の有機半導体素子の製造方法は、基板1を用い(図6(a))、上記基板1上に、ゲート電極2aを形成するゲート電極形成工程(図6(b))と、上記ゲート電極2aを覆うようにゲート絶縁層2bを形成するゲート絶縁層形成工程と(図6(c))、上記ゲート絶縁層2b上に有機半導体材料からなる有機半導体層2cを形成する有機半導体層形成工程と(図6(d))、上記有機半導体層2c上にソース電極2dおよびドレイン電極2eを形成するソース・ドレイン電極形成工程と(図6(e))を有するものであり、基板1上にボトムゲート型の有機半導体トランジスタ2が形成された有機半導体素子10を製造するものである(図6(f))。
このような例において、本発明の有機半導体素子の製造方法は、上記ゲート絶縁層形成工程が、上記式(I)で表されるカルド型樹脂を含有するゲート絶縁層形成用塗工液を塗工した後、上記カルド型樹脂を硬化させることによってゲート絶縁層を形成するものであり、上記ゲート絶縁層形成用塗工液に、形成されるゲート絶縁層の表面エネルギーを低下させる機能を有する機能性添加剤が含まれることを特徴とするものである。
ここで、上記図6においては、有機半導体層形成工程を実施した後に、ソース・ドレイン電極形成工程を実施する例を示したが、第1態様の有機半導体素子の製造方法はこのような例に限定されるものではなく、ゲート絶縁層形成工程の後、ソース・ドレイン電極形成工程を実施し、続いて有機半導体層形成工程を実施してもよい。
次に、上記第2態様の有機半導体素子の製造方法について図を参照しながら説明する。図7は上記第2態様の有機半導体素子の製造方法について、その具体例の一つを示す概略図である。図7に例示するように上記第2態様の有機半導体素子の製造方法は、基板1を用い(図7(a))、上記基板1上にソース電極およびドレイン電極2eを形成するソース・ドレイン電極形成工程と(図7(b))、上記ソース電極2dおよびドレイン電極2eに接するように有機半導体材料からなる有機半導体層2cを形成する有機半導体層形成工程と(図7(c))、上記有機半導体層2c上にゲート絶縁層2bを形成するゲート絶縁層形成工程と(図7(d))、上記ゲート絶縁層2b上にゲート電極2aを形成するゲート電極形成工程と(図7(e))、を有するものであり、基板1上にトップゲート型の有機半導体トランジスタ2が形成された有機半導体素子10を製造するものである(図7(f))。
このような例において、本発明の有機半導体素子の製造方法は、上記ゲート絶縁層形成工程が、上記式(I)で表されるカルド型樹脂を含有するゲート絶縁層形成用塗工液を塗工した後、上記カルド型樹脂を硬化させることによってゲート絶縁層を形成するものであり、上記ゲート絶縁層形成用塗工液に、形成されるゲート絶縁層の表面エネルギーを低下させる機能を有する機能性添加剤が含まれることを特徴とするものである。
ここで、上記図7においては、ソース・ドレイン電極形成工程を実施した後に、有機半導体層形成工程を実施する例を示したが、第2態様の有機半導体素子の製造方法はこのような例に限定されるものではなく、有機半導体層形成工程の後、ソース・ドレイン電極形成工程を実施し、続いてゲート絶縁層形成工程を実施してもよい。
本発明によれば、上記ゲート絶縁層形成用塗工液に上記機能性添加剤が含有されることにより、上記ゲート絶縁層形成工程において形成されるゲート絶縁層の表面エネルギーを低くすることができる。このため、本発明によれば上記ゲート絶縁層に接するように形成される有機半導体層の半導体特性を向上させることができる。
これに加えて、本発明においては、上記ゲート絶縁層形成用塗工液にカルド型樹脂が含有されていることにより、上記ゲート絶縁層形成工程において、閾値電圧の安定性に優れたゲート絶縁層を形成することができる。
このように、本発明よれば、半導体特性に優れる有機半導体層を形成できることと、閾値電圧の安定性に優れるゲート絶縁層を形成できることとが相まって著しく性能が優れた有機半導体素子を製造することができる。
本発明の有機半導体素子の製造方法は、少なくともゲート絶縁層形成工程と、有機半導体層形成工程とを有するものである。また、本発明の有機半導体素子の製造方法は、通常、上述したようなゲート電極形成工程、ソース・ドレイン電極形成工程等の任意の工程が用いられるものである。
以下、本発明に用いられる各工程について順に説明する。
1.ゲート絶縁層形成工程
まず、本発明に用いられるゲート絶縁層形成工程について説明する。本工程は、上記式(I)で表されるカルド型樹脂を含有するゲート絶縁層形成用塗工液を塗工した後、上記カルド型樹脂を硬化させることによってゲート絶縁層を形成する工程であり、上記ゲート絶縁層形成用塗工液に、形成されるゲート絶縁層の表面エネルギーを低下させる機能を有する機能性添加剤が含まれることを特徴とするものである。
以下、このようなゲート絶縁層形成工程について詳細に説明する。
本工程に用いられるゲート絶縁層形成用塗工液は、上記式(I)で表されるカルド型樹脂、および上記機能性添加剤を含有するものである。ここで、上記機能性添加剤としては、本工程において形成されるゲート絶縁層の表面エネルギーを低下させる機能を有するものであれば特に限定されるものではない。このような機能性添加剤としては、上記「A.有機半導体素子」の項において説明したものと同様のものを用いることができる。なかでも本工程に用いられる機能性添加剤は、フッ素含有化合物またはケイ素含有化合物であることが好ましい。フッ素含有化合物またはケイ素含有化合物は、ゲート絶縁層の表面エネルギーを低下させる性質において優れているため、このような機能性添加剤を用いることにより、少量で表面エネルギーを所望の程度にすることができるため、本工程において形成されるゲート絶縁層の閾値電圧の安定性を損なうことを防止できるからである。
本工程に用いられる機能性添加剤は、上記ゲート絶縁層形成用塗工液を塗布した後、表面に偏在する性質を有するものであることが好ましい。これにより、上記ゲート絶縁層形成工程において、ゲート絶縁層形成用塗工液を塗布した際に、自然と上記機能性添加剤がゲート絶縁層の表面に偏在させることができるため、形成されるゲート絶縁層において、機能性添加剤の存在によって閾値電圧の安定性が低下してしまうことを防止できるからである。本工程においては、このような性質を有する機能性添加剤として界面活性剤が用いられることが好ましい。機能性添加剤として界面活性剤が用いられることにより、ゲート絶縁層形成工程において上記機能性添加剤が表面に偏在したゲート絶縁層を形成することが容易になる結果、閾値電圧の安定性を損なうことなく有機半導体層の半導体特性を向上させることが容易になるからである。
ゲート絶縁層形成用塗工液に含まれる機能性添加剤の量としては、本工程において形成されるゲート絶縁層の表面エネルギーを所望の程度にできる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも、本工程において形成されるゲート絶縁層の水に対する接触角を80°〜120°の範囲内、さらに好ましくは90°〜110°の範囲内にできる程度であることが好ましい。具体的な含有量は、上記機能性添加剤の種類に依存するものではあるが、通常、ゲート絶縁層形成用塗工液に含まれるカルド型樹脂に対して、0.001質量%〜10質量%の範囲内が好ましく、0.01質量%〜5質量%の範囲内であることがより好ましい。
上記ゲート絶縁層形成用塗工液に用いられるカルド型樹脂については、上記「A.有機半導体素子」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
本工程に用いられるゲート絶縁層形成用塗工液は、通常、上記カルド型樹脂および上記機能性添加剤を溶媒に溶解してなるものが用いられる。上記溶媒としては、上述したカルド型樹脂および機能性添加剤を所望の濃度で溶解できるものであれば特に限定されるものではなく、上記カルド型樹脂の種類等に応じて任意の溶媒を用いることができる。このような溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、および、ジエチレングリコールジメチルエーテル等を挙げることができる。
また、本工程において上記ゲート絶縁層形成用塗工液を塗工する方法としては、例えば、スピンコート法、ダイコート法、ロールコート法、バーコート法、LB法、ディップコート法、スプレーコート法、ブレードコート法、およびキャスト法等の塗布方法や、インクジェット法、スクリーン印刷法、パッド印刷法、フレキソ印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、および、グラビア・オフセット印刷法等の印刷方法等を挙げることができる。
さらに、本工程において、上記カルド型樹脂を硬化させる方法としては、上記カルド型樹脂が有する重合性官能基の種類に応じて任意に選択すればよい。例えば、上記カルド型樹脂として上述した光硬化性カルド型樹脂を用いる場合は、上記硬化方法として、光重合性官能基の重合反応を誘起できる光を照射する方法を用いればよく、また、上記カルド型樹脂として熱硬化性カルド型樹脂を用いる場合は、上記硬化方法として、熱重合性官能基の重合反応を誘起できる程度の熱を加える方法を用いればよい。
2.有機半導体層形成工程
次に、本発明に用いられる有機半導体層形成工程について説明する。本工程は、有機半導体材料からなる有機半導体層を形成する工程である。本工程において有機半導体層を形成する方法としては、使用する有機半導体材料の種類等に応じて、所望の厚みの有機半導体層を形成できる方法であれば特に限定されるものではない。このような方法としては、例えば、上記有機半導体材料が溶媒に可溶なものである場合は、当該有機半導体材料を溶媒に溶解して、有機半導体層形成用塗工液を調製した後、当該有機半導体層形成用塗工液を塗工する方法を挙げることができる。この場合の塗工方法としては、例えば、スピンコート法、ダイコート法、ロールコート法、バーコート法、LB法、ディップコート法、スプレーコート法、ブレードコート法、および、キャスト法等を挙げることができる。
一方、上記有機半導体材料が溶媒に不溶なものである場合は、例えば、真空蒸着法等のドライプロセスにより、有機半導体層を形成する方法を挙げることができる。
3.任意の工程
本発明の有機半導体素子の製造方法は、少なくとも上記ゲート絶縁層形成工程、および有機半導体層形成工程を有するものである。しかしながら、本発明によって製造される有機半導体素子は、複数の有機半導体トランジスタを有するものであるため、通常、本発明においてはゲート電極を形成するゲート電極形成工程や、ソース電極およびドレイン電極を形成するソース・ドレイン電極形成工程等が用いられる。
ここで、本発明に用いられるゲート電極形成工程、およびソース・ドレイン電極形成工程においては、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極をそれぞれ形成する方法としては、一般的に半導体トランジスタを形成する際に用いられている方法と同様であるため、ここでの詳しい説明は省略する。
4.有機半導体素子の製造方法
上述したように本発明の有機半導体素子の製造方法は、少なくとも上記ゲート絶縁層形成工程と、有機半導体層形成工程とを有するものである。本発明において、上記ゲート絶縁層形成工程と、上記有機半導体層形成工程とを実施する順序としては、本発明によって製造される有機半導体素子の用途等に応じて適宜決定されるものであり、特に限定されるものではない。したがって、本発明においてはゲート絶縁層形成工程を実施した後に、有機半導体層形成工程を実施してもよく(第1態様)、あるいは上記有機半導体層形成工程を実施した後に、ゲート電極形成工程を実施してもよい(第2態様)。本発明においては、上記第1態様、および第2態様のいずれであっても好適に用いることができるが、なかでも、ゲート絶縁層を先に形成する第1態様を作用することが好ましい。これは次のような理由によるものである。すなわち、本発明の有機半導体素子の製造方法は、上記ゲート絶縁層形成工程において、上記式(I)で表されるカルド型樹脂および上記機能性添加剤を含有するものを用いることにより、表面エネルギーが低いゲート絶縁層を形成することができることを特徴とするものであるところ、このように表面エネルギーが低いゲート絶縁層を形成することができるのは、ゲート絶縁層形成工程において形成されるゲート絶縁層の表面近傍に機能性添加剤を存在させることができることに基づくものである。ここで、たとえば、上記機能性添加剤として、上述した偏在性を有するものを用いた場合、機能性添加剤は、形成されるゲート絶縁層の両表面に偏在することになるが、その偏在量は気液界面の方が多くなるのが一般的である。このことを換言すると、上記ゲート絶縁層形成工程において形成されるゲート絶縁層の表面エネルギーは、気液界面側の方が低くなることになる。したがって、上記第1態様においては、ゲート絶縁層の気液界面上に有機半導体層を形成することになるため、より表面エネルギーが低い表面に有機半導体層を形成することが可能になるため、より均質な有機半導体層を形成することができるようになる。このようなことから、本発明においては上記第1態様が採用されることが好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
[実施例]
(1)ゲート電極およびゲート絶縁層の形成
洗浄した厚さ約0.7mmのn−ヘビードープシリコンウエハを用意し、n−ヘビードープシリコン部をゲート電極として機能させることで、基板兼ゲート電極とした。続いて、光硬化性カルド型樹脂の固形分に対して0.5wt%のフッ素系界面活性剤を加えたゲート絶縁層塗工液を作製し、前記n−ヘビードープシリコンウエハ上に1μmの膜厚になるようにスピンコートした後、120℃のホットプレートにて2分間加熱し、半硬化層を形成した。次いで、露光および現像処理を施した後、完全に硬化させるため200℃のオーブン内で30分間加熱することで、ゲート絶縁層を形成した。このとき形成されたゲート絶縁層表面の純水に対する接触角は90°であった。
ここで、光硬化性カルド型樹脂としては、ビス‐フェノールフルオレン‐ヒドロキシアクリレートと、ビス‐アニリン‐フルオレンと、ピロメリト酸無水物とを、モル比=1:4:5で反応させて得られるランダム共重合体を用いた。また、フッ素系界面活性剤としては大日本インキ化学工業(株)社製メガファックF−482を用いた。
(2)有機半導体層の形成
次に、上記ゲート絶縁層が形成された基板に、高分子有機半導体溶液(固形分0.4wt%)をスピンコーティングすることで、有機半導体層を形成し、150℃で10分加熱して乾燥させた。
(3)ソース・ドレイン電極の形成
有機半導体層が形成された基板に、ソース・ドレイン電極形状の開口部を有するメタルマスクを配置した後、膜厚50nmとなるようにAu膜を蒸着し、ソース・ドレイン電極を形成した。このときのチャネル長Lは50μm、チャネル幅Wは1000μmとした。
以上の工程により、有機半導体素子を作製した。
(4)評価
作製した有機半導体素子の有機半導体トランジスタのトランジスタ特性を評価した。キャリヤ移動度(μ)は、飽和領域(ゲート電圧V<ソース・ドレイン電圧VSD)におけるデータより、下記式に従って計算した。式中、ISDは飽和領域におけるドレイン電流であり、WとLはそれぞれ半導体チャネルの幅と長さであり、Ciはゲート絶縁層の単位面積当たりの静電容量であり、V及びVはそれぞれ、ゲート電圧及び閾電圧である。
SD=Ciμ(W/2L)(V−V
測定は、ゲート電圧Vを+50V〜−80V、ソース・ドレイン間電圧VSDを−80V印加して行い、このときのキャリヤ移動度は0.015cm/Vsであった。
[比較例]
ゲート絶縁層塗工液に、フッ素系界面活性剤を添加しないこと以外は、実施例と同様の方法により有機半導体素子を形成した。このとき形成されたゲート絶縁層表面の純水に対する接触角は70°であった。測定は、ゲート電圧Vを+50V〜−80V、ソース・ドレイン間電圧VSDを−80V印加して行い、このときのキャリヤ移動度は0.006cm/Vsであった。
1 … 基板
2 … 有機半導体トランジスタ
2a … ゲート電極
2b … ゲート絶縁層
2c … 有機半導体層
2d … ソース電極
2e … ドレイン電極
2f … パッシベーション層
10 … 有機半導体素子
100 … 有機半導体トランジスタ
100a … ゲート電極
100b … ゲート絶縁層
100c … 有機半導体層
100d … ソース電極
100e … ドレイン電極

Claims (6)

  1. 基板と、前記基板上に形成され、有機半導体材料からなる有機半導体層および前記有機半導体層に接するように形成され、下記式(I)で表されるカルド型樹脂の硬化物からなるゲート絶縁層を備える有機半導体トランジスタと、を有する有機半導体素子であって、
    前記ゲート絶縁層に、ゲート絶縁層の表面エネルギーを低下させる機能を有する機能性添加剤として界面活性剤を含有し、
    前記機能性添加剤が、前記ゲート絶縁層において前記有機半導体層側の表面に偏在していることを特徴とする、有機半導体素子。
    Figure 0005532669

    (上記式において、R1およびR2は、それぞれ独立して重合性官能基を有する側鎖を表す。)
  2. 前記ゲート絶縁層の、前記有機半導体層側の表面の水に対する接触角が、80°〜120°の範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載の有機半導体素子。
  3. 前記界面活性剤が、フッ素またはケイ素を含有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の有機半導体素子。
  4. 下記式(I)で表されるカルド型樹脂を含有するゲート絶縁層形成用塗工液を塗工した後、前記カルド型樹脂を硬化させることによってゲート絶縁層を形成するゲート絶縁層形成工程を有し、有機半導体材料からなる有機半導体層と、前記ゲート絶縁層とが接するように形成された有機トランジスタを備える有機半導体素子を製造する有機半導体素子の製造方法であって、
    前記ゲート絶縁層形成用塗工液に、形成されるゲート絶縁層の表面エネルギーを低下させる機能を有する機能性添加剤として界面活性剤が含まれ、
    前記ゲート絶縁層形成用塗工液を塗布した後、前記機能性添加剤が表面に偏在することを特徴とする、有機半導体素子の製造方法。
    Figure 0005532669

    (上記式において、R1およびR2は、それぞれ独立して重合性官能基を有する側鎖を表す。)
  5. 前記ゲート絶縁層形成工程後に、ゲート絶縁層上に有機半導体材料からなる有機半導体層を形成する有機半導体層形成工程を有することを特徴とする、請求項に記載の有機半導体素子の製造方法。
  6. 前記界面活性剤が、フッ素またはケイ素を含有することを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の有機半導体素子の製造方法。
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