JP5096612B1 - プレス機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 スライド2がフレーム1に対して昇降動可能に構成され、このスライド2の昇降動作によって加工がおこなわれるよう構成されたプレス機Aにおいて、前記スライド2の幅方向(X方向)の両端部に、該スライド2の昇降動作時、スライド2の昇降方向(Z方向)に直交する方向で且つスライド2の厚み方向(Y方向)のガイドをおこなうべく、前記昇降方向に延設された第1の被ガイド部3aを設けるとともに、前記スライド2の幅方向の中央部に、該スライド2の昇降動作時、スライド2の昇降方向に直交する方向で且つスライド2の幅方向のガイドをおこなうべく、前記昇降方向に延設された第2の被ガイド部3bを設けた。
【選択図】 図5
Description
前記スライドの幅方向の両端部に、該スライドの昇降動作時、スライドの昇降方向に直交する方向且つスライドの厚み方向のガイドをおこなうべく、前記昇降方向に延設された第1の被ガイド部を設けるとともに、
前記スライドの幅方向の中央部に、該スライドの昇降動作時、スライドの昇降方向に直交する方向且つスライドの幅方向のガイドをおこなうべく、前記昇降方向に延設された第2の被ガイド部を設けたことを特徴とする。
また、スライドの中央部には、第2の被ガイド部を設けて、スライドの昇降方向に直交する方向且つスライドの幅方向のガイドをおこなうため、スライドの幅方向の寸法が大きい場合に該幅方向において熱膨張あるいは熱収縮があっても、該第2の被ガイド部が設けられているスライドの中央部の位置は、その熱膨張や熱収縮による影響を受けない。つまり、スライドの幅方向においては、専らスライドの両端の位置が変化するのみである。
また、スライドの幅方向の両端の位置が変化しても、前述のように、第1の被ガイド部はスライドを幅方向に拘束することはないため、且つ、スライドの厚み方向の両端の位置が変化しても、前記第2の被ガイド部はスライドを厚み方向に拘束することはないため、本発明にかかるプレス機のスライドは、周囲の温度変化にかかわらず、円滑に且つ精度高く昇降動することが可能となる。
もちろん、この発明特有の作用効果に基づけば、プレス加工によってできあがる製品の特定の位置A1と他の特定の位置A2間の寸法Lがあるいは相対的位置関係が重要である場合には、前記第2の被ガイド部の位置が、前記A1とA2の中間位置になるように金型等の位置を設定すれば、高い寸法精度の製品を得ることができる。
(実施例1)
図1、図2において、Aはプレス機、1は所謂「門形」の形態を有するプレス機Aのフレーム、2は前記フレーム1に昇降自在に配置され内部に空洞2D(図5参照)を有するスライドである。
また、図3,図4に図示するように、前記スライド2の背面の幅方向の中央部位に、厚み方向(図のY方向)に平面が拡がる、つまり図4の紙面に平行な平面からなるスライド面(摺動面)3pを備えた、第2の被ガイド部3b(図1,図3,図4参照)が設けられている。
また、前記第2の被ガイド部3bと前記第2のスライドガイド4bとのガイド部分では、前記昇降方向に直交する方向で且つスライド2の厚み方向の動きを拘束するようなガイドはおこなわれず、即ち、厚み方向にはフリーの状態に、構成されている。
そして、前述のように、スライド2の幅方向にはフリーの状態となるように、前記第1の被ガイド部3aは、左右方向(スライド2の幅方向と同じ方向:X方向)には、図5に示すように、開放された形態(拘束されていない形態)に構成されている。
一方、図4、図5に図示するように、前記スライド2の背面の真中央部位に、前記第2の被ガイド部3bをその平面視が矩形状(長方形状)の形態となるよう後方へ向けて突設して形成し、かかる第2の被ガイド部3bの左右の側面に形成されるスライド面3pを前記第2のスライドガイド4bで左右方向から挟むような状態でスライド2を幅方向でガイドするよう構成している。そして、前記第2の被ガイド部3bは、前後方向(Y方向)には、図5に示すように、開放された形態(拘束されていない形態)に構成されている。
あるいは、本発明の技術的思想を逸脱することなく、別の形態のガイド機構を採用することもできる。
温度が仮に摂氏10度変化すると、スライド2の幅方向の寸法変化は「0.033mm」となり、同じく厚み方向の寸法変化は「0.0033mm」となる。
このように、熱変化により幅方向の寸法変化が大きく生じたとしても、スライド2の真中央位置では変化「ゼロ」で、スライド2の両端で発生する位置精度(伸縮量)は、「0.0165mm」に抑えられることになる。
また、本実施例にかかるプレス機Aの場合、ガイド部分自体は寸法的に小さいことから、該ガイド部分自体に、熱変化で悪影響を及ぼすほどの遊隙は殆ど生じることはない。具体的には、仮に、前記第1の被ガイド部3aと第2の被ガイド部3bの各矩形部分の寸法が、「100mm」だとすると、その間の変化、つまり仮に摂氏10度変化することによって生じる伸縮は「0.0011mm」で、かかる値は高い精度でのプレス加工を可能とする。つまり、従来のスライドのガイド機構では、該スライドそのものの幅寸法に基づいて熱変化による寸法の変化が生じるため、大きな寸法の変化が生じることになるが、本プレス機によれば、極めて小さな値に抑えることができる。
1…フレーム
2…スライド
3a…第1の被ガイド部
3b…第2の被ガイド部
Claims (4)
- スライドがフレームに対して昇降動可能に構成され、かかるスライドの昇降動作によってプレス加工がおこなわれるよう構成されたプレス機において、
前記スライドの幅方向の両端部に、該スライドの昇降動作時、スライドの昇降方向に直交する方向且つスライドの厚み方向のガイドをおこなうべく、前記昇降方向に延設された第1の被ガイド部であって、スライドの幅方向の動きが拘束されないものを設けるとともに、
前記スライドの幅方向の中央部に、該スライドの昇降動作時、スライドの昇降方向に直交する方向且つスライドの幅方向のガイドをおこなうべく、前記昇降方向に延設された第2の被ガイド部であって、スライドの厚み方向の動きが拘束されないものを設けたことを特徴とするプレス機。 - 前記第1の被ガイド部に対応するように、前記フレーム側の対応する位置に、第1のスライドガイドを設けるとともに、前記第2の被ガイド部に対応するように、前記フレーム側の対応する位置に、第2のスライドガイドを設けたことを特徴とする請求項1記載のプレス機。
- 前記第2の被ガイド部が、前記スライドの幅方向の真中央位置であることを特徴とする請求項1記載のプレス機。
- 前記第2の被ガイド部が、スライドのプレス機の背面側となる面に設けられ、正面側となる面には設けられていないことを特徴とする請求項1記載のプレス機。
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